JPH11349725A - 発泡スチロール製品およびその製造方法 - Google Patents
発泡スチロール製品およびその製造方法Info
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- JPH11349725A JPH11349725A JP10164733A JP16473398A JPH11349725A JP H11349725 A JPH11349725 A JP H11349725A JP 10164733 A JP10164733 A JP 10164733A JP 16473398 A JP16473398 A JP 16473398A JP H11349725 A JPH11349725 A JP H11349725A
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Abstract
性を向上でき、熱による収縮変形を抑制できる発泡スチ
ロール製品を提供する。 【解決手段】 スチレンビーズに硼酸系無機物を混合
し、予備発泡させ、熟成放置させる。その後、この予備
発泡済ビーズに硼酸系無機物および熱硬化性樹脂を添加
し、本発泡させて発泡スチロール製品1を製造する。こ
の発泡スチロール製品1の発泡したスチレンビーズ2の
表面は、コーティング被膜3が被覆する。受熱に際し、
このコーティング被膜3にてスチレンビーズ2の燃焼を
抑制する。大量の熱を加えたときは、コーティング被膜
3が変化したガラス状被膜にてスチレンビーズ2がより
深く燃焼しようとすることを防止する。ガラス状被膜に
て黒煙を吸収して黒煙の発生を防止する。
Description
ロール製品およびその製造方法に関する。
ポリスチレンにてビーズ状に成形された多数のスチレン
ビーズを予備発泡させて予備発泡済ビーズを生成し、こ
の予備発泡済ビーズを熟成放置させ、その後、この予備
発泡済ビーズを本発泡させて、製造する方法が採られて
いる。
発泡スチロール製品は、軽いばかりでなく、吸湿性のな
い良好な断熱性を有し、作業簡易性が良くかつ安価なた
め、大変な需要で、一般家屋および建材、雑貨等に広く
使用されている。
来の発泡スチロール製品は、熱に対して弱く熱により大
きく収縮変形し全体の形状が瞬時に崩れてしまうばかり
でなく、燃焼時に大量の黒煙を生じる問題点を有してい
る。
ので、燃焼時における黒煙の発生を防止でき、耐熱性を
向上でき、熱による収縮変形を抑制できる発泡スチロー
ル製品およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
ロール製品は、発泡したスチレンビーズと、このスチレ
ンビーズの表面に形成され硼酸系無機物を含むコーティ
ング被膜とを具備したものである。
合に、硼酸系無機物を含むコーティング被膜にては発泡
したスチレンビーズの燃焼が抑制され、また、大量の熱
が加えられたときは、そのコーティング被膜が熱により
ガラス状被膜等に化学変化するので、このガラス状被膜
にて発泡したスチレンビーズがより深く燃焼しようとす
ることが防止される。
泡しかつ複数固結されたスチレンビーズと、これら各ス
チレンビーズの表面にそれぞれ形成され硼酸系無機物を
含むコーティング被膜とを具備したものである。
合に、硼酸系無機物を含むコーティング被膜にて発泡し
かつ複数固結されたスチレンビーズの燃焼が抑制され、
また、大量の熱が加えられたときは、そのコーティング
被膜が熱によりガラス状被膜等に化学変化するので、こ
のガラス状被膜にて発泡しかつ複数固結されたスチレン
ビーズがより深く燃焼しようとすることが防止される。
方法は、スチレンビーズに硼酸系無機物を混合して混合
ビーズを生成し、この混合ビーズを予備発泡させて予備
発泡済ビーズを生成し、この予備発泡済ビーズに硼酸系
無機物を添加して添加済ビーズを生成し、この添加済ビ
ーズを本発泡させるものである。
ズを硼酸系無機物にてコート処理することにより、発泡
したスチレンビーズの表面に硼酸系無機物を含むコーテ
ィング被膜が形成されるため、このコーティング被膜に
より、熱に対して強くなり熱による収縮変形が抑制され
る。
方法は、スチレンビーズに硼酸系無機物を混合して混合
ビーズを生成し、この混合ビーズを予備発泡させて予備
発泡済ビーズを生成し、この予備発泡済ビーズに硼酸系
無機物および熱硬化性樹脂を添加して添加済ビーズを生
成し、この添加済ビーズを本発泡させるものである。
ズを硼酸系無機物および熱硬化性樹脂にてコート処理す
