JPH113855A - 面位置検出方法、面位置調整方法及び投影露光方法 - Google Patents

面位置検出方法、面位置調整方法及び投影露光方法

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JPH113855A
JPH113855A JP9171019A JP17101997A JPH113855A JP H113855 A JPH113855 A JP H113855A JP 9171019 A JP9171019 A JP 9171019A JP 17101997 A JP17101997 A JP 17101997A JP H113855 A JPH113855 A JP H113855A
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JP
Japan
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substrate
inclination
detection
sensor
wafer
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JP9171019A
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Inventor
Yasuyuki Sakakibara
康之 榊原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上のパターンの存在、基板の凹凸に左右
されることなく、高精度な基板の傾斜検出を可能にす
る。 【解決手段】 MCU56では、ウエハW上の各検出領
域における試料台14の傾斜量とレベリングセンサ(6
0、62)の検出値との対応関係を求めるに際し、予め
求められた各検出領域の傾斜量に基づいて一旦オープン
で試料台14の傾斜を調整した後に、上記の対応関係を
求めるための計測を行う。このため、常に計測開始時に
その計測対象領域の傾斜を一定にすることができ、試料
台の傾斜量とセンサの検出値との対応関係(即ち、ウエ
ハ上のパターンがセンサの計測に及ぼす影響)の計測精
度が向上する。そして、センサ(60、62)の検出結
果と上記の対応関係とを用いて、基準面に対するウエハ
Wの傾斜量が算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面位置検出方法、
面位調整方法及び投影露光方法に係り、試料台上に載置
された基板の所定の基準面に対する傾斜量を検出する面
位置検出方法、この面位置検出方法を用いた面位置調整
方法、及びこれらの方法を用いた投影露光方法に関す
る。本発明は、半導体素子、液晶表示素子等をリソグラ
フィ工程で製造する際に用いられる露光装置に適用して
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
をリソグラフィ工程で製造する際には、マスク又はレチ
クル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパ
ターンをレジストが塗布されたウエハ又はガラスプレー
ト等(以下、「ウエハ」と総称する)上に投影光学系を
介して露光転写する投影露光装置(例えば、ステッパ
ー)が用いられている。
【0003】かかる投影露光装置における被露光基板で
あるウエハ表面には、プロセス処理や熱による影響等で
凹凸がある一方、投影光学系の焦点深度は非常に狭い傾
向にある。このため、ウエハ上の各ショット領域を投影
光学系の焦点深度の範囲内に一致させるためには、ウエ
ハ表面の露光領域内の傾斜を検出する必要があり、この
ため、通常、投影露光装置には、レベリングセンサが設
けられている。このレベリングセンサとしては、光源、
コリメートレンズ、集光レンズ及び位置検出器を備えた
コリメート式のレベリングセンサが比較的多く用いられ
ている。
【0004】このコリメート式のレベリングセンサは、
基板の露光領域内の平均的傾斜を検出するものである
が、半導体素子は複数層のパターンを重ねて露光するこ
とにより形成されるので、ウエハ上のパターンによる回
折光の発生、干渉等の影響により、パターンの存在しな
い基板の場合と異なりレベリングセンサの検出結果に誤
差が生じ易い。
【0005】この誤差を補正するため、従来において
も、実ウエハを用いて、ウエハが載置される試料台の傾
斜量と、ウエハ上複数ショット領域に対するレベリング
センサによる傾斜検出の結果とに基づいて、試料台の傾
斜とレベリングセンサの検出値(出力)との対応関係を
予め求め、これにより特定のウエハ上のパターンがレベ
リング検出に与える影響を求め、これを考慮してレベリ
ングセンサのオフセット調整を行うことにより、特定種
類のウエハの傾斜量(傾斜角)を正しく計測(検出)で
きるようにする試みが行われてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のレベリングセンサのオフセット調整方法にあっ
ては、ウエハの形状やプロセス構造に対する考慮があま
りなされていないことから、ウエハの平坦度が悪い場
合、例えばウエハ外周部等では、上記の試料台の傾斜と
レベリングセンサの検出結果との対応関係の計測が、ウ
エハ上の露光領域が傾斜した状態で測定されてしまう場
合がある。かかる場合には、レベリングセンサによるウ
