JPH11343210A - 被着処理剤 - Google Patents

被着処理剤

Info

Publication number
JPH11343210A
JPH11343210A JP11021593A JP2159399A JPH11343210A JP H11343210 A JPH11343210 A JP H11343210A JP 11021593 A JP11021593 A JP 11021593A JP 2159399 A JP2159399 A JP 2159399A JP H11343210 A JPH11343210 A JP H11343210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
printing ink
photocatalyst
products
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11021593A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Sakurada
司 桜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINSHU CERAMICS KK
Shinshu Ceramics Co Ltd
Original Assignee
SHINSHU CERAMICS KK
Shinshu Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINSHU CERAMICS KK, Shinshu Ceramics Co Ltd filed Critical SHINSHU CERAMICS KK
Priority to JP11021593A priority Critical patent/JPH11343210A/ja
Publication of JPH11343210A publication Critical patent/JPH11343210A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な方法により、紙製品、布製品、プラス
チック製品等に優れた殺菌効果を付与できる印刷インキ
を得る。 【解決手段】 色料及びビヒクル又は塗膜形成体に対し
て、光半導体粉末及び金属粉末からなる光触媒とアパタ
イト等の吸着材料を混合混練して、印刷インキ又は塗料
を得る。この印刷インキ又は塗料を用いて紙製品、布製
品、プラスチック製品等の所望の模様や画像を形成する
ことにより、印刷インキ又は塗料中の吸着材料により細
菌が吸着保持され、半導体粉末及び金属粉末による光触
媒作用により殺菌がなされる。このような紙製品等は、
例えば、食品包装材料、医療用材料として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙製品、布製品、
プラスチック製品、金属製品等の基材表面に被着処理す
ることにより、優れた殺菌力、脱臭力等を長期間持続し
て発揮することができる被着処理剤に関する。
【0002】
【徒来の技術】我々は、一般の生活環境において様々な
細菌と共存しているが、その中でも人体に有害な細菌は
常に死滅させ、清浄環境を保持することが望ましく、そ
の要請は特に多数の患者を抱える病院においては大き
い。もちろん、細菌剤の散布によればある程度の効果は
確保できるが、細菌目的とはいえ、生活環境に無制限に
殺菌剤を散布することはかえって人体に有害となり、好
ましいものではない。また院内感染の問題を引き起こし
ているMRSA(メシチリン耐性黄色ぶどう球菌)の場
合は、抗生物質に耐性を持ったものであるため、免疫力
が低下しているような手術後の患者、老人、出産時の母
子等には特に大きな不安を与えている。そして、これは
単なる殺菌剤の散布によっては解決できない。
【0003】よって、結局は最も基本的な清浄化方法と
しての掃除及び洗濯を丁寧に繰り返すことが重要となる
が、長期療養者を家庭内に抱える場合にはその徹底は困
難であり、専門の職員を擁する病院においてもその徹底
は大きな経済的負担となり、その負担が利用者に跳ね返
ってくることにも繋がる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題を解
決するため、本発明者は、先に基材上に光半導体セラミ
ックスとアパタイト等の吸着成分を含む混合物を溶射し
てなる殺菌吸着機能体を提案している(特開平6−25
