JPH11351927A - 超音波装置 - Google Patents

超音波装置

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JPH11351927A
JPH11351927A JP10174101A JP17410198A JPH11351927A JP H11351927 A JPH11351927 A JP H11351927A JP 10174101 A JP10174101 A JP 10174101A JP 17410198 A JP17410198 A JP 17410198A JP H11351927 A JPH11351927 A JP H11351927A
Authority
JP
Japan
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ultrasonic
horn
receiver
wave
transmitter
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10174101A
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English (en)
Inventor
Takuo Takai
拓夫 高井
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Ricoh Microelectronics Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Microelectronics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ricoh Microelectronics Co Ltd filed Critical Ricoh Microelectronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外でも良好に使用することができる超音波
装置を提供する。 【解決手段】 光エネルギーを電気的なエネルギーに変
換する太陽電池60を設け、更に、該太陽電池60で発
生させた電気エネルギーを蓄える二次電池61を設け
る。そして、上記二次電池61に蓄えた電力を、装置内
の各部、例えば、送波器11、受波器21、信号演算部
30などへ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を用いて所
定の処理を行う超音波装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の超音波装置としては、対象
物から反射されてきた超音波を受波して得られた受信信
号の特定の信号成分の周波数に基づいて、該対象物の本
装置に対する相対移動速度を測定するものが知られてい
る。
【0003】また、管内の流れている流体を斜めに横切
るように超音波を通し、その伝搬時間の往復の差から該
流体の流量を測定する超音波装置や、管内を流れている
流体中の固形物や気泡に超音波を当て、そのとき生じる
ドップラー効果から該流体の流量を測定する超音波装置
も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記超音波
装置において、電力の供給を外部コンセントなどで外部
から行うようにされていると、上記超音波装置を屋外な
ど外部コンセントなどが無い場所で使用するのに不便と
なるという問題点があった。
【0005】また、上記超音波装置を屋外で使用する場
合に、海上あるいはスキー場など水しぶきがかかるとこ
ろで用いて水滴が送波器や受波器等に進入すると、該送
波器や受波器が正常に動作しなくなったり、故障してし
まったりするという問題点もあった。
【0006】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その第1の目的とするところは、屋外でも良好
に使用することができる超音波装置を提供することであ
る。
【0007】また、その第2の目的とするところは、水
しぶきがかかりやすい場所でも、良好に使用することが
できる超音波装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、超音波を用いて所定の処理を行
う超音波装置において、上記所定の処理を行うために必
要な電力を発生させるために太陽電池を設けたことを特
徴とするものである。
【0009】この超音波装置においては、上記所定の処
理を行うために必要な電力を、上記太陽電池から得るこ
とができるので、外部からの電力の供給を行う必要がな
くなる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の超音波装置
において、上記所定の処理が、流体の流量測定であるこ
とを特徴とするものである。
【0011】この超音波装置においては、超音波を用い
て流体の流量測定を行う。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の超音波装置
において、上記所定の処理が、本装置に対する対象物の
相対速度測定であることを特徴とするものである。
【0013】この超音波装置においては、本装置に対す
る対象物の相対速度測定を行う。
【0014】請求項4の発明は、請求項1、2、又は、
3の超音波装置において、上記太陽電池で発生させた電
気エネルギーを蓄える二次電池を設けたことを特徴とす
るものである。
【0015】この超音波装置においては、上記太陽電池
で発生させた電気エネルギーを二次電池に蓄えるので、
暗い室内で本装置を使用する場合や、曇りや雨の日の屋
外で本装置を使用する場合にも外部からの電力供給を行
わずに良好に上記必要な電力を得ることができる。
【0016】請求項5の発明は、所定周波数の基準信号
