JPH11352242A - 移動体検出システム - Google Patents

移動体検出システム

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JPH11352242A
JPH11352242A JP10164711A JP16471198A JPH11352242A JP H11352242 A JPH11352242 A JP H11352242A JP 10164711 A JP10164711 A JP 10164711A JP 16471198 A JP16471198 A JP 16471198A JP H11352242 A JPH11352242 A JP H11352242A
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mobile
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哲雄 山形
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    • G08G1/017Detecting movement of traffic to be counted or controlled identifying vehicles
    • GPHYSICS
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    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems
    • G08G1/161Decentralised systems, e.g. inter-vehicle communication
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答信号を確実に受信して相手方移動体の配
置の構成を判別できる移動体検出システムを供する。 【解決手段】 互いに信号を送受信して移動体どうしが
相互を検出する移動体検出システムにおいて、各移動体
がそれぞれ自らを識別でき順位づけがなされたIDコー
ドを一定周期のIDコード信号として発信し、各移動体
が互いに他の移動体の前記IDコード信号を受信し、I
Dコード信号を受信した移動体が所定距離内に近接しか
つ順位が自身より上位のIDコードの近接上位移動体が
存在するか否かを判別し、前記近接上位移動体の存在を
判別した移動体が検出側移動体から発信された探知信号
を受信すると前記近接上位移動体が存在しないと判別し
た場合にのみ応答信号を発信する移動体検出システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両や歩行車等の
移動体を信号の送受信により移動体が検出する移動体検
出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より車両を運転中に接近してくる他
の車両やその他の移動体を検出する方法が種々提案され
ている。例えば特開平2−216600号公報に記載さ
れたものは、車両が備える受信装置が監視しながら走行
し、他の移動体が備える発信装置から発信されている警
報電波を受信することにより警報を発して移動体の存在
を感知するものである。
【0003】しかし警報の原因となった移動体の数まで
は分からないため、1台の車両だけを視覚で確認した場
合に他車の存在に気付きにくいことがある。そこで特開
平7−225274号公報に記載されたものは、受信信
号における連続するパルスの立上りの間隔を基準周期と
比較して所定距離内に存在する移動体が単数か複数かを
判別して識別表示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに相手方移動体
が単数か複数かを知ることができるだけで、複数の場合
にどのような配置を構成しているかは分からない。例え
ば数台が互いに近接して構成されたグループが複数走行
しているような場合、大きな1つのグル−プがあるの
か、小さなグループが複数あるのかなどを判別できな
い。
【0005】車両の運転者にとっては、相手方移動体が
単に複数存在するという情報だけでなく、どのような配
