JPH11342350A - 空気清浄機 - Google Patents

空気清浄機

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JPH11342350A
JPH11342350A JP15139698A JP15139698A JPH11342350A JP H11342350 A JPH11342350 A JP H11342350A JP 15139698 A JP15139698 A JP 15139698A JP 15139698 A JP15139698 A JP 15139698A JP H11342350 A JPH11342350 A JP H11342350A
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JP
Japan
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electrode
dust
ventilation pipe
needle
air
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Application number
JP15139698A
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English (en)
Inventor
Masakazu Miyamoto
政和 宮本
Shozo Tanaka
章三 田中
Akira Takushima
朗 多久島
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、塵埃を効率よくイオン化して集塵
する空気清浄機、及び空気流の圧力損失が低減された空
気清浄機を提供することを目的とする。 【解決手段】 断面が円環状の通風パイプ1内に設けら
れた荷電電極及び集塵電極の間でコロナ放電を発生させ
ることにより空気中の塵埃をイオン化して集塵電極に吸
着させる空気清浄機において、通風パイプ1内側の内周
面1aには集塵電極として円筒電極2が設けられてお
り、通風パイプ1内側の外周面1bには該外周面1bの
円周方向に沿って一列に並んだ複数の針電極3から成る
針電極列13が荷電電極として設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコロナ放電によって
空気中の塵埃や不快臭などを取り除く空気清浄機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】空気中の塵埃や不快臭の原因となる物質
などをコロナ放電により吸着除去する空気清浄機の従来
技術について説明する。図8は従来の空気清浄機におけ
るコロナ放電のための電極構造の構成図である。対向す
る2枚の平板電極31の間にワイヤ電極32が位置して
いる。平板電極31が正極(集塵電極)、ワイヤ電極32
が負極(荷電電極)となるように電圧を印加すると、電極
31,32間でコロナ放電が発生する。
【0003】平板電極31間には塵埃などを含んだ空気
が流れており、コロナ放電によって空気を構成する酸素
や窒素などの原子や分子から電子が電離される。塵埃な
どはこの電子が衝突し付着することによってイオンとな
り、平板電極31に電気的に吸着されて空気中より除去
される。
【0004】上記電極構造では、ワイヤ電極31は平板
電極32間を通る空気流方向に対して垂直に配置されて
いるので、コロナ放電が発生して塵埃などがイオン化さ
れるイオン化領域は空気流方向に距離の短いものとな
る。このように、イオン化領域の距離が空気流方向に短
いと、塵埃と電子が衝突してイオンとなる確率は低く、
集塵に効果的でない。
【0005】そこで、イオン化領域を空気流方向に長く
構成した電極構造を図9に示す。断面が円環状の通風パ
イプ33に空気流が流れている。この通風パイプ33内
側の内周面33aと外周面33bにはそれぞれ電極3
4,35が形成されており、電圧が印加されると通風パ
イプ33内でコロナ放電が発生する。従って、通風パイ
プ33の長さがイオン化領域の距離となり、それだけ塵