4139号公報参照)。この殺菌吸着機能体は、優れた
殺菌力を半永久的に発揮することができ、しかも人体に
無害であるという点で極めて優れた技術である。
【0005】そこで、本発明は、特開平6−25413
9号公報に記載の技術を更に展開発展させることによ
り、前記技術と同等の優れた殺菌力を維持したまま、よ
り簡便な利用を可能とする被着処理剤を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成する手段として、光半導体粉末及び金属粉末とを組合
わせた光触媒と、細菌、臭い、有害物質等の光触媒作用
により処理する対象物を吸着、保持するための吸着材料
と、これら光触媒と吸着材料とを紙、布、プラスチック
等の基材表面に対して被着せしめるための被着剤を提供
するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の被着処理剤に用いる光半
導体粉末とは、金属粉末との組み合わせにより光触媒と
称されるもので、光照射を受けて又は温度に依存して光
触媒作用をなし、一方の電極を光半導体セラミックスと
し、他方の電極を金属とする電気化学セルによって科学
的作用をなすものである。
【0008】かかる光半導体粉末としては、TiO2
CdS、CdSe、WO3、Fe23、SrTiO3、K
NbO3等を挙げることができる。本発明においては、
酸化と還元がバランスのとれたセラミックスであるこ
と、科学的に安定しており、食品添加物としても認可さ
れ衛生上の問題がなく、入手が容易で安価であることか
らアナターゼの結晶形態を持ったTiO2が好ましい。
【0009】これらの光半導体粉末の粒径は、より大き
な表面積を確保するとともに、良好な被着作業性を考慮
すると0.01〜2.0μmが好ましく、特に0.3〜
0.6μmが好ましい。
【0010】本発明の被着処理剤に用いる金属粉末は、
上記したように対となる一方の電極を形成するものであ
る。かかる金属粉末としては、金、銀、白金、銅等の種
々の金属粉末を用いることができる。光触媒としての金
属粉末には、光触媒が本来的な機能を発揮するための不
可欠な要素の一つとして水分が要求されるため、水の存
在下で経時変化がなく安定していることが必要となるこ
とから、前記した金属粉末の中でも白金が最も好ましい
が、経済性を考慮し、更に前記特性を具備しており、無
害でそれ自体も殺菌性を有しているため銀が好ましい。
【0011】これらの金属粉末の粒径は、光触媒として
光半導体粉末との関係を考慮すると0.05〜0.1μ
mが好ましい。
【0012】光半導体粉末と金属粉末の混合割合は、殺
菌、、脱臭作用等を好適に発揮するためには、光半導体
粉末100重量部に対して金属粉末が1〜55重量部が
好ましく、特に20〜30重量部が好ましい。
【0013】本発明の被着処理剤に用いる吸着剤量は、
細菌、ウィルス、かびのほか、悪臭物質及び有害物質等
の処理対象物を吸着、保持するためのものである。かか
る吸着材料としては、アパタイト(リン灰石)、ゼオラ
イト又はセピオライト等のセラミックス粉末、活性炭及
び絹繊維含有物よりなる群から選ばれる1種以上を挙げ
ることができ、これらは必要に応じて2種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0014】ここで、アパタイトとしては、細菌、ウィ
ルス、かび等の蛋白質を選択的に吸着するハイドロキシ
アパタイト[Ca10(PO45(OH)2]が好ましい。
また、絹繊維含有物としては、絹繊維粉末のほか、顆粒
状に成形したものやゲル状物等も含まれる。
【0015】これらの吸着材料(絹繊維含有物は粉末の
場合)の粒径はより大きな表面積を確保するとともに、
良好な被着作業性を考慮すると0.001〜1.0μm
が好ましく、特に0.01〜0.05μmが好ましい。
【0016】光半導体粉末と吸着材料の混合割合は、殺
菌、脱臭作用等を好適に発揮するためには、光半導体粉
末100重量部に対して吸着材料が1〜50重量部が好
ましく、特に10〜30重量部が好ましい。
【0017】本発明の被着処理剤は、上記した各成分を
混合し、光半導体粉末及び金属粉末を吸着材料に坦持さ
せて得ることができる。このような本発明の被着処理剤
は、そのままでも使用することはできるが、水、有機溶
剤等の分散媒に分散させて使用することができる。その
使用に際しては、そのまま基材表面に塗布することによ
り被着させるほか、他の材料の充填剤としてその内部に
含有させることもできる。
【0018】本発明は、このような態様の被着処理剤に
