JPH1135349A - 合わせガラス及びその製造方法 - Google Patents

合わせガラス及びその製造方法

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JPH1135349A
JPH1135349A JP19567197A JP19567197A JPH1135349A JP H1135349 A JPH1135349 A JP H1135349A JP 19567197 A JP19567197 A JP 19567197A JP 19567197 A JP19567197 A JP 19567197A JP H1135349 A JPH1135349 A JP H1135349A
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JP
Japan
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laminated glass
glass
vinyl acetate
laminated
acetate copolymer
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JP19567197A
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English (en)
Inventor
Seiji Tomita
誠司 富田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/3405Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of organic materials

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機ガラスとポリカーボネート板との組み合
わせからなる新規な合わせガラスであって、反りや破損
のない良好な合わせガラス及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重
合体を主成分とする中間膜とポリカーボネート板とをこ
の順に重ね合わせ、これを真空引きにより脱気し65〜
70℃の温度で予備圧着し、その後オートクレーブ内で
90〜140℃の温度で且つ8〜13kg/cm2 の圧
力で本圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機ガラスとポリ
カーボネート板とを、エチレン−酢酸ビニル共重合体を
主成分とする中間膜を介して、互いに接着してなる合わ
せガラス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】防犯用や防弾用の合わせガラスには、耐
衝撃性及び耐貫通性の大なる合わせガラスが要求され、
主に、無機ガラスを可塑化ポリビニルブチラール中間膜
を介して幾層にも重ね合わせ、互いに接着してなる合わ
せガラスが使用されている。
【0003】この種の無機ガラスを用いた合わせガラス
は、耐衝撃性及び耐貫通性が大で、しかも表面硬度が高
く傷つき難い、耐溶剤性がよい、吸湿性がない等の利点
があるが、肉厚が非常に厚くなり透明性が低下するうえ
に重量も非常に重くなり、特に、軽量性が要求される乗
用車などの窓ガラスに使用するには問題がある。
【0004】一方、特開平7−2551号公報の実施例
には、ポリカーボネート板同士を、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を主成分とする中間膜を介して、互いに接着
してなる合わせガラスが開示されているが、このような
合わせガラスは、無機ガラスを用いないので、表面硬
度、耐溶剤性、耐吸湿性などの点で問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の合わせガラ
スの有する問題を解決するために、本発明者は、軽量で
耐衝撃性及び耐貫通性に優れたポリカーボネート板と表
面硬度、耐溶剤性及び吸湿性に優れた無機ガラスとを、
可塑化ポリビニルブチラール中間膜或いはエチレン−酢
酸ビニル共重合体を主成分とする中間膜を介して重ね合
わせ、これを従来方法で脱気して予備圧着し、次いでオ
ートクレーブ内で加熱加圧して本圧着することにより、
合わせガラスを製造することを試みた。
【0006】ところが、無機ガラスとポリカーボネート
板とは熱膨張率の差が大きく、このため予備圧着及び本
圧着の際に、合わせガラスに反りが生じたり無機ガラス
が破損したりして、良好な合わせガラスは得られなかっ
た。
【0007】本発明は、このような問題を解決するもの
で、その目的とするところは、無機ガラスとポリカーボ
ネート板とからなる新規な合わせガラスであって、反り
や破損のない良好な合わせガラス及びその製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の合わせガラス
は、無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成
分とする中間膜とポリカーボネート板とがこの順に重ね
