JPH11350736A - ポストテンション工法における緊張材の定着方法、ポストテンション工法に用いる緊張材定着具、および緊張材定着具用スペーサー - Google Patents

ポストテンション工法における緊張材の定着方法、ポストテンション工法に用いる緊張材定着具、および緊張材定着具用スペーサー

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JPH11350736A
JPH11350736A JP16245198A JP16245198A JPH11350736A JP H11350736 A JPH11350736 A JP H11350736A JP 16245198 A JP16245198 A JP 16245198A JP 16245198 A JP16245198 A JP 16245198A JP H11350736 A JPH11350736 A JP H11350736A
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tendon
fixing
fixing device
tension
concrete
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Application number
JP16245198A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Nishi
保 西
Masanori Kobayashi
正典 小林
Tadahiko Ito
忠彦 伊藤
Yasuhiro Minato
康裕 湊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishimatsu Construction Co Ltd
Ube Exsymo Co Ltd
Abekogyosho Co Ltd
Original Assignee
Nishimatsu Construction Co Ltd
Ube Nitto Kasei Co Ltd
Abekogyosho Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28BSHAPING CLAY OR OTHER CERAMIC COMPOSITIONS; SHAPING SLAG; SHAPING MIXTURES CONTAINING CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
    • B28B23/00Arrangements specially adapted for the production of shaped articles with elements wholly or partly embedded in the moulding material; Production of reinforced objects
    • B28B23/02Arrangements specially adapted for the production of shaped articles with elements wholly or partly embedded in the moulding material; Production of reinforced objects wherein the elements are reinforcing members
    • B28B23/04Arrangements specially adapted for the production of shaped articles with elements wholly or partly embedded in the moulding material; Production of reinforced objects wherein the elements are reinforcing members the elements being stressed
    • B28B23/046Post treatment to obtain pre-stressed articles

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストの低減、作業性の向上を可能とするポ
ストテンション工法における緊張材の定着方法、ポスト
テンション工法に用いる緊張材定着具、および緊張材定
着具用スペーサーを提供する。 【解決手段】 緊張材5を挿通するためのシース1がコ
ンクリート4の内部に配設されるべく、かつ、該シース
1の少なくとも一端がコンクリート4の端部に配設され
るべく、コンクリート4を打設する。コンクリート4の
硬化後、シース1の内部の他端で緊張材5の一端を定着
させた後、緊張材5に緊張力を付与した状態で、定着材
14により該緊張材5を該シース1の内部に定着させ
る。テーパーを有する筒型形状に形成された緊張材定着
具(21)を用いて、コンクリート(25)の硬化後、
緊張材定着具(25)に緊張材(31,…)を挿入した
状態で、緊張材定着具(25)に定着材(34)を注入
固化させ、緊張材(31,…)を緊張材定着具(21)
に定着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポストテンション
工法における緊張材の定着方法およびポストテンション
工法に用いる緊張材定着具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にポストテンション工法は、緊張材
を挿通するためのシースがコンクリート中に配設される
ようにコンクリートを打設し、該コンクリートの硬化
後、前記シース内に緊張材を挿入後、緊張材に緊張力を
与える緊張作業を行い、この緊張材の端部を定着具でコ
ンクリートに定着させてコンクリートにプレストレスを
与える工法である。
【0003】ポストテンション方式には、くさび式定着
具を用いて緊張材の定着を行う方法(くさび式定着方
法)や、膨張材充填式定着具を用いて緊張材の定着を行
う方法(膨張材充填式定着方法)がある。