に基づいて生成した超音波を送波する送波器及び対象物
から反射してきた超音波を受波して受信信号とする受波
器の少なくとも一方を有し、該受波器からの受信信号と
上記基準信号とに基づいて本装置に対する上記対象物の
相対移動速度を演算する請求項1、2、3、又は、4の
超音波装置において、上記少なくとも一方への水滴の進
入を防ぐように構成したことを特徴とするものである。
この超音波装置が、例えば、送波器のみを有する場合に
は、該送波器への水滴の進入を防ぐことができるように
構成する。また、受波器のみを有する場合には、該受波
器への水滴の進入を防ぐことができるように構成する。
また、送波器と受波器との双方を有する場合には、該送
波器及び該受波器の少なくとも一方への水滴の進入を防
ぐことができるように構成する。なお、この場合、該送
波器及び該受波器の双方の水滴の進入を防ぐことができ
るように構成するのが望ましい。また、送受波兼用の装
置すなわち送波器及び受波器の双方の機能を備えた一つ
の装置(以下、送受波兼用器という)を有する場合に
は、送受波兼用器への水滴の進入を防ぐことができるよ
うに構成する。
【0017】請求項6の発明は、所定周波数の基準信号
に基づいて生成した超音波を送波する送波器及び対象物
から反射してきた超音波を受波して受信信号とする受波
器の少なくとも一方を有し、受波器からの受信信号と上
記基準信号とに基づいて本装置に対する上記対象物の相
対移動速度を演算する超音波装置において、上記少なく
とも一方への水滴の進入を防ぐように構成したことを特
徴とするものである。この超音波装置が、例えば、送波
器のみを有する場合には、該送波器への水滴の進入を防
ぐことができるように構成する。また、受波器のみを有
する場合には、該受波器への水滴の進入を防ぐことがで
きるように構成する。また、送波器と受波器との双方を
有する場合には、該送波器及び該受波器の少なくとも一
方への水滴の進入を防ぐことができるように構成する。
なお、この場合、該送波器及び該受波器の双方への水滴
の進入を防ぐことができるように構成するのが望まし
い。また、送受波兼用の装置すなわち送波器及び受波器
の双方の機能を備えた一つの装置(以下、送受波兼用器
という)を有する場合には、送受波兼用器への水滴の進
入を防ぐことができるように構成する。
【0018】これら請求項5及び6の超音波装置におい
ては、上記送波器及び上記受波器の少なくとも一方を有
する。例えば、送波器のみを有する。あるいは、受波器
のみを有する。あるいは、送波器と受波器との双方を有
する。あるいは、上記送受波兼用器を有する。そして、
この超音波装置においては、上記送波器及び上記受波器
の少なくとも一方への水滴の進入を防ぐことができる。
具体的には、送波器のみを有する場合には、該送波器へ
の水滴の進入を防ぐことができる。また、受波器のみを
有する場合には、該受波器への水滴の進入を防ぐことが
できる。また、送波器と受波器との双方を有する場合に
は、該送波器及び受波器の少なくとも一方への水滴の進
入を防ぐことができる。また、送受波兼用器を有する場
合には、送受波兼用器への水滴の進入を防ぐことができ
る。これにより、水しぶきがかかりやすい場所で使用し
た場合でも、該送波器や受波器が正常に動作しなくなっ
たり、故障してしまったりするのを防止することができ
る。
【0019】請求項7の発明は、送波器からの超音波の
指向性を調整する送波用ホーン及び受波器へ進入させる
超音波を集める受波用ホーンの少なくとも一方を有する
請求項5又は6の超音波装置において、上記少なくとも
一方の開口部に、気体は通過させるが液体は通過させな
いフィルタ部材を、上記送波器あるいは上記受波器への
水滴の進入を防ぐように設けたことを特徴とするもので
ある。この超音波装置が、例えば、送波用ホーンのみを
有する場合には、該送波用ホーンの開口部に、上記フィ
ルタ部材を設ける。また、受波用ホーンのみを有する場
合には、該受波用ホーンの開口部に、上記フィルタ部材
を設ける。また、送波用ホーンと受波用ホーンとの双方
を有する場合には、該送波用ホーンの開口部及び該受波
用ホーンの開口部の少なくとも一方に、上記フィルタ部
材を設ける。なお、この場合、該送波用ホーンの開口部
及び該受波用ホーンの開口部の双方に、上記フィルタ部
材を設けるのが望ましい。また、送受波兼用のホーンす
なわち送波用ホーン及び受波用ホーンの双方の機能を備
えた一つのホーン(以下、送受波兼用ホーンという)を
有する場合には、該送受波兼用ホーンの開口部に、上記
フィルタ部材を設ける。
【0020】この超音波装置においては、送波器からの
超音波の指向性を調整する送波用ホーン及び受波器へ進
入させる超音波を集める受波用ホーンの少なくとも一方
を有する。例えば、送波用ホーンのみを有する。あるい
は、受波用ホーンのみを有する。あるいは、送波用ホー
ン及び受波用ホーンの双方を有する。あるいは、上記送
受波兼用ホーンを有する。そして、上記送波用ホーン及
び受波用ホーンの少なくとも一方の開口部に設けた、気
体は通過させるが液体は通過させないフィルタ部材によ
り、上記送波器あるいは上記受波器への水滴の進入を防
ぐことができる。具体的には、送波用ホーンのみを有す
る場合には、該送波用ホーンの開口部に設けたフィルタ
部材により、送波器への水滴の進入を防ぐことができ
る。また、受波用ホーンのみを有する場合には、該受波
用ホーンの開口部に設けたフィルタ部材により、受波器
への水滴の進入を防ぐことができる。また、送波用ホー
ンと受波用ホーンとの双方を有する場合には、該送波用
ホーンの開口部及び該受波用ホーンの開口部の少なくと
も一方に設けたフィルタ部材により、送波器及び受波器
への水滴の進入を防ぐことができる。この場合に、該送
波用ホーンの開口部及び該受波用ホーンの開口部の双方
にフィルタ部材を設けたときには、該フィルタ部材によ
り、送波器及び受波器の双方への水滴の進入を防ぐこと
