JPH11349544A - N―アシルアミノ酸の製造方法 - Google Patents

N―アシルアミノ酸の製造方法

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JPH11349544A
JPH11349544A JP11130216A JP13021699A JPH11349544A JP H11349544 A JPH11349544 A JP H11349544A JP 11130216 A JP11130216 A JP 11130216A JP 13021699 A JP13021699 A JP 13021699A JP H11349544 A JPH11349544 A JP H11349544A
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acid
palladium
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JP11130216A
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Matthias Beller
ベラー マティアス
Markus Eckert
エッケルト マルクス
Wahed Moradi
モラディ ヴァヘド
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Evonik Operations GmbH
Original Assignee
Degussa GmbH
Degussa Huels AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/06Preparation of carboxylic acid amides from nitriles by transformation of cyano groups into carboxamide groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト的に有利なN−アシルアミノ酸の改善
された製造方法を提供する。 【解決手段】 ニトリルを、アルデヒドと一緒に、酸、
一酸化炭素および触媒の存在下でアミドカルボニル化さ
せ、一般式IのN−アシルアミノ酸を得る。 【効果】 容易に入手できる原料からコスト的に有利に
N−アシルアミノ酸が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般式I
【0002】
【化2】
【0003】〔式中、Rは、水素、カルボキシル基、飽
和、直鎖、分枝状または環状であってもよい(C1 〜C
12)−アルキル基、一個または複数個の不飽和、直鎖、
分枝状または環状であってもよい(C2 〜C12)−アル
ケニル基、および(C1 〜C8 )−アシルオキシ基なら
びに(C5 〜C18)−アリール基を表し、R’は、水
素、飽和、直鎖、分枝状または環状の(C1 〜C26)−
アルキル、一個または複数個の不飽和、直鎖、分枝状ま
たは環状の(C2 〜C24)−アルケニル基、(C6 〜C
18)−アルキル−(C5 〜C18)−アリール基または一
個または場合によれば複数個の不飽和(C2 〜C10)−
アルケニル−(C5 〜C18)−アリール基を表す〕のN
−アシルアミノ酸の製造方法に関する。
【0004】
【従来の技術】N−アシルアミノ酸は、ペプチド合成に
おける重要な原料ならびに生物活性有効成分の製造のた
めの中間生成物である。さらに、これらは界面活性剤、
ボーリング剤添加剤としておよび食品添加剤として重要
である。
【0005】N−アシルアミノ酸は、相当するアミノ酸
を塩の副生成物の生成を伴うアシル化により製造される
ことは公知である。非天然アミノ酸の場合には、相当す
るアミノ酸は、予めしばしば多数の工程を経て製造され
なければならない。上記の欠点を回避した一段法は、ア
ルデヒドおよびアミドのアミドカルボニル化であり、こ
れは下記の式で表される。
【0006】
【化3】
【0007】アミドカルボニル化は、ワカマツら(Waka
matsu et al., Chemical Communications 1971, 1540ペ
ージおよびドイツ特許出願公開(DE−A2)第211
5985号明細書)に記載された。カルボニル化は、水
素気体の存在下において、モル比CO:H2 =3:1に
おいて実施される。触媒としては、コバルトカルボニル
錯体Co2 (CO)8 が用いられ、これは反応混合物1
リットルあたりにCo−金属30ミリモルの濃度で使用
された。
【0008】アミドカルボニル化に基づく別のコバルト
触媒法は、英国特許(GB)第2252770号明細書
に記載されている。ここでは、N−アシルアミノ酸の合
成は、カルボン酸アミドをアルデヒドおよびCOと、金
属触媒および助触媒として酸の存在下に反応することに
より達成する。
【0009】欧州特許公告(EP−B)第033833
0号明細書には、パラジウム化合物およびイオン性ハロ
ゲン化物からなる触媒系の使用によるN−アシルグリシ
ン誘導体の製造方法が記載されている。ドイツ特許(D
E)第19545641号およびドイツ特許(DE)第
19629717号明細書中には、カルボン酸アミドお
よびアルデヒドから、パラジウム触媒の存在下における
N−アシルグリシン誘導体の製造方法が記載されてい
る。助触媒として、この場合には、イオン性ハロゲン化
