JPH1135788A - ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法Info
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- JPH1135788A JPH1135788A JP19098997A JP19098997A JPH1135788A JP H1135788 A JPH1135788 A JP H1135788A JP 19098997 A JP19098997 A JP 19098997A JP 19098997 A JP19098997 A JP 19098997A JP H1135788 A JPH1135788 A JP H1135788A
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- organic peroxide
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- propylene
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プロピレン−エチレンブロック共重合体を改
質し、高い流動性と優れた低温面衝撃特性を有するポリ
プロピレン系樹脂組成物を効率よく製造する方法を提供
すること。 【解決手段】 MIが0.5〜20で、結晶部の極限粘度
〔η〕P に対する非晶部の〔η〕EPの比が1.5〜5のプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体と、添加位置の樹
脂温度における半減期が1〜60秒の有機過酸化物と
を、多軸押出機を用い、溶融可塑化部のシリンダー温度
を常温以上、樹脂の融点+30℃以下に設定し、押出機
における平均樹脂温度における有機過酸化物の半減期の
3倍以上の平均滞留時間にて、かつ機械的エネルギーが
樹脂1kg当たり0.15〜0.45kWになるように、混
練・造粒する。
質し、高い流動性と優れた低温面衝撃特性を有するポリ
プロピレン系樹脂組成物を効率よく製造する方法を提供
すること。 【解決手段】 MIが0.5〜20で、結晶部の極限粘度
〔η〕P に対する非晶部の〔η〕EPの比が1.5〜5のプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体と、添加位置の樹
脂温度における半減期が1〜60秒の有機過酸化物と
を、多軸押出機を用い、溶融可塑化部のシリンダー温度
を常温以上、樹脂の融点+30℃以下に設定し、押出機
における平均樹脂温度における有機過酸化物の半減期の
3倍以上の平均滞留時間にて、かつ機械的エネルギーが
樹脂1kg当たり0.15〜0.45kWになるように、混
練・造粒する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリプロピレン系樹
脂組成物の製造方法に関し、さらに詳しくは、プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体を改質して、高い流動性
を有するとともに、優れた低温面衝撃特性を有し、自動
車部品や、家電製品、特に冷蔵庫などの内部部品などの
射出成形品の材料として好適なポリプロピレン系樹脂組
成物を効率よく製造する方法に関するものである。
脂組成物の製造方法に関し、さらに詳しくは、プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体を改質して、高い流動性
を有するとともに、優れた低温面衝撃特性を有し、自動
車部品や、家電製品、特に冷蔵庫などの内部部品などの
射出成形品の材料として好適なポリプロピレン系樹脂組
成物を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車分野や家電製品分野などに
おいては、射出成形サイクルの向上や小型の成形機で大
型部品の成形を可能とするために、流動性の高い樹脂の
開発が望まれている。プロピレン−エチレンブロック共
重合体の流動性を上げるには、その主成分であるプロピ
レン単独重合部の分子量を下げることが必要である。そ
して、上記用途に供される材料は、高い衝撃特性が要求
されるため、ブロック共重合体の分子量を上げることが
必要となる。特に分解プロセスで、このような特性を有
するプロピレン−エチレンブロック共重合体を製造する
場合には、分解反応により、プロピレン単独重合部及び
ブロック共重合部ともに分子量低下を引き起こすため、
一層高い分子量のものに重合しておく必要がある。しか
しながら、主要な部分を占めるプロピレン単独重合部の
分子量に対し、ブロック共重合部の分子量が高くなるに
伴い、文献などで報告されているように、ドメイン構造
となるブロック共重合部の粒径が増大して、ゲルやブツ
となり、衝撃破壊評価時の破壊開始点となって、面衝撃
特性を大きく低下させる。
おいては、射出成形サイクルの向上や小型の成形機で大
型部品の成形を可能とするために、流動性の高い樹脂の
開発が望まれている。プロピレン−エチレンブロック共
重合体の流動性を上げるには、その主成分であるプロピ
レン単独重合部の分子量を下げることが必要である。そ
して、上記用途に供される材料は、高い衝撃特性が要求
されるため、ブロック共重合体の分子量を上げることが
必要となる。特に分解プロセスで、このような特性を有
するプロピレン−エチレンブロック共重合体を製造する
場合には、分解反応により、プロピレン単独重合部及び
ブロック共重合部ともに分子量低下を引き起こすため、
一層高い分子量のものに重合しておく必要がある。しか
しながら、主要な部分を占めるプロピレン単独重合部の
分子量に対し、ブロック共重合部の分子量が高くなるに
伴い、文献などで報告されているように、ドメイン構造
となるブロック共重合部の粒径が増大して、ゲルやブツ
となり、衝撃破壊評価時の破壊開始点となって、面衝撃
特性を大きく低下させる。
【0003】一方、成形性を向上させるために高流動化
させるには、一般に、重合時の水素添加量を増加させる
方法や有機過酸化物による分解方法が行われている。例
えばプロピレン−エチレンブロック共重合体に対して有
機過酸化物を使用する方法が提案されている(特公昭5
1−30102号公報など)。さらに、プロピレン−エ
チレンブロック共重合体の低温衝撃特性の改良について
は、一般に、共重合部の分子量を高める、共重合部
量を増加させる、共重合部のエチレン単位含有量を多
くするなどの方法が行われている。そして、低温におけ
る耐衝撃性を改良した樹脂を有機過酸化物により流動性
を改良する方法(特公昭51−30102号公報)、共
重合物の極限粘度〔η〕EPが4〜15デシリットル/g
のブロック共重合体を有機過酸化物により分解して耐衝
撃性を改良する方法(特開昭55−139447号公
報)が提案されているが、流動性や耐衝撃性の改良効果
は充分なものとはいえない。すなわち、これらの方法で
は、破壊開始点となる非晶部の凝集体(ゲルやブツ)を
なくすことができず、むしろ落錘衝撃強度が低下し、樹
脂本来のもつ性能を最大限に引き出せていないのが実状
である。
させるには、一般に、重合時の水素添加量を増加させる
方法や有機過酸化物による分解方法が行われている。例
