JPH11342004A - スノ―ボ―ドブ―ツのスタンス支持機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 いわゆるステップインビンディングのための
フリースタイルスノーボードブーツのために、スタンス
支持機構が開示されている。 【構成】 スタンス支持機構は、主に、リンクと、軸受
面を有する軸受を支持しスノーボードブーツのかかと部
分に取付可能に構成されている軸受取付部と、スノーボ
ードブーツのレッグ部に取付可能に構成されている軸保
持部材とから構成されている。リンクは、その一端が軸
受面に支持される揺動端として形成され、かつほぼ直立
した状態からブーツ内側に揺動可能であり、またブーツ
外側への揺動は規制されている。リンクの他端はリンク
保持部材と係合可能なレバー端である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スノーボードブー
ツのスタンス支持機構に関し、特に、スノーボードブー
ツの後部背面及びかかと部分に装着され、スノーボーダ
ーの様々な脚の動きを制御するためのスタンス支持機構
に関する。

【０００２】

【従来技術】スノーボードは雪上スポーツの中でも独特
のブーツビンディング及び支持具を必要とする。こうし
たスポーツは、広くは、アルペンスノーボーディングと
フリースタイルスノーボーディングとに分類することが
できる。アルペンスノーボーディングでは、スノーボー
ドに取り付けられたいわゆるハードビンディングに装着
可能なハードブーツが使用されている。ハードブーツは
アルペンスキーで従来から使用されてきたものと類似の
ものである。ハードビンディングもアルペンスキーのブ
ーツビンディングと類似のものである。フリースタイル
スノーボーディングでは、通常のスノーブーツと類似の
ソフトブーツ、又はハードシェルアルペンブーツとは全
く異なるブーツが通常使われている。このブーツはいわ
ゆるソフトビンディングに装着される。

【０００３】スノーボードにおいて脚の制御を効果的に
行うためには、スノーボードの乗り手の足は乗り手の滑
走する方向（ボードの縦方向）と垂直な方向に対して傾
けてスノーボード上に固定され、乗り手のスタンスが固
定される必要があり、これにより、乗り手は脚を動かし
てボードを自在に操ることができる。

【０００４】スノーボードブーツのビンディングはブー
ツをボードに固定するためものであるが、これに関連す
るスタンス支持機構はスノーボード時の乗り手の脚のス
タンスを制御するために開発されたものである。

【０００５】従来のスタンス支持機構は、一般的に、乗
り手の脚の下部が足首の前方に曲がる角度（以下「フォ
ワードリーン」という）を調節することのできる支持手
段を有している。さらに、ボードの縦方向と同方向の乗
り手の脚の傾斜（以下「カント」又は「横方向フレック
ス」という）を制御する機構も公知である。

【０００６】ソフト及びハードビンディング機構のスタ
ンス支持機構は、ブーツレッグ後方（足首の後部又はふ
くらはぎの下部）部分と同様に、かかとの上方部分を支
持する。ソフト及びハードビンディングいずれかのスタ
ンス支持機構により提供される支持のことを、以下、
「ハイバックサポート」という。

【０００７】このようなビンディング機構のハイバック
サポートは、乗り手のスタンスのカントと同様に、フォ
ワードリーンを制御することができる。ハイバックサポ
ートにおけるフォワードリーン及びカントの制御は、特
に、フリースタイルライディングにおいて求められるも
のである。フリースタイルライディングでは、スノーボ
ードは、滑走中に、またジャンプした後の着地におい
て、様々な方向に操作される。ハイバックサポートは、
ボードの操作や脚の負傷を防ぐために有効であり、特に
着地動作の助けとなるものである。さらに、ハイバック
部分におけるサポートは、乗り手がバックサイドターン
という技（体を後部に反らし、ブーツのかかとに沿った
縦方向のエッジにスノーボードを傾ける技）を行う助け
となる。

