JPH1140012A - 開閉器の操作機構 - Google Patents

開閉器の操作機構

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JPH1140012A
JPH1140012A JP18937497A JP18937497A JPH1140012A JP H1140012 A JPH1140012 A JP H1140012A JP 18937497 A JP18937497 A JP 18937497A JP 18937497 A JP18937497 A JP 18937497A JP H1140012 A JPH1140012 A JP H1140012A
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lever
cam
damper
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shaft
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JP18937497A
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Inventor
Yoshiaki Amita
芳明 網田
Akihisa Mukoda
彰久 向田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Mechanisms For Operating Contacts (AREA)
  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、簡略で、機械的効率やエネルギー効率
に優れ、動作停止時に過大な衝撃力を生じることもない
ような、優れた開閉器の操作機構を提供する。 【解決手段】 第1減速装置27側から入力された駆動
力は、第1蓄勢カム28、第1カムレバー29、第1リ
ンク30、第1操作レバー31、操作軸10を介して渦
巻ばね32に伝達され、第2減速装置34側から入力さ
れた駆動力は、第2蓄勢カム35、第2カムレバー3
6、第2リンク37、第2操作レバー38を介して渦巻
ばね32に伝達される。主軸9の軸方向には、第1蓄勢
カム28、第1カムレバー29、主軸9に固着された連
結カム39、第2カムレバー36、第2蓄勢カム35が
順次配置され、カムとカムレバー間で駆動力を伝達・切
断する。第1、第2ダンパ42,43は、主軸9に固着
されたダンパレバー40の回転位置に応じてこのダンパ
レバーにそれぞれ接触する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉器の操作機構
に関し、特に、断路器と接地装置の機能を合わせ持ち、
入(閉)、切(開)、接地という三つの位置状態の操作
を一つの操作装置で行う三位置開閉器の操作機構に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】接地装置付断路器のように、断路器と接
地装置の機能を合わせ持つように構成し、入(閉)、切
(開)、接地という三つの位置状態の操作を一つの操作
装置で行うところの三位置開閉器のばね方式操作機構
(以下では単に操作機構と記す)としては、例えば特開
平8−7717号公報の従来の技術で示された操作機構
が知られており、このような操作機構を含む接地装置付
断路器は、図36〜図38に示すように構成されてい
る。
【0003】まず、図36に示すように、接地装置付断
路器1は、断路器本体2とその下部に接地された操作機
構3から構成されている。
【0004】このうち、断路器本体2はまず、第1端子
4、接地端子5、第2端子6、および可動端子7を備え
ている。そして、断路器本体2の内部の所定位置に、第
1端子4と接地端子5とがそれぞれ配置されると共に、
これらの端子4,5に対向して第2端子6が配置されて
おり、この第2端子6に接続された可動端子7によっ
て、端子4,5を切り換えるようになっている。
【0005】すなわち、可動端子7は、操作機構3に連
動するリンク機構8によって、実線で示すように第1端
子4と接地端子5のいずれにも接続しない切位置、2点
鎖線で示すように接地端子5と接続する接地位置、3点
鎖線で示すように第1端子4と接続する入位置、という
三つの位置の間を移動して切り換え動作を行うものであ
る。
【0006】そして、このような可動端子7による切り
換え動作は、アーク発生による損傷を最小限に抑えるた
め、ばねの蓄勢エネルギーを利用して迅速に動作する操
作機構によって行われる。図36〜図38に示す操作機
構3は、このようなばねの蓄勢エネルギーを利用した操
作機構の一例であり、主軸9、第1操作軸10、および
第2操作軸11を有する。
【0007】この場合、第1操作軸10と第2操作軸1
1には、ばね用レバー12,13がそれぞれ嵌着されて
おり、これら二つのばね用レバー12,13の間に、圧
縮コイルばね14aおよびばね受け14b,14cから
構成されたばね部材14が装着されている。すなわち、
一方のばね用レバー12の自由端部にばね部材14の一
方のばね受け14bが枢着されると共に、他方のばね用
レバー13の自由端部に他方のばね部材14の他方のば
ね受け14cが枢着されている。これらのばね受け14
b,14cは、圧縮コイルばね14aの座屈を防止する
ために、圧縮コイルばね14aのコイル軸方向に互いに
摺動可能に取り付けられている。
【0008】また、主軸9には、2つの突片15a,1
5bから略V字形に形成された主レバー15が枢着され
ている。この主レバー15の一方の突片15bの自由端
部には、ピン15cが突設されている。
【0009】そして、第1操作軸10には第1リンクレ
バー16が嵌着され、この第1リンクレバー16の自由
端部に第1長穴リンク17の基端部が枢着されており、
この第1長穴リンク17の先端部分に設けられた長穴1
7aに、主レバー15のピン15cが移動自在に挿入さ
れている。同様に、第2操作軸11には第2リンクレバ
ー18が嵌着され、この第2リンクレバー18の自由端
部に第2長穴リンク19の起端部が枢着されており、こ
の第2長穴リンク19の先端部分に設けられた長穴19
aに、主レバー15のピン15cが移動自在に挿入され
ている。このようにして、主レバー15は、第1と第2
の操作軸10,11の両方と連動するようになってい
る。
【0010】さらに、主レバー15の他方の突片15a
の自由端部には、断路器のリンク機構8の一部が枢着さ
れ、両者が連動するようになっている。なお、図中にお
いて、20,21は、ばね用レバー13とばね用レバー
12の機構上の死点であり、22,23は、ばね用レバ
ー13とばね用レバー12のストッパである。また、2
4,25は、第1と第2のリンクレバー16,18の各
ストッパである。
【0011】また、この操作機構3は、第1操作軸10
を図中反時計方向に回動操作することにより、断路器本
体2を切状態から接地状態に移行させ、第2操作軸11
を図中反時計方向に回動操作することにより、断路器本
体2を切状態から入状態に移行させるようにして、動作
方向を定めて設計されている。なお、図36〜図38
は、このような断路器本体2の各状態に対応する操作機
構3の切状態、入状態、および接地状態をそれぞれ示し
ている。
【0012】次に、上述した操作機構3の動作を、図3
6〜図38を参照して説明する。まず、図36に示す切
状態から図37に示す入状態に移行する場合について説
明する。この場合には、図示しない手動操作装置または
電動操作装置等により、第2操作軸11を反時計方向に
回動させる。この第2操作軸11の動作に従い、この第
2操作軸11に嵌着されたばね用レバー13と第2リン
クレバー18がそれぞれ反時計方向に回動するため、ば
ね用レバー13の回動に伴いばね部材14が蓄勢される
と共に、第2リンクレバー18に枢着された第2長穴リ
ンク19が図中の左方向に移動する。
【0013】この場合、第2長穴リンク19の長穴19
a内に挿入された主レバー15のピン15cは、切状態
において長穴19a内の左側端部にあるため、第2長穴
リンク19の左方向への移動に伴い、長穴19a内を右
側に向かって相対移動することになる。すなわち、主レ
バー15のピン15cが長穴19a内で逃げることによ
り、主レバー15が第2長穴リンク19と連動しないた
め、主レバー15は静止状態を保つ。
【0014】そして、ばね用レバー13がさらに反時計
方向に回動して機構上の死点20を越えると、このばね
用レバー13と第2操作軸11、および第2リンクレバ
ー18は、ばね部材14の蓄勢エネルギーの放出によっ
て高速で回動し、ばね用レバー13がストッパ22に当
たることによって停止する。この場合、第2リンクレバ
ー18の高速の回動に伴い、第2長穴リンク19も左方
向に高速で移動するため、主レバー15のピン15cが
長穴19aの右側端部に当接した後は、第2長穴リンク
19は主レバー15を時計方向に高速で回動させる。こ
の結果、図37に示すように、主レバー15が入位置に
至り、操作機構3は入状態に移行する。そして、操作機
構3のこの動作に応じて断路器本体2も切状態から入状
態に移行する。
【0015】なお、図37に示す入状態から図36に示
す切状態に移行させる操作は、上述の動作と全く逆に行
うものであるため、その詳細な説明は省略する。
【0016】次に、図36に示す切状態から図38に示
す接地状態に移行する場合について説明する。この場合
には、図示しない手動操作装置または伝導操作装置等に
より、第1操作軸10を反時計方向に回動させる。この
第1操作軸10の動作に従い、この第1操作軸10に嵌
着されたばね用レバー12と第1リンクレバー16がそ
れぞれ反時計方向に回動するため、ばね用レバー12の
回動に伴いばね部材14が蓄勢されると共に、第1リン
クレバー16に枢着された第1長穴リンク17が図中の
右方向に移動する。
【0017】この場合、第1長穴リンク17の長穴17
a内に挿入された主レバー15のピン15は、切状態に
おいて長穴17a内の右側端部にあるため、第1長穴リ
ンク17の右方向への移動に伴い、長穴17a内を左側
に向かって相対移動することになる。すなわち、主レバ
ー15のピン15cが長穴17a内で逃げることによ
り、主レバー15が第1長穴リンク17と連動しないた
め、主レバー15は静止状態を保つ。
【0018】そして、ばね用レバー12がさらに反時計
方向に回動して機構上の死点21を越えると、このばね
用レバー12と第1操作軸10、および第1リンクレバ
ー16は、ばね部材14の蓄勢エネルギーの放出によっ
て高速で回動し、ばね用レバー12がストッパ23に当
たることによって停止する。この場合、第1リンクレバ
ー16の高速の回動に伴い、第1長穴リンク17も右方
向に高速で移動するため、主レバー15のピン15cが
長穴17aの左側端部に当接した後は、第1長穴リンク
17は主レバー15を反時計方向に高速で回動させる。
この結果、図38に示すように、主レバー15が接地位
置に至り、操作機構3は接地状態に移行する。そして、
操作機構3のこの動作に応じて断路器本体2も切状態か
ら接地状態に移行する。
【0019】なお、図38に示す接地状態から図36に
示す切状態に移行させる操作は、上述と全く逆に行うも
のであるため、その詳細な説明は省略する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明は、断路器
と接地装置の機能を合わせ持ち、入(閉)、切(開)、
接地という三つの位置状態の操作を一つの操作装置で行
う三位置開閉器の操作機構に関するものであるが、図3
6〜図38に示すような従来の操作機構には次のような
問題点(1)〜(7)がある。
【0021】(1)可動端子7を動作させる主軸9の他
に第1操作軸10と第2操作軸11を設ける必要がある
ため、操作機構全体が大きくなる。
【0022】(2)前記(1)に関連して、操作軸を多
く必要とすることから、操作軸を連結するリンク機構も
多くなるため、部品点数が増えて、操作機構全体が複雑
化してしまい、コストアップにつながる。
【0023】(3)前記(2)に関連して、リンクの連
結箇所が増えるため、機械的効率が低下してしまうと共
に、ストロークロスも多くなる。
【0024】(4)駆動源として圧縮コイルばねを使用
しているが、一般に圧縮コイルばねは単位出力当たりの
容積比が大きく、しかもこの場合の圧縮コイルばねは並
進運動と回転運動の両方を同時に行う必要から、その運
動に対するスペースを確保しなければならないため、操
作機構全体が大きくなる。
【0025】(5)前記(4)に関連して、図36に示
す操作機構では、圧縮コイルばねはそのコイル軸方向に
並進運動すると共に一方のばね受けを中心とした回転運
動を行う。したがって、圧縮コイルばねから放出される
蓄勢エネルギーの一部は、圧縮コイルばね自身の並進運
動と回転運動の両方に費やされるため、ばねの使用方法
としてはエネルギー効率が低くなる。
【0026】(6)前記(5)に関連して、圧縮コイル
ばねには、固定方法の簡素化や座屈防止のため、ばね受
けが一般的に用いられるが、このばね受けを動作させる
ためにも圧縮コイルばねの蓄勢エネルギーの一部を使用
しなくてはならないため、蓄勢エネルギーを効率よく使
用することができない。
