JPH11341361A - イメージセンサ、その使用方法および露光装置 - Google Patents

イメージセンサ、その使用方法および露光装置

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JPH11341361A
JPH11341361A JP10140917A JP14091798A JPH11341361A JP H11341361 A JPH11341361 A JP H11341361A JP 10140917 A JP10140917 A JP 10140917A JP 14091798 A JP14091798 A JP 14091798A JP H11341361 A JPH11341361 A JP H11341361A
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mark
image sensor
wafer
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JP10140917A
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Akira Takahashi
顕 高橋
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビニング動作可能なイメージセンサにおい
て、ランダムノイズの影響を低減させて、アライメント
マークなどのマーク位置を高精度で検出することが可能
なイメージセンサ、その使用方法およびそのイメージセ
ンサを有する露光装置を提供すること。 【解決手段】 行方向および列方向に二次元的に配置さ
れた複数の光検知部12と、該光検知部12の各々に蓄
積された電荷を前記列方向に沿って複数行の組に分割
し、分割された複数行の組の電荷を前記行方向に沿って
読み出す読み出し制御手段16,18,29,30と、
該読み出し制御手段によって読み出された複数行の組の
電荷に関する信号を、列方向に沿って演算処理を行う演
算手段25とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージセンサ、
その使用方法およびそのイメージセンサを有する露光装
置に係り、さらに詳しくは、ビニング動作可能なイメー
ジセンサにおいて、ランダムノイズの影響を低減させ
て、アライメントマークなどのマーク位置を高精度で検
出することが可能なイメージセンサ、その使用方法およ
びそのイメージセンサを有する露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イメージセンサとしては、大きく分け
て、リニアイメージセンサとエリアイメージセンサとが
ある。リニアイメージセンサは、一次元方向の光の分布
を検出可能であり、二次元センサは、二次元方向の光の
分布を検出可能である。一般には、リニアイメージセン
サは、光検知部が一次元方向に配列してあり、エリアイ
メージセンサでは、光検知部が二次元行列状に配置して
ある。
【0003】ところが、最近では、微弱な光の分布をも
高精度で検出できるように、光検知部が二次元行列状に
配列してあるイメージセンサをビニング動作させて、リ
ニアイメージセンサとして使用させているイメージセン
サが開発されている。
【0004】ビニング動作とは、行方向および列方向に
二次元的に配置された複数の光検知部(画素)毎に蓄積
された光電荷を列方向全体にわたって転送し、列方向の
各画素に蓄積された電荷を各列毎に一度に加算し、その
後に、列毎に一度に加算された電荷を、行方向に転送す
ることである。このビニング動作によれば、列方向の各
画素に蓄積された電荷を各列毎に加算することから、微
弱な光であっても、行方向の光の分布を比較的高精度で
検出することができる。
【0005】このようなイメージセンサは、たとえば半
導体装置の製造過程で用いる露光装置において、マスク
(レチクル含む)と基板との位置合わせ用のアライメン
トマークの位置検出として好ましく用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ビニング動作のイメージセンサでは、列毎に一度に加算
された電荷信号(光検出信号)を、行方向に転送した
