JPH1140339A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

マイクロ波加熱装置

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Publication number
JPH1140339A
JPH1140339A JP19948497A JP19948497A JPH1140339A JP H1140339 A JPH1140339 A JP H1140339A JP 19948497 A JP19948497 A JP 19948497A JP 19948497 A JP19948497 A JP 19948497A JP H1140339 A JPH1140339 A JP H1140339A
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JP
Japan
Prior art keywords
heated
power supply
supply port
heating chamber
heating
Prior art date
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Pending
Application number
JP19948497A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Noguchi
敏夫 野口
Minoru Endo
実 遠藤
Yukitoshi Sugaya
幸年 菅谷
Itsuo Kikuchi
厳夫 菊池
Toshihiko Hisada
敏彦 久田
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Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Home Tech Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1140339A publication Critical patent/JPH1140339A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱室に被加熱物を上下2段に重ねて、回転
させながら同時に加熱するマイクロ波加熱装置におい
て、上下段に等しい量の被加熱物を収納した場合に両被
加熱物を均等にかつ高効率に加熱できるようにする。 【解決手段】 そのため、加熱室1の側壁に設けた給電
口8の上下方向寸法の略中央部に、金属体で構成した載
置棚3の周縁部15を配置し、その載置面13で仕切ら
れる上部空間16と下部空間17にマイクロ波を均等分
散させる。かつ、その載置面13に開口部22を有する
1/2波長の整数倍の長さの複数個平行線路18、1
9、20を設け、それらの平行線路18、19、20か
らマイクロ波を2次放射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱室内に収納さ
れる食品を加熱調理するマイクロ波加熱装置に関し、特
に、被加熱物を2段に重ねて回転皿に載置して、同時に
加熱調理する機能を備えているものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被加熱物を2段に重ねて回転皿上
に載置して同時に加熱調理する機能を備えているマイク
ロ波加熱装置には、実開昭64−1304号の考案が知
られていた。
【0003】その考案というのは、被加熱物を収納する
加熱室を備え、その加熱室にはマイクロ波を供給する給
電口と被加熱物を載置する回転皿(下段の丸皿)を備
え、その給電口は加熱室の側壁に設けられ、その回転皿
は被加熱物を載置する載置棚(上段の丸皿)を有し、そ
の載置棚は被加熱物を載置する載置面と脚部とを有する
ものであり、その載置面を給電口の上下方向寸法の略中
央部に設けた構成のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種のマイクロ波加
熱装置にあっては、被加熱物を載置する載置棚の載置面
が給電口の上下方向寸法の略中央部に設けられており、
少なくとも上下段の両空間に等しい量の被加熱物を収納
した場合には、その載置面で仕切られる上部空間と下部
空間には均等なマイクロ波を放射することができる。
【0005】ただし、マイクロ波の上下段への均等分散
は載置棚の材質に依存するが、上述従来の考案では、そ
の点についての言及が全くされていない。すなわち、載
置棚が誘電体で構成されている場合には、マイクロ波が
載置棚(上段の丸皿)を通過し、その上に載せられてい
る被加熱物がその直射を受け、上下方向の均等分散はで
きない。したがって、上述従来考案は載置棚が金属体で
