JPH11345988A - シリコン基板の製造方法ならびに該製造方法を利用して製造したシリコン基板および該シリコン基板を用いた太陽電池 - Google Patents
シリコン基板の製造方法ならびに該製造方法を利用して製造したシリコン基板および該シリコン基板を用いた太陽電池Info
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- JPH11345988A JPH11345988A JP10152642A JP15264298A JPH11345988A JP H11345988 A JPH11345988 A JP H11345988A JP 10152642 A JP10152642 A JP 10152642A JP 15264298 A JP15264298 A JP 15264298A JP H11345988 A JPH11345988 A JP H11345988A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のシリコン基板は純度の高いシリコンを
用い、引き上げ法で製造する単結晶基板、キャスト法に
より製造する多結晶基板があるがいずれもコストが高い
ので、安価なシリコン基板を製造するための方法を提供
する。 【解決手段】 プラズマ溶射によりシリコン粉末を基材
に溶射しシリコン厚膜を形成しそののち、基材よりその
厚膜を分離し基板とするシリコン基板を製造する。
用い、引き上げ法で製造する単結晶基板、キャスト法に
より製造する多結晶基板があるがいずれもコストが高い
ので、安価なシリコン基板を製造するための方法を提供
する。 【解決手段】 プラズマ溶射によりシリコン粉末を基材
に溶射しシリコン厚膜を形成しそののち、基材よりその
厚膜を分離し基板とするシリコン基板を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコン基板の製造
方法ならびにこの製造方法を利用して製造したシリコン
基板およびこのシリコン基板を用いた太陽電池に関す
る。
方法ならびにこの製造方法を利用して製造したシリコン
基板およびこのシリコン基板を用いた太陽電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図8および図9は、従来のシリコン基板
製造方法を概略的に示す説明図であり、101は単結晶
成長法、102はスライス、103はキャスト法、11
1は熔融シリコンをそれぞれ示している。従来のシリコ
ン基板は純度の高いシリコンを約1500℃で加熱し大
型の結晶を成長させこの結晶をスライスし基板とする単
結晶基板(図8)、キャスト法などで多結晶シリコンの
固まりであるインゴットを作りこのインゴットをスライ
スして基板とする多結晶基板(図9)が一般的であり、
これらの基板はLSI用や太陽電池用の基板として利用
されてきた。多結晶シリコン基板の製法としては、シリ
コンの熔液により濡れない材料からなる平行平板の間隙
で熔融したシリコンを固化させる方法も提案(特開昭5
4−121086号公報)されている。
製造方法を概略的に示す説明図であり、101は単結晶
成長法、102はスライス、103はキャスト法、11
1は熔融シリコンをそれぞれ示している。従来のシリコ
ン基板は純度の高いシリコンを約1500℃で加熱し大
型の結晶を成長させこの結晶をスライスし基板とする単
結晶基板(図8)、キャスト法などで多結晶シリコンの
固まりであるインゴットを作りこのインゴットをスライ
スして基板とする多結晶基板(図9)が一般的であり、
これらの基板はLSI用や太陽電池用の基板として利用
されてきた。多結晶シリコン基板の製法としては、シリ
コンの熔液により濡れない材料からなる平行平板の間隙
で熔融したシリコンを固化させる方法も提案(特開昭5
4−121086号公報)されている。
【0003】とくに最近、環境問題や代替エネルギーと
して電力用に使用する太陽電池への関心が高まっている
が、本格的に太陽電池の普及を図るには、これに用いる
シリコン基板のさらなる低コスト化が望まれている。
して電力用に使用する太陽電池への関心が高まっている
が、本格的に太陽電池の普及を図るには、これに用いる
シリコン基板のさらなる低コスト化が望まれている。
【0004】なお太陽電池の構成部品であるシリコン基
板は太陽電池全体のコストに占める割合が大きく、この
基板のコストを下げることで太陽電池全体のコストを下
げることができる。
板は太陽電池全体のコストに占める割合が大きく、この
基板のコストを下げることで太陽電池全体のコストを下
げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、シリコン基板は
純度の高いシリコンを約1500℃で加熱し大型の結晶
を成長させこの結晶をスライスさせ基板とする単結晶基
板、キャスト法などで多結晶シリコンの固まりであるイ
ンゴットを作りこのインゴットをスライスして基板とす
る多結晶基板があるが高価であるという問題がある。ま
たこの基板を用いて太陽電池を製造すると当然、太陽電
池が高価になるという問題もある。そこで安価なシリコ
ン基板を製造するための方法が求められている。
純度の高いシリコンを約1500℃で加熱し大型の結晶
を成長させこの結晶をスライスさせ基板とする単結晶基
板、キャスト法などで多結晶シリコンの固まりであるイ
ンゴットを作りこのインゴットをスライスして基板とす
る多結晶基板があるが高価であるという問題がある。ま
たこの基板を用いて太陽電池を製造すると当然、太陽電
池が高価になるという問題もある。そこで安価なシリコ
