JPH1137647A - ベニヤドライヤ - Google Patents

ベニヤドライヤ

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JPH1137647A
JPH1137647A JP20959797A JP20959797A JPH1137647A JP H1137647 A JPH1137647 A JP H1137647A JP 20959797 A JP20959797 A JP 20959797A JP 20959797 A JP20959797 A JP 20959797A JP H1137647 A JPH1137647 A JP H1137647A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベニヤドライヤの乾燥室を通過するベニヤ板
の板面に効果的に熱風を当てるとともに、その熱風をス
ムーズに流すことによって、熱風の圧力損失を招くこと
なく乾燥効率を高める。 【解決手段】 複数段T1、T2、T3、……の搬送路を
搬送ローラ5に挟まれる状態でベニヤ板Wが移動し、こ
の搬送路とほぼ平行に、かつこれに逆らうように熱風が
乾燥室10内に供給される。これら複数段の搬送路の間
には、各搬送ローラ5の中間に位置して複数の円柱状風
向体30が設置されて、熱風はこの外周面に沿って双手
に分かれるようにして上下のベニヤ板Wの板面に導か
れ、再び合流して下流に流れる。円柱状風向体30の内
部を中空とし、これに高温蒸気を供給すれば、熱風の温
度低下を阻止しながら、その良好な流れを作ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば原木をむい
て得られるベニヤ板を熱風の循環する加熱ハウジング
(加熱セクション)を通すことにより乾燥させるベニヤ
ドライヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原木から帯状にむいたベニヤ板を
所定の大きさにカットしてベニヤ単板とし、これを、例
えば図17に示すようにベニヤドライヤ100のハウジ
ング101内に搬送ロール102、102により通過さ
せる一方、このハウジング101内に熱風を吹き込み、
その熱風をベニヤ単板Wに当ててこれを乾燥することが
行われている。図に示すものは三段のベニヤドライヤ1
00の一つの加熱セクションを示すもので、通常はこの
ような加熱セクションは複数個直列に並び、ベニヤ単板
Wはそれら複数の加熱セクションを順次通過する間に徐
々に乾燥されることとなる。そのハウジング101内に
吹き込まれる熱風(図にHBで示す)は、ベニヤ単板W
の搬送方向と平行に、例えばこれに逆行するように送ら
れ、またその熱風の温度低下を防ぐために、複数段の各
搬送路の間に図17(b)に示すように屈曲して形成さ
れたエロフィンヒータ104が設けられ、その放射熱に
よりベニヤ単板Wを加熱し、そこから蒸発する水分を含
む熱風も、下流に流れる際にこのエロフィンヒータ10
4に接触して加熱されつつ下流へ流れる。
【0003】ハウジング101において熱風は、ベニヤ
板Wに接しながら順次下流に流れるのがよいが、複数段
の搬送路の間の隙間が熱風の通り易い通路となるため、
ベニヤ板Wの板面には熱風が当たりにくく、乾燥効率が
必ずしもよくない。これを防ぐため、複数段の搬送路の
間にじゃま板105を設けて、熱風を強制的にベニヤ板
Wの側に導くことも考えられる。しかし、そうするとそ
のじゃま板105による抵抗が大きく、またその下流に
いわゆるカルマン渦も生じ易くなって、熱風の入口部か
ら下流に向かう圧力損失が大きくなる。その下流におい
てもある程度の圧力を得ようとすれば、勢い熱風を供給
するブロワ、更にはそのモータの出力を大きくしなけれ
ばならず、設備が大型化するとともに、エネルギー消費
も多くなる。
【0004】また、複数段の搬送路の間に位置するエロ
フィンヒータ104が、熱風の温度低下を防ぐために必
要であり、これを配置するためにハウジング101の高
さHが大きくなり、他方そのハウジング高さHを一定と
すれば内部に形成する搬送路の段数も多くできない問題
がある。エロフィンヒータ104を省略すれば、その高
