JPH11344540A - 電圧測定プローブ及び電圧測定装置 - Google Patents

電圧測定プローブ及び電圧測定装置

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JPH11344540A
JPH11344540A JP10151018A JP15101898A JPH11344540A JP H11344540 A JPH11344540 A JP H11344540A JP 10151018 A JP10151018 A JP 10151018A JP 15101898 A JP15101898 A JP 15101898A JP H11344540 A JPH11344540 A JP H11344540A
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JP
Japan
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voltage
conductor
electro
electrode
measured
Prior art date
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JP10151018A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Nagai
利明 永井
Kazuyuki Ozaki
一幸 尾崎
Shinichi Wakana
伸一 若菜
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気光学素子を使用してなる電圧測定プローブ
に関し、高域側の電圧波形測定帯域を拡大し、高周波数
信号の電圧波形を測定することができるようにし、しか
も、従来のように測定対象信号の低周波電圧成分ないし
直流電圧成分を測定することができるようにする。 【解決手段】電気光学素子10を保持する電気光学素子
保持部材14を構成するセラミックスの円筒体の外側面
に円筒状に金メッキ層16、17を形成すると共に、金
メッキ層16、17間に薄膜抵抗18を形成し、金メッ
キ層16及び基準電位電極12に電気的に接続された導
電体20を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学効果を示
す素子、いわゆる、電気光学素子を使用してなる電圧測
定プローブ、及び、このような電圧測定プローブを備え
る電圧測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図17は従来の電圧測定プローブの一例
の要部を示す概略的正面図である。図17中、1はGa
As 、BSO、ZnTe 等の電気光学素子、2は電気光
学素子1の下面に形成された入射レーザパルス光を反射
する反射電極を兼ねる金からなる信号印加電極、3は電
気光学素子1の上面に形成された透明導電膜からなる基
準電位電極である。
【0003】また、4は信号印加電極2を介して電気光
学素子1に固定された先端の先鋭な導電針、5は基準電
位電極3を介して電気光学素子1を保持する絶縁体の円
筒体からなる電気光学素子保持部材、6は基準電位電極
3から引き出された配線である。
【0004】このように構成された電圧測定プローブに
おいては、導電針4を測定対象配線に接触させ、測定対
象配線を伝播する測定対象信号を導電針4を介して信号
印加電極2に印加すると、信号印加電極2に印加される
信号電圧の大きさに応じて電気光学素子1の屈折率に変
化が生じる。
【0005】この場合、配線6を接地し、基準電位電極
3に基準電位として接地電位を印加し、基準電位電極を
接地電位に維持する場合には、信号印加電極2と基準電
位電極3との間に測定対象信号電圧を印加することがで
きる。
【0006】したがって、配線6を接地すると共に、導
電針4を測定対象配線に接触させ、電気光学素子1の上
方からレーザパルス光7を基準電位電極3を介して間欠
的に電気光学素子1に入射し、信号印加電極2で反射さ
れたレーザパルス光8の偏光状態を解析することによ
り、いわゆるサンプリング測定法による測定対象信号の
電圧波形の測定を行うことができる。
【0007】また、電気光学素子1は僅かな導電性を持
つので、配線6を接地せずに、高入力インピーダンス増
幅器の入力端子に接続すると共に、導電針4を測定対象
配線に接触させる場合には、測定対象信号の低周波電圧
成分ないし直流電圧成分を測定することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図17に示す
従来の電圧測定プローブにおいては、測定対象信号が高
周波数、例えば、3GHzを越えるような高周波数にな
ると、電気光学素子1の信号印加電極2と基準電位電極
3との間の容量を通して配線6に流れる高周波電流が大
きくなり、配線6のインダクタンス等により、配線6に
も高周波電圧が発生してしまう。
【0009】このため、基準電位電極3の電圧が変動し
てしまい、信号印加電極2と基準電位電極3との間に印
加される測定対象信号電圧の周波数特性をフラットとす
ることができず、信号印加電極2と基準電位電極3との
間に測定対象信号電圧を印加することができなくなって
しまうという問題点があった。
【0010】なお、基準電位電極3から配線6を引き出
さないようにする場合には、高周波特性を良くすること
ができるが、このようにすると、電圧波形の測定感度や
測定精度が低下すると共に、低周波電圧成分ないし直流
電圧成分の測定を行うことができなくなるという問題点
があった。
【0011】本発明は、かかる点に鑑み、高域側の電圧
波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測定
することができるようにし、しかも、従来のように測定
対象信号の低周波電圧成分ないし直流電圧成分を測定す
ることができるようにした電圧測定プローブ及び電圧測
定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明中、第1の発明
は、電圧測定プローブの発明であり、測定対象信号が印
加される第1の電極と、高入力インピーダンス増幅器の
入力端子又は基準電位供給部に選択的、電気的に接続さ
れる第2の電極が形成された電気光学素子と、第2の電
極に接続された導電体とを備えているというものであ
る。
【0013】第1の発明によれば、第2の電極を基準電
位供給部に電気的に接続すると共に、第1の電極に測定
対象信号を印加し、電気光学素子を通した光の偏光状態
を解析することにより、測定対象信号の電圧波形を測定
することができる。
【0014】そして、第2の電極に接続された導電体を
備えているので、高周波数信号の電圧波形測定時、電気