【０００８】スノーボードの乗り手のカントの動きは、
人の脚が自然に動くことのできる範囲で定義付けするこ
とができる。特に、ライディング時に、ひざを固定した
り、硬直してまっすぐに立ったりすることは明らかに不
安定である。さらに、乗り手のカントは、脚の親指の付
け根で固定されているだけなので、足の筋肉からボード
にかかる操作性が失われてしまうことになり好ましくな
い。乗り手は、ひざを曲げると、前傾姿勢となって安定
するだけでなく、脚の下部を足首の内側にひねることが
できる。このカントの動きでは、ブーツのソールはスノ
ーボードに完全に接触した状態を維持しており、乗り手
の脚からボードへの最大の操作性を伝達することが可能
となる。

【０００９】一方、人の足首は、ひざを曲げた状態で足
の親指の付け根を軸に回転させなければ、脚の下部を外
側にひねることができない。これでは、足の筋肉からボ
ードに操作力を伝達する際にロスが生じる。そこで、ブ
ーツのソールとスノーボードとの接触をライディング時
においてできる限り最大限に維持するために、左右非対
称のハイバックサポートが当該技術分野において確立さ
れている。

【００１０】ストラップビンディング及びステップイン
ビンディングは、ボードにスノーボードブーツを装着す
るために確立された機構であり、これには様々なスタン
ス支持機構が関連している。ストラップビンディング
は、ソフトスノーボードブーツのためのものであり、ビ
ンディングベースプレートなどによってブーツを着脱可
能にボードに堅く固定する。ストラップビンディングで
は、ハイバックサポートはベースプレートに取り付けら
れたハイバック部材により構成される。このハイバック
部材は調節可能なフォワードリーン調節機構をさらに備
えることができる。さらに、ドイツ特許ＤＥ第３６２２
７４６号Ａ１で開示されているように、ハイバック部材
は乗り手の脚の横方向のフレックスを調節できるよう揺
動可能に形成することもできる。

【００１１】ストラップビンディングは、ビンディング
及びハイバック部材から取り外すと、実質的に一般の歩
行用スノーブーツとしての機能を果たす。

【００１２】しかし、ストラップビンディングは、通
常、ブーツ上方の２つのストラップを外す必要があり、
取り外しが困難である。そこで、ハード及びソフトブー
ツスノーボードライディング両用のステップインビンデ
ィングが開発された。ハードブーツ用のステップインハ
ードビンディングはアルペンスキーで使用されるビンデ
ィングと類似している。フリースタイルライディングの
ために開発されたステップインビンディングでは、ブー
ツのベース上（すなわち、ソール及びかかと下部を含む
部分）の付属部品は、ボードに取り付けられた装具と着
脱自在に係合している。

【００１３】ステップインソフトビンディング機構の１
つのタイプは、ハイバック部材が装着されたスノーボー
ド装着具を有している。ストラップビンディング機構と
同様に、ソフトブーツは、ハイバック部材を有するステ
ップインビンディングとともに使用される。ここで、ハ
イバック部材は調節可能なフォワードリーン調節機構を
含むことができる。一方で、ベースプレートへのハイバ
ック部材の接続においてかかとの横方向の支持を行うた
めには、ステップインビンディングにおいてハイバック
部材を横方向に揺動可能にしなければならないが、この
ような構造は実用的なものがない。

【００１４】別のステップインビンディングのスタンス
支持機構（以下「フリースタイルステップイン機構」と
いう）では、ボードに取り付けるベースプレートに備え
られるべきハイバック部材を有していない。その代わ
り、ハイバック部材は、ブーツのハイバック部分と一体
化していたり、その外側に取り付けられたりして、ブー
ツ自体の一部となっている。したがって、ブーツはソフ
トであるというよりむしろ半剛性である。一方、アルペ
ンスキー用のハードブーツと異なり、フリースタイルス
テップイン機構の使用を目的とするブーツは、ブーツレ
ッグとかかと部分との間の横方向の柔軟性を提供するよ
う構成されている。

