JPH11354970A - 電波遮蔽構造体 - Google Patents

電波遮蔽構造体

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JPH11354970A
JPH11354970A JP16248798A JP16248798A JPH11354970A JP H11354970 A JPH11354970 A JP H11354970A JP 16248798 A JP16248798 A JP 16248798A JP 16248798 A JP16248798 A JP 16248798A JP H11354970 A JPH11354970 A JP H11354970A
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JP
Japan
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radio wave
base material
wave shielding
radio
film
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Application number
JP16248798A
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English (en)
Inventor
Yasukazu Nakada
安一 中田
Toshio Sugizaki
俊夫 杉崎
Satoru Sakurai
哲 桜井
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Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地処理を必要とせず、保護膜層を剥離せず
に保持し、さらに導電性の封止用樹脂を必要としない、
軽量でかつ施工性にすぐれた電波遮蔽性を有する電波遮
蔽構造体を提供する。 【解決手段】 板状の下地材料5の一方の表面と端面の
全部およびもう一方の表面の一部を、電波遮蔽フィルム
1を覆うようにして構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電波遮蔽構造体に係
わり、さらに詳しくはすぐれた電波遮蔽性を有する接地
を必要としない電波遮蔽構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における携帯電話やPHSなど通信
機器の普及に伴い、それらの発する電波が電子機器の誤
動作の原因となることが問題視されている。これら電子
機器を電波による障害から防御するために、電子機器の
おかれた室内のハウジングあるいは壁面、床面、窓開口
部にシート状やメッシュ状の電波遮蔽材料を張り付けた
りする対応策が講じられてきている。
【0003】このようなシート状やメッシュ状の電波遮
蔽材料としては、金属箔や金属蒸着層あるいは金属酸化
物層を基材上に設けたもの、炭素繊維紙や炭素繊維布、
金属あるいは炭素等の導電材の粉末や繊維を混合した合
成フィルムなどが提案されている。また、これらの材料
の片面に接着剤層あるいは粘着剤層を設けて壁紙や窓用
貼付フィルムを形成して使用することが知られている。
【0004】上記した電波遮蔽材料のうちで、銅や鉄、
アルミニウム等の金属箔を設けたポリエステルフィルム
等の合成樹脂材料や、蒸着あるいはスパッタリングによ
ってポリエステルフィルム等の合成樹脂にアルミニウム
や金などの金属層、インジウム錫酸化物などの酸化金属
層を設けたものは、軽量であり、また加工が容易である
ために、電子機器のおかれた室内のハウジングあるいは
壁面、床面、窓開口部などに貼付して利用することがで
きる。
【0005】ところで、このような電波遮蔽材料を窓ガ
ラスに貼付する場合は、図12に示すように、片面に接着
剤層52を設けたシート状の電波遮蔽材料51を窓ガラス53
に貼り付けるのであるが、電波遮蔽材料51の端面と金属
製の窓サッシ54の間の隙間58から電波が室内に漏れ込ん
でしまうため、ケーブル56を介してアース板57に接地処
理を施す必要がある。
【0006】もし、このような接地処理を施さないと、
電波遮蔽材料51の端面の隙間58などから電波が室内に漏
れ込み、室内に設置した電子機器等に悪影響を及ぼすか
ら、電波遮蔽材料の本来の性能を発揮することができな