えばプロピレン−エチレンブロック共重合体に対して有
機過酸化物を使用する方法が提案されている(特公昭5
1−30102号公報など)。さらに、プロピレン−エ
チレンブロック共重合体の低温衝撃特性の改良について
は、一般に、共重合部の分子量を高める、共重合部
量を増加させる、共重合部のエチレン単位含有量を多
くするなどの方法が行われている。そして、低温におけ
る耐衝撃性を改良した樹脂を有機過酸化物により流動性
を改良する方法(特公昭51−30102号公報)、共
重合物の極限粘度〔η〕EPが4〜15デシリットル/g
のブロック共重合体を有機過酸化物により分解して耐衝
撃性を改良する方法(特開昭55−139447号公
報)が提案されているが、流動性や耐衝撃性の改良効果
は充分なものとはいえない。すなわち、これらの方法で
は、破壊開始点となる非晶部の凝集体(ゲルやブツ)を
なくすことができず、むしろ落錘衝撃強度が低下し、樹
脂本来のもつ性能を最大限に引き出せていないのが実状
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、プロピレン−エチレンブロック共重合体を改
質して、高い流動性を有するとともに、優れた低温面衝
撃特性を有するポリプロピレン系樹脂組成物を効率よく
製造する方法を提供することを目的とするものである。
状況下で、プロピレン−エチレンブロック共重合体を改
質して、高い流動性を有するとともに、優れた低温面衝
撃特性を有するポリプロピレン系樹脂組成物を効率よく
製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い流動
性を有するとともに、優れた低温面衝撃特性を有するポ
リプロピレン系樹脂組成物について鋭意研究を重ねた結
果、特定の性状を有するプロピレン−エチレンブロック
共重合体と特定の半減期を有する有機過酸化物とを、多
軸押出機を使用し、特定の条件で混練・造粒することに
より、前記目的を達成しうることを見出した。本発明は
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、多軸押出機を使用し、プロピレン−エチレン
ブロック共重合体と有機過酸化物とを混練・造粒するに
当たり、プロピレン−エチレンブロック共重合体とし
て、メルトインデックスが0.5〜20g/10分の範囲
にあり、かつ結晶化分別法において、結晶部の極限粘度
〔η〕P に対する非晶部の極限粘度〔η〕EP の比
〔η〕EP/〔η〕P が1.5〜5及び非晶部の含有量が5
〜40重量%であるものを用い、有機過酸化物として、
添加位置の樹脂温度における半減期t1/2 が1〜60秒
の範囲にあるものを用い、かつ多軸押出機における混練
条件が、(イ)溶融可塑化部のシリンダー温度が室温以
上、樹脂の融点+30℃以下であること、(ロ)有機過
酸化物の添加位置の樹脂温度と押出機出口の樹脂温度の
平均温度における有機過酸化物の半減期をt'1/2とし、
添加位置からダイス出口までの平均滞留時間をtP とし
た場合、式 tP ≧3×t'1/2 の関係を満たすこと、及び(ハ)混練時の機械的エネル
ギーが、樹脂1kgに対して0.15〜0.45kWである
ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方
法を提供するものである。
性を有するとともに、優れた低温面衝撃特性を有するポ
リプロピレン系樹脂組成物について鋭意研究を重ねた結
果、特定の性状を有するプロピレン−エチレンブロック
共重合体と特定の半減期を有する有機過酸化物とを、多
軸押出機を使用し、特定の条件で混練・造粒することに
より、前記目的を達成しうることを見出した。本発明は
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、多軸押出機を使用し、プロピレン−エチレン
ブロック共重合体と有機過酸化物とを混練・造粒するに
当たり、プロピレン−エチレンブロック共重合体とし
て、メルトインデックスが0.5〜20g/10分の範囲
にあり、かつ結晶化分別法において、結晶部の極限粘度
〔η〕P に対する非晶部の極限粘度〔η〕EP の比
〔η〕EP/〔η〕P が1.5〜5及び非晶部の含有量が5
〜40重量%であるものを用い、有機過酸化物として、
添加位置の樹脂温度における半減期t1/2 が1〜60秒
の範囲にあるものを用い、かつ多軸押出機における混練
条件が、(イ)溶融可塑化部のシリンダー温度が室温以
上、樹脂の融点+30℃以下であること、(ロ)有機過
酸化物の添加位置の樹脂温度と押出機出口の樹脂温度の
平均温度における有機過酸化物の半減期をt'1/2とし、
添加位置からダイス出口までの平均滞留時間をtP とし
た場合、式 tP ≧3×t'1/2 の関係を満たすこと、及び(ハ)混練時の機械的エネル
ギーが、樹脂1kgに対して0.15〜0.45kWである
ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方
法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のポリプロピレン系樹脂組
成物の製造方法においては、プロピレン−エチレンブロ
ック共重合体として、以下に示す性状を有するものが用
いられる。まず、メルトインデックス(MI)が0.5〜
20g/10分の範囲にあることが必要である。このM
Iが0.5g/10分未満では有機過酸化物の混練に大き
な機械的エネルギーを必要とし、経済的に不利であり、
また20g/10分を超えるとゲルが消失しにくく、低
温面衝撃強度の向上効果が充分に発揮されない。混練に
要する機械的エネルギー及び低温面衝撃強度の向上効果
を考慮すると、好ましいMIは2〜15g/10分の範
囲である。なお、このMIはJISに準拠し、温度23
0℃、荷重2160gの条件で測定した値である。次
に、結晶化分別法において、結晶部の極限粘度〔η〕P
に対する非晶部の極限粘度〔η〕EPの比が1.5〜5の範
囲にあることが必要である。この〔η〕EP/〔η〕P が
1.5未満では本発明の方法によらなくとも、これまで通
常報告されている方法でプロピレン−エチレンブロック
共重合体に有機過酸化物を混合しても、得られる組成物
の物性は、本発明の方法のものと変わらない。一方、
〔η〕EP/〔η〕P が5を超えるとゲルが多くなって所
望の物性を有する組成物が得られず、本発明の目的が達
せられない。本発明の効果が有効に発揮され、かつ満足
しうる物性を有する組成物が得られる点から、この
〔η〕EP/〔η〕P は、特に1.5〜3の範囲が好まし
い。なお、これらの極限粘度は、テトラリン中、温度1
35℃にて測定した値である。
成物の製造方法においては、プロピレン−エチレンブロ
ック共重合体として、以下に示す性状を有するものが用
いられる。まず、メルトインデックス(MI)が0.5〜
20g/10分の範囲にあることが必要である。このM
Iが0.5g/10分未満では有機過酸化物の混練に大き
な機械的エネルギーを必要とし、経済的に不利であり、
また20g/10分を超えるとゲルが消失しにくく、低
温面衝撃強度の向上効果が充分に発揮されない。混練に
要する機械的エネルギー及び低温面衝撃強度の向上効果
を考慮すると、好ましいMIは2〜15g/10分の範
囲である。なお、このMIはJISに準拠し、温度23
