JPH1140193A - 非水電解液電池 - Google Patents

非水電解液電池

Info

Publication number
JPH1140193A
JPH1140193A JP9191519A JP19151997A JPH1140193A JP H1140193 A JPH1140193 A JP H1140193A JP 9191519 A JP9191519 A JP 9191519A JP 19151997 A JP19151997 A JP 19151997A JP H1140193 A JPH1140193 A JP H1140193A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous electrolyte
chemical formula
formula
electrolyte battery
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9191519A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Fujita
茂 藤田
Takeshi Segawa
健 瀬川
Momoe Adachi
百恵 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9191519A priority Critical patent/JPH1140193A/ja
Publication of JPH1140193A publication Critical patent/JPH1140193A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02E60/122

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性を保ちながら、サイクル特性に優れた
非水電解液電池を提供する。 【解決手段】 リチウムをドープ・脱ドープ可能な材料
を主体とする負極と、正極と、非水電解液とを備える非
水電解液電池において、非水電解液は、溶媒として下記
の化1又は化2で示される化合物の少なくともいずれか
1つと、リン酸エステル化合物とを含有する。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル用電子
機器の電源等に用いられる非水電解液電池に関するもの
であり、特に非水電解液の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型ビデオテープレコー
ダ、携帯電話、ラップトップコンピュータ等のポータブ
ル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られてい
る。そして、これらの電子機器のポータブル電源とし
て、電池、特に二次電池について、エネルギー密度を向
上させるための研究開発が活発に進められている。
【0003】非水電解液を用いた電池、中でもリチウム
イオン二次電池は、従来の水溶液系電解液二次電池であ
る鉛電池、ニッケルカドミウム電池と比較して、大きな
エネルギー密度が得られるため、市場も著しく成長して
いる。
【0004】リチウムイオン二次電池に使用する非水電
解液としては、炭酸プロピレン(PC)や炭酸ジエチル
等の炭酸エステル系非水溶媒に、電解質としてLiPF
6を溶解させたものが、比較的導電率も高く、電位的に
も安定である点から広く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非水電
解液の溶媒は、非水系、つまり有機溶媒系であり、可燃
性である。これまで、様々な対策が施され、電池から電
解液が漏れ出すことはほとんどないが、今後、電池の大
幅なエネルギー密度の向上や大型化を考えたとき、ま
た、何らかの原因で漏液してしまった時を考慮すると、
一段と安全性を向上させる技術が重要となると考えられ
る。
【0006】そこで、電解液を難燃化するために、リン
酸エステルを用いる例が報告されている。しかし、リン
酸エステルは、電気化学的に比較的安定であるにもかか
わらず、正極や負極の酸化力或いは還元力が非常に強い
ために、反応すると考えられる。電極表面に反応生成物
が被膜となって成長すると、電池のインピーダンスが増
加し、特に大きな電流で放電した時に電圧降下が大きく
なり、サイクル特性が悪くなってしまうという問題が生
じる。
【0007】また、電解液中のリン酸エステルの含有量
が多いほど、難燃性の効果を得ることができるが、特
に、リン酸エステルの含有量が15体積%以上になる
と、サイクル特性の劣化が大きくなるという問題があっ
た。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするものであり、難燃性を保ちながら、サイクル特性
に優れた非水電解液電池を提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明に係る非水電解液電池は、リチウムをドープ
・脱ドープ可能な材料を主体とする負極と、正極と、非
水電解液とを備え、非水電解液が、溶媒として下記の化
4又は化5で示される化合物の少なくともいずれか1つ
と、リン酸エステル化合物とを含有することを特徴とす
る。
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】本発明に係る非水電解液電池は、リン酸エ