後、アナログ・デジタル変換回路に転送するまでの間、
あるいはその後の転送の間に、ランダムノイズが光検出
信号に加算され、信号のS/N比を悪化させていた。た
とえばイメージセンサの光検知部が、m行×n列の行列
であり、各光検知部毎に電荷qが蓄積されたとすると、
列毎に一度に加算された電荷は、m×qである。また、
アナログ・デジタル変換回路の変換係数をGとすると、
アナログ・デジタル変換後の光検出信号はG×m×qで
ある。この本来の光検出信号G×m×qにランダムノイ
ズに対応するノイズ電圧Vnが加算されると、ノイズを
含む信号(G×m×q+Vn)となる。このノイズを含
む信号(G×m×q+Vn)は、各列毎に発生する。
【0007】したがって、このビニング動作のイメージ
センサを用いて、たとえば図5(C)に示す一次元方向
の光の分布8Pを検出し、アナログ・デジタル変換回路
を通した信号8D(図5(D))から、光分布のピーク
位置を求めようとしても精度の点で難点があった。すな
わち、実際には、図5(E)に示すランダムノイズ電圧
11が信号8Dに加わり、図5(F)に示すようなノイ
ズを含む信号となり、光分布のピーク位置を高精度で検
出することが困難であった。
【0008】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、ビニング動作可能なイメージセンサにおいて、ラン
ダムノイズの影響を低減させて、アライメントマークな
どのマーク位置を高精度で検出することが可能なイメー
ジセンサ、その使用方法およびそのイメージセンサを有
する露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るイメージセンサは、行方向および列方
向に二次元的に配置された複数の光検知部と、該光検知
部の各々に蓄積された電荷を前記列方向に沿って複数行
の組に分割し、分割された複数行の組の電荷を前記行方
向に沿って読み出す読み出し制御手段と、該読み出し制
御手段によって読み出された複数行の組の電荷に関する
信号を、列方向に沿って演算処理を行う演算手段と、を
有する。本発明において、演算手段で行う演算として
は、特に限定されないが、加算演算または平均化演算処
理であることが好ましい。
【0010】また、本発明に係るイメージセンサの電荷
読み出し方法は、行方向および列方向に二次元的に配置
された複数の光検知部の各々に蓄積された電荷を読み出
す方法において、前記光検知部の列方向に沿って複数行
の組に分割し、その分割された複数行の組の電荷を前記
行方向に沿って読み出す工程を含むことを特徴とする。
【0011】さらに、本発明に係るイメージセンサの使
用方法は、行方向および列方向に二次元的に配置された
複数の光検知部にそれぞれ蓄積された電荷を前記列方向
に沿って複数行の組に分割し、分割された複数行の組の
電荷を前記行方向に沿って各行毎に変換器へ送り、前記
受光範囲内に照射された行方向の光の分布(光の強度分
布に限らない)を求めるように、前記変換器を通して変
換された複数行の組の信号を、列方向に沿って演算処理
することを特徴とする。本発明において、変換器として
は、特に限定されないが、アナログ・デジタル変換回路
などが例示される。
【0012】さらにまた、本発明に係る露光装置は、マ
スクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置
において、上記イメージセンサを含むことを特徴とす
る。このイメージセンサが、基板および/またはマスク
に形成されたマークからの光情報を検知するように装着
してあることが好ましい。
【0013】なお、本発明において、マスクとは、特に
限定されず、レチクルを含む概念で用いる。また、基板
とは、特に限定されず、ウエハやガラス基板などを含む
概念で用いる。
【0014】本発明において、露光装置としては、特に
限定されず、g線(436nm)、i線(365n
m)、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエ
キシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157n
m)、またはYAGレーザなどの高調波を露光用光源と
して用いる露光装置に限らず、X線露光装置や電子線