【0027】(7)操作機構の動作を停止させるためス
トッパを設置し、レバーの一部をそのストッパに衝突さ
せるため、衝突時に操作機構に過大な衝撃力が生じてし
まい、機械的強度を低下させる原因となる。
【0028】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
小型、簡略で、機械的効率やエネルギー効率に優れ、動
作停止時に過大な衝撃力を生じることもないような、優
れた開閉器の操作機構を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】以上のような従来技術の
問題点を解決するために、本発明は、断路器と接地装置
の機能を合わせ持ち、入、切、接地という三つの位置状
態の操作を一つの操作装置で行うように構成した開閉器
に使用され、開閉器本体の可動端子に駆動力を伝達する
主軸を備えた開閉器の操作機構において、その構成を次
のように改良したものである。
【0030】請求項1に記載の開閉器の操作機構は、ま
ず、前記主軸の周囲に固定された連結カムと、主軸の周
囲に回転自在に配置された第1蓄勢カムおよび第2蓄勢
カムと、これらの第1蓄勢カムおよび第2蓄勢カムに駆
動力をそれぞれ伝達する第1減速装置および第2減速装
置を有する。そして、前記主軸の周囲に回転自在に配置
されて、前記第1蓄勢カムとの回転位置関係に応じてこ
の第1蓄勢カムと係合すると共に、前記連結カムとの回
転位置関係に応じてこの連結カムと係合するように構成
された第1カムレバーと、前記主軸の周囲に回転自在に
配置されて、前記第2蓄勢カムとの回転位置関係に応じ
てこの第2蓄勢カムと係合すると共に、前記連結カムと
の回転位置関係に応じてこの連結カムと係合するように
構成された第2カムレバーを有する。
【0031】また、前記主軸とほぼ平行に配置された操
作軸と、この操作軸とその一端で固定された渦巻ばね
と、操作軸の周囲に固定された第1操作レバーと、前記
操作軸の周囲に回転自在に配置されて、前記渦巻ばねの
一端と固定された第2操作レバーを有する。そして、第
1カムレバーと第1操作レバーとの間を連結する第1リ
ンクと、第2カムレバーと第2操作レバーとの間を連結
する第2リンクを有する。さらに、前記主軸の周囲に固
定されたダンパレバーと、このダンパレバーの回転位置
に応じてこのダンパレバーとそれぞれ接触するように配
置された第1ダンパおよび第2ダンパを有する。
【0032】以上のような構成を有することにより、次
のような作用(1)〜(7)が得られる。なお、ここ
で、各作用(1)〜(7)は、前述した従来技術の各問
題点(1)〜(7)に対応している。
【0033】(1)可動端子を動作させる主軸の他に一
本の操作軸を設けるだけでばねを蓄勢できる。 (2)前記(1)に関連して、操作軸が少なくて済むこ
とから、操作軸を連結するリンク機構を少なくできる。 (3)前記(2)に関連して、リンクの連結箇所を少な
くすることができるため、機械的効率の低下を改善でき
ると共に、ストロークロスも改善できる。 (4)駆動源として渦巻ばねを用いているため、単位出
力当たりの容積比が小さくなり、運動に対して確保する
スペースも小さくて済む。 (5)前記(4)に関連して、駆動源として渦巻ばねを
用いており、この渦巻ばねの蓄勢エネルギーは、その一
端から回転力として放出されるだけであり、渦巻ばねの
他端は空間的に固定されている。したがって、ばね自身
の運動に使用される蓄勢エネルギーは最小で済む。 (6)前記(5)に関連して、駆動源として渦巻ばねを
用いているため、ばね受けに相当するばね支持部材は必
要とせず、渦巻ばねの一端を直接操作軸に固定すること
ができるため、渦巻ばねから放出される蓄勢エネルギー
を余分な部品の運動エネルギーに使用しなくて済む。 (7)操作機構の動作を停止させるために第1ダンパと
第2ダンパを設置しているため、入動作と接地動作の各
動作終了時において一方のダンパをそれぞれ作用させ、
操作機構に過大な衝突力等が生じることを防止できる。
【0034】請求項2に記載の開閉器の操作機構は、請
求項1に記載の操作機構において、前記第1カムレバー
の回転位置に応じてこの第1カムレバーと接触するよう
に配置された第3ダンパと、前記第2カムレバーの回転
位置に応じてこの第2カムレバーと接触するように配置
された第4ダンパを有することを特徴としている。この
構成により、入動作、接地動作、入状態からの切動作、
および接地状態からの切動作の各動作終了時において、
第1〜第4のダンパの一つをそれぞれ作用させ、操作機
構に加わる衝撃力を低減することができる。
【0035】請求項3に記載の開閉器の操作機構は、ダ
ンパ周辺の構成を除けば、請求項1に記載の操作機構と
同様の構成を有する。すなわち、請求項3の操作機構は
まず、請求項1の操作機構と同様の、連結カム、第1、
第2の蓄勢カム、第1、第2の減速装置、第1、第2の
カムレバー、操作軸、渦巻ばね、第1、第2の操作レバ
ー、第1、第2のリンクを有する。
【0036】請求項3の操作機構は、このような構成に
加えて、まず、前記主軸の周囲に固定された主ダンパレ
バーと、主ダンパレバーの回転位置に応じてこの主ダン
パレバーとそれぞれ接触するように配置された第1ダン
パリンク機構および第2のダンパリンク機構とを有す
る。そして、第1ダンパリンク機構の回転位置に応じて
この第1ダンパリンク機構と接触するように配置された
第1ダンパと、第2ダンパリンク機構の回転位置に応じ
てこの第2ダンパリンク機構と接触するように配置され
た第2ダンパを有するものである。
【0037】この構成により、請求項1によって得られ
る前記の作用(1)〜(7)に加えて、次のような作用
が得られる。すなわち、入動作、接地動作、入状態から
の切動作、および接地状態からの切動作、という4つの
動作の各動作終了時において、第1、第2のダンパリン
ク機構の一方を介して、第1、第2のダンパの一方をそ
れぞれ作用させ、操作機構に加わる衝撃力を低減するこ
とができる。
【0038】請求項4に記載の開閉器の操作機構は、請
求項1〜3のいずれか一つに記載の操作機構において、
前記第2操作レバーと前記渦巻ばねとの固定部分に渦巻
ばねの巻き込み角度を調整するための調整手段を有する
ことを特徴としている。この構成により、渦巻ばねの両
端の相対位置関係を自由に変化させることができるた
め、渦巻ばねの初期の巻き込み角度を所定の角度に調整
することができる。
【0039】請求項5に記載の開閉器の操作機構は、請
求項4に記載の操作機構において、前記調整手段が、前
記操作軸の外周の軸方向における前記第2操作レバーの
近傍の外周に回転自在に設けられると共に、前記渦巻ば
ねの一端を固定する調整レバーと、前記第2操作レバー
と前記調整レバーの相対位置関係を機械的に保持する保
持手段と、前記第2操作レバーと前記調整レバーとを固
定する締結手段を有することを特徴としている。この構
成により、第2操作レバーと調整レバー間の相対位置関
係を自由に変化させることができるため、渦巻ばねの初
期の巻き込み角度を所定の角度に調整することができ
る。
【0040】請求項6に記載の開閉器の操作機構は、請
求項5に記載の操作機構において、前記保持手段が、前
記第2操作レバーに対して前記調整レバーを駆動してそ
の回転方向位置を調整する初期トルク調整手段であるこ
とを特徴としている。この構成により、初期トルク調整
手段を操作するだけで、渦巻ばねの初期の巻き込み角度
を容易に調整することができる。
【0041】請求項7に記載の開閉器の操作機構は、ま
ず、前記主軸の周囲に固定された連結カムレバーと、主
軸の周囲に回転自在に配置された蓄勢カムおよび大歯車
と、蓄勢カムおよび大歯車に駆動力をそれぞれ伝達する
第1減速装置および第2減速装置を有する。そして、前
記主軸の周囲に回転自在に配置された前記蓄勢カムとの
回転位置関係に応じてこの蓄勢カムと係合すると共に、
前記連結カムレバーとの回転位置関係に応じてこの連結
カムレバーと係合するように構成されたカムレバーを有
する。
【0042】また、前記主軸とほぼ平行に配置された操
作軸と、この操作軸とその一端で固定された渦巻ばね
と、操作軸の周囲に固定された操作レバーと、前記カム
レバーと操作レバーとの間を連結するリンクを有する。
さらに、前記連結カムレバーと前記大歯車との回転位置
関係に応じて連結カムレバーとそれぞれ接触するように
配置され、かつ、大歯車に固定された第1ダンパおよび
第2ダンパを有する。
【0043】以上のような構成を有することにより、請
求項1によって得られる前記の作用(1)〜(7)に加
えて、次のような作用が得られる。すなわち、入動作、
接地動作、入状態からの切動作、および接地状態からの
切動作、という4つの動作の各動作終了時において、第
1、第2のダンパの一方をそれぞれ作用させ、操作機構
に加わる衝撃力を低減することができる。また、高速性
が比較的要求されない接地動作と接地状態からの切動作
には渦巻ばねを使用しない構成であるため、これらの動
作に渦巻ばねを使用した場合に比べて、操作機構の構成
が簡略である。
【0044】請求項8に記載の開閉機の操作機構は、請
求項7に記載の操作機構において、前記渦巻ばねの他端
を固定する固定部材を備え、この固定部材と渦巻ばねと
の固定部分に渦巻ばねの巻き込み角度を調整するための
調整手段を有することを特徴としている。この構成によ
り、渦巻ばねの両端の相対位置関係を自由に変化させる
ことができるため、渦巻ばねの初期の巻き込み角度を所
定の角度に調整することができる。
【0045】請求項9に記載の開閉器の操作機構は、請
求項8に記載の操作機構において、前記調整手段が、前
記操作軸の外周の軸方向における前記固定部材の近傍の
外周に回転自在に設けられると共に、前記渦巻ばねの一
端を固定する調整レバーと、前記固定部材と前記調整レ
バーの相対位置関係を機械的に保持する保持手段と、前
記固定部材と前記調整レバーとを固定する締結手段を有
することを特徴としている。この構成により、固定部材
と調整レバー間の相対位置関係を自由に変化させること
ができるため、渦巻ばねの初期の巻き込み角度を所定の
角度に調整することができる。
【0046】請求項10に記載の開閉機の操作機構は、
請求項9に記載の操作機構において、前記保持手段が、
前記固定部材に対して前記調整レバーを駆動してその回
転方向位置を調整する初期トルク調整手段であることを
特徴としている。この構成により、初期トルク調整手段
を操作するだけで、渦巻ばねの初期の巻き込み角度を容
易に調整することができる。
【0047】請求項11に記載の開閉器の操作機構は、
請求項1〜10のいずれか一つに記載の操作機構におい
て、前記主軸に、絶縁軸を介して前記開閉器本体の可動
端子が固定されていることを特徴としている。この構成
により、主軸と可動端子の間のリンク機構を省略してい
る分だけ、リンク機構の数をさらに少なくできる。
【0048】請求項12に記載の開閉器の操作機構は、
請求項1〜10のいずれか一つに記載の操作機構におい
て、前記主軸と前記開閉器本体の可動端子が、操作リン
ク機構を介して機械的に結合されていることを特徴とし
ている。この構成により、開閉器本体の構成に制限され
ることなしに、開閉機本体に対する任意の場所に操作機
構を配置することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態] [構成]図1は、本発明による第1の実施の形態とし
て、特に、請求項1、11に記載の各発明を適用した開
閉器の操作機構(以下、操作機構と略称する)の一形態
を示す斜視図であり、図2は、図1に示す操作機構のう
ち、電動機から渦巻ばねに至る部分の切状態を示す正面
図である。また、図3は、図2の矢印47の方向から見
た主軸9部分を示す平面図であり、(a)〜(d)は、
平面図のA〜D矢視断面図である。
【0050】図1に示すように、操作機構はまず、駆動
力を供給する電動機26と、この電動機26の駆動力を
伝達する第1減速装置27を備えている。この第1減速
装置27は、電動機26に嵌着されたウォーム27aと
主軸9の周囲に回転自在に配置されたウォームホイール
27bから構成されている。
【0051】主軸9の周囲にはまた、第1蓄勢カム28
が回転自在に配置されてウォームホイール27bに固着
されると共に、この第1蓄勢カム28とほぼ同軸上とな
るようにして第1カムレバー29が回転自在に配置され
ている。この場合、第1蓄勢カム28と第1カムレバー
29は、図3の(a)に示すように、周方向の大半を占
める大領域の切り欠き部とそれによって形成された小領
域の突起部とをそれぞれ備えており、一方の切り欠き部
に他方の突起部が挿入されるようにして配置されてい
る。すなわち、第1蓄勢カム28と第1カムレバー29
は、回転方向に対して互いにある程度の相対移動が可能
であると共に、一定の回転位置関係にある場合には互い
に係合して連動するようになっており、駆動力を伝達・
切断可能な切換部を構成している。
【0052】また、図2に示すように、第1カムレバー
29には、第1リンク30の一端が枢着されており、こ
の第1リンク30の他端は、第1操作レバー31に枢着
されている。さらに、この第1操作レバー31は、主軸
9とほぼ平行に配置された操作軸10に嵌着されてお
り、この操作軸10には、渦巻ばね32の内周側の一端
が嵌着されている。
