JPH11346441A - 系統連系設備の運転制御方法 - Google Patents

系統連系設備の運転制御方法

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JPH11346441A
JPH11346441A JP10169340A JP16934098A JPH11346441A JP H11346441 A JPH11346441 A JP H11346441A JP 10169340 A JP10169340 A JP 10169340A JP 16934098 A JP16934098 A JP 16934098A JP H11346441 A JPH11346441 A JP H11346441A
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JP10169340A
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Mitsuru Matsukawa
満 松川
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止型電力変換装置の台数によらず、簡単な
構成及び処理により、連系点の注入電流の波形歪みを防
止して各静止型電力変換装置間の運転を制御し得るよう
にする。 【解決手段】 連系点4のインバータ出力の注入電流及
び系統電圧を計測し、これらの計測結果からインバータ
出力の有効電力及び無効電力の現在値を求め、それぞれ
の設定値と前記現在値との誤差の系統電圧の位相から9
0゜ずれた電流位相の成分をベクトル合成して注入電流
の目標値を決定し、目標値と注入電流の計測値との誤差
に系統電圧の計測値をベクトル合成して各静止型電力変
換装置1a〜1nの共通の出力制御信号を形成し、この
出力制御信号により各装置1a〜1nの出力電流をフィ
ードバック制御して注入電流を前記目標値に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数台のインバー
タ/コンバータ等の静止型変換装置を系統に連系して並
列運転する電池電力貯蔵設備等の系統連系設備の運転制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電池電力貯蔵設備等の系統連系設
備は、系統に供給する連系インバータ出力の大容量化を
図る場合、図3及び図4に示すように形成されて複数の
静止型電力変換装置を並列運転する。
【0003】図3は全体構成を示した単線結線図であ
り、インバータ/コンバータからなる複数台(n台)の
静止型電力変換装置1a,…,1nは各連系リアクトル
2a,…,2nを介して系統3の連系点4に接続され
る。
【0004】そして、制御装置5A の運転制御信号(ス
イッチングパルス信号)SW1 〜SWn により、各静止
型電力変換装置1a〜1nは、電力需要の多い昼間に系
統電源6に連系して並列にインバータ運転され、系統4
にインバータ出力の3相交流電力を供給し、余剰電力が
発生する夜間にコンバータ運転されて入力側直流電源と
しての電池電源を充電する。
【0005】なお、静止型電力変換装置1a〜1nの入
力側の電池電源は、変換装置1a〜1n毎の個別の電池
電源又は変換装置1a〜1nの共通の電池電源からな
る。
【0006】そして、インバータ運転時に系統3に供給
する全インバータ出力の有効電力P及び無効電力Qを制
御するため、図示省略された設定装置から制御装置5A
に有効電力Pの設定値Pref及び無効電力Qの設定値
Qrefが与えられる。
【0007】なお、設定値Pref,Qrefは、通
常、初期設定された後、例えば電池電源の容量や需要電
力に応じて変化する。
【0008】また、各連系リアクトル2a〜2nと連系
点4との間に個別電流検出用の計器用変換器7a,…,
7nが設けられ、これらの変換器7a〜7nにより各静
止型電力変換装置1a〜1nの個別の出力電流I1
…,In が計測されて計測結果が制御装置5A に供給さ
れる。