物および付加的に酸が使用されている。
【0010】公知の方法は、アミドカルボニル化の際
に、カルボン酸アミドから出発している。しかし、多く
の場合に、このようなカルボン酸アミドは、工業的に十
分な量がコスト的に有利に入手できず、この方法の工業
的な実現には、原料としてのカルボン酸アミドの大きく
変動するコストが障害となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、反応がコスト的に有利に実施できることを可能にす
るアミドカルボニル化によるN−アシルアミノ酸の製造
のための改善された方法を提供することであった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の対象は、一般式
【0013】
【化4】
【0014】〔式中、Rは、水素、カルボキシル基、飽
和、直鎖、分枝状または環状であってもよい(C1 〜C
12)−アルキル基、一個または複数個の不飽和、直鎖、
分枝状または環状であってもよい(C2 〜C12)−アル
ケニル基、および(C1 〜C8 )−アシルオキシ基なら
びに(C5 〜C18)−アリール基を表し、R’は、水
素、飽和、直鎖、分枝状または環状の(C1 〜C26)−
アルキル、一個または複数個の不飽和、直鎖、分枝状ま
たは環状の(C2 〜C24)−アルケニル基、(C6 〜C
18)−アルキル−(C5 〜C18)−アリール基または一
個または場合によれば複数個の不飽和(C2 〜C10)−
アルケニル−(C5 〜C18)−アリール基を表す〕のN
−アシルアミノ酸の製造方法において、一般式II R’CN (II) 〔式中、R’は上記に記載の意味を有する〕のニトリル
を一般式III R−CHO (III) 〔式中、Rは上記に記載の意味を有する〕のアルデヒド
と、酸、一酸化炭素および金属触媒の存在下で反応さ
せ、一般式Iの化合物に変換することを特徴とするN−
アシルアミノ酸の方法である。これにより、所望の一般
式Iの化合物を著しくコスト的に有利に製造する。ニト
リルは、ほとんどすべての場合に、相当するカルボン酸
アミドへの前駆物質を形成し、これによりその低い価格
が説明できる。
【0015】本発明によると、任意のニトリルが使用で
きる。好適なニトリルの例は、アセトニトリル、ベンゾ
ニトリル、置換されたベンゾニトリル、シアン化ベンジ
ル、アクリロニトリル、マロンジニトリル、アジポニト
リル、シアン化ブチル、シアン化アリル、マンデル酸ニ
トリルおよび脂肪酸ニトリルである。
【0016】本発明による方法に対して、任意のアルデ
ヒド、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、バレルアルデ
ヒド、2−エチルヘキサナール、イソブチルアルデヒ
ド、フルフラール、クロトンアルデヒド、アクロレイ
ン、ベンズアルデヒド、置換されたベンズアルデヒド、
フェニルアセトアルデヒド、2,4−ジヒドロキシフェ
ニルアセトアルデヒド、グリオキサル酸およびα−アセ
トキシプロピオンアルデヒドが使用できる。また、ジア
ルデヒド化合物も使用できる。同様に、上記の反応条件
下でアルデヒドを形成できる物質、例えばアルデヒドオ
リゴマー、例えばパラホルムアルデヒド、アセタール、
アリルアルコールおよびエポキシドも好適である。
【0017】アルデヒドは、反応にその三量体またはオ
リゴマーの形で使用できる。
【0018】酸としては、原則的に当業者にとってニト
リル加水分解のために該当するすべての化合物が使用で
きる。4未満のpka値を有する酸の使用が有利であ
る。有利には、硫酸またはハロゲン化水素、例えば塩化
水素または臭化水素がこの反応に使用できる。またこれ
らの強酸の酸混合物も使用できる。殊に有利な方法とし
ては、強酸、例えば硫酸または臭化水素の混合物がギ酸
の存在下において使用できる。ギ酸は、ニトリルに対し
て1〜100当量が使用できる。
【0019】活性金属触媒として、対象とする反応に対
して原則的に当業者により公知のすべての触媒が該当す
る。有利には、パラジウム−(O)−化合物ならびにコ
バルト−(O)−化合物からの金属触媒である。
【0020】コバルト触媒ならびにコバルト前駆触媒と
して、有利にはコバルトカルボニル、例えば固体Co2
(CO)8 が使用される。しかし、コバルトカルボニル
は、公知のコバルト(II)化合物およびコバルト(I
II)化合物、例えば酢酸コバルト(II)、塩化コバ
ルト(II)、臭化コバルト(II)から、COの存在
下において、場合によればH2 を添加してその場で(in
situ) 形成できる。
【0021】パラジウム触媒ならびにパラジウム前駆触
媒として、任意のパラジウム(II)化合物、パラジウ
ム−(O)−化合物および担体上のパラジウム、例えば
活性炭担持パラジウムが使用できる。パラジウム(I
I)化合物の例は、酢酸パラジウム、ハロゲン化パラジ
ウム、パラジウムニトリル、硝酸パラジウム、炭酸パラ
ジウム、ケト酸パラジウム、パラジウムアセチルアセト
ナートならびにアリルパラジウム錯体である。殊に有利
な代表は、PdBr2 、PdCl2 、Li2 PdB
4 、Li2 PdCl4 およびPd(OAc)2 であ
る。パラジウム−(O)−化合物の例は、パラジウムホ
スフィン錯体およびパラジウムオレフィン錯体である。
殊に有利な代表は、パラジウム(dba)−錯体(db
a=ジベンジリデンアセトン)およびPd(PPh3
4 である。
【0022】パラジウムホスフィン錯体の使用の際に、