置を構成しているかを把握することも重要である。また
相手方移動体が多数になると、発信されてくる電波が混
み合った状態となり、混線等により確実に受信できない
等の不具合が生じ易い。
【0006】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的とする処は、応答信号を確実に受信して相手方
移動体の配置の構成を判別できる移動体検出システムを
供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記目的
を達成するために、本発明は、互いに信号を送受信して
移動体どうしが相互を検出する移動体検出システムにお
いて、各移動体がそれぞれ自らを識別でき順位づけがな
されたIDコードを一定周期のIDコード信号として発
信し、各移動体が互いに他の移動体の前記IDコード信
号を受信し、IDコード信号を受信した移動体が所定距
離内に近接しかつ順位が自身より上位のIDコードの近
接上位移動体が存在するか否かを判別し、前記近接上位
移動体の存在を判別した移動体が検出側移動体から発信
された探知信号を受信すると前記近接上位移動体が存在
しないと判別した場合にのみ応答信号を発信する移動体
検出システムとした。
【0008】所定距離内に近接しかつ順位が自身より上
位のIDコードの近接上位移動体が存在しないと判別し
た場合にのみ探知信号に対して応答信号を発信するの
で、所定距離内に近接する移動体のグループ内では最上
位のIDコードの移動体が、グループを代表して応答信
号を発信する。
【0009】グループごとに代表する移動体が応答信号
を発信することになるので、これを受信する検出側移動
体では、必要とされる相手方の移動体の主要な構成を知
ることができる。グループ内では代表する移動体のみが
応答信号を発信し、他の移動体は発信しないので、応答
信号が混み合うこともなく受信が確実に行われる。
【0010】請求項2記載の発明は、互いに信号を送受
信して移動体どうしが相互を検出する移動体検出システ
ムにおいて、各移動体は自らが属する種類を識別でき、
かつ種類ごとにそれぞれ自らを識別でき順位づけがなさ
れたIDコードを一定周期のIDコード信号として発信
し、各移動体は互いに他の移動体の前記IDコード信号
を受信し、IDコード信号を受信した移動体は同じ種類
に属し所定距離内に近接しかつ順位が自身より上位のI
Dコードの同種近接上位移動体が存在するか否かを判別
し、前記同種近接上位移動体の存在を判別した移動体は
検出側移動体から発信された探知信号を受信すると前記
同種近接上位移動体が存在しないと判別した場合にのみ
応答信号を発信する移動体検出システムである。
【0011】同じ種類に属し所定距離内に近接しかつ順
位が自身より上位のIDコードの同種近接上位移動体が
存在しないと判別した場合にのみ探知信号に対して応答
信号を発信するので、所定距離内に近接する移動体のグ
ループ内では種類毎に最上位のIDコードの移動体が、
同種の移動体を代表して応答信号を発信する。
【0012】大型車両,小型車両,自動二輪車,自転
車,歩行者等の移動体の種類分けがなされ、グループを
構成する移動体に各種類の移動体が存在すると、種類ご
とに代表する移動体が応答信号を発信することになるの
で、これを受信する検出側移動体では、相手方の移動体
のグループの構成およびグループ内の移動体の主要な構
成を知ることができる。同種の移動体では代表する移動
体のみが応答信号を発信し、他の移動体は発信しないの
で、応答信号が混み合うこともなく受信が確実に行われ
る。
【0013】請求項3記載の発明は、互いに信号を送受
信して移動体どうしが相互を検出する移動体検出システ
ムにおいて、第1の移動体が発信した探知信号を受信し
た第2の移動体は、同第2の移動体から所定距離内に存
在する第3の移動体が先行して発信した応答信号を受信
した場合を除き、前記探知信号に対して応答信号を発信
する移動体検出システムである。
【0014】第2の移動体は、所定距離内に近接した第
3の移動体からの応答信号を先行して受信した場合を除
き、探知信号に対して応答信号を発信するので、所定距
離内に近接する移動体のグループ内で先に応答信号が発
信されていると他の移動体は探知信号に対して応答信号
を発信しない。
【0015】すなわちグループごとに探知信号に対して