ン基板を製造するための方法が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決するためになされたものであり、シリコン粉末を基
材に溶射し、シリコン厚膜を形成しその後、基材よりこ
の厚膜を分離してシリコン基板を製造する製造方法、な
らびにこの製造方法を利用して製造したシリコン基板お
よびこのシリコン基板を用いた太陽電池を提供すること
を目的とする。
解決するためになされたものであり、シリコン粉末を基
材に溶射し、シリコン厚膜を形成しその後、基材よりこ
の厚膜を分離してシリコン基板を製造する製造方法、な
らびにこの製造方法を利用して製造したシリコン基板お
よびこのシリコン基板を用いた太陽電池を提供すること
を目的とする。
【0007】本発明の請求項1記載のシリコン基板の製
造方法は、シリコン粉末を基材上に溶射してシリコン厚
膜を形成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜
を分離してシリコン基板をうる製造方法である。
造方法は、シリコン粉末を基材上に溶射してシリコン厚
膜を形成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜
を分離してシリコン基板をうる製造方法である。
【0008】本発明の請求項2記載のシリコン基板の製
造方法は、前記基材が、耐熱性を有しかつシリコンの熱
膨脹係数に近い熱膨脹係数を有する材料からなり、前記
基材の表面が荒らされかつフッ素系樹脂が塗布されてい
る製造方法である。
造方法は、前記基材が、耐熱性を有しかつシリコンの熱
膨脹係数に近い熱膨脹係数を有する材料からなり、前記
基材の表面が荒らされかつフッ素系樹脂が塗布されてい
る製造方法である。
【0009】本発明の請求項3記載のシリコン基板の製
造方法は、前記基材がタングステンおよびモリブデンの
うちのいずれかである製造方法である。
造方法は、前記基材がタングステンおよびモリブデンの
うちのいずれかである製造方法である。
【0010】本発明の請求項4記載のシリコン基板の製
造方法は、前記表面の粗度が中心線平均粗さが1〜4μ
mである製造方法である。
造方法は、前記表面の粗度が中心線平均粗さが1〜4μ
mである製造方法である。
【0011】本発明の請求項5記載のシリコン基板の製
造方法は、純度の異なるシリコン粉末を基材上に順次に
溶射して厚さ方向で純度の異なるシリコン厚膜を形成
し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜を分離し
てシリコン基板をうる製造方法である。
造方法は、純度の異なるシリコン粉末を基材上に順次に
溶射して厚さ方向で純度の異なるシリコン厚膜を形成
し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜を分離し
てシリコン基板をうる製造方法である。
【0012】本発明の請求項6記載のシリコン基板の製
造方法は、請求項1または5記載のシリコン基板をさら
に真空中で熱処理する製造方法である。
造方法は、請求項1または5記載のシリコン基板をさら
に真空中で熱処理する製造方法である。
【0013】本発明の請求項7記載のシリコン基板の製
造方法は、請求項1、5または6記載のシリコン基板を
さらに熱間等方圧プレス処理する製造方法である。
造方法は、請求項1、5または6記載のシリコン基板を
さらに熱間等方圧プレス処理する製造方法である。
【0014】本発明の請求項8記載のシリコン基板は、
請求項1〜7のいずれか1項記載のシリコン基板の製造
方法を用いてシリコン厚膜が基材より分離されて形成さ
れたものである。
請求項1〜7のいずれか1項記載のシリコン基板の製造
方法を用いてシリコン厚膜が基材より分離されて形成さ
れたものである。
【0015】本発明の請求項9記載の太陽電池は、請求
項8記載のシリコン基板を用いて形成されたものであ
る。
項8記載のシリコン基板を用いて形成されたものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の実施の形態についてさらに詳細に説明する。
発明の実施の形態についてさらに詳細に説明する。
【0017】実施の形態1 図1、2、3は本実施の形態1にかかわる基板製造方法
の概略を示す説明図である。図1は基板製造の工程説明
図、図2は基板の処理工程説明図、図3は溶射状況を示
す概略説明図である。図2および図3において、1は基
材であり、1aは表面を荒らした基板であり、1bは離
型剤を付着した基材であり、2はシリコン厚膜であり、
3は溶射ガンであり、4は溶射炎であり、5は原料粉末
であり、6は粉末供給口である。また、Mは溶射ガンの
往復運動を示す。
の概略を示す説明図である。図1は基板製造の工程説明
図、図2は基板の処理工程説明図、図3は溶射状況を示
す概略説明図である。図2および図3において、1は基
材であり、1aは表面を荒らした基板であり、1bは離
型剤を付着した基材であり、2はシリコン厚膜であり、
3は溶射ガンであり、4は溶射炎であり、5は原料粉末
であり、6は粉末供給口である。また、Mは溶射ガンの
往復運動を示す。
【0018】本実施の形態ではプラズマ溶射によってシ
リコン粉末を溶融し、これを金属等の基材の表面に吹き
付け付着させ、シリコン厚膜を形成し、この厚膜を基材
から分離してシリコンからなる基板を作製する。
リコン粉末を溶融し、これを金属等の基材の表面に吹き
付け付着させ、シリコン厚膜を形成し、この厚膜を基材
から分離してシリコンからなる基板を作製する。
【0019】以下、製造方法について説明する。