ができる。また、送受波兼用ホーンを有する場合には、
該送受波兼用ホーンの開口部に設けたフィルタ部材によ
り、送波器及び受波器、若しくは、送受波兼用器への水
滴の進入を防ぐことができる。よって、水しぶきがかか
りやすい場所で使用した場合でも、該送波器や受波器が
正常に動作しなくなったり、故障してしまったりするの
を防止することができる。
【0021】請求項8の発明は、請求項7の超音波装置
において、上記フィルタ部材と、上記送波器又は上記受
波器との間に、該フィルタ部材を通過する水滴があった
としても該水滴を跳ね返すような反射部材を設けたこと
を特徴とするものである。この超音波装置が、例えば、
送波用ホーンのみを有する場合には、該送波用ホーンの
開口部に設けたフィルタ部材と送波器との間に、上記反
射部材を設ける。また、受波用ホーンのみを有する場合
には、該受波用ホーンの開口部に設けたフィルタ部材と
受波器との間に、上記反射部材を設ける。また、送波用
ホーンと受波用ホーンとの双方を有する場合には、該送
波用ホーンの開口部に設けたフィルタ部材と送波器との
間、及び、該受波用ホーンの開口部に設けたフィルタ部
材と受波器との間の少なくとも一方に、上記反射部材を
設ける。この場合、該送波用ホーンの開口部に設けたフ
ィルタ部材と送波器との間、及び、該受波用ホーンの開
口部に設けたフィルタ部材と受波器との間の双方にそれ
ぞれ、上記反射部材を設けるのが望ましい。また、上記
送受波兼用ホーンを有する場合には、該送受波兼用ホー
ンの開口部に設けたフィルタ部材と送波器及び受波器、
若しくは、送受波兼用器との間に、上記反射部材を設け
る。
【0022】この超音波装置においては、上記フィルタ
部材を通過する水滴があったとしても、上記反射部材に
より、該水滴を跳ね返すので、より確実に上記送波器あ
るいは上記受波器への水滴の進入を防ぐことができる。
これにより、水しぶきがかかりやすい場所で使用した場
合でも、該送波器や受波器が正常に動作しなくなった
り、故障してしまったりするのをさらに確実に防止する
ことができる。
【0023】請求項9の発明は、請求項7又は8の超音
波装置において、上記送波用ホーン及び受波用ホーンの
少なくとも一方の開口部中心軸方向に垂直なホーン断面
における最上部の、該中心軸方向での最下部よりも上方
に、送波器及び受波器の少なくとも一方を配置したこと
を特徴とするものである。この超音波装置が、例えば、
受波用ホーンは有さず送波用ホーンのみを有する場合に
は、該送波用ホーン開口部中心軸方向に垂直なホーン断
面における最上部の、該中心軸方向での最下部よりも上
方に、送波器を配置する。また、送波用ホーンは有さず
受波用ホーンのみを有する場合には、該受波用ホーン開
口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最上部の、
該中心軸方向での最下部よりも上方に、受波器を配置す
る。また、送波用ホーンと受波用ホーンとの双方を有す
る場合には、該送波用ホーン開口部中心軸方向に垂直な
ホーン断面における最上部の、該中心軸方向での最下部
よりも上方に、送波器を配置する。あるいは、該受波用
ホーン開口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最
上部の、該中心軸方向での最下部よりも上方に、受波器
を配置する。この場合、該送波用ホーン開口部中心軸方
向に垂直なホーン断面における最上部の、該中心軸方向
での最下部よりも上方に、送波器を配置し、かつ、該受
波用ホーン開口部中心軸方向に垂直なホーン断面におけ
る最上部の、該中心軸方向での最下部よりも上方に、受
波器を配置するのが望ましい。また、上記送受波兼用ホ
ーンを有する場合には、該送受波兼用ホーン開口部中心
軸方向に垂直なホーン断面における最上部の、該中心軸
方向での最下部よりも上方に、送波器及び受波器の双
方、若しくは、送受波兼用器を配置する。
【0024】この超音波装置においては、上記送波器及
び上記受波器の少なくとも一方が、上記送波用ホーン及
び受波用ホーンの少なくとも一方の開口部中心軸方向に
垂直なホーン断面における最上部の、該中心軸方向での
最下部よりも上方に位置することとなる。例えば、この
超音波装置が、受波用ホーンは有さず送波用ホーンのみ
を有する場合には、上記送波器が、上記送波用ホーン開
口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最上部の、
上記中心方向での最下部よりも上方に位置することとな
る。また、送波用ホーンは有さず受波用ホーンのみを有
する場合には、上記受波器が、上記受波用ホーン開口部
中心軸方向に垂直なホーン断面における最上部の、上記
中心方向での最下部よりも上方に位置することとなる。
また、送波用ホーンと受波用ホーンとの双方を有する場
合には、上記送波器が、上記送波用ホーン開口部中心軸
方向に垂直なホーン断面における最上部の、上記中心方
向での最下部よりも上方に位置する。あるいは、上記受
波器が、上記受波用ホーン開口部中心軸方向に垂直なホ
ーン断面における最上部の、上記中心方向での最下部よ
りも上方に位置することとなる。この場合に、該送波用
ホーン開口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最
上部の、該中心軸方向での最下部よりも上方に、送波器
を配置し、かつ、該受波用ホーン開口部中心軸方向に垂
直なホーン断面における最上部の、該中心軸方向での最
下部よりも上方に、受波器を配置したときには、上記送
波器が、上記送波用ホーン開口部中心軸方向に垂直なホ
ーン断面における最上部の、上記中心方向での最下部よ
りも上方に位置し、かつ、上記受波器が、上記受波用ホ
ーン開口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最上
部の、上記中心方向での最下部よりも上方に位置するこ