(EB)露光装置なども含む。なお、EB露光装置の場
合には、マスクがない場合もあり得る。
【0015】また、露光方式の分類による露光装置のタ
イプも特に限定されず、いわゆるステップ・アンド・リ
ピート方式の露光装置でも、いわゆるステップ・アンド
・スキャン方式の露光装置でも良い。いわゆるステップ
・アンド・スキャン方式の露光装置は、レチクルなどの
マスク上のパターンの一部を投影光学系を介して感光性
基板上に縮小投影露光した状態で、マスクと感光性基板
とを、投影光学系に対して同期移動させることにより、
マスク上のパターンの縮小像を逐次感光性基板の各ショ
ット領域に転写する方式の露光装置である。この方式の
露光装置は、いわゆるステップ・アンド・リピート方式
の露光装置に比較して、投影光学系に対する負担を増大
させることなく、転写対象パターンを大面積化すること
ができるという利点がある。
【0016】
【作用】本発明に係るイメージセンサでは、行方向およ
び列方向に二次元的に配置された複数の光検知部にそれ
ぞれ蓄積された電荷を前記列方向に沿って複数行の組に
分割し、分割された複数行の組の電荷を前記行方向に沿
って各行毎に変換器へ送り、前記受光範囲内に照射され
た行方向の光の分布を求めるように、前記変換器を通し
て変換された複数行の組の信号を、列方向に沿って演算
処理する。すなわち、本発明では、従来のように列毎に
一度に加算された電荷信号(光検出信号)を行方向に転
送するのではなく、複数の行毎に分割して、加算された
分割電荷信号(分割光検出信号)を行方向に転送する。
【0017】そのため、仮に分割光検出信号にランダム
ノイズが加算されたとしても、分割光検出信号は、後工
程において総加算されるので、ランダムノイズ成分は、
相互にうち消し合う方向に作用し、総加算された光検出
信号に含まれるランダムノイズ成分の影響を低減するこ
とができる。統計学的には、ランダムノイズ(すなわち
相関のないノイズ)のばらつきの標準偏差をσとして、
複数の行毎に分割する回数をNとすると、総加算の後で
求めた光検出信号の標準偏差はσ/N1/2となり、ノ
イズを低減できる。
【0018】その結果、リニアセンサとして、一次元方
向の光の分布を高精度で検知することが可能となり、露
光装置のアライメント用リニアセンサとして好適に用い
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0020】第1実施形態 図1は本発明の1実施形態に係るイメージセンサの概略
構成図、図2は図1に示す駆動回路を駆動するための駆
動信号発生回路の論理回路図、図3(A)および(B)
は図2に示す回路により発生される駆動信号のタイミン
グチャート図、図3(C)および(D)は従来の回路に
より発生される駆動信号のタイミングチャート図、図4
は露光装置の概略図、図5(A)〜(F)はアライメン
トマークとセンサ出力との関係を示す概略図である。
【0021】図1に示す本実施形態に係るイメージセン
サ10は、図4に示す露光装置5に具備してあり、マス
クとしてのレチクル3に形成してあるアライメント用レ
チクルマーク9と、基板としてのウエハ1に形成してあ
るアライメント用ウエハマーク8とを位置合わせするた
めに用いられる。露光装置5は、レチクル3に形成して
あるパターンを、ウエハ1の表面に投影露光するために
用いられ、投影レンズ2を有する。
【0022】一般に、半導体素子などの製造では、数層
〜十数層の回路パターンを重ね合わせるため、ウエハ上
にすでに形成された回路パターンと、これから露光すべ
き回路パターンの光像とを正確に重ね合わせる必要があ
る。この重ね合わせに必要な各種装置を、位置合わせ装
置、あるいはアライメント装置と呼んでいる。このアラ
イメント装置は、上述の重ね合わせ露光を行なう露光装
置には必須のものであり、アライメント装置としては、
イメージセンサを用いて画像処理を行うことにより、ア
ライメントを行う画像処理アライメント装置(以下、単
にアライメント装置という)が多用されている。
【0023】本実施形態では、図4に示すように、アラ
イメント装置のイメージセンサ10により、投影レンズ
2およびセンサ光学系4を通して、ウエハマーク8とレ
チクルマーク9とを重ねて検出可能になっている。本実
施形態では、投影レンズ2を介してウエハマーク8とレ
