JPH1140351A - 発光表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents

発光表示パネルおよびその製造方法

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JPH1140351A
JPH1140351A JP9197339A JP19733997A JPH1140351A JP H1140351 A JPH1140351 A JP H1140351A JP 9197339 A JP9197339 A JP 9197339A JP 19733997 A JP19733997 A JP 19733997A JP H1140351 A JPH1140351 A JP H1140351A
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light emitting
transparent
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JP9197339A
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Minoru Kanda
稔 神田
Toshio Tsujimoto
俊夫 辻元
Kohei Nitta
耕平 新田
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】製造が簡単で、かつ認識性の高いパターン
表示を可能とする薄型サインボードの提供。 【解決手段】背面電極上に絶縁体層、発光層、透明電極
層および透明樹脂層を積層してなるEL発光パネルであ
って、透明電極層が微小な空隙によって互いに分離され
た複数の面領域に分割されており、各面領域に電圧を印
加することにより対応する発光層上の領域を発光させて
パターンを表示する発光表示パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロミネセ
ンス(EL)発光パネルからなり、発光機能および表示機
能に優れた発光表示パネルに関する。より具体的には、
構造が簡単で薄型発光表示装置として壁面や表示ボード
として利用でき、各種の標識表示や物理化学量の表示な
どに幅広く用いることができる発光表示パネルとその製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術】EL発光パネルは背面電極上に絶縁体層、
発光層、透明電極層および必要により設けられる保護層
を順次積層してなる薄型発光素子である。背面電極と透
明電極層との間に高周波電圧を印加することにより発光
層を励起して発光させる。このEL発光パネルは、軽量
化が容易であり、消費電力が低く、均一な面発光が可能
であることから、液晶ディスプレイのバックライト等に
従来利用されてきたが、最近では、大画面化が容易であ
り視野角依存性が少なく安定性に優れるという利点に着
目して、各種の標識を表示する表示装置としての利用も
試みられている。
【0003】例えば、特開平7-152334号公報には、パネ
ルの前面にマスク(遮光シート)を配設し、これによって
所定のパターンを表示する装置が記載されている。この
装置は製作は容易であるが、遮光シートで覆われている
部分も発光するため無駄が多く、表示面積の数倍もの消
費電力を要するという問題がある。また、特開平6-2025
67号公報には、透光性材で作った表示シートを用いて、
任意の図柄を表示する例が記載されている。しかし、こ
の方法の表示も、パネル全体を発光させて任意図柄の透
光性シートのバックライトとして使用するものであるた
め、消費電力は大きい。更に、これらの装置では、面全
体を発光させることはできても、パターンの個別の要素
(例えば、パターンを構成する文字や図形)を独立して
点滅させることができない。
【0004】そこで、ELパネルの電極要素を所定のパ
ターンに形成してパターンの各要素を個別に制御可能と
した装置が提案されている。例えば、特開平6-13180号
公報には、背面電極を所定の表示パターンに形成した装
置が提案されている。また、透明電極を所望の表示パタ
ーン形状に形成し、パターンを構成する透明電極間を絶
縁体あるいは発光層を用いて区分した構造も知られてい
る。しかし、これらの装置では、目的の表示形状に電極
をパターン化する必要があり、さらに各導電部を絶縁体
または絶縁性を有する発光層で区分することが必要とな
る。このため、導電部と絶縁部とが複雑に入り組んだ電
極パターンを形成しなければならず、製造が容易ではな
い。
【0005】また、これらの装置では、パターン化した
背面電極あるいは遮光シートや特定形状の発光層の存
在、透明電極と絶縁体の光学的性質の相違などにより、
発光層が発光していない状態でもパターンが見えてしま
い、所定の条件下にのみ標識として機能することが期待
されるサインボード(例えば、事故発生時にのみ停止標
識として機能する交通制御用サインボードなど)には用
いることができない。
【0006】以上のようなEL発光パネルの他に、蛍光
ランプや発光ダイオード(LED)を用いた誘導灯が従来知
られている。蛍光ランプを用いた誘導灯は、一般に高輝
度の表示が可能であるが、表示面積を大きくするために
は大きな管径あるいは多数の蛍光ランプを必要とするた
めに設置場所が制限されると云う問題がある。また、蛍
光管を使用するために頻繁な点滅には適さず、表示態様
が静的で、固定された内容のサインを表示する機能しか
有しない。また、LEDを用いたものは複数のLEDを
組み合わせることにより、矢印が移動するなどの動的な
表示が可能である。しかし、構造的に薄型化・軽量化が
困難であり、現状のものは少なくとも十cm程度の厚みが
ある。また、蛍光灯等に比較しても表示面積当たりの製
造コストが高い。さらに、LEDは発光色に限界があ
る。
【0007】
【発明の解決課題】本発明は、従来の発光表示装置にお
ける上記問題を解決したものであり、製造が簡単であっ
て、薄型化、大画面化が容易であり、認識性に優れた発
光表示パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題解決の手段】すなわち、本発明は、(1)背面電極
とその上に積層された絶縁体層、発光層、透明電極層お
よび透明樹脂層からなるEL発光パネルであって、該透
明電極層が微小な空隙によって複数の面領域に分割され
ており、各面領域に電圧を印加することにより各面領域
を個々に発光させることを特徴とする発光表示パネルに
関するものである。
【0009】上記発光表示パネルは、透明電極層にカッ
ター等で切り込みを設け、各面領域に電圧を印加する手
段を設けると云う簡単な構造によって、複数の面領域を
任意に発光させるようにしたものであり、従って、薄型
で大画面の表示パネルを得ることができる。また、非発
光時にはパネルに表示パターンが現れないので発光時の
視認性に優れる。さらに、複数の面領域を順次あるいは
交互に点滅させるなど多様な発光モードによる表示が可
能である。また、EL発光体であるので任意の形状、例
えば曲面にも成形することができる。
【0010】本発明の発光表示パネルは、(2)面領域が
所定の表示標識を示す形状をなし、該面領域の発光によ
り上記標識を表示する発光表示パネルを含む。表示標識
とは文字、図形、記号およびこれらの組み合わせ等を広
く含む。従って、この発光表示パネルは交通標識、非常
用警告表示、注意標識、機器の操作標識など各種の用途
に幅広く利用することができる。
【0011】さらに本発明の発光表示パネルは、(3)複
数の面領域を所定の方向に順次発光させる制御回路を有
し、各面領域の連続した発光により経時変化ないし方向
を表示する発光表示パネルを含む。この発光表示パネル