さ寸法Hは小さくできるが、そうすると熱風の温度低下
が下流側で大きくなり、充分な乾燥効率が得られないこ
とになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はドライヤのハ
ウジング(建屋)をコンパクトにすることができ、かつ
ベニヤ板の板面に効果的に熱風を導いて乾燥効率を上げ
ることができるベニヤドライヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
ベニヤドライヤは、加熱用のハウジング内で、乾燥させ
るべきベニヤ板を搬送路に沿って送る搬送手段と、その
ベニヤ板を乾燥するための熱風をハウジング内に通す熱
風供給手段と、搬送路と交差するように、かつ送られる
ベニヤ板の板面に熱風を導くために設けられ、その熱風
の風上側がその風上側に向かって所定の曲率で膨出する
滑らかな湾曲形状とされ、その風下側が風上側の湾曲形
状に連続する外周面とされた軸状風向体とを備え、その
軸状風向体により熱風がベニヤ板の板面に導かれ、さら
に下流に流れることを特徴とする。
【0007】軸状風向体は、好適には、熱風の風上側及
び風下側がいずれも円筒面状の外周面を有し、全体とし
て円柱状の外観を有する。また、この軸状風向体は、そ
の好ましい形態では、内部が中空とされている。このよ
うに代表的には円柱状等の外観を有する軸状風向体によ
り、熱風はその曲面に沿ってベニヤ板の板面に導かれ更
に下流に流れることとなり、じゃま板のような大きな抵
抗とならず、圧力喪失も小さい。従って、熱風のスムー
ズな流れを阻害することなく、ベニヤ板の板面に効果的
に熱風を導いて乾燥効率を高めることができる。
【0008】別の形態では、中空の軸状風向体内に、そ
の軸状風向体を加熱するための熱媒体となる高温蒸気、
高温油、高温空気等の熱源流体を流通させ、その軸状風
向体自身が熱風に対する更なる加熱源となりつつ、その
熱風を前記ベニヤ板の板面に導くことを特徴とする。こ
のようにすれば、中空の軸状風向体は、熱風をベニヤ板
の板面に導く機能を果たすのみならず、自身が一種の加
熱源となって熱風の温度を高めあるいは維持する役割を
果たし、これら二つの機能が相乗的に作用して乾燥効率
が高まる。また、従来用いられていたようなエロフィン
ヒータは、前述のような熱風のスムーズな流れ及びベニ
ヤ板への接触により乾燥効率が高まるため、これを省略
することができ、特に中空の軸状風向体内に、高温蒸気
等の熱源を流通させる場合は、熱風が積極的に加熱され
るところから、従来のエロフィンヒータはまったく不要
なものとなる。
【0009】ベニヤドライヤの搬送形態には、所定の大
きさにカットしたベニヤ単板をワンパスで通す直通タイ
プ(通常はこれを複数段に設ける)、原木からむいた帯
状のベニヤ板をカットする前に、この帯状のベニヤ板を
ドライヤハウジング内で折り返す搬送路に沿って送る折
り返すタイプとがある。また搬送手段の点から見れば、
ベニヤ板を厚さ方向に挟む複数組の搬送ローラを回転駆
動してベニヤ板を送るロール方式と、ベニヤ板を網コン
ベヤ等の一種のベルトコンベヤで挟んで、その摩擦力で
送るベルト方式に大別される。ベルト方式で網等を用い
るのは熱風がベニヤ板に当たるようにするためである。
【0010】上述のローラ方式の場合、例えば次のよう
に構成することができる。搬送路にはベニヤ板の搬送手
段としてそのベニヤ板を板厚方向の両側から挟みつつ回
転してベニヤ板を送る搬送ローラが複数組その搬送路に
おいて所定の間隔で設けられ、さらにその搬送路が複数
段に形成されて、それら複数段の搬送路では複数組の搬
送ローラが互いに対応する位置に配置されており、軸状
風向体は、複数段の搬送路の間に、かつ各組の搬送ロー
ラの間に位置するように設けられ、搬送ローラと軸状風
向体とが複数段の搬送路にわたって互い違いに配置され
ている。軸状風向体の存在により熱効率がよくなってエ
ロフィンヒータを廃止できるとともに、上記のような搬
送ローラと軸状風向体との配置形態により、複数段の搬
送路間隔(例えば上下寸法)を小さく圧縮することがで
き、従って段数が多ければ多いほどその段方向の寸法が
コンパクトに構成できる。
【0011】この場合、更に具体的な位置関係として次
のように規定できる。軸状風向体は、複数段の搬送路間
