JPH11345772A - 化学気相蒸着装置および半導体装置の汚染防止方法 - Google Patents

化学気相蒸着装置および半導体装置の汚染防止方法

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JPH11345772A
JPH11345772A JP15141298A JP15141298A JPH11345772A JP H11345772 A JPH11345772 A JP H11345772A JP 15141298 A JP15141298 A JP 15141298A JP 15141298 A JP15141298 A JP 15141298A JP H11345772 A JPH11345772 A JP H11345772A
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deposition apparatus
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Hisaharu Kiyota
久晴 清田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体基板上に化学気相蒸着(CVD)を行う
際に、装置内の部品、特に金属性材料からなる部品が腐
食されず、半導体装置に金属等の汚染が発生しにくい化
学気相蒸着装置およびこれを用いた半導体装置の汚染防
止方法を提供する。 【解決手段】反応炉8内の部品を構成する金属性材料
(SUSフランジ)4に、腐食性ガスや還元性ガスに対
して不活性となるような不動態処理5(例えば、酸化ク
ロム膜を形成し、さらに、その上層にコーティング膜を
形成してもよい。)が施されている化学気相蒸着装置お
よびこれを用いた半導体装置の汚染防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学気相蒸着装置
に関し、特に、半導体基板上に化学気相蒸着(CVD)
を行う工程において、CVD装置の反応炉(チャンバ
ー)内の部品が腐食されず、半導体装置に金属等の汚染
が発生するのを防止することができる化学気相蒸着装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の不良原因の80〜90%は
ウェハ上の微粒子や金属などの汚染といわれている。特
に、ウェハ上の微粒子(ダスト)は、歩留り低下の最大
要因となっている。ウェハ上にダストが付着することに
より、ダストがドライエッチングやイオン注入の際のマ
スクとして作用し、ダスト直下にエッチング残りや導電
型反転層が形成されたりする場合がある。あるいは、ダ
スト中に含まれる原子が基板へ拡散し、半導体素子の耐
圧等に影響を及ぼす場合もある。
【0003】半導体装置の特性不良の原因となる、ダス
ト等の異物による有害欠陥の最小寸法は、半導体装置の
歩留りと信頼性の両方から、経験的に最小加工寸法の1
/5〜1/10とされている。したがって、半導体装置
の微細化に伴い、特に、デザインルール0.5μmプロ
セス以降においては、化学気相蒸着装置のコンタミネー
ションコントロールの必要性が増大してきている。
【0004】0.5μmプロセスにおいてMOSトラン
ジスタのゲート酸化膜は16〜18nmの膜厚で形成さ
れる。この場合、ゲート酸化膜の耐圧は、図3に示すよ
うに、鉄(Fe)によるバルク金属汚染が金属濃度10
13atms/cm3 以上の場合に、ゲート酸化膜の欠陥
密度が10(1/cm2 )以上となり、耐圧不良が増加
する。金属汚染による耐圧の低下は、ゲート酸化膜が薄
膜化された場合にさらに顕著となり、膜厚7.5〜10
nmのゲート酸化膜が用いられる0.35μm世代にお
いては、5×1011atms/cm3 レベルの金属汚染
で耐圧不良が発生することが知られている(W.B.H
enley,et al.:Mat.Res.Soc.
