JPH11343906A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JPH11343906A
JPH11343906A JP10148912A JP14891298A JPH11343906A JP H11343906 A JPH11343906 A JP H11343906A JP 10148912 A JP10148912 A JP 10148912A JP 14891298 A JP14891298 A JP 14891298A JP H11343906 A JPH11343906 A JP H11343906A
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JP
Japan
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air
fuel
valve
bypass valve
amount
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JP10148912A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Miyamoto
勝彦 宮本
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーン運転モードとの間での切り換え時にお
けるトルク変化を減少する。 【解決手段】 ストイキオフィードバックモードからリ
ーン運転モードに切り換える際に、第1エアバイパス弁
25に比べて応答性がよい第2エアバイパス弁28を使
用して空気を導入する場合、第2エアバイパス弁28の
作動状況に対して一次遅れを持たせて空燃比テーリング
を実施し、一次遅れが生じた状態で導入される空気量に
対して相対的に燃料量が多くなることをなくし、ストイ
キオフィードバックモードからリーン運転モードへの切
り換え時、または、リーン運転モードからリーン運転禁
止モードへの切り換え時におけるトルク変化を減少す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気通路のスロッ
トル弁設置部位をバイパスして両端が吸気通路に連通さ
れるバイパス通路を備えた内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な内燃機関(エンジン)の吸気通
路にはスロットル弁が設置され、スロットル弁の設置部
位をバイパスして吸気通路に両端が連通するバイパス通
路が設けられている。そして、バイパス通路には弁装置
が備えられ、弁装置の開閉により吸気量が調整されるよ
うになっている。
【0003】弁装置としては、例えば、燃焼室内の空燃
比を制御するために空気を供給する空燃比制御用及びエ
ンジンが所要のアイドリング回転速度を維持するものと
して、第1バイパス通路を設けて第1バイパス通路に第
1エアバイパス弁(No1ABV)を設けると共に、第1バイ
パス通路とは別に第2バイパス通路を設けて第2バイパ
ス通路に第2エアバイパス弁(No2ABV) を設けたものが
知られている。
【0004】近年、有害排出ガス成分の低減や燃費の向
上等を図るため、吸気管内に燃料を噴射する吸気管噴射
エンジンに代えて、燃焼室内に直接燃料を噴射する多気
筒型筒内噴射エンジンが種々提案されている。多気筒型
筒内噴射エンジンは、運転状態により、燃料の供給を停
止する燃料カットモードと、主として吸気行程で燃料噴
射しリーン運転を行なう吸気リーンモードと、主として
圧縮行程で燃料噴射が行なわれる圧縮リーンモードと、
空燃比がストイキオ空燃比となるようにO2センサでフィ
ードバック制御して燃料を供給するストイキオフィード
バックモードと、空燃比が比較的リッチな空燃比となる
ように燃料を供給するオープンループモードとが切換え
られるようになっている。
【0005】多気筒型筒内噴射エンジンにおいても、第
1バイパス通路にNo1ABVを設けると共に第2バイパス通
路にNo2ABVを設けた弁装置が設けられ、ISC制御や空
燃比制御が実施されるようになっている。多気筒型筒内
噴射エンジンの弁装置は、No1ABVはステッパモータ式が
適用されNo2ABVはリニアソレノイド式が適用される。No
1ABVはステップ状に弁が位置制御されて高い開弁精度が
得られるようになっている。No2ABVは電流の制御によっ
て弁が位置制御されて高い応答性が得られるようになっ
ている。この2つのABV を運転状態に応じて各々制御す