構成されていることを前提としている。
【0006】しかしながら、この前提において、上記従
来の考案は上下段の両空間に均等なマイクロ波を放射す
るという効果はあるが、逆に加熱効率を低下させるとい
う問題を有していた。すなわち、この種のマイクロ波加
熱装置では、マイクロ波が加熱室内で乱反射を繰返しな
がら被加熱物に吸収されるため、その時に流れるうず電
流によって抵抗損失が生じ、加熱効率を低下させてい
た。この傾向は被加熱物の量か少ないほど顕著にあらわ
れる。シュミレーションの結果では、発振器から発振さ
れたマイクロ波が被加熱物に吸収されるまでに繰り返す
乱反射は数百回にも及ぶことがあった。
【0007】一般に、被加熱物が定格負荷量(2000
cc)時の吸収電力に対する軽負荷時(2000cc以下)
の吸収電力の低減比率を負荷特性と称している。被加熱
物が200cc(上段に100cc、下段に100cc)の負
荷特性は、定格負荷量時に対し約60%程度まで低下す
ることがあった。これは、うず電流による抵抗損失が大
きな要因になっていた。
【0008】従来技術には、以上のような課題が残され
ていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものあり、その要点とするところは、 被加熱物を載置する載置棚の載置面を金属体で構成
し、その周縁部を給電口の上下方向寸法の略中央部に配
置させ、載置面で仕切られる加熱室の上部空間と下部空
間にマイクロ波の一部を均等分散させる。
【0010】かつ、その載置面には、周縁部に開口部
を有する1/2波長の整数倍の長さの複数個の平行線路
を設け、それらの平行線路から被加熱物にマイクロ波を
2次放射し、乱反射の回数を減らす。
【0011】これらによって、上下段への均等分散と高
効率加熱の両立をはかる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は上記のとおりのものであ
り、周縁部と給電口の位置関係により上下段の空間への
マイクロ波を均一分散するとともに、平行線路からのマ
イクロ波の2次放射によって乱反射の回数を減らし、均
等分散と高効率加熱の両立をはかるものである。
【0013】そのために、被加熱物を収納する加熱室を
備え、その加熱室には、マイクロ波を供給する給電口と
被加熱物を載置する回転皿を備え、その給電口は加熱室
の側壁に設けられ、その回転皿は被加熱物を載置する載
置棚を有し、その載置棚は被加熱物を載置するために金
属体で構成した載置面と脚部を有し、その載置面の周縁
部を給電口の上下方向の略中央部に設けるとともに、そ
の載置面の周縁部には開口部を有する複数個の平行線路
を設け、かつ、それらの平行線路の線路の長さをそれぞ
れ波長の1/2の整数倍とする構成としている。
【0014】複数個の平行線路を設けて作用効果を高め
るためには、 それぞれの平行線路の開口部寸法や線路の間隔を略同
一とする、 平行線路の一つを載置面の中央に設ける、 中央の平行線路に対して他の平行線路を左右対称に配
置する、等の実施の形態がある。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0016】図1において、1はマイクロ波加熱装置の
加熱室で、2は被加熱物を載置する回転皿である。この
回転皿2は耐熱性のある誘電体で構成されている。3は
回転皿2上に着脱自在に設けられた金属製の載置棚であ
る。4は載置棚3に載せられた被加熱物、5は回転皿2
に載せられた被加熱物、6は加熱装置の本体、7は操作
パネルを示す。
【0017】図2において、8は給電口で加熱室1の側
壁(垂直壁)に設けられている。9はマグネトロンで、
10は導波管であり、11は回転皿2を支持する金属製
の支持台である。支持台11はモータ12に連結してお
り、このモータ12の駆動力で回転する。回転皿2は支
持台11上に着脱自在に設けられ、さらにその上には載
置棚3が載せられる。載置棚3は、載置面13と脚部1
4からなる構造体で、載置面13は直径3φ(mm)のス
テンレス製鋼材を円形網状に組んだものである。又、脚
部14は、周縁部15の一部を外周方向にU字型に伸ば
し、それを載置面13対し直角方向に折り曲げ、周縁部
15と一体的に成形したものである。
【0018】加熱室1寸法は、幅(X方向)310・奥行
(Y方向)310・高さ(Z方向)225(mm)であり、導波
管10のマイクロ波進行方向の断面の寸法は、幅90・高
さ40(mm)である。したがって、管内波長λgは、λg
=140(mm)となる。
【0019】回転皿2は加熱室1の底部中央に配置さ
れ、載置棚3の周縁部15は、給電口8の上下方向の中
央部と略同一となる位置に配置される。
【0020】各部の寸法は、それぞれL1=100、L2=9
0、L3=60、L4=35(mm)である。 L1とL2は、載
置棚3の載置面15で区切られる上部空間16と下部空
