JPH1137737A - 鋼板の反り検出装置 - Google Patents

鋼板の反り検出装置

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JPH1137737A
JPH1137737A JP9194363A JP19436397A JPH1137737A JP H1137737 A JPH1137737 A JP H1137737A JP 9194363 A JP9194363 A JP 9194363A JP 19436397 A JP19436397 A JP 19436397A JP H1137737 A JPH1137737 A JP H1137737A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成で且つ確実に鋼板の反り量を検出可
能な鋼板の反り検出装置を提供することを課題としてい
る。 【解決手段】鋼板1の通過の有無を検出するセンサを、
パスラインPの上側に複数,設置し、その複数のセンサ
による検出は、互いにパスラインからの検出高さL1〜
L5が異なると共に、その各センサによる検出位置3c
〜7cを、それぞれ水平且つ鋼板1の搬送方向Hと直交
する方向から45度だけ傾けて設定する。さらに、上記
複数のセンサからの通過の有無の検出信号に基づき鋼板
1の反り量を求める反り演算手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延設備におけ
る、鋼板先端部の反り検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧延等により鋼板先端部が反っている場
合には、この反りの程度が大きい時には、該鋼板が下流
側の圧延機に噛み込む際に、圧延機入側のガイドに突っ
かけて鋼板が止まったり、その鋼板先端部がうまく圧延
機に噛み込まないおそれがある。このため、圧延により
上記反りを発生させないように圧延を制御する必要があ
る。このため、鋼板先端部が反っているかどうかを検出
し、該検出結果に基づいて次材以降の圧延条件を設定し
直す場合がある。
【0003】一般に、鋼板先端部の反りの有無を検出す
る場合には、搬送されてくる鋼板を工業用カメラ(IT
V)で撮影し、その撮影結果をCRTに表示すること
で、オペレータによる目視判定で反りの有無を検出する
方法や、搬送されてくる鋼板をCCDカメラで撮影し、
その画像を画像処理することで反りを検出する方法が採
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記工
業用カメラとCRTを用いた検出方法では、人間による
目視判定であるため、常時、オペレータが監視する必要
がある。したがって、反り検出に基づく反りの自動制御
が出来ないばかりか、反り量を正確に検出できないとい
う問題がある。また、監視要員を必要とするという問題
点があった。
【0005】また、上記画像処理による反りの検出で
は、例えば,次のような問題点がある。 CCDカメラ、ビデオメモリ、及び画像処理装置が必
要であるため、設備のコストが非常に高く、且つ、その
装置の設置工事及び試運転等の調整に大きなマンパワー
と日数を必要とする。
【0006】環境に弱いという問題がある。すなわ
ち、蒸気、水乗りがある環境では、CCDカメラで水蒸
気や水まで撮影することとなるため、正しく画像処理が
出来ない。
【0007】鋼板断面の温度ムラにより誤測定する可
能性がある。 鋼板の圧延速度が速くなると、正確に撮影することが
難しく、かつ、高速の画像処理、演算装置が必要とな
る。
【0008】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、簡易な構成で且つ確実に鋼板の反り量
を検出可能な鋼板の反り検出装置を提供することを課題
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載の鋼板の反り検出装置
は、ローラテーブルで案内されてパスラインに沿って搬
送される鋼板の先端部の反りを検出する装置であって、
上記鋼板の通過の有無を検出する通過検出センサを、パ
スラインの上側に複数,設置し、その複数の通過検出セ
ンサによる検出は、互いにパスラインからの検出高さが
異なると共に、その各通過検出センサによる検出位置
が、それぞれ水平且つ鋼板の搬送方向と直交する方向か
ら傾けて設定され、さらに、上記複数の通過検出センサ
からの通過の有無の検出信号に基づき鋼板の反り量を求
める反り演算手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明においては、パスラインの上側に検