チクルマーク9とを検出する、いわゆるTTR型のアラ
イメントである。
【0024】ウエハマーク8およびレチクルマーク9と
しては、特に限定されないが、たとえば図5に示すマー
クが例示される。図5(A)では、ウエハマーク8が十
字形マークであり、レチクルマーク9が四角形マークで
ある。本実施形態に係るイメージセンサ10は、これら
マークのX方向位置関係を検出できる位置10aまたは
これらマークのY方向位置関係を検出できる位置10b
に配置される。
【0025】次に、図1〜3を主として参考にして、本
実施形態に係るイメージセンサ10について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るイメージセンサ1
0は、二次元マトリックス状に配置された光検知部12
を有する。図1では、説明の容易化のために、複数の光
検知部12が6×6のマトリックス状に配置してある
が、実際には、行方向X(画素スキャン方向または電荷
読み出し方向とも言う)には数百〜数千、列方向Y(非
計測方向または積分方向とも言う)には数十〜数百程度
である。
【0026】本実施形態のイメージセンサ10では、図
1に示すように、1列毎の光検知部12の群毎に、図示
省略してある垂直電荷転送部(列方向電荷転送部)が垂
直方向に隣接して配置してある。また、各垂直電荷転送
部の出力端には、水平電荷転送部14が行方向Xに沿っ
て配置してある。水平電荷転送部14の出力端には、出
力アンプ20を介してアナログ・デジタル変換回路22
が接続してある。アナログ・デジタル変換回路22に
は、信号処理回路25が接続してある。信号処理回路2
5は、本実施形態では、メモリ24とCPU(中央処理
制御装置)26とクロック信号発振器28とを有する。
信号処理回路25が、本発明の読み出し手段に対応す
る。
【0027】各光検知部12と各列毎の垂直電荷転送部
とは転送ゲートにより接続してあり、ゲート電極に印加
される電圧に応じて、光検知部12に発生する電荷が垂
直電荷転送部へと転送可能になっている。垂直電荷転送
部における列方向(垂直方向)Yの電荷の転送は、垂直
駆動回路16により制御される。また、水平電荷転送部
14における行方向(水平方向)Xの電荷の転送は、水
平駆動回路18により制御される。
【0028】光検知部12、垂直電荷転送部、転送ゲー
トおよびその他の回路は、半導体基板上に形成される。
半導体基板は、たとえばシリコン基板などで構成され、
垂直電荷転送部では、半導体基板の表面にイオン注入法
などで不純物拡散層が形成され、その上に熱酸化法など
による酸化シリコン膜から成る絶縁膜が形成され、その
上に、たとえばポリシリコン膜などで構成されるゲート
電極が形成される。なお、水平電荷転送部14,アンプ
20、垂直駆動回路16、水平駆動回路18およびその
他の回路も、同一または別の半導体基板上に形成され
る。
【0029】垂直電荷転送部(図示省略)および水平電
荷転送部14は、電荷結合素子(CCD)などで構成し
てあり、垂直駆動回路16および水平駆動回路18から
駆動電圧パルスを印加することで、それぞれの方向Xお
よびYに電荷の移動が可能になる。
【0030】本実施形態において、光検知部12として
は、特に限定されないが、たとえば、通常の可視光を検
出するフォトセンサ、あるいはPtSiショットキーダ
イオードやアモルファスシリコンの積層型受光部を持つ
紫外光および/または赤外光を検出するセンサで構成し
てある。
【0031】垂直駆動回路16および水平駆動回路18
は、それぞれシフトレジスタ回路などで構成してあり、
垂直電荷転送部(図示省略)および水平電荷転送部14
へ駆動パルス電圧を印加し、転送部に蓄積された電荷を
それぞれの方向XおよびYに順次転送するようになって
いる。
【0032】垂直駆動回路16には、垂直駆動タイミン
グ信号発生回路29が接続してあり、そこから垂直駆動
タイミング信号CLKVが入力するようになっている。
また、水平駆動回路18には、水平駆動タイミング信号
発生回路30が接続してあり、そこから垂直駆動タイミ
ング信号CLKHが入力するようになっている。これら
のタイミング信号CLKVおよびCLKHは、クロック
信号発振器28により同期して動作されるようになって
いる。
【0033】垂直駆動タイミング信号発生回路29およ