において周囲に位置する複数組の搬送ローラからほぼ等
距離に位置するとともに、一の搬送路とそれに隣接する
搬送路の互いに対応する組の搬送ローラ間の距離のほぼ
半分の距離を隔てて、軸状風向体が周囲の搬送ローラに
近接し、これによって、軸状風向体とこれに隣接する一
方の搬送ローラ間の流路断面積と他方の搬送ローラ間の
流路断面積との和が、対応する組の搬送ローラ間の流路
断面積にほぼ等しくなるようにされている。このように
すれば、熱風が軸状風向体により分流してから後に合流
する際に、全体のとしての流路断面積がほぼ等しく保た
れるから、流れの抵抗となる圧力が生ずること、ひいて
は熱風流通における圧力損失が抑制されつつ、前述のよ
うな乾燥効率を高める効果が得られる。
【0012】他方、上述のベルト方式の搬送形態の場
合、例えば次のように構成できる。搬送手段は、ベニヤ
板を板厚方向に挟んだ状態で巡回する巻掛け搬送手段を
含み、少なくともベニヤ板を支持する側の巻掛け部材は
網コンベアとされ、軸状風向体は巻掛け搬送手段の周回
路の内側にその搬送路とほぼ直交する向きに配置されて
いる。このような網コンベヤ等を主体とする搬送形態に
おいても、軸状風向体により網コンベヤ等を通過した熱
風を効果的にベニヤ板の板面に導くことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照しつつ説明する。図1には、本発明
の一実施例であるベニヤドライヤの1つの加熱セクショ
ン1を示すものである。実際はこのような加熱セクショ
ン1が複数直列に接続され、所定大きさにカットされた
ベニヤ単板(以下、単にベニヤ板Wともいう)は、その
長手方向に沿って各加熱セクション1に順次連続的に送
られる間に乾燥される。
【0014】加熱セクション1のハウジング2は、フレ
ーム3とこれを囲む壁部で構成されて、密閉された空間
を形成する。このハウジング2の内部に複数段(この例
では4段)の搬送路が水平方向に並列的に形成され、各
搬送路にはベニヤ板Wを上下から挟むようにして送る複
数組の搬送ローラ5がその搬送路に沿ってほぼ等間隔に
設けられ、各搬送ローラ5の組が互いに逆方向に回転駆
動されることにより、摩擦力でベニヤ板Wを下流へ搬送
する。加熱セクション1の上流側に隣接して入口部8が
設けられ、ここにも同様な搬送ローラ6が複数組設けら
れる。そして、各ベニヤ板Wは、その複数段の搬送路に
図示しないオートフィーダによって仕分けられるように
順次供給されて、加熱セクション1へ導入される。加熱
セクション1の下流側には隣接して出口部9があり、個
々の搬送ローラ6により加熱セクション1を出たベニヤ
板Wは次の加熱セクションへと導かれる。
【0015】上述のハウジング2内に、その搬送路とほ
ぼ平行に熱風を供給するために、ハウジング2の上部に
熱風供給装置が付属している。熱風供給装置は、上部ダ
クト11を備え、その上部ダクト11の長手方向の両端
部に上流側サイドダクト12及び下流側サイドダクト1
3がつながれ、これらのサイドダクトはハウジング2の
両側から図1の紙面に直角な方向に出張るように設けら
れ、加熱用のハウジング2と連通している。
【0016】上部ダクト11の上流側端部には、空気を
吹き出すブロワ15が設けられ、そのファン16がベル
ト17によりモータ18で駆動されるようになってい
る。ブロワ15から送り出される空気は整流フィルタ2
0を介して上部ダクト11の下流側にあるヒータ21、
22を通過することにより加熱され、この高温空気が下
流側サイドダクト13を経てハウジング2内に導かれ
る。なお、整流フィルタ20を介さずにブロワ15から
直接ヒータ21、22に空気を導く構成とすることもで
きる。
【0017】ヒータ21、22は適宜の熱源を持つもの
で、例えば高温蒸気源23から高温蒸気がパイプライン
を介してヒータ21及び22を経て循環するように配管
される。これらの蒸気式のヒータ21、22は公知のも
のであるため詳しい説明は省略するが、高温蒸気が流通
する配管の隙間を乾燥用の空気が通ることにより熱を得
る。ハウジング2内に導かれた高温空気は移動するベニ
ヤ板Wの搬送方向とほぼ平行に、かつその移動に逆らう
ように上流側へベニヤ板Wを加熱・乾燥させてその水分