光学素子の第1、第2の電極間の容量を通して第2の電
極側に流れる高周波電流を導電体の浮遊容量に流し、第
2の電極側に高周波電圧が発生することを回避すること
ができる。
【0015】したがって、測定対象信号が高周波数信号
であっても、測定対象信号の電圧波形測定時、第1、第
2の電極間に印加される測定対象信号電圧の周波数特性
をフラットとすることができ、第1、第2の電極間に測
定対象信号電圧を印加することができる。即ち、第1の
発明によれば、高域側の電圧波形測定帯域を拡大し、高
周波数信号の電圧波形を測定することができる。
【0016】また、電気光学素子は僅かな導電性を持つ
ので、第2の電極を基準電位供給部に接続せずに、高入
力インピーダンス増幅器の入力端子に電気的に接続する
と共に、第1の電極に測定対象信号を印加する場合に
は、従来のように測定対象信号の低周波電圧成分ないし
直流電圧成分を測定することができる。
【0017】本発明中、第2の発明は、第1の発明にお
いて、一端を第2の電極又は前記導電体に電気的に接続
され、他端を高入力インピーダンス増幅器の入力端子又
は基準電位供給部に選択的、電気的に接続される抵抗を
備えているというものである。
【0018】第2の発明によれば、前記抵抗と前記導電
体の浮遊容量とでローパスフィルタが構成されるので、
前記導電体の浮遊容量が小さい場合であっても、前記抵
抗の他端側への高周波電流の流出を抑えて、前記抵抗の
他端側のインダクタンス成分による高周波電圧の発生を
防ぐことができ、測定対象信号の電圧波形測定時、第2
の電極に余分な高周波電圧が発生しないようにすること
ができる。
【0019】したがって、第2の発明によれば、前記導
電体の浮遊容量が小さい場合であっても、高域側の電圧
波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測定
することができる。なお、従来のように測定対象信号の
低周波電圧成分ないし直流電圧成分を測定することがで
きることは、第1の発明の場合と同様である。
【0020】本発明中、第3の発明は、第2の発明にお
いて、電気光学素子の第1、第2の電極間の抵抗値をR
0、電気光学素子の第1、第2の電極間の容量値をC0
前記抵抗の抵抗値をR1、前記導電体の浮遊容量の容量
値をC1とすると、 R0×C0=R1×C1 とされているというものである。
【0021】第3の発明によれば、第2の発明と同様の
作用を得ることができると共に、電圧感度の周波数特性
を最も平坦にすることができる。
【0022】本発明中、第4の発明は、第1、第2又は
第3の発明において、前記導電体は、透明絶縁体に透明
導電膜を形成して構成されているというものである。
【0023】第4の発明によれば、第1、第2又は第3
の発明と同様の作用を得ることができ、しかも、電圧測
定プローブ位置の目視やカメラ又は光学顕微鏡による確
認を容易に行うことができる。
【0024】本発明中、第5の発明は、電圧測定プロー
ブの発明であり、測定対象信号が印加される第1の電極
と、第2の電極が形成された電気光学素子と、一端側を
第2の電極に接続された導電層を有し、電気光学素子を
保持する電気光学素子保持手段とを有する電気光学プロ
ーブと、原子力間顕微鏡機能を達成できるように電気光
学プローブを保持する電気光学プローブ保持手段と、前
記導電層に間隙をもって容量結合するように電気光学プ
ローブ保持手段に備えられた導電体とを備えているとい
うものである。
【0025】第5の発明によれば、前記導電層に間隙を
もって容量結合するように電気光学プローブ保持手段に
備えられた導電体を備えているので、電気光学素子の第
1、第2の電極間の容量を通して第2の電極側に流れる
高周波電流を前記導電層と前記導電体との間の容量及び
前記導電体の浮遊容量に流し、第2の電極側に高周波電
圧が発生することを回避することができる。
【0026】本発明中、第6の発明は、第5の発明にお
いて、前記導電層は、他端側を高入力インピーダンス増
幅器の入力端子又は基準電位供給部に選択的、電気的に
接続されるというものである。
【0027】第6の発明によれば、前記導電層を基準電
位供給部に電気的に接続すると共に、第1の電極に測定
対象信号を印加し、電気光学素子を通した光の偏光状態
を解析することにより、測定対象信号の電圧波形を測定
することができる。
【0028】そして、前記導電層に間隙をもって容量結
合するように電気光学プローブ保持手段に備えられた導
電体を備えているので、電気光学素子の第1、第2の電
極間の容量を通して第2の電極側に流れる高周波電流を
前記導電層と前記導電体との間の容量を介して前記導電
体の浮遊容量に流し、第2の電極側に高周波電圧が発生
することを回避することができる。
【0029】したがって、測定対象信号が高周波数信号
であっても、測定対象信号の電圧波形測定時、第1、第
2の電極間に印加される測定対象信号電圧の周波数特性
をフラットとすることができ、第1、第2の電極間に測
定対象信号電圧を印加することができる。即ち、高域側
の電圧波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形
を測定することができる。
【0030】また、電気光学素子は僅かな導電性を持つ
ので、第2の電極を基準電位供給部に接続せずに、高入
力インピーダンス増幅器の入力端子に電気的に接続する
と共に、第1の電極に測定対象信号を印加する場合に
は、従来のように測定対象信号の低周波電圧成分ないし
直流電圧成分を測定することができる。
【0031】また、前記導電体は、前記導電層に間隙を
もって容量結合するように電気光学プローブ保持手段に
備えられているので、電気光学プローブの重量増大を招
くことなく、原子力間顕微鏡機能を達成することができ
る。
【0032】本発明中、第7の発明は、第6の発明にお
いて、一端を導電層に接続され、他端を高入力インピー
ダンス増幅器の入力端子又は基準電位供給部に選択的、
電気的に接続される抵抗を備えているというものであ
る。
【0033】第7の発明によれば、前記抵抗と前記導電
体の浮遊容量とでローパスフィルタが構成されるので、
前記導電体の浮遊容量が小さい場合であっても、前記抵
抗の他端側への高周波電流の流出を抑えて、前記抵抗の
他端側のインダクタンス成分による高周波電圧の発生を
防ぐことができ、測定対象信号の電圧波形測定時、第2
の電極に余分な高周波電圧が発生しないようにすること
ができる。
【0034】したがって、第7の発明によれば、前記導
電体の浮遊容量が小さい場合であっても、高域側の電圧
波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測定
することができる。
【0035】なお、従来のように測定対象信号の低周波
電圧成分ないし直流電圧成分を測定することができるこ