【００１５】フリースタイルステップイン機構の構成は
さらに、フォワードリーン調節機構を提供するものとし
て公知である。この場合、当該技術分野において言われ
るような「ライド（滑降）／ウォーク（歩行）」モード
間で切り替えが可能となるように、フォワードリーン調
節機構をブーツから外すための手段を複数備えた機構を
同時に提供することが望ましい。これにより、乗り手は
ボードから離れた後、スノーボードブーツで歩くことが
できるようになる。さもなければ、ブーツは、歩行に必
要な足首の柔軟性が得られない設定フォワードリーンで
固定される。ストラップビンディングでは、前述のよう
にハイバック部材がビンディングに取り付けられるの
で、フォワードリーン調節機構がビンディングスタンス
支持機構に備えられているか否かに関係なく、ビンディ
ングからブーツのストラップを外すだけで「ウォークモ
ード」にできる。

【００１６】ライドモードとウォークモードとの間で切
り替え可能なフォワードリーン調節機構を持つフリース
タイルステップイン機構の例は、１９９８／１９９９
Ｋ２スノーボード社のディーラーカタログにおいて開示
されており、前方に傾斜した係合可能又は係合不可能な
「フリースタイルアウトソール」が示されている。

【００１７】フリースタイルステップイン機構と共にハ
イバック部材によっても、調節可能なフォワードリーン
調節機構と同様に傾斜支持手段を組み込むことができ
る。これは例えば、本出願人によって出願された欧州特
許出願公報ＥＰ第０７７２９８２号 Ａ２で教示されて
いる。ここでは、さらに、傾斜支持手段は、前述の非対
称のハイバックサポートを提供するために、ブーツの揺
動を一方向に制限している。

【００１８】したがって、フォワードリーン調節機構に
加えて、フリースタイルステップイン機構のハイバック
部材を、ブーツのベース部に対してレッグ部分のカント
を規制して支持するカンティング手段に適用することは
よく知られている。

【００１９】しかし、ライド／ウォークモード間で容易
に切り替えもできる調節可能なフォワードリーン調節機
構と同様に、カンティングハイバックサポートのために
構成されたフリースタイルステップイン機構が特に望ま
れている。

【００２０】また、どのようなステップイン形成のブー
ツにも装備可能であるフリースタイルステップイン機構
がさらに望ましい。

【００２１】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フリ
ースタイルステップインスノーボードにおいて、フォワ
ードリーン調節機構を備え、調節可能にカンティングを
支持し、同時にライド／ウォークモード間で容易に切り
替え可能なスタンス支持機構を提供することにある。

【００２２】本発明の更なる目的は、特にブーツのかか
と部分が単純化された構造を有する付属品としてのスタ
ンス支持機構であってどのようなステップイン方式のブ
ーツにも取り付け可能であり、かつ付属品とは無関係に
ブーツビンディング機構それ自体として有効なスタンス
支持機構を構成することにある。

【００２３】

【課題を解決するための手段】本発明は、主要な実施形
態において、リンク、軸受、及びリンク保持部材を含ん
でいる。軸受は、スノーボードブーツのかかと部分に取
り付けられるような構造になっており、軸受面が形成さ
れている。リンクの一端は軸受の軸受面に支持される揺
動端として形成されており、またリンクの他の一端はリ
ンク保持部材と係合可能なレバー端となっている。リン
ク保持部材はスノーボードブーツのレッグ部に取り付け
るものであり、ライドモードとウォークモードとの間で
切り替え可能となるようリンクを保持する構成になって
いる。

【００２４】軸受面は、主要な実施形態において、さら
に停止部が形成されている。これにより、本発明のスタ
ンス支持具がスノーボードブーツに取り付けられたとき
に、リンクの揺動端は、ブーツ内側へのカントに対して
はリンクがほぼ直立した状態から揺動可能であり、また
ブーツ外側へのカントに対しては例えばほぼ直立状態で
揺動が規制されている。

【００２５】さらに、リンクのレバー端は、主要な実施
形態において、リンク保持部材から容易に取り外し可能
になっており、軸受面に支持される揺動端を容易に引き
出すことができるため、リンクは全体がブーツから取り
外し可能になっており、スノーボードブーツをウォーク
モードにすることができる。

【００２６】本発明によるスタンス支持具はフォワード
リーン調節機構を有するように構成されている。フォワ
ードリーン調節機構は、主要な実施形態において、リン
ク保持部材とリンクのレバー端との係合に関連する機構
である。この場合では、スノーボードブーツのレッグ部
に取り付けられるリンク保持部材及びリンクのレバー端
のいずれか又はその両方を、リンクの長さを調節可能に
するよう構成することができ、リンク保持部材に係合す
るリンクのレバー端と軸受の軸受面との間の直線距離は
調整自在になっている。