は、表示部分が所定方向に順次発光するので、暗所での
方向誘導装置として最適であり、また、循環して順次発
光させる態様により時計表示装置などとしても用いるこ
とができる。
【0012】また本発明の発光表示パネルは、(4)各面
領域からなる発光面積を増減する制御回路を有し、発光
面積の増減によって表示対象の変化を表示する発光表示
パネルを含む。この発光表示パネルは、発光面積(発光
面領域の数)の増減によって変化量を表示できるので、
各種の物理量や化学量あるいは統計量の変化を表示する
表示装置として好適である。
【0013】さらに、本発明の発光表示パネルは、(5)
分割された各面領域が互いに異なる蛍光色を生じ、色分
けされた表示を行う発光表示パネルを含む。異なった色
調に発光させるには、蛍光色の異なる発光体を用い、又
はこれに更に異なる色調の蛍光顔料を加えれば良い。こ
の表示パネルは表示対象が色分けされるので視認性がよ
り一層向上する。
【0014】さらに、本発明の発光表示パネルは、(6)
表面側の透明電極および裏面側の背面電極が透明材料に
よって形成され、パネル全体が半透明である発光表示パ
ネルを含む。この表示パネルは、両面が発光するので両
方向表示装置として利用することができる。
【0015】本発明の発光表示パネルは、(7)背面電
極、絶縁体層、発光層、透明電極層および透明樹脂層が
透明防湿フィルムで被覆されている発光表示パネルを含
む。パネル全体を透明防湿フィルムで被覆することによ
り耐湿性に優れた表示パネルを得ることができる。従っ
て、湿気の多い場所、例えば、浴室やプール、洗浄室、
温室、地下室、トンネルなどでの表示装置として適す
る。
【0016】また本発明の発光表示パネルは、(8)物体
の移動または状態変化を感知するセンサー手段を含み、
センサーの作動により発光するす発光表示パネルを含
む。センサー手段としては赤外線センサーなどを用いる
ことができる。この表示パネルは、人の接近を感知して
誘導方向を表示する装置や、煙センサーや濃度センサー
のように物体の状態変化を感知して危険を表示する装
置、液面の上昇を感知して飽和状態を表示する装置など
に広く利用することができる。
【0017】さらに、本発明は以下の構成からなる発光
表示パネルの製造方法に関する。(9) (a)透明樹脂層と
透明電極層からなる積層体を形成して該透明電極層を微
小な空隙により互いに分離された複数の面領域に分割す
る工程、(b)背面電極上に絶縁体層および発光層を順次
積層する工程、(c)各面領域に集電帯を取り付け各集電
帯および背面電極に端子を設ける工程、(d)上記透明電
極層の積層体と背面電極の積層体とを積層して該透明電
極層と発光層とを密着させる積層工程を含むことを特徴
とする発光表示パネルの製造方法。上記製造方法によ
り、本発明に係る発光表示パネルを容易に製造すること
ができる。
【0018】本発明の上記製造方法は、(10)上記(b)
工程における発光層の形成が、有機樹脂と蛍光体を含む
インクを塗布ないし印刷することにより行われる製造方
法を含む。背面電極上に絶縁体層を形成し、この上に有
機樹脂と蛍光体を含むインクを塗布ないし印刷すること
により容易に発光層を形成することができる。必要に応
じて、これらに蛍光顔料を混合して塗布ないし印刷すれ
ば良い。また、背面電極上への絶縁体層形成も塗布ない
し印刷により行なっても良い。
【0019】さらに上記製造方法は、(11)上記(a)〜
(d)工程の後に、積層体全体を透明防湿フィルムで包み
込む工程を有する製造方法を含む。本発明の表示パネル
は薄い積層体であるので容易にフィルムによって包み込
むことができる。
【0020】
【発明の実施の態様】以下に本発明を図面に示す実施例
に基づいて詳細に説明する。なお、図1〜図6は本発明
に係る発光表示パネルの基本構成および標識表示装置の
構成例を示す。また、図7〜図15は面領域が順次発光
する誘導表示装置の構成例を示す。図16〜図22は発
光面積が増減する発光インジケータの装置の構成例を示
す。
【0021】(A)基本構成・標識表示装置 図1および図2に示すように、本発明の発光表示パネル
の基本構成は、背面電極1上に絶縁体層2、発光層3、
透明電極層4および透明樹脂層5を積層してなるもので
あり、図示する例では透明電極層4が、所定の標識形状
(矢印)に従い微小な空隙6によって互いに分離された複
数の面領域4aおよび4bに分割されている。面領域4
aおよび4bにはそれぞれ集電帯8aおよび8bが設け
られ、集電帯8a,8bおよび背面電極1には端子7a,
7bおよび7cがそれぞれ接続されている。
【0022】各面領域が他の面領域から引き出される端
子と接する部分には、絶縁テープ等の絶縁体を介してこ
れらの間が絶縁されている。例えば、図1および図2で
は、領域4bのうち端子7aと対面する部分に矩形の透
明絶縁体55が設けられている。図6は発光層3と透明
電極層4との積層前の状態を示す説明図であるが、この
図6に示すように、通常は透明電極4の縁部から内部の
領域(領域4a)の集電体8aに至るまで透明絶縁テープ
55が貼付られている。さらに、端子7aが集電体8a
および絶縁テープ55に取付けられ、その上に発光層3
が積層される。これにより端子7aが内部領域4aにの
み電気的に接続される。なお、透明絶縁テープ55は端
子8aの片面(透明電極層側)に設けてもよいが、絶縁を
確実にするためには、透明電極層の上に端子7aの大き
さよりも若干広く絶縁テープを設けるのが好ましい。
【0023】以上の構成により、背面電極の端子7cと
7aの間に交流電圧を印加することにより、面領域4a
に対応する発光層を、端子7cと7bの間に交流電圧を
印加することにより面領域4bに対応する発光層をそれ
ぞれ独立に発光させることができる。
【0024】なお、図1は背面電極上に絶縁体層、発光
層および透明電極層を1層ずつ順次積層した発光表示パ
ネルを示しているが、ELパネルの発光原理に適合する
限り、これらの層の一部を除き、あるいは積層順序を変
え、若しくは複数回積層し、またはこれら以外の層を積
層した多層体としてもよい。例えば、背面電極、透明電
極の上に吸湿フィルムをさらに積層しても良い。図2に
示す通り、通常は、パネル全体を防湿フィルム9で包み
込み湿度の影響を低減する。
【0025】背面電極1の材質および構造は導電性を有
する限り特に制限されない。好ましくは金属の箔ないし
薄板を用いることができる。金属としてはアルミニウ
ム、銅およびその合金、ニッケル等が挙げられる。カー
ボンでもよい。後述の透明電極と同様な材料を用いても
よい。絶縁体層2の成分および構造は絶縁性を有する限
り特に制限されない。好ましくはチタン酸バリウム、チ
タン酸ジルコニウム、チタン酸鉛、酸化チタン等を用い
ることができる
【0026】発光層3は蛍光体粉末を有機バインダー中
に分散したものを用いることができる。層厚は数十〜数
百μm、通常は30〜100μm程度の薄層が好ましい。
蛍光体粉末は母体材料に発光中心となる付活剤や共付活
剤を添加してなる。母体材料の例としてはZnS等が挙
げられる。付活剤、共付活剤の例としては、銅(Cu)、塩
素(Cl)、ヨウ素(I)、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)
等が挙げられる。発光層はローダミンやフルオレセイン
系等の蛍光顔料を含んでもよい。発光層は単色でもよい
が、表示しようとするパターンに従い、付活剤や共付活
剤、顔料を変えることにより色分けしてもよい。例え
ば、ZnS系蛍光体における代表的な付活剤、共付活剤
による発色は、ZnS:Cu,Cl(青)、ZnS:C
u,Al(緑)、ZnS:Cu,Mn,Cl(橙)、Zn
S:Cu,I(青)の通りである。また、蛍光顔料として
は、ローダミン6G系(黄色系)、ローダミンB系(赤色
系)、フルオレセイン系(黄緑色系)等を用いることがで
