JPH11343985A - エンジンのオイルポンプ - Google Patents

エンジンのオイルポンプ

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Publication number
JPH11343985A
JPH11343985A JP14903098A JP14903098A JPH11343985A JP H11343985 A JPH11343985 A JP H11343985A JP 14903098 A JP14903098 A JP 14903098A JP 14903098 A JP14903098 A JP 14903098A JP H11343985 A JPH11343985 A JP H11343985A
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JP
Japan
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oil
pressure
crankshaft
clutch
inner rotor
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Application number
JP14903098A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Inaba
隆一 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
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Publication of JPH11343985A publication Critical patent/JPH11343985A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C2/10Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C2/102Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes

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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの効率を高め、オイル圧送の断続を
スムーズに行ってオイルを定量流すようにしたエンジン
のオイルポンプを提供する。 【解決手段】 インナーロータ9とクランク軸3との間
に筒状のつば付プレッシャーピース16を介挿すると共に
クランク軸3に軸方向移動可能に連結し、インナーロー
タ9の円板面とつば16b との間にクラッチプレート19を
介在させ、クラッチプレート19に対応するつば16b の裏
側に皿ばね18を配し、プレッシャーピース16の端面16a
を圧力室17に臨ませた。吐出するオイルの一定圧Pにて
クラッチプレート19が滑り出し、インナーロータ9の回
転数がクランク回転数より低下し、吐出圧を下げるの
で、オイルの供給量が調整できる。また、吐出圧の低下
によりクラッチプレート19が連繋するが、途中、断続の
中間状態を呈し、緩やかな変化で油圧を一定に保つこと
ができ、かつ、エンジンの効率を良くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】車両用エンジンではオイル供
給をエンジンの回転を利用して循環させるようにしてい
るものがある。本発明は、オイルの供給量がエンジンの
回転数にあまり影響されないようにしたエンジンのオイ
ルポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリンダブロックとシリンダヘッ
ドとで構成されるシリンダ本体の下部にオイルパンが取
り付けられ、シリンダブロックの前面に設けたオイルポ
ンプによって、オイルパン内のオイルが循環されるよう
になっている。図8に示すシリンダブロック1はベアリ
ングキャップ2と協働してクランク軸3を支持してお
り、クランク軸3のシリンダブロック1から突出した部
分にはオイルポンプ4が組み込まれ、クランク軸3はオ
イルシール5を介在してポンプケース6から突出され、
突出した先部にはタイミングプーリ7、クランクプーリ
8が並設されている。
【0003】また、シリンダブロック1の前面に設けた
オイルポンプ4はポンプケース6内にインナーロータ9
とアウターロータ10とを備え、これらを覆うようにプレ
ート11がポンプケース6に接合されている。図9、図1