ることにより、発泡したスチレンビーズの表面に硼酸系
無機物および熱硬化性樹脂を含むコーティング被膜が形
成されるため、このコーティング被膜により、硼酸系無
機物と熱硬化性樹脂との併用で、熱に対して強くなり熱
による収縮変形が確実に抑制される。
方法は、スチレンビーズに硼酸系無機物を混合して混合
ビーズを生成し、この混合ビーズを予備発泡させて予備
発泡済ビーズを生成し、この予備発泡済ビーズに硼酸系
無機物および熱硬化性樹脂を添加するとともに、繊維材
料を添加して添加済ビーズを生成し、この添加済ビーズ
を本発泡させるものである。
ズを硼酸系無機物、熱硬化性樹脂および繊維材料にてコ
ート処理することにより、発泡したスチレンビーズの表
面にコーティング被膜が形成されるため、このコーティ
ング被膜により、熱に対して強くなり、熱による収縮変
形が確実に抑制され、しかも、繊維材料の繊維質によ
り、強度の向上が図られる。
方法は、スチレンビーズに硼酸系無機物を混合して混合
ビーズを生成し、この混合ビーズを予備発泡させて予備
発泡済ビーズを生成し、この予備発泡済ビーズに硼酸系
無機物、熱硬化性樹脂および繊維材料を添加するととも
に、アミノ系樹脂およびポリアミド樹脂の少なくとも一
方を添加して添加済ビーズを生成し、この添加済ビーズ
を本発泡させるものである。
ズを硼酸系無機物、熱硬化性樹脂および繊維材料に加
え、アミノ系樹脂およびポリアミド樹脂の少なくとも一
方にてコート処理することにより、発泡したスチレンビ
ーズの表面にコーティング被膜が形成されるため、この
コーティング被膜により、熱に対して強くなり、熱によ
る収縮変形が確実に抑制され、しかも、繊維材料の繊維
質により強度の向上が図られる上、アミノ系樹脂または
ポリアミド樹脂によりフレキシブル性が付加される。
実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
で、この発泡スチロール製品1は、ポリスチレン({C
H2 CH2 }n )にて、ビーズ状に成形された図示しな
い原粒ビーズであるスチレンビーズの発泡処理により所
定の大きさにまで発泡したスチレンビーズ2を多数有
し、これら各発泡したスチレンビーズ2は、それぞれ略
球状に成形され、互いに固結されて全体として所定の形
状、例えば矩形板状をなしている。なお、この発泡スチ
ロール製品1は、例えば建材用ボード等として使用され
るものである。
表面には、図2に示すように、コーティング被膜3が薄
肉状に形成されている。このコーティング被膜3は、例
えば硼酸系無機物、熱硬化性樹脂、アミノ系樹脂、ポリ
アミド樹脂、繊維材料等を含んでいる。
法について説明する。
に、例えば硼酸粉末、硼酸水溶液等の硼酸系無機物を混
合して混合ビーズを生成し、この混合ビーズを予備発泡
させて予備発泡済ビーズを生成する。なお、この予備発
泡方法としては、蒸気、幅射熱、赤外線熱風、熱湯水等
の種々の処理方法がある。
させた後に、この予備発泡済ビーズに例えば硼酸粉末、
硼酸水溶液等の硼酸系無機物を添加して添加済ビーズを
生成する。なお、この際、必要に応じて、この硼酸系無
機物に加えて、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、アミ
ノ系樹脂、ポリアミド樹脂、繊維材料等を添加する。
ことによって、発泡スチロール製品1の製造を完了す
る。
する。
に、この原粒ビーズの10〜50重量%の硼酸(H3 B
O3 )の粉末を十分に混合して混合ビーズを生成する。
いて、この混合ビーズをスチーム処理或いは熱湯水処理
等して予備発泡させて、予備発泡済ビーズを生成する。
なお、熱湯水処理の場合は、水にこの水の10〜50重
量%の硼酸粉末を混合し熱処理して水溶液を作り、この
水溶液に原粒ビーズを入れる。また、発泡倍率は、例え
ば30〜70倍とする。
4時間、熟成放置せしめ安定させ、その後に、この予備
発泡済ビーズに、以下の原料を添加して添加済ビーズを
生成する。なお、重量%は、各原料の使用量の予備発泡
済ビーズに対する量%である。また、d、eおよびfに
示すものは、要求される製品に応じて、適宜に添加す
る。
の)、硅酸ソーダ(NaO・n SiO2 ・n H2 O n=
2 〜4 )または硅酸リチウム(Li4 SiO4 、Li2
SiO3 、Li2 SiO3 ・H2 O等) (30〜50
重量%) b 硼酸(H3 BO3 )の粉末(50〜200重量%、
好ましくは約75重量%) c 硅酸アルミニウム(Al2 SiO5 )、硅酸カリウ