出高さを互いに違えて配置された複数の通過検出センサ
によって、その各検出高さ位置を鋼板先端部が通過した
かどうかの有無の検出がなされ、その各センサの検出に
よる通過の有無の信号だけから、鋼板先端部のパスライ
ンからの最大通過高さが検出される。このように、反り
の有無が検出されると共に、検出した最大通過高さから
鋼板の厚さを減算することで、簡単且つ確実に反り量が
求まる。
【0011】各センサの検出位置を、水平且つ鋼板の搬
送方向と直交する方向から斜めに傾けて設定した理由
を、次に説明する。鋼板は、ローラテーブルのロールで
案内され且つ所定の速度で搬送されるために、その鋼板
先端部の高さは、上下方向に変動しながら移動する(図
6参照)。
【0012】このため、センサの検出位置を、単に搬送
方向と直交する方向に水平に設定した場合には、センサ
の検出位置で鋼板先端部が下方に変位した場合、そのセ
ンサでは通過が検出されず、実際の反り量よりも低い位
置に設置したセンサでしか通過を検知できない。このた
め、センサの検出位置を搬送方向と直交にする方向に設
定する場合にあっては、検出精度を高めるためには、同
一の検出高さについて搬送方向に沿って複数位置に、そ
れぞれセンサを設置する必要がある。
【0013】これに対して、鋼板の搬送方向に対して斜
めに傾けることで、一つのセンサによる検出の位置が、
鋼板の板幅方向(搬送方向と直交する方向)からみて、
搬送方向に所定の幅(領域)を持つようになり、上記上
下方向の変動があっても確実に最大高さ位置の通過を検
出できるようになる。
【0014】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の構成に対し、上記パスラインの下側位置に配置
されて、鋼板先端部がパスラインより下側位置を通過し
たかどうかを検出する下反り検出センサを備え、上記反
り演算手段は、上記下反り検出センサからの検出信号に
基づき反りの方向を判定することを特徴とするものであ
る。
【0015】本発明においては、パスライン下部に配置
された下反り検出センサによって、鋼板先端部がパスラ
イン下部を通過したかどうかが検出可能となる。これに
よって、請求項1で検出された反りの方向が、上反りか
下反りかの判断が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。まず、構成を説明すると、平面
図である図1及び側面図である図2に示すように、圧延
された鋼板1が、所定のパスラインPに沿って搬送され
るように構成されている。即ち、パスラインPに沿って
ローラテーブル2が配置され、そのテーブルロール2a
上面位置に沿って、パスラインPが設定されている。図
中、2bは、テーブルロール2a間に配置されたエプロ
ンである。
【0017】また、パスラインPの上側、つまり、ロー
ラテーブル2の上方には、通過検出センサを構成する透
過型レーザセンサ3〜7が複数個、本実施形態では5器
設置されている。各透過型レーザセンサ3〜7は、それ
ぞれ発光部3a〜7aと受光部3b〜7bを備える。そ
の発光部3a〜7aと受光部3b〜7bの組は、それぞ
れローラテーブル2を挟んで水平に対向し、その発光部
3a〜7aと受光部3b〜7bとを結んだ検出位置3c
〜7cは、水平且つ鋼板1の搬送方向Hに直交する方向
から所定角度θ、例えば45度傾くように設定されてい
る。
【0018】さらに、上記複数のセンサ3〜7による検
出位置3c〜7cの高さL1〜L5が、互いに異なって
いる。パスラインPの高さを基準にすると、例えば、一
番低い検出位置の第1のセンサ3では検出高さが100
mmに設定され、次に低い第2のセンサ4の検出高さは1
50mmに、第3のセンサ5の検出高さは200mmに、第
4のセンサ6の検出高さは250mmに、第5のセンサ7
の検出高さは300mmに設定され、各センサ間の高さピ
ッチを50mmの間隔毎としている。
【0019】ここで、高さ方向で隣合うセンサ3〜7の
発光部3a〜7aと受光部3b〜7bの配置は、交互に
逆としている。これは、隣合うセンサ3〜7からの発光
の向きを変えることで、上記ピッチを小さく設定しても
誤検出が防止されるためである。また、各センサ3〜7
の水平方向の位置も鋼板1搬送方向Hに互いにずらすこ
とで、さらに各センサ3〜7を高さ方向で接近して配置
可能としている。
【0020】なお、上記センサ3〜7の配置は、検出高
さの低い方から順番に階段状に配置しているが、これに
限定されるものではない。例えば、一番低い検出高さの
センサ3の次に、一番高さが高いセンサ7を鋼板1の搬
送方向Hに所定間隔ずらして配置してもよい。要は、異
なる高さの通過の有無がそれぞれ検出可能となっていれ