0℃、荷重2160gの条件で測定した値である。次
に、結晶化分別法において、結晶部の極限粘度〔η〕P
に対する非晶部の極限粘度〔η〕EPの比が1.5〜5の範
囲にあることが必要である。この〔η〕EP/〔η〕P が
1.5未満では本発明の方法によらなくとも、これまで通
常報告されている方法でプロピレン−エチレンブロック
共重合体に有機過酸化物を混合しても、得られる組成物
の物性は、本発明の方法のものと変わらない。一方、
〔η〕EP/〔η〕P が5を超えるとゲルが多くなって所
望の物性を有する組成物が得られず、本発明の目的が達
せられない。本発明の効果が有効に発揮され、かつ満足
しうる物性を有する組成物が得られる点から、この
〔η〕EP/〔η〕P は、特に1.5〜3の範囲が好まし
い。なお、これらの極限粘度は、テトラリン中、温度1
35℃にて測定した値である。
【0007】さらに、非晶部(共重合体ブロック部)の
含有量が5〜40重量%の範囲にあることが必要であ
る。この含有量が5重量%未満では低温面衝撃強度の向
上効果が充分に発揮されず、また40重量%を超えると
熱変形温度や剛性の低下が大きい。低温面衝撃強度の向
上効果及び他の物性とのバランスを考慮すると、この非
晶部の好ましい含有量は、6〜30重量%の範囲であ
る。なお、結晶化分別法は、下記の方法に従って実施し
た。サンプル5gをパラキシレン700ccに140℃
で120分間溶解させ、8時間放冷後、ろ過する方法に
より行った。本発明で用いるプロピレン−エチレンブロ
ック共重合体の製造方法については、前記性状を有する
プロピレン−エチレンブロック共重合体が得られる方法
であればよく、特に制限されず、従来公知の方法の中か
ら、任意の方法を選択して採用することができる。
含有量が5〜40重量%の範囲にあることが必要であ
る。この含有量が5重量%未満では低温面衝撃強度の向
上効果が充分に発揮されず、また40重量%を超えると
熱変形温度や剛性の低下が大きい。低温面衝撃強度の向
上効果及び他の物性とのバランスを考慮すると、この非
晶部の好ましい含有量は、6〜30重量%の範囲であ
る。なお、結晶化分別法は、下記の方法に従って実施し
た。サンプル5gをパラキシレン700ccに140℃
で120分間溶解させ、8時間放冷後、ろ過する方法に
より行った。本発明で用いるプロピレン−エチレンブロ
ック共重合体の製造方法については、前記性状を有する
プロピレン−エチレンブロック共重合体が得られる方法
であればよく、特に制限されず、従来公知の方法の中か
ら、任意の方法を選択して採用することができる。
【0008】一方、有機過酸化物としては、後述する多
軸押出機において、その添加位置の樹脂温度における半
減期t1/2 が1〜60秒の範囲にあるものが用いられ
る。この半減期t1/2 が1秒未満のものでは、有機過酸
化物が樹脂中に充分に分散される前に分解し、反応効率
が悪く、また60秒を超えると通常の押出機では反応が
完結せず、次の成形加工時に分解が生じ、トラブルの原
因となる。有機過酸化物が樹脂中に充分に分散して分解
するとともに、押出機中で反応を完結させるには、該半
減期t1/2 は、2〜30秒の範囲にあるのが好ましい。
軸押出機において、その添加位置の樹脂温度における半
減期t1/2 が1〜60秒の範囲にあるものが用いられ
る。この半減期t1/2 が1秒未満のものでは、有機過酸
化物が樹脂中に充分に分散される前に分解し、反応効率
が悪く、また60秒を超えると通常の押出機では反応が
完結せず、次の成形加工時に分解が生じ、トラブルの原
因となる。有機過酸化物が樹脂中に充分に分散して分解
するとともに、押出機中で反応を完結させるには、該半
減期t1/2 は、2〜30秒の範囲にあるのが好ましい。
【0009】この有機過酸化物としては、該半減期が上
記範囲にあればよく、特に制限されないが、従来公知の
ものの中から任意のものを一種又は二種以上を選択して
用いることができる。このような有機過酸化物の代表例
としては、液体状の2,5−ジメチル−2,5−ジ−
(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン及び粒状の
1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼンなどを挙げることができる。そのほか
2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3;tert−ブチルクミルパー
オキサイド;ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド;1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシク
ロヘキサンなどを好適な有機過酸化物として挙げること
ができる。本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、
従来ポリプロピレン系樹脂組成物において慣用されてい
る添加剤、例えば酸化防止剤,熱安定剤,紫外線吸収
剤,光安定剤,中和剤,核剤,難燃剤,難燃助剤,帯電
防止剤,無機又は有機フィラー,着色剤などを、本発明
の目的が損なわれない範囲で、所望により添加すること
ができる。
記範囲にあればよく、特に制限されないが、従来公知の
ものの中から任意のものを一種又は二種以上を選択して
用いることができる。このような有機過酸化物の代表例
としては、液体状の2,5−ジメチル−2,5−ジ−
(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン及び粒状の
1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼンなどを挙げることができる。そのほか
2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3;tert−ブチルクミルパー
オキサイド;ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド;1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシク
ロヘキサンなどを好適な有機過酸化物として挙げること
ができる。本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、
従来ポリプロピレン系樹脂組成物において慣用されてい
る添加剤、例えば酸化防止剤,熱安定剤,紫外線吸収
剤,光安定剤,中和剤,核剤,難燃剤,難燃助剤,帯電
防止剤,無機又は有機フィラー,着色剤などを、本発明
の目的が損なわれない範囲で、所望により添加すること
ができる。
【0010】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の調
製には、二軸以上の多軸押出機が用いられる。この押出
機の回転方向は、同方向及び異方向のいずれであっても
よい。なお、単軸押出機では混練が不充分であって、ゲ
ルが多く残り、低温面衝撃強度の向上効果が充分に発揮
されず、本発明の目的が達せられない。多軸押出機を用
いて、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を調製する