と、及び、電気光学プローブの重量増大を招くことな
く、原子力間顕微鏡機能を達成することができること
は、第6の発明の場合と同様である。
【0036】本発明中、第8の発明は、第7の発明にお
いて、電気光学素子の第1、第2の電極間の抵抗値をR
2、電気光学素子の第1、第2の電極間の容量値をC2
前記抵抗の抵抗値をR3、前記導電体を介しての前記導
電層と接地との間の容量の容量値をC3とすると、 R2×C2=R3×C3 とされているというものである。
【0037】第8の発明によれば、第7の発明と同様の
作用を得ることができると共に、電圧感度の周波数特性
を最も平坦にすることができる。
【0038】本発明中、第9の発明は、第5、第6、第
7又は第8の発明において、前記導電体は、透明絶縁体
に透明導電膜を形成して構成されているというものであ
る。
【0039】第9の発明によれば、第5、第6、第7又
は第8の発明と同様の作用を得ることができ、しかも、
電圧測定プローブ位置の目視やカメラ又は光学顕微鏡に
よる確認を容易に行うことができる。
【0040】本発明中、第10の発明は、第5、第6、
第7、第8又は第9の発明において、電気光学素子保持
手段は、第2の電極を介して一端側で電気光学素子を保
持する絶縁体からなる円筒体を有し、前記導電層は、前
記円筒体の外側面に円筒状に形成され、前記導電体は、
前記導電層を囲む円筒部を有し、電気光学プローブ保持
手段に備えられた第1の導電体と、円筒部の外側に着脱
可能とされた第2の導電体とを有しているというもので
ある。
【0041】第10の発明によれば、第2の導電体を第
1の導電体に取り付ける場合には、第5、第6、第7、
第8又は第9の発明と同様の作用を得ることができる。
【0042】これに対して、第2の導電体を第1の導電
体に取り付けない場合には、深い穴状の狭い領域でのプ
ロービングを行い、測定対象信号の電圧波形の測定及び
低周波電圧成分ないし直流電圧成分の測定を行うことが
できる。
【0043】なお、第2の導電体を第1の導電体に取り
付けない場合には、第5、第6、第7又は第8の発明の
電圧測定プローブと同様には高域側の電圧波形測定帯域
を拡大することはできないが、第1の導電体により、従
来例よりは高域側の電圧波形測定帯域を拡大することが
できる。
【0044】本発明中、第11の発明は、第5、第6、
第7、第8、第9又は第10の発明の電圧測定プローブ
を備える電圧測定装置において、第5、第6、第7、第
8、第9又は第10の電圧測定プローブが備える前記導
電体は、装置内の接地されている部材に電気的に接続さ
れているというものである。
【0045】第11の発明によれば、装置内の接地され
ている部材が有する浮遊容量を電気光学素子の第1、第
2の電極間の容量を通して第2の電極側に流れる高周波
電流を接地に流す容量として利用することができ、測定
対象信号の電圧波形測定時における第2の電極の更なる
安定化を図ることができる。
【0046】本発明中、第12の発明は、第1、第2、
第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10
の発明の電圧測定プローブを備える電圧測定装置におい
て、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第
8、第9又は第10の発明の電圧測定プローブが備える
第2の電極を高入力インピーダンス増幅器の入力端子又
は基準電位供給部に選択的、電気的に接続するスイッチ
手段を備えているというものである。
【0047】第12の発明によれば、前記第2の電極を
基準電位供給部に電気的に接続する場合には、測定対象
信号の電圧波形を測定することができ、第2の電極を高
入力インピーダンス増幅器の入力端子に電気的に接続す
る場合には、測定対象信号の低周波電圧成分ないし直流
電圧成分を測定することができ、第1、第2、第3、第
4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10の発明の
電圧測定プローブによる作用を得ることができる。
【0048】本発明中、第13の発明は、第12の発明
において、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第
7、第8、第9又は第10の発明の電圧測定プローブが
備える第2の電極は、同軸線の中心導体を介して前記ス
イッチ手段に接続され、前記同軸線の外部導体は、高入
力インピーダンス増幅器の出力端子に接続されている
か、あるいは、前記同軸線の外部導体を前記高入力イン
ピーダンス増幅器の出力端子に電気的に接続するスイッ
チ手段を備えているというものである。
【0049】第13の発明によれば、測定対象信号の低
周波電圧成分ないし直流電圧成分の測定時、前記同軸線
の外部導体に高入力インピーダンス増幅器の出力電圧を
印加することができるので、前記同軸線の中心導体が有
する浮遊容量を電気的にキャンセルすることができる。
【0050】本発明中、第14の発明は、第5、第6、
第7、第8、第9又は第10の発明の電圧測定プローブ
を備える電圧測定装置において、第5、第6、第7、第
8、第9又は第10の発明の電圧測定プローブが備える
前記導電体は、高入力インピーダンス増幅器の出力端子
に電気的に接続されているか、あるいは、第5、第6、
第7、第8、第9又は第10の発明の電圧測定プローブ
が備える前記導電体を高入力インピーダンス増幅器の出
力端子に電気的に接続するスイッチ手段を備えていると
いうものである。
【0051】第14の発明によれば、測定対象信号の低
周波電圧成分ないし直流電圧成分の測定時、前記導電体
に高入力インピーダンス増幅器の出力電圧を印加するこ
とができるので、前記導電層と前記導電体との間の容量
を電気的にキャンセルすることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図16を参照して、
本発明の電圧測定プローブの第1実施形態〜第3実施形
態、及び、本発明の電圧測定装置の第1実施形態及び第
2実施形態について説明する。
【0053】本発明の電圧測定プローブの第1実施形態
・・図1〜図4 図1、図2及び図3はそれぞれ本発明の電圧測定プロー
ブの第1実施形態の要部を示す概略的正面図、概略的中
央縦断面図及び概略的平面図である。
【0054】図1、図2又は図3において、10は電気
光学素子、11は電気光学素子10の下面に形成された
入射レーザパルス光を反射する反射電極を兼ねる金から
なる信号印加電極、12は電気光学素子10の上面に形
成された透明導電膜からなる基準電位電極、13は信号
印加電極11を介して電気光学素子10に固定された先
端の先鋭な導電針である。
【0055】また、14は基準電位電極12を介して電
気光学素子10を保持する電気光学素子保持部材であ
