JPH1137933A - 吸光光度計 - Google Patents

吸光光度計

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JPH1137933A
JPH1137933A JP20383097A JP20383097A JPH1137933A JP H1137933 A JPH1137933 A JP H1137933A JP 20383097 A JP20383097 A JP 20383097A JP 20383097 A JP20383097 A JP 20383097A JP H1137933 A JPH1137933 A JP H1137933A
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JP
Japan
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light
light emitting
absorptiometer
leds
led
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Application number
JP20383097A
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English (en)
Inventor
Toshio Yasunaka
敏男 安中
Mamoru Fujita
守 藤田
Chizuko Oshina
千鶴子 大科
Yasushi Yamada
泰 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Tokimec Inc
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発熱部位を分散させることにより複数LEDで
の測定状態を安定させる。 【解決手段】複数の測定部位1aを持った被検体1につ
いて吸光度を測る吸光光度計において、発光波長が複数
の測定部位1aにおける各試料の吸収波長域に対応した
複数の発光ダイオード11と、測光状態に置かれた被検
体1における複数の測定部位1aのそれぞれに対して複
数の発光ダイオード11それぞれの発光面が対向するよ
うな位置に複数の発光ダイオード11を保持する発光素
子保持機構10と、複数の発光ダイオード11のうちか
ら駆動電流供給対象の発光ダイオードを順次に選択して
切り換える発光素子選択切換手段(31〜33,42)
とを備え、発光素子選択切換手段は、順次選択に際し非
隣接の発光ダイオードを連続して選択する(320,3
30)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、吸光光度計に関
し、詳しくは、複数の試料測定部位を持つ被検体につい
て呈色,退色,比色,沈降,懸濁,比濁などの分析を行
うのに好適な吸光光度計について測定状態を安定させる
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図4の(a),(b)に基本ブロックお
よび外観を示した吸光光度計としての比濁計2は、複数
の測定部位としての多数のセル又はウェルが上面にマト
リクス状配設された被検体としてのプレート1を挿着さ
れて、その各セルごとに分配された試料について、特定
物質等による濁度を得るために吸光度を測定するもので
ある。そのために、この比濁計2は、ハロゲンランプ等
の光源と、この光源からの光のうち特定波長域の光だけ
を選択して透過させる光学フィルタと、この透過光を測
定部位に在る試料にだけ照射させる絞りと、シャッタを
介して到達した照射光を受け光電変換してその強度を検
出する受光器と、検出信号を増幅する増幅器と、検出・
測定した濁度を表示する表示器とを備えている。また、
プレート1の各セル総てを順次に測定するために、プレ
ート1をX方向およびY方向の直交2軸方向に移動させ
るXY移動機構か、あるいは光学フィルタの透過光をプ
レート1上でXYスキャンさせるXY走査機構も備えて
いる。
【0003】他方、図5にブロック図を示した吸光光度
計は、特表平5−504624号公報に記載のものであ
る。これは、LED(発光ダイオード)及びPD(フォ
トダイオード)の対をアレイ状に配設しておき、その各
対の何れかをマルチプレクサ4,5による選択切換によ
って順次駆動するものである。すなわち、1から12ま
で列を選択し、1から8まで行を選択して、順に駆動す
る。こうして、電子回路での選択切換による多点の光度
測定がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の吸光光度計では、XY移動機構またはXY走査機
構によって多点測定を行う吸光光度計の場合(図4)、