0に示すように、クランク軸3の外周には2つの平面部
3aが対峙して形成され、インナーロータ9の内孔もこの
形状に倣ってこの位置に嵌合され、クランク軸3の回転
に合わせインナーロータ9が回転するようになってい
る。アウターロータ10はインナーロータ9の軸心とずら
してポンプケース6内に回転自在に設置されている。そ
して、インナーロータ9とアウターロータ10の歯数の違
いによって隙間を形成し、クランク軸3の回転によって
インナーロータ8が回転し、隙間内に充填されたオイル
を吸込孔12から吐出孔13へ移送するようになっている。
【0004】そして、エンジン全体については、オイル
はストレーナからオイル吸込孔12へ導かれ、オイル吐出
孔13よりエンジン本体へ圧送される。また、オイルポン
プ4はリリーフバルブ14を備え、所定の油圧以上ではリ
リーフ孔よりオイルを排出してエンジン各部の油圧が上
がり過ぎないようにしている。これは各部のオイル洩れ
等、油圧過大によるトラブルから回避するように付加し
たものである。
【0005】リリーフバルブ14は、エンジンの回転数が
上がるとオイルポンプ4からの吐出量が増えて供給量上
限を越えるので、供給量上限近くなるとこの油圧によっ
てリリーフバルブ14内のばねが働き、通路が開いて過剰
なオイルがオイルパンに戻るようになっている(特開平
5-209673号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、過剰な
オイルがオイルパンに戻ることは、エンジンがオイルポ
ンプを駆動していることであり、必要以上の仕事をして
いることになる。したがって、エンジン性能が有効に利
用されておらず、その分燃費に負担が掛かることにな
る。一方、リリースされたオイルはクランクルーム内に
放出され、オイルパン油面を荒らすことになり、泡立
ち、およびエアレーションの原因となっている。そこ
で、油圧が高いときにオイルポンプを停止させることが
考えられるが、単にオイルポンプを停止させるとオイル
の供給が途切れて不具合を生じる。
【0007】本発明は、エンジンの効率を高め、エンジ
ン回転数が高くなったときの供給する油圧が高い状態に
おいて、オイル圧送の断続をスムーズに行ってオイルを
定量流すようにしたエンジンのオイルポンプを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1の発明は、シリンダブロックから
突出したクランク軸に併設した、インナーロータとアウ
ターロータとを備えたエンジンのオイルポンプにおい
て、クランク軸と該クランク軸に挿通したインナーロー
タとの間に、供給された油圧で作動するクラッチを設け
たことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、クラッチがインナーロータとクランク軸との径方向
で断続されることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は請求項1の発明におい
て、クランク軸の径方向に延長してクラッチを設置する
と共に、クラッチがインナーロータとの円板面とで断続
されることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は請求項1ないし請求項3
の発明において、クラッチはばねによって連繋方向に付
勢され、オイルの吐出圧によってばねの付勢力に抗して
クラッチを離す方向に作動することを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、インナーロータとクラ
ンク軸との間に筒状のつば付プレッシャーピースを介挿
すると共に前記クランク軸に軸方向移動可能に連結し、
前記インナーロータの円板面と前記つばとの間にクラッ
チプレートを介在させ、該クラッチプレートに対応する
前記つばの裏側にばねを配し、前記プレッシャーピース
の端面を、吐出されたオイルと接触する位置に配したこ
とを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、クランク軸を挿通した
インナーロータの内孔に円すい状テーパ面を備え、前記
クランク軸と前記インナーロータとの間に、外周に円す
い状テーパ面を備えた筒状のつば付プレッシャーピース
を介挿すると共に前記クランク軸に軸方向移動可能に連
結し、前記プレッシャーピースの端面を、吐出されたオ
イルと接触する位置に配し、かつ、前記プレッシャーピ
ースのつばの対応する側にばねを配したことを特徴とす
る。
【0014】請求項7の発明は請求項5の発明に対し
て、クラッチプレートを多層板で構成したことを特徴と
する。
【0015】請求項8の発明は請求項5の発明に対し