ステル化合物を含有する非水電解液に、化4又は化5で
示される化合物を含有させることにより、難燃性を保ち
ながら、サイクル特性を大きく向上させることができ
る。この理由は、必ずしも明らかではないが、電極表面
に安定な被膜が生成され、従来の被膜成長が抑えられる
ためだと考えられる。
【0013】なお、化4中で示されるR1は、炭素数が
1〜6であるアルキル基から選択されることが好まし
い。化5中で示されるR2及びR3は、炭素数が1〜4で
あるアルキル基から選択されることが好ましい。
【0014】化4又は化5で示される化合物の分子量が
大きくなり過ぎると、非水電解液の粘度が増加して導電
率が下がるので、R1、R2、R3の炭素数は、上記範囲
が好ましい。
【0015】非水電解液中の化4で示される化合物の含
有量は、0.01〜1.0モル/リットルが好ましい。
また、非水電解液中の化5で示される化合物の含有量
は、0.005〜0.5モル/リットルが好ましい。
【0016】化4又は化5で示される化合物の含有量が
少ないと、良好なサイクル特性が得られず、これら化合
物の含有量が多いと、非水電解液の粘度が増加して導電
率が下がるので、上記範囲が好ましい。
【0017】また、上記リン酸エステル化合物は、下記
の化6にて示される化合物であることが好ましい。化6
にて示されるリン酸エステル化合物は、電気化学的に安
定であることから特に好ましい。
【0018】
【化6】
【0019】非水電解液中のリン酸エステル化合物の含
有量は、1〜50体積%が好ましい。リン酸エステル化
合物の含有量が1体積%より少ないと、難燃性の効果が
少なく、リン酸エステル化合物の含有量が50体積%を
越えると、電池特性が悪くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る非水電解液電
池を詳細に説明する。
【0021】本発明に係る非水電解液は、リチウムをド
ープ・脱ドープ可能な材料を主体とする負極と、正極
と、非水電解液とを備えてなる。そして、上記非水電解
液が、溶媒として下記の化7又は化8で示される化合物
の少なくともいずれか1つと、リン酸エステル化合物と
を含有する。
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】化7中で示されるR1は、−CH3、−CH
2CH3、−(CH22CH3、−CH(CH32等の炭
素数が1〜6であるアルキル基から選択されることが好
ましい。また、化8で示されるR2及びR3は、−C
3、−CH2CH3、−(CH22CH3、−CH(CH
32等の炭素数が1〜4であるアルキル基から選択され
ることが好ましい。
【0025】化7又は化8で示される化合物の分子量が
大きくなると、非水電解液の粘度が増加して導電率が下
がるので、R1、R2、R3の炭素数は、上記範囲が好ま
しい。
【0026】化7及び化8で示されるハロゲン元素X
は、Cl,Br,F等が好ましく用いられる。なお、ハ
ロゲン元素が導入される位置は特に制限されない。
【0027】具堤的に、化7で示される化合物を例示す
ると、2−フロオロ−1−メトキシベンゼン、3−クロ
ロ−1−メトキシベンゼン、4−フルオロ−1−メトキ
シベンゼン、2,4−ジフルオロ−1−メトキシベンゼ
ン、3,5−ジブロモ−1−メトキシベンゼン、2,
4,6−トリフルオロ−1−メトキシベンゼン、2−ク
ロロ−4−フルオロ−1−メトキシベンゼン、2−フル
オロ−1−エトキシベンゼン等が挙げられる。
【0028】化8で示される化合物を例示すると、1,
4−ジメトキシ−2−フルオロベンゼン、1,3−ジメ
トキシ−5−クロロベンゼン、3,5−ジメトキシ−4
−フルオロベンゼン、1,3−ジメトキシ−4−ブロモ
ベンゼン、2,5−ジメトキシ−1−ブロモベンゼン、
1,2−ジメトキシ−4−ブロモベンゼン、1,2−ジ
エトキシ−4−フルオロベンゼン等が挙げられる。
【0029】非水電解液中の化7で示される化合物の含
有量は、0.01〜1.0モル/リットルが好ましい。
また、非水電解液中の化8で示される化合物の含有量
は、0.005〜0.5モル/リットルが好ましい。
【0030】化7又は化8で示される化合物の含有量
は、少なすぎると良好なサイクル特性が得られず、多す
ぎると非水電解液の粘度が増加して導電率が下がるた
め、上記範囲が好ましい。
【0031】なお、本発明で用いる非水電解液は、化7
又は化8で示される化合物の一方を単独で用いても、複
数種を組み合わせて用いてもよい。
【0032】ところで、本発明において、非水電解液
は、上述した化7又は化8で示される化合物を含有する
と共に、リン酸エステル化合物を含有することを特徴と
する。
【0033】このリン酸エステル化合物は、下記の化9
にて示される化合物であることが好ましい。化9にて示
されるリン酸エステル化合物は、電気化学的に安定であ
ることから特に好ましい。
【0034】
【化9】
【0035】具体的にリン酸エステル化合物を例示する
と、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリ
プロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、リ
ン酸エチルジメチル、リン酸メチルエチルブチル等が挙
げられる。
【0036】非水電解液中のリン酸エステル化合物の含
有量は、1〜50体積%が好ましい。リン酸エステル化
合物の含有量が1体積%より少ないと、難燃性の効果が
少なく、リン酸エステル化合物の含有量が50体積%を