Symp.Proc.262,993(1997))。
【0005】現在、開発が進んでいる0.25μm世代
では5×1010atms/cm3 レベルの金属汚染で耐
圧不良が発生する。しかし、現状のCZウェハでは10
10〜109 atms/cm3 のバルクのFe汚染があ
り、また、耐圧や接合リークの少ないエピタキシャルウ
ェハの場合には1011〜1010atms/cm3 のバル
ク汚染がある。ウェハの汚染を低減するには、プロセス
全体の汚染レベルを低減させる必要がある。
【0006】図3に一般的な減圧CVD(LP−CV
D)装置の概略図を示す。図3は、垂直方向に延びる反
応炉(石英チューブ)38内に、ウェハ39を上下に棚
状に配列して保持させて成膜を行う縦型のCVD装置を
示す。成膜ガスおよびキャリアガスがガス供給源31か
ら導入配管32を通して反応炉内へ供給される。成膜が
ウェハ面上に均一に行われるよう、周囲を磁気シール3
3された回転軸を中心に、ウェハを保持するSUSフラ
ンジ34を回転させる場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】減圧CVD装置の反応
炉には機械的強度が必要とされるため、構成部品の素材
としてステンレス鋼(SUS)等の金属材料が用いられ
ている。反応炉を構成する金属材料には、(1)機械的
強度が十分であること、(2)防食性があり、かつ、ウ
ェハに対する金属汚染がないこと、(3)真空シール性
を有すること、(4)反応生成物の微粒子(ダスト)が
付着しないか、あるいは、付着したダストが解離しない
こと、および(5)回転機構がクリーンであることが必
要とされる。
【0008】現状では、特に(2)および(5)の2点
で材料設計が十分でなく、金属腐食性の高いガスを導入
してCVDを行う場合に、腐食された金属が反応ガスに
混合し、成膜されるCVD膜に汚染が発生する。そこ
で、SUS等からなる反応炉の構成部品にコーティング
を施したり、非反応性の不活性ガスをウェハ表面にパー
ジすることにより、ウェハの金属または重金属汚染の防
止が図られている。また、反応炉を構成する部品の金属
材料表面に、金属の自然酸化物(例えば、自然酸化クロ
ム)が生成することにより、金属の耐腐食性が向上して
ウェハの金属(または重金属)汚染が低減されることも
ある。
【0009】CVD装置の反応炉に上記のような処置を
施した場合にも、ウェハには定常的に金属汚染がみら
れ、例えば、金属に対する腐食性のガスが高いハロゲン
系ガスを用いてシリコン窒化膜を成膜する場合、1011
atms/cm3 オーダーの金属汚染となる。
【0010】また、反応炉内へガスを導入する配管をク
リーンにした場合にもウェハの汚染防止には不十分であ
り、排気系の配管からの拡散による汚染も防止する必要
がある。ウェハ上にエピタキシャル成長層を形成させる
製造工程において、反応炉からメインバルブに至るまで
の配管からの金属汚染がウェハに影響することが確認さ
れている。
【0011】従来、このような金属汚染に対しては、配
管のメンテナンスを行うことと、コーティングを最適化
させることにより改善が図られてきた。これらの対策に
より、半導体装置の正常な作動に対して臨界的である5
×1010atms/cm3 レベルの管理が行われてい
る。プロセスマージンを拡大させるためには、管理値よ
り1桁小さい5×109 atms/cm3 レベルに汚染
を低減させる必要がある。
【0012】さらに、減圧CVD装置の反応炉には、ウ
ェハに吸着している水分がウェハの搬入と同時に取り込
まれたり、ウェハの搬入・搬出のため大気解放した時に
反応炉内外の気圧差により、水分を含有する外気が反応
炉内に巻き込まれるという問題もある。外気が巻き込ま
れることにより、反応炉内に水分が入り金属等の微粒子
のウェハへの付着が促進される場合がある。
【0013】CVDにより形成される膜の金属汚染を低
減させるには、減圧CVD装置の反応炉で腐食性のガス
を用いる工程を減らしたり、反応生成物などからなるダ
ストを低減させる必要がある。成膜ガスを用いるCVD
工程については、従来から金属汚染やダストの問題があ
ったが、半導体装置の微細化に伴い金属汚染の問題はよ
り深刻となっている。
【0014】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、本発明は、半導体基板上に化学気相蒸着(C
VD)を行う際に、CVD装置の反応炉(チャンバー)
内の部品が腐食されて、半導体装置に金属等の汚染が発
