JPH11343269A - 一級アミンの製造法 - Google Patents
一級アミンの製造法Info
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- JPH11343269A JPH11343269A JP14820298A JP14820298A JPH11343269A JP H11343269 A JPH11343269 A JP H11343269A JP 14820298 A JP14820298 A JP 14820298A JP 14820298 A JP14820298 A JP 14820298A JP H11343269 A JPH11343269 A JP H11343269A
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Abstract
工業的に有利に製造できる方法の提供。 【解決手段】 アンモニア、水素および水素化触媒の存
在下にアルデヒドまたはケトンの還元アミノ化反応を行
う際に、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジ
ウム、オスミウム、イリジウムおよび白金からなる群か
ら選ばれる少なくとも一つの金属を含む均一系の水素化
触媒を用いて反応を行う。
Description
トンの還元アミノ化反応により一級アミンを製造する方
法に関する。
を、アンモニアと水素の存在下に水素化触媒を用いて還
元的にアミノ化することにより一級アミンが得られるこ
とは公知である。例えば不均一触媒を用いた例として、
特開昭54−103804号公報にはラネーニッケル触
媒を用いて触媒スラリー懸濁撹拌反応装置によりヘプタ
ノンからアミノヘプタンを、またブチルアルデヒドから
ブチルアミンを合成する方法が記載されている。また、
特開平3−39046号公報にはケイソウ土担持ニッケ
ル不均一系触媒またはカーボン担持パラジウム不均一系
触媒を用いて触媒スラリー懸濁撹拌反応装置によりベン
ズアルデヒドからベンジルアミンを合成する方法が記載
されている。また、特開昭45−20285号公報には
酸化アルミニウムに担持されたコバルト系あるいはニッ
ケル系の不均一系触媒を固定床とした反応装置を用いて
ブチルアルデヒドからブチルアミンを、またシクロオク
タノンからシクロオクチルアミンを合成する方法が記載
されている。また、均一系触媒を用いた例としては、ク
リュエフ(Mikhail V. Klyuev)らがトランジッション
・メタル・ケミストリー(Transition Met. Chem.)、1
980年、134頁に、ロジウム錯体を用いてアンモニ
アと水素と水素化ホウ素ナトリウムの存在下にシクロヘ
キサノンからシクロヘキシルアミンを合成する方法を報
告している。また、マルコ(L. Marko)らがジャーナル
・オブ・オルガノメタリック・ケミストリー(J. Organ
omet. Chem.)、1974年、411頁に、コバルトカル
ボニル錯体を用いてアンモニアと水素の存在下にアセト
フェノンを還元アミノ化して1−アミノ−1−フェニル
エタンを合成する方法を報告している。
ドまたはケトンの還元アミノ化反応により一級アミンを
製造する方法について鋭意検討を行った結果、不均一系
触媒または均一系触媒を用いて一級アミンを製造する従
来技術には、以下のような問題点があることを認めた。
すなわち、不均一系触媒を用いた場合、前述の特開昭5
4−103804号公報や特開平3−39046号公報
の例で示されるような触媒スラリー懸濁撹拌により反応
を行うときには、固体状態の触媒または触媒スラリー懸
濁液を所望の触媒量だけ取り扱うために煩雑な操作が必
要であり、触媒の調製、反応器への触媒仕込み、連続反
応における触媒の追加や抜き取りといった操作に特別な
装置が必要となる。また良好な生産性を維持するために
は触媒スラリー懸濁液の撹拌状態を厳密に管理する必要
がある。従って、触媒スラリーを用いた反応では触媒の
取扱方法が煩雑で、装置コストが高くなるあるいは生産
性が悪化するという問題点があった。また、前述の特開
昭45−20285号公報の例で示されるような固定床
触媒を用いた場合も、触媒活性が低下したときに運転を
継続しながら触媒追加、失活触媒の抜き取り、または失
活触媒の再活性化を行うことが困難であり、運転を停止
してこれらの操作を行うか、またはこれらの操作が実施