先に応答信号を発信した移動体が代表となって応答信号
を発信したことになり、これを受信する検出側の第1の
移動体では、相手方の移動体の主要な構成を知ることが
できる。グループ内では代表する移動体のみが応答信号
を発信し、他の移動体は発信しないので、応答信号が混
み合うこともなく受信が確実に行われる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の移
動体検出システムにおいて、前記応答信号には移動体の
種類を識別する種別コードが含まれており、前記第2の
移動体は、自らと同じ種類に属する第3の移動体が先行
して発信した応答信号を受信した場合を除き、前記探知
信号に対して応答信号を発信することを特徴とする。
【0017】第2の移動体は、同じ種類に属し所定距離
内に近接した第3の移動体から発信された応答信号を先
行して受信した場合を除き、探知信号に対して応答信号
を発信するので、所定距離内に近接する移動体のグルー
プ内でも同種の移動体から先に応答信号が発信されてい
ると、同種の他の移動体は探知信号に対して応答信号を
発信しない。
【0018】グループを構成する移動体に各種類の移動
体が存在すると、種類ごとに先に応答信号を発信した移
動体が代表となって応答信号を発信したことになり、こ
れを受信する検出側の第1の移動体では、相手方の移動
体のグループの構成およびグループ内の移動体の主要な
構成を知ることができる。同種の移動体では代表する移
動体のみが応答信号を発信し、他の移動体は発信しない
ので、応答信号が混み合うこともなく受信が確実に行わ
れる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4のいずれかの項記載の移動体検出システムにおい
て、前記探知信号を発信した移動体は、応答信号の受信
に基づき応答信号を発信した移動体までの距離を測定す
ることを特徴とする。
【0020】応答信号を発信した移動体までの距離を測
定するので、検出側移動体では、被検出側移動体の主要
な配置構成を知ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る一実施の形態に
ついて図1ないし図7に図示し説明する。本実施の形態
に係る移動体検出システムの簡略ブロック図を図1に示
す。各移動体は、全て同じ通信制御装置を備えている。
【0022】すなわち通信制御回路1は、送信回路2に
送信指示を与え、受信回路3で受信した信号を入力する
とともに、距離判別回路4からの距離判別信号および受
信電力判別回路5からの受信電力判別信号を入力し、信
号処理した結果を表示信号として表示装置6に出力す
る。
【0023】送信回路2は、IDコード信号を発信する
とともに通信制御回路1からの送信指示を受けて送信ア
ンテナ2aからある所定方向へ指向性を持って探知信号
を発信する。受信回路3は、IDコード信号を受信する
とともに応答信号を受信アンテナ3aで受信して通信制
御回路1に出力する。
【0024】距離判別回路4は、送信回路2から探知信
号の発信時の信号を入力し、受信回路3から応答信号の
着信時の信号を入力し、両信号の時間差から検出側移動
体と被検出側移動体との間の距離を判別し、その判別結
果の距離判別信号を通信制御回路1に出力する。
【0025】受信電力判別回路5は、受信回路3が受信
したIDコード信号の受信電力を所定のしきい値より大
きいか否かを判別し、判別結果の受信電力判別信号を通
信制御回路1に出力する。
【0026】表示装置6は、液晶ディスプレイであり、
応答信号があったときに被検出移動体の構成を文字表示
して運転者に知らせる。表示ランプの点灯により運転者
に報知するようにしてもよい。また視覚的表示に限らず
音声表示としてもよい。
【0027】ここにIDコード信号は、自らの移動体を
他から識別でき、順位づけがなされたIDコードを付加
した一定周期Tで一定出力のパルス信号であり、IDコ
ード部分の時間幅に対して周期Tは十分大きい。移動体
が集まればIDコードの順位づけにより上位から下位ま
で順番が決定される。
【0028】またIDコード信号は、一定の極めて低い
出力で発信され、通信エリアは近傍に限られており、エ
ネルギー消費は少ない。このIDコード信号に比較して
探知信号や応答信号は、出力が高く通信エリアも広い。
【0029】図1に示すように移動体は全てIDコード