ばよい。
【0021】上記各センサ3〜7の受光部3b〜7b
は、反り演算手段8に接続され、その反り演算手段8に
鋼板1の先端部1aの通過の有無の検出信号を供給す
る。また、上記パスラインPの下部、例えばパスライン
Pより30mm低い位置には、下反り検出センサを構成す
る透過型レーザセンサ10を設置する。即ち、検出位置
が、所定のロール2aの間に水平になるように、発光部
10aと受光部10bとを設置する。ここで、レーザセ
ンサ10は、図1に示すように、搬送方向Hに直交する
方向から傾けて設置することが好ましい。これにより、
鋼板1の先端部1aが下反り形状であった場合に、該先
端部1aはレーザセンサ10の発光部10aと受光部1
0bとの間を横切る時間が長くなり、例えば、鋼板の板
厚が薄い時でも確実に下反りの発生を検出することがで
きる。なお、その受光部10bは上記反り演算手段8に
接続されている。
【0022】上記反り演算手段8は、パスラインP上側
に配置されたセンサ3〜7から通過信号が入力されると
反り発生と判定する。また、反り発生と判定した場合に
は、通過信号を発したセンサ3〜7のうち一番高い設置
位置のセンサ3〜7の検出高さから、鋼板1の厚さを減
算して反りの最大値を求める。
【0023】さらに、下反り検出用のセンサ10からの
通過信号の有無により、つまり、通過信号が入力された
場合には下反りと判定し、通過信号を入力しない場合に
は上反りと判定する。
【0024】上記構成の反り検出装置を使用した場合に
は、例えば、鋼板1が先端部1aに図3に示すような上
反りが発生した状態で搬送されてきた場合には、第1か
ら第4のセンサ3〜6によって通過が検出され、反り演
算手段8では、そのセンサ3〜6のうち検出高さが一番
高い第4のセンサ6の検出高さである250mmから鋼板
1の厚さ(例えば80mm)を減算して反り量(170m
m)を求めると共に、下反り検出用のセンサ10から通
過信号を入力しないので上反りと判定する。
【0025】また、図4及び図5のように、鋼板1の先
端部1aに下反りが発生している場合には、図4に示す
ように、鋼板1先端部1aは、ロール2aとロール2a
との間のエプロン2b部分を通過する際には、パスライ
ンP下側に変位することで、下反り検出用のセンサ10
によって通過を検出されて、下反りと判定され、また、
図5に示すようにように、第1及び第2のセンサ3,4
の高さ位置を通過すると、第1及び第2のセンサ3,4
から反り演算手段8に通過信号が供給されることで、そ
の内の検出高さが高い第2のセン4の検出高さである1
50mmから鋼板1の厚さ(例えば80mm)を減算して反
り量(70mm)が求められる。
【0026】このとき、図6に示すように、反りの高さ
位置は、搬送方向Hからみて上下に変動し、また、反り
の形状によっても搬送方向Hでの最大高さとなる位置が
異なる。すなわち、例えば、図6のように下反りが発生
している状態では、ローラテーブル2におけるロール2
aの上端部とエプロン2bの上面との高さが違う等によ
って、鋼板1の先端は、ロール2を乗り越えるたびに下
方に変位して、先端部の高さが変動すると共に、反りの
形状によって、鋼板1先端部1aにおける一番高い位置
の該鋼板1先端からの距離が異なる。
【0027】このため、図6に示すように、各センサの
検出位置を単に、搬送方向Hへ水平に向けた状態では、
第2のセンサ4で通過を検出することができないおそれ
がある。
【0028】これに対して、本実施形態では、図7に示
すように、各センサ3〜7の検出位置3c〜7cを搬送
方向Hに対して45度だけ傾けているので、該検出位置
3c〜7cは、鋼板1に対して鋼板1の幅方向へ斜めに
横切るように設定されて、上記反りの形状の違い等によ
って反りの最大高さの位置が搬送方向Hに多少ずれても
そのずれを吸収して、確実に、最大高さ位置よりも下側
にあるセンサ3〜7では、通過を検出する。
【0029】なお、上記実施形態では、反り量検出用の
センサ3〜7を5組とし、高さ方向に50mmずつずらし
て配置した例を説明しているが、上下方向のセンサ3〜
7の設置間隔を狭く設定すれば測定精度(分解能)は向
上し、また、上下に設置するセンサ3〜7の数を増やせ
ば、反りを検出できる測定範囲を大きくできる。
【0030】また、上記実施形態では、センサ3〜7,
10としてレーザセンサを例に説明したが、通過が検出
できれば赤外線センサ等の他の公知の位置センサを使用
してもよい。
【0031】また、各センサ3〜7の検出位置3c〜7
cの傾きの許容範囲は、搬送速度等によっても影響する
が、上記反りの最大高さ位置の搬送方向Hへの変動分が
吸収できる範囲であれば、45度に限定されるものでな
い。