生するのを防ぐことが可能である化学気相蒸着装置、お
よびこれを用いた半導体装置の汚染防止方法を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の化学気相蒸着装置は、腐食性ガスおよび還
元性ガスを用いて化学気相蒸着を行う化学気相蒸着装置
において、腐食性ガスおよび還元性ガスと接する部分の
金属性材料に、腐食性ガスや還元性ガスに対して不活性
となるような不動態処理が施されていることを特徴とす
る。本発明の化学気相蒸着装置は、好適には、前記化学
気相蒸着を行う対象は半導体基板または半導体基板上に
形成された物であり、前記金属性材料は、ステンレス鋼
(SUS)であることを特徴とする。また、本発明の化
学気相蒸着装置は、好適には、前記不動態処理は、前記
金属性材料表面に酸化クロム膜を形成する処理であるこ
とを特徴とする。
【0016】本発明の化学気相蒸着装置は、好適には、
前記不動態処理が施されている前記金属性材料上に、コ
ーティング膜が成膜されていることを特徴とする。本発
明の化学気相蒸着装置は、好適には、前記コーティング
膜はシリコンカーバイドからなることを特徴とする。あ
るいは、本発明の化学気相蒸着装置は、好適には、前記
コーティング膜は、シリコンからなることを特徴とす
る。あるいは、本発明の化学気相蒸着装置は、好適に
は、前記コーティング膜は、シリコン窒化膜からなるこ
とを特徴とする。
【0017】本発明の化学気相蒸着装置は、好適には、
前記金属性材料と前記コーティング膜との層間に、密着
層を形成することを特徴とする。本発明の化学気相蒸着
装置は、好適には、前記密着層はポリシリコンからなる
ことを特徴とする。また、本発明の化学気相蒸着装置
は、好適には、前記腐食性ガスおよび還元性ガスと接す
る部分に、浮遊微粒子の滞留を防ぐための真空排気手段
または気体供給手段を有することを特徴とする。
【0018】上記の本発明の化学気相蒸着装置によれ
ば、金属材料表面にクロムの酸化処理を行い、さらに、
密着層およびバリア層からなるコーティング膜を積層さ
せることにより、ウェハへの重金属汚染を5×109
tms/cm3 レベルまで低減させることができる。こ
れにより、LOCOSやゲート電極の汚染レベルを低減
させることができ、これらの部分の汚染により問題とな
る、ゲート酸化膜あるいはキャパシタ耐圧の低下や、接
合リークを防止することができる。
【0019】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の半導体装置の汚染防止方法は、半導体基板上に、腐
食性ガスおよび還元性ガスを用いた化学気相蒸着により
成膜を行う工程において、腐食性ガスおよび還元性ガス
と接する部分の金属性材料に、腐食性ガスや還元性ガス
に対して不活性となるような不動態処理が施されている
化学気相蒸着装置を用いることを特徴とする。本発明の
半導体装置の汚染防止方法は、好適には、前記金属性材
料はステンレス鋼(SUS)であることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の汚染防止方法は、好適に
は、前記不動態処理は、前記金属性材料表面に酸化クロ
ム膜を形成することにより行うことを特徴とする。
【0020】本発明の半導体装置の汚染防止方法は、好
適には、前記不動態処理が施されている前記金属性材料
上に、コーティング膜を成膜することを特徴とする。本
発明の半導体装置の汚染防止方法は、好適には、前記コ
ーティング膜はシリコンカーバイドからなることを特徴
とする。あるいは、本発明の半導体装置の汚染防止方法
は、好適には、前記コーティング膜はシリコンからなる
ことを特徴とする。あるいは、本発明の半導体装置の汚
染防止方法は、好適には、前記コーティング膜はシリコ
ン窒化膜からなることを特徴とする。
【0021】本発明の半導体装置の汚染防止方法は、好
適には、前記金属性材料と前記コーティング膜との層間
に、密着層を形成することを特徴とする。本発明の半導
体装置の汚染防止方法は、好適には、前記密着層はポリ
シリコンからなることを特徴とする。また、本発明の半
導体装置の汚染防止方法は、好適には、前記腐食性ガス
および還元性ガスと接する部分に、浮遊微粒子の滞留を
防ぐための真空排気手段または気体供給手段を設けるこ
とを特徴とする。
【0022】従来、半導体基板への金属汚染を低減する
ためにはコーティング膜を厚く形成する必要があった
が、本発明の半導体装置の汚染防止方法によれば、酸化
クロム層の上層にコーティング膜を形成するため、膜厚