信号は近傍エリアに発信しており、近くにいる移動体ど
うしは、互いにIDコード信号を受信する。そして検出
側移動体は、運転状態あるいは運転者の意志で探知信号
を発信し、応答信号があればこれを受信する。
【0030】一方被検出側移動体では、近くにいる移動
体どうしでIDコード信号の送受信を行うとともに、探
知信号があると受信し、一定の条件の下で応答信号を発
信する。
【0031】被検出側移動体における通信制御を図2お
よび図3にフローチャートで示し説明する。図2は、当
該被検出側移動体の近傍に自身よりもIDコードが上位
の移動体(近接上位移動体)がいるか否かの判別するル
ーチンであり、一定時間を区切って同ルーチンのステッ
プを繰り返して判別処理を行う。
【0032】まず最初に同ルーチンに入ったときか否か
を時間tで判別し(ステップ1)、t=0でスタート時
ではステップ2に進み、フラグFとフラグGをともに”
0”としてステップ3に進み、以後は一定時間が過ぎる
までステップ1から直接ステップ3に進む。
【0033】したがって当初F=0にしてステップ3の
F=1か否かの判別ステップに入るので、同ステップ3
からステップ4に進み、IDコード信号を受信したか否
かを判別する。受信がなければF=0のまま本ルーチン
を抜け、ステップ1から繰り返す。受信があればステッ
プ5に進み、IDコード信号の受信電力が所定のしきい
値より大きいか否かを判別する。
【0034】受信電力は距離に従って減衰するので、し
きい値より大きい場合は所定距離内の近接した位置に発
信した移動体が存在することを示しており、しきい値よ
り小さく所定距離以上に離れている場合はF=0のまま
本ルーチンを抜け、ステップ1から繰り返す。
【0035】所定距離内で近接している場合はステップ
6に進み、所定距離内に移動体が存在することを示すた
めフラグGに”1”を立て、ステップ7に進む。ステッ
プ7では、受信したIDコード信号のIDコードが自身
のIDコードより上位のものであるか否かを判別する。
【0036】上位でなければF=0のまま本ルーチンを
抜け、ステップ1から繰り返す。上位であればステップ
8に進みフラグFを”1”とし、本ルーチンを抜ける。
一度フラグFに”1”が立つと、次からステップ3のF
=1か否かの判別で常に本ルーチンを抜けることにな
る。
【0037】すなわち当該被検出側移動体は、所定距離
内に近接して別の移動体が近接移動体として存在する場
合はフラグGに”1”を立て、さらにIDコードが上位
の近接上位移動体が存在するときは、フラグFに”1”
を立て、近接上位移動体が存在しないときは、フラグF
は”0”のままである。
【0038】そして図3の応答発信ルーチンのフローチ
ャートにおいて、まず探知信号を受信したか否かを判別
し(ステップ11)、受信しなければ本ルーチンを抜けス
テップ11を繰り返し探知信号の受信を待つ。
【0039】探知信号を受信するとステップ12に進み、
フラグFが”0”か否かを判別し、F=1ならば本ルー
チンを抜けて応答信号を発しないが、F=0ならばステ
ップ13に進みフラグGが”0”か否かを判別し、G=0
ならばステップ14に進んで単独応答信号を発信し、G=
1ならばステップ15に進んで群応答信号を発信し、本ル
ーチンを抜ける。
【0040】単独応答信号は、自らの移動体の周り所定
距離内に他の移動体が存在しないことを示す信号を付加
した応答信号であり、群応答信号は、自らの移動体の周
り所定距離内に他の移動体が存在することを示す信号を
付加した応答信号である。
【0041】すなわち近接上位移動体が存在するときは
(F=1)、当該被検出側移動体は探知信号を受信して
も応答信号を自らは発信せず、近接上位移動体が存在し
ない場合に(F=0)、探知信号を受信するとグループ
を構成していなければ単独応答信号を発信し、グループ
を構成していれば群応答信号を発信する。
【0042】したがって所定距離内を互いに近接して走
行している被検出側移動体のグループは、IDコードが
最上位の移動体が代表して群応答信号を発信することに
なる。グループごとに代表する単数の移動体から群応答
信号が発信される。そしてグループを構成しない移動体
からは単独応答信号が発信される。
【0043】検出側移動体では、探知信号に対して応答
信号があると、距離判別回路4により距離が判別され、