きる。
【0027】有機バインダーは好ましくは高誘電性バイ
ンダーである。高誘電性バインダーの例としては、シア
ノエチルセルロース、シアノエチルサッカロース、シア
ノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール
等のシアノエチル化合物、ポリフッ化ビニリデン等のフ
ッ化ビニリデン系共重合体が挙げられる。
【0028】透明電極層4の例としてはITO(Indium
Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、GaIn
3、SnO2、ZnO、In23等を挙げることができ
る。透明電極層の厚さは、通常、0.01〜1μm程度で
ある。0.01μm未満では十分な導電性が得られない。
1μmを超えると透明性が低下する。
【0029】透明樹脂層5は、可視光域で透明であり絶
縁性の高い有機高分子材料であれば特に制限されない。
例えば、PET(ホ゜リエチレンテレフタレート)、PEN(ホ゜リエチレンナフタレ
ート)等のポリエステル樹脂、プラスチックフィルム、あ
るいは柔軟性はなくなるが透明ガラス等も用いることが
できる。透明樹脂層の厚さは特に限定されないが、通
常、25〜150μm程度である。25μm未満では、後
述の方法で透明電極層に切り込みを入れた際に透明樹脂
−透明電極積層体シートが分断されるおそれがある。1
50μmを超えると透明性が低下する。
【0030】集電帯8a、8bは、例えば、銀ペースト
をスクリーン印刷することにより形成できる。端子7a
〜7cは銅箔、青銅箔、リン青銅箔、ニッケル箔、およ
びこれらの合金箔等であり、透明の電気絶縁テープによ
って集電帯に接着させる。積層体は好ましくは防湿フィ
ルム9で被覆されている。防湿フィルム9の例として
は、三フッ化塩化エチレン樹脂およびその共重合体、フ
ッ化エチレン系共重合体、塩化ビニリデン樹脂およびそ
の共重合体等が挙げられる。
【0031】透明電極層4は微小な空隙6によって互い
に分離された複数の面領域に分割されている。分割は、
具体的には、透明電極層の各領域が、電気的には実質的
に絶縁されるが分離線が肉眼では認識できないように行
う。このような分割は、透明樹脂層上に透明電極層を積
層担持させ、これにカッター等で切り込みを入れ、しか
る後、切り込みを入れたシートを、発光層上に重ねて固
定するという単純な手段によって行うことができる。
【0032】分割手段のカッターや針等は刃の厚みない
し針の先端部の直径が1〜5μm程度であればよく、材
質はステンレスなど一般的なものでよい。切り込み深さ
は、透明電極層の厚さ以上であって透明樹脂−透明電極
積層体シートの厚さ以下であればよい。なお、積層体の
強度を維持するため透明樹脂層の厚みの30%以下とす
ることが好ましい。切り込みにより微小な無機結晶粒の
集積層である透明電極層が部分的に破断され各領域間に
は微小な空隙が生じる。分割形状は制限されない。所定
の標識を表示するにはこの標識に従って分割すれば良
い。典型的には、文字や図形、これらの組み合わせ等を
表示することができ、これらの文字や図形の輪郭線に沿
って分割すれば良い。
【0033】上記パネルの製造 本発明の発光表示パネルは、上記背面電極に絶縁体層お
よび発光層を積層し、この積層体の発光層上に面分割さ
れた上記透明電極層を重ねて固定することにより製造さ
れる。透明電極層を発光層上に押し当てて密着固定する
ことにより、透明電極層に生じた微小な空隙が開いた状
態に固定されて、電気的には互いに絶縁されているが肉
眼では分割線がほとんど認識できない複数の領域を含む
透明電極層を有する発光表示パネルが得られる。
【0034】絶縁体層および発光層を形成(積層)する方
法としては、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、
ロールコーティング法、カーテンウォールコーティング
法などの塗布ないし印刷による方法を用いることができ
る。全面を均一に発光させるにはドクターブレード法あ
るいはロールコーティング法がよく、発光面をパターン
化する場合はスクリーン印刷法が好適である。例えば、
絶縁体層は、チタン酸バリウム等の無機粉末を有機溶剤
および高誘電性バインダーと混合して背面電極上にドク
ターブレード法で印刷して形成することができる。発光
層も同様に、蛍光体、高誘電性バインダーおよび必要に
応じて配合される蛍光顔料を有機溶剤に混合して得られ
るインクを絶縁体上にドクターブレード法で印刷して形
成することができる。有機溶剤の例としては、DMF
(N,N-シ゛メチルホルムアミト゛)、シクロヘキサノン、アセトニトリ
ル、メチルアセトアセテート、ニトロメタン、メチルエ
チルケトン等が挙げられる。
【0035】透明電極層を透明樹脂層上に形成(積層)す
る方法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、スパッタ法等によることができる。このうちスパッ
タ法が好ましい。例えば、スパッタ法によるITO蒸着
では、真空容器中にセットされたITOターゲットに高
電圧を印加し、ターゲット面上より放出されるITO分
子をPETフィルム上に蒸着させる方法を用いることが
できる。
【0036】発光層を含む積層体上に透明電極層を含む
積層体を重ねて固定する方法としてはラミネータ、真空
ホットプレス等を用いた慣用の積層方法を用いることが
できる。重ね合わせに際しては、複合された積層体の上
下に必要に応じて吸湿フィルムをさらに重ねてもよい。
吸湿フィルムとしてはナイロン樹脂、PVA(ホ゜リヒ゛ニルアル
コール)、アクリルアミド系樹脂等を用いることができる。
次いで、上記端子が外部に出るようにして積層体全体を
防湿フィルムで被覆することにより発光表示パネルが製
造される。
【0037】表示パターン 背面電極と透明電極の各領域との間に制御された順序で
独立に電圧を印加することにより、標識の構成要素(文
字,図形,記号など)を全体として単純に明滅するだけで
なく、各構成要素、あるいは各構成要素と地の部分を任
意の順で点灯できる。例えば、後述の実施例1に示すよ
うに、通常時には構成要素(STOPの文字)のみを明滅
させ、緊急時には構成要素と地の部分を交互に点滅した
り、構成要素を順次、例えばS→T→O→Pの順に点滅
させるなど、1つの装置で多様なモードの態様を表示す
ることができる。また、実施例2に示すように、発光層
を標識の構成要素と地について、あるいは構成要素間で
異なる発色とすれば、表示した標識の識別性をさらに高
めることも可能である。
【0038】背面電極と透明電極の各領域との間に制御
された順序で独立に電圧を印加するためには、慣用の手
段、例えば、適当なタイマー回路とリレー等のスイッチ
ング手段の組み合わせが使用できる。マニュアルで切り
替えを行ってもよい。マイクロコンピュータ等を用いて
あらかじめ設定されたプログラムに従い動作するように
設計することが好ましい。駆動電源は、ELパネルに常
用されるものでよい。通常は50〜200V、50〜2
000Hz程度の交流電源が用いられる。
【0039】実施例1 Al箔からなる背面電極(25cm×100cm)上に、チタン酸バ
リウム粉末と高誘電体バインダー(シアノエチルセルロース)とをD
MF(N,N-シ゛メチルホルムアミト゛)に溶かしたインクをドクターブ
レード法で印刷し、乾燥して絶縁体層を形成した。この
絶縁体層の上に高絶縁体バインダーとZnS蛍光体(Cuト
゛ーフ゜)を有機溶剤に溶かしたインクをドクターブレード
法で印刷し、乾燥して発光層を形成した。かくして図3
(A)に示す背面電極11−絶縁体層12−発光層13か
らなる積層体14を製造した。一方、図3(B)及び図3
(C)示すように、スパッタ法によりITO膜15(膜厚約
0.1μm)を形成した市販のPETフィルム16に、I