り、15はセラミックスの円筒体、16、17はセラミ
ックスの円筒体15の外側面に円筒状に形成された金メ
ッキ層、18は金メッキ層16、17間に金メッキ層1
6、17と接続するように円筒状に形成された薄膜抵抗
である。
【0056】また、19は金メッキ層17から引き出さ
れた配線、20は基準電位電極12及び金メッキ層16
に接続された円板状の導電体であり、導電体20は、電
気光学素子10の信号印加電極11と基準電位電極12
との間の容量よりも大きな容量値の浮遊容量を有するよ
うにすることが好適である。
【0057】このように構成された本発明の電圧測定プ
ローブの第1実施形態においては、配線19を接地し、
基準電位電極12に基準電位として接地電位を印加し、
基準電位電極12を接地電位に維持すると共に、導電針
13を測定対象配線に接触させ、測定対象配線を伝播す
る測定対象信号を信号印加電極11に印加し、電気光学
素子10の上方からレーザパルス光21を基準電位電極
12を介して間欠的に電気光学素子10に入射し、信号
印加電極11で反射されたレーザパルス光22の偏光状
態を解析することにより、サンプリング測定法による測
定対象信号の電圧波形の測定を行うことができる。
【0058】ここに、薄膜抵抗18を設けず、金メッキ
層16、17を一体として形成した場合、金メッキ層1
6、17及び配線19がインダクタンス成分や容量成分
を分布させた複雑な回路として働くので、高周波電流が
金メッキ層16、17や配線19に流れると、金メッキ
層16、17や配線19のインダクタンス成分により高
周波電圧が発生してしまう。
【0059】しかし、金メッキ層16、17を間隙をも
って形成し、金メッキ層16、17間に薄膜抵抗18を
設ける場合には、薄膜抵抗18と導電体20の浮遊容量
とでローパスフィルタを構成し、高周波電流が薄膜抵抗
18から金メッキ層16側に流れず、低周波電流しか流
れないようにすることができるので、金メッキ層16、
17及び配線19のインダクタンス成分を無視すること
ができる。
【0060】したがって、本発明の電圧測定プローブの
第1実施形態は、図4に示すような等価回路を有するも
のとみなすことができる。図4中、24は電気光学素子
10の信号印加電極11と基準電位電極12との間の抵
抗、25は電気光学素子10の信号印加電極11と基準
電位電極12との間の容量、26は導電体20が有する
浮遊容量である。
【0061】このように、薄膜抵抗18と導電体20の
浮遊容量26とでローパスフィルタが構成されるので、
導電体20の浮遊容量26が小さい場合であっても、金
メッキ層17への高周波電流の流出を抑えて、金メッキ
層17や配線19のインダクタンス成分による高周波電
圧の発生を防ぐことができ、測定対象信号の電圧波形測
定時、基準電位電極12に余分な高周波電圧が発生しな
いようにすることができる。
【0062】また、導電体20は、金メッキ層16に接
続するように形成されているので、電気光学素子10の
信号印加電極11と基準電位電極12との間の容量を通
して金メッキ層16に誘起される高周波電流を導電体2
0が有する浮遊容量に流し、金メッキ層16に高周波電
圧が発生することを回避することができる。
【0063】したがって、測定対象信号が高周波数信号
であっても、信号印加電極11と基準電位電極12との
間に印加される測定対象信号電圧の周波数特性をフラッ
トとすることができ、信号印加電極11と基準電位電極
12との間に測定対象信号電圧を印加することができ
る。即ち、高域側の電圧波形測定帯域を拡大し、高周波
数信号の電圧波形を測定することができる。
【0064】また、本発明の電圧測定プローブの第1実
施形態においては、配線19を接地せずに、高入力イン
ピーダンス増幅器の入力端子に接続し、導電針13を測
定対象配線に接触させ、測定対象配線を伝播する測定対
象信号電圧を信号印加電極11に印加する場合には、従
来のように測定対象信号の低周波電圧成分ないし直流電
圧成分を測定することができる。
【0065】このように、本発明の電圧測定プローブの
第1実施形態によれば、高域側の電圧波形測定帯域を拡
大し、高周波数信号の電圧波形を測定することができ、
しかも、従来のように測定対象信号の低周波電圧成分な
いし直流電圧成分を測定することができる。
【0066】なお、本発明の電圧測定プローブの第1実
施形態においては、金メッキ層16、17間に薄膜抵抗
18を形成した場合について説明したが、この代わり
に、金メッキ層16、17間にチップ抵抗を接続するよ
うにしても良く、また、導電体20の浮遊容量が大きい
場合には、薄膜抵抗18やチップ抵抗を設けなくとも良
い。
【0067】また、導電体20は、ガラス等の透明絶縁
体に透明導電膜を形成して構成することができ、このよ
うにする場合には、電圧測定プローブ位置の目視やカメ
ラ又は光学顕微鏡による確認を容易に行うことができ
る。
【0068】また、抵抗24の抵抗値をR0、容量25
の容量値をC0、薄膜抵抗18の抵抗値をR1、浮遊容量
26の容量値をC1、ωを角周波数とすると、信号印加
電極11と基準電位電極12との間に印加される測定対
象信号電圧の周波数特性r(ω)は、 r(ω)=1/[1+(R1/R0)×(1+jωC00)/(1
+jωC11)] となる。
【0069】したがって、R0×C0=R1×C1とする場
合には、信号印加電極11と基準電位電極12との間に
印加される測定対象信号電圧の周波数特性r(ω)を最も
良くすることができる。
【0070】また、本発明の電圧測定プローブの第1実
施形態においては、金メッキ層16、17及び薄膜抵抗
18を形成した場合について説明したが、これら金メッ
キ層16、17及び薄膜抵抗18を形成せず、基準電位
電極12又は導電体20から配線19を直接又は抵抗を
介して引き出すようにしても良い。
【0071】本発明の電圧測定プローブの第2実施形態
・・図5〜図8 図5、図6及び図7はそれぞれ本発明の電圧測定プロー
ブの第2実施形態の要部を示す概略的正面図、概略的部
分断端面図及び概略的平面図、図8は図5のX−X線に
沿った概略的断面図である。
【0072】図5、図6、図7又は図8において、29
は電気光学素子、30は電気光学素子29の下面に形成
された入射レーザパルス光を反射する反射電極を兼ねる
金からなる信号印加電極、31は電気光学素子29の上
面に形成された透明導電膜からなる基準電位電極、32
は信号印加電極30を介して電気光学素子29に固定さ
れた先端の先鋭な導電針である。
【0073】また、33は基準電位電極31を介して電
気光学素子29を保持する電気光学素子保持部材であ
り、34はセラミックスの円筒体、35、36はセラミ
ックスの円筒体34の外側面に間隙をもって円筒状に形
成された金メッキ層、37は金メッキ層35、36の間
に接続されたチップ抵抗である。
【0074】なお、信号印加電極30及び基準電位電極