【0020】図1は基板の製造工程を示す説明図であ
り、まず厚膜を付ける基材を、のちに説明するようにあ
らかじめ表面処理し、この基材表面にプラズマ溶射によ
りシリコン粉末を溶射しシリコンからなる厚膜(以下、
単に厚膜というときはシリコン厚膜をさすものとする)
を作製する。本明細書においては、厚膜とは溶射で作製
した厚さが0.1〜5mmの薄板をいうものとする。ま
た、本実施の形態ではプラズマ溶射により作製する方法
について説明するが、アーク溶射やガス溶射でも作製で
きる。また、シリコン粉末は溶射に適した形状(球状が
望ましい)および粒径を有する原料粉末を用いることが
できる。図3および4においては、原料粉末を、模式的
に円形で示している。こののち、この厚膜を基材より分
離しシリコン基板をうる。そののち、必要に応じ、この
基板を、のちに説明(実施の形態4および5)するよう
に後処理し、さらに高性能なシリコン基板をうる。
り、まず厚膜を付ける基材を、のちに説明するようにあ
らかじめ表面処理し、この基材表面にプラズマ溶射によ
りシリコン粉末を溶射しシリコンからなる厚膜(以下、
単に厚膜というときはシリコン厚膜をさすものとする)
を作製する。本明細書においては、厚膜とは溶射で作製
した厚さが0.1〜5mmの薄板をいうものとする。ま
た、本実施の形態ではプラズマ溶射により作製する方法
について説明するが、アーク溶射やガス溶射でも作製で
きる。また、シリコン粉末は溶射に適した形状(球状が
望ましい)および粒径を有する原料粉末を用いることが
できる。図3および4においては、原料粉末を、模式的
に円形で示している。こののち、この厚膜を基材より分
離しシリコン基板をうる。そののち、必要に応じ、この
基板を、のちに説明(実施の形態4および5)するよう
に後処理し、さらに高性能なシリコン基板をうる。
【0021】図1の製造工程説明図において、溶射した
シリコンは基材の表面に効率よく付着する必要があり、
かつ厚膜作製後は、厚膜が基材から割れが生じること無
く分離する必要がある。これらの相反することを可能に
するには、基材が溶射時の熱に耐える耐熱性を有し、基
材とシリコン厚膜とのあいだで適当な付着性と離型性を
有することが必要であり、これらを実現するには、基材
の材質の選定とあらかじめ行う適当な表面処理が重要に
なる。
シリコンは基材の表面に効率よく付着する必要があり、
かつ厚膜作製後は、厚膜が基材から割れが生じること無
く分離する必要がある。これらの相反することを可能に
するには、基材が溶射時の熱に耐える耐熱性を有し、基
材とシリコン厚膜とのあいだで適当な付着性と離型性を
有することが必要であり、これらを実現するには、基材
の材質の選定とあらかじめ行う適当な表面処理が重要に
なる。
【0022】かかる基材の材質の選定および表面処理方
法について図2を参照して説明する。本発明では基材の
材質にモリブデンを選定した。これは(1)溶射時の温
度に(〜500℃)に耐えること、(2)硬度が高いこ
と、とくに(3)溶射するシリコンの熱膨脹係数(約
2.4×10-6)に近い熱膨脹係数(モリブデン;約
4.5×10-6)を持つためである。また本実施の形態
ではモリブデンを使用したが、モリブデンと同様の性質
を有するタングステン(熱膨脹係数約;約4.5×10
-6)を用いることも可能である。
法について図2を参照して説明する。本発明では基材の
材質にモリブデンを選定した。これは(1)溶射時の温
度に(〜500℃)に耐えること、(2)硬度が高いこ
と、とくに(3)溶射するシリコンの熱膨脹係数(約
2.4×10-6)に近い熱膨脹係数(モリブデン;約
4.5×10-6)を持つためである。また本実施の形態
ではモリブデンを使用したが、モリブデンと同様の性質
を有するタングステン(熱膨脹係数約;約4.5×10
-6)を用いることも可能である。
【0023】なおシリコンの熱膨脹に比較し熱膨脹係数
の大きなステンレス(16.4×10-6)などを基材に
使用したばあいは溶射したシリコン厚膜との熱膨脹係数
の違いにより熱応力が発生し基材および厚膜に変形が生
じ、分離後の厚膜に反りが発生し、ばあいによっては厚
膜に割れが発生することがある。
の大きなステンレス(16.4×10-6)などを基材に
使用したばあいは溶射したシリコン厚膜との熱膨脹係数
の違いにより熱応力が発生し基材および厚膜に変形が生
じ、分離後の厚膜に反りが発生し、ばあいによっては厚
膜に割れが発生することがある。
【0024】基材の表面状態はシリコン厚膜の付着性、
離型性、および作製した基板の表面粗さにも影響を与え
る。
離型性、および作製した基板の表面粗さにも影響を与え
る。
【0025】すなわち表面が滑らかなばあいは作製した
基板の表面も滑らかになり太陽電池用基板としては望ま
しい。しかし基材に対するシリコンの付着力が弱いばあ
いに溶射中に基材より剥がれ目的の厚膜が形成できない
ことがある。
基板の表面も滑らかになり太陽電池用基板としては望ま
しい。しかし基材に対するシリコンの付着力が弱いばあ
いに溶射中に基材より剥がれ目的の厚膜が形成できない
ことがある。
【0026】一方、表面が粗いばあいは基材に対するシ
リコンの付着力が強くなるため、剥がれ難くなる。しか
し離型性は低下するため厚膜が基材より分離できないこ
とがある。また、たとえできたとしても分離時に割れが
生じることがある。さらに厚膜が基材に局部的に固着
し、繰り返し使用できないなどの問題があらたに生じ
る。また表面が粗いと太陽電池基板として使用するには
望ましくない。
リコンの付着力が強くなるため、剥がれ難くなる。しか
し離型性は低下するため厚膜が基材より分離できないこ