【0053】このようにして、電動機26の駆動力はま
ず、第1減速装置27を介して第1蓄勢カム28に伝達
され、この第1蓄勢カム28からさらに、第1カムレバ
ー29、第1リンク30、第1操作レバー31、および
操作軸10を介して渦巻ばね32に伝達されるようにな
っている。すなわち、電動機26から渦巻ばね32に至
る第1の駆動力伝達経路が形成されている。
【0054】図1に示すように、操作機構はまた、図示
しない手動レバーまたは電動機の駆動力を入力する駆動
軸33と、この駆動軸33から入力された駆動力を伝達
する第2減速装置34を備えている。この第2減速装置
34は、駆動軸33に嵌着された歯車列34aとこの歯
車列34aに嵌着されたウォーム34b、ウォームホイ
ール34cとこのウォームホイール34cに固着された
小スプロケット34d、チェーン34e、および主軸9
の周囲に回転自在に配置された大スプロケット34fか
ら構成されている。
【0055】主軸9の周囲にはまた、第2蓄勢カム35
が回転自在に配置されて大スプロケット34fに固着さ
れると共に、この第2蓄勢カム35とほぼ同軸上となる
ようにして第2カムレバー36が回転自在に配置されて
いる。この場合、第2蓄勢カム35と第1カムレバー3
6は、前述した第1蓄勢カム28と第1カムレバー29
と同様に、駆動力を伝達・切断可能な切換部を構成して
いる。すなわち、第2蓄勢カム35と第1カムレバー3
6は、図3の(d)に示すように、周方向の大半を占め
る大領域の切り欠き部とそれによって形成された小領域
の突起部とをそれぞれ備え、一方の切り欠き部に他方の
突起部が挿入されるようにして配置されており、回転方
向に対して互いにある程度の相対移動が可能であると共
に、一定の回転位置関係にある場合には互いに係合して
連動するようになっている。
【0056】また、図2に示すように、第2カムレバー
36には、第2リンク37の一端が枢着されており、こ
の第2リンク37の他端は、第2操作レバー38に枢着
されている。そして、第2操作レバー38には、渦巻ば
ね32の外周側の一端が嵌着されている。
【0057】このようにして、駆動軸33から入力され
た駆動力はまず、第2減速装置34を介して第2蓄勢カ
ム35に伝達され、この第2蓄勢カム35からさらに、
第2カムレバー36、第2リンク37、および第2操作
レバー38を介して渦巻ばね32に伝達されるようにな
っている。すなわち、駆動軸33から渦巻ばね32に至
る第2の駆動力伝達経路が形成されている。
【0058】一方、図1に示すように、主軸9の周囲に
は、連結カム39とダンパレバー40が一体的に固着さ
れている。このうち、連結カム39は、第1カムレバー
29と第2カムレバー36の間に配置されている。この
場合、連結カム39と各カムレバー29,36とは、前
述した第1蓄勢カム28と第1カムレバー29との関
係、および第2蓄勢カム35と第2カムレバー36との
関係と同様に、駆動力を伝達・切断可能な切換手段を構
成している。すなわち、連結カム39と各カムレバー2
9,36は、図3の(b)および(c)にそれぞれ示す
ように、周方向の大半を占める大領域の切り欠き部とそ
れによって形成された小領域の突起部とをそれぞれ備
え、一方の切り欠き部に他方の突起部が挿入されるよう
にして配置されており、回転方向に対して互いにある程
度の相対移動が可能であると共に、一定の回転位置関係
にある場合には互いに係合して連動するようになってい
る。
【0059】これに関連して、主軸9の周囲におけるカ
ムおよびカムレバーの位置関係を考慮すれば、図3に示
すように、主軸9の軸方向の一端から他端に向かって、
第1蓄勢カム28、第1カムレバー29、連結カム3
9、第2カムレバー36、第2蓄勢カム35が順次配置
されている。そして、図3の(a)〜(d)に示すよう
に、隣接するカムとカムレバー間には、それぞれ、駆動
力を伝達・切断可能な切換部が構成されている。
【0060】また、図1に示すように、ダンパレバー4
0の先端には、ローラ41が枢着されている。そして、
このダンパレバー40の近傍には、このダンパレバー4
0の回転位置に応じてそのローラ41と接触可能な2つ
の位置に、第1ダンパ42および第2ダンパ43がそれ
ぞれ配置されている。すなわち、第1ダンパ42は、ダ
ンパピストン42aを備えており、切状態からの入動作
時において、ダンパレバー40が図2中の反時計方向に
ある一定角度回転した場合に、ダンパピストン42aの
先端とダンパレバー40のローラ41の側面とが接触す
る位置に配置されている。同様に、第2ダンパ43は、
ダンパピストン43aを備えており、切状態からの接地
動作時において、ダンパレバー40が図2中の時計方向
にある一定角度回転した場合に、ダンパピストン43a
の先端とダンパレバー40のローラ41の側面とが接触
する位置に配置されている。
【0061】さらに、主軸9における一端には、絶縁軸
44を介して可動端子7が嵌着されており、主軸9の回
転位置に応じた位置に駆動されるようになっている。そ
して、この可動端子7の近傍には、この可動端子7の回
転位置に応じて可動端子7と接触する2つの位置に、第
1端子4と接地端子5がそれぞれ配置されている。
【0062】なお、図2において、45は、第1カムレ
バー29が一定の回転位置に達した場合にその回転を止
めるためのストッパであり、46は、第2カムレバー3
6が一定の回転位置に達した場合にその回転を止めるた
めのストッパである。
【0063】[作用]次に、上記のように構成された操
作機構の入(閉)、切(開)、接地の各動作について、
図2〜図15を用いて説明する。この場合、図4、図
6、図8は、図2に対応する部分の各状態を示す正面図
であり、図10、図12、図14は、駆動軸から渦巻ば
ねに至る部分の各状態を示す正面図である。
【0064】また、図5、図7、図9、図11、図1
3、図15は、図4、図6、図8、図10、図12の主
軸9部分をそれぞれ示す平面図であり、図3に対応する
部分の各状態を示している。そして、これらの図面の
(a)〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図であり、
図3の(a)〜(d)の各々に対応する各部分の、各状
態における位置関係をそれぞれ示している。
【0065】[入動作]まず、図1に示す可動端子7を
第1端子4に接触させる動作、すなわち、図2および図
3に示すような切状態から入状態に移行する場合の入動
作について説明する。
【0066】図2において、電動機26を一方に回転さ
せると、第1減速装置27のウォームホイール27bが
主軸9を中心として図中の反時計方向に回転する。この
ウォームホイール27bの動作に伴い、このウォームホ
イール27bに固着された第1蓄勢カム28も反時計方
向に回転して、図3の(a)に示すようなその切り欠き
端面28aが第1カムレバー29の対向する切り欠き端
面29aに接近する。
【0067】このような動作により、第1蓄勢カム28
が反時計方向にある一定角度回転すると、この第1蓄勢
カム28の切り欠き端面28aが第1カムレバー29の
切り欠き端面29aと係合するため、この時点からは、
第1蓄勢カム28の反時計方向への回転に伴い、第1カ
ムレバー29も反時計方向への回転を開始する。この第
1カムレバー29の回転により、第1リンク30を介し
て、第1操作レバー31が図2中の時計方向に回転する
ため、この第1操作レバー31に嵌着された操作軸10
を介して渦巻ばね32が蓄勢される。
【0068】そして、第1カムレバー29が反時計方向
にある一定角度回転すると、図4に示すように、第1カ
ムレバー29の回転中心点29e、第1カムレバー29
と第1リンク30の枢着点30a、および第1操作レバ
ー31と第1リンク30の枢着点30b、の3点が直線
上に並ぶ状態(死点)となる。図5は、この死点位置の
状態における各部の位置関係を示しており、特に、図5
の(a)は、第1蓄勢カム28と第1カムレバー29の
切り欠き端面28a,29aの係合状態を示している。
【0069】このような図4および図5に示す死点位置
の状態から、電動機26の駆動力により、ウォームホイ
ール27b、第1蓄勢カム28、および第1カムレバー
29が図4中の反時計方向にさらに回転すると、第1カ
ムレバー29は、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーによっ
て反時計方向に高速で回転し始める。この第1カムレバ
ー29の高速の回転に伴い、第1蓄勢カム28と第1カ
ムレバー29の切り欠き端面28a,29aの係合が解
除されると共に、図5の(b)に示すような第1カムレ
バー29の連結カム39側の切り欠き端面29cが連結
カム39の対向する切り欠き端面39bに接近する。
【0070】そして、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーに
よって第1カムレバー29が反時計方向にある一定角度
回転すると、第1カムレバー29の切り欠き端面29c
が連結カム39の切り欠き端面39bと係合するため、
この時点からは、第1カムレバー29の反時計方向への
回転に伴い、連結カム39も反時計方向への回転を開始
する。この場合、連結カム39は主軸9に固着されてい
るため、主軸9とこれに嵌着された可動端子7(図1参
照)も反時計方向への回転を開始する。
【0071】このような動作により、渦巻ばね32の蓄
勢エネルギーによって、第1カムレバー29および主軸
9が反時計方向にある一定角度回転すると、図6に示す
ように、主軸9に固着されているダンパレバー40のロ
ーラ41が第1ダンパ42のダンパピストン42aに衝
突する。この結果、第1ダンパ42の減衰力により、ダ
ンパレバー40の回転運動が停止し、主軸9および連結
カム39が停止する。さらに、この連結カム39の停止
に伴い、図7の(b)に示すように、第1カムレバー2
9と連結カム39の切り欠き端面29c,39bの係合
により、第1カムレバー29もまた停止する。ここで、
図6および図7は、以上のような入動作によって達した
ところの入状態を示している。この入状態においては、
図1中の可動端子7は第1端子4に接触した状態にあ
る。
【0072】[入状態からの切動作]次に、図1に示す
可動端子7を第1端子4から切り離す動作、すなわち、
図6および図7に示すような入状態から切状態に移行す
る場合の切動作について説明する。
【0073】図6において、電動機26を前述した入動
作と逆方向に回転させると、第1減速装置27のウォー
ムホイール27bが図中の時計方向に回転し、それに伴
い、第1蓄勢カム28も時計方向に回転して、図7の
(a)に示すようなその切り欠き端面28bが第1カム
レバー29の対向する切り欠き端面29bに接近する。
このような動作により、第1蓄勢カム28が時計方向に
ある一定角度回転すると、その切り欠き端面28bが第
1カムレバー29の切り欠き端面29bと係合するた
め、この時点からは、第1蓄勢カム28の時計方向への
回転に伴い、第1カムレバー29も時計方向への回転を
開始する。この第1カムレバー29の回転により、第1
リンク30を介して、第1操作レバー31が図6中の時
計方向に回転するため、操作軸10を介して渦巻ばね3
2が蓄勢される。
【0074】そして、第1カムレバー29が時計方向に
ある一定角度回転すると、図8に示すように、第1カム
レバー29の回転中心点29e、第1カムレバー29と
第1リンク30の枢着点30a、および第1操作レバー
31と第1リンク30の枢着点30b、の3点が直線上
に並ぶ状態(死点)となる。図9は、この死点位置の状
態における各部の位置関係を示しており、特に、図9の
(a)は、第1蓄勢カム28と第1カムレバー29の切
り欠き端面28b,29bの係合状態を示している。
【0075】このような図8および図9に示す死点位置
の状態から、電動機26の駆動力により、ウォームホイ
ール27b、第1蓄勢カム28、および第1カムレバー
29が図8中の時計方向にさらに回転すると、第1カム
レバー29は、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーによって
時計方向に高速で回転し始める。この第1カムレバー2
9の高速の回転に伴い、第1蓄勢カム28と第1カムレ
バー29の切り欠き端面28b,29bの係合が解除さ
れると共に、第1カムレバー29の連結カム39側の切
り欠き端面29dが連結カム39の対向する切り欠き端
面39aに接近する。
【0076】そして、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーに
よって第1カムレバー29が時計方向にある一定角度回
転すると、第1カムレバー29の切り欠き端面29dが
連結カム39の切り欠き端面39aと係合するため、こ
の時点からは、第1カムレバー29の時計方向への回転
に伴い、連結カム39も時計方向への回転を開始する。
この場合、連結カム39は主軸9に固着されているた
め、主軸9とこれに嵌着された可動端子7(図1参照)
も時計方向への回転を開始する。
【0077】このような動作により、渦巻ばね32の蓄
勢エネルギーによって、第1カムレバー29および主軸
9が時計方向にある一定角度回転すると、図10に示す
ように、第1カムレバー29がストッパ45に係合して
その回転運動が停止する。さらに、この第1カムレバー