越えると、電池特性が悪くなる。
【0037】なお、本発明において用いるリン酸エステ
ル化合物は、1種を単独で用いても、複数種を組み合わ
せて用いてもよい。
【0038】このように、本発明に係る非水電解液電池
は、化7又は化8で示される化合物の少なくともいずれ
か1つと、リン酸エステル化合物とを非水電解液中に含
有してなることから、難燃性を保ちながら、サイクル特
性を大きく向上させることができる。
【0039】この理由は、必ずしも明らかではないが、
化7又は化8で示される化合物が電極表面に安定な被膜
を生成して、内部インピーダンス増大の要因となる反応
生成物が電極表面に生成するのを抑制するためと考えら
れる。
【0040】ところで、非水電解液を調製するにあた
り、上述したような化7又は化8で示される化合物とリ
ン酸エステル化合物とを混合する非水溶媒としては、従
来より非水電解液に使用されている種々の非水溶媒を用
いることができる。例えば、炭酸プロピレン、炭酸エチ
レン等の環状炭酸エステルや、炭酸ジエチル、炭酸ジメ
チル等の鎖状炭酸エステルや、プロビオン酸メチル、酪
酸メチル等のカルボン酸エステルや、γ−ブチロラクト
ン、スルホラン、2−メチルテトラヒドロフランや、ジ
メトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。これら
は、単独で使用しても、複数種混合して用いてもよい。
特に、酸化安定性の点からは、炭酸エステルを含有させ
ることが好ましい。
【0041】このような非水溶媒に溶解させる電解質と
しては、通常の非水電解液に使用されている電解質を用
いることができ、LiPF6、LiBF4、LiAs
6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(SO2
32、LiC(SO2CF33、LiAlCl4、Li
SiF6等のリチウム塩が挙げられる。特に、LiP
6、LiBF4が酸化安定性の点から好ましく用いられ
る。
【0042】電解液中の電解質濃度は、0.1〜3モル
/リットルが好ましく、0.5〜2.0モル/リットル
がより好ましい。
【0043】本発明に係る非水電解液電池は、上述した
ような化7又は化8で示される化合物と、リン酸エステ
ル化合物とを含有する非水電解液を使用する以外は、従
来の非水電解液電池と同様の構成とすることができる。
また、この場合、一次電池としても、二次電池として構
成することができる。
【0044】例えば、負極材料としては、リチウム金
属、リチウム−アルミニウム合金等のリチウム合金、又
はリチウムをドープ・脱ドープ可能な材料を使用するこ
とができる。リチウムをドープ・脱ドープできる材料と
しては、例えば、難黒鉛化炭素系材料やグラファイト系
材料等の炭素材料を使用することができる。より具体的
には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニ
ードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、
ガラス状炭素類、有機高分子焼成体(フェノール樹脂、
フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、
炭素繊維、活性炭素等が挙げられる。この他、リチウム
をドープ・脱ドープできる材料としては、ポリアセチレ
ン、ポリピロール等のポリマーや、SnO2等の酸化物
を使用することもできる。
【0045】また、正極材料としては、目的とする電池
の種類に応じて、金属酸化物、金属硫化物、又は特定の
ポリマーを正極活物質として用いることができる。例え
ば、リチウム一次電池を構成する場合には、TiS2
MnO2、黒鉛、FeS2等を使用することができる。ま
た、リチウム二次電池を構成する場合には、TiS2
MoS2、NbSe2、V25等のリチウムを含有しない
金属硫化物やLixMO(但し、Mは1種類以上の遷移
金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、通
常0.05≦x≦1.10である。)を主体とするリチ
ウム複合酸化物等を使用することができる。このリチウ
ム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、Co、N
i、Mn等が好ましい。
【0046】このようなリチウム複合酸化物の具体例と
しては、LiCoO2、LiNiO2、LiNiyCo1-y
2(但し、0<y<1である。)、LiMn24が挙
げられる。これらリチウム複合酸化物は、高電圧を発生
でき、エネルギー密度的に優れた正極活物質となる。正
極には、これら材料を複数種組み合わせて使用してもよ
い。
【0047】また、以上のような負極材料及び正極材料
を使用して、負極及び正極を形成するに際しては、従来
公知の導電剤や結着剤を使用することができる。
【0048】さらに、本発明に係る非水電解液電池は、
その形状、形態について特に限定されるものではなく、
円筒型、角型、コイン型、ボタン型、大型等の中から任
意に選択することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。ここでは、図1に示す円筒型非水電解液電池
を作製する。
【0050】実施例1 先ず、負極1を次のように作製した。
【0051】出発原料に石油ピッチを用い、不活性ガス
気流中1000℃で焼成し、ガラス状炭素に近い難黒鉛
化炭素材料を得た。得られた難黒鉛化炭素材料について