埃のイオン化される確率が高くなる。
【0006】上記電極構造では電極34,35が面同士
なので、ある程度高い電圧を印加しないとコロナ放電は
発生しない。コロナ放電開始電圧を低くするには不平等
電界を生じさせるとよい。この不平等電界を形成するた
めの方法として、電極の一方を平面電極、他方を点電極
や線電極にする。以下に、平面電極と点電極との電極構
造による空気清浄機の従来技術について説明する。
【0007】図10は特開平6−99097号公報に開
示された空気清浄機の電極構造を示した構成図である。
複数の針電極36は絶縁体にて構成された枠体37に支
持されている。また、集塵フィルター(集塵電極)38に
は複数の開口部38aが設けられており、この開口部3
8aにそれぞれ針電極36が挿入されている。これらの
電極36,38に電圧を印加するとコロナ放電39が起
こり、塵埃は集塵フィルター38に吸着する。
【0008】また、図11は実用新案第3021572
号に開示された空気清浄機の構成図である。鋼板から成
る煙突40には内表面にキャスタブル耐火物41がライ
ニングされており、集塵電極となっている。煙突40の
中心には桁材42より荷電電極43がつり下げられてお
り、この荷電電極43の下半分には針電極44が多数設
けられている。これらの電極41,43(44)に電圧を
印加するとその間でコロナ放電が起こり、塵埃はキャス
タブル耐火物41に吸着する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−99097号公報の空気清浄機によると、コロ
ナ放電が発生して塵埃がイオン化されるイオン化領域は
空気流方向(図10中、下向き)に距離が短いので、それ
だけ塵埃のイオン化される確率が低くなり効果的な集塵
が行われない。
【0010】また、実用新案第3021572号の空気
清浄機によると次のような問題点がある。図12は煙突
40の断面を模式的に示した説明図である。針電極44
とキャスタブル耐火物(平板電極)41との間で発生した
電界部45は釣り鐘状に分布する。これによって、互い
に隣接する針電極44との間には未電界部(図中、斜線部
△ABC)が生じる。
【0011】煙突40内を通る空気流は中心の荷電電極
43の付近で流速が速く、キャスタブル耐火物41の付
近で流速が遅い。故に、塵埃が空気中に均一に存在した
場合、空気流速の速い中心付近では塵埃が多数通過する
にもかかわらず、未電界部も多いことになる。従って、
塵埃のイオン化される確率は低く、空気は集塵がほとん
どされないまま煙突40から排出されることになる。
【0012】また、一般に送風機を用いて空気流を発生
させる空気清浄機では、空気の流通経路において圧力損
失が生じる。これによって送風機の消費電力は増大し、
空気清浄機全体の効率低下につながるという問題があっ
た。
【0013】本発明は上記課題をかんがみてなされたも
のであり、塵埃を効率よくイオン化して集塵する空気清
浄機を提供することを目的とする。また、本発明の他の
目的は空気流の圧力損失が低減された空気清浄機を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の空気清浄機は、断面が円環状の通風パイ
プ内に設けられた荷電電極及び集塵電極の間でコロナ放
電を発生させることにより空気中の塵埃をイオン化して
集塵電極に吸着させる空気清浄機において、通風パイプ
内側の内周面には集塵電極が設けられており、通風パイ
プ内側の外周面には該外周面の円周方向に沿って一列に
並んだ複数の針電極から成る荷電電極が設けられている
ことを特徴とする。
【0015】上記構成によると、針電極から成る荷電電
極を負極、集塵電極を正極として電圧を印加すると、電
極間では不平等電界が発生してコロナ放電が生じる。こ
のコロナ放電によって通風パイプを流れる空気を構成す
る窒素や酸素から電子が電離する。そして、電子は空気
中の塵埃に衝突して塵埃をイオン化し、イオン化された
塵埃は集塵電極に吸着される。
【0016】請求項2の空気清浄機は、請求項1に記載
の空気清浄機において、針電極が一列に並んで成る針電
極列が通風パイプの長さ方向に複数列設けられており、