て、プレッシャーピースに圧接するばねを回転自在に設
けたことを特徴とする。
【0016】請求項9の発明は請求項1,2,3,4,
5,7,8の発明に対して、インナーロータをクランク
軸に対してフリーにさせるためのオイルの供給通路に、
該通路を開閉するバルブを設け、該バルブをエンジンの
状況に合わせて制御するようにしたことを特徴とする。
【0017】以上の構成において、オイルポンプのイン
ナーロータを断続させるため、クランク軸との間にクラ
ッチを設けてトルク伝達をオン、オフさせる。この作動
は供給するオイルの油圧によって行うので連続した可変
状態が得られ、スムーズな切り換えができる。また、ク
ラッチが離れていれば、インナーロータは駆動されない
のでメカニックロスがない。当然、オイルを圧送しない
ので、油圧は下降状態となり、従来のリリーフ構造の作
用を兼ね、従来のリリーフ構造は不要となる。また、油
圧が高くなると、ばねに抗する圧力でクラッチが離れる
ので、吐出圧はほぼクラッチが離れるとき(上限)の油
圧となる。ついで、油圧が低下すると再びクラッチが繋
がり、インナーロータを駆動してオイルを圧送する。こ
のクラッチの断続の繰り返し行うことで油圧を一定に保
つことになる。
【0018】このほか、プレッシャーピースの端面は吐
出孔と連通した圧力室に臨み、圧力室の壁面を構成して
おり、インナーロータとプレッシャーピースはブッシュ
を介装して相対回転自在にされている。また、プレッシ
ャーピースの回転と追従するようにばねを設置すること
で円周方向の摩擦をなくし油圧に対する応答性を良くす
る。また、ばねと油圧を制御することにより、状況によ
り吐出圧を変えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1に示すように、シリンダ
ブロック1から突出されたクランク軸3にはオイルポン
プ4が併設され、クランク軸3はケーシングであるポン
プケース6とアウターケース15を貫通し、オイルシール
5により内部が密閉されている。また、図2に示すよう
にアウターケース15はポンプケース6に締結されてい
る。また、図1に示すオイルポンプ4の内部にはインナ
ーロータ9とアウターロータ10を収容しており、クラン
ク軸3とインナーロータ9との間には、つば付筒状のプ
レッシャーピース16が介装され、プレッシャーピース16
はクランク軸3の外周に形成した一対の平面部3aに嵌合
し、かつ、軸方向にスライド可能に嵌挿されている。
【0020】プレッシャーピース16のアウターケース15
側の端面16a はオイルポンプ4の吐出側の圧力室17に臨
み、端面16a が圧力室17の壁面と油圧の受圧面とを兼ね
ている。プレッシャーピース16の端面16a と反対側はつ
ば16b が形成され、つば16bとポンプケース6との間に
皿ばね18が介装されている。また、皿ばね18に対向して
つば16b の内側にはクラッチプレート(摩擦材)19がイ
ンナーロータ9の円板面に当接するように配されてい
る。また、プレッシャーピース16の外周面(断面円形)
とインナーロータ9の内孔(断面円形)との間にブッシ
ュ20を介挿し、互いの回転をスムーズにさせている。こ
こで、クラッチプレート19は例えば、金属板の両面に摩
擦材を接合したものである。また、皿ばね18はプレッシ
ャーピース16のつば16b を押圧し、これによりクラッチ
プレート19をインナーロータ9の円板面に押し付け、こ
の円板面での摩擦力によってクランク軸3の回転がイン
ナーロータ9へ伝達され、オイルポンプ4が駆動する。
【0021】圧力室17はクランク軸3の周囲近傍に配置
され、オイルポンプ4の吐出室21とオイル通路13a によ
って連絡されている。よって、運転時は吐出力が圧力室
17に加わり、プレッシャーピース16の受圧面(端面16a
)に作用して皿ばね18の押し付け荷重を低減してい
る。この吐出圧が設定値P0 になった時、クラッチプレ
ート19が滑り出すように皿ばね18の仕様およびプレッシ
ャーピース16の形状を設定している。油圧の設定値P0
において、ポンプ駆動トルク>=クラッチ伝達トルクと
する。
【0022】したがって、最初はクラッチ機構によりプ
レッシャーピース16とインナーロータ9が結合してクラ
ンク軸3の回転によりオイルが供給される。エンジンの
回転数が上がると吐出圧が上昇するが、吐出圧の上昇と
共にクラッチ締結力を減じ、設定値Pになるとクラッチ
プレート19が滑り出し、吐出圧が低減してオイルの供給
量が一定となる。従来は、低油温・高粘度時または高回
転時に油圧が上り過ぎた場合にリリーフするが、本案で
はオイルポンプ4をインナーロータ9自体、休止状態に
したので、リリーフバルブ機構を不要としたものであ
る。