29の停止に伴い、図11の(c)に示すように、連結
カム39の切り欠き端面39cと第2カムレバー36の
切り欠き端面36aが係合し、連結カム39と主軸9の
回転運動が停止する。ここで、図10および図11は、
以上のような切動作によって達したところの切状態を示
しており、図2および図3にそれぞれ対応している。こ
の切状態においては、図1中の可動端子7は第1端子4
から離れた状態にある。
【0078】[接地動作]次に、図1に示す可動端子7
を接地端子5に接触させる動作、すなわち、図10およ
び図11に示すような切状態から接地状態に移行する場
合の接地動作について説明する。
【0079】図10においては、駆動軸33に手動レバ
ー48が装着された状態が示されている。この状態にお
いて、手動レバー48を回転させると、第2減速装置3
4の大スプロケット34fが主軸9を中心として図中の
時計方向に回転する。この大スプロケット34fの動作
に伴い、この大スプロケット34fに固着された第2蓄
勢カム35も時計方向に回転して、図11の(d)に示
すようなその切り欠き端面35aが第2カムレバー36
の対向する切り欠き端面36cに接近する。
【0080】このような動作により、第2蓄勢カム35
が時計方向にある一定角度回転すると、この第2蓄勢カ
ム35の切り欠き端面35aが第2カムレバー36の切
り欠き端面36cと係合するため、この時点からは、第
2蓄勢カム35の時計方向への回転に伴い、第2カムレ
バー36も時計方向への回転を開始する。この第2カム
レバー36の回転により、第2リンク37を介して、第
2操作レバー38が図10中の反時計方向に回転するた
め、この第2操作レバー38の回転により、渦巻ばね3
2が蓄勢される。
【0081】そして、第2カムレバー36が時計方向に
ある一定角度回転すると、図12に示すように、第2カ
ムレバー36の回転中心点36e、第2カムレバー36
と第2リンク37の枢着点37a、および第2操作レバ
ー38と第2リンク37の枢着点37b、の3点が直線
上に並ぶ状態(死点)となる。図13は、この死点位置
の状態における各部の位置関係を示しており、特に、図
13の(d)は、第2蓄勢カム35と第2カムレバー3
6の切り欠き端面35a,36cの係合状態を示してい
る。
【0082】このような図12および図13に示す死点
位置の状態から、手動レバー48の駆動力により、大ス
プロケット34f、第2蓄勢カム35、および第2カム
レバー36が図12中の時計方向にさらに回転すると、
第2カムレバー36は、渦巻ばね32の蓄勢エネルギー
によって時計方向に高速で回転し始める。この第2カム
レバー36の高速の回転に伴い、第2蓄勢カム35と第
2カムレバー36の切り欠き端面35a,36cの係合
が解除されると共に、図13の(c)に示すような第2
カムレバー36の連結カム39側の切り欠き端面36b
が連結カム39の対向する切り欠き端面39dに接近す
る。
【0083】そして、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーに
よって第2カムレバー36が時計方向にある一定角度回
転すると、第2カムレバー36の切り欠き端面36bが
連結カム39の切り欠き端面39dと係合するため、こ
の時点からは、第2カムレバー36の時計方向への回転
に伴い、連結カム39も時計方向への回転を開始する。
この場合、連結カム39は主軸9に固着されているた
め、主軸9とこれに嵌着された可動端子7(図1参照)
も時計方向への回転を開始する。
【0084】このような動作により、渦巻ばね32の蓄
勢エネルギーによって、第2カムレバー36および主軸
9が時計方向にある一定角度回転すると、図14に示す
ように、主軸9に固着されているダンパレバー40のロ
ーラ41が第2ダンパ43のダンパピストン43bに衝
突する。この結果、第2ダンパ43の減衰力により、ダ
ンパレバー40の回転運動が停止し、主軸9および連結
カム39が停止する。さらに、この連結カム39の停止
に伴い、図15の(c)に示すように、第2カムレバー
36と連結カム39の切り欠き端面36b,39dの係
合により、第2カムレバー36もまた停止する。ここ
で、図14および図15は、以上のような接地動作によ
って達したところの接地状態を示している。この接地状
態においては、図1中の可動端子7は接地端子5に接触
した状態にある。
【0085】[接地状態からの切動作]図1に示す可動
端子7を接地端子5から切り離す動作、すなわち、図1
4および図15に示すような接地状態から切状態に移行
する場合の切動作は、入状態から切状態に移行する場合
の切動作に関する前記説明、および切状態から接地状態
に移行する場合の接地動作に関する前記説明から、容易
に類推することができる。したがって、ここではその説
明を省略する。
【0086】[効果]本実施の形態に係る操作機構によ
れば、次のような効果(1)〜(8)が得られる。
【0087】(1)可動端子7を動作させる主軸9の他
に、一本の操作軸10を設けるだけでばねを蓄勢できる
ため、2本の操作軸10,11を設けていた従来の操作
機構(図36〜図38参照)に比べて、操作機構全体の
大きさを小さくすることができる。
【0088】(2)前記(1)に関連して、従来の操作
機構に比べて操作軸が少なくて済むことから、操作軸を
連結するリンク機構を少なくすることができるため、部
品点数が少なくなり、コストダウンに寄与できる。
【0089】(3)前記(2)に関連して、リンクの連
結箇所を少なくすることができるため、機械的効率の低
下を改善できると共に、ストロークロスも改善できる。
【0090】(4)駆動源として使用している渦巻ばね
32は、従来使用していた圧縮コイルばねに比べて単位
出力当たりの容積比が本質的に小さい上、回転運動のみ
を行うことから、この運動に対して確保するスペースも
小さくて済むため、操作機構全体を小さくすることがで
きる。
【0091】(5)前記(4)に関連して、駆動源とし
て渦巻ばね32を用いており、この渦巻ばねの蓄勢エネ
ルギーは、その一端から回転力として放出されるだけで
あり、渦巻ばねの他端は空間的に固定されている。した
がって、ばね自身の運動に使用される蓄勢エネルギーは
最小で済み、ほとんど浪費されないため、ばねの使用方
法としてはエネルギー効率に優れている。
【0092】(6)前記(5)に関連して、駆動源とし
て渦巻ばね32を用いていることから、ばね受けに相当
するばね支持部材を必要とせずに、渦巻ばねの一端を操
作軸10に直接嵌着することができる。したがって、渦
巻ばねから放出される蓄勢エネルギーを余分な部品の運
動エネルギーに使用しなくて済むため、蓄勢エネルギー
を効率よく使用することができる。
【0093】(7)主軸9の回転を停止させる第1、第
2のダンパ42,43を設置したことにより、操作機構
の入動作と接地動作の各動作終了時にこれらのダンパ4
2,43の一方をそれぞれ作用させることができるた
め、操作機構に過大な衝撃力等が生じることを防止でき
る。したがって、衝撃力に起因する機械的強度の低下を
防止できる。
【0094】(8)前記(2)に関連して、従来のよう
に、主軸9と可動端子7の間にリンク機構等を介するこ
となしに、主軸9と可動端子7とを絶縁軸44を介して
直接接続していることから、リンク機構をさらに少なく
できるため、部品点数がさらに少なくなり、コストダウ
ンに一層寄与できる。
【0095】[第2の実施の形態] [構成]図16は、本発明による第2の実施の形態とし
て、特に、請求項2、11に記載の各発明を適用した操
作機構を示す正面図である。本実施の形態に係る操作機
構は、前述した第1の実施の形態に係る操作機構(図
1)と同一の構成を有しており、この構成に新たな部分
を追加したものに他ならないため、以下には、この追加
部分についてのみ説明する。なお、図16は操作機構の
切状態を示している。
【0096】まず、図16に示すように、本実施の形態
においては、第1ダンパ42と第2ダンパ43に加え、
第1カムレバー29の回転位置に応じてこの第1カムレ
バー29と接触可能な位置に第3ダンパ50が配置され
ると共に、第2カムレバー36の回転位置に応じてこの
第2カムレバー36と接触可能な位置に第4ダンパ51
が配置されている。
【0097】ここで、第3ダンパ50は、ダンパピスト
ン50aを備えており、入状態からの切動作時におい
て、第1カムレバー29が図16中の時計方向にある一
定角度回転した場合に、ダンパピストン50aの先端と
第1カムレバー29の一部とが接触する位置に配置され
ている。同様に、第4ダンパ51は、ダンパピストン5
1aを備えており、接地状態からの切動作時において、
第2カムレバー36が図16中の反時計方向にある一定
角度回転した場合に、ダンパピストン51aの先端と第
2カムレバー36の一部とが接触する位置に配置されて
いる。
【0098】[作用]次に、上記のように構成された操
作機構の動作について説明する。まず、操作機構の各動
作のうち、切状態から入状態に移行する入動作は、前述
した第1の実施の形態の入動作と全く同一であるため、
説明を省略する。これに対して、入状態から切状態に移
行する切動作においては、第1カムレバー29を第3ダ
ンパ50によって停止させる点で第1の実施の形態と異
なる。
【0099】すなわち、入状態からの切動作において、
第1カムレバー29と第1リンク30の位置関係が死点
状態に達した後、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーにより
第1カムレバー29と共に主軸9が図16において時計
方向に高速で回転し始めるまでの一連の動作は、前述し
た第1の実施の形態における対応する時点までの一連の
動作と同一である。
【0100】そして、本実施の形態においては、このよ
うに、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーによって第1カム
レバー29および主軸9がある一定角度回転すると、図
16に示すように、第1カムレバー29の一部が第3ダ
ンパ50のダンパピストン50aと接触してダンパピス
トン50aを押すことにより減衰力が生じ、この減衰力
により第1カムレバー29の回転運動が停止する。な
お、このような第1カムレバー29の停止に伴い、切り
欠き端面同士の係合により、連結カム39と主軸9の回
転運動が停止する点については、第1の実施の形態と同
様である。
【0101】また、切状態から接地状態に移行する接地
動作は、第1の実施の形態の接地動作と全く同一である
ため、説明を省略する。これに対して、接地状態から切
状態に移行する切動作においては、第2カムレバー36
を第4ダンパ51で停止させる点で第1の実施の形態と
異なる。なお、このような接地状態からの切動作につい
ても、入状態からの切動作に関する前記説明から容易に
類推することができるため、説明を省略する。
【0102】[効果]本実施の形態によれば、第1、第
2のカムレバー29,36の回転を停止させる第3、第
4のダンパ50,51を配置したことにより、入状態か
ら切状態に移行する切動作、および接地状態から切状態
に移行する切動作の各動作終了時において、操作機構に
及ぼす衝撃力を低減することができる。すなわち、前述
した第1の実施の形態と同様に、第1、第2のダンパ4
2,43によって入動作、接地動作の各動作終了時にお
ける衝撃力を低減できることに加えて、第3、第4のダ
ンパ50,51によって、入状態からの切動作および接
地状態からの切動作の各動作終了時における衝撃力を低
減できる。このように、本実施の形態によれば、4つの
動作の各動作終了時において、4つのダンパ42,4
3,50,51によって操作機構に及ぼす衝撃力を低減
することができるため、衝撃力に起因する機械的強度の
低下をより有効に防止できる。
【0103】[第3の実施の形態] [構成]図17および図18は、本発明による第3の実
施の形態として、特に、請求項3、11に記載の各発明
を適用した操作機構を示しており、図17は正面図、図
18は図17における矢印53の方向から見た主軸9部
分を示す平面図である。本実施の形態に係る操作機構の
うち、大半の部分は前述した第1の実施の形態に係る操
作機構(図1)と同一の構成を有しているため、その説
明を省略し、以下には、第1の実施の形態に係る操作機
構と異なる変更部分および追加部分についてのみ説明す
る。なお、図17および図18は操作機構の切状態を示
している。
【0104】まず、図17に示すように、本実施の形態
において、主軸9には主ダンパレバー54が固着されて
おり、この主ダンパレバー54の近傍には、この主ダン
パレバー54および第1カムレバー29の両方とそれぞ
れ接触可能な第1ダンパリンク機構55が配置され、こ
の第1ダンパリンク機構55と接触可能な位置に第1ダ
ンパ42が配置されている。同様に、主ダンパレバー5
4の近傍には、この主ダンパレバー54および第2カム
レバー36の両方とそれぞれ接触可能な第2ダンパリン
ク機構56が配置され、この第2ダンパリンク機構56
と接触可能な位置に第2ダンパ43が配置されている。
【0105】このうち、第1ダンパリンク機構55は、
図18に示すように、ローラ55a、レバー55b、第
1ダンパ軸55c、ローラ55d、ローラ55e、およ
びレバー55fを備えており、次のように構成されてい