【００２７】また、フォワードリーン調節機構は軸受に
取り付けることができ、軸受面とスノーボードブーツの
レッグ部に取り付けられたリンク保持部材との間の直線
距離（リンク機能長さ）を調整可能に設定することがで
きるように、軸受面をリンクの縦方向に移動可能に構成
することができる。

【００２８】主要な実施形態において、リンクの揺動端
は、軸受面上に支持され、軸受面より上方に垂直に突出
した軸受の後端部によって保持されている。別の実施形
態では、リンクの揺動端は、軸受上に支持されるととも
に、係止ピン、ウィングレバー等により保持されてい
る。さらに、軸受面はボルトの円筒形面によって構成さ
れており、この場合、ボルトの頭部は、ボルトに支持さ
れるリンクの揺動端を保持することができる。そして、
リンクの揺動端は、円筒形の軸受面を全周にわたり囲む
ように形成され、適切な停止部により部分的に揺動する
よう保持される。この停止部は、主要な実施形態におい
て軸受面の一部となることができる。リンクの揺動端を
停止部に対応するように構成する場合、又は停止部が軸
受取付部分と一体である場合、停止部はリンクがブーツ
外側に揺動するのを規制する。

【００２９】本発明の別の実施形態において、リンク保
持部材はヒンジで付勢されている。これにより、リンク
のレバー端は、リンク保持部材と係合した状態で旋回可
能かつ弾性的に固定され、リンクの揺動端が軸受面に支
持されるライドモード位置（第１位置）と、揺動端が外
れて邪魔にならない状態を保持される正反対のウォーク
モード位置（第２位置）とに固定される。

【００３０】本発明の、上記及び他の目的、特徴、態様
及び利点は、添付した図面をあわせて参照すると、以下
の詳細な説明からより明らかであろう。

【００３１】

【発明の実施の形態】本発明の主要な実施形態における
スノーボードブーツ（点線で図示）のスタンス支持機構
の概略的な構成を図１に示す。スノーボードブーツは、
フリースタイルステップインビンディングのためのもの
であり、ソール部分はビンディング機構（図示せず）に
取り付けられる。スタンス支持機構は、軸受１と、リン
ク保持部材３と、リンク４とを含んでいる。軸受け１
は、スノーボードブーツのかかと部分の取り付け可能に
構成された軸受取付部２に保持されている。リンク４
は、スタンス支持機構がライドモードのときに軸受１に
載置される揺動端５と、リンク保持部材３によって取り
外し可能に保持されるレバー端６とを有している。

【００３２】図２に示されるように、本発明の主要な実
施形態において、リンク４のレバー端６は、取り外し可
能な係止ピン８又は同様の機構によって、リンク保持部
材３に装着されたリンク保持具７に係合している。さら
に、この実施形態におけるフォワードリーン調節機構
は、リンク４のレバー端６を含み、調節スロット７ａ
（図６参照）にレバー端６を保持するための調節プレー
ト９及び調節ねじ１０、又は同様の機構を含んでいる。
これにより、リンク４のレバー端６を図の矢印Ａ方向に
沿って固定した状態で位置決めすることができる。

【００３３】図３は、軸受取付部２の軸受面の左右方向
外側に形成された停止部１１と、軸受１より上方に垂直
に突出している軸受取付部２の後端部に形成された係止
部１２とを示している。停止部１１は、リンク４の揺動
端５がブーツ外側に揺動すると、この揺動端５により当
接される。このとき、リンクは、直立した状態からブー
ツ外側にわずかに揺動した状態、すなわちほぼ直立した
状態となる。係止部１２は、図４において、スタンス支
持機構が取り付けられたスノーボードブーツの側面に示
されている。図４及びリンク４の拡大斜視図である図５
において、リンク４の長手方向の中央部分４ａは折れ曲
がった構造となっている。図示されるように、スタンス
支持機構は側面の低部でブーツのハイバック部分に沿っ
ている。