【0004】このうち、くさび式定着方法とは、一端を
定着させた緊張材に緊張力を与えた状態で、該緊張材の
他端をくさびで挟み込み、このくさびをスリーブまたは
ロックナットで定着させることにより、該緊張材に緊張
力を与えた状態を保持する方法である。このくさび式定
着方法では、定着作業完了後もくさび、ロックナット等
の定着具が定着部に残り、これらがコンクリートから突
出した状態となる。
【0005】一方、膨張材充填式定着方法とは、筒状の
定着具に緊張材を挿入した状態で該定着具に膨張材を充
填し、この膨張材の膨張圧と付着力により該定着具に該
緊張材を定着させる方法である。
【0006】図20〜図23は従来の膨張材充填式定着
方法を説明するための工程図(一部破断の正面図)であ
る。先ず、図20に示されるように、予めコンクリート
50(一部のみ図示)中に配設したシース51の内部に
緊張材52,…を挿入する。ここで、この緊張材52,
…の一端は、円筒形状の定着具53の内部に挿入された
状態で、該定着具53内に膨張材を充填・固化させるこ
とで、この膨張材の膨張圧と付着力により該定着具53
に固定されている。また、緊張材52,…の他端は、コ
ンクリート50の他端(図示なし)において固定されて
いる。支圧板54は、緊張作業時の緊張力を支えるため
のものである。
【0007】次に、図21に示されるように、ラムチェ
ア55を介してジャッキ57を設置する。また、ジャッ
キ57で前記定着具53を図の左方向に引っ張るため
に、テンションロッド56を設置しておく。さらに、該
テンションロッド56には、ロックナット58が外挿さ
れている。
【0008】そして、図22に示されるように、ジャッ
キ57により前記定着具53を図の左方向に引っ張り、
前記緊張材52,…に所定の緊張力を与える。この状態
で、前記ロックナット58を締め付け、定着具53をコ
ンクリート50の端部に固定する。最後は、図23のよ
うにラムチェア55、テンションロッド56、ジャッキ
57を撤去する。定着作業完了後は、このように定着具
53がコンクリート50、ロックナット58が突出した
状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
連続繊維を用いたFRP緊張材においては、くさび式定
着方法で定着した場合は繰り返し応力に弱いため、くさ
び式定着方法のみで緊張材を定着したプレストレストコ
ンクリート構造物は信頼性に劣るという問題があった。
また、くさび式定着具等を定着箇所に残すため、定着箇
所毎に定着具等を必要とし、コストがかかるという問題
があった。さらに、定着箇所が突出した構造となるた
め、この定着箇所の防錆対策に手間がかかるといった問
題があった。
【0010】一方、従来の膨張材充填式定着方法におい
ては、緊張作業による緊張材の伸び量を考慮した緊張材
の長さ管理に精度を要するという問題があった。この長
さ管理は部材長が長くなるに従い難しくなる。また、膨
張材が十分硬化するまで緊張作業ができないため、手間
がかかるという問題があった。さらに、円筒形状の定着
具を用いるため、緊張材の定着に必要なだけの定着具の
寸法が大きくなって重量が増すといった問題があった。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
することを可能とするポストテンション工法における緊
張材の定着方法、ポストテンション工法に用いる緊張材
定着具、および緊張材定着具用スペーサーを提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、打設したコンクリートの硬化
後、緊張力を付与された緊張材を該コンクリート内部で
定着させて該コンクリートにプレストレスを与えるポス
トテンション工法における緊張材の定着方法であって、
前記緊張材を前記コンクリート内部で定着させるための
定着材として、エポキシ樹脂を用いること、を特徴とし
ている。
【0013】請求項1記載の発明によれば、前記緊張材
を定着させるための定着材として、エポキシ樹脂を用い
るので、エポキシ樹脂は硬化速度が速いため、該緊張材
を速やかにコンクリート内部に定着させることができ
る。従って、緊張材定着の作業性を向上することができ
る。
【0014】請求項2記載の発明は、打設したコンクリ
ートの硬化後、緊張力を付与された緊張材を該コンクリ
ート内部で定着させて該コンクリートにプレストレスを
与えるポストテンション工法における緊張材の定着方法
であって、前記緊張材を挿通するためのシースが前記コ
ンクリート内部に配設されるべく、かつ、該シースの少
なくとも一端が該コンクリートの端部に配設されるべ
く、該コンクリートを打設し、前記コンクリートの硬化
後、前記シースの内部の他端で前記緊張材の一端を定着
させた後、該緊張材に緊張力を付与した状態で、定着材
により該緊張材を該シースの内部に定着させること、を
特徴としている。
【0015】前記定着材としては、例えば、エポキシ樹
脂や、膨張材が挙げられる。該エポキシ樹脂は、常温硬
化性であることが望ましい。該膨張材は、例えば、生石
灰および特殊な珪酸塩を主成分としたセメント状の粉体
である。
【0016】前記シースの内部の他端での前記緊張材の
一端の定着は、例えば、エポキシ樹脂や膨張材等の定着
材を該シース内に注入固化させることで行っても良い
し、例えば、円筒状のスリーブに定着材を注入固化させ
て前記緊張材の一端を該スリーブに定着させた後、該ス
リーブを前記シースの前記他端に固定することで行って
も良い。
【0017】前記緊張材への緊張力の付与は、例えば、
ジャッキにより行う。そして、例えば、くさび等の定着
具により該緊張材が緊張された状態に保持する仮定着を
行っている間に前記定着材により該緊張材を前記シース
の内部に定着させるか、または、ジャッキにより緊張力
を与えつつ前記定着材により該緊張材の前記シースの内
部への定着を行う。前記定着材が固化して該緊張材が定
着した後は、ジャッキによる緊張力の付与や定着具によ
る仮定着を終了する。
【0018】請求項2記載の発明によれば、前記定着材
により前記緊張材の定着を行い、定着箇所に定着具を残
留させないので、定着箇所毎に定着具を必要とするとい