【0023】また、クラッチ機構を使用したことによ
り、ややクラッチプレート19が滑った状態ではインナー
ロータ9の回転はクランク回転より減速した駆動を起こ
すことが可能である。よって、オイルポンプ4の駆動を
オン、オフの瞬時切り換えでなく、自ら発生する油圧に
よって、オン、オフの中間の半クラッチ状態にもなるの
でオイルポンプ4の駆動と停止を滑らかに操作すること
ができる。このことは急激な油圧の変化はなく、安定し
た一定油圧を得ることができることを示している。この
ように、オイルポンプ4内にクラッチ機構を有するの
で、エンジンへの組付性も従来品と同様で容易であり、
また、クラッチ機構の機能確認(品質チェック)をオイ
ルポンプアッシーの単品状態で行えるので、保守が容易
となるものである。
【0024】また、図3に示すように、クラッチプレー
ト19を多層板19a および19b の構造にすることで、クラ
ッチの機能が緩やかになり、供給量の急激な変化を抑え
ることができる。なお、図3の符号22a および22b はス
プラインであり、プレッシャーピース16のキー23a およ
びインナーロータ9のキー23b と嵌合する。さらに、ブ
ッシュ20の代わりにニードルベアリングを介装すること
により、さらに摺動性が向上するものである。
【0025】次に、他の実施の形態を図4を参照して説
明する。まず、プレッシャーピース16の外周面とインナ
ーロータ9の内孔に円すい状テーパ面16c ,9aを形成
し、プレッシャーピース16の軸方向移動によって互いの
テーパ面16c ,9aが接触すると共に、プレッシャーピー
ス16とインナーロータ9のテーパ面16c ,9aの摩擦力に
より、インナーロータ9が駆動するようになっている。
したがって、前述したブッシュ20、クラッチプレート19
は不要となっている。
【0026】エンジン始動時において油圧が低いとき
は、プレッシャーピース16は皿ばね18によりインナーロ
ータ9へ押し込められ、テーパ面16c ,9aの摩擦力によ
り嵌合している。このテーパ嵌合により、クランク軸3
の回転がインナーロータ9へ伝達され、オイルポンプ4
が駆動する。このとき、吐出圧が設定値P0 になったと
きに、ポンプ駆動トルク>=テーパ面伝達トルクとなる
ようにテーパ面16c ,9aを作る。この吐出圧がほぼ設定
値P0 の状態でオイルを供給することになり、わずかに
吐出圧が大きくなるとテーパ面16c ,9aで滑りが生じ、
ポンプ回転数と吐出圧を減じることになる。また、プレ
ッシャーピース16のテーパ面16c とインナーロータ9の
テーパ面9aの間に摩擦材を介挿させても良い。これによ
り、テーパ嵌合のみの場合より、摩擦方向が安定しテー
パ面16c ,9aの滑りおよび最密着が緩やかに行え、滑り
量(減速比)のチューニングもやり易く、皿ばね18に抗
する圧力でテーパ面16c ,9aが滑るようになる。
【0027】次に他の実施の形態を図5を参照して説明
する。まず、プレッシャーピース16が油圧によって軸方
向に移動してクラッチプレート19を徐々に緩く嵌合して
いくとき、プレッシャーピース16と皿ばね18とは係合が
強くなる。そこで、図5に示す皿ばね18はポンプケース
6の内側においてスラストベアリング24を介して支持し
ている。このため、皿ばね18はクランク軸3を中心に回
転可能にされ、プレッシャーピース16と皿ばね18が圧接
した状態では一緒に回転するので皿ばね18の応答性が向
上する。
【0028】また、図6に示すように、プレッシャーピ
ース16とクランク軸3との間にガイドピース25を介挿す
る構造のものでは、クランク軸3とガイドピースが2面
幅(一対の平面部3a)によって嵌合し、ガイドピース25
とプレッシャーピース16とは同様に2面幅によって嵌合
され、圧力室17はガイドピース25のフランジ26で閉じら
れ、かつ、フランジ26に形成した複数のオイル孔26a に
よってプレッシャーピース16の受圧面16a に油圧が掛か
るようにされている。ガイドピース25はプレッシャーピ
ース16より軸方向外側に延長され、端部にサークリップ
27を取り付けており、サークリップ27に係合しプレッシ
ャーピース16に圧接する皿ばね18が設けられている。こ
の場合、ガイドピース25が軸方向に移動自在にされてい
るので、ガイドピース25のフランジ26でインナーロータ
9を支持させ、皿ばね18の力が抜けないようにしてプレ
ッシャーピース16をクラッチプレート19に圧接させイン
ナーロータ9と連繋させている。したがって、皿ばね18
とプレッシャーピース16との間に円周方向の摩擦がほと
んどなくクラッチの滑り出す油圧(設定値P0 )の応答
性を向上させるものである。
【0029】次に他の実施の形態を図7を参照して説明