さらに殊にはビスホスフィン−パラジウム(II)−化
合物が有利である。この錯体は、そのままで使用する
か、またはパラジウム(II)化合物、例えばPdBr
2 、PdCl2 または酢酸パラジウム(II)から成
り、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィン、トリ
トルイルホスフィン、ビス−(ジフェニルホスフィノ)
−エタン、1,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−
ブタンまたは1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)
−プロパンを加えた反応混合物内で製造できる。
【0023】上記のパラジウムホスフィン錯体の中で、
ビス−トリフェニルホスフィン−パラジウム(II)臭
化物−PdBr2 (PPh3 2 および相当する塩化物
が殊に有利である。これらの錯体は、それ自体で使用す
るか、または臭化パラジウム(II)ならびに塩化パラ
ジウム(II)およびトリフェニルホスフィンから成る
反応混合物中で製造することができる。
【0024】本発明による方法において、ニトリルに対
してパラジウム化合物(パラジウム金属として計算し
て)0.0001〜5モル%、有利には0.001〜4
モル%、および殊に有利には0.01〜2モル%の量で
十分であることが分かっている。
【0025】ハロゲン化塩として、例えば臭化ホスホニ
ウムおよびヨウ化ホスホニウム、例えば臭化テトラブチ
ルホスホニウムならびにヨウ化テトラブチルホスホニウ
ム、ならびにアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カ
リウムの塩化物、臭化物およびヨウ化物が使用できる。
有利なハロゲン化物は、塩化物および臭化物である。有
利にはイオン性ハロゲン化物は、ニトリルに対して1〜
100モル%、殊には2〜40モル%および特に有利に
は5〜30モル%の量で使用される。
【0026】溶剤として、原理的には、当業者に周知の
すべての有機化合物が使用できる。双極非プロトン性化
合物が有利に使用できる。その例は、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、エチレングリ
コールジメチルエーテル、酢酸エチルエステル、酢酸、
アセトニトリル、ベンゾニトリル、t−ブチルメチルエ
ーテル、ジブチルエーテル、スルホラン、N,N−ジメ
チルアセトアミドまたはこれらの混合物である。溶剤
は、純粋の形または生成物含有ならびに生成物で飽和さ
せて使用できる。N−メチルピロリドン、ジメチルホル
ムアミドおよびアセトニトリルが溶剤として有利であ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】反応は、圧力1〜250バール、
有利には10〜150バールにおいて、かつ温度0〜2
00℃、有利には50〜150℃において実施できる。
【0028】本発明による方法は、「一回法(Eintopfve
rfahren)」または有利には二段法で実施できる。二段法
の場合に、ニトリルを最初に、水および酸、例えば濃硫
酸から成る混合物に滴下する。溶剤、アルデヒド、コバ
ルト触媒またはパラジウム触媒およびイオン性ハロゲン
化物を加えた後に、混合物を一酸化炭素と反応させる。
その際、全プロセスに対して単離されたN−アシルアミ
ノ酸の収率は99%までに達する。
【0029】所望の場合は、本方法は一段でも実施でき
る。このためには、例えばアルデヒド、パラジウム化合
物およびハロゲン化物をニトリル中に溶かし、かつこの
混合物を酸/水−混合物に滴下し、かつ一酸化炭素の存
在下で反応させ、最終生成物に変換する。
【0030】さらに、金属触媒のキラル変性により、著
しく簡単に鏡像異性体を増加させたN−アシルアミノ酸
を得ることも可能である。
【0031】(C5 〜C18)−アリール基としては、例
えば場合によれば置換されているフェニル基、ナフチル
基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基ま
たは5員、6員または7員で、場合によれば環内に窒素
原子、酸素原子または硫黄原子を有するヘテロ芳香族が
該当し、その際、これらの基は、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素、OH、NO2 、CN、CO2 H、CHO、SO
3 R”、SO2 R”、SOR”、NHCOR”、CO
R”、NHCHO、COAr、CO2 Ar、CF 3 、C
ONH2 、CHCHCO2 R”、SiR”、POA
2 、POR”を用いて置換されていてもよい。
【0032】(C1 〜C12)−アルキル基としては、炭
素原子1〜12個を有するアルキル基が該当し、これら
は、すべてこれらの基に対して考えられるすべての結合
異性体を包含する。また、これらは炭素環化合物であっ
てもよい。同様のことは、(C2 〜C26)−アルキル基
にも該当する。(C2 〜C12)−アルケニル基として
は、炭素原子2〜12個を有するアルキル基が該当し、
これらは、すべてこれらの基に対して考えられるすべて
の結合異性体を包含する。また、これらは炭素環化合物
であってもよい。同様のことは、(C2 〜C24)−アル
ケニル基にも該当する。(C1 〜C8 )−アシルオキシ
基としては、炭素原子1〜8個を有する線状または分枝
状アルキル基が該当し、これにはカルボニルオキシ官能