る。まず、第1ダンパ軸55cは、主軸9とほぼ平行に
配置され、第1ダンパ軸55cの一端には、略三角形の
レバー55bがその一つの角部で嵌着されると共に、レ
バー55fがその一端で嵌着されている。
【0106】そして、略三角形のレバー55bの別の2
つの角部には、ローラ55a,55dがそれぞれ枢着さ
れている。このうち、ローラ55aは、図17に示すよ
うな切状態からの入動作時において主ダンパレバー54
が図17中の反時計方向にある一定角度回転した場合に
この主ダンパレバー54と接触する位置に配置されてい
る。また、ローラ55dは第1ダンパ42と接触するた
めに設けられている。すなわち、第1ダンパ42は、こ
のローラ55dが第1ダンパ軸55cを中心に図17中
の反時計方向にある一定角度回転した場合にこのローラ
55dと接触する位置に配置されている。
【0107】さらに、他方のレバー55fの先端部に
は、ローラ55eが枢着されている。このローラ55e
は、入状態からの切動作時において第1カムレバー29
が図中の時計方向にある一定角度回転した場合にこの第
1カムレバー29と接触する位置に配置されている。
【0108】一方、第2ダンパリンク機構56は、図1
8に示すように、ローラ56a、レバー56b、第2ダ
ンパ軸56c、ローラ56d、ローラ56e、およびレ
バー56fを備えており、次のように構成されている。
まず、第2ダンパ軸56cは、主軸9とほぼ平行に配置
され、第2ダンパ軸56cの一端には、略三角形のレバ
ー56bがその一つの角部で嵌着されると共に、レバー
56fがその一端で嵌着されている。
【0109】そして、略三角形のレバー56bの別の2
つの角部には、ローラ56a,56dがそれぞれ枢着さ
れている。このうち、ローラ56aは、図17に示すよ
うな切状態からの接地動作時において主ダンパレバー5
4が図17中の時計方向にある一定角度回転した場合に
この主ダンパレバー54と接触する位置に配置されてい
る。また、ローラ56dは第2ダンパ43と接触するた
めに設けられている。すなわち、第2ダンパ43は、こ
のローラ56dが第2ダンパ軸56cを中心にある一定
角度回転した場合にこのローラ56dと接触する位置に
配置されている。
【0110】さらに、他方のレバー56fの先端部に
は、ローラ56eが枢着されている。このローラ56e
は、接地状態からの切動作時において第2カムレバー3
6が図中の反時計方向にある一定角度回転した場合にこ
の第2カムレバー36と接触する位置に配置されてい
る。
【0111】[作用]次に、上記のように構成された操
作機構の動作について説明する。まず、操作機構の各動
作のうち、切状態から入状態に移行する入動作について
説明する。この入動作においては、主軸9に固着された
主ダンパレバー54を第1ダンパ42と第1ダンパリン
ク機構55によって停止させる点で、前述した第1の実
施の形態と異なる。
【0112】すなわち、切状態からの入動作において、
第1カムレバー29と第1リンク30の位置関係が死点
状態に達した後、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーにより
第1カムレバー29と共に主軸9が図17において反時
計方向に高速で回転し始めるまでの一連の動作は、前述
した第1の実施の形態における対応する時点までの一連
の動作と同一である。
【0113】そして、本実施の形態においては、このよ
うに、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーによって主軸9に
固着された主ダンパレバー54が図中の反時計方向にあ
る一定角度回転すると、この主ダンパレバー54の一部
が第1ダンパリンク機構55のローラ55aと接触して
このローラ55aを押すことにより、第1ダンパリンク
機構55全体が第1ダンパ軸55cを中心に図17中の
反時計方向に回転する。その結果、第1ダンパリンク機
構55のローラ55dが第1ダンパ42のダンパピスト
ン42aを押すことにより減衰力が生じ、この減衰力に
より第1ダンパリンク機構55を停止させて主ダンパレ
バー54および主軸9の回転を停止させ、入動作が終了
する。図19は、このような入動作終了時の状態すなわ
ち入状態を示している。
【0114】次に、入状態から切状態に移行する切動作
について説明する。この切動作においては、第1カムレ
バー29を第1ダンパ42と第1ダンパリンク機構55
によって停止させる点で、前述した第1の実施の形態と
異なる。
【0115】すなわち、入状態からの切動作において、
第1カムレバー29と第1リンク30の位置関係が死点
状態に達した後、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーにより
第1カムレバー29と共に主軸9が図19において時計
方向に高速で回転し始めるまでの一連の動作は、前述し
た第1の実施の形態における対応する時点までの一連の
動作と同一である。
【0116】そして、本実施の形態においては、このよ
うに、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーによって第1カム
レバー29が図中の時計方向にある一定角度回転する
と、この第1カムレバー29の一部が第1ダンパリンク
機構55のローラ55eと接触してこのローラ55eを
押すことにより、第1ダンパリンク機構55全体が第1
ダンパ軸55cを中心に図19中の反時計方向に回転す
る。その結果、第1ダンパリンク機構55のローラ55
dが第1ダンパ42の第1ダンパピストン42aを押す
ことにより減衰力が生じ、この減衰力により第1ダンパ
リンク機構55を停止させて第1カムレバー29および
主軸9の回転を停止させ、切動作が終了する。このよう
な切動作終了時点で、操作機構は図17に示すような切
状態となる。
【0117】また、切状態から接地状態に移行する接地
動作、および接地状態から切状態に移行する切動作につ
いては、入動作および入状態からの切動作に関する前記
説明から容易に類推することができるため、説明を省略
する。
【0118】[効果]本実施の形態によれば、主軸に固
着された主ダンパレバー54と第1カムレバー29の回
転を停止させるために、第1ダンパ42と第1ダンパリ
ンク機構55を組み合わせて配置すると共に、主ダンパ
レバー54と第2カムレバー36の回転を停止させるた
めに、第2ダンパ43と第2ダンパリンク機構56を組
み合わせて配置したことにより、入動作、接地動作、入
状態からの切動作、および接地状態からの切動作の各動
作終了時における衝撃力を低減できる。すなわち、本実
施の形態によれば、4つの動作の各動作終了時におい
て、2つのダンパ42,43と2つのダンパリンク機構
55,56によって操作機構に及ぼす衝撃力を低減する
ことができる。この場合、前述した第2の実施の形態よ
りもダンパの数を削減できるため、コストの低減につな
がるという利点もある。
【0119】[第4の実施の形態]図20は、本発明に
よる第4の実施の形態として、特に、請求項1、12に
記載の各発明を適用した操作機構を示す正面図である。
本実施の形態に係る操作機構は、基本的に前述した第1
の実施の形態に係る操作機構(図1)と同一の構成を有
しているため、その説明を省略し、以下には、第1の実
施の形態に係る操作機構と異なる変更部分および追加部
分についてのみ説明する。なお、図20は操作機構の切
状態を示している。
【0120】まず、図20に示すように、本実施の形態
において、可動端子7は操作リンク機構57を介して主
軸9と機械的に結合されている。ここで、操作リンク機
構57は、可動端子7をその周囲に嵌着している外部操
作軸57a、この外部操作軸57aの周囲に嵌着されて
いる外部操作レバー57b、およびこの外部操作レバー
57bにその一端で枢着されている操作リンク57cか
ら構成されている。一方、主軸9の周囲には操作レバー
58が嵌着されており、この操作レバー58の一部に操
作リンク57cの他端が枢着されている。なお、操作レ
バー58は、図1で示すダンパレバー40と兼用されて
おり、その先端にはローラ41が枢着されている。
【0121】本実施の形態によれば、主軸9と同軸上に
可動端子7を配置するのではなく、主軸9と操作リンク
57cを介して連結された外部操作軸57a上に可動端
子7を配置する構成であるため、開閉器本体に対する操
作機構の配置の自由度を向上できる。すなわち、開閉器
本体の構成に制限されることなしに、開閉器本体に対す
る任意の場所に操作機構を配置することができるため、
開閉器全体をコンパクトにすることができる。また、操
作レバー58をダンパレバー40と兼用したことで部品
点数が削減され、構成が簡略化されている。
【0122】[第5の実施の形態]図21は、本発明に
よる第5の実施の形態として、特に、請求項4、11に
記載の各発明を適用した操作機構の操作軸10周辺部分
のみを示す正面図である。本実施の形態に係る操作機構
は、基本的に前述した第1の実施の形態に係る操作機構
(図1)と同一の構成を有しており、渦巻ばね32の固
定部分の構造に特徴を有するものである。
【0123】図21に示すように、本実施の形態におい
て、渦巻ばね32の内周側の一端は操作軸10に嵌着さ
れている。また、渦巻ばね32の外周側の他端は、第2
操作レバー38に固着された固定ブロック59に対し、
スペーサ60を介してボルト締結具61により固定され
ている。
【0124】本実施の形態によれば、スペーサ60の厚
さを変えることにより、渦巻ばね32の両端の相対位置
関係を自由に変化させることができるため、渦巻ばね3
2が確実に所定の初期巻き込み角度になるようにしてこ
の渦巻ばね32を操作軸10と第2操作レバー38に取
り付けることができる。したがって、渦巻ばね32の製
造誤差によるばね特性の変化等を補償して所望のばね特
性を確保することができるため、操作機構の動作信頼性
を向上できる。
【0125】[第6の実施の形態]図22は、本発明に
よる第6の実施の形態として、特に、請求項5、11に
記載の各発明を適用した操作機構の操作軸10周辺部分
のみを示しており、(a)は正面図、(b)は側面図で
ある。本実施の形態に係る操作機構は、基本的に前述し
た第1の実施の形態に係る操作機構(図1)と同一の構
成を有しており、前記第5の実施の形態と同様に、渦巻
ばね32の固定部分の構造に特徴を有するものである。
【0126】図22の(a)に示すように、本実施の形
態において、渦巻ばね32の内周側の一端は操作軸10
に嵌着されている。また、渦巻ばね32の外周側の他端
は、操作軸10の外周に回転自在に設けられた調整レバ
ー62に嵌着されている。この調整レバー62は、操作
軸10の軸方向における第2操作レバー38の近傍に配
置されており、その回転方向において第2操作レバー3
8に近接している。すなわち、調整レバー62はその回
転方向において第2操作レバー28の一側面と対向する
一側面を有しており、これらの側面が互いに近接するよ
うに配置されている。
【0127】この場合、第2操作レバー38と調整レバ
ー62の対向する側面間の隙間には、両者の相対位置関
係を機械的に保持するためにくさび形状のスペーサ(保
持手段)63が挟み込まれている。そして、第2操作レ
バー38と調整レバー62は、その端面に配置された締
結具(締結手段)64により固定されている。この締結
具64は、図22の(b)に示すように、締結板64
a、ボルト64b,64c、および締結板64aに設け
られた長穴64d,64eから構成されている。
【0128】本実施の形態によれば、スペーサ63の厚
さを変えることにより、第2操作レバー38と調整レバ
ー62間の相対位置関係を自由に変化させることができ
るため、渦巻ばね32が確実に所定の初期巻き込み角度
になるようにしてこの渦巻ばね32を操作軸10と調整
レバー62に取り付けることができる。したがって、本
実施の形態においても、前記第5の実施の形態と同様
に、渦巻ばね32の製造誤差によるばね特性の変化等を
補償して所望のばね特性を確保することができるため、
操作機構の動作信頼性を向上できる。
【0129】[第7の実施の形態]図23は、本発明に
よる第7の実施の形態として、特に、請求項6、11に
記載の各発明を適用した操作機構の操作軸10周辺部分
のみを示しており、本実施の形態に係る操作機構は、基
本的に前述した第1の実施の形態に係る操作機構(図
1)と同一の構成を有している。本実施の形態も、前記
第5、第6の実施の形態と同様に、渦巻ばね32の固定
部分の構造に特徴を有するものであるが、特に、第6の
実施の形態における一部のみを変更した変形例に相当す
るため、以下には、この変更部分のみについて説明す
る。
【0130】図23に示すように、本実施の形態におい
ては、第2操作レバー38と調整レバー62の間の相対
位置関係を機械的に保持するために、前記第6の実施の
形態のスペーサ63に代えて、第2操作レバー38に対
して調整レバー62を駆動する初期トルク調整部(初期
トルク調整手段)65が設けられている。この初期トル
ク調整部65は、調整ボルト65aと調整ナット65b
から構成されている。すなわち、調整ボルト65aは、
第2操作レバー38を貫通して調整レバー62の側面に
当接するように配置されており、調整ボルト65aを回
動させてその軸方向位置を変化させることにより調整レ
バー62を駆動してその回転方向位置を調整するように