エハ上の検出領域が基準面(例えば水平面)に対して平
行であることを前提として、パターンによる回折光の発
生、干渉等の影響に起因するレベリングセンサの検出誤
差を補正するため、上記の対応関係の計測を行っていた
にもかかわらず、上記の対応関係計測の前提がくずれて
しまい、この計測結果に基づいてレベリングセンサのオ
フセット調整をしても正確にウエハの傾斜を検出できな
いという不都合があった。
【0007】本発明はかかる事情の下になされたもの
で、請求項1ないし3に記載の発明の目的は、基板上の
パターンの存在、基板の凹凸に左右されることなく、高
精度な基板の傾斜検出を可能にする面位置検出方法を提
供することにある。
【0008】また、請求項4及び5に記載の発明の目的
は、基板上のパターンの存在、基板の凹凸に左右される
ことなく、投影光学系の基板側像面に基板の傾斜を高精
度に一致させることができる面位置調整方法を提供する
ことにある。
【0009】また、請求項6に記載の発明の目的は、基
板上の露光領域を投影光学系の基板側像面に高精度に一
致させることにより、高精度な露光を可能にする投影露
光法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、試料台(14)上に載置された基板(W)の所定の
基準面に対する傾斜量を検出する面位置検出方法であっ
て、前記基板(W)上の複数の検出領域について、各検
出領域内の少なくとも3点で前記基準面に直交する第1
軸方向(Z軸方向)の位置をそれぞれ検出し、当該検出
結果に基づいて各検出領域毎に前記基準面に対する傾斜
量を求める第1工程と;前記基板(W)上の前記複数の
検出領域について、前記第1工程で求めた傾斜量に応じ
て前記試料台(14)の傾斜を調整して前記各検出領域
を前記基準面に平行に設定し、前記試料台(14)の傾
斜を所定ピッチで変化させつつ、前記基板(W)の前記
基準面に対する傾斜量をセンサ(60、62)を用いて
光電検出する第2工程と;前記第2工程の結果に基づい
て、前記各検出領域における前記試料台(14)の傾斜
と前記センサ(60、62)の検出値との対応関係をそ
れぞれ求める第3工程と;前記センサ(60、62)を
用いて前記基準面に対する前記基板(W)の傾斜量を検
出した結果と、前記第3工程で求められた前記対応関係
とを用いて、前記基準面に対する前記基板の傾斜量を算
出する第4工程とを含む。
【0011】これによれば、第1工程で、基板上の複数
の検出領域について、各検出領域内の少なくとも3点で
検出された第1軸方向位置の検出結果に基づいて各検出
領域毎に基準面に対する傾斜量が求められる。次いで、
第2工程で、基板上の前記複数の検出領域について、第
1工程で求めた傾斜量に応じて試料台の傾斜が調整さ
れ、各検出領域が一旦基準面に平行に設定された後、試
料台の傾斜を所定ピッチで変化させつつ、基板の基準面
に対する傾斜量がセンサを用いて光電検出される。次
に、第3工程で、第2工程の結果に基づいて、各検出領
域における試料台の傾斜とセンサの検出値との対応関係
がそれぞれ求められる。
【0012】このように、本発明によれば、各検出領域
における試料台の傾斜とセンサの検出値との対応関係を
求めるに際し、予め求められた各検出領域の傾斜量に基
づいて一旦オープンで試料台の傾斜を調整した後に、試
料台の傾斜とセンサの検出値との対応関係を求めるため
の計測が開始される。このため、常に計測開始時にその
計測対象である検出領域の傾斜を一定にすることができ
るので、試料台の傾斜とセンサの検出値との対応関係の
計測精度が向上する。
【0013】そして、第4工程で、前記センサを用いて
基準面に対する傾斜量を検出した結果と第3工程で求め
られた前記対応関係とを用いて、基準面に対する基板の
傾斜量が算出されるので、基板の傾斜量を高精度に検出
することが可能になる。
【0014】この場合において、第4工程で、基板の基
準面に対する傾斜量を算出するに際しては、センサを用
いて検出した基板の基準面に対する傾斜量を、第3工程
で求められた、複数の検出領域の内の任意の1又は2以
上の領域における試料台の傾斜とセンサの検出値との対
応関係を考慮して補正すれば足りる。これは、通常、基
板上には、同一パターンが繰り返し形成されているの
で、各検出領域内のパターンから発生する回折光や干渉
光が傾斜量を検出するセンサに与える影響には共通の傾
向があると考えられるからである。
【0015】但し、例えば請求項2に記載の発明の如
く、前記第3工程で求めた前記各検出領域における前記
試料台(14)の傾斜と前記センサ(60、62)の検
出値との対応関係に基づいて前記基板(基板全体)にお
ける前記試料台(14)の傾斜と前記センサの検出値と
の対応関係を求め、前記第4工程において、この求めた
対応関係と前記センサの検出結果とに基づいて前記基板
の基準面に対する傾斜量を算出するようにしても良い。
この場合には、例えば特定の複数の検出領域についての
平均的な、試料台の傾斜とセンサの検出値との対応関係
が、基板における試料台の傾斜とセンサの検出値との対
応関係として求められるので、基板上の複数の領域内の
パターンから発生する回折光や干渉光が傾斜量を検出す
るセンサに与える影響を平均化効果により一層正確に求
めることができる。従って、この求めた対応関係を用い
て現実にセンサで検出した基板の傾斜量を補正した傾斜
量を、基板の基準面に対する傾斜量として算出すること