31が形成された電気光学素子29と、導電針32と、
電気光学素子保持部材33とで電気光学プローブ38が
構成されている。
【0075】また、39、40、41は絶縁体、42は
金メッキ層35と間隙をもって容量結合するように絶縁
体41に固定された導電体、43、44は電気光学プロ
ーブ38を上下方向に変位可能に保持する導電性バネ、
45は電気光学プローブ38の上下方向の変位を検出す
る変位センサ、46は導電性バネ44から引き出された
配線である。
【0076】このように構成された本発明の電圧測定プ
ローブの第2実施形態においては、配線46を接地し、
基準電位電極31に基準電位として接地電位を印加し、
基準電位電極31を接地電位に維持すると共に、導電針
32を測定対象配線に接触させ、測定対象配線を伝播す
る測定対象信号を信号印加電極30に印加し、電気光学
素子29の上方からレーザパルス光47を基準電位電極
31を介して間欠的に電気光学素子29に入射し、信号
印加電極30で反射されたレーザパルス光48の偏光状
態を解析することにより、サンプリング測定法による測
定対象信号の電圧波形の測定を行うことができる。
【0077】ここに、チップ抵抗37を使用せず、金メ
ッキ層35、36を一体として形成した場合には、金メ
ッキ層35、36、導電性バネ44及び配線46がイン
ダクタンス成分や容量成分を分布させた複雑な回路とし
て働くので、高周波電流が金メッキ層35、36や導電
性バネ44や配線46に流れると、金メッキ層35、3
6や導電性バネ44や配線46のインダクタンス成分に
より高周波電圧が発生してしまう。
【0078】しかし、金メッキ層35、36を間隙をも
って形成し、金メッキ層35、36間にチップ抵抗37
を接続する場合には、チップ抵抗37と導電体42の浮
遊容量とでローパスフィルタを構成し、高周波電流がチ
ップ抵抗37から金メッキ層36側に流れず、低周波電
流しか流れないようにすることができるので、金メッキ
層35、36、導電性バネ44及び配線46のインダク
タンス成分を無視することができる。したがって、本発
明の電圧測定プローブの第2実施形態は、図1に示すと
同様の等価回路を有するものとみなすことができる。
【0079】このように、チップ抵抗37と導電体42
の浮遊容量とでローパスフィルタを構成することができ
るので、導電体42の浮遊容量が小さい場合であって
も、金メッキ層36への高周波電流の流出を抑えて、金
メッキ層36や配線46のインダクタンス成分による高
周波電圧の発生を防ぐことができ、測定対象信号の電圧
波形測定時、基準電位電極31に余分な高周波電圧が発
生しないようにすることができる。
【0080】また、導電体42が金メッキ層35に容量
結合されているので、電気光学素子29の信号印加電極
30と基準電位電極31との間の容量を通して金メッキ
層35に誘起される高周波電流を金メッキ層35と導電
体42との間の容量を介して導電体42が有する浮遊容
量に流し、金メッキ層35に高周波電圧が発生すること
を回避することができる。
【0081】したがって、測定対象信号が高周波数信号
であっても、信号印加電極30と基準電位電極31との
間に印加される測定対象信号電圧の周波数特性をフラッ
トとすることができ、信号印加電極30と基準電位電極
31との間に測定対象信号電圧を印加することができ
る。即ち、高域側の電圧波形測定帯域を拡大し、高周波
数信号の電圧波形を測定することができる。
【0082】また、本発明の電圧測定プローブの第2実
施形態においては、配線46を接地せずに、高入力イン
ピーダンスの増幅器の入力端子に接続し、導電針32を
測定対象配線に接触させ、測定対象配線を伝播する測定
対象信号を信号印加電極30に印加する場合には、従来
のように測定対象信号の低周波電圧成分ないし直流電圧
成分を測定することができる。
【0083】このように、本発明の電圧測定プローブの
第2実施形態によれば、高域側の電圧波形測定帯域を拡
大し、高周波数信号の電圧波形を測定することができ、
しかも、従来のように測定対象信号の低周波電圧成分な
いし直流電圧成分を測定することができる。
【0084】ちなみに、図9は信号印加電極30と基準
電位電極31との間に印加される測定対象信号電圧の周
波数特性を示す図であり、横軸に測定対象信号の周波
数、縦軸に電圧感度をとっており、□は本発明の電圧測
定プローブの第2実施形態の場合、◇は導電体42及び
チップ抵抗37を設けず、かつ、金メッキ層35、36
をショートした場合を示している。
【0085】ここに、導電体42及びチップ抵抗37を
設けず、かつ、金メッキ層35、36をショートした場
合には、電圧感度の周波数特性は、3GHzをピークと
して3GHzを越える部分は急激に落ち込んでいるが、
本発明の電圧測定プローブの第2実施形態の場合には、
10GHzまで伸びている。
【0086】なお、電気光学素子29の信号印加電極3
0と基準電位電極31との間の抵抗値をR2、電気光学
素子29の信号印加電極30と基準電位電極31との間
の容量値をC2、チップ抵抗37の抵抗値をR3、金メッ
キ層35と導電体42を介した接地との間の容量値をC
3、ωを角周波数とすると、信号印加電極30と基準電
位電極31との間に印加される測定対象信号電圧の周波
数特性r(ω)は、 r(ω)=1/[1+(R3/R2)×(1+jωC22)/(1
+jωC33)] となる。
【0087】したがって、R2×C2=R3×C3とする場
合には、信号印加電極30と基準電位電極31との間に
印加される測定対象信号電圧の周波数特性r(ω)を最も
良くすることができる。
【0088】また、本発明の電圧測定プローブの第2実
施形態によれば、導電体42は、電気光学プローブ38
に接触しないように絶縁体41に固定されているので、
電気光学プローブ38の重量増大を招くことなく、原子
力間顕微鏡機能を達成することができる。
【0089】なお、本発明の電圧測定プローブの第2実
施形態においては、金メッキ層35、36間にチップ抵
抗37を接続した場合について説明したが、この代わり
に、金メッキ層35、36間に薄膜抵抗を形成するよう
にしても良く、また、導電体42の浮遊容量が大きい場
合には、チップ抵抗37や薄膜抵抗を設けず、金メッキ
層35、36をショートするようにしても良い。
【0090】また、導電体42は、ガラス等の透明絶縁
体に透明導電膜を形成して構成することができ、このよ
うにする場合には、電圧測定プローブ位置の目視やカメ
ラ又は光学顕微鏡による確認を容易に行うことができ
る。
【0091】また、導電体42を本発明の電圧測定プロ
ーブの第2実施形態を備える電圧測定装置内の接地され
ている部材に接続する場合には、電圧測定装置内の接地
されている部材が有する浮遊容量を電気光学素子29の
信号印加電極30と基準電位電極31との間の容量を通