なっている。なお、これ以外の部分については、前記第
6の実施の形態と同様に構成されている。
【0131】本実施の形態によれば、調整ボルト65a
を回動させることにより、第2操作レバー38と調整レ
バー62間の相対位置関係を自由に変化させることがで
きるため、渦巻ばね32が確実に所定の初期巻き込み角
度になるようにしてこの渦巻ばね32を操作軸10と調
整レバー62に取り付けることができる。したがって、
本実施の形態においても、前記第5、第6の実施の形態
と同様に、渦巻ばね32の製造誤差によるばね特性の変
化等を補償して所望のばね特性を確保することができる
ため、操作機構の動作信頼性を向上できる。また、調整
ボルト65aを回動させるだけであるため、調整作業が
容易である。
【0132】[第8の実施の形態]図24は、本発明に
よる第8の実施の形態として、特に、請求項7、11に
記載の各発明を適用した操作機構を示す斜視図であり、
図25は、図24の操作機構の切状態を示す正面図であ
る。また、図26は、図25の矢印76の方向から見た
主軸9部分を示す平面図であり、(a)と(b)はそれ
ぞれ、平面図のA矢視断面図とB矢視断面図である。
【0133】図24に示すように、操作機構はまず、駆
動力を供給する電動機26と、この電動機26の駆動力
を伝達する第1減速装置27を備えている。この第1減
速装置27は、電動機26に嵌着されたウォーム27a
と主軸9の周囲に回転自在に配置されたウォームホイー
ル27bから構成されている。
【0134】主軸9の周囲にはまた、蓄勢カム66が回
転自在に配置されてウォームホイール27bに固着され
ると共に、この蓄勢カム66とほぼ同軸上となるように
してカムレバー67が回転自在に配置されている。この
場合、蓄勢カム66とカムレバー67は、図26の
(a)に示すように、周方向の大半を占める大領域の切
り欠き部とそれによって形成された小領域の突起部とを
それぞれ備えており、一方の切欠き部に他方の突起部が
挿入されるようにして配置されている。すなわち、蓄勢
カム66とカムレバー67は、回転方向に対して互いに
ある程度の相対移動が可能であると共に、一定の回転位
置関係にある場合には互いに係合して連動するようにな
っており、駆動力を伝達・切断可能な切換部を構成して
いる。
【0135】また、図25に示すように、カムレバー6
7には、リンク68の一端が枢着されており、このリン
ク68の他端は、操作レバー69に枢着されている。さ
らに、この操作レバー69は、主軸9とほぼ平行に配置
された操作軸に嵌着されており、この操作軸10には、
渦巻ばね32の内周側の一端が嵌着されている。なお、
渦巻ばね32の外周側の他端は、図示していない支持部
材に固着されている。
【0136】このようにして、電動機26の駆動力はま
ず、第1減速装置27を介して蓄勢カム66に伝達さ
れ、この蓄勢カム66からさらに、カムレバー67、リ
ンク68、操作レバー69、および操作軸10を介して
渦巻ばね32に伝達されるようになっている。すなわ
ち、電動機26から渦巻ばね32に至る第1の駆動力伝
達経路が形成されている。
【0137】図24に示すように、操作機構はまた、手
動レバー70または図示しない電動機の駆動力を伝達す
る第2減速装置71と、主軸9の周囲に回転自在に配置
された大歯車72を備えている。このうち、第2減速装
置71は、手動レバー70に嵌着されたウォーム71
a、ウォームホイール71bとこのウォームホイール7
1bに固着された小歯車71cから構成されている。そ
して、この第2減速装置71の小歯車71cに大歯車7
2が噛み合わされている。
【0138】主軸9の周囲にはまた、連結カムレバー7
3が固着されており、この連結カムレバー73の先端に
ローラ74が枢着されている。この連結カムレバー73
は、カムレバー67と大歯車72との間に配置されてお
り、この連結カムレバー73とカムレバー67とは、前
述した蓄勢カム66とカムレバー67との関係と同様
に、駆動力を伝達・切断可能な切換部を構成している。
すなわち、連結カムレバー73とカムレバー67は、図
26の(b)に示すように、周方向の大半を占める大領
域の切り欠き部とそれによって形成された小領域の突起
部とをそれぞれ備え、一方の切り欠き部に他方の突起部
が挿入されるようにして配置されており、回転方向に対
して互いにある程度の相対移動が可能であると共に、一
定の回転位置関係にある場合には互いに係合して連動す
るようになっている。
【0139】一方、大歯車72には、連結カムレバー7
3との相対回転関係に応じてそのローラ74と接触可能
な2つの位置に、第1ダンパ42および第2ダンパ43
がそれぞれ固着されている。これらのダンパ42,43
は、前述した第1の実施の形態に係る操作機構のダンパ
42,43と同様に、ダンパピストン42a,43aを
備えている。
【0140】そして、第1ダンパ42は、切状態からの
入動作時において連結カムレバー73が図25中の反時
計方向にある一定角度回転した場合、あるいは、切状態
からの接地動作時において大歯車72が図25中の時計
方向にある一定角度回転した場合に、ダンパピストン4
2aの先端と連結カムレバー73のローラ74の側面と
が接触する位置に配置されている。また、第2ダンパ4
3は、入状態からの切動作時において連結カムレバー7
3が図25中の時計方向にある一定角度回転した場合、
あるいは接地状態からの切動作時において大歯車72が
図25中の反時計方向にある一定角度回転した場合に、
ダンパピストン43aの先端と連結カムレバー73のロ
ーラ74の側面とが接触する位置に配置されている。
【0141】このようにして、手動レバー70または図
示しない電動機の駆動力はまず、第2減速装置71を介
して大歯車72に伝達され、この大歯車72からさら
に、第1ダンパ42または第2ダンパ43を介して連結
カムレバー73および主軸9に伝達されるようになって
いる。
【0142】さらに、主軸9における一端には、絶縁軸
44を介して可動端子7が嵌着されており、主軸9の回
転位置に応じた位置に駆動されるようになっている。そ
して、この可動端子7の近傍には、この可動端子7の回
転位置に応じて可動端子7と接触する2つの位置に、第
1端子4と接地端子5がそれぞれ配置されている。な
お、図25において、75は、カムレバー67が一定の
回転位置に達した場合にその回転を止めるためのストッ
パである。
【0143】[作用]次に、上記のように構成された操
作機構の入(閉)、切(開)、接地の各動作について、
図25〜図31を用いて説明する。この場合、図27、
図29、図31は、各状態を示す正面図であり、図2
8、図30は、図27、図29の主軸9部分をそれぞれ
示す平面図であり、図26に対応する部分の各状態を示
している。そして、図28、図30の(a)と(b)
は、図26の(a)と(b)の各々に対応する各部分
の、各状態における位置関係をそれぞれ示している。
【0144】[入動作]まず、図24に示す可動端子7
を第1端子4に接触させる動作、すなわち、図25およ
び図26に示すような切状態から入状態に移行する場合
の入動作について説明する。
【0145】図25において、電動機26を一方に回転
させると、第1減速装置27のウェームホイール27b
が主軸9を中心として図中の反時計方向に回転する。こ
のウォームホイール27bの動作に伴い、このウォーム
ホイール27bに固着された蓄勢カム66も反時計方向
に回転して、図26の(a)に示すようなその切り欠き
端面66aがカムレバー67の対向する切り欠き端面6
7aに接近する。
【0146】このような動作により、蓄勢カム66が反
時計方向にある一定角度回転すると、この蓄勢カム66
の切り欠き端面66aがカムレバー67の切り欠き端面
67aと係合するため、この時点からは、蓄勢カム66
の反時計方向への回転に伴い、カムレバー67も反時計
方向への回転を開始する。このカムレバー67の回転に
より、リンク68を介して、操作レバー69が図25中
の時計方向に回転するため、この操作レバー69に嵌着
された操作軸10を介して渦巻ばね32が蓄勢される。
【0147】そして、カムレバー67が反時計方向にあ
る一定角度回転すると、図27に示すように、カムレバ
ーの回転中心点67e、カムレバー67とリンク68の
枢着点68a、および操作レバー69とリンク68の枢
着点68bの3点が直線上に並ぶ状態(死点)となる。
図28は、この死点位置の状態における各部の位置関係
を示しており、特に、図28の(a)は、蓄勢カム66
とカムレバー67の切り欠き端面66a,67aの係合
状態を示している。
【0148】このような図27および図28に示す死点
位置の状態から、電動機26の駆動力により、ウォーム
ホイール27b、蓄勢カム66、およびカムレバー67
が図27中の反時計方向にさらに回転すると、カムレバ
ー67は、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーによって反時
計方向に高速で回転し始める。このカムレバー67の高
速の回転に伴い、蓄勢カム66とカムレバー67の切り
欠き端面66a,67aの係合が解除されると共に、図
28の(b)に示すようなカムレバー67の連結カムレ
バー73側の切り欠き端面67cが連結カムレバー73
の対向する切り欠き端面73bに接近する。
【0149】そして、渦巻ばね32の蓄勢エネルギーに
よってカムレバー67が反時計方向にある一定角度回転
すると、カムレバー67の切り欠き端面67cが連結カ
ムレバー73の切り欠き端面73bと係合するため、こ
の時点からは、カムレバー67の反時計方向への回転に
伴い、連結カムレバー73も反時計方向への回転を開始
する。この場合、連結カムレバー73は主軸9に固着さ
れているため、主軸9とこれに嵌着された可動端子7
(図25参照)も反時計方向への回転を開始する。
【0150】このような動作により、渦巻ばね32の蓄
勢エネルギーによって、カムレバー67および主軸9が
反時計方向にある一定角度回転すると、図29に示すよ
うに、主軸に固着されている連結カムレバー73のロー
ラ74が第1ダンパ42のダンパピストン42aに衝突
する。この結果、第1ダンパ42の減衰力により、連結
カムレバー73の回転運動が停止し、主軸9およびカム
レバー67が停止する。このうち、カムレバー67は、
図30の(b)に示すように、このカムレバー67と連
結カムレバー73の切り欠き端面67c,73bの係合
によって停止する。ここで、図29および図30は、以
上のような入動作によって達したところの入状態を示し
ている。この入状態においては、図24中の可動端子は
第1端子4に接触した状態にある。
【0151】[入状態からの切動作]図24に示す可動
端子7を第1端子4から切り離す動作、すなわち、図2
9および図30に示すような入状態から切状態に移行す
る場合の切動作については、入動作と全く逆に行うもの
であり、入動作に関する前記説明から容易に類推するこ
とができるため、説明を省略する。
【0152】[接地動作]次に、図24に示す可動端子
7を接地端子5に接触させる動作、すなわち、図25お
よび図26に示すような切状態から接地状態に移行する
場合の接地動作について説明する。
【0153】図25に示すような切状態において、ま
ず、手動レバー70を回転させると、第2減速装置71
の小歯車71cと噛み合っている大歯車72が主軸9を
中心として図中の時計方向に回転する。この大歯車72
の動作に伴い、この大歯車72に固着された第1ダンパ
42および第2ダンパ43も時計方向に回転するため、
連結カムレバー73のローラ74と第2ダンパ43のダ
ンパピストン43aとの係合が解除される。
【0154】この時点で、カムレバー67には渦巻ばね
32のばね力が加わっているが、ストッパ75により回
転が制止されているため、カムレバー67は停止状態に
保持され、主軸9および連結カムレバー73も回転しな
い。この状態から、大歯車72がさらに時計方向に回転
すると、この大歯車72に固着された第1ダンパ42お
よび第2ダンパ43もさらに時計方向に回転するため、
連結カムレバー73のローラ74が第1ダンパ42のダ
ンパピストン42aと係合する。そのため、この時点か
らは、大歯車72の時計方向の回転に伴い、主軸9およ
び連結カムレバー73が時計方向に回転を開始する。
【0155】そして、主軸9および連結カムレバー73
が時計方向にある一定角度回転すると、可動端子7が接
地端子5に接触し接地動作が完了する。ここで、図31
は、このような接地動作によって達したところの接地状
態を示している。
【0156】[接地状態からの切動作]図24に示す可
動端子7を接地端子5から切り離す動作、すなわち、図
31に示すような接地状態から切状態に移行する場合の
切動作については、接地動作と全く逆に行うものであ
り、接地動作に関する前記説明から容易に類推すること
ができるため、説明を省略する。
【0157】[効果]本実施の形態に係る操作機構によ
れば、次のような効果(1)〜(9)が得られる。
【0158】(1)前記第1の実施の形態と同様に、可
動端子7を動作させる主軸9の他に、一本の操作軸10
を設けるだけでばねを蓄勢できるため、2本の操作軸1
0,11を設けていた従来の操作機構(図36〜図38
参照)に比べて、操作機構全体の大きさを小さくするこ
とができる。