の薄いコーティング膜で十分な汚染防止効果が得られ
る。すなわち、CVD装置の反応炉(チャンバー)内の
部品が腐食されて、半導体装置に金属等の汚染が発生す
るのを防ぐことが可能である。
【0023】また、コーティング膜の最表層に、CVD
工程で成膜される膜種と類似した組成の膜種を使用する
ため、浮遊ダストの部品に対する親和性を高めることが
できる。これにより、反応炉内のSUS部品に付着した
反応生成物のダストが、再びSUS部品から剥離、再浮
遊してウェハに付着するのを防ぐことができる。これに
より、半導体装置の汚染を有効に低減させることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の化学気相蒸着装
置および半導体装置の汚染防止方法の実施の形態につい
て、図面を参照して下記に説明する。図1に本実施形態
の減圧CVD(LP−CVD)装置の概略図を示す。図
1には、垂直方向に延びる反応炉8内に、ウェハ9を上
下に棚状に配列して保持させて成膜を行う縦型のCVD
装置を示す。反応炉は石英からなる外管6と内管7の2
重構造となっている。
【0025】1.金属汚染防止処置を施す箇所 金属汚染を防止する処置を施す領域は、ガスの導入口
(図1の導入配管2)から排気のメインバルブ13ま
で、装置内でガスと金属性部品が接触する部分全体につ
いて行う。具体的には、図1のガス系配管、特に導入配
管2、導入ノズル、磁気シール3、SUSフランジ4、
排気配管12、圧力調整器14およびメインバルブ13
について処置を施す。これにより、腐食性ガスを用いた
成膜を行い、大気解放の際に外気の巻き込みが起こる場
合にも、半導体基板への金属汚染を防止してクリーン化
することができる。
【0026】2.SUS防食性能の確保 12%以上のクロム(Cr)を含有するSUS合金は、
民生用として十分な防食性能を有する。しかしながら、
CVD装置の反応炉のように、腐食性の高い特殊ガスを
用いて、かつ、空気の巻き込みにより水分が存在する場
合には、SUSでも腐食が進行する。そこで、反応炉の
内側で腐食性や還元性のガスにさらされるSUS等の金
属材料表面を酸化クロム等の不動態にし、防食処理を施
す。
【0027】まず、SUS部品に電解研磨等を行い表面
を十分に平坦化させる。次に、40〜100℃程度に加
熱した純水で、SUS部品を2〜60分程度、洗浄す
る。これにより、SUS表面に、1nm〜数μm程度の
クロムの酸化被膜が形成される。
【0028】3.コーティング膜の形成 不動態処理を施したSUS等の金属材料の表面にコーテ
ィング膜を形成する。コーティング膜としてはSi、S
3 4 、SiC、あるいはSiO2 を成膜することが
できる。SUS部品に電解研磨等を行い、表面を平坦化
させた後、アセトン等を用いて脱脂する。続いて、希フ
ッ酸(100倍希釈程度)を用いて表面をすすぎ洗浄す
る。
【0029】上記の処理を施したSUS等の金属材料
に、LP−CVD装置の反応炉中で以下のような成膜条
件でコーティングを行う。 (A)ポリシリコンの場合 650℃、20%SiH4 /N2 ;500sccm、7
0Pa、30分、100nm (B)シリコン窒化膜(Si3 4 )の場合 800℃、SiH2 Cl2 /NH3 /N2 =50/20
0/300sccm、70Pa、30分、100nm (C)シリコンカーバイド(SiC)の場合 850℃、SiH4 /CH4 /N2 =100/50/3
00sccm、70Pa、30分、100nm (D)シリコン酸化膜(SiO2 )の場合 750℃、TEOS/N2 =100/400sccm、
100Pa、30分、100nm
【0030】上記の膜種を50〜100nm程度堆積さ
せてコーティング膜とする。これにより、CVD工程で
成膜される膜種と類似した組成のコーティング膜がSU
S部品表面に形成される。したがって、コーティング膜
とダストとの親和性・吸着性が高くなり、ダストがSU
S部品に付着した後、解離してウェハ表面を汚染するの
を防止することができる。
【0031】4.密着層を形成する場合 あるいは、SUS等の金属材料と上記のコーティング膜
との間に密着層をはさんでもよい。その場合、密着層上
層のコーティング膜がバリア層として働く。密着層とし
てはポリシリコンを用い、上記のコーティング膜と同様
にCVDにより成膜し、Fe、Cr、Ni等の金属とシ
リサイド化反応をさせる。下層のポリシリコンにより上
層のシリサイド層の応力が緩和される。
【0032】また、バリア層としてシリコン窒化膜(S