ることにより、様々な運転状態の変化に対応して空気量
の制御を高い応答性を保持しながら目標となる空燃比を
得ることが可能となっている。
【0006】多気筒型筒内噴射エンジンでは、吸気リー
ンモード及び圧縮リーンモード(リーン運転モード)と
ストイキオフィードバックモードとのトルク段差をなく
すため、リーン運転モード時にNo1ABV及びNo2ABVを使用
して空気を導入するようにしている。低回転・低負荷領
域では、ステッパモータ式のNo1ABVが使用され、高回転
・高負荷領域では、リニアソレノイド式のNo2ABVが使用
されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した多気筒型筒内
噴射エンジンでは、リーン運転モード時にNo1ABV及びNo
2ABVを使用して空気を導入するようにしているが、リニ
アソレノイド式のNo2ABVは応答性がよいため、吸気系の
容量の影響(サージタンク等の影響)により実際の開弁
変化に対して実際に燃焼室に導入される空気量変化が追
従せず一次遅れが生じる。一方、ステッパモータ式のNo
1ABVは高い開弁精度が得られるものの弁の作動がNo2ABV
よりも遅いため、実際の開弁変化に対して実際に燃焼室
に導入される空気量変化が追従して結果的に一次遅れは
生じない。
【0008】ストイキオフィードバックモードからリー
ン運転モードに切り換える際に空気を導入した場合、負
荷に応じて(No1ABV及びNo2ABVの開弁状態に基づいて)
空燃比を直線的に変化させて燃料量を設定している。し
かしこの場合、リニアソレノイド式のNo2ABVの作動によ
り空気量を制御する負荷領域では、No2ABVの作動状態に
基づいて空燃比を直線的に変化させることになるため、
空気量増加の一次遅れの分だけ燃料量が相対的に多くな
って一時的にトルク変化が生じてしまう。逆に、リーン
運転モードからストイキオフィードバックモードに切り
換える際に空気の導入を停止する場合にも、リニアソレ
ノイド式のNo2ABVの作動により空気量を制御する負荷領
域では、空気量減少の一次遅れの分だけ燃料量が相対的
に少なくなって一時的にトルク変化が生じてしまう。
【0009】尚、ステッパモータ式のNo1ABVの作動で空
気を導入してリーン運転モードに切り換える際には、実
際の開弁状態と導入空気量が追従するため、No1ABVの作
動に基づいて空燃比を変化させても燃料量が相対的に多
くなってトルク変化が生じることはない。
【0010】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、バイパス通路によって空気を導入するリーン運転モ
ードとの間での運転モードの切り換えを行う時における
トルク変化を減少することができる内燃機関を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、応答性が異なる2つの制御弁により
バイパス通路を開閉する弁装置を設け、制御手段によ
り、応答性が良い一方の制御弁が作動している時と他方
の制御弁が作動してる時とで目標空燃比の変化状態を変
更し、一方の制御弁の作動による空気量の一次遅れの影
響をなくす。
【0012】具体的には、リーン運転モード時にNo1ABV
及びNo2ABVを使用して空気を導入するようにした内燃機
関において、No1ABVに比べて応答性がよいNo2ABVを使用
して空気を導入するリーン運転モードとの間で運転モー
ドの切り換えを行う場合に、No2ABVの作動状態に対して
目標空燃比の変化に一次遅れを持たせ、空気量の一次遅
れに合わせて燃料量を追従させてトルク変化を少なくす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
形態例を説明する。図示の実施形態例は、内燃機関とし
て、燃焼室内に直接燃料を噴射するようにした多気筒型
筒内噴射内燃機関を例に挙げて説明してある。図1には
本発明の一実施形態例に係る多気筒型筒内噴射内燃機関
の概略構成、図2には燃料噴射制御マップを示してあ
る。
【0014】図1に基づいて多気筒型筒内噴射内燃機関
の構成を説明する。多気筒型筒内噴射内燃機関として
は、例えば、燃料を直接燃焼室に噴射する筒内噴射型直
列4気筒ガソリンエンジン(筒内噴射エンジン)1が適
用される。筒内噴射エンジン1は、燃焼室や吸気装置及
び排気ガス再循環装置(EGR装置)等が筒内噴射専用
に設計されている。
【0015】筒内噴射エンジン1のシリンダヘッド2に
は各気筒毎に点火プラグ3が取り付けられると共に、各
