JPH11409A - 放射線治療計画のための画像処理装置 - Google Patents
放射線治療計画のための画像処理装置Info
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Abstract
次元データを用いて、透過画像を作成することにより治
療の計画を行う際に、目標となる骨領域などの構造を識
別しやすく表示する。 【解決手段】断層像撮影装置にて患部を計測して、3次
元データを生成し(101)、3次元データの画素値に
応じて、色情報を割り当て(103)割り当てられた色
情報を放射線源から照射される放射線に沿って加算(1
08)して透過画像を生成し、表示する(109)。
Description
の治療において、X線CTなどで患者を計測した3次元
データを用いて治療計画の作成に関する。特に、断層像
撮影装置により得られた3次元データから生成する透過
像であるDigitally Reconstructed Radiograph (DRR)を
用いた治療計画作成に関する。
どの放射線を照射する治療法があり、有効性が認められ
ている。このような治療を行うためには、事前に治療計
画をすることが必要となり、放射線治療は一般に以下の
ような手順で行われる。
CTなどの装置により計測する。次に計測されたデータ
より、患部を特定し、位置・大きさなどを把握する。続
いて、患部に対してアイソセンタを設定し、照射方向や
照射門数、照射範囲などの条件をシミュレーションし、
できるだけ患部のみに放射線が照射されるように検討を
行い、その結果を患者にマーキングを行う。その後、放
射線治療装置に患者は移動し、シミュレーションによる
マーキングから位置合わせを行い、治療を行う。
い正確に計画をする方法と、同一部位について既に線量
分布計算を行った結果がある場合などに照射の方向や方
法などから簡易的に計画をする方法とがある。前者は患
部の抽出や線量分布計算のための処理時間が非常にかか
るため、臨床では後者の方法により計画を行うことも多
い。後者の方法では、X線シミュレータや、CTシミュ
レータという装置により計画を行う。
際に、照射線源から放射状に広がる放射線により、X線
CTなどの断層撮像装置により得たデータの画素(以下
ボクセルと記す)をある平面に投影した透過画像である
DRR画像を用いて治療計画を行う方法に関する。
置を実際の治療装置による照射線錐と同じパスで透過像
を計算することにより、正確なシミュレーションを行う
ことが可能となるこという利点がある。
過された人体の構造が分かりにくくなるという問題があ
る。この問題を解決するための文献として、(1)J.
M. GALVIN, C. SIMS, "THE USE OF DIGITALLY RECONSTR
UCTED RADIOGRAPHS FOR THREE-DIMENSIONAL TREATMENT
PLANNING AND CT-SIMULATION", Int. J. Radiation Onc
ology Biol. Phys. Vol.31, No.4, pp.935-942, (199
5)、(2)特開平8−164217号公報がある。
にランドマークとなる骨領域を強調するために、bone w
indowなどによりCT値変換を行うLook up tableを用いた
DRR生成手法が述べられている。
では、骨領域のコントラスト向上は見られるものの、よ
り明確に関心領域の位置が特定できるようなDRR画像を
生成することができれば、より正確な治療計画を行うこ
とが可能となる。また、特開平8−164217号公報
では、骨などの領域を明確に投影するために、エッジ処
理を用いるという実施形態が述べられているが、エッジ
処理の具体的な内容に関する記述がなく、X線CTなどの
医療用データ中の輪郭を強調するために有効なエッジ処
理方法が必要となる。
ととなる腫瘍の大きさや、照射範囲の大きさなどの計測
を行う必要があるが、DRR画像は放射状に広がるレイに
よる投影画像であるため、DRR画像上での計測は行うこ
とができなかった。
間がかかるため、対話的な処理を行うためには、高性能
な計算機が必要となり、処理性能の低い計算機で対話的
な処理を行うことは難しかった。
めに、本発明は、X線CT装置等により計測された3次元
データの画素値に応じて、色情報を割り当てる手段を提
供し、画素値から変換された色情報を用いて投影するこ
とによりDRR画像を生成する。また、本発明では、 X線C
T装置等により計測された3次元データを標準偏差によ
るエッジ処理を行い、エッジ処理後の3次元データを用
いて投影することによりDRR画像を生成してもよい。
アイソセンタを含み、アイソセンタと照射線源を結ぶ直