を奪いつつ上流側へ流れる。そして上流側サイドダクト
12を経て、ブロワ15のファン16により吸引され、
再びヒータ21、22を通過するように循環する。
【0018】図4(a)は、上部ダクト11における通
風の経路を、同図(b)は加熱・乾燥室(下側)の熱風
の流れを示している。なお図2に示すように、ブロワ1
5には左右一対のファン16を備え、それらの軸25に
駆動用のプーリ26が設けられている。これらのファン
16は乾燥室10内を通過した熱風をサイドダクト1
2、12からその軸方向に吸引し、ファン16の直径方
向へ送り出すもので、風の流れはほぼ90度変換するこ
ととなる。
【0019】図1において加熱室10内には軸状風向体
として複数の円柱状風向体30が横置き状態で、言い換
えれば搬送ロール5と平行に、かつベニヤ板Wの搬送路
に対しては直角に固定されている。この円柱状風向体3
0は、各搬送路を挟んで上下に設けられ、各搬送路を通
るベニヤ板Wと干渉しないようにそのベニヤ板Wの上下
の板面との間に一定の隙間ができるようになっている。
またこの円柱状風向体30の搬送路に沿った位置関係
は、各搬送ローラ5の間に位置して、それらから等距離
にあるように配置されている。
【0020】この一部分を簡略化して図5に示す。円柱
状風向体30は、各搬送路T1、T2、T3の間であっ
て、かつ各搬送路5の間のスペースに入るように、搬送
ローラ5との関係では互い違いに組み込まれている。従
って、熱風は搬送ローラ5の間の隙間から円柱状風向体
30の円筒外周面に当たってその流れが双手に分かれ、
その一方は上側のベニヤ板Wの板面に当たり、他方は下
側のベニヤ板Wの板面に当たる。このように導かれた熱
風は円柱状風向体30の残る半周分の円筒面に沿って流
れ、再び搬送ローラ5間の隙間から下流の円柱状風向体
30側に流れ、ここで再びその流れが二分されて同様な
作用をなす。なお、最上段の搬送路の上方、及び最下段
の搬送路の下方に位置する円柱状風向体30について
は、そのベニヤ板と対向しない半周面については風向き
の修正に関与しないため、かならずしも円柱状とする必
要はなく、たとえば断面を半円とする形状にすることも
できる。
【0021】図5に示すように、複数段の搬送路間にお
いて互いに対向する上下の搬送ローラ5の外周面間距離
Gは、搬送ローラ5の直径Dの1/4〜3/4とされて
いる。これは、円柱状風向体30により熱効率が高ま
り、従来のエロフィンヒータを廃止できることから、1
段の搬送路間の上下間隔を従来の約2/3に圧縮できた
結果である。これによりベニヤドライヤの建屋を低くで
き、あるいは同じ建屋内の搬送段数を増やすことができ
る。例えば従来の4段のベニヤドライヤの建屋であれ
ば、これを6段に増やすことができる。
【0022】図6は搬送ローラ5と円柱状風向体30と
の位置関係、特に隙間関係の好適な1例を示すものであ
る。ここで垂直方向に並んだ搬送ローラ5間の隙間をa
とすれば、円柱状風向体30と搬送ローラ5との間の隙
間はa/2に設定され、また各円柱状風向体30の上下
方向の隙間は、搬送ローラ5の上下方向の隙間と同じa
とされている。従って、例えば図の右側から、上下に隣
合う搬送ローラ5間を流量がV+V=2Vの熱風が通過
すると、これが円柱状風向体30で二分されるため、そ
の風向体30と搬送ローラ5との間の隙間には流量Vの
熱風が流れ込む。更に、上下で隣接する円柱状風向体3
0間には上側から二分された一方の熱風が流量Vで流れ
込み、かつ下側から、隣接する円柱状風向体30により
二分された一方の流れが流量Vで流れ込むため、ここで
の流量は2Vとなる。更にこの2Vの熱風は上側の風向
体30及び搬送ローラ5間の隙間にVが流れ、下側の風
向体30及び搬送ローラ5間にVが流れ、以下同様に分
流・合流を繰り返しつつうねりながら下流に流れる。
【0023】このような計算上の流量に対応させて、熱
風の流路の隙間を設定したことにより、言い換えれば流
量が大きい所は大きな隙間を、小さい所は小さな隙間を
与えて、いわゆる絞り部分が生じないようにする。これ
によって熱風は直線的な流れでなく、円柱状風向体30
によりうねりながら、その流通距離が長くされて効果的
にベニヤ板Wに導かれるとともに、圧力の高くなる部分