TO透明電極側からステンレス製カッターで文字の輪郭
をかたどる切り込み17a,17b,17c,17dおよ
び17eを入れ、文字「S」,「T」,「O」および
「P」を表す領域18a〜18e並びに背景(地)領域1
8fを形成した。なお、「O」を2つの領域18cと1
8dで表したのは、「O」内部を背景領域18fと連続
させるためである。領域18a〜18fはいずれもその
一部がフィルムの端部に近接しているが、当該近接部分
にAgペーストをスクリーン印刷して集電帯19a〜1
9fを形成し、銅箔からなる端子20a〜20eを各集
電帯に接着した。また、背面電極には端子20fを接着
した。なお、端子20a〜20eと透明電極層とが集電
帯以外の部分で直接接することがないように、透明電極
層と各端子との間には透明の電気絶縁テープ56a〜5
6dを貼って両者間を絶縁した。
【0040】上記積層体14を透明電極層15と発光層
13が重なるようにラミネータで張り合わせを行い、背
面電極11とPETフィルム16をナイロン製の透明吸
湿フィルム21で被覆し、更にラミネータにより透明防
湿フィルム22である三フッ化塩化エチレン樹脂で全体
をパックし、発光パネル23を製造した(図3(C))。製
造された発光パネル23は外見上は切込みによる分離線
が全く識別できなかった。また、端子20a〜20eの
任意の対の間で電気抵抗を測定したところ、最低でも約
200MΩ以上の抵抗値が得られ十分な絶縁が確認でき
た。発光パネル23の各端子20a〜20fを制御回路
24に接続した。制御回路24は、初めに20aと20
f間に交流電圧(400Hz,100V)を印加し、一定時間経過
後、20a−20fの接続を断つと同時に20b−20
f間に交流電圧を印加し、以下同様に所定時間ごとに表
1に示す接続状態(I,II,III,IV,V,VIおよびVII)を順
次辿る回路である。状態VIIの後は再び状態Iに戻り、
以後はこのループを繰り返す。この結果、非発光時には
外見上は表示形状が見えない一枚のパネルから文字が光
って浮かびあがり、その文字の隣の文字が順序に現れて
点灯する動的な発光パターンを示した後、表示パターン
がフラッシュする認識性の強いサインが形成できた。
【0041】
【表1】
【0042】実施例2 Al箔31からなる背面電極(25cm×80cm)上に、チタン
酸バリウム粉末と高誘電体バインダー(シアノエチルセルロース)と
をDMF(N,N-シ゛メチルホルムアミト゛)に溶かしたインクをブレー
ド法で印刷し、乾燥して絶縁体層32を形成した。Zn
S蛍光体(Cuト゛ーフ゜)と高絶縁体バインダー(シアノエチル化合
物)および異なる色の蛍光顔料(赤色と黄緑色の2種類)
を有機溶剤に溶かした2種類のインクを、絶縁体層32
上にスクリーン印刷し、図4に示すような矢印サイン3
3aと背景(地)33bが塗り分けられた発光層33を形
成した。一方、ITOを蒸着した市販のPETフィルム
35のITO透明電極34側に図4に示す矢印の輪郭線
と同形の切り込み36をステンレス製カッターを用いて
入れ、集電帯37aと37bをスクリーン印刷法で印刷
した後、端子38aと38bを接続した。なお、実施例
1と同様に、背景部となるITO電極上の端子38aと
接する部分には透明絶縁テープ57を貼って両者を絶縁
した。端子を接続した後、矢印形状の切り込み部が発光
層の矢印形状部と重なるようにラミネータで張り合わせ
を行なった。以下、実施例1と同様にしてナイロン製の
透明吸湿フィルムによる両電極の被覆および三フッ化塩
化エチレン樹脂によるパッケージングを行い、発光パネ
ルを製造した。製造されたパネルはバックが赤色系、矢
印部が黄緑系の色で、発光するとバックが白色系、矢印
が黄緑系の発光色を呈する一枚のサイン表示パネルであ
った。また、この矢印形状部とバックが交互に発光する
ような電気回路に接続して点灯させたところ、矢印のみ
が点滅する従来のサインボードよりも認識性の大きな方
向指示機能が実現できた。
【0043】実施例3 蛍光顔料の種類を変える代わりに付活剤の異なる蛍光体
を用いてサインと背景(地)を色分けしたほかは実施例2
と全く同様にして方向指示サインボードを製造した。具
体的には、ZnS(Mnト゛ーフ゜)蛍光体でサインを、ZnS
(Cuト゛ーフ゜)蛍光体で塗り分けを行った。製造されたパネ
ルは矢印部も背景も白色系の色を呈し、通電されていな
い時は矢印部とバックの色にわずかな違いが観察され
た。一方、通電時は矢印部がオレンジ、バックが緑青色
ではっきりと色別できる矢印サインとなった。また、実
施例2と同様矢印部とバックが交互に発光するような電
気回路に接続して点灯させることも可能で、各種発光表
示パターンが可能な発光サインパネルとなった。
【0044】実施例4 図5に示すように、Al箔に代えてITO蒸着膜41を
有するPETフィルム40を背面電極に用い、ITO蒸
着膜41の端部にAgペーストをスクリーン印刷して集
電帯42を形成し、その上に青銅箔端子43を接着した
後、集電帯43を透明の絶縁テープ44で絶縁した。こ
の上に実施例1と同様にして発光層45をドクターブレ
ード法で形成した。また、ITO蒸着膜46を蒸着した
別のPETフィルム47のITO透明電極側に矢印パタ
ーンの輪郭線に対応する形状にカッターで透明電極のみ
に切り込み48を入れ、2つの三角形領域49aおよび
49bおよび矩形領域49cを形成し、各領域の端部に
Agペーストからなる集電帯50a〜50cを設け、青
銅箔製の端子51a〜51cを集電体に接続した。な
お、実施例1〜2と同様に、端子51a〜51cが背景
となるITO電極とは直接接することがないように透明
絶縁テープ58a〜58cを貼って両者間を絶縁した。
このPETフィルム47と、発光層が形成されているP
ETフィルム40を、発光層と透明電極層が重なるよう
にラミネータで張り合わせを行い、さらに、ナイロン製
の透明吸湿フィルムを各透明電極上に積層した。これを
ラミネータにより透明防湿フィルムである三フッ化塩化
エチレン樹脂でパッケージングして発光パネルを製造し
た。
【0045】製造されたパネルは通電されていない時は
全く均一な壁面として認識され、端子(51a+51c)と端子
43間に電圧を印加すると、発光層の領域(49a+49c)に
対応する部分が発光し、図5において左側の方向を示す
矢印が表示された。また、端子(51b+51c)と端子43間
に電圧を印加すると、発光層の領域(49b+49c)に対応す
る部分が発光し、図5において右側の方向を示す矢印が
表示された。また、この発光パネルは、発光時は両面発
光するため、パネルのどちらの側からでも発光を観察で
き、広い範囲での視認性を向上した発光パネルとなっ
た。
【0046】本発明の上記発光表示装置は、表示標識を
構成する各文字等および背景のいずれも発光機能を有す
るため、これらを独立に発光させることによって、1枚
のサインボードでありながら、発光プログラムに応じた
多様なモードでの発光が可能であり高機能で認識性の高
いパターン表示が実現できる。また、透明電極に切り込
みを入れるという単純な方法にパターン形成をするため
低コストで様々な標識を製造することができる。さら
に、本発明によれば非発光時には標識が現れないので、
通常は外見上何も表示されていない壁面等として用いる
ことができ、必要なときに、例えば緊急時にのみサイン
ボードとして機能することが望まれる各種緊急信号の表
示装置、方向指示装置等の表示パネルとして特に有用で
ある。またさらに本発明の発光表示装置は、EL発光パ
ネルであるため、任意の形状、例えば、曲面に形成する
ことが可能であり、薄型で耐久性に優れる。
【0047】(B)誘導表示装置 動的な表示機能を有する誘導表示装置の構成例を図7〜
図15に示す。図示する誘導表示装置は、矢印状のEL
発光パネル10と該パネル10に接続した制御回路Cか
らなる。 前述の発光表示パネルと同様に、発光パネル