ったことが無く、コストが低減できる。さらに、緊張材
の定着作業後、前記シースからはみ出した分だけの緊張
材を切断するだけでよいため、緊張材に緊張力を与える
際の該緊張材の伸び量をなんら顧慮する必要がなくな
り、緊張材の長さ管理は必要ないか、あるいはきわめて
容易となる。また、定着箇所の端部は、前記シースから
はみ出した余分な緊張材を切断するだけで良いため、特
別な防錆対策は必要ない。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項2に記載の
ポストテンション工法における緊張材の定着方法であっ
て、前記シース内の、前記定着材が注入される領域の端
部に、該定着材の漏れを防止する漏れ防止部材を配設し
た後、該領域に該定着材を注入固化すること、を特徴と
している。
【0020】請求項3記載の発明によれば、前記シース
内の、前記定着材が注入される領域の端部に、該定着材
の漏れを防止する漏れ防止部材を配設した後、該領域に
該定着材を注入固化するので、該定着材が余計な部分に
漏れることを防止できる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項2または請
求項3に記載のポストテンション工法における緊張材の
定着方法であって、前記定着材として、エポキシ樹脂を
用いること、を特徴としている。
【0022】請求項4記載の発明によれば、前記定着材
として、エポキシ樹脂を用いるので、エポキシ樹脂は硬
化速度が速いため、前記緊張材の定着を速やかに行うこ
とができ、緊張材の定着作業の作業性を向上することが
できる。
【0023】請求項5記載の発明は、具材内部に緊張材
を挿入した状態で定着材を注入固化することで、該緊張
材を該具材に定着させるための、ポストテンション工法
に用いる緊張材定着具であって、前記緊張材定着具はテ
ーパーを有する筒型形状に形成されたこと、を特徴とし
ている。
【0024】前記緊張材定着具は、テーパーを有する筒
型形状に形成され、その両端部は、前記緊張材を挿通す
るために解放端となっている。前記筒型形状は、例え
ば、円すい台形の上底・下底にあたる部分を解放端とし
た形状であるが、角錐台形の上底・下底にあたる部分を
解放端とした形状でもよい。また、該緊張材定着具に
は、必要に応じて請求項7から請求項9に記載の緊張材
定着具用スペーサーを用いても良い。
【0025】前記緊張材定着具は、望ましくはその大断
面部がコンクリートの外側に、その小断面部がコンクリ
ートの内側に配設されるようにする。このようにすれ
ば、緊張材の緊張作業時の引っ張り方向に対する抗力を
より好適に得られる。
【0026】請求項5記載の発明によれば、前記緊張材
定着具はテーパーを有する筒型形状に形成されたので、
該緊張材定着具自体のコンクリートへの定着力を向上す
ることが出来る。また、該緊張材定着具内で定着材によ
り緊張材を定着させた後、該定着材の塊が抜けにくく、
該緊張材の該緊張材定着具への定着を確実におこなうが
できる。従って、緊張材の定着に必要なだけの定着具の
寸法を小さく設定できる。
【0027】さらに、前記緊張材定着具はテーパーを有
する筒型形状に形成されているので、特に、前記定着材
として膨張材を用いる場合には、該膨張材が固化する際
に膨張しようとするため、該膨張材の塊がいわばくさび
のように働き、該膨張材の塊が該緊張材定着具の小断面
部に食い込むため、前記緊張材の該緊張材定着具への定
着をよりしっかりと行うことができる。
【0028】請求項6記載の発明は、請求項5記載のポ
ストテンション工法に用いる緊張材定着具であって、前
記緊張材定着具の周囲には突出部が設けられたこと、を
特徴としている。
【0029】前記突出部としては、例えば、前記緊張材
定着具の周囲に連続的に存在する環状のものでもよい
し、複数の突起を周上に配置したものでも良い。
【0030】請求項6記載の発明によれば、前記緊張材
定着具の周囲には突出部が設けられたので、前記緊張材
の緊張力により該緊張材定着具が引っ張られる際の抗力
を向上でき、該緊張材定着具のコンクリートへの定着性
を向上できる。
【0031】請求項7記載の発明は、請求項5または請
求項6に記載の緊張材定着具に用いられる緊張材定着具
用スペーサーであって、前記緊張材の外形寸法に対応
し、該緊張材を挿通するための挿通孔が設けられ、前記
緊張材を案内するべく該緊張材の経路に交差して前記緊
張材定着具の内部に設けられること、を特徴としてい
る。
【0032】請求項7記載の発明によれば、前記挿通孔
により、前記緊張材の経路を案内することが出来る。
【0033】請求項8記載の発明は、請求項7記載の緊
張材定着具用スペーサーであって、前記緊張材定着具用
スペーサーには、前記挿通孔が複数設けられたこと、を
特徴としている。
【0034】請求項8記載の発明によれば、前記各挿通
孔により、複数の前記緊張材の経路を案内することが出
来る。また、緊張材同士で接したり、絡んだりすること
を防止できる。
【0035】請求項9記載の発明は、請求項7または請
求項8に記載の緊張材定着具用スペーサーであって、前
記緊張材定着具用スペーサには、該緊張材定着具用スペ
ーサによって仕切られた前記緊張材定着具の内部の各領
域間に亘る流体の移動を可能とする開口部が設けられた
こと、を特徴としている。
【0036】請求項9記載の発明によれば、前記開口部
を通して前記緊張材定着具用スペーサによって仕切られ
た前記緊張材定着具の内部の各領域間に亘る流体の移動
が可能であるので、前記緊張材定着具に対して、一カ所
から定着材を注入することにより、該緊張材定着具の内
部全域にまんべんなく該定着材を行き渡らせることが出
来る。
【0037】請求項10記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載の緊張材定着具、または、請求項5また
は請求項6に記載の緊張材定着具に請求項7から請求項
9のいずれかに記載の緊張材定着具用スペーサーを装着
した緊張材定着具を用いたポストテンション工法におけ
る緊張材の定着方法であって、緊張材を挿通するための
シースがコンクリート内部に配設されるべく、かつ、前
記緊張材定着具が該シースの一端に配設されるべくコン