により、一層正確に基板の傾斜量を検出することができ
る。
【0016】この場合において、請求項3に記載の発明
の如く、前記第3工程で求めた前記各検出領域における
前記試料台(14)の傾斜と前記センサ(60、62)
の検出値との対応関係に基づいて前記基板(W)におけ
る前記試料台の傾斜と前記センサの検出値との対応関係
を求めるに際し、前記基板上の検出領域の位置に応じて
加重平均を行うようにしても良い。このようにすれば、
例えば、基板の内部に比べてセンサによる傾斜量検出誤
差を生じさせ易い基板外周部の検出領域での前記対応関
係の重みを軽くし、基板内部の検出領域での前記対応関
係の重みを重くするような加重平均により、試料台の傾
斜とセンサの検出値との対応関係の計測精度を向上させ
ることができ、この求められた対応関係を用いて現実に
センサで検出した基板の傾斜量を補正した傾斜量を、基
板の基準面に対する傾斜量として算出することにより、
より一層正確に基板の傾斜量を検出することができる。
【0017】請求項4に記載の発明は、投影光学系(P
L)の基板側像面に基板(W)の傾斜を一致させる面位
置調整方法において、前記請求項1ないし3のいずれか
一項に記載の面位置検出方法を用いて前記基板(W)の
傾斜量を検出し、この検出結果と既知の前記基準面から
の前記投影光学系の像面の傾斜量とに基づいて前記基板
の傾斜を調整することを特徴とする。
【0018】これによれば、請求項1ないし3のいずれ
か一項に記載の面位置検出方法により、基板の傾斜量
が、基板上のパターンの存在、基板の凹凸等に左右され
ることなく、高精度に検出され、この検出結果と既知の
基準面からの投影光学系の像面の傾斜量とに基づいて基
板の傾斜が調整されるので、基板上の検出領域を、基板
上のパターンの存在、基板の凹凸等に左右されることな
く、投影光学系の基板側像面に高精度に一致させること
が可能になる。
【0019】この場合において、前記第3工程で求めら
れた各検出領域における試料台の傾斜とセンサの検出値
との対応関係が、検出領域毎に異なる場合には、請求項
5に記載の発明の如く、前記基板の傾斜を調整する際
に、前記基板上における各検出領域の位置に応じて傾斜
量を補正することが望ましい。
【0020】請求項6に記載の発明は、マスク(R)に
形成されたパターンを投影光学系(PL)を介して基板
(W)上のショット領域に順次投影露光する投影露光方
法において、前記基板上の各ショット領域の露光に先立
って、前記請求項4又は5に記載の面位置調整方法を用
いて露光対象であるショット領域を前記投影光学系の基
板側像面に一致させることを特徴とする。これによれ
ば、基板上の各ショット領域の露光に先立って、請求項
4又は5に記載の面位置調整方法を用いて露光対象であ
るショット領域が投影光学系の基板側像面に高精度に一
致させられ、この状態で露光が行われるので、高精度な
露光が可能となり、結果的に製品の歩留まりが向上す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図2に基づいて説明する。
【0022】図1には、本発明に係る投影露光方法が適
用される一実施形態の露光装置10の構成が概略的に示
されている。この露光装置10は、マスクとしてのレチ
クルRの転写領域(パターン領域)PAに露光用の照明
光ILを照射すると共に基板としてのウエハWを順次移
動し、レチクルRの裏面に形成されたパターン(レチク
ルパターン)を投影光学系PLを介してウエハW上の複
数のショット領域に順次転写するステップアンドリピー
ト方式の縮小投影型露光装置(いわゆるステッパー)で
ある。
【0023】この露光装置10は、照明光学系12、レ
チクルRを保持するレチクルホルダRH、投影光学系P
L、試料台としてのレベリングステージ14を含むステ
ージ装置13、焦点検出系、レベリングセンサ及び制御
系等を含んで構成されている。
【0024】前記照明光学系12は、図示しない水銀ラ
ンプ、あるいはエキシマレーザ等の光源からの照明光I
LのレチクルR上での照度均一性を高めるためのオプチ
カルインテグレータとしてのフライアイレンズFLと、
このフライアイレンズFLから射出された照明光ILを
集光するコンデンサレンズCLと、このコンデンサレン
ズCLで集光された照明光ILの光路を鉛直下方折り曲
げるミラーMとを有している。
【0025】このミラーMで反射された照明光ILの光
路の後方には、レチクルホルダRHによって水平に保持
されたレチクルRが配置されている。このレチクルRの
裏面にはクロム層からなるパターン領域PAが形成され
ている。レチクルホルダRHは、不図示の駆動系によっ
て水平面内(XY面内)で微小駆動可能に構成されてい
る。
【0026】前記投影光学系PLは、レチクルホルダR
Hの下方に配置され、その光軸AX方向がXY面に直交
するZ軸方向とされている。この投影光学系PLとして
は、ここでは両側テレセントリック系で所定の投影倍率
β(βは例えば1/4又は1/5)のものが使用されて
いる。
【0027】前記ステージ装置13は、投影光学系PL
の下方に配置されている。このステージ装置13は、不
図示のベース上をX軸方向(図1における紙面内左右方
向)及びこにれ直交するY軸方向(図1における紙面直
交方向)に移動可能なXYステージ16と、このXYス
テージ16上に搭載されたレベリングステージ14とを
備えている。XYステージ14は、不図示のリニアモー