ととなる。また、上記送受波兼用ホーンを有する場合に
は、送波器及び受波器の双方、若しくは、送受波兼用器
が、該送受波兼用ホーン開口部中心軸方向に垂直なホー
ン断面における最上部の、該中心軸方向での最下部より
も上方に位置することとなる。これにより、上記フィル
タ部材を通過する水滴があったとしても、該水滴が上記
ホーンの壁部に遮られる。しかも、上記ホーンの壁部に
遮られた水滴は自重によって落下することとなるので、
ホーン開口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最
上部の、上記中心方向での最下部よりも上方に位置する
上記送波器や受波器には達しにくい。これにより、より
確実に上記送波器あるいは上記受波器への水滴の進入を
防ぐことができる。よって、水しぶきがかかりやすい場
所で使用した場合でも、該送波器や受波器が正常に動作
しなくなったり、故障してしまったりするのをさらに確
実に防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、スキー場でのス
キーヤーや海上でのジェットスキーなど移動する移動体
に搭載して用いられ、対象物としての、静止した地面や
海面などの静止物から反射した超音波のドップラ効果を
利用して該移動体の移動速度を測定する、超音波装置と
しての超音波速度測定装置(以下、速度測定装置とい
う)に適用した実施形態について説明する。
【0026】図1は、本実施形態に係る速度測定装置の
説明図である。この速度測定装置は、所定周波数の基準
信号に基づいて生成した超音波を静止物に送波する送波
器11と、該静止物から反射してきた超音波を受波して
受信信号とする受波器21とを有し、該受信信号と上記
基準信号とに基づいて本装置に対する上記静止物の相対
移動速度を演算するものである。上記送波器11からの
超音波は送波用ホーン11aによって所望の方向へ向か
うよう指向性が調整される。そして、上記静止物から反
射した超超音波が受波用ホーン21aによって集めら
れ、受波器21に進入して所定の速度演算処理に用いら
れる。 (以下、余白)
【0027】図2は本実施形態に係る速度測定装置のブ
ロック図である。この速度測定装置は、上記送波器11
を有しかつ所定周波数の基準信号に基づいて生成した超
音波を静止物に向けて送波する送波手段としての超音波
送波部10と、上記受波器21を有しかつ該静止物から
反射してきた反射波を含む超音波を受波して受信信号と
し、該受信信号から特定の信号成分を出力する受波手段
としての超音波受波部20と、該超音波受波部20から
の出力信号を予め設定された複数の周波数帯域に帯域分
離して、該複数の周波数帯域のそれぞれに対応する帯域
信号を生成し、該帯域信号の中から1つの帯域信号を選
択して出力するように構成した帯域信号出力手段として
の帯域信号出力部50と、該帯域信号出力部50からの
出力信号に基づいて本装置に対する該静止物の相対移動
速度を演算する速度演算手段としての演算器32を有す
る信号演算部30とを備えている。図示の装置において
は、上記特定の信号成分として、静止物からの反射波の
信号成分を用いる。
【0028】上記超音波送波部10は、所定周波数Fo
の基準信号に基づいて上記送波器11で生成した超音波
を、相対移動速度Vで遠ざかる地面や海面などの静止物
に向けて送波するものであり、電気信号を超音波に変換
する超音波振動子等からなる上記送波器11、所定周波
数Foの基準信号を発生させるための基準発振器12、
基準信号を送波器の駆動に必要なレベルまで増幅する出
力増幅器13等により構成されている。
【0029】上記超音波受波部20は、超音波を電気信
号に変換する超音波振動子等からなる上記受波器21、
受波器21から出力された微弱な受信信号を増幅する信
号処理手段である前置増幅器22等により構成されてい
る。
【0030】上記前置増幅器22は、受信信号中の反射
波信号成分を増幅して出力するように構成されている。
【0031】上記帯域信号出力部50は、上記受波手段
からの出力信号を予め設定された複数の周波数帯域、図
示の装置では5つの周波数帯域に帯域分離して、各周波
数帯域に対応した5つの帯域信号Seを生成する周波数
帯域分離部51と、前記帯域信号が予め設定された閾値
を越えた場合には所定の検出信号Sfを出力する信号検
出器を有する帯域信号判断部52と、該検出信号Sfに
基づき複数の前記帯域信号Seから1つの前記帯域信号
を選択する帯域信号選択部としての信号選択器53とを
有する。この速度測定装置において、該信号選択器53
は装置のメイン制御部であるマイクロコンピュータに設
けられている。
【0032】上記周波数帯域分離部51は、高周波側か
ら5つの周波数帯域(HH,HL,M,LH,LL)に
帯域分離した5つの帯域信号のそれぞれを出力する5つ
の部分帯域信号出力部を有している。図示の装置におい
ては、これら部分帯域信号出力部として、各周波数帯域
の信号を増幅して出力する回路を用いている。そして、
各部分帯域信号出力部毎に、受波手段から出力される信
号SAを各帯域信号Se(SeHH〜SeLL)として
帯域信号判断部52及び信号選択器53に出力する。な
お、上記部分帯域信号出力部および信号検出器の個数
は、5個に限定されるものではなく、測定速度範囲と要
求される測定精度とに応じて決定される。また、上記部
分帯域信号出力部は、各周波数帯域の信号のみを通過さ
せかつ該周波数帯域以外の信号は減衰あるいは阻止する
バンドパスフィルタを用いて構成してもよい。
【0033】上記帯域信号判断部52は、周波数帯域分
離部51から出力される各帯域信号Seのうち、各信号
検出器に予め設定されている閾値よりも大きな信号レベ
ルをもつ帯域信号を優位レベルの検出信号Sfとして信
号選択器53に出力する。
【0034】上記信号選択器53は、優位レベルをもつ
検出信号Sfから最も周波数の低い検出信号Sfに対応
する帯域信号Seを選択して、周波数計測器31に出力