して金メッキ層35に流れる高周波電流を流す容量とし
て利用することができ、測定対象信号の電圧波形測定時
における基準電位電極31の更なる安定化を図ることが
できる。
【0092】本発明の電圧測定プローブの第3実施形態
・・図10〜図14 図10及び図11はそれぞれ本発明の電圧測定プローブ
の第3実施形態の要部を示す概略的正面図及び概略的部
分断端面図、図12は図10のY−Y線に沿った概略的
断面図、図13は図10のZ−Z線に沿った概略的断面
図である。
【0093】本発明の電圧測定プローブの第3実施形態
は、本発明の電圧測定プローブの第2実施形態が備える
導電体42と構成の異なる導電体50を設け、その他に
ついては、本発明の第2実施形態と同様に構成したもの
である。
【0094】図10中、導電体50において、51は電
気光学プローブ38に接触しないように絶縁体41に固
定された内導電体であり、内導電体51は、図11に示
すように、金メッキ層35を囲む径を小とする円筒部5
1Aを有している。
【0095】また、52、53は内導電体51の円筒部
51Aの外側に着脱可能とされた外導電体であり、5
4、55は外導電体52、53を内導電体51に取りつ
けるためのネジである。
【0096】このように構成された本発明の電圧測定プ
ローブの第3実施形態においては、外導電体52、53
を内導電体51に取り付ける場合には、本発明の電圧測
定プローブの第2実施形態と同様に、高域側の電圧波形
測定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測定する
ことができ、しかも、従来のように測定対象信号の低周
波電圧成分ないし直流電圧成分を測定することができ
る。
【0097】また、内導電体51は、電気光学プローブ
38に接触しないように絶縁体41に固定されているの
で、電気光学プローブ38の重量増大を招くことなく、
原子力間顕微鏡機能を達成することができる。
【0098】また、図14に示すように、外導電体5
2、53を内導電体51に取り付けないようにする場合
には、深い穴状の狭い領域へのプロービングを行い、測
定対象信号の電圧波形の測定及び低周波電圧成分ないし
直流電圧成分の測定を行うことができる。
【0099】この場合、本発明の電圧測定プローブの第
2実施形態と同様には高域側の電圧波形測定帯域を拡大
することはできないが、内導電体51を備えているの
で、従来例よりは高域側の電圧波形測定帯域を拡大する
ことができる。
【0100】また、外力に敏感な電気光学素子保持部材
33は、内導電体51に保護されるので、プローブを破
壊する心配がなく、外導電体52、53の付け外しを安
全かつ容易に行うことができる。
【0101】なお、内導電体51及び外導電体52、5
3は、ガラス等の透明絶縁体に透明導電膜を形成して構
成することができ、このようにする場合には、電圧測定
プローブ位置の目視やカメラ又は光学顕微鏡による確認
を容易に行うことができる。
【0102】また、内導電体51を本発明の電圧測定プ
ローブの第3実施形態を備える電圧測定装置内の接地さ
れている部材に接続する場合には、電圧測定装置内の接
地されている部材が有する浮遊容量を電気光学素子29
の信号印加電極30と基準電位電極31との間の容量を
通して金メッキ層35に流れる高周波電流を流す容量と
して利用することができ、測定対象信号の電圧波形測定
時における基準電位電極31の更なる安定化を図ること
ができる。
【0103】本発明の電圧測定装置の第1実施形態・・
図15 図15は本発明の電圧測定装置の第1実施形態の要部を
示す図であり、図15中、55は本発明の電圧測定プロ
ーブの第3実施形態、56は高入力インピーダンス増幅
器、57は高入力インピーダンス増幅器56の入力端
子、58は可変電圧源、59は可変電圧源58の出力端
子、60は電圧波形発生器、61は電圧波形発生器60
の出力端子である。
【0104】また、62は配線46を高入力インピーダ
ンス増幅器56の入力端子57又は基準電位供給部とし
ての接地又は可変電圧源58の出力端子59又は電圧波
形発生器60の出力端子61に選択的に接続するスイッ
チ手段である。
【0105】このように構成された本発明の電圧測定装
置の第1実施形態によれば、スイッチ手段62を介して
配線46を接地に接続する場合には、測定対象信号の電
圧波形を測定することができ、スイッチ手段62を介し
て配線46を高入力インピーダンス増幅器56の入力端
子57に接続する場合には、測定対象信号の低周波電圧
成分ないし直流電圧成分を測定することができる。そし
て、本発明の電圧測定プローブの第3実施形態による効
果を得ることができる。
【0106】また、可変電圧源58及び電圧波形発生器
60を設けているので、基準電位電極31に電圧を印加
したときの反射レーザパルス光48の偏光状態を検出す
ることにより、信号印加電極30と基準電位電極31と
の間に印加される電圧と反射レーザパルス光48の偏光
状態との関係を予め、あるいは、電圧波形測定中に容易
に測定することができ、電圧波形測定の容易化を図るこ
とができる。
【0107】また、基準電位電極31に電圧を印加した
ときの反射レーザパルス光48の偏光状態を検出するこ
とにより、導電針32のコンタクト状態を検出すること
もできる。
【0108】本発明の電圧測定装置の第2実施形態・・
図16 図16は本発明の電圧測定装置の第2実施形態の要部を
示す図であり、図16中、64は本発明の電圧測定プロ
ーブの第3実施形態、65は同軸線、66は同軸線65
の中心導体、67は同軸線65の外部導体、68は高入
力インピーダンスの増幅器である。
【0109】ここに、中心導体66は、一端を導電性バ
ネ44に接続され、他端を高入力インピーダンス増幅器
68の入力端子に接続され、外部導体67は、一端を内
導電体51に接続され、他端を高入力インピーダンス増
幅器68の出力端子に接続されている。
【0110】このように構成された本発明の電圧測定装
置の第2実施形態によれば、中心導体66を接地に接続
する場合には、測定対象信号の電圧波形を測定すること
ができ、中心導体66を接地しない場合には、測定対象
信号の低周波電圧成分ないし直流電圧成分を測定するこ
とができる。そして、本発明の電圧測定プローブの第3
実施形態による効果を得ることができる。
【0111】また、本発明の電圧測定装置の第2実施形
態によれば、外部導体67は高入力インピーダンス増幅
器68の出力端子に接続し、内導電体51は外部導体6
7を介して高入力インピーダンス増幅器68の出力端子
に接続するとしたことにより、測定対象信号の低周波電
圧成分ないし直流電圧成分の測定時、外部導体67及び
内導電体51に高入力インピーダンス増幅器68の出力
電圧を印加することができるので、中心導体66の浮遊
容量及び金メッキ層35と内導電体51との間の容量を