及び低くなる部分(絞りがあるとその上流で高圧、下流
で一般に低圧となる)を解消し、圧力損失の少ないスム
ーズな流れを保証する。
【0024】なお、円柱状風向体30の大きさは、この
ような計算上の値に基づく以外に実際の熱風の循環結果
に応じて適宜定めることもできる。図7(a)は、図6
の場合より相対的に円柱状風向体30を大きくした例、
同図(b)は、小さくした例である。また、円柱状風向
体30の直径は、搬送ロール5の直径の1.2〜3倍、
特に1.5〜2.5倍程度の範囲内に定めることが望ま
しい。円柱状風向体30の直径が小さすぎると、熱風の
流れを換えさせる作用が十分に得られず、ベニヤ板に熱
風を導く効果が低くなる一方、円柱状風向体30の直径
が大きすぎると、熱風の流れを阻害して圧力損失が大き
くなるため、上述の範囲に定めるのがよい。
【0025】図10に示すように円柱状風向体30は中
空のものとすることができる。例えば、円筒部材の両端
開口を端板で閉塞した金属製風向体(例えば鋼製のも
の)を採用することができる。このように中空構造の風
向体とする場合、その内部に熱媒体として高温蒸気を供
給することができる。例えば、入口側の蒸気管35、出
口側の蒸気管(図11参照)36との間に中空の各円柱
状風向体30が並列に接続され、高温の蒸気が蒸気管3
5を経て各風向体30の内部に導かれ、更に出口側の蒸
気管36を経て外部に排出されるとともに、必要に応じ
蒸気源に戻される。
【0026】なお、各風向体30は、その端面に固定さ
れたブラケット31を介して前述のフレーム3に固定さ
れ、図8及び図9に示すように入口側の蒸気管35、出
口側の蒸気管36は本管33、34に対し並列に接続さ
れて垂直方向に延びている。なお図11に示す搬送ロー
ラ5の一方の端部には、図8に示すようにスプロケット
38が固定され、これらのスプロケット38に上から乗
るようにチェーン37が取り回されて、各スプロケット
38を介して一組の搬送ローラ5の一方を回転駆動す
る。これとは反対側には各搬送ローラ5がギヤ39で連
結されていて、チェーン37の駆動により各組の搬送ロ
ーラ5が一斉に回転することとなる。
【0027】図11は中空の各円柱状風向体30に蒸気
を供給している状態を示し、これにより各風向体30は
内部から加熱されて、これ自身が熱源となる。そして、
同図(b)に示すようにこれら風向体30に当たって分
流する熱風は、向きを変えられるとともにその蒸気で加
熱された風向体30から熱を得る。従って下流に行って
も熱風の温度低下防止ないしは抑制がされ、熱風の流れ
を変える作用と熱を与える作用との二つを相乗的に発揮
する。
【0028】図12は、ベニヤ板Wを上下から挟むよう
に網ベルト40、41を巡回させ、これらでベニヤ板W
を挟むように下流に流すものである。この例では搬送路
が2段、T1、T2の場合を例示している。各網ベルト4
0、41は反転ロール43、44及び45、46に掛け
渡され、各網ベルト40、41の上側の軌道は下側から
搬送方向に複数個配置されたローラ48によりその垂れ
下がりが防止される。各網ベルト40、41はこれら上
側軌道に接触して回転するローラ48の摩擦力による駆
動力を受けて巡回する。前述と同様、ブロワ15から吹
き出される空気がヒータ21、22で加熱されて乾燥室
10に導かれたのを再びブロワ15に戻るように循環す
る。各網ベルト40、41の巡回路の内側に包含される
ように前述と同様の円柱状風向体30が所定の間隔で配
置され、網ベルト40、41を通過してきた熱風をベニ
ヤ板Wの板面に導く役割を果たす。
【0029】なお、図13に示すように例えば網ベルト
40に換えて、互いに平行な紐状のベルト47をローラ
43、44間に掛け渡し、これによってベニヤ板Wを網
ベルト41との間で挟むようにすることもできる。この
紐状のベルト47としては例えば螺旋状に巻いたスプリ
ング状のワイヤを用いることができる。
【0030】図14は、折り返しの巡回経路を持つ網コ
ンベヤ50と、これに組み合わされた同様の折り返しタ
イプの網コンベヤ51とにより、図のからに至る屈
曲した搬送路が形成されたものを示す。このような搬送
路には原木から帯状にむかれたベニヤ板を一旦巻玉とし
てストックした後、巻き戻したベニヤ板(カットされて