【００３４】図５に示すように、リンク４の揺動端５
は、軸受停止部１１に当接してリンク４の揺動を停止さ
せるための揺動停止部５ａと、軸受１の軸受面に支持さ
れる揺動部分５ｂとを有している。

【００３５】したがって、この実施形態において、リン
ク４は、軸受１から外して、係止部１２から揺動端５を
引き出し可能となっており、リンク保持部材３からレバ
ー端６を取り外すことにより全体をスタンス支持機構か
ら取り外し可能となっている。

【００３６】図６に示されるように、別の実施形態にお
いて、リンク保持具７をスプリングヒンジ７’としても
よい。このスプリングヒンジ７’は、引張りスプリング
１３を有しており、リンク４の姿勢をトグル切り換え可
能である。すなわち、リンク保持具７’は取り外し可能
ではないが、リンク４は、図８に示すように、軸受載置
位置（ライドモード位置）Ａと反対側のウォークモード
位置Ｂとの間で旋回可能であるとともに、ライド及びウ
ォークモード（互いに正反対の位置）の両位置で弾性的
に保持される。ライドモード位置では、リンク４の揺動
端５は軸受１の軸受面に支持されている。また、ウォー
クモード位置では、揺動端５は歩行の邪魔にならないよ
うに軸受面から外れている。

【００３７】軸受１に支持されて係合するリンク４の揺
動端５は、例えば図９，図１０及び図１１のように様々
な構成が可能である。図９及び図１０に示されるよう
に、リンク４の揺動端５は、軸受１がその全周で支持可
能な円筒形面を有する場合は、軸受１の全周面を囲むよ
うに形成される。

【００３８】さらに、図９，図１０に示される実施形態
において、全周で支持可能な軸受面は、分解して図示す
るボルト１４の円筒状周面によって構成することが可能
であり、この場合は、軸受１自体を取り外すことが可能
である。さらにボルトヘッド１４ａは、ボルト１４に支
持された揺動端５を保持することができる。

【００３９】ここで、これらの例においても、揺動端５
は適切な停止部により部分的に揺動するように揺動範囲
が規制されている。図９に示される例では、揺動端５に
形成される停止部５ａが、前記実施形態における軸受取
付部２の停止部に相当している。

【００４０】また、図１０に示されるように、リンク４
の側面側に、軸受取付部２の延長部２ａを停止部として
形成してもよい。延長部２ａは、前記同様に、リンク４
がブーツ外側に揺動するのを規制する。

【００４１】リンク４の揺動端５は、図１１に示される
ように、軸受１上に支持されるとともに、この状態でウ
ィングレバー１５又は係止ピン（図示せず）などにより
前後方向を支持されるようにすることができる。図１１
はさらに、揺動端５が全周にあるいは部分的に揺動端を
有することができるのと同様に、軸受１も軸受面１７の
ように、部分的に形成することも可能であることを示し
ている。

【００４２】軸受１の軸受面、軸受取付部２、軸受１に
支持されるリンク４の揺動端５、さらに、揺動端５、軸
受１、軸受取付部２に形成される各停止部は、他の構成
を採用することも可能であり、本発明はここで説明及び
記載されたものに限定されない。

【００４３】揺動軸は乗り手のほぼ足首部分を通ってい
ることが好ましいため、好ましい実施形態においては、
上記のように、フォワードリーン調節機構はレバー端６
及びリンク保持部材３に備えられている。また、別の実
施形態においては、フォワードリーン調節機構は軸受１
に備えられている。

【００４４】図１２は、軸受取付部２に構成される別の
フォワードリーン調節機構１６を示す。軸受面１７はリ
ンク４の縦方向に位置決め可能に構成されている。した
がって、この実施形態のスタンス支持機構のフォワード
リーンは、軸受面１７を係止調節レバー１８でリンク保
持部材３に接近又は離反させて設定することで調節され
る。