いという問題がある。また、多くの電波遮蔽材料の導電
材の表面には絶縁体の保護膜層が設けられており、接地
を施す際にはその保護膜層を剥離しなければならないた
め、施工に手間がかかるという問題もある。
【0007】なお、たとえば特開平3−131094号公報に
は、サッシ窓枠と電磁遮蔽部材を使用した窓ガラスによ
り構成した電磁遮蔽窓に導電性コーキング材とサッシ窓
枠表面の被膜を通して窓ガラスの電磁遮蔽部材をサッシ
窓枠に接地接続するようにした方法が提案されている
が、この技術には網目状のワイヤガラスやメッシュ筋ワ
イヤをガラスに貼付したものを用い、特殊な施工を必要
とするため手間とコストがかかるなどの問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の有する課題を解決すべくなされたものであ
って、接地処理を必要とせず、保護膜層を剥離せずに保
持し、さらに導電性の封止用樹脂を必要としない、軽量
でかつ施工性にすぐれた電波遮蔽性を有する電波遮蔽構
造体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状の下地材
料と、該下地材料の一方の表面と端面の全部およびもう
一方の表面の一部を覆うように設けられた電波遮蔽フィ
ルムとからなることを特徴とする電波遮蔽構造体であ
る。なお、前記電波遮蔽フィルムは基材と該基材上に形
成される導電層と該導電層上に塗布される接着剤層とで
構成するのがよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる電波遮蔽
構造体の好適な実施の形態について、図面を参照して詳
しく説明する。図1は本発明の電波遮蔽構造体の一実施
例を示す側断面図であり、図2は本発明の電波遮蔽構造
体の取り付け状態を示す側断面図である。
【0011】これらの図において、1は電波遮蔽フィル
ムであって、基材2と、この基材2の一方の面全体に形
成される金属または金属酸化物の導電層3と、この導電
層3の上に塗布される接着剤あるいは粘着剤等の接着剤
層4とで構成される。なお、基材2は導電層3を保護す
る役割も果たしている。また、5はガラス板などの下地
材料、6は窓サッシなどの支持枠体、7はシリコーンな
どの封止用樹脂である。
【0012】そこで、電波遮蔽フィルム1の寸法を、図
3(a) に示すように、下地材料5の寸法よりもやや大き
目にして、その4つのコーナ部を図示のようにそれぞれ
切断して、その接着剤層4側を下地材料5の一方の表面
に貼り付ける。ついで、その張り出し代を下地材料5の
端面に沿って折り曲げし、その端部を図3(b) に示すよ
うに下地材料5のもう一方の表面側に貼り付けて固定す
るのである。
【0013】この電波遮蔽フィルム1の寸法は、下地材
料5のもう一方の表面の0.1 〜100%を覆うようにする
大きさとするのが望ましい。その理由は、0.1 %未満で
は電波遮蔽の効果が無いためであり、また100 %を超え
てもその効果の向上を期待することができないためであ
る。ここで、基材2に好適な材料としては、折り曲げ加
工の施しやすい紙や合成樹脂を用いることができる。そ
のうち、合成樹脂の組成物としては、ポリエチレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタクリル酸エステル、ポリジメチルシロキサン、ポリ
アミド、ポリカーボネートなどを挙げることができる。
なお、基材2の厚さは5〜1000μm が望ましい。
【0014】また、導電層3としては、アルミニウム、
鉄、銅、金、銀、ニッケル、チタンなどの金属または金
属箔あるいはそれら合金または合金箔、酸化インジウ
ム、酸化チタン、酸化インジウム錫等の金属酸化物また
はその箔などが挙げられ、たとえば真空蒸着法、イオン
プレーティング法、スパッタリング法、接着剤を用いて
貼り合わせる方法などで基材2上に形成するようにす
る。なお、この導電層3の厚さは10Å以上が望ましい。
【0015】なお、基材2と導電層3の代わりに、金属
繊維の織布、不織布、金属メッシュ、金属粉分散体、炭
素繊維の織布、不織布、炭素繊維メッシュ、炭素粉分散
体あるいはこれらのメッキ加工を施したものを用いるよ
うにしてもよい。導電層3上に塗布される接着剤層4と
しては、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステ
ル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸エステル、ポリメタクリル酸、ポリジメチル