代えて、処理対象に対する被着力、更には、装飾効果等
を付与することも目的として、他の使用形態である印刷
インキ又は塗料にすることができる。
【0019】本発明の他の一形態である印刷インキは、
光半導体粉末、金属粉末からなる光触媒及び吸着材料に
加えて、基材表面に対して光触媒を被着せしめる被着剤
としての少なくとも色料及びビヒクルを含有し、必要に
応じてその他の成分を含有するものである。
【0020】色料としては、一般に印刷インキの色料と
して用いるもの、例えば、無機顔料、有機顔料のほか、
油溶染料、分散染料等の染料を挙げることができる。
【0021】ビヒクルとしては、油、例えばアマニ油等
の乾性油、大豆油等の半乾性油、ヒマシ油等の不乾性油
を挙げることができ、樹脂、例えば、ロジン、変性ロジ
ン、ビルソナイト等の天然樹脂又は天然樹脂誘導体、フ
ェノール樹脂、アルキド樹脂、キシレン樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ゴム、環化ゴム、セルロース誘導体、反応性
樹脂を挙げることができ、そのほかにも可塑剤を挙げる
ことができる。
【0022】また、その他の成分としては、天然ロウ又
は合成ロウのロウ成分、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、橋か
け剤、ゲル化剤、増粘剤、皮張り防止剤、安定剤、つや
消し剤、消泡材、色分かれ防止剤、光重合開始剤、かび
防止剤等を挙げることができる。
【0023】これらの各成分の配合割合には特別なもの
はなく、通常市販されている印刷インキと同じ配合割合
を適用することができる。
【0024】印刷インキにおける光半導体粉末、金属粉
末及び吸着材料の合計配合量は、殺菌、防臭等の作用を
発揮し、適度な印刷性を確保するため、印刷インキ全量
中3〜55重量%が好ましく、特に15〜35重量%が
好ましい。
【0025】このような印刷インキの形態及び種類は特
に制限されるものではなく、ペーストインキ、ソルベン
トインキ又は無溶剤インキとし、それらを平版印刷イン
キ、凸版印刷インキ、グラビア印刷インキ、スクリーン
印刷インキ、凹版印刷インキ、特殊印刷インキとして適
用することができる。これらの中でも本発明の目的を最
も効果的に達成するためには、紙用スクリーンインキ、
プラスチック用スクリーンインキ、ガラス用スクリーン
インキ、布地用スクリーンインキ等のスクリーン印刷用
インキが好ましい。
【0026】次に、本発明の更に他の一形態である塗料
について説明する。塗料は、光半導体粉末、金属粉末か
らなる光触媒及び吸着材料に加えて、塗膜形成成分及び
分散剤を含有し、必要に応じてその他の成分を含有する
ものである。
【0027】塗膜形成成分としては、セルロース誘導
体、フタル酸樹脂、フェノール樹脂、アルギド樹脂、ア
ミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、エマルジョン、水溶性樹脂等の合成樹脂を挙げるこ
とができ、そのほかにも植物性乾性油を挙げることがで
きる。
【0028】分散剤としては、石油系溶剤、芳香族系溶
剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶
剤、セルソルブ系溶剤、水等を挙げることができる。な
お、粉体塗料にする場合には、分散剤としての溶剤は不
要となる。
【0029】また、その他の成分として、顔料、例え
ば、二酸化チタン、黄鉛、ベンガラ、酸化クロム、カー
ボンブラック等の無機顔料、ハンザイエロー、ノバパー
ムオレンジ、キナクリドンバイオレット、銅フタロシア
ニン等の有機顔料、沈降性炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、タルク、クレー、ホワイトカーボン等の体質顔料、
ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、リン酸
亜鉛、リン酸アルミニウム等の防食顔料に代表される特
殊機能顔料等を挙げることができる。
【0030】更に、上記成分以外にも、補助材料とし
て、塗膜乾燥促進性の付与を目的とする乾燥剤、重合触
媒、顔料の分散性改良を目的とする湿潤剤、顔料分散
剤、フラッディング防止剤、顔料沈降防止剤、塗料の流
動性の調節を目的とする増粘剤、チキソトロピック剤、
たれ止め剤、塗面の調整を目的とするレベリング剤、泡
消し剤、はじき防止剤、フローティング防止剤のほか、
可塑剤、皮張り防止剤、静電塗装助剤、すり傷防止剤、