電気的にキャンセルし、測定の高速化を図ることができ
る。
【0112】なお、本発明の電圧測定装置の第2実施形
態においては、中心導体66の他端を高入力インピーダ
ンス増幅器68の入力端子に接続した場合について説明
したが、この代わりに、中心導体66と高入力インピー
ダンス増幅器68との間に図15に示すようなスイッチ
手段62を設けるようにしても良い。
【0113】また、本発明の電圧測定装置の第2実施形
態においては、外部導体67を高入力インピーダンス増
幅器68の出力端子に直接、接続した場合について説明
したが、この代わりに、スイッチ手段を介して外部導体
67を高入力インピーダンス増幅器68の出力端子に接
続するようにしても良い。
【0114】
【発明の効果】本発明中、第1の発明によれば、第2の
電極に接続された導電体を備えているので、高域側の電
圧波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測
定することができ、しかも、従来のように測定対象信号
の低周波電圧成分ないし直流電圧成分を測定することが
できる。
【0115】本発明中、第2の発明によれば、導電体の
浮遊容量が小さい場合であっても、高域側の電圧波形測
定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測定するこ
とができ、しかも、従来のように測定対象信号の低周波
電圧成分ないし直流電圧成分を測定することができる。
【0116】本発明中、第3の発明によれば、第2の発
明と同様の効果を得ることができると共に、電圧感度の
周波数特性を最も平坦にすることができる。
【0117】本発明中、第4の発明によれば、第1、第
2又は第3の発明と同様の効果を得ることができ、しか
も、電圧測定プローブ位置の目視やカメラ又は光学顕微
鏡による確認を容易に行うことができる。
【0118】本発明中、第5の発明によれば、導電層に
間隙をもって容量結合された導電体を備えているので、
高域側の電圧波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電
圧波形を測定することができる。また、電気光学プロー
ブの重量増大を招くことなく、原子力間顕微鏡機能を達
成することもできる。
【0119】本発明中、第6の発明によれば、導電層に
間隙をもって容量結合された導電体を備えているので、
高域側の電圧波形測定帯域を拡大し、高周波数信号の電
圧波形を測定することができ、しかも、従来のように測
定対象信号の低周波電圧成分ないし直流電圧成分を測定
することができる。また、電気光学プローブの重量増大
を招くことなく、原子力間顕微鏡機能を達成することも
できる。
【0120】本発明中、第7の発明によれば、導電体の
浮遊容量が小さい場合であっても、高域側の電圧波形測
定帯域を拡大し、高周波数信号の電圧波形を測定するこ
とができ、しかも、従来のように測定対象信号の低周波
電圧成分ないし直流電圧成分を測定することができる。
また、電気光学プローブの重量増大を招くことなく、原
子力間顕微鏡機能を達成することもできる。
【0121】本発明中、第8の発明によれば、第7の発
明と同様の効果を得ることができると共に、電圧感度の
周波数特性を最も平坦にすることができる。
【0122】本発明中、第9の発明によれば、第5、第
6、第7又は第8の発明と同様の効果を得ることがで
き、しかも、電圧測定プローブ位置の目視やカメラ又は
光学顕微鏡による確認を容易に行うことができる。
【0123】本発明中、第10の発明によれば、第2の
導電体を第1の導電体に取り付ける場合には、第5、第
6、第7、第8又は第9の発明と同様の効果を得ること
ができる。また、第2の導電体を第1の導電体に取り付
けない場合には、深い穴状の狭い領域でのプロービング
を行い、測定対象信号の電圧波形の測定及び低周波電圧
成分ないし直流電圧成分の測定を行うことができる。こ
の場合には、第5、第6、第7、第8又は第9の発明の
電圧測定プローブと同様には高域側の電圧波形測定帯域
を拡大することはできないが、第1の導電体により、従
来例よりは高域側の電圧波形測定帯域を拡大することが
できる。
【0124】本発明中、第11の発明によれば、装置内
の接地されている部材が有する浮遊容量を電気光学素子
の第1、第2の電極間の容量を通して第2の電極側に流
れる高周波電流を流す容量として利用することができ、
測定対象信号の電圧波形測定時における第2の電極の電
位の更なる安定化を図ることができる。
【0125】本発明中、第12の発明によれば、第2の
電極を基準電位供給部に電気的に接続する場合には、測
定対象信号の電圧波形を測定することができ、第2の電
極を高入力インピーダンス増幅器の入力端子に電気的に
接続する場合には、測定対象信号の低周波電圧成分ない
し直流電圧成分の測定を行うことができ、第1、第2、
第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10
の発明の電圧測定プローブによる効果を得ることができ
る。
【0126】本発明中、第13の発明によれば、第12
の発明と同様の効果を得ることができると共に、測定対
象信号の低周波電圧成分ないし直流電圧成分の測定時、
同軸線の中心導体が有する浮遊容量を電気的にキャンセ
ルすることができ、測定速度の高速化を図ることができ
る。
【0127】本発明中、第14の発明によれば、第5、
第6、第7、第8、第9又は第10の発明の電圧測定プ
ローブによる効果を得ることができると共に、測定対象
信号の低周波電圧成分ないし直流電圧成分の測定時、導
電層と導電体との間の容量を電気的にキャンセルするこ
とができ、測定速度の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電圧測定プローブの第1実施形態の要
部を示す概略的正面図である。
【図2】本発明の電圧測定プローブの第1実施形態の要
部を示す概略的中央縦断面図である。
【図3】本発明の電圧測定プローブの第1実施形態の要
部を示す概略的平面図である。
【図4】本発明の電圧測定プローブの第1実施形態の等
価回路図である。
【図5】本発明の電圧測定プローブの第2実施形態の要
部を示す概略的正面図である。
【図6】本発明の電圧測定プローブの第2実施形態の要
部を示す概略的部分断端面図である。
【図7】本発明の電圧測定プローブの第2実施形態の要
部を示す概略的平面図である。
【図8】図5のX−X線に沿った概略的断面図である。
【図9】本発明の電圧測定プローブの第2実施形態にお
ける信号印加電極と基準電位電極との間に印加される測
定対象信号電圧の周波数特性を示す図である。
【図10】本発明の電圧測定プローブの第3実施形態の
要部を示す概略的正面図である。
【図11】本発明の電圧測定プローブの第3実施形態の