【0009】さらに、系統3の連系点4の近傍に全注入
電流検出用の計器用変換器8及び計器用変圧器9が設け
られ、連系リアクトル2a〜2nを介して並列合成され
た各静止型電力変換装置1a〜1nのインバータ出力の
電流,すなわち系統連系設備から系統3への注入電流I
s が計器用変換器8により計測され、連系点4の電圧
(系統電圧)Vs が計器用変圧器9により計測され、計
器用変換器8,計器用変圧器9の計測結果が制御装置5
A に供給される。
【0010】つぎに、図4は制御装置5A の構成を示
し、計測された注入電流Is ,系統電圧Vs に基づき、
電力演算部10により系統4に実際に供給する有効電力
P,無効電力Qの現在値Prb,Qrbをベクトル演算
して求める。
【0011】また、PLL部11により系統電圧Vs
同期した同期パルスを形成し、このパルスに基づき、正
弦波(sin波)発生部12及び余弦波(cos波)発
生部13により系統電圧Vs と同相の位相基準信号V
sin 及び系統電圧Vs を90゜移相した位相基準信号V
cos を形成する。
【0012】さらに、各静止型電力変換装置1a〜1n
により有効電力P,無効電力Qを均等分担するため、設
定値Pref,Qref及び現在値Prb,Qrbの1
/nを定数部14a,14b,14c,14dにより求
める。
【0013】そして、定数部14a,14bの出力,す
なわち設定値Pref,現在値Prbの1/nを有効電
力制御部15の減算部16に供給して、設定値Pref
に対する現在値Prbの誤差ΔP/nを求め、同様に、
定数部14c,14dの出力,すなわち設定値Qre
f,現在値Qrbの1/nを無効電力制御部17の減算
部18に供給し、設定値Qrefに対する現在値Qrb
の誤差ΔQ/nを求める。
【0014】さらに、制御部15,17のP(比例)−
I(積分)制御部19,20により誤差ΔP/n,ΔQ
/nにフィードバック制御の適当な補正を施して乗算部
21,22に送り、乗算部21により誤差ΔP/nに位
相基準信号Vsin を乗算してその電流成分を求めるとと
もに、乗算部22により誤差ΔQ/nに位相基準信号V
cos を乗算してその電流成分を求める。
【0015】そして、乗算部21,22の出力信号を加
算部23によりベクトル合成して各静止型電力変換装置
1a〜1nの出力電流の共通の目標値Is/n・ref を形成
し、この目標値Is/n・ref を静止型電力変換装置1a〜
1n毎の出力電流制御部24a,…,24nに設けられ
た減算部25に供給する。
【0016】また、計器用変換器7a〜7nの出力電流
1 〜Inの計測結果を、ローバスフィルタ26a,
…,26nを介して各出力電流制御部24a〜24nの
減算部25に供給する。
【0017】そして、これらの減算部25により、静止
型電力変換装置1a〜1nそれぞれの出力電流I1 〜I
nの目標値Is/n・ref に対する誤差ΔI1 ,…,ΔIn
を求め、これらの誤差ΔI1 〜ΔInを各出力電流制御
部24a〜24nのP(比例)−I(積分)−D(微
分)制御部27を介してそれぞれの加算部28a,…,
28nに供給する。
【0018】さらに、これらの加算部28a〜28nに
より各P−I−D制御部27の出力信号に系統電圧Vs
の計測結果をベクトル合成して各静止型電力変換装置1
a〜1nの個別の出力電流制御用のPWM制御信号を形
成する。
【0019】そして、これらのPWM制御信号を静止型
電力変換装置1a〜1n毎のPWMパルス生成部29
a,…,29nに供給し、各生成部29a〜29nによ
り誤差ΔI1 〜ΔInに応じた運転制御信号SW1 〜S
n を形成する。
【0020】そして、運転制御信号SW1 〜SWn によ
り各静止型電力変換装置1a〜1nを、それぞれの出力
電流I1 〜In が目標値Is/n・ref になるようにフィー
ドバック制御し、全インバータ出力の電力(有効電力
P,無効電力Q)を設定値Pref,Qrefの1/n
に制御する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】前記図3,図4の従来