10は背面電極1上に絶縁体層2、発光層3、透明電極
層4および透明樹脂層5を積層したものである。好まし
くは全体が透明防湿フィルム9で包まれている。これら
の背面電極1、絶縁体層2、発光層3、透明電極層4お
よび透明樹脂層5の材質および構造は前述の発光表示パ
ネルと同様である。
【0048】図示する構成例において、透明電極層4は
微小な空隙6によって4つの領域4a〜4dに分割され
ている。図9に示すように透明電極層4の各領域にはそ
の表面に集電帯8a〜8dが形成され、各集電帯には端
子7a〜7dが接着されている。また、図7に示すよう
に背面電極には端子7eが接着されており、端子7a〜
7eは制御回路Cに接続されている。なお、端子部分を
絶縁テープで保護すれば、非発光部の形状を整えるのが
容易になり、また背面の電極に接近する場合にはその短
絡を防止できるので好ましい。透明電極層を分割する空
隙6は微細な幅の切り込みであるため、ELパネル10
は表面から見ると1枚の連続したパネルであるが、制御
回路Cによって発光パネルの各端子7a〜7eに所定の
パターンで交流電圧を印加すると、領域4a〜4dに接
する発光領域が発光し、動的なサインが表示される。
【0049】例えば、表2に示す接続パターン、すなわ
ち、どの端子も接続されていない状態から、一定時間経
過後に端子7eと7dを、さらに一定時間経過後には7
eと7d+7cを、さらに以下同様にして最終的には7
eと7d+7c+7b+7aとを接続状態に至らしめる
回路に接続すると、初めは点灯部を有しない1枚のパネ
ルから、まず領域4dに相当する部分が点灯し、順次、
矢印の頭に向かって4c、4b、4aへと点灯部が拡大
していく。このため、誘導方向をより効果的に示すこと
ができる。また、表3に示す接続パターンを実現する電
気回路と接続すると、一枚の発光パネル内で、矢印が4
dから4aに向かって移動して進行方向を表示できる、
より効果的な誘導表示サインとなる。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】制御回路Cは分割された複数の面領域を所
定の方向に順次発光させるための回路であり、慣用の手
段、例えば、適当なタイマー回路とリレー等のスイッチ
ング手段の組み合わせが使用できる。マニュアルで切り
替えを行ってもよい。マイクロコンピュータ等を用いて
あらかじめ設定されたプログラムに従って作動させるこ
とができる。制御回路Cには、物体の移動や状態変化を
感知して作動するセンサー手段を組み込むことができ
る。センサー手段としては、人や物体の接近を感知する
赤外線センサー、あるいは煙センサー、温度センサー、
濃度センサーなどを広く用いることができる。
【0053】図11は、透明電極の分割を背景(地)の中
に文字・符号等が存在する構成例である。各面領域が他
の面領域から引き出される端子と接する部分は絶縁テー
プ等の絶縁体を介して絶縁されている。例えば、図11
では背景領域のうち端子119と対面する部分に矩形の
透明絶縁体135を設けている。図11に示すように、
通常は、透明電極層114の縁部から、その内部の領域
(矢印状の領域)の集電体118に至るまで透明絶縁テー
プ135を貼り付ける。次いで、端子119を集電体1
18および絶縁テープ135に接着し、その上に発光層
113を積層する。これにより端子119を内部の分割
領域にのみ電気的に接続することができる。なお、透明
絶縁テープ135は端子119の片面(透明電極層側)に
貼り付けてもよいが、絶縁を確実にするためには、透明
電極層の上に、端子119の大きさよりも若干広めに絶
縁テープを貼り付けることが好ましい。
【0054】また、これらの例では、背面電極上に絶縁
体層、発光層および透明電極層を1層ずつ順次積層した
ELパネルを示しているが、ELパネルの発光原理に適
合する限り、これらの層の一部を除いたり順番を変え若
しくは複数回用いたり、またはこれら以外の層を積層し
た多層体としてもよい。例えば、背面電極、透明樹脂層
の上に吸湿フィルムをさらに積層する。吸湿フィルムと
してはナイロン樹脂、PVA(ホ゜リヒ゛ニルアルコール)、アクリル
アミド系樹脂などを用いることができる。積層体全体と
しての厚みは透明樹脂層や吸湿層等の厚みによって適宜
調整できるが、通常は0.2〜1.5mm程度が好ましい。
【0055】誘導表示装置の製造 上記誘導表示装置は前述の標識表示装置と同様にして製
造することができる。図10に示すように、先ず、矢印
状の背面電極1−絶縁体層2−発光層3からなる積層体
を形成する。絶縁体層および発光層を積層する方法とし
ては、スクリーン印刷、ブレード法、ロールコーティン
グ法、カーテンウォールコーティング法などの塗布ない
し印刷による方法を用いることができる。一方、前記矢
印と同形の透明樹脂層5上に透明電極層4を積層担持さ
せる。透明電極層を透明樹脂層上に積層する方法として
は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法
等が挙げられる。次いで、透明電極層4を前述の通り分
割する。さらに図9に示すように各領域の縁部に金属ペ
ーストを用いて集電帯8a〜8dを形成し、これに金属
箔からなる端子7a〜7dをそれぞれ接着する。その
後、背面電極1−絶縁体層2−発光層3からなる積層体
と、透明電極層4−透明樹脂層5からなる積層体を、透
明電極層4が、発光層3と重なるようにラミネータで張
り合わせを行い、さらに、背面電極に外部へ出るよう金
属箔製の端子7eを接着する。好ましくは図8に示すよ
うに透明防湿フィルム9で全体をパックする。これによ
り電気的には互いに絶縁されているが肉眼では分割線が
ほとんど認識できない複数の領域を含む透明電極層を有
する誘導表示装置が得られる。
【0056】実施例5 透明電極層の領域4a〜4dに対応するように発光層3
を表4に示す蛍光顔料が使用蛍光体量に対し約3重量%
となるように配合して塗り分け、図7〜図10に示す誘
導表示装置を製作した。この装置は、非作動時は矢印の
色彩が尾から頭に向かって赤色系から黄緑系の色に徐々
に変化して見えるが、発光すると白色系から黄緑系の発
光色を呈し、認識性の極めて高い誘導サインを表示する
ことができた。
【0057】
【表4】
【0058】実施例6 透明電極層の領域4a〜4dに対応するように発光層3
に使用する蛍光体の付活剤、共付活剤が異なる蛍光体を
表5に示す割合に配合して塗り分けた他は、実施例5と
同様の誘導サイン表示装置を製作した。この表示装置
は、非作動時は矢印の色彩が尾から頭に向かって白橙色
系から白黄色系の色に徐々に変化して見えるが、発光す
ると橙色系から青色系の発光色を呈し、認識性の極めて
高い誘導サインを表示することができた。
【0059】
【表5】
【0060】実施例7 図11に示すように、幅15cm、長さ100cmのアルミ
箔のテープ111上に実施例1と同様にして絶縁体層1
12および発光層113を塗布し、一方、PETテープ
115に担持された透明電極層114には、図11に示
すような切り込み116を入れて矢印型の領域117を
8個形成した(図はテープの一部を省略)。各領域117
の縁部にはAgペーストをスクリーン印刷して集電帯1
18を形成し、透明電極の矢印型の領域117以外の部
分に青銅箔が接しないよう、透明絶縁テープ135によ
り透明電極を絶縁後、集電帯に青銅製の箔からなる端子
119をそれぞれ接着した。背面電極111にも同じく
端子120を接着し、背面電極111と透明樹脂層11
5の表面にナイロン製の吸湿層をさらに積層して全体を
三フッ化エチレン樹脂で被覆した。このテープ状EL素
子は、非発光時には外観上、何らの模様も認められない
1枚のテープである。制御回路には赤外線センサーを組
み込み、センサーが反応すると図12に示すように発光
パネル10の後端側の矢印から順次、発光部が移動する