タ等から成る駆動系により駆動されるようになってお
り、この駆動系が後述する主制御ユニット(MCU)5
6からの指示応じてXYDRV74によって制御され
る。
【0028】レベリングステージ14上に、不図示のウ
エハホルダを介してウエハWが真空吸着されている。レ
ベリングステージ14は、図示しないステージ調整機構
(3個の伸縮部材、例えばピエゾ素子等の圧電素子、及
び駆動系58等を含む)によって光軸AX方向の移動及
びXY平面に対する傾斜が調整可能に構成されている。
【0029】また、ウエハWはその表面が、投影光学系
PLに対しレチクルRのパターン面と共役となるように
レベリングステージ14に保持されている。従って、レ
チクルRが所定位置に位置決めされた状態では、図示し
ない光源から出た照明光ILは照明光学系12(FL,
CL,M)を通りレチクルRを照明し、このレチクルR
を通過した照明光ILは、投影光学系PLを通りウエハ
W上に結像する。これにより、レチクルRの裏面に形成
されたパターンがウエハW上のレジスト層に縮小投影さ
れる。
【0030】次に、ウエハW表面の光軸AX方向の位置
変化を光学的に検出する焦点検出系の構成について構成
各部の作用と共に説明する。この焦点検出系としては、
斜入射光式の焦点検出系を採用するものとする。
【0031】この焦点検出系は、光源24、コンデンサ
ーレンズ26、所定形状のスリットを有する絞り28、
コリメータレンズ30、第1ダイクロイックミラー3
2、照射対物レンズ34、受光対物レンズ36、第2ダ
イクロイックミラー38、コンデンサーレンズ40、振
動ミラー42、受光スリットを有する絞り44及び受光
素子46等を含んで構成されている。
【0032】これを更に詳述すると、光源24は照明光
学系12中の露光光源とは波長の異なるウエハWのレジ
ストに対して非感光性の光を発生する。第2の光源24
からの光束はコンデンサーレンズ26により絞り28上
に集光され、コリメーターレンズ30により平行光束と
なって第1ダイクロイックミラー32に達する。第1ダ
イクロイックミラー32で反射された平行光束は、照射
対物レンズ34によりその焦点位置に集光されウエハW
を斜めに照射する。この時、ウエハWの表面が投影光学
系PLの最良結像面にあると、絞り28のスリット像が
コリメータレンズ30、照射対物レンズ34によってウ
エハWの表面に結像される。また照射対物レンズ34の
光軸(60a)とウエハW表面との角度は5〜12度位
に設定され、絞り28のスリット像の中心は、投影光学
系PLの光軸AXがウエハWと交差する点に位置する。
【0033】さてウエハWで反射した光束は、投影光学
系PLの光軸AXに対しその光軸(62a)が照射対物
レンズ34の光軸と対称に配置された集光対物レンズ3
6に入射する。集光対物レンズ36を通り第2ダイクロ
イックミラー38で反射された光束はコンデンサーレン
ズ40、振動ミラー42を介して絞り44上に再結像さ
れる。
【0034】振動ミラー42は絞り44上に再結像され
るスリット像を、その長手方向と直交する方向に微小振
動させるものである。この振動ミラー42は、本実施形
態では、発振器(OSC.)48からの駆動信号でドラ
イブされるミラー駆動部(M−DRV)50によって振
動されるようになっている。
【0035】こうして、スリット像が絞り44上で振動
すると、絞り44のスリットを透過した光束は受光素子
46で受光される。この受光素子46としては、例えば
シリコンフォトダイオード、またはフォトトランジスタ
が使用されている。
【0036】そして、受光素子46からの信号は同期検
波回路(PSD)54に入力する。このPSD54には
OSC.48からの駆動信号と同じ位相の交流信号が入
力し、この交流信号の位相を基準として同期整流が行わ
れる。このPSD54による検波出力信号FSは主制御
ユニット(MCU)56に出力される。検波出力信号F
Sは、いわゆるSカーブ信号と呼ばれ、絞り44のスリ
ット中心とウエハWからの反射スリット像の振動中心と
が一致したときに零レベルとなり、ウエハWがその状態
から上方に変位しているときは正のレベル、ウエハWが
下方に変位しているときは負のレベルになる。従って出
力信号FSが零レベルになるウエハWの高さ位置(光軸
AX方向の位置)が合焦点として検出される。
【0037】主制御ユニット(MCU)56は、焦点検
出系の出力信号FSに基づいて、レベリングステージ1
4の光軸方向の位置及び傾きを調整する不図示のステー
ジ調整機構を構成する駆動系58をドライブする回路
(Z−DRV)59に制御信号を出力し、これにより上
記のようにして合焦を行なう自動合焦(AF)機能を備
えている。
【0038】なお、このような斜入射光方式では合焦点
(出力信号FSが零レベル)となったウエハWの高さ位
置が、いつでも最良結像面と必ず一致しているという保
証はない。すなわち斜入射光方式では、その系自体で決
まる仮想的な基準面を有し、その基準面にウエハ表面が
一致したときにPSD54の出力信号FSが零レベルに
なるのであって、基準面と最良結像面とは装置製造時等
に極力一致するように設定されてはいるが、長期間に渡
って一致しているという保証はない。そこで、振動ミラ
ー42と絞り44との間に、絞り44上のスリットとウ
エハWからの反射スリット像の振動中心との相対関係
を、スリット長手方向と直交する方向にシフトさせるプ
レーンパラレルを設け、このプレーンパラレルを傾ける