する。以下、上記選択された帯域信号Seを帯域信号S
hと記載する。ここで、複数の検出信号Sfから最も周
波数の低い信号を選択する理由は、例えばジェットスキ
ーに本装置が搭載されている場合、静止している海面か
ら反射された超音波と飛び散っている波しぶきから反射
された超音波との周波数を比べると、静止している海面
から反射された超音波の周波数が、ドップラ効果によっ
て周波数がシフトした量すなわち基準信号との差分周波
数(ドップラ周波数)が大きいので周波数が低くなるた
めである。なお、対象物から反射された超音波と目的外
の超音波との関係が上述した関係にない場合には、信号
選択器53で選択する基準を適宜設ければよい。
【0035】上記信号選択器53でどの部分帯域信号出
力部を通過した信号を選択するかについては、いくつか
の方法が考えられる。例えば、信号検出器から一度に複
数の信号が出力される場合は中心周波数が一番低い部分
帯域信号出力部を通過した信号を選択する方法や、一番
最初に信号検出器から出力された信号を選択する方法な
どがある。
【0036】上記信号演算部30は、信号選択器53か
ら出力されるドップラシフトを受けた反射波信号成分の
波形を正弦波から矩形波に変換する波形変換器31a、
波形変換した反射波信号成分から周波数Fiを計測する
周波数計測器31、反射波信号成分の周波数Fiの計測
結果から本速度測定装置が搭載されたスキーヤーやジェ
ットスキーなどの移動体の移動速度Vを演算する速度演
算手段としての演算器32、速度Vの測定結果を表示す
る液晶パネル等からなる表示器33等により構成されて
いる。上記演算器32は、次の(1)式に基づいて上記
移動体の移動速度Vを演算する。なお、(1)式中のC
は音速を示している。
【数1】 Fi=Fo(C−V)/(C+V) ・・・(1)
【0037】上記信号演算部30には、気温による音速
変動の補正に用いる温度計測器を設けてもよい。この補
正は、例えば次の(2)式に基づいて行うことができ
る。なお、(2)式中のtは温度計測器で計測される外
気温を示している。
【数2】 C=331.5+0.6・t ・・・(2)
【0038】そして、本実施形態に係る速度測定装置
は、以上の速度測定処理に必要な電力の供給を外部から
行わずに済むような構成を採用している。以下、この構
成及び動作について説明する。本実施形態に係る速度測
定装置においては、図1に示すように、上記速度測定処
理に必要な電力を発生させるために、光エネルギーを電
気的なエネルギーに変換する太陽電池60を設けた構成
を採用している。更に、該太陽電池60で発生させた電
気エネルギーを蓄える二次電池61を設けた構成を採用
している。そして、上記二次電池61に蓄えた電力を、
装置内の各部、例えば、送波器11、受波器21、信号
演算部30などへ供給する。このように、太陽電池60
を用いることで、外部からの電力供給を行わずに、上記
速度測定の処理を行うことが可能となる。よって、外部
コンセントなどのない屋外でも、本速度測定装置を用い
て速度測定を良好に行うことができる。
【0039】更に、上記二次電池61に電力を蓄えるこ
とができるので、暗い室内で本装置を使用するような場
合や、曇りや雨の日の屋外で本装置を使用する場合に
も、外部からの電力供給を行わずに、該二次電池61か
ら、上記速度測定処理に必要な電力を良好に得ることが
できる。
【0040】また、本実施形態に係る速度測定装置にお
いては、上記送波器11及び上記受波器21への水滴の
進入を防ぐような構成を採用している。この速度測定装
置においては、図3に示すように、上筺体62と下筺体
63とからなる筺体に上記送波器11、上記受波器1
2、上記二次電池61、及び、上記帯域信号出力部50
や上記信号演算部30などが設けられたプリント基板6
4などを収容している。上記上筺体62と下筺体63と
は、互いに嵌合してネジ等によって機械的に固定されて
おり、この嵌合部から水分が入り込まないよう、該嵌合
部にゴムパッキン65を密着させて取り付けている。ま
た、この速度測定装置の上筺体62の所定の部分には開
口部を設け、この開口部に対向するように、上記プリン
ト基板64上の回路に接続されかつ操作者が押すことで
速度測定処理に関わる指示を行うことができるタクトス
イッチ67を設けている。このタクトスイッチ67が外
部に露出していると、この部分から装置内部に水分が入
り込むおそれがあるので、タクトスイッチ67上方の上
記開口部は、プラスチックシート68で覆っている。こ
のプラスチックシート68は、該プラスチックシート6
8を介して上記タクトスイッチ67を操作者が押して上
記指示が行うことができるように形成している。
【0041】また、この速度測定装置の一側面において
は、上記送波用ホーン11a及び上記受波用ホーン21
aが外部に向かって開口している。この送波用ホーン1
1a及び上記受波用ホーンの奥側にはそれぞれ送波器1
1及び受波器21が位置している。この装置において
は、これら送波器11及び受波器21に各ホーン開口部
を介して水滴が進入するのを防ぐよう、各ホーン開口部
に、それぞれ気体は通過させるが液体は通過させないフ
ィルタ部材としての防水ネット69を設けている。この
ような防水ネット69は、液体を完全に遮断する能力を
有さなくても、該ネットを境に気体と液体との透過率が
異なることとなるようなもの、具体的には、粘性が大き
いものほど透過するのに時間を要することとなるような
ものを用いればよい。このようなネットを透過させよう
とすると、気体よりも粘性の大きい液体は、透過するの
により時間を要するので、水しぶきがかかった瞬間に該
防水ネット69を透過することはできない。この防水ネ
ット69により、上記送波器11あるいは上記受波器2
1への水滴の進入を防ぐことができる。なお、図3に
は、受波器21及び受波用ホーン21aのみを図示し、
送波器11及び送波用ホーン11aは図示していない