気筒毎に燃料供給手段としての電磁式の燃料噴射弁4が
取り付けられている。燃焼室5内には燃料噴射弁4の噴
射口が開口し、ドライバ20を介して燃料噴射弁4から
噴射される燃料が燃焼室5内に直接噴射されるようにな
っている。筒内噴射エンジン1のシリンダ6にはピスト
ン7が上下方向に摺動自在に支持され、ピストン7の頂
面には半球状に窪んだキャビティ8が形成されている。
キャビティ8により、吸気流に通常のタンブル流とは逆
の逆タンブル流を発生させるようになっている。
【0016】シリンダヘッド2には燃焼室5を臨む吸気
ポート9及び排気ポート10が形成され、吸気ポート9
は吸気弁11の駆動によって開閉され、排気ポート10
は排気弁12の駆動によって開閉される。シリンダヘッ
ド2の上部には吸気側のカムシャフト13及び排気側の
カムシャフト14が回転自在に支持され、吸気側のカム
シャフト13の回転により吸気弁11が駆動され、排気
側のカムシャフト14の回転により排気弁12が駆動さ
れる。排気ポート10には大径の排気ガス再循環ポート
(EGRポート)15が斜め下方に向けて分岐してい
る。
【0017】筒内噴射エンジン1のシリンダ6の近傍に
は冷却水温を検出する水温センサ16が設けられてい
る。また、各気筒の所定のクランク位置(例えば75度BT
DC及び5度BTDC)でクランク角信号SGT を出力するベー
ン型のクランク角センサ17が設けられ、クランク角セ
ンサ17はエンジン回転速度を検出可能としている。ま
た、クランクシャフトの半分の回転数で回転するカムシ
ャフト13,14には気筒識別信号SGC を出力する識別
センサ18が設けられ、気筒識別信号SGC によりクラン
ク角信号SGT がどの気筒のものか識別可能とされてい
る。尚、図中の符号で19は点火プラグ3に高電圧を印
加する点火コイルである。
【0018】吸気ポート9には吸気マニホールド21を
介して吸気管40が接続され、吸気マニホールド21に
はサージタンク22が備えられている。また、吸気管4
0には、エアクリーナ23、スロットルボデー24、ス
テッパモータ式の第1エアバイパス弁25及びエアフロ
ーセンサ26が備えられている。第1エアバイパス弁2
5はスロットル弁設置部位としてのスロットルボデー2
4をバイパスして両端が吸気通路に連通するバイパス通
路70が備えられている。エアフローセンサ26は吸入
空気量を検出するもので、例えば、カルマン渦式フロー
センサが用いられている。尚、サージタンク22にブー
スト圧センサを取り付け、ブースト圧センサで検出され
る吸気管圧力から吸入空気量を求めることもできる。
【0019】吸気管40にはスロットルボデー24を迂
回して吸気マニホールド21に吸気を行う大径のエアバ
イパスパイプ27が設けられ、エアバイパスパイプ27
にはリニアソレノイド式の第2エアバイパス弁28が設
けられている。つまり、バイパス通路としてのエアバイ
パスパイプ27はスロットルボデー24をバイパスして
両端が吸気通路に連通している。エアバイパスパイプ2
7は吸気管40に準ずる流路面積を有し、第2エアバイ
パス弁28の全開時には筒内噴射エンジン1の低中速域
で要求される量の吸気が可能とされている。
【0020】スロットルボデー24には流路を開閉する
バタフライ式のスロットル弁29が設けられると共に、
スロットル弁29の開度を検出するスロットルポジショ
ンセンサ30が備えられている。スロットル弁29の開
度を検出するスロットルポジションセンサ30からは、
スロットル弁29の開度に応じたスロットル電圧が出力
され、スロットル電圧に基づいてスロットル弁29の開
度が認識されるようになっている。また、スロットルボ
デー24にはスロットル弁29の全閉状態を検出して筒
内噴射エンジン1のアイドリング状態を認識するアイド
ルスイッチ31が備えられている。
【0021】一方、排気ポート10には排気マニホール
ド32を介して排気管33が接続され、排気マニホール
ド32にはO2センサ34が取り付けられている。また、
排気管33には三元触媒35及び図示しないマフラーが
備えられている。また、EGRポート15は大径のEG
Rパイプ36を介して吸気マニホールド21の上流側に
接続され、EGRパイプ36にはステッパモータ式のE
GR弁37が設けられている。
【0022】燃料タンク41に貯留された燃料は、電動
式の低圧燃料ポンプ42に吸い上げられ、低圧フィード
パイプ43を介して筒内噴射エンジン1側に送給され
る。低圧フィードパイプ43内の燃料圧力は、リターン
パイプ44に設けられた第1燃圧レギュレータ45によ