とがある。また、たとえできたとしても分離時に割れが
生じることがある。さらに厚膜が基材に局部的に固着
し、繰り返し使用できないなどの問題があらたに生じ
る。また表面が粗いと太陽電池基板として使用するには
望ましくない。
【0027】そこで本発明では付着力、分離性、表面粗
度、基材の寿命の全てを満足するため図2に示す工程の
ように、あらかじめ表面処理を行なって基材を作製し
た。
度、基材の寿命の全てを満足するため図2に示す工程の
ように、あらかじめ表面処理を行なって基材を作製し
た。
【0028】具体的な例を以下に説明する。
【0029】(1)まずモリブデン板(たとえば、10
0×100×3mm)の表面を必要に応じて平坦にす
る。 (2)アルミナグリットにて表面を荒らす。 (3)表面にフッ素系樹脂などの離型剤をスプレーして
付着させる。 (4)フッ素系樹脂などの離型材が基材に強固に付着す
るように熱処理を行う。
0×100×3mm)の表面を必要に応じて平坦にす
る。 (2)アルミナグリットにて表面を荒らす。 (3)表面にフッ素系樹脂などの離型剤をスプレーして
付着させる。 (4)フッ素系樹脂などの離型材が基材に強固に付着す
るように熱処理を行う。
【0030】この工程における表面荒らしには粒径が
0.18mm〜0.6mmのアルミナグリットを使用
し、基板からノズルまでの距離を10〜25cmとり、
1.5〜5kg/cm2の圧縮空気により吹き付けた。
なおアルミナグリットの粒径は0.18mm以下でも良
い。ただし0.05mm以下では荒らしの効果はほとん
どない。0.6mm以上になると表面の凹凸が大きくな
るので、好ましくない。このときの基材の表面粗さ(中
心線平均粗さRa)は1〜4μmである。表面粗さ(R
a)が1μmよりも大きいと分離性の点で好ましく、4
μmよりも小さいと付着力の点で好ましい。
0.18mm〜0.6mmのアルミナグリットを使用
し、基板からノズルまでの距離を10〜25cmとり、
1.5〜5kg/cm2の圧縮空気により吹き付けた。
なおアルミナグリットの粒径は0.18mm以下でも良
い。ただし0.05mm以下では荒らしの効果はほとん
どない。0.6mm以上になると表面の凹凸が大きくな
るので、好ましくない。このときの基材の表面粗さ(中
心線平均粗さRa)は1〜4μmである。表面粗さ(R
a)が1μmよりも大きいと分離性の点で好ましく、4
μmよりも小さいと付着力の点で好ましい。
【0031】続いて、適当な離型性をうるため、フッ素
系の離型剤(たとえば耐熱TFEコート)をスプレーし
塗布した。厚さは3〜20μmである。厚さが3μmよ
りも大きいと分離性の点で好ましく、20μmよりも小
さいと付着力の点で好ましい。
系の離型剤(たとえば耐熱TFEコート)をスプレーし
塗布した。厚さは3〜20μmである。厚さが3μmよ
りも大きいと分離性の点で好ましく、20μmよりも小
さいと付着力の点で好ましい。
【0032】つぎの熱処理工程は、耐熱TFEコートの
基材に対する付着力を高め、耐熱TFEコートが繰り返
し使用できるようにするための工程であり、熱処理条件
は温度150〜230℃で時間約30分とした。
基材に対する付着力を高め、耐熱TFEコートが繰り返
し使用できるようにするための工程であり、熱処理条件
は温度150〜230℃で時間約30分とした。
【0033】引き続き、図3を用いて具体的な溶射工程
を説明する。図3に示すように基材1をセットし、溶射
装置を稼動させシリコン厚膜2を形成する。
を説明する。図3に示すように基材1をセットし、溶射
装置を稼動させシリコン厚膜2を形成する。
【0034】すなわち溶射ガン3で発生したプラズマ炎
4の中にシリコン粉末5を供給口6よりアルゴンあるい
は窒素ガス圧により投入し、基材の表面に吹き付ける。
なお標準的な溶射条件は以下の通りである。 溶射粉末:粒径30μm〜100μm 溶射条件:電流500A、電圧70V 使用ガス:アルゴン、水素混合ガス(流量比アルゴン1
00に対し水素5〜20) 雰囲気:大気中 溶射距離(ガン先端から基材表面までの距離):20c
m
4の中にシリコン粉末5を供給口6よりアルゴンあるい
は窒素ガス圧により投入し、基材の表面に吹き付ける。
なお標準的な溶射条件は以下の通りである。 溶射粉末:粒径30μm〜100μm 溶射条件:電流500A、電圧70V 使用ガス:アルゴン、水素混合ガス(流量比アルゴン1
00に対し水素5〜20) 雰囲気:大気中 溶射距離(ガン先端から基材表面までの距離):20c
m
【0035】なお100mm×100mm×1.0mm
の厚さの基板であれば数分の溶射で作製することができ
る。
の厚さの基板であれば数分の溶射で作製することができ
る。
【0036】また溶射ガン3あるいは基材1を適当に前
後左右に移動させることにより、目的の厚さで均一な厚
膜をうることができる。また作製する基板の面積は溶射
ガンあるいは基材を前後左右に移動することにより可変
できる。
後左右に移動させることにより、目的の厚さで均一な厚
膜をうることができる。また作製する基板の面積は溶射
ガンあるいは基材を前後左右に移動することにより可変
できる。
【0037】本実施の形態における、面積10×10c
mで厚膜(基板)の板厚が0.6mmのものはほぼ1分
の溶射で作製できた。
mで厚膜(基板)の板厚が0.6mmのものはほぼ1分
の溶射で作製できた。
【0038】なおシリコン粉末の粒径は5〜200ミク
ロン程度まで溶射が可能であるが溶射効率や厚膜の均一
性を考えれば30〜100ミクロン程度が望ましい。粉
末の形状は粉の供給性を考えるとより球状に近い方が望
ましい。
ロン程度まで溶射が可能であるが溶射効率や厚膜の均一