3 4 )またはシリコンカーバイド(SiC)を用
い、これらの膜をポリシリコンからなる密着層の上層に
形成し、バリア性を持たせてもよい。コーティング膜を
密着層およびバリア層からなる積層構造とすることによ
り、膜のストレスを調整したり、膜の再生を容易とする
ことができる。Si3 4 成膜や、ポリシリコン成膜用
の減圧CVD装置においては、腐食性あるいは還元性の
ガスが用いられる。したがって、本発明の化学気相蒸着
装置はこれらの用途の化学気相蒸着装置に有効に適用さ
せることができる。
【0033】5.パージまたは真空パージを組み合わせ
る場合 上記のようなコーティング膜が形成できず、反応炉に供
給されるガスと、SUS表面との完全な遮断が不可能な
箇所については、パージや、真空パージを組み合わせて
行い、ダストの発生やダストの付着を抑制してもよい。
例えば、磁気シール部の回転軸部分においては、回転軸
と磁気シール部の熱膨張係数の違いに起因した剥離が起
こりやすいが、この箇所に上記のようなコーティング膜
を形成することは困難である。そこで、パージまたは真
空パージを行って汚染を防止する。
【0034】図2に、磁気シール部の回転軸部分の断面
図(中心軸27について対称構造となっている)を示
す。SUSフランジからの金属性ダストが発生するのを
防止するため、密着層22としてポリシリコンコーティ
ング膜を膜厚100nm程度、CVD法により形成す
る。さらに、バリア層23としてシリコン窒化膜コーテ
ィング膜を膜厚100nm程度形成する。
【0035】構造的に、あるいは、非金属性材料からな
るために、コーティング膜を形成することが困難な箇
所、例えば、磁気シール部分25には窒素ガスパージお
よび真空パージを行い、ダストの滞留を防止する。パー
ジまたは真空パージには、従来公知の方法(例えば、特
開平7−169706号公報記載の装置)等を用いるこ
とが可能である。
【0036】上記の本実施形態の化学気相蒸着装置およ
び半導体装置の汚染防止方法によれば、ウェハへの金属
汚染を5×109 atms/cm3 以下まで低減させる
ことができる。また、ウェハ上の不純物汚染に起因する
半導体装置の特性不良を防止して、歩留りを向上させる
ことができる。本発明の化学気相蒸着装置は、上記の実
施の形態に限定されない。例えば、SUS等の金属材料
表面をコーティングする膜を形成する方法は、減圧CV
D法の代わりにPE−CVD、スパッタリング法あるい
はHDP−CVD法であってもよい。その他、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明の化学気相蒸着装置によれば、金
属材料表面にクロムの酸化処理を行い、さらに、密着層
およびバリア層からなるコーティング膜を積層させるこ
とにより、ウェハへの重金属汚染を5×109 atms
/cm3 以下まで低減させることができる。これによ
り、LOCOSやゲート電極の汚染レベルを低減させる
ことができ、これらの部分の汚染により問題となる、ゲ
ート酸化膜あるいはキャパシタ耐圧の低下や、接合リー
クを防止することができる。
【0038】また、従来、半導体基板への金属汚染を低
減するためにはコーティング膜を厚く形成する必要があ
ったが、本発明の化学気相蒸着装置によれば、酸化クロ
ム層の上層にコーティング膜を形成するため、コーティ
ング膜の膜厚を低減させることが可能となる。さらに、
本発明の化学気相蒸着装置によれば、CVDにより成膜
される膜種と、組成が類似した膜種を最表層に使用する
ため、ダストの部品への吸着が高まる。これにより、反
応炉内のSUS部品に付着した反応生成物のダストが、
再びSUS部品から剥離して再浮遊し、ウェハに付着す
るのを防ぐことができる。これにより、ウェハ付着ダス
トを低減させることができる。
【0039】上記のように、本発明の化学気相蒸着装置
を用いた本発明の半導体装置の汚染防止方法によれば、
半導体基板上に化学気相蒸着(CVD)を行う工程にお
いて、CVD装置の反応炉(チャンバー)内の部品が腐
食されて、半導体装置に金属等の汚染が発生するのを防
ぐことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化学気相蒸着装置である減圧CVD装
置の概略図を示す。
【図2】本発明の化学気相蒸着装置である減圧CVD装
置の回転軸および磁気シール部分の拡大図である。
【図3】酸化膜耐圧不良欠陥密度の基板中鉄濃度依存性
を表すグラフである。
【図4】従来の化学気相蒸着装置である減圧CVD装置
の概略図を示す。
【符号の説明】