ことによって仮想的な基準面を光軸AX方向に変位させ
ることで、基準面と最良結像面との一致(または位置関
係の規定)を図るようにしてもよい。
【0039】次に、ウエハW上の各ショット領域の表面
の光軸AXに直交する平面(XY平面)に対する傾斜を
光学的に検出するセンサとしてのレベリングセンサ(チ
ップレベリング用のセンサ)について、その構成各部の
作用と共に説明する。
【0040】このレベリングセンサは、照射光学系60
と集光光学系62とから構成されている。これを更に詳
述すると、照射光学系60は、光源64、コンデンサー
レンズ66、微小円形開口を有する絞り68、前記照射
対物レンズ34から成り、コンデンサーレンズ66は光
源64の像を絞り68上に形成し、絞り68上に焦点を
有する照射対物レンズ34により平行光束がウエハW上
に供給される。
【0041】照射光学系60から供給する光はウエハW
上のレジストを感光させないために露光用照明光ILと
異なる波長の光で、さらに前記光源24からの光とも波
長の異なる光である。
【0042】また、集光光学系62は、前記受光対物レ
ンズ36と4分割受光素子70とから成り、照射光学系
60から供給されウエハWで反射された光束は受光対物
レンズ36によりその焦点位置に設けられた4分割受光
素子70上に集光される。ここで、前述の如く、投影光
学系PLの光軸AXに関して、照射光学系60の光軸6
0aと、受光光学系62の光軸62aとは対称である。
従って、ウエハWの露光領域が平面度が高く、かつ光軸
AXに関して垂直を保っているならば、照射光学系60
からの光束は4分割受光素子70の中心位置に集光さ
れ、この一方、ウエハWの露光領域が垂直からθだけ傾
いている(XY平面に対しθだけ傾いている)ならば、
ウエハWで反射される照射光学系60からの平行光束は
受光光学系62の光軸62aに対して2θ傾くため、4
分割受光素子70上で中心から外れた位置に集光され
る。
【0043】4分割受光素子70上での集光点の位置に
対応した信号がA/D変換器を含む信号処理回路72を
介してMCU56に入力されるようになっている。従っ
て、MCU56では、信号処理回路72からの出力信号
に基づきウエハWの露光領域の傾き方向を検出し、4分
割受光素子70上の集光点の変位方向及び量に対応する
制御信号DSを発生し、レベリングステージ14の調整
機構の駆動系58をドライブする回路(Z−DRV)5
9へ出力する。これにより、Z−DRV59によりレベ
リングステージ14がウエハWの露光領域表面の傾きを
補正するように移動される。このようにして、チップレ
ベリングが行なわれる。
【0044】また、XYステージ16の移動位置(X,
Y座標位置)は、レーザ干渉計IFM(このレーザ干渉
計は、図1ではX軸用のみが示されているが、実際には
Y軸用のものも存在する)により測定されるようになっ
ており、これらのレーザ干渉計IFMの出力信号がMC
U56に入力されるようになっている。従って、MCU
56は、XYステージ16の移動位置を干渉計IFMの
出力によりモニタしつつウエハWのショット領域が順次
露光されるようにXY−DRV74を制御する機能をも
有している。
【0045】更に、本実施形態では、MCU5に対し、
XYステージ16の移動、レベリングステージ14の傾
斜駆動などを含む命令を与える上位コンピュータ(以
下、「HOST」という)80が設けられている。この
HOST80はMCU56を介して、所定の基準面に対
するウエハの傾斜量、レベリングステージ14の傾斜量
の情報等を入手し、レベリングセンサの検出値とレベリ
ングステージの傾斜量との対応関係の測定(これについ
ては後述する)、露光位置へのXYステージ16の移動
等の命令を下位ユニットであるMCU56に送る機能を
有する。
【0046】なお、図1には、レベリングセンサ用光束
が実線で、また焦点検出系用の光束が点線で示されてい
る。
【0047】次に、上述のようにして構成された露光装
置10における露光の際の動作を説明する。前提とし
て、既にウエハW上に複数のチップパターン(ショット
領域)が形成されているものとする。まず、最初に、露
光の際の面位置調整の前提となるウエハWにおけるレベ
リングステージ傾斜角θとレベリングセンサ出力φとの
対応関係の検出方法について説明する。
【0048】ウエハ内複数ショットの傾斜量計測 HOST80からウエハ内複数ショットのレベリング計
測の指令とともに、当該ショット領域の配列座標(XY
座標)が送られると、MCU56では、HOST80か
ら指定されたウエハW上の複数(例えば、5〜10)の
ショット領域(以下、「サンプルショット」という)に
ついて、所定の基準面(ここではXY平面)に対する傾
斜量測定を実行する。
【0049】具体的には、MCU56では干渉計IFM
の計測値をモニタしつつ、XY−DRV74を介してX
Yステージ16を制御し、ウエハW上のサンプルショッ
トを焦点検出系の検出点(投影光学系PLの光軸位置)
に順次位置決めし、かつXYステージ16を所定量づつ
移動させながら各サンプルショットについて3〜5点
で、フォーカス検出系からの信号FSに基づいてウエハ
W表面の光軸方向位置の検出を行う。次いで、MCU5
6では、その各サンプルショット内3〜5点の光軸方向
位置の検出結果に基づいて統計演算を行い近似面を算出
することにより、サンプルショット毎に、XY面に対す
る傾斜量(X方向の傾斜量、Y方向傾斜量)を求め、そ