ム(K2 SiO3、KHSi2 O3 等)、硼砂(Na2
B4 O7 ・10H2 O)、ラウリルアルコール(CH
3 (CH2 )11OH)、シラスバルーン、水酸化アルミ
ニウム(Al(OH)3 )、水酸化マグネシウム(Mg
(OH)2 ) (10〜100重量%) d フェノール樹脂(1〜100重量%、好ましくは約
75重量%) e 有機繊維または無機繊維、例えば綿、麻、絹、毛、
ロックウール、ガラス、セラミック等を材料とするもの
(1〜10重量%) f アミノ系樹脂(メラシン樹脂、クーアナミン樹脂)
およびポリアミド樹脂、或いはエチレングリコール、ワ
ックス、植物油等(1〜51重量%) (4) 専用の撹拌機にてスチレンビーズに大きな負荷
を与えないようにして、添加済ビーズ全体を攪拌し、上
記添加物と予備発泡済ビーズとを完全に均一にミックス
配合する。
泡させる。すなわち、この添加済ビーズを所定の金型に
充填し、温度100〜150℃で1〜5分間、熱処理す
る。なお、スチームを用いるときは、1〜5分間、7k
g/cm3 のスチームを金型を通過させることにより熱
処理する。
金型から、出来上がった発泡スチロール製品を取り出
す。
製品1は、従来のものとは異なり、発泡しかつ互いに固
結したスチレンビーズ2の表面に所定のコート処理にて
コーティング被膜3が形成されており、この発泡スチロ
ール製品1に熱が加えられた場合には、コーティング被
膜3にて、発泡したスチレンビーズ2の燃焼が抑制され
る。また、大量の熱が加えられたときにおいては、コー
ティング被膜3が、100〜160℃の温度でメタ硼酸
(HBO2 )およびピロウ硼酸(H2 B4 O7)とガラ
ス状被膜に変化し、さらに高温では無水硼酸(B
2 O3 )に変化する。
スチレンビーズ2がより深く燃焼しようとすることが防
止される。さらに、このガラス状被膜は微細な多孔質の
物質であり、このガラス状被膜にて黒煙が吸収されるの
で、黒煙の発生が防止される。
ば、発泡したスチレンビーズ2の表面に、硼酸系無機物
を含むコーティング被膜3を所定のコート処理にて形成
するため、受熱に際し、コーティング被膜3にて、発泡
したスチレンビーズ2の燃焼を抑制し、また、大量の熱
が加えられたときにおいては、コーティング被膜3が化
学変化したガラス状被膜にて、発泡したスチレンビーズ
2がより深く燃焼しようとすることを防止し、さらに、
ガラス状被膜にて黒煙を吸収させて黒煙の発生を防止す
るので、燃焼時における黒煙の発生を防止でき、耐熱性
を向上でき、熱による収縮変形を抑制できる。
を含むときには硬化作用により発泡したスチレンビーズ
2の燃焼をより抑制でき、繊維材料を含むときには繊維
材料の繊維質により強度の向上を図ることができ、さら
に、アミノ系樹脂、ポリアミド樹脂を含むときにはフレ
キシブル性を付加できる。
ール製品を、以下の原料等を用いて実験的に製作し、黒
煙の発生がなくかつ熱に強いことを確認した。
を、40g) c 硼酸粉末 (40g) d 硅酸アルミニウムおよび硅酸カリウム (20g) e フェノール樹脂、例えばレゾール、ノボラック
(20g) f フェノールスルホン酸(CH4 ( OH) SO3 H)
(1g) すなわち、用意した所定量の原粒ビーズ等から、上記材
料からなる添加済ビーズを生成し、攪拌した後、この添
加済ビーズを厚さ寸法20cm×縦寸法230cm×横
寸法230cmの所定の金型枠に充填した。
るまで、この金型枠を熱した。そして、110℃に達し
た後、2分経過したら、今度は冷却した。この冷却によ
り、この金型枠の温度が60〜70℃に達した後、この
金型枠から、発泡スチロール製品を取り出した。
ールランプにて2〜3分直火してみた。わずかの白煙が
発生したが、黒煙は発生しなかった。また、収縮変形す
ることなく、そのままの姿、形が維持された。
泡スチロール製品を、以下の原料等を用いて実験的に製
作し、黒煙の発生がなくかつ熱に強いことを確認した。
料からなる添加済ビーズを生成し、攪拌した後、この添
加済ビーズを上記実施例1と同様の金型枠に充填し、上
記実施例1と同様にして本発泡させ、発泡スチロール製
品を得た。
コールランプにて直火してみた。
が、それ以上は直火を続けても、収縮変形することなく
そのままの姿、形が維持された。
スチレンビーズの表面に硼酸系無機物を含むコーティン
グ被膜を形成するため、このコーティング被膜にてスチ
レンビーズの燃焼を抑制し、また、大量の熱が加えられ