の系統連系設備の運転制御方法の場合、制御装置5A
静止型電力変換装置1a〜1n毎の出力電力制御部24
a〜24nを設け、各電力変換装置1a〜1nの制御基
準を、設備全体のインバータ出力の有効電力P,無効電
力Qの設定値Pref,Qrefの1/n(nは電力変
換装置1a〜1nの台数)を求めて個別に設定する必要
があり、静止型電力変換装置1a〜1nの台数が多くな
る程、出力電力制御部24a〜24n,ローバスフィル
タ26a〜26n等が多くなって制御の構成及び処理が
複雑化する問題点がある。
【0022】しかも、各静止型電力変換装置1a〜1n
の出力電流I1 〜In をそれぞれの計測結果に基づいて
個別に制御し、出力電流I1 〜In を合成した設備全体
のインバータ出力の注入電流Is を間接的に制御する構
成であるため、この注入電流Is の電流歪みを防止して
設定電力のインバータ出力を系統3に供給することがで
きない問題点もある。
【0023】そして、静止型電力変換装置1a〜1nと
して複数台のインバータを設けて形成される系統連系設
備においても、前記と同様の問題点がある。
【0024】つぎに、この種の並列運転方法において
は、極力簡単な構成及び処理により、各静止型電力変換
装置1a〜1n間の出力電流のアンバランスを補正する
ことも重要である。
【0025】本発明は、複数台の静止型電力変換装置を
系統電源に連系してインバータとして並列運転する際
に、静止型電力変換装置の台数にかかわらず、それらの
インバータ出力の制御が簡単な構成及び処理で行え、し
かも、連系点に注入する系統連系供給全体のインバータ
出力の電流(注入電流)の電流歪みが生じないようにす
ることを課題とする。
【0026】さらに、極力簡単な構成及び処理により、
各静止型電力変換装置間の出力電流のアンバランスを補
正し得るようにすることも課題とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の系統連系設備の運転制御方法において
は、請求項1の場合、各静止型電力変換装置の出力を並
列合成して連系点に供給するインバータ出力の注入電流
及び系統電圧を計測し、注入電流及び系統電圧の計測結
果からインバータ出力の有効電力及び無効電力の現在値
を求め、インバータ出力の有効電力及び無効電力それぞ
れの設定値と現在値との誤差の系統電圧の位相から90
゜ずれた電流位相成分をベクトル合成して前記注入電流
の目標値を決定し、目標値と注入電流の計測値との誤差
に系統電圧の計測値をベクトル合成して各静止型電力変
換装置の共通の出力制御信号を形成し、共通の出力制御
信号により各電力変換装置の出力電流をフィードバック
制御して注入電流を前記目標値に制御する。
【0028】したがって、各静止型電力変換装置の制御
基準が、設備全体のインバータ出力の有効電力,無効電
力の設定値と現在値との誤差に基づく設備全体のインバ
ータ出力の電流(連系点のインバータ出力の注入電流)
の目標値になる。
【0029】そして、この目標値に対する設備全体のイ
ンバータ出力の電源を計測して得た現在値の誤差に基づ
き、各静止型電力変換装置の出力電流が一括してフィー
ドバック制御される。
【0030】このとき、連系点のインバータ出力の注入
電流がその有効電力,無効電力の設定値に基づく目標値
になるように、各静止型電力変換装置の出力電流が制御
される。
【0031】そのため、従来のように各静止型電力変換
装置の出力電流を個別に制御することなく、各静止型電
力変換装置の出力電流を設備全体のインバータ出力の電
流を有効電力,無効電力の設定にしたがって一括して制
御することができ、この場合、図4の静止型電力変換装
置1a〜1n毎の出力電流制御部24a〜24n等は不
要であり、静止型電力変換装置の台数が多くなっても、
それらの制御の構成及び処理が複雑化することがない。
【0032】しかも、連系点のインバータの注入電流を
直接制御するため、この注入電流の電流歪みがなく、電
流歪みを防止して設定電力のインバータ出力を系統に供
給することができる。
【0033】つぎに請求項2の場合は、連系点に供給す