クリートを打設し、前記コンクリートの硬化後、前記緊
張材定着具に前記緊張材の一端を挿入した状態で、該緊
張材定着具に定着材を注入固化させ、該緊張材の一端を
該緊張材定着具に定着させること、を特徴としている。
【0038】請求項10記載の発明によれば、請求項5
または請求項6に記載の緊張材定着具、または、請求項
5または請求項6に記載の緊張材定着具に請求項7から
請求項9のいずれかに記載の緊張材定着具用スペーサー
を装着した緊張材定着具を用いて緊張材の定着を行うの
で、該緊張材定着具を確実にコンクリートに定着させる
ことが出来るとともに、緊張材の該緊張材定着具への定
着を確実に行うことが出来る。
【0039】請求項11記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載の緊張材定着具、または、請求項5また
は請求項6に記載の緊張材定着具に請求項7から請求項
9のいずれかに記載の緊張材定着具用スペーサーを装着
した緊張材定着具を用いたポストテンション工法におけ
る緊張材の定着方法であって、緊張材を挿通するための
シースがコンクリート内部に配設され、かつ、前記緊張
材定着具が該シースの一端に配設され、しかも、該シー
スと接しない該緊張材定着具の端部がコンクリート端部
に位置するべくコンクリートを打設し、前記緊張材の一
端を前記シースの他端側で定着させた後、該緊張材に緊
張力を付与した状態で、前記緊張材定着具に定着材を注
入固化させることで、該緊張材の他端を該緊張材定着具
に定着させること、を特徴としている。
【0040】請求項11記載の発明によれば、請求項1
0記載の発明と同様の作用が得られるとともに、緊張材
の定着作業後、前記緊張材定着具からはみ出した分だけ
の緊張材を切断するだけでよいため、緊張材に緊張力を
与える際の該緊張材の伸び量をなんら顧慮する必要がな
くなり、緊張材の長さ管理は必要ないか、あるいはきわ
めて容易となる。また、該緊張材定着具のコンクリート
から突出した部分がほとんどないかあるいはごく僅かと
なるため、該突出した部分に対する防錆対策がきわめて
容易になる。具体的には、例えば、該緊張材定着具の端
部に樹脂製の蓋を設けて、この蓋の内部にグリース等を
充填するだけでよい。
【0041】
【発明の実施の形態】<第一の実施の形態例>以下に、
本発明に係る第一の実施の形態例を図1から図9に基づ
いて説明する。
【0042】図1から図8は本発明に係るポストテンシ
ョン工法における緊張材の定着方法を説明するための工
程図(一部破断の正面図)である。これら図1から図8
において、左側は後述する緊張材5の一端を固定する固
定側、右側はこの緊張材5の他端を引っ張って緊張させ
る緊張側である。また、図9は本発明に係るポストテン
ション工法における緊張材の定着部の一部破断の拡大正
面図である。なお、図1から図8において、実際のシー
ス1は、図示されるよりも長手方向に長い構造のもので
あるが、これらの図は、図示の都合上、緊張材5の定着
に係る端部を詳細に示し、中央部は簡略化した図となっ
ている。
【0043】先ず、図1に示されるように型枠17(左
右両端分一部のみ図示)の内部に、シース1を設置し、
該シース1の図では左端部に支圧板2を設置する。該シ
ース1は後述する緊張材5を通すための管であり、この
シース1は、例えば、表面にリブが設けられれた波形管
である。また、この支圧板2は、緊張材5に緊張力を与
える際にコンクリート端部にかかる力を支えるためのも
のである。
【0044】次に、図2に示されるように、シース1の
内部にコンクリート打設時のシース1の変形を防止する
ためのシース変形防止部材3を挿入した後、前記型枠1
7内にコンクリート4を打設する。このとき、前記シー
ス1はコンクリート4の内部に埋設された状態となる。
【0045】コンクリート4の硬化後、前記型枠17を
撤去するとともに、前記シース変形防止部材3をシース
1から抜き取る。
【0046】次に、図3に示されるような円筒形状のス
リーブ6内に緊張材5の一端を挿入した状態で、該スリ
ーブ6内に膨張材、または、エポキシ樹脂等の瞬結性グ
ラウトを注入・固化させ、該緊張材5の一端を該スリー
ブ6に定着させる。この緊張材5は、例えば、連続繊維
を用いたFRP製のものである。緊張材5の他端をシー
ス1内を図の右端部まで通して、前記スリーブ6をシー
ス1の左端部に半ば挿入する。該スリーブ6の外周部に
はシース1の内径よりも大きな外径寸法のロックナット
7がねじ込まれていて、該ロックナット7が前記支圧板
2に当接する位置を越えて該スリーブ7がシース1内に
入り込まないようになっている。
【0047】次に、後述する緊張作業後、定着材を充填
する際に該定着材が充填箇所から漏れるのを防ぐための
パッキン8L,8Rを設置する。パッキン8L,8R
は、シース1の内径寸法に対応した外径寸法のものであ
り、該パッキン8L,8Rの挿通孔8Sはそれぞれ緊張
材5の径に対応する寸法になっている。まず、パッキン
8Lの挿通孔8Sに緊張材5の右端部を挿入した後、該
パッキン8Lをシース1の右端部から該シース1内の所
定位置まで挿入する。さらに、該パッキン8Lと同様の
パッキン8Rを同様にシース1の右端部に挿入する。該
パッキン8L,8Rによって仕切られたシース1の右部
は後述する瞬結性グラウト(定着材)14が注入される
被注入部1tである。
【0048】次に、図4に示されるように、ラムチェア
9、くさび定着具10、該くさび定着具に付属するくさ
び11、ジャッキ12の順に緊張材5の右端部を通し、
これらラムチェア9、くさび定着具10、ジャッキ12
をそれぞれ前記緊張側に設置する。そして該ジャッキ1
2で緊張材5をしっかりと挟持する。
【0049】その後、図5に示されるようにジャッキ1
2を伸ばして、緊張材5に緊張力を与える。そして、こ
の状態で図6に示されるようにくさび定着具10にくさ
び11を押し込んで緊張材5を前記緊張側で仮定着させ
る。そして、ジャッキ12を撤去する。
【0050】続いて、図7に示されるように、瞬結性グ
ラウト注入口13を通してシース1の前記被注入部1t
に瞬結性グラウト14を注入する。この瞬結性グラウト
14は、例えば、常温硬化性エポキシ樹脂などである。