1、31…ガス供給源、2、32…導入配管および保温
ヒーター、3、25、33…磁気シール、4、21、3
4…SUSフランジ、5…コーティング膜、6、36…
外管、7、37…内管、8、38…石英チューブ、9、
39…ウェハ、10、40…3分割ヒーター、11、4
1…圧力計、12、42…排気配管および保温ヒータ
ー、13、43…メインバルブ、14、44…圧力調整
器、15、45…トラップ、22…密着層(ポリシリコ
ンコーティング膜)、23…バリア層(シリコン窒化膜
コーティング膜)、24…窒素パージおよび真空パー
ジ、26…ベアリング部、27…SUSフランジ回転
軸。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腐食性ガスおよび還元性ガスを用いて化学
    気相蒸着を行う化学気相蒸着装置において、 腐食性ガスおよび還元性ガスと接する部分の金属性材料
    に、腐食性ガスや還元性ガスに対して不活性となるよう
    な不動態処理が施されている化学気相蒸着装置。
  2. 【請求項2】前記化学気相蒸着を行う対象は、半導体基
    板または半導体基板上に形成された物であり、前記金属
    性材料はステンレス鋼(SUS)である請求項1記載の
    化学気相蒸着装置。
  3. 【請求項3】前記不動態処理は、前記金属性材料表面に
    酸化クロム膜を形成する処理である請求項2記載の化学
    気相蒸着装置。
  4. 【請求項4】前記不動態処理が施されている前記金属性
    材料上に、コーティング膜が成膜されている請求項2記
    載の化学気相蒸着装置。
  5. 【請求項5】前記コーティング膜は、シリコンカーバイ
    ドからなる請求項4記載の化学気相蒸着装置。
  6. 【請求項6】前記コーティング膜は、シリコンからなる
    請求項4記載の化学気相蒸着装置。
  7. 【請求項7】前記コーティング膜は、シリコン窒化膜か
    らなる請求項4記載の化学気相蒸着装置。
  8. 【請求項8】前記金属性材料と前記コーティング膜との
    層間に、密着層が形成されている請求項4記載の化学気
    相蒸着装置。
  9. 【請求項9】前記密着層は、ポリシリコンからなる請求
    項8記載の化学気相蒸着装置。
  10. 【請求項10】前記腐食性ガスおよび還元性ガスと接す
    る部分に、浮遊微粒子の滞留を防ぐための真空排気手段
    または気体供給手段を有する請求項1記載の化学気相蒸
    着装置。
  11. 【請求項11】半導体基板上に、腐食性ガスおよび還元
    性ガスを用いた化学気相蒸着により成膜を行う工程にお
    いて、 腐食性ガスおよび還元性ガスと接する部分の金属性材料
    に、腐食性ガスや還元性ガスに対して不活性となるよう
    な不動態処理が施されている化学気相蒸着装置を用いる
    半導体装置の汚染防止方法。
  12. 【請求項12】前記金属性材料はステンレス鋼(SU
    S)である請求項11記載の半導体装置の汚染防止方
    法。
  13. 【請求項13】前記不動態処理は、前記金属性材料表面
    に酸化クロム膜を形成することにより行う請求項12記
    載の半導体装置の汚染防止方法。
  14. 【請求項14】前記不動態処理が施されている前記金属
    性材料上に、コーティング膜を成膜する請求項12記載
    の半導体装置の汚染防止方法。
  15. 【請求項15】前記コーティング膜は、シリコンカーバ
    イドからなる請求項14記載の半導体装置の汚染防止方
    法。
  16. 【請求項16】前記コーティング膜は、シリコンからな
    る請求項14記載の半導体装置の汚染防止方法。
  17. 【請求項17】前記コーティング膜は、シリコン窒化膜
    からなる請求項14記載の半導体装置の汚染防止方法。
  18. 【請求項18】前記金属性材料と前記コーティング膜と
    の層間に、密着層を形成する請求項14記載の半導体装
    置の汚染防止方法。
  19. 【請求項19】前記密着層は、ポリシリコンからなる請
    求項18記載の半導体装置の汚染防止方法。
  20. 【請求項20】前記腐食性ガスおよび還元性ガスと接す
    る部分に、浮遊微粒子の滞留を防ぐための真空排気手段
    または気体供給手段を設ける請求項11記載の半導体装
    置の汚染防止方法。
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