場合、プロピレン−エチレンブロック共重合体及び所望
により用いられる各種添加剤の供給方法については特に
制限はなく、例えばプロピレン−エチレンブロック共重
合体と各種添加剤とを、予めヘンシェルミキサーやリボ
ンブレンダーなどで混合したのち、これを押出機に供給
してもよく、あるいは各添加剤をそれぞれ個別のフィー
ダーで供給するか、又は添加剤の数種を混合したものを
フィーダーで供給してもよい。
製には、二軸以上の多軸押出機が用いられる。この押出
機の回転方向は、同方向及び異方向のいずれであっても
よい。なお、単軸押出機では混練が不充分であって、ゲ
ルが多く残り、低温面衝撃強度の向上効果が充分に発揮
されず、本発明の目的が達せられない。多軸押出機を用
いて、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を調製する
場合、プロピレン−エチレンブロック共重合体及び所望
により用いられる各種添加剤の供給方法については特に
制限はなく、例えばプロピレン−エチレンブロック共重
合体と各種添加剤とを、予めヘンシェルミキサーやリボ
ンブレンダーなどで混合したのち、これを押出機に供給
してもよく、あるいは各添加剤をそれぞれ個別のフィー
ダーで供給するか、又は添加剤の数種を混合したものを
フィーダーで供給してもよい。
【0011】一方、有機過酸化物は、押出機内の溶融可
塑化後の溶融樹脂に添加することが必要である。該有機
過酸化物が液体状の場合は、ポンプを使用し、シリンダ
ーに取り付けたノズルより供給することができる。この
場合、適当な溶媒などで希釈して供給してもよい。ま
た、有機過酸化物が粉末又は粒状の場合は、スクリュー
フィダー,振動式フィダーなどにより、シリンダー開口
部より供給することができる。この場合、適当なメルト
インデックスを有するホモポリプロピレンなどにより希
釈して供給することも可能である。この多軸押出機にお
けるスクリューの形状としては、樹脂の溶融可塑化を行
う部分、溶融樹脂に有機過酸化物を添加する部分、この
有機過酸化物を樹脂中に分散するL/D(長さ/径)が
1以上のニィーディングディスクなどのミキシング部分
及びダイスの抵抗に打ち勝って押し出す部分から達成さ
れているものが好適である。また、任意の位置にベント
などを設けてもよい。本発明においては、この多軸押出
機における混練条件として、以下に示す条件が採用され
る。まず、溶融可塑部のシリンダー温度は、室温(約2
0℃)以上、樹脂の融点+30℃以下に設定される。こ
の温度が室温未満では冷媒などを用いた強制冷却設備が
必要で、設備が大がかりとなり、経済的に不利である。
また、樹脂の融点+30℃より高い温度ではゲルが増加
し、低温面衝撃強度の向上効果が充分に発揮されない。
エネルギー効率及び得られる組成物の物性面から、この
溶媒可塑部のシリンダー温度は60〜180℃の範囲が
好ましい。
塑化後の溶融樹脂に添加することが必要である。該有機
過酸化物が液体状の場合は、ポンプを使用し、シリンダ
ーに取り付けたノズルより供給することができる。この
場合、適当な溶媒などで希釈して供給してもよい。ま
た、有機過酸化物が粉末又は粒状の場合は、スクリュー
フィダー,振動式フィダーなどにより、シリンダー開口
部より供給することができる。この場合、適当なメルト
インデックスを有するホモポリプロピレンなどにより希
釈して供給することも可能である。この多軸押出機にお
けるスクリューの形状としては、樹脂の溶融可塑化を行
う部分、溶融樹脂に有機過酸化物を添加する部分、この
有機過酸化物を樹脂中に分散するL/D(長さ/径)が
1以上のニィーディングディスクなどのミキシング部分
及びダイスの抵抗に打ち勝って押し出す部分から達成さ
れているものが好適である。また、任意の位置にベント
などを設けてもよい。本発明においては、この多軸押出
機における混練条件として、以下に示す条件が採用され
る。まず、溶融可塑部のシリンダー温度は、室温(約2
0℃)以上、樹脂の融点+30℃以下に設定される。こ
の温度が室温未満では冷媒などを用いた強制冷却設備が
必要で、設備が大がかりとなり、経済的に不利である。
また、樹脂の融点+30℃より高い温度ではゲルが増加
し、低温面衝撃強度の向上効果が充分に発揮されない。
エネルギー効率及び得られる組成物の物性面から、この
溶媒可塑部のシリンダー温度は60〜180℃の範囲が
好ましい。
【0012】次に、有機過酸化物の添加位置の樹脂温度
と押出機出口の樹脂温度の平均温度における有機過酸化
物の半減期をt'1/2とし、添加位置からダイス出口まで
の平均滞留時間をtP とした場合、式 tP ≧3×t'1/2 の関係を満たすことが必要である。tP が3×t'1/2未
満では押出機中で反応が充分に完結せず、次の成形加工
時に分解が生じ、分子量が低下するなど、トラブルが生
じるおそれがある。さらに、混練時の機械的エネルギー
は、樹脂1kgに対して0.15〜0.45kWの範囲であ
る。機械的エネルギーが0.15kW未満では混練が不充
分となり、所望の物性を有する組成物が得られず、また
0.45kWを超えると消費エネルギーの大きさの割には
物性の向上効果は認められず、むしろ経済的に不利とな
る。
と押出機出口の樹脂温度の平均温度における有機過酸化
物の半減期をt'1/2とし、添加位置からダイス出口まで
の平均滞留時間をtP とした場合、式 tP ≧3×t'1/2 の関係を満たすことが必要である。tP が3×t'1/2未
満では押出機中で反応が充分に完結せず、次の成形加工
時に分解が生じ、分子量が低下するなど、トラブルが生
じるおそれがある。さらに、混練時の機械的エネルギー
は、樹脂1kgに対して0.15〜0.45kWの範囲であ
る。機械的エネルギーが0.15kW未満では混練が不充
分となり、所望の物性を有する組成物が得られず、また
0.45kWを超えると消費エネルギーの大きさの割には
物性の向上効果は認められず、むしろ経済的に不利とな
る。
【0013】また、有機過酸化物の添加量は、プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体のメルトインデックスを
MI1 、得られるポリプロピレン系樹脂組成物のメルト
インデックスをMI2 とした場合、MI2 /MI1 が2
〜100の範囲にあり、かつMI2 が20〜200g/
10分の範囲になるように調整するのが望ましい。組成
物のメルトインデックスMI2 が20g/10分未満で
は流動性が不充分であり、一方200g/10分を超え
るとストランドカット,アンダーウォーターカットなど
のカッティング性が悪くなる傾向がみられる。また、M
I2 /MI1 が2未満では流動性の改良効果が充分に発
揮されないおそれがあり、100を超えると有機過酸化
物の添加量が多くなり、経済的に不利となるため好まし
くない。
ン−エチレンブロック共重合体のメルトインデックスを
MI1 、得られるポリプロピレン系樹脂組成物のメルト
インデックスをMI2 とした場合、MI2 /MI1 が2
〜100の範囲にあり、かつMI2 が20〜200g/
10分の範囲になるように調整するのが望ましい。組成
物のメルトインデックスMI2 が20g/10分未満で
は流動性が不充分であり、一方200g/10分を超え
るとストランドカット,アンダーウォーターカットなど