るインバータ出力の注入電流の現在値の実効値を求め、
該実効値を静止型電力変換装置の台数で除算して各静止
型電力変換装置の出力電流の均等分担値を決定し、均等
分担値と各静止型電力変換装置の出力電流の実効値それ
ぞれとの誤差を各静止型電力変換装置の出力電流の振幅
補正値として求め、インバータ出力の有効電力,無効電
力それぞれの設定値と現在値との誤差の系統電圧と同相
及び90゜移相成分をベクトル合成して各静止型電力変
換装置の出力電流のアンバランス補正の補正位相を決定
し、各振幅補正値に補正位相のベクトルを乗算して各静
止型電力変換装置の出力電流の個別のアンバランス補正
信号を形成し、各静止型電力変換装置の共通の制御信号
に各アンバランス補正信号をそれぞれベクトル合成した
信号により、各静止型電力変換装置の出力電流をフィー
ドバック制御し、各静止型電力変換装置の出力電流のア
ンバランスを補正して前記注入電流を目標値に制御す
る。
【0034】したがって、各静止型電力変換装置間の出
力電流のアンバランスが、それらの瞬時値のアンバラン
ス補正を行う場合より簡単な実効値のアンバランス補正
で防止され、極力簡単な構成及び処理により、各静止型
電力変換装置間の出力電流のアンバランスを補正するこ
とも可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施の1形態につき、図
1及び図2を参照して説明する。この形態にあっては、
静止型電力変換装置がインバータ/コンバータからなる
電池電力貯蔵装置に適用する。
【0036】そして、図1は図3と同様の全体構成を示
した単線結線図であり、図3と異なる点は、図3の制御
装置5A の代わりに制御装置5B を備えた点である。
【0037】この制御装置5B は図2に示すように構成
され、同図において、図4と同一符号は同一もしくは相
当するものを示す。
【0038】そして、図1の計器用変換器8,計器用変
圧器9により計測された設備全体のインバータ出力の電
流,すなわち連系点4の注入電流Is 及び系統電圧Vs
に基づき、電力演算部10により図4の場合と同様のベ
クトル演算から系統3に実際に供給される有効電力P,
無効電力Qの現在値Prb,Qrbを求める。
【0039】また、PLL部11により系統電圧Vs
同期に同期パルスを形成し、このパルスに基づき、正弦
波(sin波)発生部12及び余弦波(cos波)発生
部13により系統電圧Vs と同相の位相基準信号Vsin
及び系統電圧Vs を90゜移相した位相基準信号Vcos
を形成する。
【0040】つぎに、図4の定数部14a〜14nを省
き、有効電力P,無効電力Qの設定値Pref,Qre
f及び現在値Prb,Qrbを、静止型電力変換装置1
a〜1nの台数nで除算することなく、有効電力制御部
15,無効電力制御部17に供給し、減算部16,18
により設定値Pref,Qrefに対する現在値Pr
b,Qrbの誤差,すなわち設備全体のインバータ出力
の有効電力P,無効電力Qの設定値Pref,Qref
に対する誤差ΔP,ΔQを求める。
【0041】この誤差ΔP,ΔQをP−I制御部19,
20を介して乗算部21,22に送り、乗算部21によ
り誤差ΔPに位相基準信号Vsin を乗算して有効電力側
の電流成分を求めるとともに、乗算部22により誤差Δ
Qに位相基準信号Vcos を乗算して無効電力側の電流成
分を求め、両電流成分を加算部23により加算合成し、
各静止型電力変換装置1a〜1nの出力電流の共通の目
標値として、電力の設定値Pref,Qrefに基づく
注入電流Is の目標値Is・ref を形成する。
【0042】さらに、図1においては、図4の静止型電
力変換装置1a〜1n毎のn個の出力電流制御部24a
〜24nを省き、各静止型電力変換装置1a〜1nの共
通の1個の出力電流制御部24sを設け、この制御部2
4sの減算部25により目標値Is・ref に対するインバ
ータ出力の電流の計測値Is の誤差ΔIs を求める。
【0043】そして、誤差ΔIs をP−I−D制御部2
7を介して加算部28sに供給し、この加算部28sに