できるように特別な装置を用意する必要があり、生産性
の低下あるいは装置面でコストが高くなるといった問題
点があった。
一系触媒を用いた場合に発生する取扱方法に関した問題
点は回避することができる。しかし、均一系触媒を用い
た従来技術では以下のような問題点があった。すなわ
ち、前述のMikhail V. Klyuevらのロジウム錯体を用い
た方法は、高価なロジウム金属の使用量がシクロヘキサ
ノンに対して40分の1モルと多く、また水素化ホウ素
ナトリウムの使用が必須である点から工業的な製造法と
はならない。また、L. Markoらのコバルトカルボニル錯
体を用いる方法では、目的とする一級アミンの収率が6
9%であるのに対して副生物である二級アミンの収率が
23%にも達し目的生成物の選択性が悪いことから、一
級アミンの選択的な合成方法とはなり得ない。その他
の、均一系触媒を用いてアンモニアおよび水素の存在下
にカルボニル基の還元アミノ化反応を行い一級アミンを
製造する方法はこれまで知られていない。
またはケトンを原料とした還元アミノ化反応により一級
アミンを製造する方法において、触媒のハンドリングが
容易で装置コストが高くならず、高価な金属触媒を多量
に使用することなく、目的とする一級アミンが高い選択
性で得られ、良好な生産性を維持して運転を行うことが
できる、工業的に有利な一級アミンの製造法を提供する
ことにある。
ヒドまたはケトンを原料として、アンモニア、水素およ
び水素化触媒の存在下に液相中でカルボニル基の還元ア
ミノ化反応を行い一級アミンを製造する方法において、
水素化触媒が鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、オスミウム、イリジウムおよび白金からなる
群から選ばれる少なくとも一つの金属を含む均一系触媒
であることを特徴とする一級アミンの製造法を提供する
ことにより上記の目的を達成することができる。
料としては、一つ以上のカルボニル基を有する炭素数2
以上のアルデヒドまたはケトンが挙げられる。アルデヒ
ドの具体的な例としては、アセトアルデヒド、プロピオ
ンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、1−ヘキサナー
ル、2−ヘキサナール、3−ヘキサナール、1−オクタ
ナール、2−オクタナール、3−オクタナール、4−オ
クタナール、1−デカナール、2−デカナール、3−デ
カナール、4−デカナール、5−デカナール、シクロヘ
キシルアルデヒド、シクロオクチルアルデヒドなどの脂
肪族アルデヒド;1,4−ブタンジアール、1,6−ヘ
キサンジアール、1,8−オクタンジアール、1,9−
ノナンジアール、1,10−デカンジアール、2−メチ
ル−1,8−オクタンジアール、1,4−シクロヘキサ
ンジアール、トリシクロデカンジカルバルデヒドなどの
脂肪族ジアルデヒド;ベンズアルデヒド、2−メチルベ
ンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メ
チルベンズアルデヒド、2−メトキシベンズアルデヒ
ド、3−メトキシベンズアルデヒド、4−メトキシベン
ズアルデヒド、1−ナフチルアルデヒド、2−ナフチル
ベンズアルデヒドなどの芳香族アルデヒド;テレフタル
アルデヒド、イソフタルアルデヒドなどの芳香族ジアル
デヒド;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプ
ロピルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−
ヘキサノン、3−ヘキサノン、シクロヘキサノン、シク
ロオクタノンなどの脂肪族ケトン;2,5−ヘキサンジ
オン、2,5−オクタンジオン、2,7−オクタンジオ
ンなどの脂肪族ジケトン;ベンゾフェノンなどの芳香族
ケトンを用いることができるがこれらに限定されるもの
ではない。
元アミノ化反応によりそれぞれ対応する一級アミンが合
成される。具体的には、エチルアミン、n−プロピルア
ミン、n−ブチルアミン、1−アミノヘキサン、2−ア
ミノヘキサン、3−アミノヘキサン、1−アミノオクタ
ン、2−アミノオクタン、3−アミノオクタン、4−ア
ミノオクタン、1−アミノデカン、2−アミノデカン、
3−アミノデカン、4−アミノデカン、5−アミノデカ
ン、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、2