り比較的低圧(低燃圧)に調圧される。筒内噴射エンジ
ン1側に送給された燃料は、高圧燃料ポンプ46により
高圧フィードパイプ47及びデリバリパイプ48を介し
て各燃料噴射弁4に送給される。
【0023】高圧燃料ポンプ46は、例えば、斜板アキ
シャルピストン式であり、排気側のカムシャフト14又
は吸気側のカムシャフト13により駆動され、筒内噴射
エンジン1のアイドリング運転時においても所定圧力以
上の吐出圧を発生可能としている。そして、デリバリパ
イプ48内の燃料圧力は、リターンパイプ49に設けら
れた第2燃圧レギュレータ50により比較的高圧(高燃
圧)に調圧される。
【0024】第2燃圧レギュレータ50には電磁式の燃
圧切換弁51が取り付けられ、燃圧切換弁51はオン状
態で燃料をリリーフしてデリバリパイプ48内の燃料圧
力を低燃圧に低下させることが可能である。尚、図中の
符号で52は、高圧燃料ポンプ46の潤滑や冷却等に利
用された一部の燃料を燃料タンク41に還流させるリタ
ーンパイプである。
【0025】車両には制御装置としての電子制御ユニッ
ト(ECU)61が設けられ、このECU61には、入
出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う
記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が備え
られている。ECU61によって筒内噴射エンジン1の
総合的な制御が実施される。前述した各種センサ類の検
出情報はECU61に入力され、ECU61は各種セン
サ類の検出情報に基づいて、燃料噴射モードや燃料噴射
量を始めとして点火時期やEGRガスの導入量等を決定
し、燃料噴射弁4のドライバ20や点火コイル19、E
GR弁37等を駆動制御する。
【0026】尚、ECU61の入力側には、前述した各
種センサ類の他に図示しない多数の外部負荷スイッチ類
等が接続され、また、出力側にも図示しない各種警告手
段や機器類が接続されている。
【0027】上述した筒内噴射エンジン1では、筒内噴
射エンジン1が冷機状態にある時には、運転者がイグニ
ッションキーをオン操作すると、低圧燃料ポンプ42と
燃圧切換弁51がオンにされて燃料噴射弁4に低燃圧の
燃料が供給される。次に、運転者がイグニッションキー
をスタート操作すると、図示しないセルモータにより筒
内噴射エンジン1がクランキングされ、同時にECU6
1による燃料噴射制御が開始される。
【0028】この時点では、ECU61はオープンルー
プモードを選択し、比較的リッチな空燃比となるように
燃料が噴射される。
【0029】このような始動時においては、第2エアバ
イパス弁28は略全閉近傍まで閉鎖されている。従っ
て、燃焼室5への吸気は、スロットル弁29の隙間や第
1エアバイパス弁25を介して行われる。尚、第1エア
バイパス弁25と第2エアバイパス弁28とはECU6
1により管理され、スロットル弁29を迂回する吸入空
気の必要量に応じて開弁量が決定される。
【0030】このようにして筒内噴射エンジン1の始動
が完了し、筒内噴射エンジン1が所定の回転速度でアイ
ドル運転を開始すると、高圧燃料ポンプ46は定格の吐
出作動が開始され、ECU61により燃圧切換弁51が
オフにされて燃料噴射弁4に高圧の燃料が供給される。
この時の要求燃料噴射量は、高圧燃料ポンプ46の吐出
圧と燃料噴射弁4の開弁時間とから得られる。
【0031】水温センサ16で検出される冷却水温が所
定値に上昇するまでは、始動時と同様にオープンループ
モードが選択されて燃料が噴射される。エアコン等の補
機類の負荷の増減に応じたアイドル回転速度の制御は、
第1エアバイパス弁25によって行われる。所定サイク
ルが経過してO2センサ34が活性化されると、O2センサ
34の出力電圧に応じて空燃比フィードバック制御が開
始される。これにより、有害排気ガス成分が三元触媒3
5によって良好に浄化される。
【0032】筒内噴射エンジン1の暖機が完了すると、
ECU61は、スロットル弁29の開度に応じたスロッ
トル電圧から得た目標出力相関値、例えば、目標平均有
効圧Petとエンジン回転速度Neとに基づき、図2の燃料
噴射マップから現在の燃料噴射領域を検索して燃料噴射
モードを決定する。これにより、各燃料噴射モードでの
目標空燃比に応じた燃料噴射量が決定され、この燃料噴
射量に応じて燃料噴射弁4が駆動制御されると共に、点
火コイル19が駆動制御される。また、同時に第1エア
バイパス弁25と第2エアバイパス弁28及びEGR弁