これらの針電極列はいずれも電気的に並列に接続されて
いることを特徴とする。この空気清浄機では針電極列が
電気的に並列に接続されているので、針電極列が一列の
場合と荷電電圧が同じであっても各針電極を流れる電流
量は変わらない。
【0017】請求項3の空気清浄機は、断面が円環状の
通風パイプ内に設けられた荷電電極及び集塵電極の間で
コロナ放電を発生させることにより空気中の塵埃をイオ
ン化して集塵電極に吸着させる空気清浄機において、通
風パイプ内側の内周面と外周面のうち一方の面に集塵電
極が設けられ他方の面には荷電電極が設けられており、
荷電電極は円周方向に沿って一列に並んだ複数の針電極
を通風パイプの長さ方向に複数列設けたものであって、
各針電極列とも針電極の形成されていない部分には通風
パイプの長さ方向に他の針電極列の針電極が少なくとも
1つ位置することを特徴とする。
【0018】電界部は針電極の先端から釣り鐘状に分布
し、隣接する針電極同士の間、つまり針電極が設けられ
ていない部分では未電界部が発生する。請求項3の構成
によると、ある針電極列の未電界部に対して他の針電極
列では針電極、つまり電界部が通風パイプの長さ方向に
位置する。故に、通風パイプ内に設けられた複数の針電
極列によってほぼくまなく電界部が形成され、ある針電
極列の未電界部を通った塵埃はその空気流の下流側にあ
る他の針電極列の電界部を通ることが可能である。
【0019】請求項4の空気清浄機は、断面が円環状の
通風パイプ内に設けられた荷電電極及び集塵電極の間で
コロナ放電を発生させることにより空気中の塵埃をイオ
ン化して集塵電極に吸着させる空気清浄機において、通
風パイプ内側の内周面と外周面のうち一方の面に集塵電
極が設けられ他方の面に荷電電極が設けられており、荷
電電極には複数の溝と該溝同士の間で頂部が尖状となっ
た凸部が形成されていて、いずれも通風パイプの長さ方
向と平行に延びていることを特徴とする。
【0020】上記構成によると、荷電電極の凸部と集塵
電極との間で不平等電界が発生しコロナ放電が生じる。
このコロナ放電によって通風パイプを流れる空気を構成
する窒素や酸素から電子が電離する。そして、電子は空
気中の塵埃に衝突して塵埃をイオン化し、イオン化され
た塵埃は集塵電極に吸着される。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施形態について図
面を参照して説明する。図1は第1実施形態の空気清浄
機の電極構造を示した構成図である。1は断面が円環状
で絶縁性物質から成る通風パイプである。ここでは、径
の大きい第1のパイプ11の中空部に径の小さい第2の
パイプ12を挿入して成り、第2のパイプ12は第1の
パイプ11内を通る空気流の妨げにならない支持手段
(図示せず)により第1のパイプ11内に位置固定されて
いる。また、この第2のパイプ12の中空部には空気流
は通らない。
【0022】第2のパイプ12の表面、即ち通風パイプ
1内側の内周面1a上には厚さの薄い円筒状の電極2が
装着されている。また、第1のパイプ11の内表面、即
ち通風パイプ1内側の外周面1bには複数の針電極3が
円周方向に一列に並んで針電極列13を形成している。
この針電極列13を負極、円筒電極2を正極として電圧
を印加すると、針電極列13は荷電電極、円筒電極2は
集塵電極となってコロナ放電が発生する。これによっ
て、通風パイプ1内を流れる空気中の塵埃はイオン化さ
れ、集塵電極2に吸着される。
【0023】本実施形態では荷電電極に針電極3を用い
ているので、電極2,3間には不平等電界が生じて比較
的低い電圧でもコロナ放電が発生する。故に、針電極を
用いない電極構造のものと同じ放電量を得るのに荷電電
圧が低くてすむ。また、荷電電圧を同じにした場合には
より多くの放電量を得ることができ、集塵量が増大す
る。
【0024】尚、図2は、本実施形態の空気清浄機と図
9に示す従来の空気清浄機において、荷電電圧に対する
放電電流の測定値を示したグラフである。この結果か
ら、不平等電界を発生させることによって荷電電圧が低
くても高い放電電流を得られることが認められる。
【0025】さらに、第1実施形態では針電極3を外周
面1b上に設けているので、針電極3の付近に発生する