−アミノプロパン、2−アミノブタン、2−アミノ−3
−メチルブタン、2−アミノペンタン、3−アミノペン
タンなどの脂肪族アミン;1,4−ブタンジアミン、
1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミ
ン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミ
ン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,4−
ジアミノシクロヘキサン、トリシクロデカンジメタナミ
ン、2,5−ジアミノヘキサン、2,5−ジアミノオク
タン、2,7−ジアミノオクタンなどの脂肪族ジアミ
ン;アミノメチルベンゼン、1−アミノメチル−2−メ
チルベンゼン、1−アミノメチル−3−メチルベンゼ
ン、1−アミノメチル−4−メチルベンゼン、1−アミ
ノメチル−2−メトキシベンゼン、1−アミノメチル−
3−メトキシベンゼン、1−アミノメチル−4−メトキ
シベンゼン、1−アミノメチルナフタレン、2−アミノ
メチルナフタレン、ジフェニルメチルアミンなどの芳香
族環を含むアミン;1,4−ジアミノメチルベンゼン、
1,2−ジアミノメチルベンゼンなどの芳香族環を含む
ジアミンなどが挙げられるがこれらに限定されるもので
はない。
ては、周期律表の第8族金属のうち、鉄、ニッケル、ル
テニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ
ウムおよび白金からなる群から選ばれる少なくとも一つ
の以上の金属を含むものを使用することができる。具体
的には、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第
二鉄、硝酸第二鉄、ペンタカルボニル鉄、トリカルボニ
ルビストリフェニルホスフィン鉄、テトラカルボニルメ
チルイソニトリル鉄、鉄(II)アセチルアセトナート、
鉄(III)アセチルアセトナート、フェロセンなどの鉄
錯体;塩化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、ニ
ッケルアセチルアセトナート、ジカルボニルビストリフ
ェニルホスフィンニッケル、テトラキストリフェニルホ
スフィンニッケル、ニッケロセンなどのニッケル錯体;
塩化ルテニウム、ルテニウムアセチルアセトナート、ド
デカカルボニル三ルテニウム、ジクロロトリストリフェ
ニルホスフィンルテニウム、ジクロロテトラキストリフ
ェニルホスフィンルテニウム、ルテノセンなどのルテニ
ウム錯体;塩化ロジウム、硝酸ロジウム、ロジウムカル
ボニルアセチルアセトナート、ヒドリドテトラカルボニ
ルロジウム、ロジノセンなどのロジウム錯体;塩化パラ
ジウム、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナ
ート、ジクロロシクロオクタジエンパラジウム、カルボ
ニルトリストリフェニルホスフィンパラジウムなどのパ
ラジウム錯体;ドデカカルボニル三オスミウム、オクタ
デカカルボニル六オスミウム、テトラヒドリドトリスト
リフェニルホスフィンオスミウム、オスモセンなどのオ
スミウム錯体;塩化イリジウム、ヘキサカルボニル六イ
リジウム、クロロカルボニルビストリフェニルホスフィ
ンイリジウム、クロロ−1,5−シクロオクタジエンイ
リジウムダイマーなどのイリジウム錯体;塩化白金、ヘ
キサクロロ白金酸、ジクロロビストリフェニルホスフィ
ン白金、ジクロロ−1,5−シクロオクタジエン白金な
どの白金錯体が挙げられるがこれらに限定されるもので
はない。また、これらの水素化触媒は単独で使用しても
良いし、2種類以上を組合わせて使用しても良い。
しては、触媒や基質の性質、製造される製品の価格など
によっても異なるが、還元アミノ化反応液中において水
素化触媒に含まれる前述の第8族金属のモル数が、原料
のカルボニル基のモル数に対して50分の1以下であれ
ば、触媒金属費が高くならず十分な還元アミノ化速度で
一級アミンを製造することができるがこの使用量に限定
されるものではない。
に配位して水素化触媒の一部を構成する配位子となる化
合物をあらかじめ添加して、還元アミノ化反応を実施す
ることができる。これらの配位子の具体的な例として
は、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、