ここで、シース1の前記被注入部1tは、パッキン8
L,8Rによって両端部を仕切られており、該被注入部
1tから該瞬結性グラウト14が漏れないようになって
いる。この瞬結性グラウト14は速やかに固化し、緊張
材5をシース1に定着させることができる。このように
緊張材5の前記緊張側での定着を行う。その後、ラムチ
ェア9、くさび定着具10(くさび11)を撤去する。
【0051】さらに、必要があれば図8に示されるよう
に、グラウト注入口15からシース1内の前記被注入部
1t以外の部分に、通常のセメント系グラウト16を注
入する。最後に、シース1の右端部からはみ出した緊張
材5を切断する。
【0052】以上のような本発明に係るポストテンショ
ン工法における緊張材の定着方法によれば、常温硬化性
エポキシ樹脂等の瞬結性グラウト14を定着材として用
いたので、該瞬結性グラウト14により速やかに緊張材
5をシース1の端部に定着させることができる。従っ
て、作業効率が向上する。
【0053】また、瞬結性グラウト14により緊張材5
をシース1に定着させた後は、例えば、くさび定着具1
0、くさび11等の定着具を撤去するため、これら定着
具は転用が可能となりコストが低減できるとともに、こ
れら定着具に対する防錆対策が不要となる。
【0054】さらに、緊張材5の定着作業後、シース1
からはみ出した分だけの緊張材5を切断するだけでよい
ため、緊張材5に緊張力を与える際の該緊張材5の伸び
量をなんら顧慮する必要がなくなり、緊張材5の長さ管
理は必要ないか、あるいはきわめて容易となる。
【0055】なお、上記の第一の実施の形態例では、瞬
結性グラウトにより緊張材を定着させるのは一端のみで
あったが、該緊張材の両端を瞬結性グラウトにより定着
させても良い。また、定着材としては瞬結性グラウトの
替わりに膨張材を使用しても良い。さらに、一端側から
のみ緊張作業を行うこととしたが、緊張作業は両端から
行っても良い。加えて、緊張材を一本のみ使用する例を
説明したが、緊張材の本数も適宜変更可能であり、この
場合後述する第二の実施の形態例のように、複数の緊張
材の各々の経路を案内するためのスペーサを適宜使用し
ても良い。また、ジャッキを用いて緊張作業を行うの
を、コンクリートの片側だけからとしたが、コンクリー
トの両側からこの緊張作業を行うこととしても良い。さ
らに、シース変形防止部材は必ずしも用いる必要はな
い。なお、必要に応じてシースを曲線配置しても良い。
【0056】<第二の実施の形態例>以下に、本発明に
係る第二の実施の形態例を図10から図19に基づいて
説明する。
【0057】図10から図18は本発明に係るポストテ
ンション工法における緊張材の定着方法を説明するため
の工程図(一部破断の正面図)である。これら図10か
ら図17において、左側は後述する緊張材31,…の一
端を固定する固定側、右側はこの緊張材31,…の他端
を引っ張って緊張させる緊張側である。また、図19は
本発明に係るポストテンション工法における緊張材の定
着部の一部破断の拡大正面図である。なお、図10から
図18において、実際のシース23は、図示されるより
も長手方向に長い構造のものであるが、これらの図は、
図示の都合上、緊張材31,…の定着に係る端部を詳細
に示し、中央部は簡略化した図となっている。
【0058】先ず、図10に示されるように、型枠20
(左右両端の一部のみ図示)の両端部に本発明に係る緊
張材定着具21,21を配設し、これら緊張材定着具2
1,21の間にシース23を配設する。
【0059】これら緊張材定着具21,21は、テーパ
ーを有する筒型形状を有している。これら緊張材定着具
21,21の端部には、緊張作業時に後述するラムチェ
ア32に作用する力を受けるための支圧部21aがそれ
ぞれ設けられている。また、これら緊張材定着具21,
21の周囲には、該緊張材定着具21,21の外周側に
突出するような複数の突出部22,…がそれぞれ設けら
れている。これら突出部22,…は、例えば、緊張材定
着具21,21の周囲に連続的に存在する環状のもので
もよいし、複数の突起を周上に配置したものでも良い。
【0060】また、前記シース23は、例えば、表面に
リブが設けられた円筒状の管であり、最終的に緊張状態
の緊張材31,…を内部に配設するためのものである。
【0061】次に、図11に示されるように、緊張材定
着具21,21およびシース23の内部に、コンクリー
ト打設後のコンクリート硬化時におけるシース23の変
形を防止するためのシース変形防止部材24を挿入した
後、型枠20内にコンクリート25を打設する。コンク
リート25の硬化後は、前記シース変形防止部材24を
緊張材定着具21,21およびシース23から抜き取
る。
【0062】そして、図12に示されるように、緊張材
定着具21の内部の図面上では内側の端部に、パッキン
26aを挿入し配設する。続いて、スペーサ27、スペ
ーサ28を緊張材定着具21の内部の所定位置にそれぞ
れ配設した後、パッキン26bを図面上では外側の端部
に配設する。前記パッキン26a、26b、スペーサ2
7,28はそれぞれ配設される位置の緊張材定着具21
の内径に対応した外径寸法を有している。また、これら
パッキン26a、26b、スペーサ27,28には、後
述する緊張材31,…を挿通するための必要数の挿通孔
が所定位置に設けられている(スペーサの挿通孔29,
…は図19参照)。さらに、スペーサ27,28には、
後述する定着材34がこれらスペーサ27,28を越え
て流動可能なように、開口部30,…が設けられている
(図19参照)。
【0063】次に、図13に示されるように緊張材3
1,…(図示例では5本)を緊張材定着具21,21お
よびシース23の内部に挿入する。これら緊張材31,
…は、例えば、帯状の連続繊維を用いたFRP製のもの
である。ここで、各緊張材31,…の配置は、前記スペ
ーサー27,28の挿通孔29,…や前記パッキン26
a、26bの挿通孔の位置に従い、互いに離間するよう
になる。ここで、各緊張材31,…は、前記パッキン2
6a、26bとスペーサ27,28を配設する前に定着
具21,21およびシース23の内部に挿入しておいて
も良い。さらに、ラムチェア32に緊張材31,…を通