線に垂直な平面上としてもよい。さらに本発明では、DR
R画像の画素数と分解能及び、DRR画像上のピクセルと照
射線源を結ぶレイ上のボクセルのサンプリング間隔を指
定してもよい。また、最終的なDRR画像を表示するまで
に、低分解能の中間画像を表示してもよい。
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明を適用した
画像処理方法の第1の実施形態を示す透過画像の生成方
法のフローチャートである。図2の放射線治療の処理の
流れを利用しながら説明する。
ed Tomography)などの断層像撮影装置1により、患部を
含む領域を撮影し、3次元の画像データを用意する(ス
テップ101)。次に、図2の放射線治療機7により治
療を行う場合の、放射線照射条件を設定する(ステップ
102)。この照射条件とは、放射線を発生する線源位
置3及び放射線を照射する中心となるアイソセンタ位置
4、照射線錘5の広がりなどのことである。線源位置
は、放射線治療機7のガントリ8及び寝台9が回転・移
動することにより、指定したアイソセンタを中心として
回転できるようになっている。
などのボクセルのデータ値(以下ボクセル値と記す)に
応じた色情報変換テーブルを設定する(ステップ10
3)。テーブルの内容は例えば図10のようにあるボク
セル値の範囲に対して、色情報のRGBの割合のテーブル
として持つようにする。ここで、図10中のVはボクセ
ル値を示すものとする。表1のテーブルは、色情報とし
て、ボクセル値範囲内について線形に値を割り当てるこ
とが可能なテーブルとなっている。この例では、ボクセ
ル値-1000〜-100については、変換後の色情報は0〜128
の階調を持った灰色となり、主に血管系領域のボクセル
値である-99〜99については、200の値を持った赤色、主
に骨領域のボクセル値である100〜1000については、0〜
255の階調を持つ黄色となる。
定する方法の1つの実施形態を図3に示す。ユーザはま
ず、色情報を指定する範囲11を指定する。指定方法と
しては、例えばボクセル値範囲11の両端をマウスでド
ラッグすることにより範囲を調整する。続いて、そのボ
クセル値範囲に対応する色情報のテーブルを作成する。
この例の場合には、G,Bの色は直線12のように変化
し、Rは直線13のように0となるように指定してい
る。この直線を指定する方法としては、直線の端点をマ
ウスでドラッグするなどする。以上のようにして、色情
報変換テーブルを設定した後、透過画像であるDRR画像
を、DRR画像上の全てのピクセルについて順に計算をし
てゆくことにより求める。
ぶレイを考え、そのレイ上にあるボクセル値を補間して
求める(ステップ106)。求められたボクセル値をス
テップ103で設定した色情報変換テーブルにより、色
情報へ変換する(ステップ107)。続いて変換された
色情報をDRR画像のピクセル値を記憶するメモリへ加算
する(ステップ108)。ピクセル値を記憶するメモリ
は最初にクリアしておき、レイ上のボクセルによる色情
報を次々に加算していく。この加算は、RGBの各色成
分ごとに行う。この計算を、レイ上に存在する3次元デ
ータ中の全てのボクセルについて行う(ステップ10
5)。DRR画像上の全てのピクセルについて計算が終了
したら(ステップ104)、計算したDRR画像を表示す
る(ステップ109)。この後で、DRR画像をプリント
アウトしても良いし、ハードディスクに保存するなどし
ても良い。このように、色で領域を区別することによ
り、骨領域や、臓器、腫瘍などを識別しやすく表示する
ことが可能となる。
領域について、色分けすることが可能となり、治療計画
をたてる際に関心領域を分かり易くすることが可能とな
る。
方法に関する別の実施形態について図4を用いて説明す
る。断層像計測装置により治療前に撮影した3次元デー
タを用い、21のように断層像を表示する。表示した断
面の位置は、22のスキャノグラム像上に直線23とし
て表され、位置が分かるようになっている。21に表示
される断層像の位置は、直線23をマウスでドラッグす
ることにより移動したり、スライダ24により断面位置
を移動したりすることが可能なようにする。
て表示したい領域の中からポインタ25により1点を指
定する。指定された位置のボクセル値Vを取り出し、ボ
クセル値から色情報へ変換するテーブル作成のための、
ボクセル値範囲26の中央値としてセットし、±α分の
範囲を設定する。このαの初期値はデフォルトのものと
するが、色情報を設定する範囲の上端、または下端をマ
ウスでドラッグすることにより、範囲を変更することは
可能であるとする。このようにして、ボクセル値範囲を