デシルアミン、N−メチルブチルアミン、N−メチルヘ
キシルアミン、N−メチルオクチルアミン、N−メチル
デシルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、N,N
−ジメチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルオクチル
アミン、N,N−ジメチルデシルアミン、エチレンジア
ミン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘキサンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジ
アミン、N,N,N’,N’−テロラメチルプロパンジ
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチルブタンジア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジア
ミン、ピペリジン、アニリン、N,N−ジメチルアニリ
ンなどのアミン類;ピリジン、ピロール、キノリン、キ
ノキサリン、インドール、アクリジン、2,2’−ビピ
リジン、1,10−フェナントロリンなどの窒素原子を
含む複素環式化合物;トリフェニルホスフィン、トリ−
o−トリルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−
n−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン
などのホスフィン類;トリフェニルホスファイト、トリ
−o−トリルホスフファイト、トリエチルホスフファイ
ト、トリ−n−ブチルホスファイトなどのホスファイト
類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの配位子化合物のうち、アミン類および/または
窒素原子を含む複素環式化合物が好ましい。
は10℃〜300℃、好ましくは50〜200℃の範囲
である。10℃より低い場合は還元アミノ化反応が遅
く、300℃より高い場合は反応溶液中におけるアミノ
化生成物からの副反応が進行し反応成績が悪化する。圧
力は水素分圧として1〜250気圧の範囲である。1気
圧より低い場合は還元アミノ化反応が遅く、250気圧
より高い場合は高圧用の反応装置を使用するため装置費
用が高くなってしまう。
用いずに実施することも可能であるが、適当な溶媒を存
在させて実施してもなんら差し支えない。このような溶
媒の具体例は、水;メタノール、エタノール、ノルマル
プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマ
ルブチルアルコールなどのアルコール類;ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、シクロオ
クタンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、
テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類を挙げること
ができる。これらの溶媒は単独で使用しても良いし、2
種類以上を組み合わせて使用しても良い。
しては、水素化触媒、溶媒、アンモニアおよび水素の存
在する反応器へ、アルデヒド若しくはケトンを単独で、
またはアルデヒドと溶媒の混合溶液若しくはケトンと溶
媒の混合溶液で供給しながら行うフィード方式を採用す
ることが好ましい。この方法により、反応器中で反応中
間体が副反応を起こすことなく、良好なアミノ化成績を
維持することができる。
しては、原料のカルボニル基に対して好ましくは2〜3
0モル倍の範囲、より好ましくは5〜15モル倍の範囲
で使用することにより、目的物である一級アミンを良好
な収率で得ることができる。2モル倍より少ない場合は
アミノ化生成物として二級アミンの生成量が多くなり、
30モル倍より多い場合はアンモニア分圧が高くなりア
ミノ化反応成績および装置コストの面から不利になる。
吸着除去、蒸発分離、抽出分離などの操作により触媒成
分を除去した後、薄膜蒸発、精密蒸留、水蒸気蒸留など
の公知の方法に従って、一級アミンを取得することがで
きる。
明はこれらの実施例により限定されるものではない。
エン4.0gを入れ、ルテニウムアセチルアセトナート
0.033gとヘキシルアミン0.086gと2,2’