要部を示す概略的部分断端面図である。
【図12】図10のY−Y線に沿った概略的断面図であ
る。
【図13】図10のZ−Z線に沿った概略的断面図であ
る。
【図14】本発明の電圧測定プローブの第3実施形態に
おいて、外導電体を内導電体に取り付けない状態を示す
概略的正面図である。
【図15】本発明の電圧測定装置の第1実施形態の要部
を示す図である。
【図16】本発明の電圧測定装置の第2実施形態の要部
を示す図である。
【図17】従来の電圧測定プローブの一例の要部を示す
概略的正面図である。
【符号の説明】
20、42、50 導電体

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象信号が印加される第1の電極と、
    高入力インピーダンス増幅器の入力端子又は基準電位供
    給部に選択的、電気的に接続される第2の電極が形成さ
    れた電気光学素子と、 前記第2の電極に電気的に接続された導電体とを備えて
    いることを特徴とする電圧測定プローブ。
  2. 【請求項2】一端を前記第2の電極又は前記導電体に電
    気的に接続され、他端を前記高入力インピーダンス増幅
    器の入力端子又は前記基準電位供給部に選択的、電気的
    に接続される抵抗を備えていることを特徴とする請求項
    1記載の電圧測定プローブ。
  3. 【請求項3】前記電気光学素子の前記第1、第2の電極
    間の抵抗値をR0、前記電気光学素子の前記第1、第2
    の電極間の容量値をC0、前記抵抗の抵抗値をR1、前記
    導電体の浮遊容量の容量値をC1とすると、 R0×C0=R1×C1 とされていることを特徴とする請求項2記載の電圧測定
    プローブ。
  4. 【請求項4】前記導電体は、透明絶縁体に透明導電膜を
    形成して構成されていることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の電圧測定プローブ。
  5. 【請求項5】測定対象信号が印加される第1の電極と、
    第2の電極が形成された電気光学素子と、一端側を前記
    第2の電極に接続された導電層を有し、前記電気光学素
    子を保持する電気光学素子保持手段とを有する電気光学
    プローブと、 原子力間顕微鏡機能を達成できるように前記電気光学プ
    ローブを保持する電気光学プローブ保持手段と、 前記導電層に間隙をもって容量結合するように前記電気
    光学プローブ保持手段に備えられた導電体とを備えてい
    ることを特徴とする電圧測定プローブ。
  6. 【請求項6】前記導電層は、他端側を高入力インピーダ
    ンス増幅器の入力端子又は基準電位供給部に選択的、電
    気的に接続されることを特徴とする請求項5記載の電圧
    測定プローブ。
  7. 【請求項7】一端を前記導電層に接続され、他端を前記
    高入力インピーダンス増幅器の入力端子又は前記基準電
    位供給部に選択的、電気的に接続される抵抗を備えてい
    ることを特徴とする請求項6記載の電圧測定プローブ。
  8. 【請求項8】前記電気光学素子の前記第1、第2の電極
    間の抵抗値をR2、前記電気光学素子の前記第1、第2
    の電極間の容量値をC2、前記抵抗の抵抗値をR3、前記
    導電体を介しての前記導電層と接地との間の容量の容量
    値をC3とすると、 R2×C2=R3×C3 とされていることを特徴とする請求項7記載の電圧測定
    プローブ。
  9. 【請求項9】前記導電体は、透明絶縁体に透明導電膜を
    形成して構成されていることを特徴とする請求項5、
    6、7又は8記載の電圧測定プローブ。
  10. 【請求項10】前記電気光学素子保持手段は、前記第2
    の電極を介して一端側で前記電気光学素子を保持する絶
    縁体からなる円筒体を有し、 前記導電層は、前記円筒体の外側面に円筒状に形成さ
    れ、 前記導電体は、前記導電層を囲む円筒部を有し、前記電
    気光学プローブ保持手段に備えられた第1の導電体と、
    前記円筒部の外側に着脱可能とされた第2の導電体とを
    有していることを特徴とする請求項5、6、7、8又は
    9記載の電圧測定プローブ。
  11. 【請求項11】請求項5、6、7、8、9又は10記載
    の電圧測定プローブを備える電圧測定装置において、 請求項5、6、7、8、9又は10記載の電圧測定プロ
    ーブが備える前記導電体は、装置内の接地されている部
    材に電気的に接続されていることを特徴とする電圧測定
    装置。
  12. 【請求項12】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9又は10記載の電圧測定プローブを備える電圧測
    定装置において、 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記
    載の電圧測定プローブが備える前記第2の電極を高入力
    インピーダンス増幅器の入力端子又は基準電位供給部に
    選択的、電気的に接続するスイッチ手段を備えているこ
    とを特徴とする電圧測定装置。
  13. 【請求項13】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9又は10記載の電圧測定プローブが備える前記第
    2の電極は、同軸線の中心導体を介して前記スイッチ手
    段に接続され、前記同軸線の外部導体は、高入力インピ
    ーダンス増幅器の出力端子に接続されているか、あるい
    は、前記同軸線の外部導体を高入力インピーダンス増幅
    器の出力端子に電気的に接続するスイッチ手段を備えて
    いることを特徴とする請求項12記載の電圧測定装置。
  14. 【請求項14】請求項5、6、7、8、9又は10記載
    の電圧測定プローブを備える電圧測定装置において、 請求項5、6、7、8、9又は10記載の電圧測定プロ
    ーブが備える前記導電体は、高入力インピーダンス増幅
    器の出力端子に電気的に接続されているか、あるいは、
    請求項5、6、7、8、9又は10記載の電圧測定プロ
    ーブが備える前記導電体を高入力インピーダンス増幅器
    の出力端子に電気的に接続するスイッチ手段を備えてい
    ることを特徴とする電圧測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009139274A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Toto Ltd 高周波センサ

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