のカッティング性が悪くなる傾向がみられる。また、M
I2 /MI1 が2未満では流動性の改良効果が充分に発
揮されないおそれがあり、100を超えると有機過酸化
物の添加量が多くなり、経済的に不利となるため好まし
くない。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、結晶化分別法は、明細書本文に
記載した方法で実施し、極限粘度及びメルトインデック
スは、明細書本文に記載した方法で測定した。また、組
成物の低温面衝撃強度及びゲル数は下記の要領に従って
測定した。 (1)低温面衝撃強度 JIS−K−7211に従い、試験片の50%が破壊す
る衝撃エネルギーを算出した。 (2)ゲル数 フィルム成形機により、厚さ30μmのフィルムを成形
し、0.1mm以上のゲルの数を目視で測定した。また、
造粒機としては、スクリュー径47mmの日本製鋼所製
二軸押出機「TEX−44」を使用した。有機過酸化物
添加位置には、シリンダーにノズルを設け、液添加を可
能とするとともに、シリンダーに開口部を設け粉添加を
可能とした。有機過酸化物の添加位置の樹脂温度は、D
ynisco社製赤外線輻射温度計により測定した。
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、結晶化分別法は、明細書本文に
記載した方法で実施し、極限粘度及びメルトインデック
スは、明細書本文に記載した方法で測定した。また、組
成物の低温面衝撃強度及びゲル数は下記の要領に従って
測定した。 (1)低温面衝撃強度 JIS−K−7211に従い、試験片の50%が破壊す
る衝撃エネルギーを算出した。 (2)ゲル数 フィルム成形機により、厚さ30μmのフィルムを成形
し、0.1mm以上のゲルの数を目視で測定した。また、
造粒機としては、スクリュー径47mmの日本製鋼所製
二軸押出機「TEX−44」を使用した。有機過酸化物
添加位置には、シリンダーにノズルを設け、液添加を可
能とするとともに、シリンダーに開口部を設け粉添加を
可能とした。有機過酸化物の添加位置の樹脂温度は、D
ynisco社製赤外線輻射温度計により測定した。
【0015】実施例1 プロピレン−エチレンブロック共重合体として、結晶化
分別法において、結晶部(プロピレン単独重合部)の含
有量が92.5重量%で、その極限粘度〔η〕Pが1.3デ
シリットル/g、非晶部(共重合部)の含有量が7.5重
量%で、その極限粘度〔η〕EPが2.4デシリットル/g
であり、かつパウダーのメルトインデックスMI1 が1
2g/10分のものを用いた。なお、〔η〕EP/〔η〕
P は1.85であった。一方、有機過酸化物として、2,
5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオ
キシ)ヘキサンを用い、これを高沸点溶剤「出光IPソ
ルベント1620」(出光石油化学社製)に希釈し、2
0重量%溶液として添加した。
分別法において、結晶部(プロピレン単独重合部)の含
有量が92.5重量%で、その極限粘度〔η〕Pが1.3デ
シリットル/g、非晶部(共重合部)の含有量が7.5重
量%で、その極限粘度〔η〕EPが2.4デシリットル/g
であり、かつパウダーのメルトインデックスMI1 が1
2g/10分のものを用いた。なお、〔η〕EP/〔η〕
P は1.85であった。一方、有機過酸化物として、2,
5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオ
キシ)ヘキサンを用い、これを高沸点溶剤「出光IPソ
ルベント1620」(出光石油化学社製)に希釈し、2
0重量%溶液として添加した。
【0016】二軸押出機におけるスクリューとしては、
可塑化部にL/Dが1の送りのニィーディング2枚とL
/Dが0.5の戻しのニィーディング2枚を配置し、その
次に有機過酸化物添加部にL/Dが2のフルフライトを
配置し、その次に有機過酸化物の分散用として送りのL
/Dが1のニィーディング2枚とL/Dが0.5の戻しの
ニィーディング2枚を配置し、以降はすべてフルフライ
トとした。途中に、有機過酸化物と共に入ってくる溶媒
を逸散させるために、ベントを1つ配置した(図1参
照)。混練・造粒条件は下記のとおりである。二軸押出
機のフィード、可塑化部の温度を160℃に設定し、以
降は200℃とした。回転数は300/分、チャージは
100kgとした。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は
205℃となり、この温度における有機酸化物の半減期
t1/2は約8秒である。出口樹脂温度は221℃であ
り、平均温度213℃での有機過酸化物の半減期t'1/2
は約5秒である。有機過酸化物添加位置から、ダイスま
での平均滞留時間は、顔料ペレット添加による直接測定
の結果、約33秒であり、必要滞留時間15秒よりも充
分に大きい。有機過酸化物の添加量はプロピレン−エチ
レンブロック共重合体に対し500重量ppmで、得ら
れた組成物ペレットのメルトインデックスMI2 は60
g/10分であり、MI2 /MI1 は5であった。ま
た、この際の機械的エネルギーは、樹脂1kg当たり約
0.27kWであった。 得られたポリプロピレン系樹脂
組成物ペレットの物性は、MI2 :60g/10分,低
温面衝撃強度(−20℃):20J,ゲル数:64個/
1000cm2 であった。
可塑化部にL/Dが1の送りのニィーディング2枚とL
/Dが0.5の戻しのニィーディング2枚を配置し、その
次に有機過酸化物添加部にL/Dが2のフルフライトを
配置し、その次に有機過酸化物の分散用として送りのL
/Dが1のニィーディング2枚とL/Dが0.5の戻しの
ニィーディング2枚を配置し、以降はすべてフルフライ
トとした。途中に、有機過酸化物と共に入ってくる溶媒
を逸散させるために、ベントを1つ配置した(図1参
照)。混練・造粒条件は下記のとおりである。二軸押出
機のフィード、可塑化部の温度を160℃に設定し、以
降は200℃とした。回転数は300/分、チャージは
100kgとした。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は
205℃となり、この温度における有機酸化物の半減期
t1/2は約8秒である。出口樹脂温度は221℃であ
り、平均温度213℃での有機過酸化物の半減期t'1/2
は約5秒である。有機過酸化物添加位置から、ダイスま
での平均滞留時間は、顔料ペレット添加による直接測定
の結果、約33秒であり、必要滞留時間15秒よりも充
分に大きい。有機過酸化物の添加量はプロピレン−エチ
レンブロック共重合体に対し500重量ppmで、得ら
れた組成物ペレットのメルトインデックスMI2 は60
g/10分であり、MI2 /MI1 は5であった。ま
た、この際の機械的エネルギーは、樹脂1kg当たり約
0.27kWであった。 得られたポリプロピレン系樹脂
組成物ペレットの物性は、MI2 :60g/10分,低
温面衝撃強度(−20℃):20J,ゲル数:64個/
1000cm2 であった。
【0017】実施例2 プロピレン−エチレンブロック共重合体及び二軸押出機
におけるスクリューは実施例1と同様であり、有機過酸
化物としては、粒状の1,3−ビス−(tert−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼンを用いた。有機過