未電界部(図12参照)は主に外周面1b付近に分布する
ことになる。通風パイプ1内の空気流は内周面1a付近
よりも外周面1b付近の方が流速が遅いので、未電界部
を通る塵埃の量は極力抑えられ、流速の速い内周面1a
付近で効果的に塵埃を集塵することができる。
【0026】次に、本発明に係る第2実施形態について
説明する。図3は第2実施形態の空気清浄機の電極構造
を示した構成図である。この電極構造は第1実施形態の
電極構造において、通風パイプ1の長さ方向に針電極列
13を3列並べたものである。これらの針電極列13は
いずれも電気的に並列に接続されている。
【0027】上記構成によると、コロナ放電が発生して
塵埃がイオン化されるイオン化領域は、第1実施形態に
比べて通風パイプ1の長さ方向に距離が長くなる。これ
によって、塵埃のイオン化される確率は高くなり、それ
だけ多くの塵埃が集塵される。また、いずれの針電極列
13も電気的に並列に接続されていることから、第1実
施形態(針電極列13が1列の場合)と同じ荷電電圧でも
各針電極3に流れる電流量は同じである。故に、消費電
力を増大させることなく塵埃の集塵効果を向上させるこ
とができる。
【0028】尚、本実施形態では針電極列13を3列設
けているが、これに限らずにさらに多数の針電極列13
を設けることが可能である。また、針電極列13を複数
列設けることで集塵効果が向上することから、針電極3
を空気流速の速い内周面1aに設けてもよい。
【0029】次に、本発明に係る第3実施形態について
説明する。図4は第3実施形態の空気清浄機の電極構造
を示した構成図である。図4に示すように、本実施形態
では第2実施形態と同様に、通風パイプ1内に3列の針
電極列13a,13b,13cが設けられている。各針電
極列13a,13b,13cとも針電極3の形成されてい
ない部分には、通風パイプ1の長さ方向に他の針電極列
13a,13b,13cの針電極3が位置するように構成
されている。
【0030】図5は、各針電極列13a,13b,13c
の通風パイプ1の長さ方向に垂直な断面を示している。
いま、図5(イ)に示すように、上流側の針電極列13a
の針電極3a及び該針電極3aに隣接する針電極3a′
を基準とする(一点鎖線A,A′)。図5(ロ)に示すよう
に、針電極列13aより下流側にある針電極列13bの
針電極3bは、隣接する針電極3b′との距離の3分の
1だけ、針電極3a(一点鎖線A)に対して図中右回りに
ずれたところに位置する(二点鎖線B)。
【0031】また、図5(ハ)に示すように、さらに下流
側の針電極列13cの針電極3cは、針電極3b(二点
鎖線B)に対して同様に右回りにずれたところに位置す
る。従って、針電極3a,3a′の間には針電極3b,3
cが均等な間隔で位置している。
【0032】上記構成によると、本実施形態では各針電
極列13a,13b,13cとも針電極3が同じ間隔で設
けられていることから、互いに隣接するいずれの針電極
3についてもその間には他の針電極列の針電極3が常に
均等な間隔で2個位置することになる。従って、通風パ
イプ1の長さ方向に各針電極列13a,13b,13cの
未電界部が重なることがなく、空気中の塵埃はそのほと
んどが電界部を通ることができる。故に、塵埃のイオン
化される確率はより高まり、それだけ多くの塵埃が集塵
される。
【0033】尚、本実施形態では第1実施形態と同様に
外周面1bに針電極列13a,13b,13cを設けた
が、通風パイプ1の長さ方向に必ず電界部を形成する構
成によって集塵効果が向上させることから、針電極3を
空気流速の速い内周面1aに設けてもよい。また、ここ
では針電極列を3列設けているが、より多数の針電極列
を設けることが可能である。さらに、各針電極列の針電
極の形成位置は本実施形態に限るものではなく、全ての
針電極列において通風パイプ1の長さ方向に未電界部が
重ならなければどのようなものでもよい。
【0034】次に、本発明に係る第4実施形態について
説明する。図6は第4実施形態の空気清浄機の電極構造
を示した構成図である。本実施形態では、通風パイプ1
の外周面1bに導電性物質から成るフィルム状の電極4