の求めた傾斜量を各サンプルショットに1:1で対応付
けてHOST80に送る。HOST80は、この各サン
プルショットの傾斜量(以下、適宜「チップフラットネ
スの計測値」という)をテーブルデータとして内部メモ
リ(RAM)に記憶する。
【0050】ウエハ内複数ショット領域についてレベ
リングステージ14の傾斜とレベリングセンサ(60、
62)の出力(検出値)との対応関係を計測 HOST80では予め計測され内部メモリに記憶されて
いるウエハW上の上記サンプルショットについてのチッ
プフラットネス計測値に基づいて、第1番目のサンプル
ショットがXY平面(基準面)に平行になるようなレベ
リングステージ14の傾斜駆動量をMCU56に送る。
MCU56ではZ−DRV59に指令を出力し、Z−D
RV59はその指令に基づき駆動系58を介してレベリ
ングステージ14を傾斜方向に駆動する。次に、当該サ
ンプルショットがレベリングセンサ(60、62)の検
出領域に位置決めされるように、HOST80では第1
番目のサンプルショットの配列座標(XY座標)をステ
ージ移動指令としてMCU54に送る。MCU54では
その指令の基づき干渉計IFMの計測値をモニタしつ
つ、XY−DRV74を介してXYステージ16の移動
を制御して、第1番目のサンプルショットをレベリング
センサ(60、62)の検出領域(投影光学系PLの光
軸の直下である露光位置)に位置決めする。
【0051】次に、HOST80ではMCU56に対し
て当該第1番目のショット領域におけるセンサレート計
測の指令を与える。これにより、MCU56では、Z−
DRV59を介してレベリングステージ14の傾斜を所
定の測定範囲内で一定のピッチ間隔で変更しながら、信
号処理回路72からのレベリングセンサ(60、62)
の計測値(A/D変換値)をモニタする。このとき、レ
ベリングステージ14の傾斜量の変化の情報とレベリン
グセンサの計測値がMCU56からHOST80に逐次
送られる。この結果、例えば、図2に●印で示されるよ
うな、測定範囲Dの全域に渡るレベリングステージ14
の傾斜角θ〔rad〕の変化に対応するレベリングセン
サ出力φ〔V〕が得られる。そこで、HOST80では
この多数の●印を結ぶ近似曲線を統計処理演算により求
める。この結果、図2中に実線で示されるような曲線M
が求められる。なお、図2では、説明の便宜上、曲線M
が明らかな曲線として示されているが、実際には、殆ど
直線に近いものとなるので、近似曲線の代わりに最小自
乗近似等の統計処理により近似直線を求めても良い。な
お、実際には、X方向、Y方向について曲線Mあるいは
近似直線を求める必要がある。
【0052】ところで、レベリングセンサ(60、6
2)に計測誤差がなく理想的な場合には、図2中に点線
で示される直線Lが上記の計測の結果得られる筈であ
る。これより、図2中の曲線Mと直線Lとの差は、当該
サンプルショットに形成されたパターンによる検出光の
回折、干渉等に起因する計測誤差であると考えられる。
【0053】本実施形態では、上記のレベリングステー
ジ傾斜角θとレベリングセンサ(60、62)の出力φ
との対応関係を求める際に、所定の閾値内(図2中の2
本の2点鎖線の間)にない計測値が出現した場合には、
HOST80では何らかの異常があると考え、例えばH
OST80内の警告装置(ブザー、ランプ等)を介して
オペレータに警告を発するようになっている。
【0054】HOST80では上述したレベリングステ
ージ傾斜角θとレベリングセンサ出力φとの対応関係の
計測を、各サンプリングショットについて行い、各サン
プリングショットについて図2の曲線Mと同様の曲線を
X方向、Y方向について求め、それらをレベリングステ
ージ傾斜角θとレベリングセンサ(60、62)の出力
φとの対応関係のデータとして内部メモリに記憶する。
【0055】ウエハWにおけるレベリングステージ傾
斜角θとレベリングセンサ出力φとの対応関係の算出 次に、HOST80では上記の計測の結果得られる複
数のサンプリングショットにおけるレベリングステージ
傾斜角θとレベリングセンサ出力φとの対応関係のデー
タを所定の統計処理、例えば平均化(あるいは最小自乗
法による統計処理)等することにより、ウエハW全体に
おけるレベリングステージ傾斜角θとレベリングセンサ
出力φとの対応関係(以下、適宜「センサレート」と称
する)を算出する。このようにすれば、複数のサンプリ
ングショット(検出領域)についての平均的な、レベリ
ングステージ14の傾斜量とレベリングセンサの出力
(検出値)との対応関係が、ウエハW(全体)における
センサレートとして求められるので、ウエハW上の複数
のショット領域内のパターンから発生する回折光や干渉
光がレベリングセンサ(60、62)に与える影響を平
均化効果により一層正確に求めることができる。
【0056】なお、このウエハWにおけるセンサレート
の算出に際して、上記の計測の結果得られる複数のサ
ンプリングショットにおけるレベリングステージ傾斜角
θとレベリングセンサ出力φとの対応関係のデータを、
ウエハW上のサンプルショットの位置(XY位置)に応
じて加重平均するようにしても良い。具体的には、ウエ
ハW上の周辺部に位置にするサンプルショットについて
のデータには小さな重みを付け、内部に位置するサンプ
ルショットについてのデータには大きな重みを付けて、
加重平均によりセンサレートを算出するのである。この
ようにすれば、ウエハWにおけるセンサレートの計測精