性を考えれば30〜100ミクロン程度が望ましい。粉
末の形状は粉の供給性を考えるとより球状に近い方が望
ましい。
【0039】また本実施の形態では基材が平面状の平板
のものについて示したが曲面状の凹面あるいは凸面の基
材を使用することも可能であり、このような基材を使え
ば、その面に対応した厚膜すなわちシリコン基板が作製
できる。
のものについて示したが曲面状の凹面あるいは凸面の基
材を使用することも可能であり、このような基材を使え
ば、その面に対応した厚膜すなわちシリコン基板が作製
できる。
【0040】厚膜作製後は基材からシリコン厚膜を剥が
すが、本発明の基材処理を行えば容易に厚膜を剥がすこ
とができる。なお厚膜が自然に剥がれなくともシリコン
厚膜が付いた基材を超音波振動を加えることにより剥が
すことができる。すなわち、水またはアルコールなどを
いれた超音波洗浄器のなかに厚膜を付着させた基材を入
れ超音波振動を加えることにより厚膜と基材を分離する
ことができる。以上のようにして、本発明に関わるシリ
コン基板をうることができる。また、かかるシリコン基
板を用いて公知の方法によって太陽電池をうることがで
きる。
すが、本発明の基材処理を行えば容易に厚膜を剥がすこ
とができる。なお厚膜が自然に剥がれなくともシリコン
厚膜が付いた基材を超音波振動を加えることにより剥が
すことができる。すなわち、水またはアルコールなどを
いれた超音波洗浄器のなかに厚膜を付着させた基材を入
れ超音波振動を加えることにより厚膜と基材を分離する
ことができる。以上のようにして、本発明に関わるシリ
コン基板をうることができる。また、かかるシリコン基
板を用いて公知の方法によって太陽電池をうることがで
きる。
【0041】実施の形態2 溶射は一般に大気中で行われるが、シリコンを溶射した
ばあい、条件によっては一部、酸化されることがある。
ばあい、条件によっては一部、酸化されることがある。
【0042】一般に基板としては酸化されない方が望ま
しく、太陽電池基板としても同様である。そこで酸化を
防ぐため、本実施の形態においては減圧雰囲気での溶射
(減圧溶射)、および少なくともアルゴンまたは窒素を
含む不活性ガス雰囲気での溶射(不活性ガス雰囲気溶
射)を行なった。この点以外は実施の形態1と同様であ
るので、実施の形態1と異なる点のみ説明する。図4は
本実施の形態にかかわる減圧溶射および不活性ガス雰囲
気溶射を示した概略説明図であり、図2中に示した各要
素と同一の要素にはそれぞれ同一符号を付して示したほ
か、7は真空チャンバであり、8は真空ポンプであり、
9はガス供給口である。
しく、太陽電池基板としても同様である。そこで酸化を
防ぐため、本実施の形態においては減圧雰囲気での溶射
(減圧溶射)、および少なくともアルゴンまたは窒素を
含む不活性ガス雰囲気での溶射(不活性ガス雰囲気溶
射)を行なった。この点以外は実施の形態1と同様であ
るので、実施の形態1と異なる点のみ説明する。図4は
本実施の形態にかかわる減圧溶射および不活性ガス雰囲
気溶射を示した概略説明図であり、図2中に示した各要
素と同一の要素にはそれぞれ同一符号を付して示したほ
か、7は真空チャンバであり、8は真空ポンプであり、
9はガス供給口である。
【0043】減圧雰囲気での基板作製は、図4に示すよ
うに真空チャンバ7の中に基材を入れ、真空ポンプ8に
より50〜200torr程度真空度の減圧下で溶射し
た。なお減圧溶射では溶射炎4が長くなるため溶射距離
(溶射ガンから基材表面までの距離)は約30cmとし
た。その他の条件は大気溶射と比較しほぼ同様である。
うに真空チャンバ7の中に基材を入れ、真空ポンプ8に
より50〜200torr程度真空度の減圧下で溶射し
た。なお減圧溶射では溶射炎4が長くなるため溶射距離
(溶射ガンから基材表面までの距離)は約30cmとし
た。その他の条件は大気溶射と比較しほぼ同様である。
【0044】またアルゴンまたは窒素の不活性ガス雰囲
気溶射は、図4に示すように真空チャンバ7中に基材を
いれ、真空ポンプ8で排気後に、ガス供給口により不活
性ガスを導入し溶射した。このばあいの溶射条件は大気
中と同様である。
気溶射は、図4に示すように真空チャンバ7中に基材を
いれ、真空ポンプ8で排気後に、ガス供給口により不活
性ガスを導入し溶射した。このばあいの溶射条件は大気
中と同様である。
【0045】減圧雰囲気および不活性ガス中で溶射し作
製した基板は酸化することがほとんどなく、太陽電池基
板としてより望ましいものがえられた。
製した基板は酸化することがほとんどなく、太陽電池基
板としてより望ましいものがえられた。
【0046】実施の形態3 太陽電池基板はシリコンの純度が高いことが望ましい。
しかしながら、太陽電池の方式によっては太陽電池セル
を形成する表面は純度が高い必要があるが、それ以外の
部分は表面と比較して純度を必要としない。またシリコ
ン粉末は純度が高いほど、高価である。そこで純度の必
要な部分のみ高純度の粉末を溶射し、それ以外は純度の
低い粉末を溶射し基板を作製した。図5は、本実施の形
態にかかわるシリコン基板の断面を模式的に示した説明
図である。図5において、51は高純度層であり、52
は低純度層である。
しかしながら、太陽電池の方式によっては太陽電池セル
を形成する表面は純度が高い必要があるが、それ以外の
部分は表面と比較して純度を必要としない。またシリコ
ン粉末は純度が高いほど、高価である。そこで純度の必
要な部分のみ高純度の粉末を溶射し、それ以外は純度の
低い粉末を溶射し基板を作製した。図5は、本実施の形
態にかかわるシリコン基板の断面を模式的に示した説明
図である。図5において、51は高純度層であり、52