37の開閉制御も実施される。
【0033】アイドル運転時や低速走行時等の低負荷域
では、燃料噴射領域は図2中の圧縮リーンモードが選択
される。この場合、第1エアバイパス弁25と第2エア
バイパス弁28が制御され、リーンな空燃比となるよう
に目標平均有効圧Petに応じた目標空燃比がスロットル
開度またはアクセル開度とエンジン回転速度Neに基づき
設定される。そして、目標空燃比に応じた燃料噴射量が
設定され、この燃料噴射量に応じた燃料噴射を行うよう
に燃料噴射弁4が駆動制御される。
【0034】また、定速走行時等の中負荷領域では、負
荷状態やエンジン回転速度に応じて図2中の吸気リーン
モード、あるいはストイキオフィードバックモードにな
る。吸気リーンモードでは、第1エアバイパス弁25を
通常のアイドルスピードコントロールバルブと同様に制
御すると共に第2エアバイパス弁28を制御し、目標平
均有効圧Pet等に応じて目標空燃比を算出し、比較的リ
ーンな空燃比となるように燃料噴射量が制御される。
【0035】ストイキオフィードバックモードでは、吸
気リーンモードと同様に、第1エアバイパス弁25を用
いてアイドルスピードコントロールすると共に、第2エ
アバイパス弁28を全閉として出力の過剰な上昇を防止
し、更に、EGR量が圧縮リーンモードより減少するよ
うに、EGR弁37の開度を制御すると共に、目標空燃
比が理論空燃比となるようにO2センサ34の出力電圧に
応じて空燃比フィードバック制御を行い、燃料噴射量が
制御される。
【0036】また、急加速時や高速走行時等の高負荷域
では、図2中のオープンループモードとなる。この場
合、第2エアバイパス弁28を閉鎖すると共に、比較的
リッチな空燃比となるようにマップから目標空燃比を設
定し、この目標空燃比に応じて燃料噴射量が制御され
る。
【0037】上述した筒内噴射エンジン1は、弁装置と
して、ステッパモータ式の第1エアバイパス弁25とリ
ニアソレノイド式の第2エアバイパス弁28が備えられ
ている。第1エアバイパス弁25はステップ状に弁が位
置制御されて高い開弁精度が得られるようになってい
る。第2エアバイパス弁28は電流の制御によって弁が
位置制御されて高い応答性が得られるようになってい
る。
【0038】筒型筒内噴射エンジン1では、吸気リーン
モード及び圧縮リーンモード(リーン運転モード)とス
トイキオフィードバックモードとのトルク段差をなくす
ため、リーン運転モード時に第1エアバイパス弁25及
び第2エアバイパス弁28を使用して空気を導入するよ
うにしている。
【0039】図3に示すように、低回転・低負荷領域で
は、ステッパモータ式の第1エアバイパス弁25が使用
され、高回転・高負荷領域では、リニアソレノイド式の
第2エアバイパス弁28が使用されるようになってい
る。そして、例えば、図4に示すように、トータルのバ
イパス通路の開度と空気の流量とを比例関係に設定し、
所定空気流量Qを境にして第1エアバイパス弁25の使
用域と第2エアバイパス弁28の使用域とを設定するよ
うにしている。
【0040】尚、高回転・高負荷領域では、第1エアバ
イパス弁25と第2エアバイパス弁28の両方が使用さ
れることになるが、その作動の仕方は、第1エアバイパ
ス弁25を先に全開にした後に第2エアバイパス弁28
を開いたり、第1エアバイパス弁25と第2エアバイパ
ス弁28とを同時に開く等、運転状態等に応じて様々に
制御することが可能である。場合によっては、高回転・
高負荷領域では、第2エアバイパス弁28だけを使用す
るようにすることも可能である。
【0041】ストイキオフィードバックモードからリー
ン運転モードに切り換える際(またはその逆)に空気を
増量(減少)する場合、制御手段としてのECU61の
指令により、負荷に応じて(第1エアバイパス弁25及
び第2エアバイパス弁28の開弁状態に基づいて)空燃
比を変化(空燃比テーリング)させて燃料量を設定して
いる。
【0042】図5に基づいて運転モード切り換え時にお
ける空燃比テーリングの状況を説明する。図5には運転
モード切り換え時の経時変化状況を示してある。図示例
は、ストイキオフィードバックモードからリーン運転モ
ードに切り換える際の状況を説明してある。
【0043】図5(a) に示すように、S点でストイキオ
フィードバックモードからリーン運転モードに切り換わ
ると、図5(b) に示すように、バイパス弁が開方向に作
動する。図3、図4に示した使用域に応じて、第1エア
バイパス弁25及び第2エアバイパス弁28が作動す
る。即ち、図中点線で示すように、第1エアバイパス弁