いないもの)が導かれて、上述の〜の屈曲した搬送
路に沿って下流に流される。そして、乾燥室10内を通
過する間に、ブロワ15からヒータ21、22を経て加
熱された熱風により加熱・乾燥される。
【0031】網ベルト50はローラ52、53、54、
55、56に巻き懸けられ、網ベルト51はローラ5
6、57、61、60、55に巻き懸けられている。各
網ベルト50、51は、前記記載と同様、接触して回転
するローラ48の摩擦力による駆動力を受けて巡回す
る。なお、例えばから供給されるベニヤ板Wは、原木
からむかれた帯状のベニヤ板を巻き取った巻玉を巻き戻
すように供給されて、出口側のから公知の機構で取り
出されるようにすることができ、そのように屈曲した搬
送路の上下に位置するように前述と同様の円柱状風向体
30が設けられ、また水平方向に所定の間隔で並んでい
る。この場合も、乾燥室10に供給される熱風が風向体
30でベニヤ板Wの板面へ強制的に向かうような流れが
生じる。
【0032】以上の説明では軸状風向体がすべて円柱状
の断面を有するものであったが、図15(a)に例示す
るように、楕円状の断面もしくはトラック形状(互いに
平行な直線断面部の両側に半円弧状断面が連結されたも
の)や、熱風の上流側が円弧状断面で下流側が下流に向
かう程先細りになる流線形の断面を組み合わせたもので
もよい。なお、例えば同図(b)に示すような外観の風
向体を得る場合、同図(c)に示すように円筒部材の下
流側の側面に先細りの風向補助体65を溶接等適宜の固
定手段により一体化したものでもよい。
【0033】図16に示すように前述の中空の風向体の
外周面に多数の小孔70を設けた円柱状風向体71と
し、この小孔付きの風向体71内にその入口72から熱
風を所定の圧力で供給し、かつ多数の小孔70からその
熱風を外部へ吹き出すよう構成することもできる。その
場合、熱風の供給系としては、図1のヒータ21、22
を経て生成された熱風の経路を分技させて各中空風向体
71に並列に供給することもできるし、それとはまった
く別の系統(ブロワ、ヒータ等)で生成した熱風を各風
向体71に導くようにしてもよい。いずれにしても図1
6(b)に示すように、風向体71の外周面に沿って熱
風がベニヤ板Wの板面に導かれるとともに、それらの板
面に対し各風向板71から熱風が吹き出されるので、い
っそう効果的にベニヤ板Wを乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベニヤドライヤの一例を1つの加熱セ
クションにおいて示す簡略な正面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】熱風の循環経路を示す平面図。
【図5】図1の要部を取り出して示す作用説明図。
【図6】図5の位置関係を更に拡大して示す図。
【図7】図6とは軸状風向体の大きさをそれぞれ変えた
図。
【図8】中空の軸状風向体内に高温蒸気を導く配管の一
例を示す正面図。
【図9】その背面図。
【図10】その配管部分を取り出した拡大図。
【図11】図10の作用説明図。
【図12】網ベルトによる直通型のベニヤドライヤに本
発明を適用した一例を簡略に示す正面図。
【図13】ベニヤ板を網ベルトと紐状のベルトで挟んで
移動させる構成例を示す図。
【図14】カットしていない帯状のベニヤ板を折り換え
すように移動させるベニヤドライヤに本発明を適用した
一例を簡略に示す正面図。
【図15】軸状風向体の円形以外のいくつかの断面例を
示す図。
【図16】中空の軸状風向体に多数の小孔を設けた例を
示す図。
【図17】従来例を簡略に示す図。
【符号の説明】
1 加熱セクション 2 ハウジング 5 搬送ローラ 10 乾燥室 11 上部ダクト 12 上流側サイドダクト 13 下流側サイドダクト 15 ブロワ 16 ファン 21、22 ヒータ 23 高温蒸気源 30 円柱状風向体(軸状風向体) 35、36 蒸気管 40、41 網ベルト

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱用のハウジング内で、乾燥させるべ
    きベニヤ板を搬送路に沿って送る搬送手段と、 そのベニヤ板を乾燥するための熱風を前記ハウジング内
    に通す熱風供給手段と、 前記搬送路と交差するよう