【００４５】図１２に示されるリンク４の揺動端５は、
図１１と同様に、軸受面１７に沿って部分的に揺動する
ように形成されている。

【００４６】上記のように、本発明によるスタンス支持
機構は簡略化された構造を持つ付属機構である。このス
タンス支持機構はどのようなステップイン方式のブーツ
にも装着可能である。この理由は、スタンス支持機構は
どのような足の甲のストラップビンディング又は足首上
方のストラップビンディング、又はフォワードリーン調
節機構からも独立して機能し、足首側面の支持構造は不
要だからである。

【００４７】したがって、スタンス支持機構はフォワー
ドリーン調節機構を備え、ブーツ内側のカントを支持
し、ブーツ外側のカントを規制して、ブーツのソールと
スノーボードとの接触による操作性を維持し、その一方
でライド／ウォークモードを容易に切り替えることが可
能である。

【００４８】左右の各ブーツに取り付けられるスタンス
サポート機構は相補的に構成されている。本発明の様々
な詳細はその精神又は範囲から逸脱しない限り変更可能
である。

【００４９】さらに、本発明の上記実施形態は、説明の
ためにのみ提供されたものであり、特許請求の範囲及び
それに相当するものによって規定されるように、発明を
限定するものではない。

【発明の効果】本発明によれば、スノーボードブーツの
スタンス支持機構において少なくともリンクの揺動端が
軸受けから取り外し可能となる。また、ブーツのカント
を調節可能に支持又は規制し、フォワードリーン調節機
構を備えることができる。さらに、ライドモードとウオ
ークモードとの切換を容易に切り替えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】スノーボードブーツに、本発明の主要な実施形
態によるスタンス支持具が取り付けられた後面図であ
る。

【図２】スタンス支持具のリンクのレバー端の詳細を説
明する図１の部分拡大図である。

【図３】軸受面に支持されたリンクの揺動端の詳細を説
明する図１の部分拡大図である。

【図４】主要な実施形態による軸受より上方の係止部を
特に説明する、図１で説明するスタンス支持具の側面図
である。

【図５】主要な実施形態によるリンクの斜視拡大図であ
る。

【図６】本発明の別の実施形態によるフォワードリーン
調節機構を有するよう構成され、ヒンジ付リンク保持部
材と係合するリンクのレバー端の詳細を示す平面図であ
る。

【図７】図６に示されるヒンジ付リンク保持部材と係合
するように備えられたリンクのレバー端の拡大斜視図で
ある。

【図８】図６及び７で示される実施形態によるスタンス
支持機構のライドモードとウォークモードとの間でのリ
ンクの旋回を模式的に説明する側面図である。

【図９】本発明によるスノーボードブーツのスタンス支
持機構の別の実施形態において、揺動端と軸受取付部か
ら離して示す、リンクとそれに対応する軸受の揺動端の
別の構成を説明する斜視図である。

【図１０】図９で示される実施形態においてリンクの揺
動端と関連する停止部の別の構成を示す図。

【図１１】本発明のさらに別の実施形態によるリンクの
揺動端を説明し、さらにその係合において揺動端及び軸
受のいくつかの構成のいずれにおいても揺動端を支持す
る別の構成としてウィングレバーリテーナを示す図。