酸化物の添加は、次のようにして行った。すなわち、メ
ルトインデックスが20g/10分のプロピレン単独重
合体パウダーにより50重量%のマスターバッチを調製
し、スクリューフィダーで供給し、シリンダーに設けら
れた開口部より添加した。この際、開口は最小とし、窒
素パージしながら添加を行った。
におけるスクリューは実施例1と同様であり、有機過酸
化物としては、粒状の1,3−ビス−(tert−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼンを用いた。有機過
酸化物の添加は、次のようにして行った。すなわち、メ
ルトインデックスが20g/10分のプロピレン単独重
合体パウダーにより50重量%のマスターバッチを調製
し、スクリューフィダーで供給し、シリンダーに設けら
れた開口部より添加した。この際、開口は最小とし、窒
素パージしながら添加を行った。
【0018】また、混練・造粒条件は下記のとおりであ
る。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は、実施例1と同
様に205℃である。この温度における有機過酸化物の
半減期t1/2 は約7秒である。出口樹脂温度は224℃
であり、平均温度215℃における有機過酸化物の半減
期t'1/2は約4秒である。添加後の平均滞留時間は、実
施例1と同様に約33秒であり、必要滞留時間12秒よ
りも充分に大きい。有機過酸化物の添加量はプロピレン
−エチレンブロック共重合体に対し420重量ppm
で、得られた組成物ペレットのメルトインデックスMI
2 は58g/10分であり、MI2 /MI1 は4.8であ
った。また、この際の機械的エネルギーは、樹脂1kg
当たり約0.29kWであった。得られたポリプロピレン
系樹脂組成物ペレットの物性は、MI2 :58g/10
分,低温面衝撃強度(−20℃):18J,ゲル数:6
4個/1000cm2であった。
る。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は、実施例1と同
様に205℃である。この温度における有機過酸化物の
半減期t1/2 は約7秒である。出口樹脂温度は224℃
であり、平均温度215℃における有機過酸化物の半減
期t'1/2は約4秒である。添加後の平均滞留時間は、実
施例1と同様に約33秒であり、必要滞留時間12秒よ
りも充分に大きい。有機過酸化物の添加量はプロピレン
−エチレンブロック共重合体に対し420重量ppm
で、得られた組成物ペレットのメルトインデックスMI
2 は58g/10分であり、MI2 /MI1 は4.8であ
った。また、この際の機械的エネルギーは、樹脂1kg
当たり約0.29kWであった。得られたポリプロピレン
系樹脂組成物ペレットの物性は、MI2 :58g/10
分,低温面衝撃強度(−20℃):18J,ゲル数:6
4個/1000cm2であった。
【0019】実施例3 プロピレン−エチレンブロック共重合体として、結晶化
分別法において、結晶部(プロピレン単独重合部)の含
有量が85.0重量%で、その極限粘度〔η〕Pが1.5デ
シリットル/g、非晶部(共重合部)の含有量が15.0
重量%で、その極限粘度〔η〕EPが2.9デシリットル/
gであり、かつパウダーのメルトインデックスMI1 が
9g/10分のものを用いた。なお、〔η〕EP/〔η〕
P は1.93であった。有機過酸化物及びスクリューは実
施例1と同様である。混練・造粒条件は下記のとおりで
ある。二軸押出機のフィード,可塑化部の温度を170
℃に設定の場合と80℃に設定の場合で行い、以降は2
00℃とした。回転数は300/分、チャージは100
kgとした。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は、17
0℃の場合214℃となり、80℃の場合は220℃と
なり、この温度における有機過酸化物の半減期t
1/2 は、それぞれ約4秒と約3秒である。出口樹脂温度
は、それぞれ236℃と240℃であり、平均温度にお
けるそれぞれの有機過酸化物の半減期t'1/2は、約2秒
と約1.5秒である。有機酸化物添加位置から、ダイスま
での平均滞留時間は、顔料ペレット添加による直接測定
の結果、約33秒であり、必要滞留時間は、それぞれ6
秒及び4.5秒であるので、実際の滞留時間は充分に大き
い。
分別法において、結晶部(プロピレン単独重合部)の含
有量が85.0重量%で、その極限粘度〔η〕Pが1.5デ
シリットル/g、非晶部(共重合部)の含有量が15.0
重量%で、その極限粘度〔η〕EPが2.9デシリットル/
gであり、かつパウダーのメルトインデックスMI1 が
9g/10分のものを用いた。なお、〔η〕EP/〔η〕
P は1.93であった。有機過酸化物及びスクリューは実
施例1と同様である。混練・造粒条件は下記のとおりで
ある。二軸押出機のフィード,可塑化部の温度を170
℃に設定の場合と80℃に設定の場合で行い、以降は2
00℃とした。回転数は300/分、チャージは100
kgとした。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は、17
0℃の場合214℃となり、80℃の場合は220℃と
なり、この温度における有機過酸化物の半減期t
1/2 は、それぞれ約4秒と約3秒である。出口樹脂温度
は、それぞれ236℃と240℃であり、平均温度にお
けるそれぞれの有機過酸化物の半減期t'1/2は、約2秒
と約1.5秒である。有機酸化物添加位置から、ダイスま
での平均滞留時間は、顔料ペレット添加による直接測定
の結果、約33秒であり、必要滞留時間は、それぞれ6
秒及び4.5秒であるので、実際の滞留時間は充分に大き
い。
【0020】有機過酸化物の添加量は、プロピレン−エ
チレンブロック共重合体に対し430重量ppmで、得
られた組成物ペレットのメルトインデックスMI2 は、
38g/10分と36g/10分であり、MI2 /MI
1 は、それぞれ4.2と4であった。また、この際の機械
的エネルギーは、1kg当たり、それぞれ約0.35k
W,0.42kWであった。得られた、ポリプロピレン系
樹脂組成物ペレットの物性は、可塑化シリンダー温度1
70℃の場合、MI2 :38g/10分,低温面衝撃強
度(−20℃):29J,ゲル数:70個/1000c
m2 であり、可塑化シリンダー温度80℃の場合、MI
2 :36g/10分,低温面衝撃強度(−20℃):2
9J,ゲル数:58個/1000cm2 であった。
チレンブロック共重合体に対し430重量ppmで、得
られた組成物ペレットのメルトインデックスMI2 は、
38g/10分と36g/10分であり、MI2 /MI
1 は、それぞれ4.2と4であった。また、この際の機械
的エネルギーは、1kg当たり、それぞれ約0.35k
W,0.42kWであった。得られた、ポリプロピレン系
樹脂組成物ペレットの物性は、可塑化シリンダー温度1
70℃の場合、MI2 :38g/10分,低温面衝撃強
度(−20℃):29J,ゲル数:70個/1000c
m2 であり、可塑化シリンダー温度80℃の場合、MI
2 :36g/10分,低温面衝撃強度(−20℃):2
9J,ゲル数:58個/1000cm2 であった。