度を向上させることができ、これによりウエハW上の複
数のショット領域内のパターンから発生する回折光や干
渉光がレベリングセンサ(60、62)に与える影響を
より一層正確に求めることができる。
【0057】次に、HOST80は、予め計測されてい
る基準面に対する投影光学系PLの像面の傾斜の情報と
ともに、上記のウエハWにおけるセンサレートをMCU
56に送出する。MCU56は、これらの情報を内部メ
モリに記憶する。
【0058】次に、HOST80からの指示により、M
CU56により不図示のアライメントセンサを用いてウ
エハW上の所定の複数のアライメントマーク位置の検出
及びこの検出結果に基づく最小自乗法による統計処理演
算が行われ、ウエハW上の各ショット領域の配列座標が
算出される。すなわち、いわゆるエンハンスト・グロー
バル・アライメント(EGA)が行われる。なお、EG
Aについては、例えば特開昭61−44429号公報等
で公知であるので、詳細な説明については省略する。
【0059】次に、MCUでは、HOST80からの指
示された露光順序に従って、ウエハW上の各ショット領
域を順次露光位置(投影光学系PLの露光フィールド
内)に位置決めする。この位置決めの度毎に、MCU5
6では、焦点検出系の検出結果に基づく前述したオート
フォーカス動作を行う。これと同時に、MCU56では
その時のレベリングセンサ(60、62)の計測値と、
内部メモリ内のウエハWにおけるセンサレートとに基づ
いて、そのショット領域の真のXY面に対する傾斜量を
算出し、更に、この傾斜量と内部メモリ内の投影光学系
PLの像面の傾斜量の情報とに基づいて、Z−DRV5
9を介して駆動系58を制御してレベリングステージ1
4の傾斜を調整する。これにより、投影光学系PLの像
面の焦点深度の範囲内に正確にウエハWの露光対象のシ
ョット領域が位置決めされるので、MCU56では、照
明光学系12内の不図示のシャッタの開閉を制御して露
光用照明光ILによってレチクルRを照明し、当該ショ
ット領域にレチクルRのパターンを露光する。
【0060】このようにして、ウエハW上の各ショット
領域を順次露光位置へ位置決めするステッピング動作
と、レチクルRのパターンを露光する動作とを繰り返し
行い、ウエハW上の全ショット領域にレチクルRのパタ
ーンが順次露光される。各ショット領域に対するレチク
ルRのパターンの露光に先立って、前述したオートフォ
ーカス動作とともに前述したレベリングステージ14の
傾斜調整が行われる。このため、各ショット領域を投影
光学系PLの結像面に正確に一致(焦点深度の範囲内に
設定)させた状態で、高精度な露光が行われる。
【0061】以上説明したように、本実施形態の投影露
光装置10によると、ウエハW上の凹凸やパターンの存
在に左右されることなく、ウエハW上の各ショット領域
の傾斜量を高精度に検出することができる。また、この
ウエハW上の各ショット領域の傾斜量の検出結果と既知
の投影光学系PLの像面のXY面に対する傾斜量の情報
とに基づいてレベリングステージ14の傾斜調整が行わ
れるので、結果的にウエハW上の凹凸やパターンの存在
に左右されることなく、投影光学系PLの像面にウエハ
W上の各ショット領域の傾斜を高精度に一致させること
ができる。更に、このような最適なウエハWの傾斜補正
が、ウエハWのショット領域の露光の度毎に、オートフ
ォーカス動作と同時に行われることから、投影光学系P
Lの像面にウエハW上の各ショット領域を精度良く一致
させた状態での高精度な露光が行われ、結果的に製品の
歩留まりが向上するという効果がある。
【0062】なお、上記実施形態では、計測された各サ
ンプリングショットにおけるレベリングステージ傾斜角
θとレベリングセンサ出力φとの対応関係のデータを用
いて統計処理演算によりウエハWにおけるセンサレート
を算出し、これを用いてウエハWの傾斜を投影光学系P
Lの像面の傾斜と一致させる場合について説明したが、
本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、ウ
エハW全体について一律のセンサレートを算出するので
はなく、ウエハW上におけるショット領域の位置に応じ
て傾斜量調整のための補正量(オフセット量)を変えて
もよい。具体的には、前述した複数のサンプリングショ
ットのレベリングステージ傾斜角θとレベリングセンサ
出力φとの対応関係の計測データが、サンプリングショ
ット毎に異なる場合(異なる場合が殆どである)におい
て、上記の各サンプリングショットについては、計測さ
れたレベリングステージ傾斜角θとレベリングセンサ出
力φとの対応関係のデータをそのまま補正量のデータと
して用い、残りのショット領域については、当該ショッ
ト領域に近い3〜4個のサンプリングショットにおける
レベリングステージ傾斜角θとレベリングセンサ出力φ
との対応関係のデータの平均値又は加重平均値を補正値
とし、これらの補正値と、レベリングセンサ(60、6
2)の計測値と、既知の投影光学系PLの像面の傾斜量
とに基づいてレベリングステージの傾斜を調整するよう
にしても良い。
【0063】また、上記実施形態では、本発明に係る投
影露光方法がステップアンドリピート方式の投影露光装
置に適用された場合について説明したが、これに限ら
ず、ステップアンドスキャン方式の走査型露光装置にも
本発明は同様に適用できるものである。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし3