25は比較的ゆっくりと作動し、図中実線で示すよう
に、第2エアバイパス弁28の場合、第1エアバイパス
弁25よりも応答性良く作動する。
【0044】第1エアバイパス弁25が作動した場合、
図5(c) に点線で示すように、第1エアバイパス弁25
は作動が遅いため、開弁状態に対して実際に燃焼室5に
導入される空気量が追従し、空気量は第1エアバイパス
弁25の作動状態に応じて一次遅れが生じない状態で増
加する。このため、第1エアバイパス弁25が作動した
場合には、図5(d) に点線で示すように、第1エアバイ
パス弁25の作動状態に基づいて空燃比を直線的に変化
させる(空燃比テーリング直線的)。これにより、直線
的に増加して導入される空気量に応じた燃料量となり、
図5(e) に点線で示すように、運転モードの切り換え時
にトルクは一定に推移して変化は生じない。
【0045】第2エアバイパス弁28が作動した場合、
図5(c) に実線で示すように、第2エアバイパス弁28
の応答性が良いため、吸気系の容量の影響(サージタン
ク22等の影響)により開弁状態に対して実際に燃焼室
5に導入される空気量が追従せず一次遅れが生じる。こ
のため、第2エアバイパス弁28が作動した場合には、
図5(d) に実線で示すように、第2エアバイパス弁28
の作動状況に対して曲線状に一次遅れを持たせて空燃比
を変化させる(空燃比テーリング一次遅れ)。これによ
り、一次遅れが生じた状態で増加して導入される空気量
に応じた燃料量となり、相対的に燃料量が多くなること
がなくなり、図5(e) に実線で示すように、運転モード
の切り換え時にトルクは一定に推移して変化は生じな
い。
【0046】尚、図示例では、空燃比テーリングの一次
遅れを曲線状に持たせたが、空燃比テーリングの変化
は、一次フィルタ処理を施して一次遅れを持たせたり、
折れ線状に一次遅れを持たせるようにしてもよい。
【0047】図6に基づいて空燃比テーリングの制御状
況を説明する。図6には空燃比テーリングの制御状況を
表すフローチャートを示してある。
【0048】図6に示すように、ステップS1で現在の
運転モードがストイキオフィードバックモードか否かが
判断され、ストイキオフィードバックモードであると判
断された場合、ステップS2でリーン運転モードが許可
されているか否か、即ち、筒型筒内噴射エンジン1の運
転状態がリーン運転許可状態にあるか否かが判断され
る。ステップS2でリーン運転モードが許可されている
と判断された場合、ストイキオフィードバックモードか
らリーン運転モード(吸気リーンモードもしくは圧縮リ
ーンモード)への切り換えであると判断され、ステップ
S3で第2エアバイパス弁28の使用域か否かが判断さ
れる。
【0049】ステップS1で現在の運転モードがストイ
キオフィードバックモードではないと判断された場合、
及び、ステップS2でリーン運転モードが許可されてい
ないと判断された場合、リターンとなる。
【0050】ステップS3で第2エアバイパス弁28の
使用域であると判断された場合、応答性がよく導入され
る空気量に一次遅れが生じる第2エアバイパス弁28の
作動により空気を導入してリーン運転モードに切り換え
られるため、ステップS4で空燃比テーリング一次遅れ
フラグをセットする。
【0051】ステップS3で第2エアバイパス弁28の
使用域ではない、即ち、第1エアバイパス弁25の作動
域であると判断された場合、導入される空気量に一次遅
れが生じない第1エアバイパス弁25の作動により空気
を導入してリーン運転モードに切り換えられるため、ス
テップS5で空燃比テーリング直線的フラグをセットす
る。ステップS4またはステップS5で空燃比テーリン
グの何れかのフラグをセットした後、ステップS6で空
燃比テーリングを実施する。
【0052】即ち、ステップS4で空燃比テーリング一
次遅れフラグをセットし、ステップS6で空燃比テーリ
ングを実施する場合、第2エアバイパス弁28の作動状
況に対して一次遅れを持たせて空燃比を変化させ、一次
遅れが生じた状態で増加して導入される空気量に応じた
燃料量とする。このため、一次遅れが生じた状態で導入
される空気量に対して相対的に燃料量が多くなることが
なくなり、ストイキオフィードバックモードからリーン
運転モードへの切り換え時にトルク変化は生じない。
【0053】また、ステップS5で空燃比テーリング直
線的フラグをセットし、ステップS6で空燃比テーリン
グを実施する場合、第1エアバイパス弁25の作動状態
に応じて空燃比を直線的に変化させ、第1エアバイパス