【0159】(2)前記(1)に関連して、従来の操作
機構に比べて操作軸が少なくて済むことから、これらを
連結するリンク機構を少なくすることができるため、部
品点数が少なくなり、コストダウンに寄与できる。
【0160】(3)前記(2)に関連して、リンクの連
結箇所を少なくすることができるため、機械的効率の低
下を改善できると共に、ストロークロスも改善できる。
【0161】(4)前記第1の実施の形態と同様に、駆
動源として渦巻ばね32を用いていることから、単位出
力当たりの容積比および運動に対して確保するスペース
が小さくて済むため、操作機構全体を小さくすることが
できる。
【0162】(5)前記(4)に関連して、駆動源とし
て渦巻ばね32を用いており、この渦巻ばねの蓄勢エネ
ルギーは、その一端から回転力として放出されるだけで
あり、他端は空間的に固定されている。したがって、ば
ね自身の運動に使用される蓄勢エネルギーは最小で済
み、ほとんど浪費されないため、ばねの使用方法として
はエネルギー効率に優れている。
【0163】(6)前記(5)に関連して、駆動源とし
て渦巻ばね32を用いていることから、ばね受けに相当
するばね支持部材を必要とせずに、渦巻ばねの一端を操
作軸10に直接嵌着することができる。したがって、渦
巻ばねから放出される蓄勢エネルギーを余分な部品の運
動エネルギーに使用しなくて済むため、蓄勢エネルギー
を効率よく使用することができる。
【0164】(7)主軸9およびカムレバー67の回転
を停止させる第1、第2のダンパ42,43を配置した
ことにより、操作機構の入動作、接地動作、入状態から
の切動作、および接地状態からの切動作、という4つの
動作の各動作終了時にこれらのダンパ42,43の一方
をそれぞれ作用させることができるため、操作機構に過
大な衝突力等が生じることを防止できる。したがって、
衝撃力に起因する機械的強度の低下を防止できる。
【0165】(8)前記(2)に関連して、従来のよう
に、主軸9と可動端子7の間にリンク機構等を介するこ
となしに、主軸9と可動端子7とを絶縁軸44を介して
直接接続していることから、リンク機構をさらに少なく
できるため、部品点数がさらに少なくなり、コストダウ
ンに一層寄与できる。
【0166】(9)高速性が比較的要求されない接地動
作と接地状態からの切動作には渦巻ばね32を使用しな
い構成としたことにより、これらの動作に渦巻ばね32
を使用した場合に比べて、ダンパリンク機構や第3、第
4のダンパ等が不要であり、操作機構の構成が簡略であ
るため、部品点数の削減やコストダウンに寄与できる。
【0167】[第9の実施の形態]図32は、本発明に
よる第9の実施の形態として、特に、請求項7、12に
記載の各発明を適用した操作機構を示す正面図である。
本実施の形態に係る操作機構は、基本的に前述した第8
の実施の形態に係る操作機構(図24)と同一の構成を
有しているため、その説明を省略し、以下には、第8の
実施の形態に係る操作機構と異なる変更部分および追加
部分についてのみ説明する。なお、図32は操作機構の
切状態を示している。
【0168】まず、図32に示すように、本実施の形態
において、可動端子7は操作リンク機構57を介して主
軸9と機械的に結合されている。ここで、操作リンク機
構57は、可動端子7をその周囲に嵌着している外部操
作軸57a、この外部操作軸57aの周囲に嵌着されて
いる外部操作レバー57b、およびこの外部操作レバー
57bにその一端で枢着されている操作リンク57cか
ら構成されている。一方、主軸9の周囲には操作レバー
77が嵌着されており、この操作レバー77の一部に操
作リンク67cの他端が枢着されている。なお、操作レ
バー77は、図24で示す連結カムレバー73と重ねて
配置されている。
【0169】本実施の形態によれば、主軸9と同軸上に
可動端子7を配置するのではなく、主軸9と操作リンク
57cを介して連結された外部操作軸57a上に可動端
子7を配置する構成であるため、開閉器本体に対する操
作機構の配置の自由度を向上できる。すなわち、開閉器
本体の構成に制限されることなしに、開閉器本体に対す
る任意の場所に操作機構を配置することができるため、
開閉器全体をコンパクトにすることができる。
【0170】[第10の実施の形態]図33は、本発明
による第10の実施の形態として、特に、請求項8、1
1に記載の各発明を適用した操作機構の操作軸10周辺
部分のみを示す正面図である。本実施の形態に係る操作
機構は、基本的に前述した第8の実施の形態に係る操作
機構(図24)と同一の構成を有しており、渦巻ばね3
2の固定部分の構造に特徴を有するものである。
【0171】図33に示すように、本実施の形態におい
て、渦巻ばね32の内周側の一端は操作軸10に嵌着さ
れている。また、渦巻ばね32の外周側の他端は、支持
部材78に固着された固定ブロック(固定部材)59に
対し、スペーサ60を介してボルト締結具61により固
定されている。
【0172】本実施の形態によれば、スペーサ60の厚
さを変えることにより、渦巻ばね32の両端の相対位置
関係を変化させることができるため、渦巻ばね32が確
実に所定の初期巻き込み角度になるようにしてこの渦巻
ばね32を操作軸10と支持部材78に取り付けること
ができる。したがって、渦巻ばね32の製造誤差による
ばね特性の変化等を補償して所望のばね特性を確保する
ことができるため、操作機構の動作信頼性を向上でき
る。
【0173】[第11の実施の形態]図34は、本発明
による第11の実施の形態として、特に、請求項9、1
1に記載の各発明を適用した操作機構の操作軸10周辺
部分のみを示しており、(a)は正面図、(b)は側面
図である。本実施の形態に係る操作機構は、基本的に前
述した第8の実施の形態に係る操作機構(図24)と同
一の構成を有しており、前記第10の実施の形態と同様
に、渦巻ばね32の固定部分の構造に特徴を有するもの
である。
【0174】図34の(a)に示すように、本実施の形
態において、渦巻ばね32の内周側の一端は操作軸10
に嵌着されている。また、渦巻ばね32の外周側の他端
は、操作軸10の外周に回転自在に設けられた調整レバ
ー62に嵌着されている。この調整レバー62は、操作
軸10の軸方向において、支持部材78に固着された固
定ブロック(固定部材)59の近傍に配置されており、
その回転方向において固定ブロック59に近接してい
る。すなわち、調整レバー62は、その回転方向におい
て固定ブロック59の一側面と対向する一側面を有して
おり、これらの側面が互いに近接するように配置されて
いる。
【0175】この場合、固定ブロック59と調整レバー
62の対向する側面間の隙間には、両者の相対位置関係
を機械的に保持するためにくさび形状のスペーサ(保持
手段)63が挟み込まれている。そして、固定ブロック
59と調整レバー62は、その端面に配置された締結具
(締結手段)64により固定されている。この締結具6
4は、図34の(b)に示すように、締結板64a、ボ
ルト64b,64c、および締結板64aに設けられた
長穴64d,64eから構成されている。
【0176】本発明の形態によれば、スペーサの厚さを
変えることにより、固定ブロック59と調整レバー62
間の相対位置関係を自由に変化させることができるた
め、渦巻ばね32が確実に所定の初期巻き込み角度にな
るようにしてこの渦巻ばね32を操作軸10と調整レバ
ー62に取り付けることができる。したがって、本実施
の形態においても、前記第10の実施の形態と同様に、
渦巻ばね32の製造誤差によるばね特性の変化等を補償
して所望のばね特性を確保することができる。
【0177】[第12の実施の形態]図35は、本発明
による第12の実施の形態として、特に、請求項10、
11に記載の各発明を適用した操作機構の操作軸10周
辺部分のみを示しており、本実施の形態に係る操作機構
は、基本的に前述した第8の実施の形態に係る操作機構
(図24)と同一の構成を有している。本実施の形態
も、前記第10、第11の実施の形態と同様に、渦巻ば
ね32の固定部分の構造に特徴を有するものであるが、
特に、第11の実施の形態における一部のみを変更した
変形例に相当するため、以下には、この変更部分のみに
ついて説明する。
【0178】図35に示すように、本実施の形態におい
ては、固定ブロック59と調整レバー62の間の相対位
置関係を機械的に保持するために、前記第11の実施の
形態のスペーサ63に代えて、固定ブロック59に対し
て調整レバー62を駆動する初期トルク調整部(初期ト
ルク調整手段)65が設けられている。この初期トルク
調整部65は、調整ボルト65aと調整ナット65bか
ら構成されている。すなわち、調整ボルト65aは、固
定ブロック59を貫通して調整レバー62の側面に当接
するように配置されており、調整ボルト65aを回動さ
せてその軸方向位置を変化させることにより調整レバー
62を駆動してその回転方向位置を調整するようになっ
ている。なお、これ以外の部分については、前記第11
の実施の形態と同様に構成されている。
【0179】本実施の形態によれば、調整ボルト65a
を回動させることにより、固定ブロック69と調整レバ
ー62間の相対位置関係を自由に変化させることができ
るため、渦巻ばね32が確実に所定の初期巻き込み角度
になるようにしてこの渦巻ばね32を操作軸10と調整
レバー62に取り付けることができる。したがって、本
実施の形態においても、前記第10、第11の実施の形
態と同様に、渦巻ばね32の製造誤差によるばね特性の
変化等を補償して所望のばね特性を確保することができ
るため、操作機構の動作信頼性を向上できる。また、調
整ボルト65aを回動させるだけであるため、渦巻ばね
32の調整作業が容易である。
【0180】[他の実施の形態]なお、本発明は、前述
したような各実施の形態に限定されるものではなく、本
発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能であ
る。例えば、前記第1〜第7の実施の形態においては、
入動作と入状態からの切動作における渦巻ばね蓄勢用の
駆動力を第1操作レバーおよび操作軸の回転によって得
ると共に、接地動作と接地状態からの切動作における渦
巻ばね蓄勢用の駆動力を第2操作レバーの回転によって
得るように構成したが、逆の構成も可能である。すなわ
ち、入動作と入状態からの切動作における渦巻ばね蓄勢
用の駆動力を第2操作レバーの回転によって得ると共
に、接地動作と接地状態からの切動作における渦巻ばね
蓄勢用の駆動力を第1操作レバーおよび操作軸の回転に
よって得るように構成することも可能である。
【0181】また、前記第1〜第12の実施の形態にお
いては、第2減速装置34,71側に手動レバー48,
70から駆動力を入力するように構成したが、電動機か
らの駆動力を入力するように構成することも可能であ
る。これに関連して、第1減速装置27側に手動レバー
から駆動力を入力するように構成することも可能であ
る。すなわち、本発明において、駆動源は自由に選択可
能である。
【0182】そしてまた、本発明において、渦巻ばねの
具体的な固定構造は適宜選択可能である。さらに、各種
のカムやレバー、ダンパ等の具体的な寸法形状や配置等
の詳細や、カムとカムレバー間あるいはカムレバー相互
間の具体的な回転位置関係等も適宜選択可能である。
【0183】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の圧縮コイルばねに代えて、渦巻ばねを使用し、主
軸とほぼ平行に配置された操作軸に渦巻ばねの一端を固
定すると共に、機構の動作停止用のダンパを設けること
により、小型、簡略で、機械的効率やエネルギー効率に
優れ、動作停止時に過大な衝撃力を生じることもないよ
うな、優れた開閉器の操作機構を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態に係る操作機構
を示す斜視図。
【図2】図1に示す操作機構のうち、電動機から渦巻ば
ねに至る部分の切状態を示す正面図。
【図3】図2の矢印47の方向から見た主軸9部分を示
す平面図であり、(a)〜(d)はそれぞれ、平面図の
A〜D矢視断面図。
【図4】図2に対応する部分の入動作時における死点位
置の状態を示す正面図。
【図5】図4の主軸9部分を示す平面図であり、(a)
〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図。
【図6】図2に対応する部分の入状態を示す正面図。
【図7】図6の主軸9部分を示す平面図であり、(a)
〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図。
【図8】図2に対応する部分の切動作時における死点位
置の状態を示す正面図。
【図9】図8の主軸9部分を示す平面図であり、(a)
〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図。
【図10】図1に示す操作機構のうち、駆動軸から渦巻
ばねに至る部分の切状態を示す正面図。
【図11】図10の主軸9部分を示す平面図であり、
(a)〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図。
【図12】図10に対応する部分の接地動作時における
死点位置の状態を示す正面図。