XY移動機構等を備えることは、余分な駆動回路や制御
処理等をも必要とするので、装置の複雑化の要因とな
り、さらにはコストアップ要因ともなる。吸光光度計の
XY移動機構との間でプレートの受渡しを行うセンダ・
レシーバの搬送機構等も、双方向搬送等のために、複雑
な機構となる。また、タングステンハロゲンランプ等の
寿命が短い、大出力の安定化電源が要る、高価な干渉フ
ィルタ等が要る、レンズ系などが複雑になりがち、ラン
プ発熱が大きいなどの種々の不都合がある。
【0005】なお、ランプ及びフィルタに代えて半導体
レーザ等を用いることも考えられるが、これにも、いわ
ゆるモード跳びの現象や、発熱での共振器の膨張、さら
には発振閾値のばらつき・変動、波長選択の制約、コス
ト高などの不都合がある。これに対し、LEDアレイ及
び選択切換回路によって多点測定を行う吸光光度計の場
合(図5)、光源としてLEDを採用したことにより、
長寿命であって安定性が高く且つ安価なものとなり、ア
レイ配置及び選択切換回路を採用したことにより、XY
移動機構等が不要となった。また、LEDの順次駆動に
より、光源の発熱量も低減した。
【0006】しかし、光源の発熱量が低減したとはいっ
ても、無くなった訳ではない。各LEDは、個々には短
時間であっても順次駆動されると、その瞬間毎に局所的
な発熱を繰り返す。このような発熱部位は短時間のスパ
ンで見ると局所に偏在することとなる。しかも、一般的
な昇順又は降順でのアドレス選択に従って単純に順次駆
動すると、発熱部位がLEDアレイの行又は列内におい
て隣へ隣へと順に移動する。そして、これによる熱収縮
に伴って、局所的・瞬時的な位置変動が走る。そうする
と、駆動対象のLEDの位置や向きが隣接LED部位の
熱収縮による位置変動の影響を受けて微妙に変化する。
【0007】また、局所的位置変動の順次移動によって
僅かではあるがLEDアレイ全体がクネクネと歪むの
で、これによっても駆動対象のLEDは位置や向きが微
妙に影響を受ける。かかる局所的な熱歪みは、単純な順
次駆動ではLEDアレイ全体が熱平衡状態に到達し難い
こともあって、繰り返し発現する。このため、LED配
置箇所の加工やそこへのLED設置を幾ら精度良く行っ
ても依然として測定状態に多少の不安定さが残ってしま
う。
【0008】そこで、複数LEDによる測定状態を安定
させるには、測定誤差の要因の一つとなる隣接LEDか
らの熱歪みによる影響を抑制して少なくすることが課題
となる。また、複数LEDによる測定状態を安定させる
には、やはり測定誤差の要因の一つとなるLEDアレイ
における熱分布の不均一性を抑制して小さくすることも
課題となる。
【0009】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、発熱部位を分散させることに
より複数LEDでの測定状態を安定させることを目的と
するものである。また、この発明は、熱分布の均一化・
一様化を図ることにより複数LEDでの測定状態を安定
させることも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第3の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0011】[第1の解決手段]第1の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項1に記載の如く)、複数
の測定部位を持った被検体について吸光度を測る吸光光
度計において、発光波長が前記複数の測定部位における
各試料の吸収波長域に対応した複数の発光ダイオード
と、測光状態に置かれた前記被検体における前記複数の
測定部位のそれぞれに対して前記複数の発光ダイオード
それぞれの発光面が対向するような位置に前記複数の発
光ダイオードを保持する発光素子保持機構と、前記複数
の発光ダイオードのうちから駆動電流供給対象の発光ダ
イオードを順次に選択して切り換える発光素子選択切換
手段とを備え、前記発光素子選択切換手段は、順次選択
に際し非隣接の発光ダイオードを連続して選択するもの
であることを特徴とするものである。
【0012】ここで、上記の「発光波長が試料の吸収波
長域に対応」としては、発光ダイオード(LED)の発
光スペクトルにおけるピーク波長が試料の吸収スペクト
ルにおける吸収極大に一致していることや、複数吸収極
大に囲まれていること、これらの近傍にあることなどが
挙げられる。また、発光ダイオードの「隣接」は、隣の
発光ダイオードが密着している場合や、接触している場
合に限らず、隣に近接している場合も該当する意味であ
る。さらに、「連続して選択」とは、一連の全選択のう
ちで連なって前後する少なくとも2回の選択という意味
である。
【0013】このような第1の解決手段の吸光光度計に