は低純度層である。
【0047】すなわち、まずある純度の粉末を溶射しあ
る時点で純度の異なる粉末に切替え溶射し1枚の基板で
厚さ方向に部分的にすなわち、少なくとも2層に純度の
異なる基板を作製した(図5)。また太陽電池基板とし
ては高純度で滑らかな表面が好ましいが、溶射のばあ
い、一般には基材側の方が滑らかな表面状態がえられる
ことがわかっている。そこで最初に高純度のシリコン粉
末を溶射し、そののち、純度の低いシリコン粉末に替え
て溶射し厚膜を作製する方が望ましい(図5(a))。
る時点で純度の異なる粉末に切替え溶射し1枚の基板で
厚さ方向に部分的にすなわち、少なくとも2層に純度の
異なる基板を作製した(図5)。また太陽電池基板とし
ては高純度で滑らかな表面が好ましいが、溶射のばあ
い、一般には基材側の方が滑らかな表面状態がえられる
ことがわかっている。そこで最初に高純度のシリコン粉
末を溶射し、そののち、純度の低いシリコン粉末に替え
て溶射し厚膜を作製する方が望ましい(図5(a))。
【0048】ただし目的によっては反対に低純度の粉末
を先に溶射し、そののちに高純度の粉末を溶射をするこ
と(図5(b))、および3層もしくは3層以上の複数
層の基板(図5(c))を作製することも可能である。
を先に溶射し、そののちに高純度の粉末を溶射をするこ
と(図5(b))、および3層もしくは3層以上の複数
層の基板(図5(c))を作製することも可能である。
【0049】また高純度粉末から低純度粉末に急激に替
えるのではなく両者の比を徐々に替えてシリコン樹脂度
が連続的に変化させられるように溶射することも可能で
ある。
えるのではなく両者の比を徐々に替えてシリコン樹脂度
が連続的に変化させられるように溶射することも可能で
ある。
【0050】本実施の形態に示す製造方法によれば、高
純度の粉末だけを用いるばあいと比較し基板の価格を下
げることができる。以上のようにして、シリコン純度の
異なる厚膜が形成され、少なくとも2層のシリコン純度
の異なるシリコン層からなるシリコン基板またはシリコ
ン純度が連続的に変化させられたシリコン基板をうる。
純度の粉末だけを用いるばあいと比較し基板の価格を下
げることができる。以上のようにして、シリコン純度の
異なる厚膜が形成され、少なくとも2層のシリコン純度
の異なるシリコン層からなるシリコン基板またはシリコ
ン純度が連続的に変化させられたシリコン基板をうる。
【0051】実施の形態4 太陽電池用基板は表面に太陽電池セルを形成するため表
面の凹凸が少なく、基板中に気孔が無いことが望まし
い。溶射しただけの状態では基板中にかなりの空孔が存
在する。そこで本実施の形態においては実施の形態1〜
3によって作製した溶射後の基板に対して後処理として
真空中で焼成を行った例について説明する。標準的な焼
成条件はつぎの通りである。 雰囲気:真空度10-2〜10-5torr 温度:1300〜1400℃
面の凹凸が少なく、基板中に気孔が無いことが望まし
い。溶射しただけの状態では基板中にかなりの空孔が存
在する。そこで本実施の形態においては実施の形態1〜
3によって作製した溶射後の基板に対して後処理として
真空中で焼成を行った例について説明する。標準的な焼
成条件はつぎの通りである。 雰囲気:真空度10-2〜10-5torr 温度:1300〜1400℃
【0052】焼成することにより焼結が進み、表面は滑
らかになり、基板中の空孔も減少する。図6は処理前と
処理後の基板の断面を模式的に示した説明図であり、種
々の形状および孔径を有する空孔を模式的に円形で示し
たものである。図において、21は種々の孔径が多数存
在する処理前の基板、22は空孔が減少した処理の基板
を示している。
らかになり、基板中の空孔も減少する。図6は処理前と
処理後の基板の断面を模式的に示した説明図であり、種
々の形状および孔径を有する空孔を模式的に円形で示し
たものである。図において、21は種々の孔径が多数存
在する処理前の基板、22は空孔が減少した処理の基板
を示している。
【0053】実施の形態5 さらに空孔を少なくするために、実施の形態1〜3で作
成した溶射後の基板または実施の形態4による真空焼成
後の基板を後処理としてアルゴンあるいは窒素ガスを用
いHIP(熱間等方圧プレス)を行った。
成した溶射後の基板または実施の形態4による真空焼成
後の基板を後処理としてアルゴンあるいは窒素ガスを用
いHIP(熱間等方圧プレス)を行った。
【0054】標準的なHIP条件はつぎの通りである。 媒体ガス:アルゴンあるいは窒素 圧力:1000〜2000気圧 温度:1300〜1390℃
【0055】この処理をした結果、空孔は、未焼成のも
のおよび真空焼成しただけのものと比較し大幅に減少で
きた。図7は処理前後の基板の断面を模式的に示した説
明図であり、種々の形状および孔径を有する空孔を模式
的に楕円形で示したものである。図において、21は種
々の孔径が多数存在する処理前の基板、22は空孔が減
少した処理後の基板を示している。処理後に空孔が減少
していることがわかる。本実施の形態で説明したシリコ
ン基板は空孔がほとんどなくシリコン基板として高性能
であるため、かかるシリコン基板を用いて発電効率が大
きいという高性能な太陽電池をうる。
のおよび真空焼成しただけのものと比較し大幅に減少で
きた。図7は処理前後の基板の断面を模式的に示した説
明図であり、種々の形状および孔径を有する空孔を模式
的に楕円形で示したものである。図において、21は種
々の孔径が多数存在する処理前の基板、22は空孔が減
少した処理後の基板を示している。処理後に空孔が減少
していることがわかる。本実施の形態で説明したシリコ