【図13】図12の主軸9部分を示す平面図であり、
(a)〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図。
【図14】図10に対応する部分の接地状態を示す正面
図。
【図15】図14の主軸9部分を示す平面図であり、
(a)〜(d)は、平面図のA〜D矢視断面図。
【図16】本発明による第2の実施の形態に係る操作機
構の切状態を示す正面図。
【図17】本発明による第3の実施の形態に係る操作機
構の切状態を示す正面図。
【図18】図17の矢印53の方向から見た主軸9部分
を示す平面図。
【図19】図17に示す操作機構の入状態を示す正面
図。
【図20】本発明による第4の実施の形態に係る操作機
構の切状態を示す正面図。
【図21】本発明による第5の実施の形態に係る操作機
構の操作軸10周辺部分を示す正面図。
【図22】本発明による第6の実施の形態に係る操作機
構の操作軸10周辺部分を示す図であり、(a)は正面
図、(b)は側面図。
【図23】本発明による第7の実施の形態に係る操作機
構の操作軸10周辺部分を示す図であり、(a)は正面
図、(b)は側面図。
【図24】本発明による第8の実施の形態に係る操作機
構を示す斜視図。
【図25】図24に示す操作機構の切状態を示す正面
図。
【図26】図25の矢印76の方向から見た主軸9部分
を示す平面図であり、(a)と(b)は、平面図のA矢
視断面図とB矢視断面図。
【図27】図24に示す操作機構の入動作時における死
点位置の状態を示す正面図。
【図28】図27の主軸9部分を示す平面図であり、
(a)と(b)は、平面図のA矢視断面図とB矢視断面
図。
【図29】図24に示す操作機構の入状態を示す正面
図。
【図30】図29の主軸9部分を示す平面図であり、
(a)と(b)は、平面図のA矢視断面図とB矢視断面
図。
【図31】図24に示す操作機構の接地状態を示す正面
図。
【図32】本発明による第9の実施の形態に係る操作機
構の切状態を示す正面図。
【図33】本発明による第10の実施の形態に係る操作
機構の操作軸10周辺部分を示す正面図。
【図34】本発明による第11の実施の形態に係る操作
機構の操作軸10周辺部分を示す図であり、(a)は正
面図、(b)は側面図。
【図35】本発明による第12の実施の形態に係る操作
機構の操作軸10周辺部分を示す図であり、(a)は正
面図、(b)は側面図。
【図36】従来の操作機構を含む接地装置付断路器の一
例を示す構成図。
【図37】図36に示す操作機構の入状態を示す説明
図。
【図38】図36に示す操作機構の接地状態を示す説明
図。
【符号の説明】
1…接地装置付断路器 2…断路器本体 3…操作機構 4…第1端子 5…接地端子 6…第2端子 7…可動端子 8…リンク機構 9…主軸 10…操作軸(第1操作軸) 11…第2操作軸 12,13…ばね用レバー 14…ばね部材 14a…圧縮コイルばね 14b,14c…ばね受け 15…主レバー 15a,15b…突片 15c…ピン 16…第1リンクレバー 17…第1長穴リンク 17a,19a…長穴 18…第2リンクレバー 19…第2長穴リンク 20,21…死点 22〜25…ストッパ 26…電動機 27…第1減速装置 27a,34b,71a…ウォーム 27b,34c,71b…ウォームホイール 28…第1蓄勢カム 28a,28b,29a〜29d,36a〜36d,3
9a〜39d,66a,67a,67c,73b…切り
欠き端面 29…第1カムレバー 29e,36e,67e…回転中心点 30…第1リンク 30a,30b,37a,37b,68a,68b…枢
着点 31…第1操作レバー 32…渦巻ばね 33…駆動軸 34…第2減速装置 34a…歯車列 34d…小スプロケット 34e…チェーン 34f…大スプロケット 35…第2蓄勢カム 36…第2カムレバー 37…第2リンク 38…第2操作レバー 39…連結カム 40…ダンパレバー 41,55a,55d,55e,56a,56d,56
e,74…ローラ 42…第1ダンパ 42a,43a,50a,51a…ダンパピストン 43…第2ダンパ 44…絶縁軸 45,46,75…ストッパ 47,49,53,76…矢印 48,70…手動レバー 50…第3ダンパ 51…第4ダンパ 54…主ダンパレバー 55…第1ダンパリンク機構 55b,55f,56b,56f…レバー 55c…第1ダンパ軸 56…第2ダンパリンク機構 56c…第2ダンパ軸 57…操作リンク機構 57a…外部操作軸 57b…外部操作レバー 57c…操作リンク 58,69,77…操作レバー 59…固定ブロック 60,63…スペーサ 61…ボルト締結具 62…調整レバー 64…締結具 64a…締結板 64b,64c…ボルト 64d,64e…長穴 65…初期トルク調整部 65a…調整ボルト 65b…調整ナット 66…蓄勢カム 67…カムレバー 68…リンク 71…第2減速装置 71c…小歯車 72…大歯車 73…連結カムレバー 78…支持部材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断路器と接地装置の機能を合わせ持ち、
    入、切、接地という三つの位置状態の操作を一つの操作
    装置で行うように構成した開閉器に使用され、開閉器本
    体の可動端子に駆動力を伝達する主軸を備えた開閉器の
    操作機構において、 前記主軸の周囲に固定された連結カムと、 前記主軸の周囲に回転自在に配置された第1蓄勢カムお
    よび第2蓄勢カムと、 前記第1蓄勢カムおよび第2蓄勢カムに駆動力をそれぞ
    れ伝達する第1減速装置および第2減速装置と、 前記主軸の周囲に回転自在に配置されて、前記第1蓄勢
    カムとの回転位置関係に応じてこの第1蓄勢カムと係合
    すると共に、前記連結カムとの回転位置関係に応じてこ
    の連結カムと係合するように構成された第1カムレバー
    と、 前記主軸の周囲に回転自在に配置されて、前記第2蓄勢
    カムとの回転位置関係に応じてこの第2蓄勢カムと係合
    すると共に、前記連結カムとの回転位置関係に応じてこ
    の連結カムと係合するように構成された第2カムレバー
    と、 前記主軸とほぼ平行に配置された操作軸と、 前記操作軸とその一端で固定された渦巻ばねと、 前記操作軸の周囲に固定された第1操作レバーと、 前記操作軸の周囲に回転自在に配置されて、前記渦巻ば
    ねの一端と固定された第2操作レバーと、 前記第1カムレバーと前記第1操作レバーとの間を連結
    する第1リンクと、 前記第2カムレバーと前記第2操作レバーとの間を連結
    する第2リンクと、 前記主軸の周囲に固定されたダンパレバーと、 前記ダンパレバーの回転位置に応じてこのダンパレバー
    とそれぞれ接触するように配置された第1ダンパおよび
    第2ダンパを有することを特徴とする開閉器の操作機
    構。
  2. 【請求項2】 前記第1カムレバーの回転位置に応じて
    この第1カムレバーと接触するように配置された第3ダ
    ンパと、 前記第2カムレバーの回転位置に応じてこの第2カムレ
    バーと接触するように配置された第4ダンパをさらに有
    することを特徴とする請求項1記載の開閉器の操作機
    構。
  3. 【請求項3】 断路器と接地装置の機能を合わせ持ち、
    入、切、接地という三つの位置状態の操作を一つの操作
    装置で行うように構成した三位置開閉器に使用され、開
    閉器本体の可動端子に駆動力を伝達する主軸を備えた開
    閉器の操作機構において、 前記主軸の周囲に固定された連結カムと、 前記主軸の周囲に回転自在に配置された第1蓄勢カムお
    よび第2蓄勢カムと、 前記第1蓄勢カムおよび第2蓄勢カムに駆動力をそれぞ
    れ伝達する第1減速装置および第2減速装置と、 前記主軸の周囲に回転自在に配置されて、前記第1蓄勢
    カムとの回転位置関係に応じてこの第1蓄勢カムと係合
    すると共に、前記連結カムとの回転位置関係に応じてこ
    の連結カムと係合するように構成された第1カムレバー
    と、 前記主軸の周囲に回転自在に配置されて、前記第2蓄勢
    カムとの回転位置関係に応じてこの第2蓄勢カムと係合
    すると共に、前記連結カムとの回転位置関係に応じてこ
    の連結カムと係合するように構成された第2カムレバー
    と、 前記主軸とほぼ平行に配置された操作軸と、 前記操作軸とその一端で固定された渦巻ばねと、 前記操作軸の周囲に固定された第1操作レバーと、 前記操作軸の周囲に回転自在に配置されて、前記渦巻ば
    ねの一端と固定された第2操作レバーと、 前記第1カムレバーと前記第1操作レバーとの間を連結
    する第1リンクと、 前記第2カムレバーと前記第2操作レバーとの間を連結
    する第2リンクと、 前記主軸の周囲に固定された主ダンパレバーと、 前記主ダンパレバーの回転位置に応じてこの主ダンパレ
    バーとそれぞれ接触するように配置された第1ダンパリ
    ンク機構および第2のダンパリンク機構と、 前記第1ダンパリンク機構の回転位置に応じてこの第1
    ダンパリンク機構と接触するように配置された第1ダン
    パと、 前記第2ダンパリンク機構の回転位置に応じてこの第2
    ダンパリンク機構と接触するように配置された第2ダン
    パを有することを特徴とする開閉器の操作機構。
  4. 【請求項4】 前記第2操作レバーと前記渦巻ばねとの
    固定部分に渦巻ばねの巻き込み角度を調整するための調
    整手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか一つに記載の開閉器の操作機構。
  5. 【請求項5】 前記調整手段は、 前記操作軸の外周の軸方向における前記第2操作レバー
    の近傍の外周に回転自在に設けられると共に、前記渦巻
    ばねの一端を固定する調整レバーと、 前記第2操作レバーと前記調整レバーの相対位置関係を
    機械的に保持する保持手段と、 前記第2操作レバーと前記調整レバーとを固定する締結
    手段を有することを特徴とする請求項4記載の開閉器の
    操作機構。
  6. 【請求項6】 前記保持手段は、前記第2操作レバーに
    対して前記調整レバーを駆動してその回転方向位置を調
    整する初期トルク調整手段であることを特徴とする請求
    項5記載の開閉器の操作機構。
  7. 【請求項7】 断路器と接地装置の機能を合わせ持ち、
    入、切、接地という三つの位置状態の操作を一つの操作
    装置で行うように構成した開閉器に使用され、開閉器本
    体の可動端子に駆動力を伝達する主軸を備えた開閉器の
    操作機構において、 前記主軸の周囲に固定された連結カムレバーと、 前記主軸の周囲に回転自在に配置された蓄勢カムおよび
    大歯車と、 前記蓄勢カムおよび大歯車に駆動力をそれぞれ伝達する
    第1減速装置および第2減速装置と、 前記主軸の周囲に回転自在に配置された前記蓄勢カムと
    の回転位置関係に応じてこの蓄勢カムと係合すると共
    に、前記連結カムレバーとの回転位置関係に応じてこの
    連結カムレバーと係合するように構成されたカムレバー
    と、 前記主軸とほぼ平行に配置された操作軸と、 前記操作軸とその一端で固定された渦巻ばねと、 前記操作軸の周囲に固定された操作レバーと、 前記カムレバーと前記操作レバーとの間を連結するリン
    クと、 前記連結カムレバーと前記大歯車との回転位置関係に応
    じて連結カムレバーとそれぞれ接触するように配置さ
    れ、かつ、大歯車に固定された第1ダンパおよび第2ダ
    ンパを有することを特徴とする開閉器の操作機構。
  8. 【請求項8】 前記渦巻ばねの他端を固定する固定部材
    を備え、この固定部材と渦巻ばねとの固定部分に渦巻ば
    ねの巻き込み角度を調整するための調整手段を有するこ
    とを特徴とする請求項7記載の開閉器の操作機構。
  9. 【請求項9】 前記調整手段は、 前記操作軸の外周の軸方向における前記固定部材の近傍
    の外周に回転自在に設けられると共に、前記渦巻ばねの
    一端を固定する調整レバーと、 前記固定部材と前記調整レバーの相対位置関係を機械的
    に保持する保持手段と、 前記固定部材と前記調整レバーとを固定する締結手段を
    有することを特徴とする請求項8記載の開閉器の操作機
    構。
  10. 【請求項10】 前記保持手段は、前記固定部材に対し
    て前記調整レバーを駆動してその回転方向位置を調整す
    る初期トルク調整手段であることを特徴とする請求項9
    記載の開閉器の操作機構。
  11. 【請求項11】 前記主軸には、絶縁軸を介して前記開
    閉器本体の可動端子が固定されていることを特徴とする
    請求項1乃至10のいずれか一つに記載の開閉器の操作
    機構。
  12. 【請求項12】 前記主軸と前記開閉器本体の可動端子
    は、操作リンク機構を介して機械的に結合されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一つに記載
    の開閉器の操作機構。
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