する。図7のエンジンのオイルポンプ4の構成は、圧力
室17に連通するオイル通路13a にソレノイドバルブ28を
設け、エンジン負荷、メイギャラリー油圧、油温等のデ
ータをCPUに入力し、所定条件においてCPUがソレ
ノイドバルブ28を開閉制御するものであり、他の部分は
図1に示す構成と同じである。ソレノイドバルブ28を使
用した開閉構造はオイル通路13a 内にソレノイドバルブ
28のプランジャー28a を進退させ、スイッチオンのとき
に閉塞し、オフのときに解除する。
【0030】開閉制御するときの油圧の設定の前に、エ
ンジン作動において、エンジン負荷が中負荷で、油温が
中温時かつ高回転時に必要十分な油圧をP1 とする。前
述した設定値P0 はエンジンが最も過酷な条件(高回
転、全負荷、高油温時)での必要十分な油圧をP2 とし
ている。設定値P0 は皿ばね18の弾性によって決める
が、ここでも、クラッチの滑り出す油圧をP1 になるよ
うに皿ばね18を選定している。また、以下の状況になる
と、油圧P1 より高い油圧を必要とする。 状況1.高負荷時は筒内圧(燃焼圧)が大きく、クラン
ク軸受への荷重が大となる。 状況2.オイルが高温時はオイル粘度が低下し、オイル
による軸受保持力が低減する。 状況3.上記の要因と他の要因の複合形態。
【0031】したがって、エンジンの稼働状況を判定す
るCPUを設け、CPUがソレノイドバルブ28をオンオ
フして圧力室17に油圧を加えるか否かを決定している。
機能的には状況1〜3のときはソレノイドバルブ28をオ
ンにして圧力室17に油圧を掛けない。よってクラッチは
機能せず、ポンプは駆動される。吐出圧がP2 に達する
とソレノイドバルブ28をオフとして圧力室17を加圧し、
クラッチが切れて吐出圧はP2 以上にはならない。そし
て、この時の吐出圧PT は以下の通りである。 1.通常時(中負荷、中油温)はソレノイドバルブ28を
オフにしてオイル通路13a を開放とするので、PT <=
1 となる。 2.高負荷、高油温時は、ソレノイドバルブ28をオンに
してプランジャー28aをB位置(図7)まで突出させ、
オイル通路13a を閉鎖する。このときクラッチは切れな
いので吐出圧PT が上昇する。吐出圧が上昇を続けてP
2 に達するとソレノイドバルブ28がオフとなる。これに
より、P1 <PT <=P2 となる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、クラッチによりインナーロータが断続し、吐出する
オイルが所定の油圧(設定値P0 )になるとクラッチが
滑り出し、インナーロータの回転数がクランク回転数よ
り低下し、吐出圧を下げるので、オイルの供給量が調整
できる。また、油圧が下がってくると、クラッチを押し
付ける荷重が増大し、クラッチは再び繋る。これにより
従来のリリーフバルブが不要となる。そして、この吐出
圧により半クラッチ状態になることもあり、緩やかな変
化によって油圧を一定に保つことができる。また、油圧
が高いときにはオイルポンプが停止するのでエンジンに
必要以上の仕事をさせることがなく、エンジンの効率を
良くすることができる。請求項2記載の発明では、クラ
ッチが周方向に働くので断続が緩やかになり、供給圧の
変動を低くすることができる。請求項3記載の発明で
は、クラッチが軸方向に働くので油圧変化を敏感に捕ら
えることができる。請求項4記載の発明では、ばねの付
勢力に抗する力を油圧の設定値とすることができ、オイ
ル供給量を制御でき、一定圧以上にならないようにイン
ナーロータが減速する(滑る)ので、メカニックロスが
低減し、燃費が向上する。以上の構成において、従来品
のリリーフバルブ機構とは異なり、従来のリリーフ時の
エアレーションの問題は発生しないので、オイル供給は
安定に行える。また、請求項5記載の発明では、プレッ
シャーピースの端面が受圧面となり、吐出圧によってプ
レッシャーピースがばねの付勢力に抗して軸方向に移動
し、これによりインナーロータの回転がスムーズに調節
され、一定圧でオイルを供給することができる。請求項
6記載の発明では、プレッシャーピースの外周面がイン
ナーロータの内孔壁と摺接され、これによりクランク軸
の回転を伝達するものであり、摺接面がテーパ面である
ので、摩擦面が大きく、確実な断続を行えるものであ
る。請求項7記載の発明では、多層板をクラッチプレー
トに使用したので、クラッチの動作が緩やかになり、急
激な油圧変化を起こさず、オイル供給を安定にすること
ができる。請求項8記載の発明では、プレッシャーピー
スとばねの接触において円周方向の摩擦が相殺されるの
で油圧に対する応答性が良くなる。請求項9記載の発明
では、油圧を所定条件で制御することができ、エンジン
出力に応じた吐出圧でオイルを循環させることができ