−ビピリジン0.013gを加えて溶解させた後、さら
にイソプロピルアルコール12.0gを添加し均一な触
媒液約16gを調製した。この時、ヘキシルアミンの窒
素原子のモル数はルテニウム金属のモル数の10倍であ
り、2,2’−ビピリジンの窒素原子のモル数はルテニ
ウム金属のモル数の2倍であった。次に、窒素置換した
容量100mlの撹拌機付きステンレス製オートクレー
ブに、前述の触媒液のうち12.0gを入れ、水素ガス
にて置換後、水素ガスを50気圧に加圧して150℃で
20分間の加熱撹拌を行った後、オートクレーブを室温
まで冷却し、水素雰囲気のまま常圧に戻した。そして、
オートクレーブにアンモニア12.0gを仕込んだ後、
撹拌を開始し、温度を150℃に、圧力を水素ガスにて
100気圧に調整した。この反応器へ温度および圧力を
保ちながら、1−オクタナール8.0gとイソプロピル
アルコール6.0gとトリグライム2.0gの混合液を
3時間かけて供給した。供給終了後における反応液中の
ルテニウム金属のモル数は原料の1−オクタナールのカ
ルボニル基の1000分の1であり、アンモニアの使用
量は原料のカルボニル基に対して11.3モル倍であっ
た。供給を終了した時点のガスクロマトグラフ分析の結
果、1−オクタナールの転化率は79%であった。反応
をさらに同じ条件で1時間継続し、反応器を冷却、放圧
した後、還元アミノ化粗反応溶液27.5gを取り出し
た。得られた粗反応液をガスクロマトグラフ分析した結
果、目的物であるオクチルアミンの収率は92%で、副
生物の収率としてはジオクチルアミンが0.7%、トリ
オクチルアミンは無く、オクタノールが2.0%であっ
た。
エン4.0gを入れ、ルテニウムアセチルアセトナート
0.043gとヘキシルアミン0.11gと2,2’−
ビピリジン0.017gを加えて溶解させた後、さらに
イソプロピルアルコール12.0gを添加し均一な触媒
液約16gを調製した。この時、ヘキシルアミンの窒素
原子のモル数はルテニウム金属のモル数の10倍であ
り、2,2’−ビピリジンの窒素原子のモル数はルテニ
ウム金属のモル数の2倍である。次に、窒素置換した容
量100mlの撹拌機付きステンレス製オートクレーブ
に、前述の触媒液のうち12.0gを入れ、水素ガスに
て置換後、水素ガスを50気圧に加圧して150℃で2
0分間の加熱撹拌を行った後、オートクレーブを室温ま
で冷却し、水素雰囲気のまま常圧に戻した。そして、オ
ートクレーブにアンモニア9.0gを仕込んだ後、撹拌
を開始し、温度を150℃に、圧力を水素ガスにて10
0気圧に調整した。この反応器へ温度および圧力を保ち
ながら、シクロヘキサノン4.0gとイソプロピルアル
コール10.0gとトリグライム2.0gの混合液を3
時間かけて供給した。供給終了後における反応液中のル
テニウム金属のモル数は原料のシクロヘキサノンのカル
ボニル基の500分の1であり、アンモニアの使用量は
原料のカルボニル基に対して13.0モル倍であった。
供給を終了した時点のガスクロマトグラフ分析の結果、
シクロヘキサノンの転化率は81%であった。反応をさ
らに同じ条件で1時間継続し、反応器を冷却、放圧した
後、還元アミノ化粗反応溶液28.0gを取り出した。
得られた粗反応液をガスクロマトグラフ分析した結果、
目的物であるシクロヘキシルアミンの収率は86%で、
副生物の収率としてはジシクロヘキシルアミンは痕跡
量、トリシクロヘキシルアミンは無く、シクロヘキサノ
ールは10%であった。
エン4.0gを入れ、ルテニウムアセチルアセトナート
0.033gとヘキシルアミン0.086gと2,2’
−ビピリジン0.013gを加えて溶解させた後、さら
にイソプロピルアルコール12.0gを添加し均一な触
媒液約16gを調製した。この時、ヘキシルアミンの窒
素原子のモル数はルテニウム金属のモル数の10倍であ
り、2,2’−ビピリジンの窒素原子のモル数はルテニ
ウム金属のモル数の2倍であった。次に、窒素置換した
容量100mlの撹拌機付きステンレス製オートクレー
ブに、前述の触媒液のうち12.0gを入れ、水素ガス
にて置換後、水素ガスを50気圧に加圧して150℃で
20分間の加熱撹拌を行った後、オートクレーブを室温
まで冷却し、水素雰囲気のまま常圧に戻した。そして、
オートクレーブにアンモニア4.5gを仕込んだ後、撹
拌を開始し、温度を150℃に、圧力を水素ガスにて1
00気圧に調整した。この反応器へ温度および圧力を保