ブロッキング防止剤、紫外線防止剤、防染剤、防腐剤、
防かび剤等を配合することができる。
【0031】これらの各成分の配合割合には特別なもの
はなく、通常市販されている塗料と同じ配合割合を適用
することができる。
【0032】塗料における光半導体粉末、金属粉末及び
吸着材料の合計配合量は、殺菌、防臭等の作用を発揮
し、適度な塗装性を確保するため、塗料全量中3〜55
重量%が好ましく、特に15〜35重量%が好ましい。
【0033】このような塗料の塗装方法は特に制限され
るものではなく、刷毛塗り、エアスプレー塗装、エアレ
ススプレー塗装、静電塗装、粉体塗装、電着塗装、カー
テンフロー塗装、ロール塗装等の方法を適用することが
できる。
【0034】本発明の被着処理剤においては、細菌、ウ
ィスル、かび又は悪臭物質、有害物質等が、まず、吸着
材料により吸着保持され、その後又は同時に、光照射を
受けての光半導体と金属粉末による光触媒作用により
(図1参照)、細菌、ウィスル、かび等の場合には死滅
させられ、悪臭物質等の場合には分解される。更に、吸
着されないようなものの場合でも、光触媒作用により、
発育防止や忌避効果等が得られる。図1は、光触媒の照
度変化による抵抗値の変化を示したものであり、光の照
度によって光触媒(光半導体)の抵抗値が変化すること
を示し、光の照射により電子の移動が起こることが判
る。
【0035】また、本発明の被着処理剤は、光照射を全
く受けない場合でも、地球上において予想される一般的
な生活温度範囲において光照射を受けた場合と同様の光
触媒作用をすることができる(図2参照)。すなわち、
図2は、光触媒の温度変化による抵抗値の変化を示した
ものであり、これによれば温度の変化によって光半導体
は動作することが判る。
【0036】更に、吸着材料に吸着された細菌、ウィル
ス、かび等を構成する蛋白質は、分解して消失するた
め、前記効果は経時的に減衰することなく、半永久的に
持続する。
【0037】本発明の被着処理剤の基材上における被着
面積は特に制限されるものではなく、用途により異なる
ものであるが、通常は、基材の全表面積に対して20%
以上、好ましくは40〜60%になるように被着させる
ことにより、上記した効果を得ることができる。また、
被着処理に際しては、例えば、被着処理剤を格子模様や
水玉模様のようにして均一に分散させた状態で、処理面
に被着させる方法等を適用することが、被着処理剤の使
用料を低減できるとともに、均一かつ有効な吸着及び光
触媒作用を発揮できるために好ましい。
【0038】細菌やかび等は高温高湿の条件を好んで増
殖するものであるが、本発明の被着処理剤中の光触媒は
このような高温高湿条件下において、特に有効にその機
能を発揮するものである。よって、本発明の被着処理剤
における殺菌成分が非溶出系材料であることを含めて考
え合わせると、本発明の被着処理剤は細菌やかび等を含
む生物の殺減及び増殖抑制技術として、極めて広い範囲
への適用を可能とする物である。
【0039】本発明の印刷インキ、塗料等の態様を含む
被着処理剤は、種々の形状で、紙、木材、布、プラスチ
ック、金属及びコンクリート等の種々の材料からなる基
材上に被着させることにより、殺菌、防臭効果等を付与
することができる。また、所望の模様、画像を印刷する
ことによる装飾的効果も付与できるため、それらを必要
とする種々の用途に利用することができ、更に、光照射
が期待できないような用途にも利用することができる。
【0040】例えば、紙に被着させることにより、各種
食品保存用の包装紙、包装袋等の包装材料、壁紙、障
子、襖、家具の外張り材料等の住宅用材料として利用す
ることができ、そのほかにもサイズ剤として紙原料に含
有させることによる利用もでき、布(繊維)、毛織物に
被着させることにより、衣服、マスク、カーテン、寝具
全般(シーツ、布団カバー、毛布カバー、枕カバー
等)、各種カバー類(各種椅子カバー、座布団カバー
等)、テーブルクロス、じゅうたん、タオル、ハンカチ
等の各種製品又はそれらの製造用材料として利用するこ
とができ、空気洗浄用フィルタ又は水洗浄用フィルタ等
の材料として利用することができる。また、建築物及び
構造物の塗装用、各種製品の塗装用、船、橋、桟橋等に
おけるフジツボ、セルプラ、イガイ等の水生生物の付着
を防止する防汚塗料としても利用することができる。
【0041】以下実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0042】まず、TiO2(粒径0.1〜1.0μ
m)100重量部に対して、銀粉末(粒径0.1〜0.