シロキサン、ポリアミドなどが適当である。
【0016】下地材料5としては、ガラス板以外に、た
とえばコンクリート板、けい酸カルシウム等の無機質
板、木材あるいは木材の合板、紙、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエス
テル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テル、ポリジメチルシロキサン、ポリアミド、ポリカー
ボネートなどの高分子プラスチック板、さらにFRPな
どの複合体などを用いることができる。
【0017】このように、本発明の電波遮蔽構造体を構
成することにより、下地材料5の一方の表面を覆う電波
遮蔽フィルム1を用いてその端面全部ともう一方の表面
の一部をも覆うようにして、隙間をまったくなくすよう
にしたので、外部から到来する電波を確実に反射させる
ことができ、したがって高い電波遮蔽性能を得ることが
可能になる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例と比較例について、具
体的に説明する。図4、図5は電波遮蔽特性試験に用い
た装置の概略を示したもので、寸法が厚さ20mm×縦3.5
m ×横3.5 m のアルミニウム板11の両面に全面にわたっ
て、ポリウレタンフォームにカーボンを含浸させたピラ
ミッド状の電波吸収体12を貼付して電波吸収板13とし
た。この電波吸収板13の中央に縦550 mm×横550 mmの開
口部を設けて、その内側に試料Sを固定するアルミニウ
ム製の窓支持部14を取り付けた。この窓支持部14の寸法
は外枠が縦550 mm×横550 mmで、窓開口が縦480 mm×横
480 mmで、窓開口の厚さ方向中央部に深さ15mmの溝部14
aが設けられている。一方、送信アンテナ15と受信アン
テナ16を試料Sの表面からそれぞれ1500mm離して設置し
て、信号配線17, 18を介して測定装置19に接続した。こ
の測定装置19には、アンリツ電子社製のネットワークア
ナライザ(メーカ型番MS4662A)を、また送受信用アンテ
ナ15, 16として対数周期アンテナを用いた。測定には50
0MHz〜2.5GHzの帯域の周波数を用いた。
【0019】〔実施例1〕図6(a) に示すように、厚さ
5mm×縦500 mm×横500 mmのフロートガラスからなる下
地材料20に、厚さ25μm ×縦550 mm×横550 mmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムの片面に厚さ100 Åの金
のアルミニウム蒸着加工を施し、この蒸着面に25μm の
厚さでアクリル酸ブチルを主成分とするポリアクリル酸
エステル粘着剤を塗布した電波遮蔽フィルム23を貼付し
て、その上下左右の張り出し代25mmずつを折り曲げ、下
地材料20の端面に5mm、裏面に20mmずつ張り合わせて試
料Sとした。そして、この試料Sを電波吸収板13の窓支
持部14の溝部14aに下地材料20の裏面が送信アンテナ15
側になるように嵌め込み、隙間にシリコーンの封止用樹
脂22を充填して固定してから、電波遮蔽性能を測定し
た。その測定結果は図7のごとくで、電波遮蔽性能は18
〜25dBであった。
【0020】〔実施例2〕図6(b) に示すように、厚さ
5mm×縦500 mm×横500 mmのフロートガラスからなる下
地材料20に、厚さ25μm ×縦550 mm×横550 mmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムの片面に厚さ100 Åの金
のスパッタリング加工を施し、このスパッタリング面に
25μm の厚さでアクリル酸ブチルを主成分とするポリア
クリル酸エステル粘着剤を塗布した電波遮蔽フィルム24
を貼付して、その上下左右の張り出し代25mmずつを折り
曲げ、下地材料20の端面に5mm、裏面に20mmずつ張り合
わせて試料Sとした。そして、この試料Sを電波吸収板
13の窓支持部14の溝部14aに下地材料20の裏面が送信ア
ンテナ15側になるように嵌め込み、隙間にシリコーンの
封止用樹脂22を充填して固定してから、電波遮蔽性能を
測定した。その測定結果は図8のごとくで、電波遮蔽性
能は23〜33dBであった。
【0021】〔比較例1〕図9(a) に示すように、厚さ
5mm×縦500 mm×横500 mmのフロートガラスからなる下