複数の応答信号があると、それぞれについて距離が判別
される。1応答信号に対して相手方移動体が単数または
複数の代表ということで、どのくらい離れた距離にある
かが検出でき、複数の応答信号があればそれぞれの配置
の構成が分かり、この構成を表示装置6に文字情報で運
転者に報知することができる。
【0044】いま具体的な例を図4ないし図7に示す。
図4に複数の車両の走行状態が簡略平面図で図示されて
いる。左側から検出側車両Zが交差点に向かって走行
し、交差点を右折しようとしている。一方対向する車線
を被検出側車両である5台の車両A,B,C,D,Eが
交差点に向かって走行している。
【0045】5台の車両A,B,C,D,Eのうち先行
する4台の車両B,C,D,Eが互いに近接してグルー
プを構成している。5台の車両A,B,C,D,Eがそ
れぞれ発信するIDコード信号a,b,c,d,eを図
5に示す。各IDコード信号a,b,c,d,eは同一
周期Tで同一出力であり、互いに同期をとらない。
【0046】そしてIDコード信号には順位づけがなさ
れたIDコードが載っており、車両A,B,C,D,E
の間では上位からa,b,c,d,eの順になってい
る。いま車両Eに着目して車両Eの受信回路3が受信す
る他の車両A,B,C,DからのIDコード信号a,
b,c,dを図6に示す。各IDコード信号a,b,
c,dの受信電力は、発信場所が遠い程減衰しており、
車両Eに最も近い車両CからのIDコード信号cの受信
電力が最も高く、次いでIDコード信号d,bの順で、
最も遠いグループから離れている車両AのIDコード信
号aが最も低い。
【0047】車両Eの受信電力判別回路5が、所定のし
きい値を基準にIDコード信号a,b,c,dの受信電
力を比較し、しきい値より大きいIDコード信号b,
c,dは、車両Eより所定距離内に近接した車両B,
C,Dの信号であり、車両B,C,D,Eが1つのグル
ープを形成していることを認識できる。IDコード信号
b,c,dは、全て当該車両EのIDコード信号eより
順位が上位であり、よって車両Eは、近接上位車両B,
C,Dが存在し中でも最初に受信した車両BのIDコー
ド信号によりフラグFに”1”が立ち、探知信号を受信
しても応答信号を発信しない。
【0048】同様にしてグループから離れた車両Aにつ
いて見ると、他の車両B,C,D,Eが車両Aから所定
距離内にないので、受信電力は全てしきい値を下回りフ
ラグGおよびフラグFはともに”0”であり、車両Aは
探知信号を受信すれば単独応答信号を発信する。また車
両Bは、グループの中にあってフラグGに”1”が立
ち、グループの中ではIDコードの順位が一番上位にあ
って回りの車両C,D,Eは下位であり、よってフラグ
Fは”0”となり、車両Bは探知信号を受信すれば群応
答信号を発信する。
【0049】車両Cと車両Dは、ともに車両Bを近接上
位車両として判別するので、フラグFに”1”が立って
応答信号を発信しない。したがって図4に示す状態で車
両Zが右折しようとして右ウインカスイッチを作動させ
る等して探知信号が発信されると、図7に示すように車
両Aから単独応答信号が、車両Bから群応答信号があ
り、車両C,D,Eからは応答信号はない。
【0050】車両Aはグループから離れて単独でいるの
で、単独応答信号を発信することになり、車両Bはグル
ープの中でIDコードが最上位でグループを代表して群
応答信号を発信する。検出側車両Zは、車両Aからの単
独応答信号と車両Bからの群応答信号を受信してそれぞ
れ距離を測定し、表示装置6に表示する。
【0051】よって車両Zの運転者は、対向車線前方に
単独で走行する車両Aとグループを構成する車両Bを距
離とともに知ることができ、車両Bがグループを構成し
ていることも分かり相手方車両の主要な構成は認識でき
る。グループ内では代表する移動体Bのみが群応答信号
を発信し、他の移動体C,D,Eは発信しないので、応
答信号が混み合うこともなく受信が確実に行われる。
【0052】次に別の実施の形態について図8ないし図
11に基づいて説明する。移動体検出システムは前記図
1に示すものと同じであり、移動体が大型車両,小型車
両,自動二輪車,自転車,歩行者等の種類に分けられ、
各移動体のIDコード信号にこの種類を識別する自身の
種別コードをのせる(図10参照)。そしてIDコード
信号の順番づけされたIDコードは、この種分けされた