【0032】また、鋼板1の厚さに合わせて、鋼板1の
厚さよりもパスラインPからの検出高さが低いセンサ3
〜7からの通過信号は無視するようにしておく。例え
ば、上記実施形態において、鋼板1の厚さが100mmで
あれば第1のセンサ3からの信号を無視する。
【0033】また、鋼板1先端部1aが上記反り検出位
置3c〜7cを通過する時刻は、上流側の圧延機から出
た時刻等から分かるので、例えば、該上流側の圧延機か
ら出て所定時刻経過後から所定時間だけ作動させて反り
を検出させるようにすればよい。なお、このとき、下反
り検出用のセンサ10での検出が、反り量の検出のため
のセンサ3〜7より先に検出するように設定しておくこ
とが好ましい。
【0034】また、上記実施の形態では、下反り検出用
のセンサ10は、搬送方向Hに直交する方向から傾けて
設置しているが、搬送方向Hに直交する方向に設置して
もよく、鋼板先端の下反りが検出できるのであれば問題
はない。
【0035】また、上記実施形態では、下反り検出用の
センサ10をパスラインP下側に配置したが、このセン
サ10の設置を省略して、別の手段によって反りの方向
(上反りか下反り)を判定してもよい。例えば、本実施
形態におけるパスラインP上側に配置した複数のセンサ
3〜7による通過検出の検出パターン等によって上反り
か下反りかの判定を行うようにしてもよい。
【0036】また、上記実施形態では、各センサ3〜7
の各検出位置の傾きθを全て45度に設定しているが、
特に揃える必要はなく、例えば,一部の傾きを−45度
として平面視で検出位置が交差するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の反り
検出装置を採用すると、各センサからの通過の有無の検
出信号、即ち各センサからの信号の有無を判定するだけ
で、つまり、簡易な装置構成によって、たとえ鋼板の搬
送速度が速くても、反りの発生の有無の検出と共に、反
りの量を所定の精度をもって正確かつ確実に測定できる
という効果がある。
【0038】さらに、請求項2の発明を採用すると、さ
らに、簡易に上反りか下反りかの判定ができるようにな
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るセンサの配置
を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るセンサの配置
を示す側面図である。
【図3】鋼板の上反り量の計測例を説明するための図で
ある。
【図4】鋼板の下反りの検出例を説明するための図であ
る。
【図5】鋼板の下反り量の計測例を説明するための図で
ある。
【図6】本願に基づかないセンサの配置による検出を説
明するための図である。
【図7】本願に基づセンサの配置による検出を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 鋼板 1a 鋼板先端部 2 ローラエプロン 2a ロール 3〜7 通過検出センサ 3c〜7c 検出位置 8 反り演算手段 10 下反り検出センサ L1〜L5 検出高さ θ 搬送方向に直交する方向からの傾き P パスライン H 搬送方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B65H 7/14 B21B 37/00 116L G01V 8/20 G01V 9/04 N

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラテーブル上をパスラインに沿って
    搬送される鋼板の先端部の反りを検出する装置であっ
    て、 上記鋼板の通過の有無を検出する通過検出センサを、パ
    スラインの上側に複数,設置し、その複数の通過検出セ
    ンサによる検出は、互いにパスラインからの検出高さが
    異なると共に、その各通過検出センサによる検出位置
    が、それぞれ水平且つ鋼板の搬送方向と直交する方向か
    ら傾けて設定され、さらに、上記複数の通過検出センサ
    からの通過の有無の検出信号に基づき鋼板の反り量を求
    める反り演算手段を備えたことを特徴とする鋼板の反り
    検出装置。
  2. 【請求項2】 上記パスラインの下側位置に配置され
    て、鋼板先端部がパスラインより下側位置を通過したか
    どうかを検出する下反り検出センサを備え、上記反り演
    算手段は、上記下反り検出センサからの検出信号に基づ
    き反りの方向を判定することを特徴とする請求項1に記
    載した鋼板の反り検出装置。
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