X線回折測定を行ったところ、(002)面の面間隔は
0.376nmであり、真比重は1.58g/cm3
あった。この難黒鉛化炭素材料を粉砕し、平均粒径10
μmの炭素材料粉末とした。そして、この炭素材料粉末
90重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン10
重量部とを混合して、負極合剤を調製し、さらにこれを
N−メチル−2−ピロリドンに分散させて、スラリー状
とした。そして、このスラリーを負極集電体9である厚
さ10μmの帯状の銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥後
ロールプレス機で圧縮成型し、負極1を作製した。
【0052】次に、正極2を次のように作製した。
【0053】炭酸リチウムと炭酸コバルトとを0.5モ
ル:1モルの比率で混合し、空気中900℃で5時間焼
成することにより、正極活物質(LiCoO2)を得
た。そして、このLiCoO291重量部と、導電剤と
してグラファイト6重量部と、結着剤としてポリフッ化
ビニリデン3重量部とを混合して正極合剤を調製し、さ
らにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてス
ラリー状とした。そして、このスラリーを正極集電体1
0である厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一塗
布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成型し、正極2を作
製した。
【0054】次に、厚さ25μmの微多孔性ポリプロピ
レンフィルムからなるセパレータ3を介して、負極1と
正極2とを順次積層し、渦巻型に多数回巻回することに
より巻回体を作製した。そして、ニッケルメッキを施し
た鉄製の電池缶5の底部に絶縁板4を挿入し、巻回体を
収納した。そして、負極の集電体をとるために、ニッケ
ル製の負極リード11の一端を負極1に圧着し、他端を
電池缶5に溶接した。また、正極の集電をとるために、
アルミニウム製の正極リード12の一端を正極2に取り
付け、他端を電池内圧に応じて電流を遮断する電流遮断
用薄板8を介して電池蓋7と電気的に接続した。
【0055】次に、炭酸プロピレン(PC)40体積%
と、炭酸ジエチル(DEC)40体積%と、リン酸トリ
メチル(TMP)20体積%の混合溶媒中に、4−フル
オロ−1−メトキシベンゼン(4F1MB)100mモ
ル/リットルを混合し、LiPF61モル/リットルを
溶解させた非水電解液を用意した。そして、この非水電
解液を電池缶5の中に注入し、アスファルトを塗布した
絶縁封口ガスケット6を介して電池缶5をかしめること
により電池蓋7を固定し、直径18mm、高さ65mm
の円筒型非水電解液電池を作製した。
【0056】実施例2〜実施例20 非水電解液中の非水溶媒(混合溶媒)の組成を表1に示
すようにした以外は、実施例1と同様にして円筒型非水
電解液電池を作製した。なお、ここでは、いずれも下記
の化10で示されるリン酸エステル化合物と、下記の化
11で示される化合物とを用いた。
【0057】
【化10】
【0058】
【化11】
【0059】実施例21〜実施例38 非水電解液中の非水溶媒(混合溶媒)の組成を表2に示
すようにした以外は、実施例1と同様にして円筒型非水
電解液電池を作製した。なお、ここでは、いずれも化1
0で示されるリン酸エステル化合物と、下記の化12で
示される化合物とを用いた。
【0060】
【化12】
【0061】以下、表中、炭酸プロピレンを(PC)、
エチレンカーボネートを(EC)、ジメチルカーボネー
トを(DMC)、ジエチルカーボネートを(DEC)と
略記する。
【0062】また、化10で示されるリン酸エステル化
合物として、リン酸トリメチルを(TMP)、リン酸ト
リエチルを(TEP)、リン酸トリフェニルを(TPh
P)と略記する。
【0063】化11で示される化合物として、2−フル
オロ−1−メトキシベンゼンを(2F1MB)、3−ク
ロロ−1−メトキシベンゼンを(3C1MB)、4−フ
ルオロ−1−メトキシベンゼンを(4F1MB)、2,
4−ジフルオロ−1−メトキシベンゼンを(24DF1
MB)、3,5−ジブロモ−1−メトキシベンゼンを
(35DB1MB)、2,4,6−トリフルオロ−1−
メトキシベンゼンを(246TF1MB)、2−クロロ
−4−フルオロ−1−メトキシベンゼンを(2F4C1
MB)、2−フルオロ−1−エトキシベンゼンを(2F
1EB)と略記する。
【0064】化12で示される化合物として、1,4−
ジメトキシ−2−フルオロベンゼンを(14M2F
B)、1,3−ジメトキ−5−シクロロベンゼンを(1
3M5CB)、3,5−ジメトキシ−4−フルオロベン
ゼンを(35M4FB)、1,3−ジメトキシ−4−ブ
ロモベンゼンを(13M4BB)、2,5−ジメトキシ
−1−ブロモベンゼンを(25M1BB)、1,2−ジ
メトキシ−4−ブロモベンゼンを(12M4BB)、
1,2−ジエトキシ−4−フルオロベンゼンを(12E
4FB)と略記する。
【0065】比較例1 非水電解液中の非水溶媒として、表2に示すように、炭
酸プロピレン(PC)40体積%と、炭酸ジメチル(D
MC)40体積%と、リン酸トリメチル(TMP)20
体積%との混合溶媒を使用した。これ以外は、実施例1
と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0066】比較例2 非水電解液中の非水溶媒として、表2に示すように、炭