あっては、発光ダイオードの電子的な順次駆動によって
安価に安定して多点・複数点の吸光度を測定し得るが、
この順次駆動に際して、発光素子選択切換手段により非
隣接の発光ダイオードが連続して選択されることから、
発熱部位が分散させられる。そして、隣接する発光ダイ
オードが続けて直ちに駆動されるということが無くな
る。そこで、隣の発光ダイオードが駆動されてから該当
発光ダイオードが駆動されるまでの期間が長くなるの
で、その間に隣の発光ダイオードの発熱の拡散が一段と
進むことになる。
【0014】これにより、該当発光ダイオードが駆動さ
れる時には、隣接LEDの熱歪みの局所性が弱くなって
いるので、隣接LEDからの熱歪みによる影響も緩和さ
れることとなる。したがって、この発明によれば、発熱
部位を分散させることにより複数LEDでの測定状態を
安定させることができる。
【0015】[第2の解決手段]第2の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項2に記載の如く)、上記
の第1の解決手段の吸光光度計であって、前記発光素子
保持機構は、絶縁皮膜によって覆われた金属板で形成さ
れたものであることを特徴とする。
【0016】このような第2の解決手段の吸光光度計に
あっては、上述したように発熱部位が分散されるが、こ
れに加えて、発光素子保持機構が金属板で形成されてい
ることから、一般に熱伝導が良くなる。これにより、各
部位に分散して発生する局所的な熱が速やかに伝達され
て、金属板全体の熱分布状態が均一化される。なお、発
光素子保持機構は、絶縁皮膜によって覆われているの
で、発光ダイオードやその配線等との電気的不具合は無
い。さらに、金属板は、一般のプリント基板等より剛性
や加工精度などの点で優れており、セラミック板等より
も価格や加工性などの点で適している。
【0017】したがって、したがって、この発明によれ
ば、熱分布の均一化を図ることにより複数LEDでの測
定状態を安定させることができる。
【0018】[第3の解決手段]第3の解決手段の吸光
光度計は(、出願当初の請求項3に記載の如く)、上記
の第2の解決手段の吸光光度計であって、前記発光素子
保持機構は、(望ましくは全周辺の繋がった)辺縁部が
断熱材からなるものであることを特徴とする。
【0019】このような第3の解決手段の吸光光度計に
あっては、板状体は中央部よりも辺縁部の方が多く外部
へ放熱するため辺縁部が冷えて金属板全体の熱分布状態
が均一に成り難いものであるところ、中央等の大部分が
金属製であってその周りの辺縁部に断熱材が配された発
光素子保持機構の場合は、辺縁部からの放熱が阻止され
るので、辺縁部の急冷が回避される。これにより、金属
製の部分は、総て、相互に速やかに熱を伝導しあうとと
もに表裏面から空冷等によって外部へ少しずつ放熱する
という同一の熱伝達状態となるので、熱分布状態が一様
化される。
【0020】したがって、したがって、この発明によれ
ば、熱分布の一様化を図ることにより複数LEDでの測
定状態を安定させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の吸光光度計について、これを実施するための形
態を説明する。
【0022】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
形態は、上述した解決手段の吸光光度計であって、前記
被検体の前記複数の測定部位がマトリクス状に(又はラ
イン状に)配設されていることに対応して、前記複数の
発光ダイオード(又は前記複数の発光ダイオード及び前
記複数の受光素子)が、前記発光素子保持機構(又は前
記発光素子保持機構及び前記受光素子保持機構)におい
てマトリクス状に(又はライン状に)配設されているこ
とを特徴とする。
【0023】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
形態は、上述した解決手段および実施形態の吸光光度計
であって、試料を保持する複数の測定部位がマトリクス
状に配設された被検体を前記マトリクスの列方向(又は
行方向)に沿って一方向又は往復双方向等の直線的に移
送する移送手段を備え、前記複数の発光ダイオードは、
前記マトリクスの行方向(又は列方向)に沿って少なく
ともライン状に配設されたものであることを特徴とす
る。これにより、次の実施例における手差しの装置より
は多少複雑となっても、直線的な移送との組み合せに基
づいて発光素子保持機構その他の照射機構などを比較的
小規模に抑えることができ、しかも被検体のマトリクス
状の測定部位総てを速やかに測定することができる。
【0024】
【実施例】本発明の吸光光度計の一実施例について、そ
の具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、