【図１２】リンク係止が図１１に示された構成に対応す
る、さらなる発明の実施形態における軸受面のフォワー
ドリーン調節機構を説明する。

【符号の説明】

１軸受 ２軸受取付部 ３リンク保持部材 ４リンク ５揺動端 ６レバー端

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】スノーボードビンディングに装着されるブ
   ーツのためのスタンス支持機構であって、 軸受面を有し、スノーボードブーツのかかと部分に取り
   付けられる軸受と、 前記スノーボードブーツのレッグ部に取り付けられるリ
   ンク保持部材と、 前記軸受に支持され、前記軸受面に揺動可能に支持され
   る揺動端と前記リンク保持部材と係合するレバー端とを
   有し、少なくとも前記揺動端が前記軸受から取り外し可
   能なリンクと、を備えたスタンス支持機構。
2. 【請求項２】前記軸受面は前記リンクの揺動端を支持
   し、前記リンクは、ブーツの内側へは揺動可能であり、
   外側へは揺動が規制されている、請求項１に記載のスタ
   ンス支持機構。
3. 【請求項３】前記リンク保持部材は前記リンクのレバー
   端と取り外し可能に係合しており、前記リンク全体が前
   記スタンス支持機構から取り外し可能である、請求項１
   に記載のスタンス支持機構。
4. 【請求項４】前記リンク保持部材は、前記リンク保持部
   材と係合した前記リンクのレバー端がヒンジで付勢さ
   れ、前記リンクの揺動端が前記軸受に対して支持される
   第１位置と前記軸受に対する係合が解除された第２位置
   との間で切り替え可能である、請求項１に記載のスタン
   ス支持機構。
5. 【請求項５】前記リンク保持部材と前記リンクのレバー
   端とを相対的に移動させて、前記リンクがリンクとして
   機能するリンク機能長さを調節するためのリンク機能長
   さ調節機構をさらに備えている、請求項１に記載のスタ
   ンス支持機構。
6. 【請求項６】前記軸受は、軸受取付部と前記軸受面を形
   成する円筒形部材とを含み、 前記軸受取付部は、停止部を有するとともに前記円筒形
   部材を保持可能であり、これにより前記リンクの軸受面
   に対する揺動が規制されている、請求項１に記載のスタ
   ンス支持機構。
7. 【請求項７】前記軸受取付部は、前記円筒形部材をブー
   ツ底面に対して垂直方向に移動可能に位置決めを行う位
   置調節機構を含んでいる、請求項６に記載のスタンス支
   持機構。
8. 【請求項８】前記軸受取付部は、前記リンクの揺動端が
   前記軸受に対して支持される第１位置において前記リン
   クの揺動端を取り外し可能に保持するための係止部を含
   む、請求項６に記載のスタンス支持機構。
9. 【請求項９】前記リンク保持部材は、前記リンクの揺動
   端が前記軸受に対して支持される第１位置において前記
   リンクのレバー端を保持するための取り外し可能な係止
   ピンを含む、請求項３に記載のスタンス支持機構。
10. 【請求項１０】前記円筒形部材は取り外し可能なボルト
    であり、前記リンクの揺動端は前記揺動端が前記軸受に
    対して支持された第１位置に保持された前記ボルトに支
    持されている、請求項６に記載のスタンス支持機構。
11. 【請求項１１】前記軸受取付部は靴のかかと部分を含ん
    でいる、請求項６に記載のスタンス支持機構。
12. 【請求項１２】前記軸受は、軸受取付部と前記軸受面を
    形成する円筒形部材とを含み、 前記軸受取付部は、停止部を有するとともに前記円筒形
    部材を保持可能であり、これにより前記軸受面に対する
    揺動が規制されており、前記軸受面は、前記リンクの揺
    動端を支持し、前記リンクは、ブーツの内側へは揺動可
    能であり、外側へは揺動が規制されている、請求項１に
    記載のスタンス支持機構。
13. 【請求項１３】スノーボードビンディングに装着される
    ブーツのためのスタンス支持具であって、 スノーボードブーツのかかと部分に取り付けるための軸
    受取付部と、 前記軸受取付部に保持され、軸受面を有する軸受と、 前記スノーボードブーツのハイバック部分に取り付けら
    れるヒンジ付きリンク保持部材と、 前記軸受に支持され、軸受面で支持可能となるように形
    成された揺動端と、前記リンク保持部材と係合可能なレ
    バー端とを有するリンクであって、前記軸受面は、前記
    リンクの揺動端を支持し、前記リンクはブーツの内側へ
    は揺動可能で、外側へは揺動が規制されており、前記ヒ
    ンジ付きリンク保持部材と係合する前記リンクのレバー
    端が前記軸受に対して支持された第１位置と前記軸受に
    対する係合が解除された第２位置との間で切り替え可能
    になっているリンクと、 前記ヒンジ付きリンク保持部材と前記軸受取付部との間
    の距離を調整するために機能するフォワードリーン調整
    手段とを備え、 前記ヒンジ付きリンク保持部材及び前記軸受取付部はス
    ノーボードブーツの前記ハイバック部分に取り付けら
    れ、前記揺動端は前記軸受に支持されている、スタンス
    支持具。