酸エチレン(EC)と炭酸ジメチル(DMC)との等容
量混合溶媒を使用した以外は、実施例1と同様にして円
筒型非水電解液電池を作製した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】評価 実施例及び比較例で作製された円筒型非水電解液電池に
ついて、サイクル特性を以下のように評価した。その結
果を表3及び表4に示す。
【0070】先ず、各電池に対して、温度23℃、1A
の定電流定電圧充電を上限4.2Vまで3時間行い、次
に、1000mAの定電流放電を終止電圧2.5Vまで
行った。そして、この時の放電容量を初期放電容量と
し、さらに同様の充放電条件で充放電を100サイクル
行った。これにより、初期放電容量を100とした場合
の100サイクル目の放電容量維持率[%]を求めた。
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】表3及び表4の結果からわかるように、非
水電解液に化10で示されるリン酸エステル化合物と、
化11又は化12で示される化合物とを含む実施例の電
池では、放電電流が1000mAという比較的大きい場
合においても、比較例1の電池と比較して、電池の初期
容量は大きく、100サイクル後の容量維持率も高いと
いう非常に優れた結果を得ることができた。また、実施
例の電池では、比較例2の電池と比較して、高い難燃性
効果を得ることができた。
【0074】特に、これら効果は、非水電解液中の化1
1で示される化合物の含有量が10〜1000mモル/
リットルである範囲において、また、化12で示される
化合物の含有量が5〜500mモル/リットルである範
囲において、特に優れていることがわかる。
【0075】さらに、これら効果は、非水電解液中のリ
ン酸エステル化合物の含有量が、50体積%以下である
ことが好ましいことがわかる。
【0076】以上の結果から、非水電解液中に、化10
で示されるリン酸エステル化合物と、化11又は化12
で示される化合物とを含有させることにより、難燃性に
優れると共に、サイクル特性に優れた非水電解液電池を
得られることがわかる。
【0077】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、リン酸エステル化合物と特定の化合物とを
含有する非水電解液を用いてなることから、難燃性に優
れると共に、サイクル特性に優れた非水電解液電池を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した円筒型非水電解液電池の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 負極、2 正極、3 セパレータ、4 絶縁板、5
電池缶、6 絶縁封口ガスケット、7 電池蓋、8
電流遮断用薄板、9 負極集電体、10 正極集電体、
11 負極リード、12 正極リード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムをドープ・脱ドープ可能な材料
    を主体とする負極と、正極と、非水電解液とを備える非
    水電解液電池において、 非水電解液は、溶媒として下記の化1又は化2で示され
    る化合物の少なくともいずれか1つと、リン酸エステル
    化合物とを含有することを特徴とする非水電解液電池。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 化1中で示されるR1は、炭素数が1〜
    6であるアルキル基から選択されることを特徴とする請
    求項1記載の非水電解液電池。
  3. 【請求項3】 化2中で示されるR2及びR3は、炭素数
    が1〜4であるアルキル基から選択されることを特徴と
    する請求項1記載の非水電解液電池。
  4. 【請求項4】 上記非水電解液は、化1で示される化合
    物を0.01〜1.0モル/リットル含有することを特
    徴とする請求項1記載の非水電解液電池。
  5. 【請求項5】 上記非水電解液は、化2で示される化合
    物を0.005〜0.5モル/リットル含有することを
    特徴とする請求項1記載の非水電解液電池。
  6. 【請求項6】 上記リン酸エステル化合物は、下記の化
    3にて示される化合物であることを特徴とする請求項1
    記載の非水電解液電池。 【化3】
  7. 【請求項7】 上記非水電解液は、リン酸エステル化合
    物を1〜50体積%含有することを特徴とする請求項1
    記載の非水電解液電池。
JP9191519A 1997-07-16 1997-07-16 非水電解液電池 Withdrawn JPH1140193A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9191519A JPH1140193A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 非水電解液電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9191519A JPH1140193A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 非水電解液電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1140193A true JPH1140193A (ja) 1999-02-12