その主要機構の斜視図および回路ブロック図であり、図
2は、その試料挿着部の断面模式図であり、図3は、そ
のLEDの接続状態等を示す図である。
【0025】この吸光光度計は、光源としてのLED1
1(発光ダイオード)からの光をセル1aの試料に照射
してPD21(フォトダイオード)で透過光量を検出し
てこの試料の吸光度を測るものであるが、被検体として
のガラス製透明プレート1の上面に複数の測定部位とし
ての16個のセル1aが4行×4列のマトリクス状に配
設されていることに対応して、上下16組の発光素子と
してのLED11および受光素子としてのPD21が備
えられている。そして、各LED11は、発光波長がセ
ル1aの試料の吸収波長域に対応したものである。例え
ば試料が過マンガン酸カリウムの呈色溶液の場合、LE
D11は、発光波長のピークが535nmに近いAlP
製のものとなっている。
【0026】さらに、この吸光光度計は、LED11を
保持する発光素子保持機構としてのLEDアレイモジュ
ール10と、PD21を保持する受光素子保持機構とし
てのPDアレイモジュール20と、発光素子選択切換回
路および受光素子選択切換回路としてLED11やPD
21を電子的に選択切換して順次駆動するドライバ30
と、測定のための装置制御や測定データの演算等を行う
コントローラ40と、これらを収納しているボディ50
とを備えたものである。
【0027】LEDアレイモジュール10は、プレート
1におけるセル1aの配置と同じマトリクス状配置で鉛
直に貫通穴が形成された長方形の金属板で構成されてい
る。この金属板には、アルマイト法で表面処理した銅製
のものや、陽極酸化処理を施したアルミニウム製のもの
が好適であり、これによって、その表面は絶縁皮膜によ
って覆われるとともに外観的にも美麗なものとなってい
る。また、LEDアレイモジュール10は、長方形の4
辺総てに一定厚さの断熱部材が堅く周着されていて、辺
縁部が断熱材からなるものである。さらに、このLED
アレイモジュール10の各貫通穴にはLED11が発光
面を下に向けて挿入固定されており、これらのLED1
1は配線によってアノードが行単位で相互接続されカソ
ードが列単位で相互接続されていて(図3参照)、ドラ
イバ30から駆動電流の供給を受けるようになってい
る。
【0028】また、LEDアレイモジュール10は、プ
レート1を載せたホルダ60が挿入口51からボディ5
0内に挿入されたときに、LEDアレイモジュール10
の金属板部分が表裏面共にボディ50と直接触れること
がないように断熱部材100がボディ50に掛止して支
持されることで、プレート1の上方となるボディ50内
の位置に保持されるものである(図2参照)。さらに、
図示は割愛したが、ボディ50にはLEDアレイモジュ
ール10の微調移動機構も設けられていて、これを操作
することで各LED11はプレート1の各セル1aの直
上に位置させられる。これにより、LEDアレイモジュ
ール10は、測光状態に置かれた被検体における複数の
測定部位のそれぞれに対して複数の発光ダイオードそれ
ぞれの発光面が対向するような位置に複数の発光ダイオ
ードを保持するもの、つまり測光に際して発光ダイオー
ドからの光を光学的には直接に試料へ照射させるものと
なっている。
【0029】PDアレイモジュール20は、LEDアレ
イモジュール10と同様に断熱部材周設の金属板で作ら
れていてもよいが、この例にあっては、両面配線された
プリント基板で構成されている。この基板には、プレー
ト1におけるセル1aの配置と同じマトリクス状配置で
鉛直に貫通穴が形成され、各貫通穴にはPD21が受光
面を上に向けて挿入され固定されている。これらのPD
21は、プリント配線によって、アノードが行単位で相
互接続され、カソードが列単位で相互接続されている。
そして、フォトダイオードアレイモジュール20はボデ
ィ50内でLEDアレイモジュール10の下方に支持さ
れる(図2参照)。これにより、フォトダイオードアレ
イモジュール20は、複数の発光ダイオードそれぞれの
発光面にそれぞれの受光面が対向するような位置に複数
の受光素子を保持するものとなっている。
【0030】ドライバ30は、コントローラ40から送
出された行アドレス及び列アドレスを保持してこれをア
ドレス信号Aとして各ドライブ回路32,33,34,
35へ向けて出力するアドレスレジスタ31と、12V
の電源電圧Vccから所定の電流制限抵抗を介して受けた
LED駆動電流を入力としLED11の各行ごとの4つ
の接続ラインを出力先とし行アドレスのアドレス信号B
を選択信号とするセレクタからなる行ドライブ回路32
と、LED11の各列ごとの4つの接続ラインを入力元
とし接地GNDを出力先とし列アドレスのアドレス信号
Cを選択信号とするマルチプレク的回路からなる列ドラ