より、誤差ΔIs に計測された現在の系統電圧Vs をベ
クトル合成し、図4の加算部28a〜28nの出力信号
に代わる出力電流制御用のPWM制御信号を形成する。
【0044】このPWM制御信号は連系点4の注入電流
s の目標値Is・ref に対する誤差ΔIs に応じて変化
し、注入電流Is の直接のフィードバック制御信号を形
成する。
【0045】そして、最も簡単には加算部28sのPW
M制御信号を直接PWMパルス生成部29a〜29nに
供給し、各生成部29a〜29nによりPWM制御信号
に応じた運転制御信号SW1 〜SWn を形成し、これら
の運転制御信号SW1 〜SWn により各静止型電力変換
装置1a〜1nの出力電流I1 〜In をフィードバック
制御すればよい。
【0046】このとき、加算部28sのPWM制御信号
を共通の制御信号とし、注入電流Is が目標値Is・ref
になって設備全体のインバータ出力の有効電力P,無効
電力Qが設定値Pref,Qrefになるように、各静
止型電力変換装置1a〜1nの出力電流I1 〜In が共
通の制御基準でフィードバック制御されるため、各静止
型電力変換装置1a〜1nは、個別に制御されなくて
も、必然的に設定値Pref,Qrefの1/nずつを
均等に分担する。
【0047】そして、この場合は静止型電力変換装置1
a〜1nの共通の1個の出力電流制御部24sを設け、
共通の制御基準に基づいて静止型電力変換装置1a〜1
nの運転が制御されるため、静止型電力変換装置の台数
が多くなっても、出力電流制御部を増加する必要がな
く、制御の構成及び処理が複雑化することがない。
【0048】しかも、注入電流Is をフィードバック制
御で直接制御するため、各静止型電力変換装置1a〜1
nの出力電流I1 〜In に電流歪みが含まれていても、
それらを合成した注入電流Is の電流歪みがなく、電流
歪みのないインバータ出力が系統3に供給される。
【0049】ところで、加算部28sのPWM制御信号
のみで各静止型電力変換装置1a〜1nの運転を制御す
ると、静止型電力変換装置1a〜1nの特性のばらつき
等により、それらの台数が多い場合には、各静止型電力
変換装置1a〜1nの電力分担がアンバランスになり易
く、それらの出力電流I1 〜In がアンバランスになっ
て連系点4のインバータ出力の有効電力P,無効電力Q
の各静止型電力変換装置1a〜1nの分担にばらつきが
生じる。
【0050】そして、電力分担のアンバランスを招来す
る出力電流I1 〜In の瞬時値のアンバランスを補正し
ようとすると、極めて複雑なリアルタイム制御が必要に
なる。
【0051】そこで、この実施の形態にあっては、制御
装置5B に実効値演算部30,電流バランス制御部31
等を設け、いわゆるマイナループ制御により、出力電流
1〜In のアンバランスを実効値レベルで補正してア
ンバランス補正を施す。
【0052】すなわち、各静止型電力変換装置1a〜1
nの出力電流I1 〜In の計測結果を実効値演算部30
に供給し、それぞれの実効値I1・rms ,…,In・rms
求める。
【0053】また、有効電力制御部15の誤差ΔPの出
力,無効電力制御部17の誤差ΔQの出力を乗算部3
2,33に供給し、乗算部32により誤差ΔPに基準信
号Vco s を乗算するとともに、乗算部33により誤差Δ
Qに基準信号Vsin を乗算し、それぞれの電圧成分を求
め、両電圧成分を加算部34により加算合成する。
【0054】さらに、加算部34の出力信号を電流バラ
ンス制御部31の単位ベクトル化部35により単位ベク
トル化し、系統電圧Vs と同相及び90゜移相成分をベ
クトル合成して単位ベクトル化した位相補正信号を形成
する。
【0055】つぎに、注入電流Is の実効値Is・rms
電流バランス制御部31の実効値演算部36により求
め、実効値Is・rms を係数部37により静止型電力変換
装置1a〜1nの台数nで除算し、実効値Is・rms の1
/nの設定値,すなわち各静止型電力変換装置1a〜1
nの出力電流の均等分担目標値(拡幅値)Is・rms n・