ような誘導システムとした。
【0061】このテープ状の誘導表示装置を壁に貼り、
当該壁面に沿った通路を通る人が検知できるよう壁際に
赤外線センサーを設置したところ、人が通るたびに壁に
貼った誘導表示装置に矢印が現れて発光し移動方向へ増
加あるいは移動した。このため非常に視認性が高く、誘
導表示効果が大きかった。また、制御回路のセンサーを
赤外線センサーから煙センサーに代え、領域117に対
応するようにテープ状EL素子の表面に矢印型の着色シ
ートを貼り付けたところ、通常時(非発光時)には電源
を入れなくても方向を指示し、煙を感知するとEL発光
により暗所でも識別性の高い方向表示を行うことがで
き、避難誘導装置として効果が大きかった。
【0062】実施例8 図13に示すように、実施例7のアルミ箔テープに代え
てITO膜122を蒸着したPETテープ121を用
い、ITO層122の端部に集電帯130をAgペース
トのスクリーン印刷により形成し、これに青銅箔からな
る端子131を接着し、集電帯130を絶縁テープ13
2で被覆した後、電極層上に直接、発光層123と透明
電極層124および透明樹脂層125を積層した。透明
電極層には切り込み126により矢印領域127を形成
し、また、Agペーストと青銅箔によってそれぞれ集電
帯128と電極端子129を形成した。なお、接続した
端子と矢印領域127以外のITO層とが直接接しない
よう、この部分は透明絶縁テープ136で絶縁した。ま
た、背面電極121と透明樹脂層125の表面にナイロ
ン製の吸湿層をさらに積層して全体を三フッ化エチレン
樹脂で被覆した。このテープ状のEL素子は、非作動時
には端子部を除き外観上、何らの模様も認められない1
枚のやや白色の半透明のテープである。このテープをガ
ラス製の仕切り壁に貼り付け、実施例7と同様の制御回
路により駆動したところ、両面から発光が認識可能な誘
導サインを構成することができた。
【0063】以上の図示した誘導表示装置の構成例にお
いて装置構成を適宜変更することができる。例えば、図
14はその1例であり、透明電極層4の分割領域が均一
ではない例を示している。この例では最大の大きさを有
する部分が矢の頭に相当しており、方向の誘導がより明
確になっている。また、実施例7や8において、透明電
極の地の部分にも集電帯−端子を設け、矢印部と地の部
分が交互にフラッシュするような構成も可能である。
【0064】以上の誘導表示装置は、面領域が所定方向
に順次発光するので視認性の高い動的な誘導表示を実現
できる。また、この装置は表示部がEL発光素子である
ために、曲面など任意の形状に形成したり配設すること
が可能であり、細長いテープ状としたり交通標識のよう
な大画面が要求される分野にも用いることができるとと
もに、薄型で耐久性に優れ、多彩な発光色を用いること
ができる。また、標識(サイン)を構成する文字、図形、
記号等および背景のいずれも発光機能を有するため、こ
れらを独立に発光させることによって、1枚のサインボ
ードでありながら、発光プログラムに応じた多様なモー
ドでの発光が可能であり高機能で認識性の高い動的パタ
ーン表示が実現できる。さらに、上記誘導表示装置は非
発光時にはサインが表に現れないため通常は何も表示さ
れていない壁面等として用い、必要なときに、例えば緊
急時にのみ誘導サインが表示される向指示パネルとして
用いることもできる。また、上記誘導表示装置は、透明
電極に切り込みを入れるという単純な方法でパターン形
成をするため、多様なサインを低コストで製造できる。
【0065】(C)発光インジケーター 発光面積の増減によって表示対象の状態変化を表示する
発光インジケーターの構成例を図16〜図22に示す。
図示する発光インジケーターは、EL発光パネル210
と該パネル210に接続した制御回路Dからなる。発光
パネル210は、好ましくは、ELパネル積層体を透明
防湿フィルム9で被覆し、その上面に遮光フィルム21
1を貼り付けたものである。遮光フィルム211には窓
212が開いており、窓212を通して、ELパネル積
層体の上面、発光表示部分が見えている。
【0066】ELパネル積層体は、基本的には、前述の
発光表示パネルと同様に、背面電極1、絶縁体層2、発
光層3、透明電極層4および透明樹脂層5を積層してな
るものである。これらの背面電極1、絶縁体層2、発光
層3、透明電極層4および透明樹脂層5の材質および構
造は前述の発光表示パネルと同様である。
【0067】図示する構成例では、透明電極層4は微小
な空隙6によって4つの面領域4a〜4dに分割されて
いる。これらの各面領域にはその表面に集電帯8a〜8
dが形成され、各集電帯には端子7a〜7dが接着され
ている。また、背面電極には端子7eが接着されてい
る。各面領域が他の面領域から引き出される端子と接す
る部分は絶縁テープ等の絶縁体を介して絶縁されてい
る。例えば、図18に示すように、端子7a〜7dと対
面する部分に透明絶縁体(テープ)235が設けられてい
る。なお、この透明絶縁体は、面領域4a〜4dの外周
を囲むように端子7a〜7dと重なる部分に設けられ
る。通常は、透明電極層4の縁部から、その内部の領域
(図18では領域4a〜4d)の集電帯8a〜8dに至る
まで透明絶縁テープ235を貼り付ける。次いで、端子
7a〜7dを集電帯8a〜8dおよび絶縁テープ235
に接合し、その上に発光層3を積層する。これにより端
子7a〜7dを内部の分割領域にのみ電気的に接続する
ことができる。なお、絶縁テープ235は端子7a〜7
dの片面(透明電極層側)に貼り付けてもよいが、絶縁を
確実にするためには、透明電極層の上に、端子7a〜7
dの大きさよりも若干広めに絶縁テープを貼り付けるこ
とが好ましい。透明電極層4を分割する空隙6は微細な
幅の切り込みであるため、EL積層体は表面から見ると
1枚の連続したパネルであるが、発光時にはパネル表面
に発光した領域が現れる。
【0068】上記発光パネル210に接続した制御回路
Dは、分割した面領域4a〜4dに電圧を印加して各領
域ごとに発光させ、発光面積(数)を増減する回路であ
る。制御回路Dは、入力信号を制御信号に変換する回
路、制御信号に応じて上記面領域に電圧を印加する回路
等とを有する。これらは一体化されていてもよい。一例
として、入力信号変換回路は、入力信号INから透明電極
層4の分割数に応じて整数値を出力OUTする回路であ
る。このような回路の例としては、例えば、0〜100
の値が入力された場合、これを複数の段階(0〜20, 20
〜40, 40〜60, 60〜80,80〜100)に区分し、各段階ごと
に0〜4の整数値に変換する回路などが挙げられる。な
お、信号をその他の定めに従い、例えば、対数的に区分
して整数値と対応させてもよい。変換された整数値に応
じて区画部分(面領域)に電圧を印加する回路は、出力信
号OUTに応じて端子間7a〜7eの接続を行う回路であ
る。例えば、上記出力信号0〜4に対応して次表に示す
接続パターンを有する回路などが挙げられる。発光面積
の増減によって表示対象の変化が示される。
【0069】
【表6】
【0070】制御回路は、典型的には、変換回路で決定
された出力に応じた数の領域を順次点灯させるものであ
るが、例えば、反対に当初はすべて点灯させ、変換回路
で決定された出力に応じた数の領域を順次消灯させるも
のでもよい。また、上記値が所定の値に達するまでは点
灯領域を増加させ、所定値を超える場合には当該超過量
に応じた数の消灯を行うような制御でもよい。制御回路
は、慣用の手段、例えば、適当な論理回路の組み合わせ
により構成できる。駆動電源は、ELパネルに常用され
るものでよい。
【0071】なお、図16に示す装置例では、背面電極
の上に絶縁体層、発光層および透明電極層を1層ずつ順
次積層したELパネルを示しているが、ELパネルの発
光原理に適合する限り、これらの層の一部を除き、ある