ン基板は空孔がほとんどなくシリコン基板として高性能
であるため、かかるシリコン基板を用いて発電効率が大
きいという高性能な太陽電池をうる。
【0056】
【発明の効果】本発明の実施の形態により太陽電池等に
使用するシリコン基板を安価に製造する方法ならびにこ
の方法にって製造したシリコン基板およびこのシリコン
基板を用いた太陽電池を提供することができる。
使用するシリコン基板を安価に製造する方法ならびにこ
の方法にって製造したシリコン基板およびこのシリコン
基板を用いた太陽電池を提供することができる。
【0057】本発明にかかわるシリコン基板の製造方法
によれば、シリコン粉末を基材上に溶射してシリコン厚
膜を形成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜
を分離してシリコン基板をうるので、簡単な製造方法で
安価なシリコン基板をうるという効果をうる。このと
き、前記基材が、耐熱性を有しかつシリコンの熱膨脹係
数に近い熱膨脹係数を有する材料からなり、前記基材の
表面が荒らされかつフッ素系樹脂が塗布されているとシ
リコン厚膜と基材との付着力があり、かつ、分離性がよ
い基材をうるという効果をうる。また、前記基材がタン
グステンおよびモリブデンのうちのいずれかであると、
シリコンの熱膨張係数に近い熱膨張係数の基材をうると
いう効果をうる。さらに、前記表面の粗度が中心線平均
粗さが1〜4μmであると、厚膜の付着性と離型性が同
時に満足できるという効果をうる。
によれば、シリコン粉末を基材上に溶射してシリコン厚
膜を形成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜
を分離してシリコン基板をうるので、簡単な製造方法で
安価なシリコン基板をうるという効果をうる。このと
き、前記基材が、耐熱性を有しかつシリコンの熱膨脹係
数に近い熱膨脹係数を有する材料からなり、前記基材の
表面が荒らされかつフッ素系樹脂が塗布されているとシ
リコン厚膜と基材との付着力があり、かつ、分離性がよ
い基材をうるという効果をうる。また、前記基材がタン
グステンおよびモリブデンのうちのいずれかであると、
シリコンの熱膨張係数に近い熱膨張係数の基材をうると
いう効果をうる。さらに、前記表面の粗度が中心線平均
粗さが1〜4μmであると、厚膜の付着性と離型性が同
時に満足できるという効果をうる。
【0058】本発明にかかわる他のシリコン基板の製造
方法によれば、純度の異なるシリコン粉末を基材上に順
次に溶射して厚さ方向で純度の異なるシリコン厚膜を形
成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜を分離
してシリコン基板をうるので、高い純度を必要とする部
分以外は安価な材料を用いてシリコン基板を作製できる
という効果をうる。
方法によれば、純度の異なるシリコン粉末を基材上に順
次に溶射して厚さ方向で純度の異なるシリコン厚膜を形
成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜を分離
してシリコン基板をうるので、高い純度を必要とする部
分以外は安価な材料を用いてシリコン基板を作製できる
という効果をうる。
【0059】本発明にかかわるさらに他のシリコン基板
の製造方法によれば、請求項1または5記載のシリコン
基板をさらに真空中で熱処理するので、空孔の少ないシ
リコン基板をうるという効果をうる。
の製造方法によれば、請求項1または5記載のシリコン
基板をさらに真空中で熱処理するので、空孔の少ないシ
リコン基板をうるという効果をうる。
【0060】本発明にかかわるさらに他のシリコン基板
の製造方法によれば、請求項1、5または6記載のシリ
コン基板をさらに熱間等方圧プレス処理するので、さら
に空孔の少ないシリコン基板をうるという効果をうる。
の製造方法によれば、請求項1、5または6記載のシリ
コン基板をさらに熱間等方圧プレス処理するので、さら
に空孔の少ないシリコン基板をうるという効果をうる。
【0061】本発明にかかわるシリコン基板によれば、
請求項1〜7のいずれか1項記載のシリコン基板の製造
方法を用いてシリコン厚膜が基材より分離されて形成さ
れているので、材料コストの安価なシリコン基板をうる
という効果をうる。
請求項1〜7のいずれか1項記載のシリコン基板の製造
方法を用いてシリコン厚膜が基材より分離されて形成さ
れているので、材料コストの安価なシリコン基板をうる
という効果をうる。
【0062】本発明にかかわる太陽電池は、請求項8記
載のシリコン基板を用いて形成されているので、材料コ
ストが安価になるという効果をうる。
載のシリコン基板を用いて形成されているので、材料コ
ストが安価になるという効果をうる。
【図1】 本発明の実施の形態1、2、3、4、5にか
かわるシリコン基板製造工程を示した説明図である。
かわるシリコン基板製造工程を示した説明図である。
【図2】 本発明の実施の形態1、2、3、4、5にか
かわる基材の処理工程を示した説明図である。
かわる基材の処理工程を示した説明図である。
【図3】 本発明の実施の形態1、3、4、5にかかわ
る溶射状態を示す概略説明図である。
る溶射状態を示す概略説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかわる減圧溶射、
不活性ガス中溶射の概略説明図である。
不活性ガス中溶射の概略説明図である。
【図5】 本発明の実施の形態3にかかわる基板断面を
模式的に示した説明図である。
模式的に示した説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態4にかかわる組織断面を