指定した後、先に述べた図3のような方法により、色情
報テーブルを生成する。この方法により、強調したい領
域のボクセル値を直感的に指定することが可能となる。
の範囲に含まれるボクセルのみを断層像として21に表
示することにより、ボクセル値範囲をより容易に設定す
ることが可能となる。さらに、強調したい領域を1点で
指定するのではなく、ある矩形領域に含まれるボクセル
の値の最大値と最小値により、色情報を設定するボクセ
ル値範囲を決定するようにしても良い。
することにより、DRR画像上での骨などの構造を判別し
易いように表示する方法について、図5を用いて説明す
る。輪郭を強調するためには、エッジ処理を行い、ボク
セル値の変化が急激な位置のボクセル値を高い値にする
ような画像処理を行えば良い。しかし、このとき微分な
どの手法によると、高周波成分が強調され、ノイズの多
いデータとなってしまうため、標準偏差を用いる。
n、ボクセルiの濃度値viとすると、数1で求められる。
ータを利用し、ブロックサイズを3×3とした場合にエ
ッジ処理を行った結果を示している。31のような2次
元のデータがあった場合に、太線で囲まれた領域に対
し、3×3ブロックの標準偏差によるエッジ処理を施し
た結果は32のようになる。右側のグラフは、データの
変化を示したものであり、33はオリジナルの太線で囲
まれたデータ、34はエッジ処理後のデータの変化を示
したものである。
のエッジは、左から2番目と3番目のピクセルの間にあ
ると考えられる。標準偏差によるエッジ処理後のグラフ
34では、2番目と3番目のピクセルの値がエッジとし
て高い値となり、輪郭が強調されたことが確認できる。
また、オリジナルデータ中の左から5番目と6番目のピ
クセル間にもエッジが存在するが、これは、最初のエッ
ジよりは濃度差が少ないため、エッジ処理後のデータ3
2では、最初のエッジの値よりも小さな値となってい
る。また、左から6番目と7番目のピクセル間のエッジ
は、さらに濃度差が少ないので、エッジ処理後のデータ
の値はさらに小さくなる。
ボクセルとボクセルの間にエッジがあるように変換され
るため、輪郭が1画素分ひろくなってしまう。しかし、
この手法ではスムージングの効果があり、ノイズの影響
が少なくなり、骨の輪郭を良好に強調することが可能で
ある。
る場合には、図6のように、エッジ処理を行うボクセル
42を中心とする3×3×3のブロック41を用いて、
標準偏差を求めるようにすると、良好な結果を得ること
ができる。ここで、このようなブロックを用いる場合に
は、3次元データの最も外側にある全てのボクセルにつ
いては、エッジ処理が行えないことになるが、全てのデ
ータ量から考えると、わずかな領域であるため、無視す
ることが可能である。
タを通る位置にDRR画像を投影させる実施の形態につい
て説明する。図7は図2の治療計画を示した図の、ある
断面を示したようなものである。DRR画像はアイソセン
タ4を含む平面6となるように設定する。線源3から照
射される照射線錘5により、3次元データ2をDRR面6へ
投影する。このとき、3次元データは矢印のように投影
する。即ち、線源からDRR面上のピクセル51を結ぶレ
イ上に存在する3次元データ中のボクセル全てを投影す
るようにする。この方法で投影するならば、DRR画像の
ピクセル順に計算を行う画像順アプローチによる方法で
も良いし、3次元データ順に計算を行うオブジェクト順
アプローチによる方法などでも良い。
位置はアイソセンタを含む平面上となるが、通常の投影
では考慮しない投影位置よりも線源から遠い場所に存在
するボクセルについても投影されるため、全ての3次元
データがDRR画像として可視化できることになる。但
し、ユーザの指定により、計算領域を限定することによ
り関心領域に絞ったDRR画像を生成する場合などについ
ては、全てのデータを投影するとは限らなくてもよい。
中心に設定され、アイソセンタを含む平面上で照射範囲
の設定をすることも多い。そこで、本実施形態によれ
ば、DRR画像の分解能をボリュームデータと同じ条件と
することにより、DRR画像上に照射範囲を表示するよう
にすると、アイソセンタを含む平面上での大きさと等し
いものとなる。このように関心領域の中心であるアイソ
センタを含む平面上のDRR画像によりシミュレーション
を容易に行うことが可能となる。
解能を指定することにより高画質化、高速化をする実施
形態について説明する。図8は図7と同様に、DRR画像
を生成する様子をある断面で表示したものである。
定する。デフォルトとしては、3次元データの分解能と
等しい値(非等方な分解能の場合には、最も細かい分解
能)に指定し、3次元データ領域全てが投影できるよう