8μm)10重量部及びハイドロキシアパタイト(粒径
0.05〜0.8μm)10重量部を混合した混合粉末
を用意した。
【0043】次に、無機顔料2g及びビヒクルとしてウ
レタン系樹脂を998g用い、それらと前記混合粉末を
ミキサーで混練した。なお、インキ全量中における混合
粉末の配合割合は10重量%とした。この混練物を充填
機により容器に充填し、布地用スクリーンインキを得
た。 試験例1 実施例1で得た布地用スクリーンインキを用い、MRS
A−A、MRSA−B及び緑膿菌に対する殺菌試験を下
記の方法により行った。 (1)試験布 実施例布:蛋白質不織布の一面側の全面に、実施例1で
得た布地用スクリーンインキを厚みが約5μmになるよ
うに塗布し、実施例布とした。
【0044】対象用布:無処理のアクリル不織布を対象
用布とした(アクリル不織布については殺菌作用は報告
されていない)。 (2)供試菌 MRSA−A(7.8×1010/ml)、MRSA−B
(7.3×107/ml)及び緑膿菌(3.8×109
ml)を含む菌液を用いた。 (3)試験方法 実施例布2枚及び対象用布2枚の表面に、殺菌性のない
インキで計7個の円(直径4.8mm)を描き、それぞ
れの円を、直後、10分後、20分後、1時間後、3時
間後、6時間後及び24時間後の観察用の円とした。
【0045】次に、各布ごとの円内に、MRSA−A、
MRSA−B又は緑膿菌の菌液を0.2mlずつ塗布
し、フワブでまんべんなく広げ、実験室内に放置した。
なお、フワブは乾熱滅菌しておき、各布は、予め24時
間紫外線殺菌をしておいた。
【0046】次に、所定時間経過後、布ごとに該当する
円内をスワブで丁寧に5回ふき取って菌を採取し、採取
した菌を滅菌ブイヨン3mlを注入した試験管に入れ
た。その後、菌液を10〜105倍まで連続的に稀釈し
た。
【0047】次に、各稀釈菌液から1mlを取り、これ
らをそれぞれ異なる10枚のシャーレに移した。その
後、各シャーレ内に普通寒天培地を加え、均一になるよ
うに攪拌したのち、35℃で48時間培養し、菌数をカ
ウントした。菌数のカウントは、10枚のシャーレから
カウントしやすい稀釈倍率のものを4つ選択し、平均値
をとった。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から明らかな通り、被着処理剤
を印刷インキとした場合には、MRSA及び緑膿菌に対
して、優れた殺菌効果を示した。この試験は実験室内で
行い、特別な光照射を行っていないため、図1及び図2
に示したように、この殺菌効果は光及び温度の両要因、
特に温度要因により発現されたものと認められる。よっ
て、この印刷インキを医療用具に適用すれば、医療用具
を常に正常に保つことができるとともに、院内感染も防
止できることになる。
【0050】
【発明の効果】本発明の被着処理剤は、吸着材料による
吸着作用と、光半導体粉末及び金属粉末による光触媒作
用により、優れた殺菌及び脱臭作用等を減衰することな
く半永久的に発揮しつづけることができる。更に、こら
らの作用は、光照射が全くない場合でも、十分に発揮す
ることができる。
【0051】また、本発明の被着処理剤は、被着処理方
法が簡便であるため、、幅広い分野において利用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒(TiO2とAg粉末)の照度変化と抵
抗値の関係を示した図である。
【図2】光触媒(TiO2とAg粉末)の温度変化と抵
抗値の関係を示した図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光半導体粉末及び金属粉末とを組合わせ
    た光触媒と、細菌、臭い、有害物質等の光触媒作用によ
    り処理する対象物を吸着、保持するための吸着材料と、
    これら光触媒と吸着材料とを紙、布、プラスチック等の
    基材表面に対して被着せしめるための被着剤とからなる
    ことを特徴とする被着処理剤。
JP11021593A 1999-01-29 1999-01-29 被着処理剤 Pending JPH11343210A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11021593A JPH11343210A (ja) 1999-01-29 1999-01-29 被着処理剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11021593A JPH11343210A (ja) 1999-01-29 1999-01-29 被着処理剤