地材料20に、厚さ25μm ×縦470 mm×横470 mmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムの片面に厚さ100 Åのア
ルミニウムの蒸着加工を施し、この蒸着面に25μm の厚
さでアクリル酸ブチルを主成分とするポリアクリル酸エ
ステル粘着剤を塗布した電波遮蔽フィルム21を貼付して
試料S(上下左右の張り出し無し)とし、この試料Sを
電波吸収板13の窓支持部14の溝部14aに嵌め込み、隙間
にシリコーンの封止用樹脂22を充填して固定してから、
電波遮蔽性能を測定した。その測定結果は図10のごとく
で、電波遮蔽性能は8〜13dBであった。
【0022】〔比較例2〕図9(b) に示すように、厚さ
5mm×縦500 mm×横500 mmのフロートガラスからなる下
地材料20に、厚さ25μm ×縦500 mm×横500 mmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムの片面に厚さ100 Åのア
ルミニウムの蒸着加工を施し、この蒸着面に25μm の厚
さでアクリル酸ブチルを主成分とするポリアクリル酸エ
ステル粘着剤を塗布した電波遮蔽フィルム21を貼付して
試料S(下地材料20の一方の表面の全部を覆っているが
上下左右の張り出し無し)とし、この試料Sを電波吸収
板13の窓支持部14の溝部14aに嵌め込み、隙間にシリコ
ーンの封止用樹脂22を充填して固定してから、電波遮蔽
性能を測定した。その測定結果は図11のごとくで、電波
遮蔽性能は8〜18dBであった。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
板状の下地材料と、該下地材料の一方の表面と端面の全
部およびもう一方の表面の一部を覆うように設けられた
電波遮蔽フィルムとから構成することにより、隙間をま
ったくなくすようにしたので、外部から到来する電波を
確実に反射させることができ、高い電波遮蔽性能を得る
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波遮蔽構造体の一実施例を示す側断
面図である。
【図2】本発明の電波遮蔽構造体の取り付け状態を示す
部分側断面図である。
【図3】電波遮蔽フィルムの貼付工程を示す(a) 平面
図、(b) 部分平面図である。
【図4】電波遮蔽特性試験に用いる装置の構成の概要図
である。
【図5】電波遮蔽特性試験に用いる装置の平面図であ
る。
【図6】(a) 実施例1、(b) 実施例2に用いる試料の取
り付け状態を示す部分側断面図である。
【図7】実施例1の試験結果を示す特性図である。
【図8】実施例2の試験結果を示す特性図である。
【図9】(a) 比較例1、(b) 比較例2に用いる試料の取
り付け状態を示す部分側断面図である。
【図10】比較例1の試験結果を示す特性図である。
【図11】比較例2の試験結果を示す特性図である。
【図12】従来例を示す部分側断面図である。
【符号の説明】
1 電波遮蔽フィルム 2 基材 3 導電層 4 接着剤層 5 下地材料 6 支持枠体 7 封止用樹脂 11 アルミニウム板 12 電波吸収体 13 電波吸収板 14 窓支持部 14a 溝部 15 送信アンテナ 16 受信アンテナ 17, 18 信号配線 19 測定装置 20 下地材料 21, 23, 24 電波遮蔽フィルム 22 封止用樹脂 S 試料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の下地材料と、該下地材料の一方の
    表面と端面の全部およびもう一方の表面の一部を覆うよ
    うに設けられた電波遮蔽フィルムとからなることを特徴
    とする電波遮蔽構造体。
  2. 【請求項2】 前記電波遮蔽フィルムは、基材と該基材
    上に形成される導電層と該導電層上に塗布される接着剤
    層とで構成されることを特徴とする請求項1記載の電波
    遮蔽構造体。
JP16248798A 1998-06-10 1998-06-10 電波遮蔽構造体 Pending JPH11354970A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108377609A (zh) * 2018-04-25 2018-08-07 维沃移动通信有限公司 一种屏蔽膜、柔性电路板组件及移动终端
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