基を介して分子と結合しているこの基に対して考えられ
るすべての結合異性体を含む。
【0033】基RおよびR’中に存在するアルキル基お
よびアルケニル基は、ここでは、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素、OH、NO2 、CN、CO2 H、CHO、SO
3 R”、SO2 R”、SOR”、NHCOR”、CO
R”、NHCHO、COAr、CO2 Ar、CF3 、C
ONH2 、CHCHCO2 R”、SiR”、POA
2、POR”を用いて置換されていてもよい。
【0034】略号Arは、(C5 〜C18)−アリール基
を表す。
【0035】R”は、飽和、直鎖、分枝状または環状で
あってもよい(C1 〜C12)−アルキル基、一個または
複数個の不飽和、直鎖、分枝状または環状であってもよ
い(C2 〜C12)−アルケニル基を表す。
【0036】現在まで、本発明によるカルボン酸ニトリ
ルからのカルボン酸アミドのその場での製造は、アミド
カルボニル化に対してはまだ提案されていない。これ
は、なかでも、アミドカルボニル化条件下におけるニト
リルからカルボン酸アミドの選択的製造が原理的に問題
があることに原因がある。アミドカルボニル化において
第一工程で遊離される水量のために、高い酸濃度におい
て、まだ反応していないカルボン酸アミドがカルボン酸
に加水分解され、かつこれによりかなりの収率低下とな
ることが予想された。さらに、迅速なニトリル加水分解
のために必要な酸の量は、カルボン酸アミドとアルデヒ
ドとの間の副反応の増加をもたらし、かつ金属触媒にそ
の活性および寿命に関して影響を及ぼすであろう。
【0037】下記の実施例は、本発明を説明するための
ものであって、これを制限するものではない。
【0038】
【実施例】実施例1:アセトニトリル1.1gを撹拌し
ながら硫酸2.5gおよび水0.5gから成る混合物に
滴下し、引き続きN−メチルピロリドン25ml中にお
いて、シクロヘキシルカルボアルデヒド2.8g、ビス
(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)臭化
物0.05gおよび臭化リチウム0.76gと一緒に、
一酸化炭素圧力60バールおよび120℃において、3
00mlオートクレーブ内で反応させる。反応時間12
時間の後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(H
PLC)を用いて分析する。N−アセチルシクロヘキシ
ルグリシン4.6gが得られ、これは収率92%に相当
する。
【0039】実施例2:ベンゾニトリル2.6gを撹拌
しながら硫酸2.5gおよび水0.5gから成る混合物
に滴下し、引き続きN−メチルピロリドン25ml中に
おいて、シクロヘキシルカルボアルデヒド2.8g、活
性炭担持パラジウム(10%)0.266gおよび臭化
リチウム0.76gと一緒に、一酸化炭素圧力60バー
ルおよび120℃において、300mlオートクレーブ
内で反応させる。反応時間12時間の後に、混合物を高
圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析す
る。N−ベンゾイルシクロヘキシルグリシン4.58g
が得られ、これは収率70%に相当する。
【0040】実施例3:オートクレーブ内において、シ
クロヘキシルカルボアルデヒド2.8g、ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)臭化物0.05
gおよび臭化テトラブチルアンモニウム1.5gのアセ
トニトリル25ml中の溶液中に、撹拌しながら硫酸
2.5gおよび水0.5gから成る混合物に滴下し、一
酸化炭素60バールおよび120℃において反応させ
る。反応時間12時間の後に、混合物を高圧液体クロマ
トグラフィー(HPLC)を用いて分析する。N−アセ
チルシクロヘキシルグリシン1.6gが得られ、これは
収率32%に相当する。
【0041】実施例4〜9:実施例1と同様にして下記
のN−アシルアミノ酸を製造した(表1):
【0042】
【表1】
【0043】実施例10:アセトニトリル25gをギ酸
1.2gおよび臭化水素(氷酢酸中)0.8g中で2時
間、室温で撹拌し、引き続きシクロヘキシルカルボアル
デヒド2.8g、ビス(トリフェニルホスファン)−パ
ラジウム(II)二臭化物0.05gと一緒に一酸化炭
素圧力60バールおよび100℃において、300ml
オートクレーブ内で反応させる。反応時間12時間の後
に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
を用いて分析する。N−アセチルシクロヘキシルグリシ
ン1.5gが得られ、これは収率30%に相当する。
【0044】実施例11:アセトニトリル25gをギ酸
1.2gおよび臭化テトラブチルアンモニウム1.5g
中で、硫酸0.5g、シクロヘキシルカルボアルデヒド
2.8g、ビス(トリフェニルホスファン)−パラジウ
ム(II)二臭化物0.05gと一緒に、2時間、室温
において攪拌し、引き続き一酸化炭素圧力60バールお
よび100℃において、300mlオートクレーブ内で
反応させる。反応時間12時間の後に、気体混合物を高
圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析す
る。N−アセチルシクロヘキシルグリシン1.1gが得