同種類の中での順番づけがなされている。
【0053】被検出側移動体における同種近接上位移動
体判別制御手順を図8に示し、応答信号発信ルーチンを
図9に示す。図8の同種近接上位移動体判別ルーチンに
おいて、時間t=0の当初(ステップ31)フラグF,
G,H全てを”0”とし(ステップ32)、ステップ33か
らステップ34に進んでIDコード信号の受信を待ち、受
信があると受信電力がしきい値より大きいか否かを判別
し(ステップ35)、受信電力がしきい値より大きいすな
わち近接移動体があるとステップ36に進みフラグGに”
1”を立て、次に種分けコードから車両の種類が同じか
否かを判別し(ステップ37)、同種ならばステップ38に
進みフラグHに”1”を立て、次にIDコードの種分け
された同種類の中での順番づけから上位の移動体すなわ
ち同種近接上位の移動体が判別されればフラグFに”
1”が立つ(ステップ40)。
【0054】同種近接上位移動体が存在しなければフラ
グFは”0”であり、同種近接移動体が存在しなければ
フラグHは”0”であり、近接移動体が存在しなければ
フラグGは”0”である。
【0055】図9の応答信号発信ルーチンでは、まず探
知信号が受信されると(ステップ41)、ステップ42でフ
ラグF=0か否かが判別され、同種近接上位移動体が存
在してF=1ならば本ルーチンを抜け応答信号を発信せ
ず、F=0ならばステップ43に進み、フラグG=0か否
かが判別される。
【0056】近接する移動体が存在せずG=0ならばス
テップ45に進んで単独応答信号を発信し、グループを構
成する場合はG=1でステップ44に進みフラグH=0か
否かが判別され、グループに同種類の移動体が存在しな
い場合はH=0でステップ46に進み異種群応答信号を発
信し、グループに同種類の移動体が存在する場合はH=
1でステップ47に進み同種群応答信号を発信する。
【0057】いま前記図4に示した例を利用して具体的
に説明する。ここで被検出側の車両A,B,C,D,E
のうち車両Bだけが大型車で、他の車両A,C,D,E
が小型車両とする。5台の車両A,B,C,D,Eがそ
れぞれ発信するIDコード信号a,b,c,d,eを図
10に示す。
【0058】主パルスの後に付加された副パルスが移動
体の種類をわける種別コードであり、車両BのIDコー
ド信号bが大型車両の種分コードを示しており、他の車
両A,C,D,EのIDコード信号a,c,d,eが小
型車両の種分コードを示しているのと相違している。そ
して同種の車両A,C,D,EのIDコードは、この順
で順位づけがなされている。
【0059】車両Eにおける通信制御をみると、同種近
接上位車両として車両Cと車両Dが判別されるので、フ
ラグF=1となり応答信号を発信しない。車両Dも同様
である。車両Cは、同種類で近接してグループをなす車
両C,Dの中では自身のIDコードが最上位なので、フ
ラグF=0,G=1,H=1となり探知信号を受信すれ
ば同種群応答信号を発信する(ステップ47)。
【0060】車両Bは、他の車両A,C,D,Eと種類
が異なるので、フラグF=0,G=1,H=0となり探
知信号を受信すれば異種群応答信号を発信する(ステッ
プ46)。車両Aは、グループから離れているので、フラ
グF=0,G=0となり探知信号を受信すれば単独応答
信号を発信する(ステップ45)。
【0061】したがって車両Zから探知信号が発信され
ると、図11に示すように車両A,B,Cから応答信号
があり、車両D,Eからは応答信号はない。しかも車両
Aからは単独応答信号、車両Bからは異種群応答信号、
車両Cからは同種群応答信号がそれぞれ発信される。
【0062】同種群応答信号は、自らの移動体の周り所
定距離内に種類を同じくする他の移動体が存在すること
を示す信号を付加した応答信号であり、異種群応答信号
は、自らの移動体の周り所定距離内に他の移動体が存在
するが種類が異なることを示す信号を付加した応答信号
である。
【0063】このようにグループを構成する車両B,
C,D,Eの中でも車両Bと車両C,D,Eが種分けさ
れ、各種類の中で代表がIDコードから選択され、結局
車両Bのほかに車両C,D,Eを代表して車両Cが同種
群応答信号を発信することになる。
【0064】したがって検出側車両Zでは、車両A,
B,Cがその距離とともに確認されるとともに、車両A