たときにおいては、そのコーティング被膜が化学変化し
たガラス状被膜にてスチレンビーズがより深く燃焼しよ
うとすることを防止するので、耐熱性を向上でき、熱に
よる収縮変形を抑制できる。
複数固結されたスチレンビーズの表面に硼酸系無機物を
含むコーティング被膜を形成するため、このコーティン
グ被膜にてスチレンビーズの燃焼を抑制し、また、大量
の熱が加えられたときにおいては、そのコーティング被
膜が化学変化したガラス状被膜にてスチレンビーズがよ
り深く燃焼しようとすることを防止するので、耐熱性を
向上でき、熱による収縮変形を抑制できる。
おいて、スチレンビーズを硼酸系無機物にてコート処理
することにより、発泡したスチレンビーズの表面に硼酸
系無機物を含むコーティング被膜が形成されるため、こ
のコーティング被膜により耐熱性を向上でき、熱による
収縮変形を抑制できる。
おいて、スチレンビーズを硼酸系無機物および熱硬化性
樹脂にてコート処理することにより、発泡したスチレン
ビーズの表面に硼酸系無機物および熱硬化性樹脂を含む
コーティング被膜が形成されるため、このコーティング
被膜により、硼酸系無機物と熱硬化性樹脂との相乗効果
で、耐熱性をより向上でき、熱による収縮変形を確実に
抑制できる。
おいて、スチレンビーズを硼酸系無機物、熱硬化性樹脂
および繊維材料にてコート処理することにより、発泡し
たスチレンビーズの表面にコーティング被膜が形成され
るため、このコーティング被膜により、耐熱性を向上で
き、熱による収縮変形を確実に抑制でき、しかも、繊維
材料の繊維質により、強度の向上を図ることができる。
おいて、スチレンビーズを硼酸系無機物、熱硬化性樹脂
および繊維材料に加え、アミノ系樹脂およびポリアミド
樹脂の少なくとも一方にてコート処理することにより、
発泡したスチレンビーズの表面にコーティング被膜が形
成されるため、このコーティング被膜により、熱に対し
て強くでき、熱による収縮変形を確実に抑制でき、しか
も、繊維材料の繊維質により強度の向上を図ることがで
き、アミノ系樹脂またはポリアミド樹脂によりフレキシ
ブル性を付加できる。
示す斜視図である。
断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 発泡したスチレンビーズと、 このスチレンビーズの表面に形成され硼酸系無機物を含
むコーティング被膜とを具備したことを特徴とする発泡
スチロール製品。 - 【請求項2】 発泡しかつ複数固結されたスチレンビー
ズと、 これら各スチレンビーズの表面にそれぞれ形成され硼酸
系無機物を含むコーティング被膜とを具備したことを特
徴とする発泡スチロール製品。 - 【請求項3】 スチレンビーズに硼酸系無機物を混合し
て混合ビーズを生成し、 この混合ビーズを予備発泡させて予備発泡済ビーズを生
成し、 この予備発泡済ビーズに硼酸系無機物を添加して添加済
ビーズを生成し、 この添加済ビーズを本発泡させることを特徴とする発泡
スチロール製品の製造方法 - 【請求項4】 スチレンビーズに硼酸系無機物を混合し
て混合ビーズを生成し、 この混合ビーズを予備発泡させて予備発泡済ビーズを生
成し、 この予備発泡済ビーズに硼酸系無機物および熱硬化性樹
脂を添加して添加済ビーズを生成し、 この添加済ビーズを本発泡させることを特徴とする発泡
スチロール製品の製造方法 - 【請求項5】 スチレンビーズに硼酸系無機物を混合し
て混合ビーズを生成し、 この混合ビーズを予備発泡させて予備発泡済ビーズを生
成し、 この予備発泡済ビーズに硼酸系無機物および熱硬化性樹
脂を添加するとともに、繊維材料を添加して添加済ビー
ズを生成し、 この添加済ビーズを本発泡させることを特徴とする発泡
スチロール製品の製造方法 - 【請求項6】 スチレンビーズに硼酸系無機物を混合し
て混合ビーズを生成し、 この混合ビーズを予備発泡させて予備発泡済ビーズを生
成し、 この予備発泡済ビーズに硼酸系無機物、熱硬化性樹脂お
よび繊維材料を添加するとともに、アミノ系樹脂および
ポリアミド樹脂の少なくとも一方を添加して添加済ビー
ズを生成し、 この添加済ビーズを本発泡させることを特徴とする発泡
スチロール製品の製造方法
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JPH11349725A true JPH11349725A (ja) | 1999-12-21 |
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