し、該ラムチェア32を前記緊張側に設置する。このラ
ムチェア32は、後述するジャッキ35を用いた緊張材
31,…の緊張作業時に、該ジャッキ35を支持するた
めのものである。
【0064】次に、図14に示されるように、前記固定
側(図の左側)の前記緊張材定着具21に、定着材注入
口33を通して定着材34を注入する。この定着材34
は例えば、生石灰や珪酸塩を主成分としたセメント状の
粉体を水等で練ることにより得られる膨張材であり、あ
るいは、上記の第一の実施の形態例で用いたような常温
硬化性エポキシ樹脂である。
【0065】このとき、前記緊張材定着具21の内部に
配設された前記スペーサ27,28には前記開口部2
9,…が設けられているので、該開口部29を通して前
記定着材34が該緊張材定着具21の内部全体に行き渡
る。また該緊張材定着具21の両端部はパッキン26
a、26bによって、いわば蓋をされたようになってい
るので、該定着材34が該緊張材定着具21の外部に漏
れることを防止できる。
【0066】そして、前記定着材34が固化することに
よって緊張材31,…の一端(図では左端)がそれぞれ
前記緊張材定着具21に定着される。
【0067】次に、図15に示されるように、ジャッキ
35の内部に前記緊張材31,…を通し、前記ラムチェ
ア32に該ジャッキ35を設置する。そして、該ジャッ
キ35の内部でこれら緊張材31,…をそれぞれしっか
りと挟持し、図16に示されるように該ジャッキ35を
伸ばして緊張材31,…に所定の緊張力を与える。この
状態のまま、図17に示されるように、定着材注入口3
6を通して図の右側の緊張材定着具21に前記定着材3
4を注入・固化させる。図の右側の緊張材定着具21の
前記定着材34が固化すると、前記ジャッキ35、ラム
チェア32を撤去し、右端部からはみ出した前記緊張材
31,…を切断する。また、必要があればグラウト注入
口37からシース23の内部に通常のセメント系グラウ
ト38を注入する。
【0068】緊張材定着具21,21の防錆が必要な場
合は、前記緊張材定着具21,21の端部に蓋39,3
9をそれぞれ設けて、この蓋39,39の内部にグリー
スを充填する。
【0069】以上のようなポストテンション工法におけ
る緊張材の定着方法によれば、前記緊張材定着具21は
テーパーを有する筒型形状に形成されたので、緊張材定
着具21自体のコンクリート25への定着力を向上する
ことが出来る。また、緊張材定着具21内で定着材34
により緊張材31,…を定着させた後、定着材34の塊
が該緊張材定着具21から抜けにくく、緊張材31,…
の緊張材定着具21への定着を確実におこなうができ
る。従って、緊張材31,…の定着に必要なだけの緊張
材定着具21の寸法を小さく設定でき、該緊張材定着具
21は取り扱いやすいものとなる。
【0070】さらに、緊張材定着具21はテーパーを有
する筒型形状に形成されているので、特に、前記定着材
34として膨張材を用いる場合には、該膨張材34が固
化する際に膨張しようとするため、該膨張材34の塊が
いわばくさびのように働き、該膨張材34の塊が該緊張
材定着具21の小断面部に食い込むため、前記緊張材3
1,…の該緊張材定着具21への定着をよりしっかりと
行うことができる。
【0071】また、緊張材定着具21の周囲には突出部
22,…が設けられたので、前記緊張材31,…の緊張
力により該緊張材定着具21が引っ張られる際の抗力を
向上でき、該緊張材定着具21のコンクリート25への
定着力を向上できる。
【0072】加えて、緊張材31,…の定着作業後、前
記緊張材定着具21からはみ出した分だけの緊張材3
1,…を切断するだけでよいため、緊張材31,…に緊
張力を与える際の該緊張材31,…の伸び量をなんら顧
慮する必要がなくなり、緊張材31,…の長さ管理は必
要ないか、あるいはきわめて容易となる。また、該緊張
材定着具21のコンクリート25から突出した部分がほ
とんどないかあるいはごく僅かとなるため、該突出した
部分に対する防錆対策がきわめて容易になる。具体的に
は、上述したように例えば、該緊張材定着具21の端部
に樹脂製の蓋36を設けて、この蓋36の内部にグリー
ス等を充填するだけでよい。
【0073】また、前記緊張材定着具21の内部には前
記スペーサー27,28が設けられたので、該スペーサ
ー27,28の前記各挿通孔29,…により、緊張材3
1,…の経路を案内することができ、緊張材31,…同
士で接したり、絡んだりすることを防止できる。さら
に、スペーサー27,28には前記開口部30,…が設
けられているので、緊張材定着具21に対して、一カ所
から定着材34を注入することにより、該緊張材定着具
21の内部全域にまんべんなく該定着材34を行き渡ら
せることが出来る。
【0074】なお、上記の第二の実施の形態例では、シ
ース変形防止部材を用いたが、このシース変形防止部材
は必ずしも用いる必要はなく、シース変形防止部材を用
いないとすれば、緊張材定着具に予めスペーサーやパッ
キンを設けたものを用いても良い。また、シースは必要
に応じて曲線配置としても良い。さらに、コンクリート
の片側からのみジャッキによる緊張作業を行うこととし
たが、緊張作業はコンクリートの両端から行っても良
い。加えて、帯状のFRP緊張材を5本使用する例を説
明したが、緊張材の形状・材質・本数も適宜変更可能で
ある。
【0075】また、上記の各実施の形態例において、各
構成要素の具体的細部構造や作業手順等は、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係るポストテンシ
ョン工法における緊張材の定着方法によれば、前記緊張
材を定着させるための定着材として、エポキシ樹脂を用
いるので、該緊張材を速やかにコンクリート内部に定着
させることができ、緊張材定着の作業性を向上すること
ができる。
【0077】請求項2記載の発明に係るポストテンショ
ン工法における緊張材の定着方法によれば、定着箇所毎
に定着具を必要とするといったことが無く、コストが低
減できる。さらに、緊張材に緊張力を与える際の該緊張
材の伸び量をなんら顧慮する必要がなくなり、緊張材の
長さ管理は必要ないか、あるいはきわめて容易となる。
また、緊張材の定着箇所に対する防錆対策は原則として