間17の上下方向寸法である。本実施例では、全く同一
ではない。その差は10(mm)であり、導波管の管内波長
λgに対し、λg/4以下としている。この程度の差で
あれば略同一とみなすことができ、その影響は少ない。
上部空間16と下部空間17は略等しいので、マイクロ
波の放射特性に影響する共振モードや共振Q等の基本特
性は略同一となる。
【0021】L3は給電口8の上下方向寸法で、L4は載
置棚3の載置面13の周縁部15と給電口8間の距離で
ある。L4は、L4=λg/4とし、L3より小さくして
いる。これは、周縁部15と給電口8との電磁結合を高
めるためである。L4がλg/4を大幅に超えると、周縁
部15と給電口8との電磁結合が弱まり、加熱室への直
射成分が増えることになる。又、L4がL3より大きいと
同じく両者の電磁結合が弱まり、加熱室への直射成分が
増えることになる。
【0022】図3及び図4において、18、19、20
は載置面13に設けた平行線路で、21は脚部14に設
けた平行線路である。
【0023】各部の寸法は、L5=240、L6=L11=L1
2=20、L7=L8=L14=10、L9=L10=120、L13=9
0(mm)である。
【0024】L5は載置面13の直径であり、平行線路
18の線路長に相当する。したがって、平行線路18の
線路長は、自由空間波長λに対しλ/2の4倍としてい
る。なお、加熱室1に被加熱物を収納している場合に
は、加熱室内の波長は、おおむね自由空間波長で論ずる
ことができる。
【0025】L6は平行線路18の間隔、L7は開口部2
2間隔を示す。L8は開口部22の長さ寸法であり、載
置面13の周縁部15から外側に突き出ている部位の長
さである。L7=10(mm)としている理由は、周縁部1
5よりも開口部22を給電口8に近づけ、周縁部15よ
りも開口部22の電磁結合を高めるためである。
【0026】L8及びL9はそれぞれ平行線路19、20
の線路長で、λ/2の120(mm)としている。L11及び
L12は同じく平行線路19、20の間隔である。
【0027】L13は脚部14の高さ寸法で、平行線路2
1の線路長に相当する。L14は平行線路21の間隔を示
す。そのL13については、L13=λ/4=90(mm)とし
ている。
【0028】本発明の一実施例の構成は以上のとおりで
あるが、以下のような構成上の配慮がある。
【0029】まず、それぞれの平行線路の開口部寸法や
線路の間隔を略同一としていることである。すなわち、
載置面13に設けた各平行線路18、19、20はいず
れも線路長以外の寸法は略等しい構成にしている。これ
は、各平行線路の2次放射特性をバランスさせて均一分
散化をはかるためである。
【0030】次に、平行線路18、19、20の一つを
載置面13の中央に設けていることである。被加熱物は
回転皿2や載置棚3の中央に置かれるチャンスが多いの
で、中央部での加熱を強化し、高効率加熱を行うためで
ある。
【0031】さらに、中央の平行線路18に対して他の
平行線路19、20を左右対称に配置していることであ
る。これによって、2次放射の均一分散をはかってい
る。
【0032】次にその動作について説明する。
【0033】図2において、マグネトロン9より発っせ
られる電波は導波管10を経て給電口8から加熱室1に
供給される。この時、給電口8近傍において、図5及び
図6に示すような電磁結合が生じる。
【0034】図5において、周縁部13と給電口8が対
向している場合には、マイクロ波は図中A方向とB方向
にに放射される。A方向及びB方向のマイクロ波の強さ
(結合度)は、給電口8と周縁部15の位置関係と上下
段の被加熱物の条件で決る。載置棚3の周縁部15は給
電口8の上下方向の略中央に位置しており、上部空間1
6と下部空間17は等しいので、少なくとも上下段の両
空間に等しい量の被加熱物を収納した場合には、A方向
及びB方向、すなわち、上下方向に均等なマイクロ波が
放射される。被加熱物は均等分散されたマイクロ波によ
って加熱されるわけである。
【0035】図6において、開口部22と給電口8が対
向している場合には、マイクロ波はA方向及びB方向に
均等に放射される他に、E方向及びF方向放射にも電磁
結合が生じる。E方向及びF方向への電磁結合ついて
は、図7及び図8を用いて説明する。
【0036】図7において、開口部22からE方向(1
/2波長系の平行線路)を見たインピーダンスは低イン
ピーダンスとなり、F方向(1/4波長系の平行線路)
を見たインピーダンスは高インピーダンスとなる。その
ため、F方向に対しE方向の電磁結合が支配的に強ま
る。したがって、F方向脚部14に設けた平行線路21
への電磁結合は実質的にゼロとなり、載置面13に設け
た平行線路18、19、20にのみ電磁結合が生じる。
【0037】給電口8と開口部22とが電磁結合する
と、それぞれの平行線路18、19、20にはマイクロ
波電流I1とI2が流れる。I1とI2の位相関係は、1/