合わされ、互いに接着されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明の合わせガラスの製造方法
は、無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成
分とする中間膜とポリカーボネート板とをこの順に重ね
合わせ、これを真空引きにより脱気し65〜70℃の温
度で予備圧着し、その後オートクレーブ内で90〜14
0℃の温度で且つ8〜13kg/cm2 の圧力で本圧着
することを特徴とする。
【0010】本発明において中間膜としては、エチレン
−酢酸ビニル共重合体を主成分とする公知の中間膜が用
いられる。中間膜を構成するエチレン−酢酸ビニル共重
合体の共重合体は、その成分として酢酸ビニルを18〜
35重量%含有するものが好ましい。酢酸ビニルの含有
量が多くなると、中間膜の透明性は向上するが引張り強
度が低下する。逆に、酢酸ビニルの含有量が少なくなる
と、中間膜の引張り強度は十分であるが透明性が低下す
る。
【0011】エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトイ
ンデックス(MI)は、1〜200g/10分が好まし
い。MIが小さくなると、中間膜の流動性が低下して合
わせ加工性(脱気性、加工時間)が低下する。逆に、M
Iが大きくなると、中間膜の粘性が低下して合わせ加工
後に中間膜が端部からはみ出したり厚みが減少し、また
得られる合わせガラスの耐衝撃性が低下する。
【0012】本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重
合体を主成分とする中間膜は、従来公知のエチレン−酢
酸ビニル共重合体系の中間膜であればよいが、その中で
も好適なものとしては、上記エチレン−酢酸ビニル共重
合体に、透明性を改善するための透明性改良剤や接着性
を改善するためのシランカップリング剤を含有させてな
る中間膜が挙げられる。具体的には、前記特開平7−2
551号公報に記載されているような中間膜が挙げられ
る。
【0013】ここで、透明性改良剤としては、ジベンジ
リデンソルビトール化合物、ジベンジリデンキシリトー
ル化合物、ジベンジリデンズルシトール化合物、ジベン
ジリデンマンニトール化合物及びカリックスアレーン化
合物などが用いられる。このような透明性改良剤は単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】上記透明性改良剤は、一般に、エチレン−
酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜
4重量部の範囲で配合される。透明性改良剤の配合量が
0.01重量部を下回ると、得られる中間膜や合わせガ
ラスの透明性が不充分となる。逆に、透明性改良剤の配
合量が4重量部を上回ると、上記共重合体との相溶性が
悪くなって、得られる中間膜や合わせガラスの透明性が
低下する。
【0015】また、シランカップリング剤としては、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシランなどのアミノ基を有するシランカップリング
剤、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなど
のグリシジル基を有するシランカップリング剤、3−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト
基を有するシランカップリング剤が用いられる。このよ
うなシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0016】上記シランカップリング剤は、一般に、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、
0.01〜4重量部の範囲で配合される。シランカップ
リング剤の配合量が0.01重量部を下回ると、得られ
る中間膜や合わせガラスの接着性が不充分となる。逆
に、シランカップリング剤の配合量が4重量部を上回る
と、得られる中間膜が黄変することがあり、また得られ
る中間膜や合わせガラスの透明性が低下する。
【0017】さらに、接着性改善のために石油樹脂、耐
光性や耐候性を改善するための紫外線吸収剤、酸化防止
剤など公知の添加剤が配合されてもよい。
【0018】本発明に用いる中間膜を得るには、従来公
知の方法が採用される。例えば、上記エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体に、上述のような各種の添加剤を所定量配
合し、これを押出機で溶融混練してシート状に押出す方
法、或いはロールで溶融混練してシート状に成形する方
法等が採用される。中間膜の厚さは、用途によって適宜
決定されるが、一般に0.2〜1.2mmの厚さが好ま
しい。
【0019】こうして得られるエチレン−酢酸ビニル共
重合体を主成分とする中間膜を用いて、本発明の合わせ
ガラスを製造するには、無機ガラスと中間膜とポリカー
ボネート板とをこの順に重ね合わせ、これを耐熱性のゴ
ムバックに入れるか或いは簡易真空合わせ装置(ハイテ
クエンジニアリング社製)に入れ、常温で約−500〜
−750mmHgの真空(絶対圧力260〜10mmH