イブ回路33とを備えている。これにより、ドライバ3
0は、LED11の行および列アドレスを順次に受ける
と、これに応じて複数の発光ダイオードのうちから駆動
電流供給対象の発光ダイオードを順次に選択して切り換
えるものとなっている。
【0031】また、12Vの電源電圧Vccから所定のバ
イアス抵抗を介して受けたフォトダイオードのドライブ
電流を入力としフォトダイオード21の各行ごとの4つ
の接続ラインを出力先とし行アドレスのアドレス信号B
を選択信号とするセレクタからなる行ドライブ回路34
と、フォトダイオード21の各列ごとの4つの接続ライ
ンを入力元とし接地GNDを出力先とし列アドレスのア
ドレス信号Cを選択信号とするマルチプレク的回路から
なる列ドライブ回路35と、フォトダイオード21への
ドライブ電流に対応した電圧値をデジタル値に変換して
フォトダイオード21の受光量すなわち光度を検出する
A/D変換回路36も備えている。これにより、ドライ
バ30は、LED11と同じ行および列アドレスを受け
て、駆動電流供給対象の発光ダイオードに対応した受光
素子を複数の受光素子のうちから選択するように、測光
対象を切り換えるものとなっている。
【0032】さらに、アドレスレジスタ31と行ドライ
ブ回路32,34との間には4ビットのアドレス信号A
を入力して2ビットのアドレス信号Bを出力する行変換
テーブル320が設けられ、アドレスレジスタ31と列
ドライブ回路33,35との間にはアドレス信号Aを入
力して2ビットのアドレス信号Cを出力する列変換テー
ブル330が設けられている。これらの変換テーブル3
20,330は、4ビット/ワードで16ワード以上の
ROMに纏めてインプリメントされており、アドレス信
号Aが値“0”から値“15”まで昇順に変化すると
き、アドレス信号B及びアドレス信号Cの少なくとも一
方が+1,−1を超えて不連続に変化するような値が予
め書き込まれている。
【0033】例えば、アドレス信号Bを上位としアドレ
ス信号Cを下位とした値“0”,“9”,“15”,
“2”,“4”,“13”,“11”,“5”,
“3”,“8”,“14”,“7”,“1”,“1
0”,“12”,“6”がアドレス順に書き込まれてい
る。これにより、アドレス信号Aが昇順または降順に変
化するとき前後左右に隣接のLED11を飛ばして離れ
たところのLED11がアドレス信号B,Cで選択され
るので、ドライバ30は、順次選択に際し非隣接の発光
ダイオードを連続して選択するものとなっている。
【0034】コントローラ40は、余分な発熱を抑制す
るために測光に必要な時以外はLED11への駆動電流
を遮断する処理を行う発光制御プログラム41と、行お
よび列アドレスを例えば昇順に“0”〜“15”の如く
一巡させながら順次にアドレスレジスタ31に送出する
処理を行うスキャン制御プログラム42と、スキャン制
御プログラム42のアドレス送出に同期して順次にA/
D変換回路36から光度データを入力する処理を行う光
度入力プログラム43とを備えて、4行×4列の測定部
位を自動的に順次選択して測定する制御を行うものとな
っている。
【0035】また、コントローラ40は、RAM上にア
ロケートされた4行×4列のアレイからなりLED11
の非発光時にスキャン制御プログラム42の処理に応じ
た光度入力プログラム43の処理によって入力された光
度データを保持する0%テーブル44と、同じくRAM
上の4行×4列のアレイからなりLED11の発光時で
あって被検体の非挿着時にスキャン制御プログラム42
の処理に応じた光度入力プログラム43の処理によって
入力された光度データを保持する100%テーブル45
と、やはりRAM上の4行×4列のアレイからなりプレ
ート1挿着時にスキャン制御プログラム42の処理によ
ってLED11を順次発光させたときに光度入力プログ
ラム43の処理によって入力された光度データを保持す
るセルテーブル46とを備えたものとなっている。
【0036】さらに、コントローラ40は、0%テーブ
ル44の各要素における光度データを受光量0%とし、
100%テーブル45の各要素における光度データを受
光量100%として、セルテーブル46の各要素におけ
る光度データから、4行×4列の各測定部位についての
吸光率を算出する演算処理を行う吸光率演算プログラム
47も備えている。そして、算出された吸光率が、表示
制御プログラム48の処理によってモニタ等に表示さ
れ、あるいは他のプログラム処理によってプリンタ等で
印刷されるようになっている。
【0037】この実施例の吸光光度計について、その具
体的な動作および使用態様を、説明する。
【0038】先ず、プレート1等が載せられていない空
のホルダ60の取っ手部63を持って、円滑な挿入のた
めに傾斜部64が形成された先端部から、ボディ50に
開口している挿入口51に対して、ストッパー65がボ