【0021】実施例4 実施例3において、有機過酸化物の添加量を650重量
ppmに増加した以外は、実施例3と同様にして実施し
た。この場合、樹脂1kg当たりの機械的エネルギー
は、それぞれの可塑化シリンダー温度条件で、約0.30
kW,0.35kWに低下した。また、各特性値はすべ
て、本発明で規定する範囲内であった。得られたポリプ
ロピレン系樹脂組成物ペレットの物性は、可塑化シリン
ダー温度170℃の場合、MI2 :52g/10分,低
温面衝撃強度(−20℃):28J,ゲル数:78個/
1000cm2 であり、可塑化シリンダー温度80℃の
場合、MI2 :50g/10分,低温面衝撃強度(−2
0℃):29J,ゲル数:63個/1000cm2 であ
った。
ppmに増加した以外は、実施例3と同様にして実施し
た。この場合、樹脂1kg当たりの機械的エネルギー
は、それぞれの可塑化シリンダー温度条件で、約0.30
kW,0.35kWに低下した。また、各特性値はすべ
て、本発明で規定する範囲内であった。得られたポリプ
ロピレン系樹脂組成物ペレットの物性は、可塑化シリン
ダー温度170℃の場合、MI2 :52g/10分,低
温面衝撃強度(−20℃):28J,ゲル数:78個/
1000cm2 であり、可塑化シリンダー温度80℃の
場合、MI2 :50g/10分,低温面衝撃強度(−2
0℃):29J,ゲル数:63個/1000cm2 であ
った。
【0022】比較例1 実施例1において、有機過酸化物の添加方法を変えた以
外は、実施例1と同様にして実施した。有機過酸化物と
しては、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−
ブチルパーオキシ)へキサンを用い、このものとプロピ
レン−エチレンブロック共重合体とを、予めヘンシェル
ミキサーにより混合したのち、二軸押出機に供給した。
なお、有機過酸化物の添加量は、実施例1の組成物と同
じメルトインデックスMI2 になるように調整した。そ
の結果、410重量ppmとなった。得られたポリプロ
ピレン系樹脂組成物ペレットの物性は、MI2 :60g
/10分,低温面衝撃強度(−20℃):9J,ゲル
数:285個/1000cm2であった。 比較例2 実施例1において、可塑化部分のスクリューにニィーデ
ィングディスクを多数配置し、可塑化部のシリンダー温
度を80℃とした以外は、実施例1に準じて実施した。
この際、有機過酸化物の添加位置の樹脂温度は281℃
まで上昇した。この温度における有機過酸化物の半減期
は約0.1秒である。組成物のメルトインデックスMI2
を60g/10分に調整するには、有機過酸化物の添加
量は6000重量ppmが必要であった。また、樹脂1
kg値の機械的エネルギーは0.49kWまで上昇し、経
済的でない。
外は、実施例1と同様にして実施した。有機過酸化物と
しては、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−
ブチルパーオキシ)へキサンを用い、このものとプロピ
レン−エチレンブロック共重合体とを、予めヘンシェル
ミキサーにより混合したのち、二軸押出機に供給した。
なお、有機過酸化物の添加量は、実施例1の組成物と同
じメルトインデックスMI2 になるように調整した。そ
の結果、410重量ppmとなった。得られたポリプロ
ピレン系樹脂組成物ペレットの物性は、MI2 :60g
/10分,低温面衝撃強度(−20℃):9J,ゲル
数:285個/1000cm2であった。 比較例2 実施例1において、可塑化部分のスクリューにニィーデ
ィングディスクを多数配置し、可塑化部のシリンダー温
度を80℃とした以外は、実施例1に準じて実施した。
この際、有機過酸化物の添加位置の樹脂温度は281℃
まで上昇した。この温度における有機過酸化物の半減期
は約0.1秒である。組成物のメルトインデックスMI2
を60g/10分に調整するには、有機過酸化物の添加
量は6000重量ppmが必要であった。また、樹脂1
kg値の機械的エネルギーは0.49kWまで上昇し、経
済的でない。
【0023】比較例3 比較例2において、可塑化部分のシリンダー温度を16
0℃とした以外は、比較例2と同様に実施した。有機過
酸化物の添加位置の樹脂温度は約270℃となり、この
温度における有機過酸化物の半減期は約0.2秒である。
組成物のメルトインデックスMI2 を60g/10分と
するために必要な有機過酸化物の添加量は4500重量
ppmであり、経済的でない。 比較例4 実施例1において、可塑化部のスクリュー形状を、逆ニ
ィーディング1枚として弱め、その他の部分は同一のス
クリュー形状で運転し、かつ可塑化部のシリンダー温度
を160℃とした以外は、実施例1に準じて実施した。
組成物のメルトインデックスMI2 を60g/10分に
するために必要な有機過酸化物の添加量は430重量p
pmであった。また、添加位置の樹脂温度は約170℃
であった。この際の出口樹脂温度は210℃であり、平
均温度190℃における有機過酸化物の半減期は28秒
であるので、必要滞留時間は、84秒となる。、この条
件での平均滞留時間の測定値は30秒であり、必要滞留
時間よりかなり短い。また、樹脂1kg当たりの機械的
エネルギーは0.14kWであった。得られたポリプロピ
レン系樹脂組成物ペレットの物性は、MI2 :60g/
10分,低温面衝撃強度(−20℃):5J,ゲル数:
624個/1000cm2であった。
0℃とした以外は、比較例2と同様に実施した。有機過
酸化物の添加位置の樹脂温度は約270℃となり、この
温度における有機過酸化物の半減期は約0.2秒である。
組成物のメルトインデックスMI2 を60g/10分と
するために必要な有機過酸化物の添加量は4500重量
ppmであり、経済的でない。 比較例4 実施例1において、可塑化部のスクリュー形状を、逆ニ
ィーディング1枚として弱め、その他の部分は同一のス
クリュー形状で運転し、かつ可塑化部のシリンダー温度
を160℃とした以外は、実施例1に準じて実施した。
組成物のメルトインデックスMI2 を60g/10分に
するために必要な有機過酸化物の添加量は430重量p
pmであった。また、添加位置の樹脂温度は約170℃
であった。この際の出口樹脂温度は210℃であり、平
均温度190℃における有機過酸化物の半減期は28秒
であるので、必要滞留時間は、84秒となる。、この条
件での平均滞留時間の測定値は30秒であり、必要滞留
時間よりかなり短い。また、樹脂1kg当たりの機械的
エネルギーは0.14kWであった。得られたポリプロピ
レン系樹脂組成物ペレットの物性は、MI2 :60g/
10分,低温面衝撃強度(−20℃):5J,ゲル数:
624個/1000cm2であった。
【0024】比較例5 プロピレン−エチレンブロック共重合体として、結晶化
分別法において、結晶部(プロピレン単独重合部)の含
有量が88.8重量%で、その極限粘度〔η〕Pが1.1デ
シリットル/g、非晶部(共重合部)の含有量が11.2
重量%で、その極限粘度〔η〕EPが6.3デシリットル/
gであり、かつ、パウダーのメルトインデックスMI1
が6g/10分のものを用いた。なお、〔η〕EP/
〔η〕P は5.7であった。実施例1と同様にして混練・
造粒を行った。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は22