不要となる。
【0078】請求項3記載の発明に係るポストテンショ
ン工法における緊張材の定着方法によれば、前記シース
内の、前記定着材が注入される領域の端部に、該定着材
の漏れを防止する漏れ防止部材を配設した後、該領域に
該定着材を注入固化するので、該定着材が余計な部分に
漏れることを防止でき、該定着材の注入を確実に行うこ
とが出来る。
【0079】請求項4記載の発明に係るポストテンショ
ン工法における緊張材の定着方法によれば、前記定着材
として、エポキシ樹脂を用いるので、前記緊張材の定着
を速やかに行うことができ、緊張材の定着作業の作業性
を向上することができる。
【0080】請求項5記載の発明に係るポストテンショ
ン工法に用いる緊張材定着具によれば、前記緊張材定着
具はテーパーを有する筒型形状に形成されたので、該緊
張材定着具自体のコンクリートへの定着力を向上するこ
とが出来る。また、該緊張材定着具内で定着材により緊
張材を定着させた後、該定着材の塊が抜けにくく、該緊
張材の該緊張材定着具への定着を確実におこなうができ
る。従って、緊張材の定着に必要なだけの定着具の寸法
を小さく設定できるので、軽量にでき、取り扱いやすい
ものとなる。
【0081】請求項6記載の発明に係るポストテンショ
ン工法に用いる緊張材定着具によれば、前記緊張材定着
具の周囲には突出部が設けられたので、前記緊張材の緊
張力により該緊張材定着具が引っ張られる際の抗力を向
上でき、該緊張材定着具のコンクリートへの定着性を向
上できる。
【0082】請求項7記載の発明に係る緊張材定着具用
スペーサーによれば、前記挿通孔により、前記緊張材の
経路を案内することが出来る。
【0083】請求項8記載の発明に係る緊張材定着具用
スペーサーによれば、前記各挿通孔により、複数の前記
緊張材の経路を案内することが出来る。また、緊張材同
士で接したり、絡んだりすることを防止できる。
【0084】請求項9記載の発明に係る緊張材定着具用
スペーサーによれば、前記緊張材定着具に対して、一カ
所から定着材を注入することにより、該緊張材定着具の
内部全域にまんべんなく該定着材を行き渡らせることが
出来る。
【0085】請求項10記載の発明に係るポストテンシ
ョン工法における緊張材の定着方法によれば、該緊張材
定着具を確実にコンクリートに定着させることが出来る
とともに、緊張材の該緊張材定着具への定着を確実に行
うことが出来る。
【0086】請求項11記載の発明に係るポストテンシ
ョン工法における緊張材の定着方法によれば、請求項1
0に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、緊張
材に緊張力を与える際の該緊張材の伸び量をなんら顧慮
する必要がなくなり、緊張材の長さ管理は必要ないか、
あるいはきわめて容易となる。また、該緊張材定着具の
コンクリートから突出した部分がほとんどないかあるい
はごく僅かとなるため、該突出した部分に対する防錆対
策がきわめて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図2】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図3】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図4】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図5】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図6】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図7】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図8】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の正
面図)である。
【図9】本発明に係るポストテンション工法における緊
張材の定着部の一部破断の拡大正面図である。
【図10】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図11】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図12】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図13】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図14】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図15】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図16】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図17】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図18】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着方法を説明するための工程図(一部破断の
正面図)である。
【図19】本発明に係るポストテンション工法における
緊張材の定着部の一部破断の拡大正面図である。
【図20】従来の膨張材充填式定着方法を説明するため
の工程図(一部破断の正面図)である。
【図21】従来の膨張材充填式定着方法を説明するため
の工程図(一部破断の正面図)である。
【図22】従来の膨張材充填式定着方法を説明するため
の工程図(一部破断の正面図)である。
【図23】従来の膨張材充填式定着方法を説明するため
の工程図(一部破断の正面図)である。
【符号の説明】