が、送波器11及び送波用ホーン11aについても、受
波器21及び受波用ホーン21aと同様に構成してい
る。
【0042】上記防水ネット69は基本的には液体を透
過しないが、例えば本装置がジェットスキーに搭載され
て該ジェットスキーの速度を測定するのに用いられて、
加速された波しぶきがかかるような場合には、該加速さ
れた波しぶきが上記防水ネットを透過してしまうおそれ
がある。
【0043】そこで、本実施形態にかかる速度測定装置
においては、上記送波用ホーン11a開口部に設けた防
水ネット69と上記送波器11との間、及び、上記受波
用ホーン開口部に設けた防水ネット69と上記受波器2
1との間にそれぞれ、上記防水ネット69を通過する水
滴があったとしても該水滴を跳ね返すような反射部材と
してのリフレクタを設けている。具体的には、上記送波
用ホーン11a及び上記受波用ホーン21aのそれぞれ
の一部が上記リフレクタとして機能するように、該送波
用ホーン11a及び該受波用ホーン21aの形状を設定
している。
【0044】さらに、この速度測定装置においては、上
記送波用ホーン11a開口部中心軸方向に垂直なホーン
断面における最上部の、該中心軸方向での最下部よりも
上方に送波器11を配置し、かつ、上記受波用ホーン2
1a開口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最上
部の、該中心軸方向での最下部よりも上方に受波器21
を配置している。図3の受波器21及び受波用ホーン2
1aを例にとって説明すると、受波用ホーン21a開口
部中心軸O方向に垂直なホーン断面における最上部69
aの、該中心軸O方向での最下部69bは、該受波用ホ
ーン21aにおける最も奥側の部分となる。そして、こ
の部分よりも上方に、受波器21が配置されている。こ
の速度測定装置において、受波用ホーン21a開口部か
らの超音波は、矢印aで示すように進み、上記リフレク
タとして機能する部分(以下、リフレクタ部という)2
1bで反射して、上方へと進み、上記受波部21に到達
する。一方、受波用ホーン21a開口部を通過した水滴
は、上記リフレクタ部21bで反射し、上方に向かおう
とするが、自重によって落下し、ホーンの形状に沿って
流れ落ちることとなる。このように、上記防水ネット6
9を水滴が通過したとしても、上記受波器21や送波器
11に、該水滴が進入するのをより確実に防止すること
ができる。
【0045】以上、上記実施形態によれば、上記速度測
定処理を行うために必要な電力を、上記太陽電池60か
ら得ることができるので、外部からの電力の供給を行う
必要がなくなる。よって、屋外でも良好に使用すること
ができる。なお、上記実施形態に係る装置のように、水
しぶきがかかりやすい場所でも良好に使用するために装
置を防滴構造にしようとする場合、従来の外部電源から
電力供給を行う装置では、電源接続点の防滴構造が複雑
となったり、筺体への電源ケーブル引き込みの防滴構造
が必要となったりする。また、1次電池による電源供給
を行う装置では、電池交換が必要であるため、電池交換
部の防滴構造が別途必要となり、やはり構造が複雑とな
ってしまう。このような構成の装置とは異なり、上記実
施形態によれば、防滴構造が容易に実現可能となる。
【0046】また、上記実施形態によれば、上記太陽電
池60で発生させた電気エネルギーを二次電池61に蓄
えて、上記速度測定処理を行うのに用いることができる
ので、暗い室内で本装置を使用する場合や、曇りや雨の
日の屋外で本装置を使用する場合にも外部からの電力供
給を行わずに良好に上記必要な電力を得て、さらに良好
に使用することができる。
【0047】また、上記実施形態によれば、上記送波用
ホーン11aの開口部及び受波用ホーン21aの開口部
に設けた防水ネット69により、上記送波器11及び上
記受波器21への水滴の進入を防ぐことができるので、
雨の日の屋外や海上などの水しぶきがかかりやすい場所
でも、本装置を良好に使用することができる。
【0048】また、上記実施形態によれば、上記防水ネ
ット69を通過する水滴があったとしても、上記リフレ
クタによって該水滴を跳ね返すので、より確実に上記送
波器11あるいは上記受波器21への進入を防ぐことが
できる。よって、波が荒いときの海上で用いる場合や、
ジェットスキーに搭載して用いる場合でも、本装置を良
好に使用することができる。
【0049】また、上記実施形態によれば、上記防水ネ
ット69を通過する水滴があったとしても、該水滴が到
達しにくいような位置に上記送波器11や上記受波器2
1が位置しているので、より確実に上記送波器11ある
いは上記受波器21への進入を防ぐことができる。よっ
て、波が荒いときの海上で用いる場合や、ジェットスキ
ーに搭載して用いる場合でも、本装置を良好に使用する
ことができる。
【0050】なお、上記実施形態においては、所定周波
数Foの基準信号に基づいて上記送波器11で生成した
超音波を、相対移動速度Vで遠ざかる地面や海面などの
静止物に向けて送波し、該静止物から反射した超音波か
ら移動体の移動速度を測定する例についてのみ説明した
が、本発明は、上記超音波を、相対移動速度Vで接近す
る地面や海面などの静止物に向けて送波し、該静止物か
ら反射した超音波から移動体の移動速度を測定する装置
にも適用可能である。
【0051】また、上記実施形態においては、上記送波
用ホーン11aの開口部及び上記受波用ホーン21aの
開口部のそれぞれに上記送波器11及び上記受波器21
への水滴の進入を防ぐような防水ネットを設けた例を説
明したが、上記送波器11及び受波器21の近傍にこの
ような防水ネットを設けたり、送波器11及び受波器2
1をそれぞれ防水部材を用いて密閉したりすることで、
上記水滴の進入を防ぐように構成してもよい。しかしな
がら、上記送波器11及び上記受波器21の近傍に上記
防水ネットを設けた場合には、強く水しぶきがかかって