Family

ID=16276015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9191519A Withdrawn JPH1140193A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 非水電解液電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1140193A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003054998A1 (fr) * 2001-12-21 2003-07-03 Hitachi Maxell, Ltd. Accumulateur non aqueux et appareil portable utilisant ledit accumulateur
JP2004139963A (ja) * 2002-08-21 2004-05-13 Mitsubishi Chemicals Corp 非水系電解液二次電池および非水系電解液
JP2005228683A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Yuasa Corp 非水電解質用難燃性付与剤、非水電解質及び非水電解質電池
JP2006179458A (ja) * 2004-11-26 2006-07-06 Bridgestone Corp 電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液電池
JP2006196463A (ja) * 2006-01-30 2006-07-27 Hitachi Maxell Ltd 非水二次電池及びこれを用いた携帯機器
JP2010219058A (ja) * 2010-05-21 2010-09-30 Hitachi Maxell Ltd 非水二次電池及びこれを用いた携帯機器
US7981553B2 (en) 2002-03-08 2011-07-19 Mitsubishi Chemical Corporation Nonaqueous electrolyte and lithium secondary battery employing the same
JP2014164801A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 非水電解液、それを用いた非水電解液二次電池、および該非水電解液二次電池を用いた二次電池システム
EP3131152A1 (de) * 2015-08-10 2017-02-15 LANXESS Deutschland GmbH Flammwidrige, phosphorsäureester enthaltende batterieelektrolyte
WO2023079988A1 (ja) 2021-11-05 2023-05-11 国立大学法人京都大学 難燃性非水電解液及びそれを用いた二次電池

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003054998A1 (fr) * 2001-12-21 2003-07-03 Hitachi Maxell, Ltd. Accumulateur non aqueux et appareil portable utilisant ledit accumulateur
EP1458046A4 (en) * 2001-12-21 2009-09-16 Hitachi Maxell NONAQUEOUS BATTERY AND PORTABLE APPARATUS USING THE BATTERY
EP1458046A1 (en) * 2001-12-21 2004-09-15 Hitachi Maxell, Ltd. Non-aqueous secondary battery and portable apparatus using this
US7285361B2 (en) 2001-12-21 2007-10-23 Hitachi Maxell, Ltd. Non-aqueous secondary battery and portable equipment using the same
US7282303B2 (en) 2001-12-21 2007-10-16 Hitachi Maxell, Ltd. Non-aqueous secondary battery and portable equipment using the same
US9065146B2 (en) 2002-03-08 2015-06-23 Mitsubishi Chemical Corporation Nonaqueous electrolyte and lithium secondary battery employing the same
US8029935B2 (en) 2002-03-08 2011-10-04 Mitsubishi Chemical Corporation Nonaqueous electrolyte and lithium secondary battery employing the same