    に、かつ送られるベニヤ板の板面に熱風を導くために設
    けられ、その熱風の風上側がその風上側に向かって所定
    の曲率で膨出する滑らかな湾曲形状とされ、その風下側
    が前記風上側の湾曲形状に連続する外周面とされた軸状
    風向体とを備え、 その軸状風向体により前記熱風が前記ベニヤ板の板面に
    導かれ、さらに下流に流れることを特徴とするベニヤド
    ライヤ。
  2. 【請求項2】 前記軸状風向体は、熱風の風上側及び風
    下側がいずれも円筒面状の外周面を有し、全体として円
    柱状の外観を有する請求項1に記載のベニヤドライヤ。
  3. 【請求項3】 前記軸状風向体は、内部が中空とされて
    いる請求項1又は2に記載のベニヤドライヤ。
  4. 【請求項4】 前記中空の軸状風向体内に、その軸状風
    向体を加熱するための熱媒体となる高温蒸気、高温油、
    高温空気等の熱源流体を流通させ、その軸状風向体自身
    が前記熱風に対する更なる加熱源となりつつ、その熱風
    を前記ベニヤ板の板面に導くことを特徴とする請求項3
    に記載のベニヤドライヤ。
  5. 【請求項5】 前記搬送路には前記ベニヤ板の搬送手段
    としてそのベニヤ板を板厚方向の両側から挟みつつ回転
    して前記ベニヤ板を送る搬送ローラが複数組その搬送路
    において所定の間隔で設けられ、さらにその搬送路が複
    数段に形成されて、それら複数段の搬送路では前記複数
    組の搬送ローラが互いに対応する位置に配置されてお
    り、前記軸状風向体は、複数段の搬送路の間に、かつ各
    組の搬送ローラの間に位置するように設けられ、前記搬
    送ローラと前記軸状風向体とが前記複数段の搬送路にわ
    たって互い違いに配置されている請求項1ないし4のい
    ずれかに記載のベニヤドライヤ。
  6. 【請求項6】 前記軸状風向体は、複数段の搬送路のほ
    ぼ中点位置及び/又は前記各種の搬送ローラのほぼ中点
    位置に位置している請求項5に記載のベニヤドライヤ。
  7. 【請求項7】 前記複数段の搬送路がほぼ水平方向に設
    けられ、それら複数段の搬送路の間に、エロフィンヒー
    タを設けることなく、その代わりに前記軸状風向体が設
    けられ、かつ、前記複数段の搬送路間において互いに対
    向する上下の搬送ローラの外周面間距離が、少なくとも
    当該搬送ローラの直径より小さくされている請求項5に
    記載のベニヤドライヤ。
  8. 【請求項8】 前記上下の搬送ローラの外周面間距離
    は、当該搬送ローラの直径をDとして1/4D〜3/4
    Dに設定されている請求項7に記載のベニヤドライヤ。
  9. 【請求項9】 前記軸状風向体は円柱状をなし、その直
    径D’が前記搬送ローラの直径をDとして、1.5D〜
    2.5Dに設定されている請求項5〜8のいずれかに記
    載のベニヤドライヤ。
  10. 【請求項10】 前記軸状風向体は、前記複数段の搬送
    路間において周囲に位置する前記複数組の搬送ローラか
    らほぼ等距離に位置するとともに、一の搬送路とそれに
    隣接する搬送路の互いに対応する組の搬送ローラ間の距
    離のほぼ半分の距離を隔てて、前記軸状風向体が前記周
    囲の搬送ローラに近接し、これによって、前記軸状風向
    体とこれに隣接する一方の搬送ローラ間の流路断面積と
    他方の搬送ローラ間の流路断面積との和が、前記対応す
    る組の搬送ローラ間の流路断面積にほぼ等しくなるよう
    にされている請求項5に記載のベニヤドライヤ。
  11. 【請求項11】 前記搬送手段は、前記ベニヤ板を板厚
    方向に挟んだ状態で巡回する巻掛け搬送手段を含み、少
    なくとも前記ベニヤ板を支持する側の巻掛け部材は網コ
    ンベアとされ、前記軸状風向体は前記巻掛け搬送手段の
    周回路の内側にその搬送路とほぼ直交する向きに配置さ
    れている請求項1ないし4のいずれかに記載のベニヤド
    ライヤ。
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