ちながら、1,9−ノナンジアール1.1gと2−メチ
ル−1,8−オクタンジアール0.4gとイソプロピル
アルコール12.5gとトリグライム2.0gの混合液
を3時間かけて供給した。供給終了後における反応液中
のルテニウム金属のモル数は原料の1,9−ノナンジア
ールと2−メチル−1,8−オクタンジアールのカルボ
ニル基の300分の1であり、アンモニアの使用量は原
料のカルボニル基に対して13.8モル倍であった。供
給を終了した時点のガスクロマトグラフ分析の結果、
1,9−ノナンジアールと2−メチル−1,8−オクタ
ンジアールの合計転化率は82%であった。反応をさら
に同じ条件で1時間継続し、反応器を冷却、放圧した
後、還元アミノ化粗反応溶液28.2gを取り出した。
得られた粗反応液をガスクロマトグラフ分析した結果、
目的物である1,9−ノナンジアミンと2−メチル−
1,8−オクタンジアミンの合計収率は89%で、副生
物の収率としては二級アミン生成物が1.0%、アミノ
アルコールが2.1%であった。
ノール12.0gを入れ、硫酸第一鉄7水和物0.17
4gを加えて溶解させ均一な触媒液約12gを調整し
た。次に、窒素置換した容量100mlの撹拌機付きス
テンレス製オートクレーブに、前述の触媒液12.0g
を入れ、さらにヘキシルアミン0.632gを追加し
た。この時、ヘキシルアミンの窒素原子のモル数は鉄金
属のモル数の10倍であった。オートクレーブを水素ガ
スにて置換後、水素ガスを50気圧に加圧して150℃
で20分間の加熱撹拌を行った後、室温まで冷却し水素
雰囲気のまま常圧に戻した。そして、オートクレーブに
アンモニア7.0gを仕込んだ後、撹拌を開始し、温度
を150℃に、圧力を水素ガスにて100気圧に調整し
た。この反応器へ温度および圧力を保ちながら、1−オ
クタナール4.0gとメタノール10.0gとトリグラ
イム2.0gの混合液を3時間かけて供給した。供給終
了後における反応液中の鉄金属のモル数は原料の1−オ
クタナールのカルボニル基の50分の1であり、アンモ
ニアの使用量は原料のカルボニル基に対して13.2モ
ル倍であった。供給を終了した時点のガスクロマトグラ
フ分析の結果、1−オクタナールの転化率は72%であ
った。反応をさらに同じ条件で1時間継続し、反応器を
冷却、放圧した後、還元アミノ化粗反応溶液28.5g
を取り出した。得られた粗反応液をガスクロマトグラフ
分析した結果、目的物であるオクチルアミンの収率は8
5%で、副生物の収率としてはジオクチルアミンは痕跡
量、トリオクチルアミンは無く、オクタノールが0.8
%であった。
まれる金属のモル数および原料である1−オクタナール
のカルボニル基のモル数の比を表1に示すように変更
し、ヘキシルアミンおよび2,2’−ビピリジルの金属
に対するモル比を実施例1と同じになるように添加した
以外は、実施例1と同様の方法で1−オクタナールの還
元アミノ化反応を実施した。反応成績を
ンから一級アミンを、触媒取扱方法における煩雑な操作
を避けて装置コストが高くならず、触媒金属のコストが
高くならず、一級アミンの選択率良く、良好な生産性を
維持して工業的に有利に製造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 アルデヒドまたはケトンを原料とし
て、アンモニア、水素および水素化触媒の存在下に液相
中でカルボニル基の還元アミノ化反応を行い一級アミン
を製造する方法において、水素化触媒が鉄、ニッケル、
ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリ
ジウムおよび白金からなる群から選ばれる少なくとも一
つの金属を含む均一系触媒であることを特徴とする一級
アミンの製造法。 - 【請求項2】 アルデヒドまたはケトンを反応器へ供
給しながら還元アミノ化反応を行う請求項1記載の一級
アミンの製造法。 - 【請求項3】 反応器に水素化触媒とアミン類および
/または窒素原子を含む複素環式化合物を共存させた
後、還元アミノ化反応を行う請求項1または2記載の一
級アミンの製造法。 - 【請求項4】 ルテニウムまたは鉄を含む水素化触媒
を用いて還元アミノ化反応を行う請求項1〜3のいずれ
か一つに記載の一級アミンの製造法。
Priority Applications (1)
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