が貼着されている。この電極4には通風パイプ1の長さ
方向に沿って断面三角形の溝4aが多数形成されてい
る。また、隣接する溝4a同士の間は凸部4bを成して
おり、その頂部は曲率が非常に小さく尖状となってい
る。これら溝4a及び凸部4bは共に通風パイプ1の長
さ方向と平行に延びている。
【0035】溝電極4を負極、円筒電極2を正極として
電圧を印加すると、溝電極4は荷電電極、円筒電極2が
集塵電極となってコロナ放電が発生する。これによっ
て、通風パイプ1内を流れる空気中の塵埃はイオン化さ
れ、集塵電極2に吸着される。
【0036】本実施形態では荷電電極に頂部が尖状とな
った凸部4bが形成されていることから、電極2,4間
には不平等電界が生じて比較的低い電圧でもコロナ放電
が発生する。故に、平板電極同士の電極構造のものと同
じ放電量を得るのに荷電電圧が低くてすむ。また、荷電
電圧を同じにした場合にはより多くの放電量を得ること
ができ、集塵量が増大する。
【0037】また、溝電極4では通風パイプ1の長さ方
向と平行に溝4aを形成していることから、空気流の摩
擦圧力損失を抑えることができる。特に、溝高さと空気
流の流速の設定によって摩擦圧力損失を効果的に低減さ
せることができる。以下に、通風パイプの摩擦圧力損失
を実際に測定した結果について説明する。この測定で用
いた通風パイプは円筒状であり、その内表面に第4実施
形態の溝電極4と同じ溝を形成したフィルムを貼着した
ものである。そして、このパイプに空気を流してそのと
きの圧力損失の低減量(Drag Reduction)を測定した。
【0038】尚、圧力損失の低減量DRは、 DR(%)={(λR−λF)/λR}×100 λR:裸管における壁面摩擦係数 λF:フィルム貼付管の壁面摩擦係数 によって定義されるものである。
【0039】図7は溝高さと空気流流速とをパラメータ
にした無次元数y+を横軸に、圧力損失の低減量DRを
縦軸にとって上記測定結果を示したグラフである。無次
元数y+は、 y+=(y・v*)/ν y:溝高さ ν:動粘性係数 v*=(τ0/ρ)1/2:摩擦速度 τ0=0.0395・ρ・u2・Re-1/4:壁面せん断応力 ρ:流体の密度 u:平均流速 Re=u・D・ν:レイノルズ数 D:管径 によって定義されるものである。
【0040】図7では、溝高さy及び管径Dの複数の条
件についてそれぞれRD値を測定した結果が示されてお
り、これによって横軸y+は平均流速uに比例した値と
なる。図に示すように、各溝高さy及び管径Dにおいて
RD値が最大となるy+値、つまり摩擦圧力損失が最も
低減される平均流速uが存在することが認められる。従
って、管径Dにおける溝高さy及び平均流速uを適当な
値に設定することにより圧力損失を最小限に抑えること
ができる。
【0041】尚、第4実施形態では溝電極4を通風パイ
プ1の外周面1bに設けたが、内周面1aに設けてもよ
い。ただし、第1実施形態と同様に溝電極4付近では未
電界部が多数発生することから、空気流速の遅い外周面
1bに溝電極4を設けた方が効果的に集塵することがで
きる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の空気清
浄機では、断面が円環状の通風パイプにおいてその内側
の外周面に針電極を荷電電極として設けている。故に、
針電極付近に発生する未電界部では空気流の流速が遅
く、塵埃の荷電もれを最小限に抑えることができる。
【0043】また、請求項2の空気清浄機では通風パイ
プの円周方向に並んで設けられた針電極列を通風パイプ
の長さ方向に複数列設けている。これによって、コロナ
放電が発生して塵埃がイオン化されるイオン化領域は、
針電極列を一列のみ設けた場合に比べて通風パイプの長
さ方向に距離が長くなる。故に、塵埃をイオン化する確
率が高くなり効率よく集塵することができる。さらに、
各針電極列を並列に接続していることから、針電極列を
一列のみ設けた場合と同じ荷電電圧でも各針電極に流れ
る電流量は同じになる。従って、消費電力を増大させず
に集塵量を多くすることができる。
【0044】また、請求項3の空気清浄機では、通風パ
イプの長さ方向に各針電極列の未電界部が重なって位置
しないので、未電界部が発生する針電極付近でも複数の