ディ50外面に当接するまで、ホルダ60を挿し込む。
そうすると、ストッパー65等によってボディ50内の
LEDアレイモジュール10とフォトダイオードアレイ
モジュール20との間にホルダ60の開口61が位置し
て、この空間部が外部から遮光されるとともに、LED
11からの光が総てフォトダイオード21側に照射され
るような状態になる。
【0039】この状態で、装置のリセットキー等を操作
して、コントローラ40に初期化処理等を行わせる。そ
うすると、各プログラムやドライバ30等の初期化に続
けて、発光制御プログラム41の処理によってLED1
1が非発光状態にされたままで、スキャン制御プログラ
ム42の処理およびこれに従うドライバ30によって各
フォトダイオード21が順にドライブされるとともに、
各フォトダイオード21からの光度データが光度入力プ
ログラム43等によって0%テーブル44に記憶され
る。
【0040】さらに、続けて、発光制御プログラム41
の処理によってLED11が発光可能状態にされて、ス
キャン制御プログラム42の処理およびこれに従うドラ
イバ30によって各LED11及び対応の各フォトダイ
オード21が順にドライブされるとともに、各フォトダ
イオード21からの光度データが光度入力プログラム4
3等によって100%テーブル45に記憶される。こう
して、素子特性のばらつきに対応した受光量の上下限値
が各LED11及びフォトダイオード21の対ごとに求
められ、素子特性のばらつきによる変動を排除した吸光
率を算出するための準備が調う。
【0041】そこで、次に、ホルダ60をボディ50か
ら抜き出し、プレート1の両端を摘んで開口61の段付
き部へ静にそれを載せる。そして、再びそのホルダ60
を先程のように挿入口51へ挿入する。これで、プレー
ト1が僅かな隙間をもってLEDアレイモジュール10
とフォトダイオードアレイモジュール20との間の暗空
間内にセットされ、各セル1aは対応する各LED11
と各フォトダイオード21との間に位置する。
【0042】この状態で、装置のスタートキー等を操作
して、コントローラ40に測定を開始させる。そうする
と、発光制御プログラム41の処理によってLED11
が発光可能状態にされて、スキャン制御プログラム42
の処理およびこれに従うドライバ30によって各LED
11及び対応の各フォトダイオード21が順にドライブ
されるとともに、各フォトダイオード21からの光度デ
ータが光度入力プログラム43等によってセルテーブル
46に記憶される。
【0043】このとき、アドレス信号Aの値が10進数
で“0”〜“15”を昇順に推移し、アドレス信号B,
Cの値が10進数で“0”,“9”,“15”,
“2”,“4”,“13”,“11”,“5”,
“3”,“8”,“14”,“7”,“1”,“1
0”,“12”,“6”を順に推移する。そして、
(1,1)、(3,2)、(4,4)、(1,3)、
(2,1)、(4,2)、(3,4)、(2,2)、
(1,4)、(3,1)、(4,3)、(2,4)、
(1,2)、(3,3)、(4,1)、(2,3)と行
位置および列位置の推移するLED11が順に駆動され
る(図3におけるa〜pを参照)。
【0044】このように分散して順次駆動された各LE
D11の発熱は、金属板全面へ且つその範囲に限って速
やかに伝導拡散され、LEDアレイモジュール10の熱
歪みが抑制される。これで、各LED11から各フォト
ダイオード21への光について、各セル1aの試料によ
って一部が吸光されて減衰した受光量が、順に且つ高速
に求められる。しかも、熱歪みの影響を被らずに安定し
て求まる。
【0045】そして、テーブル44,45,46の各要
素ごとに吸光率演算プログラム47の処理によって吸光
率が算出され、表示制御プログラム48の処理によって
その値が表示される。この際に、0%テーブル44及び
100%テーブル45に基づいて自動的に、素子特性の
ばらつきが吸光率から除去されるので、複数のLED及
び複数のフォトダイオードを用いた多点測定であって
も、正確な測定結果を容易に得ることができる。
【0046】そして、1つのプレート1に対する測定が
済んだ後は、ホルダ60を抜き出し、その切欠62部分
を利用してプレート1を摘んでこれをホルダ60から抜
き出し、次のプレートをホルダ60に載せて、上述した
ホルダ60のボディ50への挿着およびスタートキーの
操作を行う。こうして、所望の数のプレートを継続して
速やかに測定することができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の吸光光度計にあっては、隣接する発
光ダイオードが続けて直ちに駆動されるということが無
いようにしたことにより、発熱部位が分散されたので、
複数LEDでの測定状態を安定させることができたとい
う有利な効果が有る。