防水ネットを水滴が通過してしまったときにも上記送波
器11及び上記受波器21への水滴の進入を防止する構
成を採用する、例えば前述のリフレクタを設けるのが困
難となる。また、上記送波器11及び受波器21をそれ
ぞれ防水部材を用いて密閉した場合には、該防水部材で
超音波の媒質である空気までもを遮断してしまうことと
なり、超音波の受送波の効率を低下させ、測定可能距離
などの装置の特性が著しく低下してしまうおそれがあ
る。このことから、本実施形態のように上記送波用ホー
ン11aの開口部及び上記受波用ホーン21aの開口部
のそれぞれに上記送波器11及び上記受波器21への水
滴の進入を防ぐような防水ネットを設ける構成を採用す
るのは好ましい。
【0052】また、上記実施形態においては、上記送波
用ホーン11aの開口部及び上記受波用ホーン21aの
開口部のそれぞれに防水ネットを設け、上記送波器11
及び上記受波器21への水滴の進入を防ぐように構成し
た例について説明したが、上記送波器11及び上記受波
器21のいずれか一方に特に水しぶきがかかりやすい場
合や、上記送波器11及び上記受波器21のいずれか一
方のみが水に濡れると故障しやすい場合等には、上記送
波用ホーン11aの開口部及び上記受波用ホーン21a
の開口部のいずれか一方のみに防水ネットを設け、上記
送波器11及び上記受波器21のいずれか一方への水滴
の進入のみを防止するようにしてもよい。但し、上記実
施形態のように上記送波用ホーン11aの開口部及び上
記受波用ホーン21aの開口部のそれぞれに防水ネット
を設け、上記送波器11及び上記受波器21への水滴の
進入を防ぐような構成を採用する方が望ましい。
【0053】また、上記実施形態においては、上記送波
器11及び上記受波器21の双方を有する装置について
説明したが、上記送波器11及び上記受波器21のいず
れか一方しか有しない装置にも、本発明は適用可能であ
る。
【0054】また、上記実施形態においては、上記送波
用ホーン11a及び上記受波用ホーン21aの双方を有
する装置についてのみ説明したが、上記送波用ホーン1
1a及び上記受波用ホーン21aのいずれか一方しか有
しない装置にも、本発明は適用可能である。
【0055】また、上記実施形態においては、速度測定
装置に上記太陽電池60や上記二次電池61を搭載し
て、屋外の外部コンセントなどのない場所でも良好に電
力を得て速度測定を行うことができる例について説明し
たが、この発明は、超音波を用いて所定の処理を行う超
音波装置であれば適用可能である。例えば超音波を用い
てガスなどの流体の流量を測定する流量計に適用可能で
ある。 (以下、余白)
【0056】図4は、このような超音波流量計の一例を
示す説明図である。この超音波流量計は、超音波振動子
などからなる第1超音波送受信器101と第2超音波送
受信器102とを有している。該第1超音波送受信器1
01は、上記第2超音波送受信器に向かって所定の超音
波を送信するとともに、該第2超音波送受信器102か
ら送信された超音波を受信する。また、該第2超音波送
受信器102は、上記第1超音波送受信器に向かって所
定の超音波を送信するとともに、該第1超音波送受信器
101から送信された超音波を受信する。該第1超音波
送受信器101及び該第2超音波送受信器102は、そ
れぞれが送信する超音波が、流体が流れる管内を管に垂
直な断面に対して所定の角度θだけ傾いた方向に斜めに
横切るように配置されている。
【0057】この超音波流量計において、上記各送信器
から各受信器に向かう超音波の速度は、流れの方向によ
って異なる。すなわち、流れと同じ方向に発射された超
音波、図示の例では第1超音波送受信器101から送信
された超音波は、いわば流れに乗って進むので上記速度
が速く、流れに逆らって発射された超音波、図示の例で
は第2超音波送受信器102から送信された超音波は、
上記速度が遅い。上記流れと同じ方向に発射された超音
波の速度をV1、上記流れに逆らって発射された超音波
の速度をV2、流体中の超音波の速度をC、流体の速度
をvとすると、各超音波の速度V1,V2は、次の式で
表される。
【数3】V1=C+vsinθ
【0058】
【数4】V2=C−vsinθ
【0059】また、管の内径をDとすると、上記各超音
波が管内を通過する距離はD/cosθであるから、上
記各超音波が送信されてから受信されるまでの時間をそ
れぞれ測定すれば、上記数3と数4とを用いて流体の速
度vを求めることができる。
【0060】ここで求められた流速vは、管の直径を通
る超音波経路上の線平均流速であるが、円形断面の管で
は、中心部で流速が大きく、管壁付近では小さい。従っ
て上記vは管断面における平均流速v’とは異なる。そ
のため、上記求められた流速vから流量を求めるには、
該流速vを換算係数kで割って上記管断面における平均
流速v’を求め、これに管路の断面積を乗ずる必要があ
る。上記換算係数kはレイノルズ数ReDの関数として
与えられており、これにはいくつかの式がある。一例を
次式に示す。
【数5】k=1.119−0.011・logReD
【0061】従って、流量Qは、次式から求められる。
【数6】Q=(v/k)・(πD2/4)
【0062】このような流量計において、太陽電池を設
け、上記流量測定に関わる処理を行うために必要な電力
を、該太陽電池から得るように構成すれば、屋外の外部
コンセントなどがない場所でも、良好にガスなどの流体
の流量測定処理を行うことができる。
【0063】さらに、上記太陽電池で発生させた電気エ
ネルギーを蓄える二次電池を設ければ、上記太陽電池で
発生させた電気エネルギーを該二次電池に蓄えて、上記
流量測定処理を行うのに用いることができるので、暗い
室内で本装置を使用する場合や、曇りや雨の日の屋外で
本装置を使用する場合にも外部からの電力供給を行わず
に良好に上記必要な電力を得ることができる。よって、
流量計をさらに良好に使用することができる。
【0064】