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17649196A Division JP2963657B2 (ja) 1996-07-05 1996-07-05 被着処理剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11343210A true JPH11343210A (ja) 1999-12-14

Family

ID=12059347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11021593A Pending JPH11343210A (ja) 1999-01-29 1999-01-29 被着処理剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11343210A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004005424A1 (en) * 2002-07-08 2004-01-15 Imperial College Innovations Limited Oxygen-scavenging packaging
US7157503B2 (en) 2002-06-04 2007-01-02 Fujitsu Limited Antibacterial, antifouling paint for construction materials and construction materials coated therewith

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7157503B2 (en) 2002-06-04 2007-01-02 Fujitsu Limited Antibacterial, antifouling paint for construction materials and construction materials coated therewith
EP1985675A1 (en) 2002-06-04 2008-10-29 Fujitsu Limited Antibacterial paint for materials and materials coated therewith
WO2004005424A1 (en) * 2002-07-08 2004-01-15 Imperial College Innovations Limited Oxygen-scavenging packaging

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6462938B2 (ja) 素材ないし剤およびその方法およびその材料ならびにその製品
JP2963657B2 (ja) 被着処理剤
JP7425497B2 (ja) 殺菌効果を有する材料の製造方法、殺菌効果を有する製品の製造方法、並びに、殺菌効果及び脱臭効果を有する剤
CN107207734A (zh) 形成自去污表面的组合物和方法
JP2011050874A (ja) 光触媒セラミックス
JP4189074B2 (ja) 光触媒機能体
JPH11343210A (ja) 被着処理剤
JP2001098458A (ja) 光触媒処理体、及びその製造方法。
US11707069B2 (en) Agents having efficacy against viruses, allergens, bacteria and odorants, materials including said agents, and methods for producing said agents
JP2000334311A (ja) 光触媒機能体及びその製造方法
KR101165705B1 (ko) 항균 잉크 및 그 제조방법
JP2002119454A (ja) 清掃用モップ
JP2001081663A (ja) シルク製品及び光触媒処理体
JP2001003206A (ja) 光触媒処理体
JP2006161267A (ja) 光触媒処理体
JP2001224667A (ja) 空き家の管理方法
JP2001190641A (ja) 内装材・敷物
JP2002119541A (ja) 生理用ショーツ及び失禁用ショーツ
JP2001197831A (ja) 植物の栽培方法
JP2001158502A (ja) 生ゴミ用水切り具