【0048】また、本発明の第2の解決手段の吸光光度
計にあっては、発光素子保持機構の熱伝導を良くしたこ
とにより、熱分布が均一化されたので、複数LEDでの
測定状態を安定させることができたという有利な効果を
奏する。
【0049】さらに、本発明の第3の解決手段の吸光光
度計にあっては、辺縁部の急冷が回避されるようにした
ことにより、熱分布が一様化されたので、複数LEDで
の測定状態を安定させることができたという有利な効果
が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の吸光光度計の一実施例について、
その主要機構および回路ブロックを示す図である。
【図2】 その試料挿着部の断面模式図である。
【図3】 そのLEDの接続図および駆動順を示す図で
ある。
【図4】 従来の吸光光度計(XY走査)である。
【図5】 従来の吸光光度計(LEDアレイ)のブロッ
ク図である。
【符号の説明】 1 プレート(測定容器;被検体) 1a セル(ウェル;試料室;測定部位) 2 比濁計2(吸光光度計) 4 マルチプレクサ(LED選択切換回路) 5 マルチプレクサ(PD選択切換回路) 10 LEDアレイモジュール(発光素子保持機構) 11 LED(発光ダイオード;発光素子;発光体;光
源) 20 PDアレイモジュール(受光素子保持機構) 21 PD(フォトダイオード;受光素子;検出素子) 30 ドライバ(駆動回路) 31 アドレスレジスタ(発光素子選択切換手段) 32 行ドライブ回路(発光素子選択切換手段) 33 列ドライブ回路(発光素子選択切換手段) 34 行ドライブ回路 35 列ドライブ回路 36 A/D変換回路 40 コントローラ(制御演算部) 41 発光制御プログラム 42 スキャン制御プログラム(発光素子選択切換手
段) 43 光度入力プログラム 44 0%テーブル 45 100%テーブル 46 セルテーブル 47 吸光率演算プログラム 48 表示制御プログラム 50 ボディ(筐体;本体部) 51 挿入口 60 ホルダ 61 開口 62 切欠 63 取っ手部 64 傾斜部 65 ストッパー 100 断熱部材 320 行変換テーブル(発光素子選択切換手段) 330 列変換テーブル(発光素子選択切換手段) A,B,C アドレス信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大科 千鶴子 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 山田 泰 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の測定部位を持った被検体について吸
    光度を測る吸光光度計において、発光波長が前記複数の
    測定部位における各試料の吸収波長域に対応した複数の
    発光ダイオードと、測光状態に置かれた前記被検体にお
    ける前記複数の測定部位のそれぞれに対して前記複数の
    発光ダイオードそれぞれの発光面が対向するような位置
    に前記複数の発光ダイオードを保持する発光素子保持機
    構と、前記複数の発光ダイオードのうちから駆動電流供
    給対象の発光ダイオードを順次に選択して切り換える発
    光素子選択切換手段とを備え、前記発光素子選択切換手
    段は、順次選択に際し非隣接の発光ダイオードを連続し
    て選択するものであることを特徴とする吸光光度計。
  2. 【請求項2】前記発光素子保持機構は、絶縁皮膜によっ
    て覆われた金属板で形成されたものであることを特徴と
    する請求項1記載の吸光光度計。
  3. 【請求項3】前記発光素子保持機構は、辺縁部が断熱材
    からなるものであることを特徴とする請求項2記載の吸
    光光度計。
JP20383097A 1997-07-14 1997-07-14 吸光光度計 Pending JPH1137933A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168478A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Hitachi High-Technologies Corp 光度計
WO2011008299A3 (en) * 2009-07-16 2011-06-23 Gold Standard Diagnostics Corp. Led densitometer for microtiter plate
JP2013064715A (ja) * 2011-09-02 2013-04-11 Nippon Instrument Kk 還元気化水銀測定装置

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