7℃であり、この温度における有機過酸化物の半減期t
1/2 は2秒である。有機過酸化物の添加量は650重量
ppmであり、組成物のメルトインデックスMI2 は4
5g/10分であった。出口樹脂温度は244℃であ
り、平均温度236℃における半減期は約1秒で、必要
滞留時間は約3秒である。実際の平均滞留時間は33秒
であり、充分に長い。 得られたポリプロピレン系樹脂
組成物ペレットの物性はMI2 :45g/10分,低温
面衝撃強度(−20℃):1.5J,ゲル数:1849個
/1000cm2 であった。
分別法において、結晶部(プロピレン単独重合部)の含
有量が88.8重量%で、その極限粘度〔η〕Pが1.1デ
シリットル/g、非晶部(共重合部)の含有量が11.2
重量%で、その極限粘度〔η〕EPが6.3デシリットル/
gであり、かつ、パウダーのメルトインデックスMI1
が6g/10分のものを用いた。なお、〔η〕EP/
〔η〕P は5.7であった。実施例1と同様にして混練・
造粒を行った。有機過酸化物添加位置の樹脂温度は22
7℃であり、この温度における有機過酸化物の半減期t
1/2 は2秒である。有機過酸化物の添加量は650重量
ppmであり、組成物のメルトインデックスMI2 は4
5g/10分であった。出口樹脂温度は244℃であ
り、平均温度236℃における半減期は約1秒で、必要
滞留時間は約3秒である。実際の平均滞留時間は33秒
であり、充分に長い。 得られたポリプロピレン系樹脂
組成物ペレットの物性はMI2 :45g/10分,低温
面衝撃強度(−20℃):1.5J,ゲル数:1849個
/1000cm2 であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、プロピレン−エチレン
ブロック共重合体を改質することにより、高い流動性を
有するとともに、優れた低温面衝撃特性を有し、自動車
部品や、家電製品、特に冷蔵庫などの内部部品などの射
出成形品の材料として好適なポリプロピレン系樹脂組成
物が効率よく得られる。
ブロック共重合体を改質することにより、高い流動性を
有するとともに、優れた低温面衝撃特性を有し、自動車
部品や、家電製品、特に冷蔵庫などの内部部品などの射
出成形品の材料として好適なポリプロピレン系樹脂組成
物が効率よく得られる。
【図1】 実施例1で用いたスクリューの説明図
Claims (2)
- 【請求項1】 多軸押出機を使用し、プロピレン−エチ
レンブロック共重合体と有機過酸化物とを混練・造粒す
るに当たり、プロピレン−エチレンブロック共重合体と
して、メルトインデックスが0.5〜20g/10分の範
囲にあり、かつ結晶化分別法において、結晶部の極限粘
度〔η〕P に対する非晶部の極限粘度〔η〕EP の比
〔η〕EP/〔η〕P が1.5〜5及び非晶部の含有量が5
〜40重量%であるものを用い、有機過酸化物として、
添加位置の樹脂温度における半減期t1/2 が1〜60秒
の範囲にあるものを用い、かつ多軸押出機における混練
条件が、(イ)溶融可塑化部のシリンダー温度が室温以
上、樹脂の融点+30℃以下であること、(ロ)有機過
酸化物の添加位置の樹脂温度と押出機出口の樹脂温度の
平均温度における有機過酸化物の半減期をt'1/2とし、
添加位置からダイス出口までの平均滞留時間をtP とし
た場合、式 tP ≧3×t'1/2 の関係を満たすこと、及び(ハ)混練時の機械的エネル
ギーが、樹脂1kgに対して0.15〜0.45kWである
ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方
法。 - 【請求項2】 有機過酸化物の添加量を、プロピレン−
エチレンブロック共重合体のメルトインデックスをMI
1 、得られるポリプロピレン系樹脂組成物のメルトイン
デックスをMI2 とした場合、MI2 /MI1 が2〜1
00の範囲にあり、かつMI2 が20〜200g/10
分の範囲になるように調整する請求項1記載のポリプロ
ピレン系樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19098997A JPH1135788A (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19098997A JPH1135788A (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135788A true JPH1135788A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16267021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19098997A Pending JPH1135788A (ja) | 1997-07-16 | 1997-07-16 | ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1135788A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100330308B1 (ko) * | 1999-06-29 | 2002-04-01 | 이영일 | 높은 용융장력을 갖는 폴리프로필렌 수지 조성물 |
JP2006291131A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Risu Pack Co Ltd | 改質ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 |
JP2007311443A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-11-29 | Sekisui Chem Co Ltd | 太陽電池用接着シートの製造方法 |
-
1997
- 1997-07-16 JP JP19098997A patent/JPH1135788A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100330308B1 (ko) * | 1999-06-29 | 2002-04-01 | 이영일 | 높은 용융장력을 갖는 폴리프로필렌 수지 조성물 |
JP2006291131A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Risu Pack Co Ltd | 改質ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 |
JP4632844B2 (ja) * | 2005-04-14 | 2011-02-16 | リスパック株式会社 | 改質ポリプロピレン樹脂組成物およびその製造方法 |
JP2007311443A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-11-29 | Sekisui Chem Co Ltd | 太陽電池用接着シートの製造方法 |
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