ref を決定する。
【0056】そして、この目標値Is・rms n・ref を、
電流バランス制御部31の静止型電力変換装置1a〜1
nの個別バランス制御部38a〜38nに設けた減算部
39に供給し、目標値Is・rms n・ref に対する実効値
演算部29の出力電流I1 〜In の実効値I1・rms 〜I
n・rms の誤差ΔI1・rms ,…,ΔIn・rms を出力電流I
1 〜In の振幅補正値として求める。
【0057】さらに、誤差ΔI1・rms 〜ΔIn・rms を個
別バランス制御部38a〜38nのP−I−D制御部4
0を介して乗算部41a,…,41nに送り、乗算部4
1a〜41nにより誤差ΔI1・rms 〜ΔIn・rms に単位
ベクトル化部35の補正位相の単位ベクトル信号を乗算
し、各静止型電力変換装置1a〜1nの出力電流I1
n の個別のアンバランス補正信号Δa,…,Δnを形
成する。
【0058】そして、PWMパルス生成部29a〜29
nの前段の加算部42a〜42nにより、メインループ
の制御信号である加算部28sのPWM制御信号にアン
バランス補正信号Δa〜Δnを個別に加算合成し、出力
電流I1 〜In のアンバランス補正を加味したPWM制
御信号を、PWMパルス生成部29a〜29nに供給す
る。
【0059】この場合、各静止型電力変換装置1a〜1
nは、装置特性のばらつき等によらず、均等に電力分担
するように、出力電流I1 〜In のアンバランスが実効
値レベルで補正され、均等に電力分担して目標値Pre
f,Qrefのインバータ出力を系統3に供給する。
【0060】そして、図2からも明らかなように、出力
電流I1 〜In のアンバランス補正を行うマイナループ
が、実効値演算部30,電流バランス制御部31及び乗
算部32,33,加算部34からなり、PWM制御信号
のメインループと別個であるため、このマイナループの
回路ブロックをメインループの回路ブロックと別個にユ
ニット化することが可能である。
【0061】そして、出力電流I1 〜In のアンバラン
ス補正を行うマイナループをユニット化すると、いわゆ
るユニットの着,脱により、メインループの回路構成を
変更したりすることなく、出力電流I1 〜In のアンバ
ランス補正の要,不要に対応することができ、制御装置
を共通化してコストダウン等を図り、静止型変換装置の
台数や電力環境等に応じた適切な運転制御を行うことが
できる。
【0062】なお、実際の運転制御にあっては、図2の
制御装置5B の各部を出力電流I1〜In の相毎に設
け、各静止型電力変換装置1a〜1nの運転が相毎に制
御される。
【0063】そして、本発明はインバータ/コンバータ
又はインバータからなる複数台の静止型電力変換装置を
並列運転する種々の系統連系設備の運転制御に適用する
ことができる。
【0064】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合は、各静止型電力変換装置1
a〜1nの制御基準が、設備全体のインバータ出力の有
効電力,無効電力の設定値と現在値との誤差に基づく設
備全体のインバータ出力の電流(連系点4のインバータ
出力の注入電流)の目標値になり、この目標値に対する
連系点4のインバータ出力の注入電流の現在値の誤差に
基づき、各静止型電力変換装置1a〜1nの出力電流が
一括してフィードバック制御される。
【0065】そして、連系点4のインバータ出力の注入
電流が有効電力,無効電力の設定値に基づく目標値にな
るように、各静止型電力変換装置1a〜1nの出力電流
が制御されるため、従来のように各静止型電力変換装置
1a〜1nの出力電流を個別に制御基準を設けて制御す
ることなく、各静止型電力変換装置1a〜1nの出力電
流を、それらを合成した連系点4の注入電流のフィード
バック制御で一括して制御することができる。
【0066】この場合、従来の静止型電力変換装置1a
〜1n毎の出力電流制御部が不要であり、静止型電力変
換装置1a〜1nの台数が多くなっても、それらの制御
の構成及び処理が複雑化することがなく、しかも、連系