は単独走行しており、車両Bは同種の車両でグループを
構成しており、車両Cはグループ内にあるが、種類が異
なる車両であることが確認でき、相手方の車両のグルー
プの構成およびグループ内の車両の主要な構成を知るこ
とができる。
【0065】同種の車両C,D,Eでは代表する車両C
のみが同種群応答信号を発信し、他の車両D,Eは発信
しないので、応答信号が混み合うこともなく受信が確実
に行われる。
【0066】次にまた別の実施の形態について図12に
基づいて説明する。移動体検出システムは前記図1に示
すものと同じであるが、今度はIDコード信号は発信し
ない。そして各移動体が図12に示すような通信制御を
行っている。
【0067】被検出側移動体が発信する応答信号を他の
被検出側移動体が受信しており、自身が応答信号を発信
する前に先行して応答信号を発信した移動体を判別する
制御手順を図12のフローチャートが示している。
【0068】まず最初に同ルーチンに入ったときか否か
を時間tで判別し(ステップ51)、t=0でスタート時
ではステップ52に進み、フラグFを”0”としてステッ
プ53に進み、以後は一定時間が過ぎるまでステップ51か
ら直接ステップ53に進む。
【0069】したがって当初F=0にしてステップ53に
進むと、応答信号を受信したか否かを判別する。受信が
なければF=0のまま本ルーチンを抜け、ステップ51か
ら繰り返す。受信があればステップ54に進み、応答信号
の受信電力が所定のしきい値より大きいか否かを判別す
る。
【0070】受信電力がしきい値より小さく所定距離以
上に離れている場合はF=0のまま本ルーチンを抜け、
ステップ1から繰り返す。所定距離内で近接している場
合はステップ55に進みフラグFを”1”とし、本ルーチ
ンを抜ける。
【0071】したがって所定距離内に近接する他の被検
出側移動体が先行して応答信号を発信したようなとき
は、フラグFに”1”が立つ。そして応答信号発信制御
は、前記実施の形態の図3に示すフローチャートからス
テップ13の判断を除いたものと同じであり(よってフロ
ーチャートは省略する)、フラグF=1ならばすなわち
先行応答信号があったときは、探知信号を受信しても応
答信号を発信せず、フラグF=0で先行応答信号がない
ときに探知信号を受信すれば応答信号を発信する。
【0072】このように複数の移動体がグループを構成
して移動している場合に、グループ内のある移動体が先
に応答信号を発信したときは、グループ内の他の移動体
は探知信号を受信しても応答信号を発信しない。すなわ
ちグループを代表して応答信号を発信するのは、先に応
答信号を発信した移動体である。
【0073】グループごとに探知信号に対して先に応答
信号を発信した移動体が代表となって応答信号を発信し
たことになり、これを受信する検出側移動体では、相手
方の移動体の主要な構成を知ることができる。グループ
内では代表する移動体のみが応答信号を発信し、他の移
動体は発信しないので、応答信号が混み合うこともなく
受信が確実に行われる。
【0074】また予めグループを構成する移動体相互間
で信号を送受信していれば、各移動体がグループの一員
であるか否かを認識しているので、先に応答信号を発信
する移動体が、その応答信号に単独かグループを構成し
ているかの識別信号を付加することができ、検出側移動
体では同応答信号から単独かグループかの判別ができ
る。
【0075】さらに上記移動体相互間の通信信号にID
コードを付加すれば、各移動体はグループを構成する場
合に種類が同じ移動体が存在するか否かも認識できるの
で、先に応答信号を発信する移動体が、その応答信号に
単独かグループかグループ内で異種か同種かの識別信号
を付加することができ、検出側移動体では、同応答信号
から単独かグループ内で異種かグループ内で同種を代表
しているかが判別ができる。
【0076】なお上記の場合、グループ内で先に応答信
号があっても異種ならば応答信号を発信し、同種ならば
発信しないように制御する。したがって検出側移動体で
は、相手方の移動体のグループの構成およびグループ内
の移動体の主要な構成を知ることができる。
【0077】また互いの距離を判定する方法に受信電力
を用いる例を示したが、各種レーダーやその他の手法を
用いて距離を測定してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る移動体検出システ