いは積層順序を変え、または積層回数を増加したり、ま
た、これら以外の層を積層した多層体としてもよい。例
えば、背面電極、透明樹脂層の上に吸湿フィルムをさら
に積層する。吸湿フィルムとしてはナイロン樹脂、PV
A(ホ゜リヒ゛ニルアルコール)、アクリルアミド系樹脂などを用いる
ことができる。積層体全体としての厚みは、透明樹脂層
や吸湿層等の厚みによって適宜調整できるが、通常は
0.2mm〜1.5mm程度が好ましい。
【0072】表示パターン 表示パターンは、図16に示すような等面積・同形でも
よいが、区画毎に面積や形が異なるものでもよい。ま
た、三角形や五角形以上の多角形でもよく、扇型や円弧
等でもよい。インジケーターとして連続的に数量を表示
するためには各区画(面領域)は連続しているものが一般
的であるが、各領域を間欠的に並べて表示するような模
式的なインジケーターとしてもよい。区画の数は制限さ
れない。表示しようとする入力量の変化・推移を明確に
表し得る程度の数の区画が存すればよい。
【0073】表示対象 発光インジケーターで表示される入力信号(表示対象)の
種類は制限されない。例えば、距離、速度、加速度、重
量、圧力、体積、密度、水位、電圧、電流、電気容量、
周波数、導電率、磁束密度、濃度、温度、時間、照度、
輝度、明度等の物理的な連続量でもよいし、酸性度(pH)
等の化学的な連続量でもよい。また統計量、例えば人数
等の離散量を概括的に表示するカウンター等としても用
いることができる。時計としては、通常の時刻表示のほ
かに、一定時点からの経過時間、あるいは所定時間まで
の残り時間、例えば、信号切り替えや列車等の到着まで
の残り時間を表示したり、これらを複合的に表示するこ
とも可能である。
【0074】製造方法 上記発光インジケーターは、前述の発光表示パネルと同
様に製造することができる。先ず、図18に示すよう
に、背面電極1−絶縁体層2−発光層3からなる積層体
を形成する。絶縁体層および発光層を積層する方法とし
ては、スクリーン印刷、ブレード法、ロールコーティン
グ法、カーテンウォールコーティング法などの塗布ない
し印刷による方法を用いることができる。一方、上記積
層体と同形の透明樹脂層5上に透明電極層4を積層担持
させる。透明電極層を透明樹脂層上に積層する方法とし
ては、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング
法等が挙げられる。次いで、透明電極層4を前述の通り
分割する。さらに、各領域の縁部に金属ペーストを用い
て集電帯8a〜8dを形成し、前述の通り、集電帯以外
の透明電極層と端子との間に絶縁体を介設した後、これ
に金属箔からなる端子7a〜7dをそれぞれ接着する。
その後、背面電極1−絶縁体層2−発光層3からなる積
層体と、透明電極層4−透明樹脂層5からなる積層体
を、透明電極層4が、発光層3と重なるようにラミネー
タで張り合わせを行い、さらに、背面電極に外部へ出る
よう金属箔製の端子7eを接着後、透明防湿フィルム9
で全体をパックする。これにより、電気的には互いに絶
縁されているが肉眼では分割線がほとんど認識できない
複数の領域を含む透明電極層を有する発光インジケータ
ーが製造される。
【0075】実施例9 図16に本発明の発光インジケーターの構成例を示す。
Al箔からなる背面電極(20cm×100cm)上に、チタン酸バ
リウム粉末と高誘電体バインダー(シアノエチルフ゜ルラン)とをD
MF(N,N-シ゛メチルホルムアミト゛)に溶かしたインクをドクターブ
レード法で印刷し、乾燥して絶縁体層を形成した。この
絶縁体層の上に高誘電体バインダーとZnS蛍光体(Cu,
Clト゛ーフ゜)を有機溶剤に溶かしたインクをスクリーン印刷
し、乾燥して発光層を形成し、背面電極1−絶縁体層2
−発光層3からなる積層体を製造した。一方、図18に
示すように、スパッタ法によりITO膜4(膜厚約0.1μ
m)を形成した市販のPETフィルム5に、ITO透明電
極側からステンレス製カッターで矩形の切り込み6を入
れ、区画領域4a、4b、4cおよび4dを形成した。
領域4a〜4dはいずれもその一部がフィルムの端部に
近接しているが、当該近接部分にAgペーストをスクリ
ーン印刷して集電帯8a〜8dを形成し、銅箔からなる
端子7a〜7dを銅箔と背面部となるITO電極が絶縁
されるようこの部分を透明絶縁テープで絶縁した後、各
集電帯に接着した。また、背面電極には端子7eを接着
した。上記背面電極1−絶縁体層2−発光層3からなる
積層体を透明電極層4と発光層3が重なるようにラミネ
ータで張り合わせを行い、背面電極1と透明電極層4上
にナイロン製の透明吸湿フィルムを被覆し、さらにラミ
ネータにより透明防湿フィルムである三フッ化塩化エチ
レン樹脂9で全体をパックし、パネル前面から集電帯8
a〜8dが見えないように、パネル前面に窓212を有
する遮光シート211を貼り付け発光パネル210を製
造した。
【0076】製造された発光パネル210は外見上は切
り込みによる分離線が全く識別できなかった。また、端
子7a〜7eの任意の対の間で電気抵抗を測定したとこ
ろ、最低でも約200MΩ以上の抵抗値が得られ十分な
絶縁が確認できた。一方、入力信号として基準物(20℃)
との温度差を指標とし、温度差が5℃未満では何も表示
せず、5〜15℃の範囲では7a−7e間、15〜25
℃の範囲では(7a+7b)−7e間、25〜35℃の範囲で
は(7a+7b+7c)−7e間、35〜45℃の範囲では(7a
+7b+7c+7d)−7e間に交流電圧(400Hz,100V)を印加
するような変換制御回路に各端子7a〜7eを接続した
ところ、温度上昇に従い、表示面積が拡大する視認性の
高い温度インジケーターを得た。また、さらに温度差が
45℃を超える場合には、(7a+7b+7c+7d)−7e間の
電圧印加を断続するような制御回路としたところ、所定
温度以上(この例では65℃以上)では、発光面全体が明滅
する警告機能を備えた温度インジケーターとすることが
できた。
【0077】実施例10 図19に示すように、小さく分割された一連の連続部分
が分割線223を境に2セット(221a〜221fと222a〜222
f)あるように透明電極224の切り込み形状を加工する
以外は実施例1と同様な方法で発光パネル220を製造
し、一方の連続した発光部(221a〜221f)に対応する表面
上に、その形状と同形状の赤色の透光性フィルムを貼
り、他方には青色の透光性フィルムを貼り、色の異なる
2つのセットの連続した発光部を形成した。一方、入力
信号としては、計測開始時点からの経過時間を用い、初
めにこの連続した発光部の一方を全部(221a〜221f)を発
光させ、一定時間が経過すると図19に示す221f→
221e→221d→・・・→221aの順序で消え、
全部消えた段階でもう一方の連続した発光部(222a〜222
f)が全部発光し、最初の連続発光部同様、一定時間経過
と共に222f→222e→222d→・・・→222
aの順序で消光することを繰り返す電気回路を接続した
ところ、色の違いにより、2つの種類の時間を表示する
機能を付加した発光パネルができた。これは例えば、赤
で待ち時間を青で進行可能時間を表示すれば、残り時間
を表示する利便性に優れた交通信号となる。
【0078】実施例11 図20に示すように、透明電極層4a〜4dの一方の縁
部に沿って領域4fを形成し、集電帯8a〜8dおよび
8f、端子7a〜7dおよび7fを設けた。なお、これ
らに実施例1と同様に、領域4a〜4dおよび4fの外
枠に当たる透明電極層と端子7a〜7dおよび7fとの
間には透明絶縁テープ(図示省略)を貼り付けた。領域4
a〜4dおよび領域4fを含む発光層3上の領域213
a、213b、213cおよび213d(図20)を、それ
ぞれ、異なる発光色の蛍光顔料を含むインクを塗布する
ことにより塗り分けた。また、領域4fの最外面には透