点4のインバータの注入電流を直接制御するため、この
注入電流の電流歪みがなく、簡単な構成及び処理の運転
制御で、電流歪みを防止して設定電力のインバータ出力
を系統3に供給することができ、電池電力貯蔵装置等の
各静止型電力変換装置の運転制御に適用して著しい効果
を奏する。
【0067】つぎに、請求項2の場合は、請求項1と同
様の効果が得られるとともに、各静止型電力変換装置1
a〜1n間の出力電流のアンバランスがそれぞれの瞬時
値のアンバランス補正を行う場合より簡単な実効値のア
ンバランス補正で防止され、極力簡単な構成及び処理に
より、各静止型電力変換装置間の出力電流のアンバラン
スを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の設備全体の単線結線図
である。
【図2】図1の各静止型電力変換装置の運転を制御する
制御装置の回路ブロック図である。
【図3】従来例の設備全体の単線結線図である。
【図4】図3の各静止型電力変換装置の運転を制御する
制御装置の回路ブロック図である。
【符号の説明】
1a〜1n 静止型電力変換装置 3 系統 4 連系点 5A ,5B 制御装置 7a〜7n,8 計器用変流器 9 計器用変圧器 15 有効電力制御部 17 無効電力制御部 24s 出力電流制御部 29a〜29n PWMパルス生成部 31 電流バランス制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の静止型電力変換装置をそれぞれ
    連系リアクトルを介して系統の共通の連系点に接続し、 前記各静止型電力変換装置をインバータとして並列運転
    し、 前記各静止型電力変換装置の出力の並列合成により、設
    定された有効電力及び無効電力のインバータ出力を前記
    連系点に供給する系統連系装置の運転制御方法におい
    て、 前記連系点の前記インバータ出力の注入電流及び系統電
    圧を計測し、 前記注入電流及び前記系統電圧の計測結果から前記イン
    バータ出力の有効電力及び無効電力の現在値を求め、 前記インバータ出力の有効電力及び無効電力それぞれの
    設定値と前記現在値との誤差の前記系統電圧の位相から
    90゜ずれた電流位相成分をベクトル合成して前記注入
    電流の目標値を決定し、 前記目標値と前記注入電流の計測値との誤差に前記系統
    電圧の計測値をベクトル合成して前記各静止型電力変換
    装置の共通の出力制御信号を形成し、 前記共通の出力制御信号により前記各電力変換装置の出
    力電流をフィードバック制御して前記注入電流を前記目
    標値に制御することを特徴とする系統連系設備の運転制
    御方法。
  2. 【請求項2】 連系点に供給するインバータ出力の注入
    電流の現在値の実効値を求め、 該実効値を静止型電力変換装置の台数で除算して各静止
    型電力変換装置の出力電流の均等分担値を決定し、 該均等分担値と前記各静止型電力変換装置の出力電流の
    実効値それぞれとの誤差を前記各静止型電力変換装置の
    出力電流の振幅補正値として求め、 前記インバータ出力の有効電力,無効電力それぞれの設
    定値と現在値との誤差の系統電圧と同相及び90゜移相
    成分をベクトル合成して前記各静止型電力変換装置の出
    力電流のアンバランス補正の補正位相を決定し、 前記各振幅補正値に前記補正位相のベクトルを乗算して
    前記各静止型電力変換装置の出力電流の個別のアンバラ
    ンス補正信号を形成し、 前記各静止型電力変換装置の共通の制御信号に前記各ア
    ンバランス補正信号をそれぞれベクトル合成した信号に
    より、前記各静止型電力変換装置の出力電流をフィード
    バック制御し、 前記各静止型電力変換装置の出力電流のアンバランスを
    補正して前記注入電流を目標値に制御することを特徴と
    する請求項1記載の系統連系設備の運転制御方法。
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