1 シース 4 コンクリート 5 緊張材 8L,8R 漏れ防止部材(パッキン) 14 定着材(瞬結性グラウト) 21 緊張材定着具 22 突出部 23 シース 25 コンクリート 27,28 スペーサー 29 挿通孔 30 開口部 31 緊張材 34 定着材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正典 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所内 (72)発明者 伊藤 忠彦 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所内 (72)発明者 湊 康裕 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】打設したコンクリートの硬化後、緊張力を
    付与された緊張材を該コンクリート内部で定着させて該
    コンクリートにプレストレスを与えるポストテンション
    工法における緊張材の定着方法であって、 前記緊張材を前記コンクリート内部で定着させるための
    定着材として、エポキシ樹脂を用いること、を特徴とす
    るポストテンション工法における緊張材の定着方法。
  2. 【請求項2】打設したコンクリートの硬化後、緊張力を
    付与された緊張材を該コンクリート内部で定着させて該
    コンクリートにプレストレスを与えるポストテンション
    工法における緊張材の定着方法であって、 前記緊張材を挿通するためのシースが前記コンクリート
    内部に配設されるべく、かつ、該シースの少なくとも一
    端が該コンクリートの端部に配設されるべく、該コンク
    リートを打設し、 前記コンクリートの硬化後、前記シースの内部の他端で
    前記緊張材の一端を定着させた後、該緊張材に緊張力を
    付与した状態で、定着材により該緊張材を該シースの内
    部に定着させること、を特徴とするポストテンション工
    法における緊張材の定着方法。
  3. 【請求項3】前記シース内の、前記定着材が注入される
    領域の端部に、該定着材の漏れを防止する漏れ防止部材
    を配設した後、該領域に該定着材を注入固化すること、
    を特徴とする請求項2記載のポストテンション工法にお
    ける緊張材の定着方法。
  4. 【請求項4】前記定着材として、エポキシ樹脂を用いる
    こと、を特徴とする請求項2または請求項3に記載のポ
    ストテンション工法における緊張材の定着方法。
  5. 【請求項5】具材内部に緊張材を挿入した状態で定着材
    を注入固化することで、該緊張材を該具材に定着させる
    ための、ポストテンション工法に用いる緊張材定着具で
    あって、 前記緊張材定着具はテーパーを有する筒型形状に形成さ
    れたこと、を特徴とするポストテンション工法に用いる
    緊張材定着具。
  6. 【請求項6】前記緊張材定着具の周囲には突出部が設け
    られたこと、 を特徴とする請求項5記載のポストテンション工法に用
    いる緊張材定着具。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6に記載の緊張材定
    着具に用いられる緊張材定着具用スペーサーであって、 前記緊張材の外形寸法に対応し、該緊張材を挿通するた
    めの挿通孔が設けられ、 前記緊張材を案内するべく該緊張材の経路に交差して前
    記緊張材定着具の内部に設けられること、を特徴とする
    緊張材定着具用スペーサー。
  8. 【請求項8】前記緊張材定着具用スペーサーには、前記
    挿通孔が複数設けられたこと、を特徴とする請求項7記
    載の緊張材定着具用スペーサー。
  9. 【請求項9】前記緊張材定着具用スペーサには、該緊張
    材定着具用スペーサによって仕切られた前記緊張材定着
    具の内部の各領域間に亘る流体の移動を可能とする開口
    部が設けられたこと、を特徴とする請求項7または請求
    項8に記載の緊張材定着具用スペーサー。
  10. 【請求項10】請求項5または請求項6に記載の緊張材
    定着具、または、請求項5または請求項6に記載の緊張
    材定着具に請求項7から請求項9のいずれかに記載の緊
    張材定着具用スペーサーを装着した緊張材定着具を用い
    たポストテンション工法における緊張材の定着方法であ
    って、 緊張材を挿通するためのシースがコンクリート内部に配
    設されるべく、かつ、前記緊張材定着具が該シースの一
    端に配設されるべくコンクリートを打設し、 前記コンクリートの硬化後、前記緊張材定着具に前記緊
    張材の一端を挿入した状態で、該緊張材定着具に定着材
    を注入固化させ、該緊張材の一端を該緊張材定着具に定
    着させること、を特徴とするポストテンション工法にお
    ける緊張材の定着方法。
  11. 【請求項11】請求項5または請求項6に記載の緊張材
    定着具、または、請求項5または請求項6に記載の緊張
    材定着具に請求項7から請求項9のいずれかに記載の緊
    張材定着具用スペーサーを装着した緊張材定着具を用い
    たポストテンション工法における緊張材の定着方法であ
    って、 緊張材を挿通するためのシースがコンクリート内部に配
    設され、かつ、前記緊張材定着具が該シースの一端に配
    設され、しかも、該シースと接しない該緊張材定着具の
    端部がコンクリート端部に位置するべくコンクリートを
    打設し、 前記緊張材の一端を前記シースの他端側で定着させた
    後、該緊張材に緊張力を付与した状態で、前記緊張材定
    着具に定着材を注入固化させることで、該緊張材の他端
    を該緊張材定着具に定着させること、を特徴とするポス
    トテンション工法における緊張材の定着方法。
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WO2002094525A1 (fr) * 2001-05-24 2002-11-28 Japan Science And Technology Corporation Procede de fabrication de beton precontraint
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