【発明の効果】請求項1乃至5及び7乃至9の発明によ
れば、屋外でも良好に使用することができるという優れ
た効果がある。なお、水しぶきがかかりやすい場所でも
良好に使用するために装置を防滴構造にしようとする場
合に、従来の外部電源から電力供給を行う装置では、電
源接続点の防滴構造が複雑となったり、筺体への電源ケ
ーブル引き込みの防滴構造が必要となったりする。ま
た、1次電池による電源供給を行う装置では、電池交換
が必要であるため、電池交換部の防滴構造が別途必要と
なり、やはり構造が複雑となってしまう。このような構
成の装置とは異なり、請求項1乃至5及び7乃至9の発
明によれば、防滴構造が容易に実現可能となるという効
果もある。
【0065】また、請求項4の発明によれば、暗い室内
や曇りや雨の日の屋外でも、良好に使用することができ
るという優れた効果がある。
【0066】また、請求項5乃至9の発明によれば、水
しぶきがかかりやすい場所でも、良好に使用することが
できるという優れた効果がある。
【0067】また、請求項8又は9の発明によれば、水
しぶきがかかりやすい場所でも、より良好に使用するこ
とができるという優れた効果がある。
【0068】特に、請求項9の発明によれば、水しぶき
がかかりやすい場所でも、より良好に使用することがで
きるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る速度測定装置の説明図。
【図2】同速度測定装置のブロック図。
【図3】同速度測定装置の他の説明図。
【図4】他の実施形態に係る超音波流量計の説明図。
【符号の説明】
10 超音波送波部 11 送波器 11a 送波用ホーン 20 超音波受波部 21 受波器 21a 受波用ホーン 22 前置増幅器 30 信号演算部 31 周波数計測器 31a 波形変換器 32 演算器 33 表示器 50 帯域信号出力部 51 周波数帯域分離部 52 帯域信号判断部 53 信号選択器 60 太陽電池 61 二次電池 69 防水ネット 101 第1超音波送受信器 102 第2超音波送受信器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波を用いて所定の処理を行う超音波装
    置において、 上記所定の処理を行うために必要な電力を発生させるた
    めに太陽電池を設けたことを特徴とする超音波装置。
  2. 【請求項2】請求項1の超音波装置において、 上記所定の処理が、流体の流量測定であることを特徴と
    する超音波装置。
  3. 【請求項3】請求項1の超音波装置において、 上記所定の処理が、本装置に対する対象物の相対速度測
    定であることを特徴とする超音波装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2、又は、3の超音波装置にお
    いて、 上記太陽電池で発生させた電気エネルギーを蓄える二次
    電池を設けたことを特徴とする超音波装置。
  5. 【請求項5】所定周波数の基準信号に基づいて生成した
    超音波を送波する送波器及び対象物から反射してきた超
    音波を受波して受信信号とする受波器の少なくとも一方
    を有し、該受波器からの受信信号と上記基準信号とに基
    づいて本装置に対する上記対象物の相対移動速度を演算
    する請求項1、2、3、又は、4の超音波装置におい
    て、 上記少なくとも一方への水滴の進入を防ぐように構成し
    たことを特徴とする超音波装置。
  6. 【請求項6】所定周波数の基準信号に基づいて生成した
    超音波を送波する送波器及び対象物から反射してきた超
    音波を受波して受信信号とする受波器の少なくとも一方
    を有し、受波器からの受信信号と上記基準信号とに基づ
    いて本装置に対する上記対象物の相対移動速度を演算す
    る超音波装置において、 上記少なくとも一方への水滴の進入を防ぐように構成し
    たことを特徴とする超音波装置。
  7. 【請求項7】送波器からの超音波の指向性を調整する送
    波用ホーン及び受波器へ進入させる超音波を集める受波
    用ホーンの少なくとも一方を有する請求項5又は6の超
    音波装置において、 上記少なくとも一方の開口部に、気体は通過させるが液
    体は通過させないフィルタ部材を、上記送波器あるいは
    上記受波器への水滴の進入を防ぐように設けたことを特
    徴とする超音波装置。
  8. 【請求項8】請求項7の超音波装置において、 上記フィルタ部材と、上記送波器又は上記受波器との間
    に、該フィルタ部材を通過する水滴があったとしても該
    水滴を跳ね返すような反射部材を設けたことを特徴とす
    る超音波装置。
  9. 【請求項9】請求項7又は8の超音波装置において、 上記送波用ホーン及び受波用ホーンの少なくとも一方の
    開口部中心軸方向に垂直なホーン断面における最上部
    の、該中心軸方向での最下部よりも上方に、送波器及び
    受波器の少なくとも一方を配置したことを特徴とする超
    音波装置。
JP10174101A 1998-06-05 1998-06-05 超音波装置 Withdrawn JPH11351927A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004325169A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体の流れ計測装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004325169A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体の流れ計測装置

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