JPH11354338A - 変圧器 - Google Patents

変圧器

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JPH11354338A
JPH11354338A JP10161772A JP16177298A JPH11354338A JP H11354338 A JPH11354338 A JP H11354338A JP 10161772 A JP10161772 A JP 10161772A JP 16177298 A JP16177298 A JP 16177298A JP H11354338 A JPH11354338 A JP H11354338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
voltage
transformer
capacitor
high voltage
Prior art date
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Pending
Application number
JP10161772A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Ozawa
淳 小澤
Yukiyasu Shirasaka
行康 白坂
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術では、複数の巻線を直列に接続して1
つの電圧を発生する高圧巻線を有する高電圧・大容量変
圧器の場合、一般に、直列巻線間の等価キャパシタンス
は接地側の方が大きく、中間接続部に電位振動が大きく
なる懸念があった。 【解決手段】複数の巻線を直列に接続して1つの電圧を
発生する高圧巻線を有する変圧器の高圧側の巻線に所定
値のコンデンサを並列に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力機器である変圧
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、変圧器電位振動の抑制は、主とし
て巻線に沿うキャパシティブ分布を改善するように巻線
自身の構造の最適化などによって行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、複
数の巻線を直列に接続して1つの電圧を発生する高圧巻
線を有する高電圧・大容量変圧器の場合、一般に、直列
接続の巻線端子間の等価キャパシタンスは高圧側の巻線
よりも接地側の巻線の方が大きく、直列接続の巻線の中
間接続部における電位振動が大きくなる懸念があった。
【0004】本発明の目的はこのような点に鑑みなされ
たものであり、電位振動を適切に抑制し、絶縁信頼性を
向上でき、小形化できる変圧器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の巻線
を直列に接続して1つの電圧を発生する高圧巻線の高電
圧側の巻線に所定値のコンデンサを並列に設置すること
により達成できる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例により具体的
に説明する。
【0007】図1は本発明の実施例であり、2つの巻線
を直列に接続して1つの電圧を発生する高圧巻線を有す
る変圧器巻線の1相分の概略構造を示す。高圧巻線は高
電圧端子につながる高圧側の巻線1と接地側の巻線2が
直列に接続されており、高圧端子導体3が高圧側の巻線
1の中央に位置し、高圧側の巻線1の両端から中間接続
導体4を引き出し、中間導体5に接続し、これが接地側
の巻線2の中央部に引き込まれ、接地側の巻線2の両端
から接地線6が引き出されている構造である。高圧側の
巻線1は絶縁体7で接地されたタンク8から支持されて
おり、接地側の巻線2はベース8により接地されたタン
ク8に支持されている。図2のように高圧側の巻線1,
接地側の巻線2の内側に絶縁スペーサ10,11を介し
て同軸に低圧巻線12,13を配置している。
【0008】本発明の電位振動抑制コンデンサ14,1
5が、高圧端子導体3と中間接続導体4の間に設置され
ている。ここでは、高圧端子導体3と中間接続導体4の
間、すなわち高圧側の巻線1の端子間の電位振動抑制コ
ンデンサ並列総数は4本となる。
【0009】図3は図1の2つの巻線を直列に接続して
1つの電圧を発生する高圧巻線を有する変圧器巻線の1
相分の等価回路を示す。高圧側の巻線1は等価キャパシ
タンスC1と等価インダクタンスL1(一般には、1k
Hz程度以上の高周波に対する巻線の等価インダクタン
ス)からなり、高圧端子Hと中間端子Mに接続され、接
地側の巻線2は等価キャパシタンスC2と接地されたタ
ンク8に対する漂遊キャパシタンスC20ならびに等価
インダクタンスL2(一般には、1kHz程度以上の高
周波に対する巻線の等価インダクタンス)からなり、中
間端子Mと接地端子Eに接続されている。本発明の電位
振動抑制コンデンサ14,15の等価キャパシタンスC
11が巻線の高圧端子Hと中間端子Mの間につながって
いる。
【0010】高圧側の巻線1,接地側の巻線2を経済
性,信頼性の観点から同じような構造で製作した場合、
一般に、接地されたタンク8と各巻線間の漂遊キャパシ
タンスの影響があり、等価キャパシタンスに関してはC
1≒C2であっても、C1<C2+C20になり、一方
では、等価インダクタンスに関してはL1とL2は同じ
ような値である。このような条件では、サージ電圧が高
圧端子Hに侵入すると中間端子Mに高い電位振動が発生
する場合がある。中間端子Mの電位は、サージ電圧侵入
の初期状態では、つまり周波数の高い条件ではキャパシ
タンス分圧となり、安定した状態では、つまり周波数の
低い条件ではインダクタンス分圧に近づく。電位振動発
生の要因は、C1<C2+C20であり、かつL1≒L
2のためサージ電圧侵入の初期状態と安定した状態では
中間端子Mの電位が違ってくるからである。
【0011】本発明では、L2/L1≒(C0+C1)/