弁25の作動状態に基づいて導入される空気量に応じた
燃料量とする。このため、直線的に増加して導入される
空気量に対する燃料量となり、ストイキオフィードバッ
クモードからリーン運転モードへの切り換え時にトルク
変化は生じない。
【0054】ステップS6で空燃比テーリングを実施し
た後、ステップS7で空燃比テーリングが終了したか否
かが判断され、空燃比テーリングが終了した場合リター
ンとなる。ステップS7で空燃比テーリングが終了して
いないと判断された場合、ステップS6で空燃比テーリ
ングを実施する。
【0055】上記実施形態例では、ストイキオフィード
バックモードからリーン運転モードに切り換える際の空
燃比テーリングの状況を説明したが、リーン運転モード
からストイキオフィードバックモードに切り換える際の
空燃比テーリングも同様に実施することができる。リー
ン運転モードからストイキオフィードバックモードに切
り換える場合、図6のステップS1でリーン運転モード
か否かを判断し、ステップS2でリーン運転モードが禁
止されているか否かを判断する。そして、第2エアバイ
パス弁28の作動により空気量を減少させる場合に、第
2エアバイパス弁28の作動状況に対して一次遅れを持
たせて空燃比を変化させてトルク変化を減少させる。
【0056】上述した筒内噴射エンジン1は、ストイキ
オフィードバックモードからリーン運転モードに切り換
える際に、第1エアバイパス弁25に比べて応答性がよ
い第2エアバイパス弁28を使用して空気を導入する場
合、第2エアバイパス弁28の作動状況に対して一次遅
れを持たせて空燃比を変化させるようにしたので、一次
遅れが生じた状態で導入される空気量に対して相対的に
燃料量が多くなることがなくなる。また、作動に対して
直線的に空気量が変化する第1エアバイパス弁25を使
用して空気を導入する場合、第1エアバイパス弁25の
作動状況に基づいて直線的に空燃比を変化させるように
したので、直線的に変化して導入される空気量に合った
燃料量となる。このため、ストイキオフィードバックモ
ードからリーン運転モードへの切り換え時、または、リ
ーン運転モードからリーン運転禁止モードへの切り換え
時におけるトルク変化を減少することが可能となる。
【0057】
【発明の効果】本発明の内燃機関は、応答性が異なる2
つの制御弁によりバイパス通路を開閉する弁装置を設
け、制御手段により、応答性が良い一方の制御弁が作動
している時と他方の制御弁が作動している時とで目標空
燃比の変化状態を変更するようにしたので、一方の制御
弁の作動による空気量の導入状態の影響をなくすことが
できる。この結果、バイパス通路によって空気を導入す
るリーン運転モードとの間での運転モードの切り換えを
行う時におけるトルク変化を減少することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る多気筒型筒内噴射
内燃機関の概略構成図。
【図2】燃料噴射制御マップ。
【図3】バイパス弁の使用域を表すグラフ。
【図4】バイパス弁の使用域を表すグラフ。
【図5】運転モード切り換え時の経時変化状況説明図。
【図6】空燃比テーリングの制御状況を表すフローチャ
ート。
【符号の説明】
1 多気筒型筒内噴射内燃機関(筒内噴射エンジン) 2 シリンダヘッド 4 燃料噴射弁 5 燃焼室 9 吸気ポート 10 排気ポート 25 第1エアバイパス弁 28 第2エアバイパス弁 61 ECU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気通路のスロットル弁設置部位をバイ
    パスして両端が吸気通路に連通されるバイパス通路を備
    え、応答性が異なる2つの制御弁によりバイパス通路を
    開閉する弁装置を設け、応答性が良い一方の制御弁が作
    動している時と他方の制御弁が作動している時とで目標
    空燃比の変化状態を変更する制御手段を備えたことを特
    徴とする内燃機関。
JP10148912A 1998-05-29 1998-05-29 内燃機関 Pending JPH11343906A (ja)

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WO2012042610A1 (ja) * 2010-09-29 2012-04-05 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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