な画素数(線源、アイソセンタ位置、3次元データボク
セル数、分解能などから求めることが可能)を指定する
ようにする。 次に、線源3とピクセル51を結ぶレイ
上のサンプリング間隔53を指定する。デフォルトとし
ては、DRR画像の分解能と同じ値を指定する。以上のデ
フォルト値を用いることにより、3次元画像データの質
に対応したDRR画像を計算できる。
R画像の画素数を少なくする、或いは、線源とピクセル
を結ぶレイ上のボクセルのサンプリング間隔を広くする
ことにより、高速にDRR画像を計算することが可能とな
る。DRR画像の分解能をそのままで、画素数を少なくす
れば、投影範囲は小さくなるが、画質はそのままで観察
することができる。一方、画素数を少なくすると同時
に、それに応じて分解能を低くすれば、画質は劣化する
ものの、投影範囲は同じままで観察することが可能とな
る。レイ上のサンプリング間隔についても同様のことが
いえる。また、画質を重視する場合には、DRR画像の分
解能を細かくする、また、レイ上のボクセルのサンプリ
ング間隔を細かくすることにより、画質を向上すること
が可能である。
や計算機の能力などに応じて、計算速度や画質をコント
ロールすることが可能となる。
は、時間がかかるため、図9を用いてDRR画像の生成時
間を見かけ上高速にすることにより、対話性を向上させ
る実施形態について説明する。図9は5×5ピクセルの
DRR画像を生成するときに、4段階に分けて計算を行う
1つの実施形態を示したものである。
が61であるとする。画像上の数字は、各ピクセルに対
して割り当てられており、ピクセルの値を計算する順序
を示している。
ばして、ピクセル番号1〜9までを計算する。最初に求
めた9ピクセルから第1段階DRR画像62を生成し、表示
する。次に、最初に計算したピクセルの縦横それぞれ1
ピクセル増やした位置のピクセル10〜13までを計算
する。計算された13ピクセルまでを用いて第2段階DR
R画像63を生成し、表示する。次に、最初に計算した
ピクセルの横方向に1ピクセル増やした位置のピクセル
14〜19を計算し、19ピクセルまでを用いて第3段
階DRR画像64を生成し、表示する。そして、最後に、
残ったピクセル20〜25を計算し、最終DRR画像61
を生成し、表示する。
1のDRR画像すべてのピクセルについての計算が終了す
る以前に、DRR画像の概要を把握することが可能とな
り、対話性が向上することになる。なお、最終的にDRR
画像全体の計算が終了するまでの時間は、中間画像を生
成するためにわずかな時間が必要となるが、すべてのピ
クセルを計算してから表示する方法とほとんど変わらな
い。
よる画像処理方法によれば、放射線治療の前にX線CTな
どの断層像撮影装置により撮影された3次元データを用
いて、透過像であるDRR画像により治療計画を行う場合
に、骨構造などの関心領域や、臓器などの輪郭を明確に
表示し容易に把握することができる。
射範囲などの計測を行う場合に、DRR画像上で、最も関
心のあるアイソセンタを含む平面上の計測が可能とな
る。画質のスピードの関係で、ユーザが選択できる。分
解能を細かく、画素数を多くして精密な画像を生成する
際に、最終的な画像の前におおよその状態が分かるた
め、照射方向を変えるなどの処理がインタラクティブに
可能になる。
態を示すフローチャートである。
手段と色情報を割り当てる手段の例を示す説明図であ
る。
手段の1例を示す説明図である。
説明図である。
ックの例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
結ぶレイ上のボクセルのサンプリング間隔を指定する例
を示す説明図である。
説明図である。
る。
手段、103…色情報テーブル設定手段、104…DRR
画像計算終了判定手段、105…1ピクセルに関する計
算終了判定手段、106…ボクセル値計算手段、107
…ボクセル値変換手段、108…色情報加算手段、10
9…DRR画像表示手段。
Claims (1)
- 【請求項1】断層像撮影装置にて患者の病巣部を撮影し
た3次元データを用いて放射線治療の計画を立てるため
の画像処理装置において、 放射線を照射する条件を設定する手段と、 該断層像撮影装置にて得られた3次元データの画素値に
応じて色情報を割り当てるテーブルを設定する手段と、 該放射線の線源位置から照射される放射線の軌跡に沿っ
て、該3次元データの画素値を補間することで求め、補
間された画素値を該色情報割り当てテーブルにより変換
した色情報の値を加算することにより、透過画像を生成
する手段を有する画像処理装置。
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