針電極列によりほぼくまなく電界部が分布することにな
る。これによって、集塵を効率よく行うことができる。
【0045】また、請求項4の空気清浄機では、溝同士
の間に形成された凸部が尖端を有することから集塵電極
との間で不平等電界が発生し、低い荷電電圧でもコロナ
放電が開始する。また、従来と同じ荷電電圧でより多く
の放電量を得ることができる。さらに、通風パイプの長
さ方向と平行に溝を設けたことで空気流の圧力損失が抑
えられるので、送風機の消費電力は低減し空気清浄機全
体の電力効率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の空気清浄機の電極構造を示した
構成図。
【図2】荷電電圧に対する放電電量の測定値を第1実施
形態と従来技術について示したグラフ。
【図3】第2実施形態の空気清浄機の電極構造を示した
構成図。
【図4】第3実施形態の空気清浄機の電極構造を示した
構成図。
【図5】第3実施形態の通風パイプにおける各針状電極
列での断面図。
【図6】第4実施形態の空気清浄機の電極構造を示した
構成図。
【図7】摩擦圧力損失の低減量RDの測定値を示したグ
ラフ。
【図8】従来の空気清浄機の電極構造を示した構成図。
【図9】従来の空気清浄機の他の例の電極構造を示した
構成図。
【図10】従来の空気清浄機のさらに他の例の電極構造
を示した構成図。
【図11】従来の空気清浄機のさらに他の例の電極構造
を示した構成図。
【図12】従来の空気清浄機の電極構造を模式的に示し
た説明図。
【符号の説明】
1 通風パイプ 2 円筒電極 3 針電極 4 溝電極 11 第1のパイプ 12 第2のパイプ 13 針電極列

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が円環状の通風パイプ内に設けられ
    た荷電電極及び集塵電極の間でコロナ放電を発生させる
    ことにより空気中の塵埃をイオン化して前記集塵電極に
    吸着させる空気清浄機において、 前記通風パイプ内側の内周面には前記集塵電極が設けら
    れており、前記通風パイプ内側の外周面には該外周面の
    円周方向に沿って一列に並んだ複数の針電極から成る前
    記荷電電極が設けられていることを特徴とする空気清浄
    機。
  2. 【請求項2】 前記針電極が一列に並んで成る針電極列
    が前記通風パイプの長さ方向に複数列設けられており、
    これらの前記針電極列はいずれも電気的に並列に接続さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄
    機。
  3. 【請求項3】 断面が円環状の通風パイプ内に設けられ
    た荷電電極及び集塵電極の間でコロナ放電を発生させる
    ことにより空気中の塵埃をイオン化して前記集塵電極に
    吸着させる空気清浄機において、 前記通風パイプ内側の内周面と外周面のうち一方の面に
    前記集塵電極が設けられ他方の面には前記荷電電極が設
    けられており、前記荷電電極は円周方向に沿って一列に
    並んだ複数の針電極を前記通風パイプの長さ方向に複数
    列設けたものであって、前記各針電極列とも前記針電極
    の形成されていない部分には前記通風パイプの長さ方向
    に他の前記針電極列の前記針電極が少なくとも1つ位置
    することを特徴とする空気清浄機。
  4. 【請求項4】 断面が円環状の通風パイプ内に設けられ
    た荷電電極及び集塵電極の間でコロナ放電を発生させる
    ことにより空気中の塵埃をイオン化して前記集塵電極に
    吸着させる空気清浄機において、 前記通風パイプ内側の内周面と外周面のうち一方の面に
    前記集塵電極が設けられ他方の面に前記荷電電極が設け
    られており、前記荷電電極には複数の溝と該溝同士の間
    で頂部が尖状となった凸部が形成されていて、いずれも
    前記通風パイプの長さ方向と平行に延びていることを特
    徴とする空気清浄機。
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