る。また、以上の構成において、オイルポンプに使用さ
れるクランク軸回りにクラッチを設けるので、エンジン
への組付性は従来と同様に行われ、ポンプアッシー単品
でクラッチ機能確認ができ、メンテナンスも簡易にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態のオイルポンプの側断
面図である。
【図2】図1に示すオイルポンプのA−A矢視方向の断
面図である。
【図3】図1に示すオイルポンプのクラッチプレートの
変形例を示す要部側断面図である。
【図4】他の実施の形態のオイルポンプの側断面図であ
る。
【図5】他の実施の形態のオイルポンプの側断面図であ
る。
【図6】図5に示すオイルポンプの皿ばね部分の変形例
を示す側断面図である。
【図7】図1に示すオイルポンプの制御系を説明する側
断面図である。
【図8】従来の車両用オイルポンプの周辺の側断面図で
ある。
【図9】図8に示すオイルポンプの正面図である。
【図10】図8に示すB−B矢視方向の断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 3 クランク軸 4 オイルポンプ 9 インナーロータ 9a テーパ面 10 アウターロータ 13a オイル通路 16 プレッシャーピース 16a 端面 16b つば 16c テーパ面 18 ばね 19 クラッチ 19a 多層板 28 バルブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックから突出したクランク
    軸に併設した、インナーロータとアウターロータとを備
    えたエンジンのオイルポンプにおいて、クランク軸と該
    クランク軸に挿通したインナーロータとの間に、供給さ
    れた油圧で作動するクラッチを設けたことを特徴とする
    エンジンのオイルポンプ。
  2. 【請求項2】 クラッチがインナーロータとクランク軸
    との径方向で断続されることを特徴とする請求項1記載
    のエンジンのオイルポンプ。
  3. 【請求項3】 クランク軸の径方向に延長してクラッチ
    を設置すると共に、クラッチがインナーロータとの円板
    面とで断続されることを特徴とする請求項1記載のエン
    ジンのオイルポンプ。
  4. 【請求項4】 クラッチはばねによって連繋方向に付勢
    され、オイルの吐出圧によってばねの付勢力に抗してク
    ラッチを離す方向に作動することを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載のエンジンのオイルポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 インナーロータとクランク軸との間に筒
    状のつば付プレッシャーピースを介挿すると共に前記ク
    ランク軸に軸方向移動可能に連結し、前記インナーロー
    タの円板面と前記つばとの間にクラッチプレートを介在
    させ、該クラッチプレートに対応する前記つばの裏側に
    ばねを配し、前記プレッシャーピースの端面を、吐出さ
    れたオイルと接触する位置に配したことを特徴とするエ
    ンジンのオイルポンプ。
  6. 【請求項6】 クランク軸を挿通したインナーロータの
    内孔に円すい状テーパ面を備え、前記クランク軸と前記
    インナーロータとの間に、外周に円すい状テーパ面を備
    えた筒状のつば付プレッシャーピースを介挿すると共に
    前記クランク軸に軸方向移動可能に連結し、前記プレッ
    シャーピースの端面を、吐出されたオイルと接触する位
    置に配し、かつ、前記プレッシャーピースのつばの対応
    する側にばねを配したことを特徴とするエンジンのオイ
    ルポンプ。
  7. 【請求項7】 クラッチプレートを多層板で構成したこ
    とを特徴とする請求項5記載のエンジンのオイルポン
    プ。
  8. 【請求項8】 プレッシャーピースに圧接するばねを回
    転自在に設けたことを特徴とする請求項5記載のエンジ
    ンのオイルポンプ。
  9. 【請求項9】 インナーロータをクランク軸に対してフ
    リーにさせるためのオイルの供給通路に、該通路を開閉
    するバルブを設け、該バルブをエンジンの状況に合わせ
    て制御するようにしたことを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5,7,8記載のいずれか一つのエンジンのオ
    イルポンプ。
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