US8551662B2 (en) 2002-03-08 2013-10-08 Mitsubishi Chemical Corporation Nonaqueous electrolyte and lithium secondary battery employing the same
US7981553B2 (en) 2002-03-08 2011-07-19 Mitsubishi Chemical Corporation Nonaqueous electrolyte and lithium secondary battery employing the same
JP2004139963A (ja) * 2002-08-21 2004-05-13 Mitsubishi Chemicals Corp 非水系電解液二次電池および非水系電解液
JP2005228683A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Yuasa Corp 非水電解質用難燃性付与剤、非水電解質及び非水電解質電池
JP4537726B2 (ja) * 2004-02-16 2010-09-08 株式会社Gsユアサ 非水電解質用難燃性付与剤、非水電解質及び非水電解質電池
JP2006179458A (ja) * 2004-11-26 2006-07-06 Bridgestone Corp 電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液電池
JP2006196463A (ja) * 2006-01-30 2006-07-27 Hitachi Maxell Ltd 非水二次電池及びこれを用いた携帯機器
JP4486932B2 (ja) * 2006-01-30 2010-06-23 日立マクセル株式会社 非水二次電池及びこれを用いた携帯機器
JP2010219058A (ja) * 2010-05-21 2010-09-30 Hitachi Maxell Ltd 非水二次電池及びこれを用いた携帯機器
JP2014164801A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 非水電解液、それを用いた非水電解液二次電池、および該非水電解液二次電池を用いた二次電池システム
EP3131152A1 (de) * 2015-08-10 2017-02-15 LANXESS Deutschland GmbH Flammwidrige, phosphorsäureester enthaltende batterieelektrolyte
WO2023079988A1 (ja) 2021-11-05 2023-05-11 国立大学法人京都大学 難燃性非水電解液及びそれを用いた二次電池
KR20240055899A (ko) 2021-11-05 2024-04-29 고쿠리츠 다이가쿠 호진 교토 다이가쿠 난연성 비수전해액 및 그것을 사용한 이차 전지

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4092757B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP4527605B2 (ja) リチウムイオン二次電池用電解液及びこれを含むリチウムイオン二次電池
JP4780833B2 (ja) 非水電解液および非水電解液二次電池
US20140154580A1 (en) Positive electrode for lithium secondary battery and lithium secondary battery having the same
KR101223628B1 (ko) 리튬 이차 전지
JP2001023687A (ja) 非水電解質電池
EP0924789B1 (en) Nonaqueous battery
JPH11260401A (ja) 非水電解液及び非水電解液二次電池
US7150940B2 (en) Lithium ion secondary battery
WO2019054418A1 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び非水電解液電池
WO2020036222A1 (ja) 非水系電解液、及び非水系電解液二次電池
JP2001057236A (ja) 非水電解液およびそれを用いた二次電池
JP2004014351A (ja) 非水電解質二次電池
JP2000294278A (ja) 非水電解液およびそれを用いた二次電池
JPH11233140A (ja) 非水電解液二次電池
JP3564756B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP4608197B2 (ja) 非水電解液およびそれを用いた二次電池
JP4910228B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP4424895B2 (ja) リチウム二次電池
JP2001015156A (ja) 非水電解質電池
JPH1140193A (ja) 非水電解液電池
JP4166295B2 (ja) 非水電解液電池
JP2002075444A (ja) 非水電解質電池
JP4085481B2 (ja) 電池
JP2000294273A (ja) 非水電解液およびそれを用いた二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041005