光性シートにより領域213a〜213dに対応した目
盛表示部分を形成した。用いた蛍光顔料を表7に示す。
温度差の値に関わらず端子7fには常に電圧を印加した
ほかは実施例9と同様の回路にこのELパネルを接続し
たところ、目盛りに対応して各領域213a〜213d
が常に発光表示され、これに沿ってインジケーターの各
区画が異なる色で発光する極めて認識性の高い温度イン
ジケーターを製作することができた。
【0079】
【表7】
【0080】実施例12 図21に示すように、蛍光体の付活剤の共付活剤の種類
が異なる蛍光体の配合比を表8のように変えて目盛表示
部214a〜214dを塗り分けたほかは実施例11と
同様にして発光パネル210を有する発光インジケータ
ーを製作した。この装置は色分けされた目盛り表示部2
14a〜214dが常に発光表示され(図21)、これに沿
ってインジケーターの各区画が発光する極めて認識性の
高い温度インジケーターとなった。
【0081】
【表8】
【0082】実施例13 図22に示すように、透明電極層を扇型231a〜23
1fおよび232a〜232fに切り込み233により
切り分け、領域231a〜231fおよび232e〜2
32fはZnS(Cu,Clト゛ーフ゜)蛍光体に蛍光顔料を混合比
を変えて混ぜて発光色を青系色から黄色系に変わるよう
にし、領域232d〜232aは黄色系から赤色系に変
化するように円形に印刷した。集電帯および端子の形成
並びに遮光フィルム234の貼付はこれまでの実施例と
同様である。このパネルに実施例9と同様な電気回路を
接続して領域231aから順次時計回りに発光させたと
ころ、時間表示機能および色変化によるタイムアアウト
までの切迫を表示する一枚の発光サインパネルができ
た。
【0083】以上の発光インジケーターは、分割された
面領域からなる発光面積が増減して表示対象の変化量を
示すので優れた表示効果を有する。また、表示部がEL
発光素子であるため、曲面等の任意の形状に形成したり
配設することが可能であり、細長いテープ状としたり交
通標識のような大画面が要求される分野にも用いること
ができると共に、薄型で耐久性に優れ、多彩な発光色を
用いることができる。また、サインを構成する各文字等
および背景のいずれも発光機能を有するため、これらを
独立に発光させることによって、1枚のインジケーター
でありながら、発光プログラムに応じた多様なモードで
の発光が可能であり高機能で認識性の高い動的パターン
表示が実現できる。さらに、上記発光インジケーター
は、非発光時にはサインが表に現れないので通常は何も
表示されていない壁面等として利用でき、必要なときに
インジケーターとして用いることもできる。また、上記
発光インジケーターは、透明電極に切り込みを入れると
いう単純な方法にパターン形成をするため、慣用の回路
と組み合わせて多様なインジケーターを低コストで製造
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光表示パネルの構造を模式的に示す
部分切欠斜視図。
【図2】本発明のEL発光パネルの構成例を示す図1の
A−A'線断面図。
【図3】(A)(B)(C) EL発光パネルの各積層部分と
その全体の積層構造を示す部分概略斜視図。
【図4】本発明による色分けした発光パネルの積層例を
示す模式図。
【図5】本発明による発光表示パネルの積層例を示す模
式図。
【図6】発光パネルの端子付近の積層構造を示す部分拡
大図。
【図7】 本発明の発光誘導装置の構造を示す斜視図。
【図8】 図7のA−A'線断面図。
【図9】 本発明による発光誘導装置の透明電極の説明
図。
【図10】本発明による発光誘導装置の部分組立図。
【図11】本発明による発光誘導装置の部分組立図。
【図12】図7の発光誘導装置の使用例を示す模式図。
【図13】本発明による発光誘導装置の部分組立図。
【図14】本発明の透明電極の切込みパターンの一例を
示す説明図。
【図15】図7の端子付近の構造を示す部分拡大断面
図。
【図16】本発明の発光インジケーターの構造を模式的
に示す概念図。
【図17】図16のA−A'線断面図。
【図18】本発明の発光インジケーターの組立図
【図19】本発明による透明電極部の構造を示す概念図
【図20】本発明による他の発光インジケーターの組立
【図21】本発明による色が異なる発光インジケータを
示す模式図
【図22】本発明による他の発光インジケーターの模式
【符号の説明】
1−背面電極、2−絶縁体層、3−発光層、4−透明電
極層、4a〜4d、4f−透明電極上の領域、5−透明
樹脂層、6−空隙、7a〜7d、7e、7f−端子、8
a〜8d、8f−集電帯、9−防湿フィルム、10−発
光パネル、

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背面電極とその上に積層された絶縁体
    層、発光層、透明電極層および透明樹脂層からなるEL
    発光パネルであって、該透明電極層が微小な空隙によっ
    て複数の面領域に分割されており、各面領域に電圧を印
    加することにより各面領域を個々に発光させることを特
    徴とする発光表示パネル。
  2. 【請求項2】 面領域が所定の表示標識を示す形状をな
    し、該面領域の発光により上記標識を表示する請求項1
    に記載の発光表示パネル。
  3. 【請求項3】複数の面領域を所定の方向に順次発光させ
    る制御回路を有し、各面領域の連続した発光により経時
    変化ないし方向を表示する請求項1に記載の発光表示パ
    ネル。
  4. 【請求項4】各面領域からなる発光面積を増減する制御
    回路を有し、発光面積の増減によって表示対象の変化を
    表示する請求項1に記載の発光表示パネル。
  5. 【請求項5】 分割された各面領域が互いに異なる蛍光
    色を生じ、色分けされた表示を行う請求項1〜4のいず
    れかに記載の発光表示パネル。
  6. 【請求項6】 表面側の透明電極および裏面側の背面電
    極が透明材料によって形成された請求項1〜5のいずれ
    かに記載の発光表示パネル。
  7. 【請求項7】 背面電極、絶縁体層、発光層、透明電極
    層および透明樹脂層が透明防湿フィルムで被覆されてい
    る請求項1〜6のいずれかに記載の発光表示パネル。
  8. 【請求項8】物体の移動または状態変化を感知するセン
    サー手段を含み、センサーの作動により発光する請求項
    1〜7のいずれかに記載の発光表示パネル。
  9. 【請求項9】(a)透明樹脂層と透明電極層からなる積層
    体を形成して該透明電極層を微小な空隙により互いに分
    離された複数の面領域に分割する工程、(b)背面電極上
    に絶縁体層および発光層を順次積層する工程、(c)各面
    領域に集電帯を取り付け各集電帯および背面電極に端子
    を設ける工程、(d)上記透明電極層の積層体と背面電極
    の積層体とを積層して該透明電極層と発光層とを密着さ
    せる積層工程を含むことを特徴とする発光表示パネルの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 上記(b)工程における発光層の形成
    が、有機樹脂と蛍光体を含むインクを塗布ないし印刷す
    ることにより行われる請求項9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記(a)〜(d)工程の後に、積層体全体
    を透明防湿フィルムで包み込む工程を有する請求項9に
    記載の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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