模式的に示した説明図である。
模式的に示した説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態5にかかわる組織断面を
模式的に示した説明図である。
模式的に示した説明図である。
【図8】 従来のシリコン基板の製造工程を概略的に示
した工程説明図である。
した工程説明図である。
【図9】 従来のシリコン基板の製造工程を概略的に示
した工程説明図である。
した工程説明図である。
1 基材、2 シリコン厚膜、3 溶射ガン、4 溶射
炎、5 原料粉末(シリコン粉末)、6 粉末供給口、
7 真空チャンバ、8 真空ポンプ、9 ガス供給口、
11 空孔、51 高純度層、52 低純度層。
炎、5 原料粉末(シリコン粉末)、6 粉末供給口、
7 真空チャンバ、8 真空ポンプ、9 ガス供給口、
11 空孔、51 高純度層、52 低純度層。
Claims (9)
- 【請求項1】 シリコン粉末を基材上に溶射してシリコ
ン厚膜を形成し、そののち、前記基材より当該シリコン
厚膜を分離してシリコン基板をうるシリコン基板の製造
方法。 - 【請求項2】 前記基材が、耐熱性を有しかつシリコン
の熱膨脹係数に近い熱膨脹係数を有する材料からなり、
前記基材の表面が荒らされかつフッ素系樹脂が塗布され
てなる請求項1記載のシリコン基板の製造方法。 - 【請求項3】 前記基材がタングステンおよびモリブデ
ンのうちのいずれかである請求項2記載のシリコン基板
の製造方法。 - 【請求項4】 前記表面の粗度が中心線平均粗さが1〜
4μmである請求項2記載のシリコン基板の製造方法。 - 【請求項5】 純度の異なるシリコン粉末を基材上に順
次に溶射して厚さ方向で純度の異なるシリコン厚膜を形
成し、そののち、前記基材より当該シリコン厚膜を分離
してシリコン基板をうるシリコン基板の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1または5記載のシリコン基板を
さらに真空中で熱処理するシリコン基板の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1、5または6記載のシリコン基
板をさらに熱間等方圧プレス処理するシリコン基板の製
造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項記載のシリ
コン基板の製造方法を用いてシリコン厚膜が基材より分
離されて形成されたシリコン基板。 - 【請求項9】 請求項8記載のシリコン基板を用いて形
成された太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10152642A JPH11345988A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | シリコン基板の製造方法ならびに該製造方法を利用して製造したシリコン基板および該シリコン基板を用いた太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10152642A JPH11345988A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | シリコン基板の製造方法ならびに該製造方法を利用して製造したシリコン基板および該シリコン基板を用いた太陽電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11345988A true JPH11345988A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=15544878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10152642A Pending JPH11345988A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | シリコン基板の製造方法ならびに該製造方法を利用して製造したシリコン基板および該シリコン基板を用いた太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11345988A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021154816A1 (en) * | 2020-01-27 | 2021-08-05 | Applied Materials, Inc. | Methods and apparatus for plasma spraying silicon carbide coatings for semiconductor chamber applications |
-
1998
- 1998-06-02 JP JP10152642A patent/JPH11345988A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021154816A1 (en) * | 2020-01-27 | 2021-08-05 | Applied Materials, Inc. | Methods and apparatus for plasma spraying silicon carbide coatings for semiconductor chamber applications |
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