g)に真空引きを行って脱気した後、脱気状態のまま6
5〜70℃のオーブンに移し、この温度に一定時間保持
することにより65〜70℃で予備圧着し、その後オー
トクレーブ内で90〜140℃の温度で且つ8〜13k
g/cm2 の圧力で本圧着する。
【0020】予備圧着の際の温度が65℃よりも低くな
っても、70℃よりも高くなっても、いずれの場合も、
得られる合わせガラスに反りが発生して良好な合わせガ
ラスが得られない。予備圧着の際の温度を65〜70℃
に保持する時間は、主に、使用するポリカーボネート板
の厚みによって異なり、例えば、厚さ5mmのポリカー
ボネート板を使用する場合、65〜70℃に保持する時
間は20〜30分が好適である。
【0021】また、本圧着の際の温度が90℃よりも低
くなると、予備圧着の際の温度が65〜70℃に保持さ
れていても、得られる合わせガラスに反りが発生して良
好な合わせガラスが得られない。一方、本圧着の際の温
度が140℃よりも高くなると、ポリカーボネート板が
熱変形しやすくなり、良好な合わせガラスが得られな
い。
【0022】なお、耐熱性のゴムバックに入れて真空引
きを行う場合は、特に、重ね合わせ体の周端部がゴムバ
ックにより強く押圧される。従来方法では、合わせガラ
スの周端部の肉厚を均一化するために、一般に、重ね合
わせ体の周端部とゴムバックとの間にスペーサーを介在
させて真空引きが行われるが、本発明では合わせガラス
の周端部のシール性を強化するために、スペーサーを使
用せずに真空引きを行うのがよい。
【0023】また、ポリカーボネート板は吸湿性があ
り、予備圧着及び本圧着の際に加熱されると、吸湿によ
る水分が気泡となって合わせガラスの透明性や外観を阻
害することがあるので、ポリカーボネート板は使用前に
80〜125℃で2〜10時間加熱乾燥して水分を除去
しておくのが望ましい。この際、低温で長時間にわたり
加熱乾燥させれば、傷や埃の防止のために表面に仮着さ
れている表面保護フィルム(ポリエチレンフィルム)を
剥がさないで加熱乾燥を行うことができる。こうして、
合わせガラスが製造される。
【0024】合わせガラスの構成は、上記のように、無
機ガラス板/中間膜/ポリカーボネート板の積層構成を
有していればよく、無機ガラス板/中間膜/ポリカーボ
ネート板/中間膜/無機ガラス板などの多層の積層構成
とすることができる。特に、両方の最外層が無機ガラス
で構成されているものは、両面の表面硬度が高く傷つき
難く、耐溶剤性や吸湿性が良好である。
【0025】また、中間膜と中間膜との間に、各種の模
様を印刷したポリエステルフィルム、ポリウレタンフィ
ルム、紙、金属シート等のフィルム又はシートを介在さ
せて複層化中間膜或いは装飾性中間膜とし、このような
中間膜を用いて合わせガラスを製造することもできる。
【0026】
【作用】無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重合体を
主成分とする中間膜とポリカーボネート板とをこの順に
重ね合わせ、これを真空引きにより脱気し65〜70℃
の温度で予備圧着し、その後オートクレーブ内で90〜
140℃の温度で且つ8〜13kg/cm2 の圧力で本
圧着すると、この予備圧着と本圧着との条件が最適なも
のとなり、無機ガラスとポリカーボネート板との組み合
わせからなる新規な合わせガラスであって、反りや破損
のない良好な合わせガラスを得ることができる(請求項
1の発明)。
【0027】また、無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル
共重合体を主成分とする中間膜とポリカーボネート板と
エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする中間膜と
無機ガラスとをこの順に重ね合わせ、これを真空引きに
より脱気し65〜70℃の温度で予備圧着し、その後オ
ートクレーブ内で90〜140℃の温度で且つ8〜13
kg/cm2 の圧力で本圧着すると、この予備圧着と本
圧着との条件が最適なものとなり、無機ガラスとポリカ
ーボネート板と無機ガラスの組み合わせからなる新規な
合わせガラスであって、反りや破損のない良好な合わせ
ガラスを得ることができる(請求項2の発明)。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例及び比較例
を示す。 (実施例1)酢酸ビニル含有量28重量%、メルトイン
デックス6g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(ウルトラセン751:東ソー社製)100重量部、ビ
ス(p−エチルベンジリデンソルビトール(NC−4:
三井東圧化学社製)0.1重量部及びシランカップリン
グ剤として、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン0.2重量部を、ラボプラス
トミル(東洋精機社製)に供給し200℃で溶融混練し
て樹脂組成物を得た。
【0029】この樹脂組成物をポリエステルフィルムで
挟み、この挟着体をプレス機により150℃、120k
g/cm2 でプレス成形した後室温になるまで放置し、
その後ポリエステルフィルムを剥がして、厚さ0.25
mmのエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする中
間膜を作製した。
【0030】透明ガラス板(厚さ2.5mm×300m
m×横300mm)、ポリカーボネート板(厚さ5.0
mm×300mm×横300mm)(旭硝子社製)及び
上記の中間膜(厚さ0.25mm)を用い、これ等の材
料を、透明ガラス板/中間膜/ポリカーボネート板/中
間膜/透明ガラス板の順に重ね合わせ、これを簡易真空
合わせ装置(ハイテクエンジニアリング社製)に入れ、
常温で約−650mmHgの真空(絶対圧力110mm
Hg)に真空引きを1分間行って脱気した後、脱気状態
のまま66℃の加熱オーブンに移し、この温度に20分
間保持することにより66℃で予備圧着し、その後60
℃まで自然冷却して真空状態を解除した。この場合、合
わせガラスの周端部のシール性を強化するために、スペ
ーサーを使用せずに真空引きを行った。
【0031】その後、上記予備圧着した合わせガラス
を、エアー式オートクレーブ内で再加熱して130℃の
温度で且つ13kg/cm2 の圧力で20分間保持して
本圧着を行い、その後50℃まで冷却してエアー圧力を
解除して合わせガラスを製作した。得られた合わせガラ
スは、各層の接着が良好で、透明で気泡がなく、反りも
なく良好な合わせガラスであった。
【0032】(実施例2)中間膜の厚さを0.40mm
に変更し、また本圧着の条件を温度100℃、圧力10
kg/cm2 、保持時間5分に変更し、それ以外は実施
例1と同じ条件で行って、合わせガラスを製作した。得
られた合わせガラスは、各層の接着が良好で、透明で気
泡がなく、反りもなく良好な合わせガラスであった。
【0033】(実施例3)予備圧着の温度を69℃に変
更し、また本圧着の条件を温度100℃、圧力8kg/
cm2 、保持時間5分に変更し、それ以外は実施例1と
同じ条件で行って、合わせガラスを製作した。得られた
合わせガラスは、各層の接着が良好で、透明で気泡がな
く、反りもなく良好な合わせガラスであった。
【0034】(比較例1)予備圧着の温度を72℃(本
発明の範囲外)に変更し、また本圧着の条件を温度10
0℃、圧力10kg/cm2 、保持時間5分に変更し、
それ以外は実施例1と同じ条件で行って、合わせガラス
を製作した。得られた合わせガラスは、各層の接着は良
好で、透明で気泡もなかったが、反りが発生した合わせ
ガラスであった。
【0035】(比較例2)予備圧着の温度を63℃(本
発明の範囲外)に変更し、また本圧着の保持時間を5分
に変更し、それ以外は実施例1と同じ条件で行って、合
わせガラスを製作した。得られた合わせガラスは、各層
の接着は良好で、透明で気泡もなかったが、反りが発生
した合わせガラスであった。
【0036】(比較例3)本圧着の条件を温度80℃
(本発明の範囲外)、圧力8kg/cm2 、保持時間5
分に変更し、それ以外は実施例1と同じ条件で行って、
合わせガラスを製作した。得られた合わせガラスは、各
層の接着は良好で透明であったが、気泡が残り、反りが
発生した合わせガラスであった。
【0037】
【発明の効果】上述の通り、本発明の合わせガラスは、
無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分と
する中間膜とポリカーボネート板とがこの順に重ね合わ
され、互いに接着されていることを特徴とするもので、
このような合わせガラスは、反りや破損のない良好な新
規な合わせガラスであって、無機ガラスにより表面硬度
が高く傷つき難い、耐溶剤性がよい、吸湿性がない等の
性能が付与され、しかもポリカーボネート板により軽量
で耐衝撃性及び耐貫通性に優れる等の性能が付与される
ので、防犯用や防弾用の合わせガラスとして好適で、特
に軽量性が要求される乗用車などの窓ガラスにも好適に
使用することができる。
【0038】また、本発明の合わせガラスの製造方法
は、無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成
分とする中間膜とポリカーボネート板とをこの順に重ね
合わせ、これを真空引きにより脱気し65〜70℃の温
度で予備圧着し、その後オートクレーブ内で90〜14
0℃の温度で且つ8〜13kg/cm2 の圧力で本圧着
することを特徴とするもので、この予備圧着と本圧着と
の条件が最適なものとなり、無機ガラスとポリカーボネ
ート板の組み合わせからなる新規な合わせガラスであっ
て、反りや破損のない良好な合わせガラスを得ることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重
    合体を主成分とする中間膜とポリカーボネート板とがこ
    の順に重ね合わされ、互いに接着されていることを特徴
    とする合わせガラス。
  2. 【請求項2】 無機ガラスとエチレン−酢酸ビニル共重
    合体を主成分とする中間膜とポリカーボネート板とをこ
    の順に重ね合わせ、これを真空引きにより脱気し65〜
    70℃の温度で予備圧着し、その後オートクレーブ内で
    90〜140℃の温度で且つ8〜13kg/cm2 の圧
    力で本圧着することを特徴とする合わせガラスの製造方
    法。
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