ムの簡略ブロック図である。
【図2】被検出側移動体における通信制御の近接上位移
動体判別ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】同応答信号発信ルーチンを示すフローチャート
である。
【図4】複数の車両の走行状態を示す簡略平面図であ
る。
【図5】車両A,B,C,D,Eが発信するIDコード
信号を示す図である。
【図6】車両Eが受信するIDコード信号を示す図であ
る。
【図7】車両Zの探知信号と車両A,B,C,D,Eの
応答信号を示す図である。
【図8】別の実施の形態に係る通信制御の同種近接上位
移動体判別ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】同応答信号発信ルーチンを示すフローチャート
である。
【図10】同実施の形態における車両A,B,C,D,
Eが発信するIDコード信号を示す図である。
【図11】同実施の形態における車両Zの探知信号と車
両A,B,C,D,Eの応答信号を示す図である。
【図12】また別の実施の形態に係る通信制御の先行応
答移動体判別ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…通信制御回路、2…送信回路、3…受信回路、4…
距離判別回路、5…受信電力判別回路、6…表示装置、
Z,A,B,C,D,E…車両。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに信号を送受信して移動体どうしが
    相互を検出する移動体検出システムにおいて、 各移動体はそれぞれ自らを識別でき順位づけがなされた
    IDコードを一定周期のIDコード信号として発信し、 各移動体は互いに他の移動体の前記IDコード信号を受
    信し、 IDコード信号を受信した移動体は所定距離内に近接し
    かつ順位が自身より上位のIDコードの近接上位移動体
    が存在するか否かを判別し、 前記近接上位移動体の存在を判別した移動体は検出側移
    動体から発信された探知信号を受信すると前記近接上位
    移動体が存在しないと判別した場合にのみ応答信号を発
    信することを特徴とする移動体検出システム。
  2. 【請求項2】 互いに信号を送受信して移動体どうしが
    相互を検出する移動体検出システムにおいて、 各移動体は自らが属する種類を識別でき、かつ種類ごと
    にそれぞれ自らを識別でき順位づけがなされたIDコー
    ドを一定周期のIDコード信号として発信し、各移動体
    は互いに他の移動体の前記IDコード信号を受信し、 IDコード信号を受信した移動体は同じ種類に属し所定
    距離内に近接しかつ順位が自身より上位のIDコードの
    同種近接上位移動体が存在するか否かを判別し、 前記同種近接上位移動体の存在を判別した移動体は検出
    側移動体から発信された探知信号を受信すると前記同種
    近接上位移動体が存在しないと判別した場合にのみ応答
    信号を発信することを特徴とする移動体検出システム。
  3. 【請求項3】 互いに信号を送受信して移動体どうしが
    相互を検出する移動体検出システムにおいて、 第1の移動体が発信した探知信号を受信した第2の移動
    体は、同第2の移動体から所定距離内に存在する第3の
    移動体が先行して発信した応答信号を受信した場合を除
    き、前記探知信号に対して応答信号を発信することを特
    徴とする移動体検出システム。
  4. 【請求項4】 前記応答信号には移動体の種類を識別す
    る種別コードが含まれており、 前記第2の移動体は、自らと同じ種類に属する第3の移
    動体が先行して発信した応答信号を受信した場合を除
    き、前記探知信号に対して応答信号を発信することを特
    徴とする請求項3記載の移動体検出システム。
  5. 【請求項5】 前記探知信号を発信した移動体は、応答
    信号の受信に基づき応答信号を発信した移動体までの距
    離を測定することを特徴とする請求項1から請求項4の
    いずれかの項記載の移動体検出システム。
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