に記載の発明によれば、基板上のパターンの存在、基板
の凹凸に左右されることなく、高精度な基板の傾斜検出
が可能になるという効果がある。
【0065】また、請求項4及び5に記載の発明によれ
ば、基板上のパターンの存在、基板の凹凸に左右される
ことなく、投影光学系の基板側像面に基板の傾斜を高精
度に一致させることができるという効果がある。
【0066】また、請求項6に記載の発明によれば、基
板上の露光領域を投影光学系の基板側像面に高精度に一
致させることにより、高精度な露光が可能になるという
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投影露光方法が適用される一実施
形態に係る投影露光装置の構成を概略的に示す図であ
る。
【図2】レベリングステージの傾斜角とレベリングセン
サの出力との対応関係の一例を示す線図である。
【符号の説明】
14 レベリングステージ(試料台) 60 照射光学系(センサの一部) 62 集光光学系(センサの一部) W ウエハ(基板) PL 投影光学系 R レチクル(マスク)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料台上に載置された基板の所定の基準
    面に対する傾斜量を検出する面位置検出方法であって、 前記基板上の複数の検出領域について、各検出領域内の
    少なくとも3点で前記基準面に直交する第1軸方向の位
    置をそれぞれ検出し、当該検出結果に基づいて各検出領
    域毎に前記基準面に対する傾斜量を求める第1工程と;
    前記基板上の前記複数の検出領域について、前記第1工
    程で求めた傾斜量に応じて前記試料台の傾斜を調整して
    前記各検出領域を前記基準面に平行に設定し、前記試料
    台の傾斜を所定ピッチで変化させつつ、前記基板の前記
    基準面に対する傾斜量をセンサを用いて光電検出する第
    2工程と;前記第2工程の結果に基づいて、前記各検出
    領域における前記試料台の傾斜と前記センサの検出値と
    の対応関係をそれぞれ求める第3工程と;前記センサを
    用いて前記基準面に対する前記基板の傾斜量を検出した
    結果と、前記第3工程で求められた前記対応関係とを用
    いて、前記基準面に対する前記基板の傾斜量を算出する
    第4工程とを含む面位置検出方法。
  2. 【請求項2】 前記第3工程で求めた前記各検出領域に
    おける前記試料台の傾斜と前記センサの検出値との対応
    関係に基づいて前記基板における前記試料台の傾斜と前
    記センサの検出値との対応関係を求め、前記第4工程に
    おいて、この求めた対応関係と前記センサの検出結果と
    に基づいて前記基板の基準面に対する傾斜量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の面位置検出方法。
  3. 【請求項3】 前記第3工程で求めた前記各検出領域に
    おける前記試料台の傾斜と前記センサの検出値との対応
    関係に基づいて前記基板における前記試料台の傾斜と前
    記センサの検出値との対応関係を求めるに際し、前記基
    板の検出領域の位置に応じて加重平均を行うことを特徴
    とする請求項2に記載の面位置検出方法。
  4. 【請求項4】 投影光学系の基板側像面に基板の傾斜を
    一致させる面位置調整方法において、 前記請求項1ないし3のいずれか一項に記載の面位置検
    出方法を用いて前記基板の傾斜量を検出し、この検出結
    果と既知の前記基準面からの前記投影光学系の像面の傾
    斜量とに基づいて前記基板の傾斜を調整することを特徴
    とする面位置調整方法。
  5. 【請求項5】 前記第3工程で求められた前記各検出領
    域における前記試料台の傾斜と前記センサの検出値との
    対応関係が、検出領域毎に異なる場合、前記基板の傾斜
    を調整する際に、前記基板上における前記各検出領域の
    位置に応じて傾斜量を補正することを特徴とする請求項
    4に記載の面位置調整方法。
  6. 【請求項6】 マスクに形成されたパターンを投影光学
    系を介して基板上のショット領域に順次投影露光する投
    影露光方法において、 前記基板上の各ショット領域の露光に先立って、前記請
    求項4又は5に記載の面位置調整方法を用いて露光対象
    であるショット領域を投影光学系の基板側像面に一致さ
    せることを特徴とする投影露光方法。
JP9171019A 1997-06-12 1997-06-12 面位置検出方法、面位置調整方法及び投影露光方法 Pending JPH113855A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102193329A (zh) * 2010-03-12 2011-09-21 Asml荷兰有限公司 光刻设备和器件制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102193329A (zh) * 2010-03-12 2011-09-21 Asml荷兰有限公司 光刻设备和器件制造方法

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