C2とするので中間端子Mに高い電位振動が発生しない
ようになる。すなわち、サージ電圧侵入の初期状態と安
定した状態での中間端子Mの電位が同じになるように工
夫を行った。L2/L1=pと置いた場合、(C0+C
1)/C2=0.5〜0.7p程度でも実用上充分な場合
がある。
【0012】電位振動抑制コンデンサ14,15として
セラミックコンデンサ、または、特に油入変圧器の場
合、油浸紙コンデンサが使用できる。さらに、非直線性
の優れた酸化亜鉛素子のキャパシタンス分を使うことも
できる。複数個のセラミックコンデンサ,酸化亜鉛素子
は巻線端子間に取り付けやすいように絶縁筒の中に収納
する構造を用い、内部絶縁媒体は変圧器の絶縁媒体と同
じにするのが普通である。
【0013】図1のように電位振動抑制コンデンサ1
4,15を設置する場合、コンデンサ14,15は、普
通、複数個直列接続のコンデンサで構成する。一般に
は、同一値のコンデンサ要素を直列接続する。しかし、
高圧側の巻線1のコイル間電位分布を改善するためにコ
ンデンサ14,15のコンデンサ要素の値を変えること
ができる。例えば、一般に、高圧側の巻線1の内の高圧
端子導体3側の方の巻線コイルにかかるサージ電圧は高
いので、これを低くし、電位分担を改善するため高圧端
子導体3から中間接続導体4に向かってコンデンサ要素
の値を段階的に小さくすることができる。
【0014】本一実施例によれば、2つの巻線を直列に
接続して1つの電圧を発生する高圧巻線を有する変圧器
において、高圧側の巻線に所定のコンデンサを並列に設
置することができるので、高圧側の巻線と接地側の巻線
の接続部に高い電位振動が発生しない変圧器を提供する
ことができる効果がある。
【0015】本発明は3つ以上分割された巻線を有する
変圧器にも適用できる。
【0016】図4は変形例の断面図を示す。電位振動抑
制コンデンサ16を高圧側の巻線1の周囲にほぼ均等に
8ケ並列に設置した場合である。電位振動抑制コンデン
サ16は高圧側の巻線1の両端のコイル導体に接続,固
定されている。巻線に対して対称となり、バランスの取
れた構造になる効果がある。
【0017】また、巻線の構造上、等価キャパシタンス
がC1>C2+C20の関係となる場合、電位振動抑制
コンデンサを接地側の巻線2と並列に設置することがで
きる。
【0018】
【発明の効果】このように本発明によれば、複数の巻線
を直列に接続して1つの電圧を発生する高圧巻線を有す
る変圧器において、前記高圧巻線の高電圧側の巻線に所
定値のコンデンサを並列に設置することができるので、
高圧側の巻線と接地側の巻線の中間接続部に高い電位振
動が発生しない変圧器を提供することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による変圧器巻線概略図であ
る。
【図2】本発明の一実施例による変圧器巻線断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例による変圧器等価回路であ
る。
【図4】本発明の他の実施例による変圧器巻線断面図で
ある。
【符号の説明】
1…高圧側の巻線、2…接地側の巻線、3…高圧端子導
体、4…中間接続導体、5…中間導体、6…接地線、7
…絶縁体、8…接地されたタンク、9…ベース、10,
11…絶縁スペーサ、12,13…低圧巻線、14,1
5,16…電位振動抑制コンデンサ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の巻線を直列に接続して1つの電圧を
    発生する高圧巻線を有する変圧器において、前記高圧巻
    線の高電圧側の巻線に所定値のコンデンサを並列に設置
    することを特徴とする変圧器。
  2. 【請求項2】複数の巻線を直列に接続して1つの電圧を
    発生する高圧巻線を有する変圧器において、前記高圧巻
    線の高圧側の巻線の端子導体間に巻線の軸方向に所定値
    のコンデンサを並列に設置することを特徴とする変圧
    器。
  3. 【請求項3】複数の巻線を直列に接続して1つの電圧を
    発生する高圧巻線を有する変圧器において、前記高圧巻
    線の巻線接続部のサージ電圧に対する電位が巻線の等価
    インダクタンスで決まる分布とほぼ同じになるようなキ
    ャパシタンス値を有するコンデンサを高圧側の巻線と並
    列に設置することを特徴とする変圧器。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか1項記載におい
    て、高圧側の巻線に並列に設置する所定値のコンデンサ
    がセラミックコンデンサにより構成されていることを特
    徴とする変圧器。
  5. 【請求項5】請求項1から3のいずれか1項記載におい
    て、高圧側の巻線に並列に設置する所定値のコンデンサ
    が油浸紙コンデンサにより構成されている油入変圧器で
    あることを特徴とする変圧器。
  6. 【請求項6】請求項1から3のいずれか1項記載におい
    て、高圧側巻線に並列に設置する所定値のコンデンサが
    非直線性の優れた酸化亜鉛素子により構成されているこ
    とを特徴とする変圧器。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれか1項記載におい
    て、高圧側の巻線に並列に設置するコンデンサに使われ
    ている複数の直列要素のキャパシタンス値を高圧側の巻
    線のサージに対する電位分布を改善するように変えるこ
    とを特徴とする変圧器。
  8. 【請求項8】複数の巻線を直列に接続して1つの電圧を
    発生する高圧巻線を有する変圧器において、前記高圧巻
    線の接地側の巻線に所定値のコンデンサを並列に設置す
    ることを特徴とする変圧器。
JP10161772A 1998-06-10 1998-06-10 変圧器 Pending JPH11354338A (ja)

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