られ、これは収率22%に相当する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 233/86 C07C 233/86 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ヴァヘド モラディ ドイツ連邦共和国 ミュンヘン ヴェルナ ー−エック−ボーゲン 2

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I 【化1】 〔式中、Rは、水素、カルボキシル基、飽和、直鎖、分
    枝状または環状であってもよい(C1 〜C12)−アルキ
    ル基、一個または複数個の不飽和、直鎖、分枝状または
    環状であってもよい(C2 〜C12)−アルケニル基、お
    よび(C1 〜C8 )−アシルオキシ基ならびに(C5
    18)−アリール基を表し、R’は、水素、飽和、直
    鎖、分枝状または環状の(C1 〜C26)−アルキル、一
    個または複数個の不飽和、直鎖、分枝状または環状の
    (C2 〜C24)−アルケニル基、(C6 〜C18)−アル
    キル−(C5 〜C18)−アリール基または一個または場
    合によれば複数個の不飽和(C2 〜C10)−アルケニル
    −(C5 〜C18)−アリール基を表す〕のN−アシルア
    ミノ酸の製造方法において、一般式II R’CN (II) 〔式中、R’は上記に記載の意味を有する〕のニトリル
    を一般式III R−CHO (III) 〔式中、Rは上記に記載の意味を有する〕のアルデヒド
    と、酸、一酸化炭素および金属触媒の存在下で反応さ
    せ、一般式Iの化合物に変換することを特徴とするN−
    アシルアミノ酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルデヒドをその三量体またはオリゴマ
    ーの形で反応に使用する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応を4未満のpka−値を有する酸の
    存在下で実施する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応を硫酸またはハロゲン化水素の存在
    下で実施する、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 酸のほかに更に、ギ酸を反応の際に添加
    する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 活性金属触媒として、パラジウム−
    (O)−化合物またはコバルト−(O)−化合物を使用
    する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 パラジウム化合物をニトリルに対して
    0.0001〜5モル%の量で使用する、請求項6記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 パラジウム化合物をニトリルに対して
    0.01〜2モル%の量で使用する、請求項7記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 反応の際にハロゲン化塩を加える、請求
    項1から8までのいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 ハロゲン化塩をニトリルに対して濃度
    範囲0.1〜100モル%において使用する、請求項9
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 反応を双極非プロトン性溶剤または溶
    剤混合物中で実施する、請求項1から10までのいずれ
    かに記載の方法。
  12. 【請求項12】 溶剤として、N−メチルピロリドン、
    ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルを使用す
    る、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 一酸化炭素の気体圧力1〜250バー
    ルにおいて操作する、請求項1から12までのいずれか
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 CO−圧力10〜150バールにおい
    て操作する、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 温度0〜200℃において操作する、
    請求項1から14までのいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 温度50〜150℃において操作す
    る、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 方法を一段で実施する、請求項1から
    16までのいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 鏡像異性体を増加させたN−アシルア
    ミノ酸の製造のために、キラル変性金属触媒を使用す
    る、請求項1記載の方法。
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