2波長系の平行線路においては逆相であり、図8に示す
ように、マイクロ波は載置面13に直交するG方向及び
H方向に支配的に2次放射される。これは、I1とI2に
よって励起される磁界が重なり合う相互作用による。
【0038】G方向及びH方向の2次放射は被加熱物に
直角に向かう方向であり、乱反射の回数を低減させる。
それぞれの平行線路18、19、20からはG方向及び
H方向の2次放射が生じる。被加熱物は、A及びB方向
の均等分散のマイクロ波とH及びG方向の2次放射波に
よって加熱される。
【0039】つまり、被加熱物は、図5及び図6の状態
を繰り返しながら加熱される。
【0040】以上によって、上下段に置かれた量の等し
い被加熱物は、両者とも均等にかつ高効率に加熱される
ことになる。
【0041】
【発明の効果】以上本発明によれば、次の効果を得る。
すなわち、 被加熱物を載置する載置棚の載置面を金属体で構成
し、その周縁部を給電口の上下方向寸法の略中央部に配
置させ、載置面で仕切られる加熱室の上部空間と下部空
間にマイクロ波の一部を均等分散させる。
【0042】かつ、その載置面には、周縁部に開口部
を有する1/2波長の整数倍の長さの複数個の平行線路
を設け、それらの平行線路からマイクロ波の一部を2次
放射させ、乱反射の回数を減らす。
【0043】これらによって、上下段への均等分散と高
効率加熱を両立させる。
【0044】被加熱物が200cc(上段に100cc、下
段に100cc)の負荷特性は、本発明によれば、約80
%(改善率約130%)まで改善できた。また、両被加
熱物の温度上昇の差も僅少で、均等分散においても実用
上問題のないものとすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の正面図で、ドアを取り除いた状態を示
す。
【図2】図1の要部断面図を示す。
【図3】実施例の載置棚の斜視図を示す。
【図4】図3の載置棚の載置面の平面図を示す。
【図5】図2の要部拡大図で、給電口に載置棚の周縁部
が対向している状態を示す。
【図6】図2の要部拡大図で、給電口に平行線路の開口
部が対向している状態を示す。
【図7】図3の要部拡大図を示す。
【図8】図7の要部拡大断面図を示す。
【符号の説明】
1 加熱室 2 回転皿 3 載置棚 8 給電口 13 載置面 14 脚部 15 周縁部 16 上部空間 17 下部空間 18、19、20、21 平行線路 22 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 厳夫 千葉県柏市新十余二3番地1 株式会社日 立ホームテック内 (72)発明者 久田 敏彦 千葉県柏市新十余二3番地1 株式会社日 立ホームテック内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を収納する加熱室(1)を備
    え、その加熱室にはマイクロ波を供給する給電口(8)
    と被加熱物を載置する回転皿(2)を備え、その給電口
    は前記加熱室の側壁に設けられ、その回転皿は被加熱物
    を載置する載置棚(3)を有し、その載置棚は被加熱物
    を載置するために金属体で構成した載置面(13)と脚
    部(14)を有し、その載置面の周縁部(15)を前記
    給電口の上下方向の略中央部に設けるとともに、その周
    縁部に開口部(22)を有する複数個の平行線路(1
    8、19、20)を設け、それらの平行線路の長さをい
    ずれも1/2波長の整数倍としたことを特徴とするマイ
    クロ波加熱装置。
JP19948497A 1997-07-25 1997-07-25 マイクロ波加熱装置 Pending JPH1140339A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008108066A1 (ja) * 2007-03-08 2008-09-12 Daikin Industries, Ltd. 乾燥装置

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008108066A1 (ja) * 2007-03-08 2008-09-12 Daikin Industries, Ltd. 乾燥装置
JP2008224059A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Daikin Ind Ltd 乾燥装置
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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040608

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02