び水平駆動タイミング信号発生回路30の論理回路の一
例を図2に示すが、図2に示す論理回路に限定されな
い。図2に示すように、垂直駆動タイミング信号発生回
路29および水平駆動タイミング信号発生回路30は、
それぞれ、第1のカウンタ回路32または44と、第2
のカウンタ回路40または50と、Dフリップフロップ
回路38または48と、第1のアンド回路34または4
4と、第2のアンド回路42または52とを有する。
【0034】クロック信号発振器28の出力端子は、第
1のカウンタ回路32および44の入力端子Aに接続し
てあり、クロック信号発振器28からのクロック信号の
立ち下がりのエッジで回路がアクティブとなる。
【0035】垂直駆動タイミング信号発生回路29にお
ける第1のカウンタ回路32の出力端子QAは、第1の
アンド回路34の第1入力端子と、第2のカウンタ回路
40の入力端子Aに接続してある。Dフリップフロップ
回路38のプリセット入力端子PRには、図1に示すイ
メージセンサ10の電荷読み出しスタートパルス信号が
入力されるようになっている。Dフリップフロップ回路
38の出力端子Qは、第1のアンド回路34の第2入力
端子に接続してある。第1のアンド回路34の出力端子
36は、図1に示す垂直駆動回路16に接続してあり、
垂直駆動タイミング信号CLKVを駆動回路16へ供給
するようになっている。Dフリップフロップ38の反転
出力端子/Qは、第2のカウンタ回路40の初期化入力
端子CLRに接続してある。
【0036】第2のカウンタ回路40の出力端子QCお
よびQDは、第2のアンド回路42の二つの入力端子に
接続してある。第2のアンド回路の出力端子は、Dフリ
ップフロップ回路38の初期化入力端子CLRと、水平
駆動タイミング信号発生回路30のDフリップフロップ
回路48のプリセット入力端子PRとに接続してある。
【0037】水平駆動タイミング信号発生回路30にお
ける第1のカウンタ回路44の出力端子QAは、第1の
アンド回路44の第1入力端子と、第2のカウンタ回路
50の入力端子Aに接続してある。Dフリップフロップ
回路48の出力端子Qは、第1のアンド回路44の第2
入力端子に接続してある。第1のアンド回路44の出力
端子46は、図1に示す水平駆動回路18に接続してあ
り、水平駆動タイミング信号CLKHを駆動回路18へ
供給するようになっている。Dフリップフロップ48の
反転出力端子/Qは、第2のカウンタ回路50の初期化
入力端子CLRに接続してある。
【0038】第2のカウンタ回路50の出力端子QCお
よびQDは、第2のアンド回路42の二つの入力端子に
接続してある。第2のアンド回路の出力端子は、Dフリ
ップフロップ回路48の初期化入力端子CLRに接続し
てある。
【0039】このように構成してある垂直駆動タイミン
グ信号発生回路29の出力端子36からは、たとえば図
3(A)に示すパルス波形の垂直駆動タイミング信号が
発生する。また、水平駆動タイミング信号発生回路30
の出力端子46からは、たとえば図3(B)に示すよう
に、垂直駆動タイミング信号から遅れた短パルス波形の
水平駆動タイミング信号が発生する。垂直駆動タイミン
グ信号発生回路29、水平駆動タイミング信号発生回路
30、垂直駆動回路16および水平駆動回路18が、本
発明の読み出し制御手段に対応する。
【0040】本実施形態では、図1に示す光検知部12
の列方向Yに沿って複数行の組に分割し、その分割され
た複数行の組の電荷を、水平電荷転送部14から行方向
Yに沿って読み出すために、図3(A)に示す垂直駆動
タイミング信号CLKVと、水平駆動タイミング信号C
LKHとを、それぞれの駆動回路16および18に供給
する。
【0041】図3(A)に示す垂直駆動タイミング信号
CLKVは、2つで一組のパルス信号が所定時間の間隔
で供給される信号であることから、2つで1組のパルス
信号に対応して、図1に示す垂直駆動回路16は、光検
知部12に蓄積してある2行分の電荷を垂直電荷転送部
を用いて水平電荷転送部14へ列方向Yに転送する。水
平電荷転送部14の各電荷蓄積部141 〜146 には、
各列毎の光検知部12の内の2行分の電荷が蓄積され
る。単一の光検知部12に蓄積される電荷をqとする
と、各電荷蓄積部141 〜146 には、2×qの電荷が
蓄積される。
【0042】図3(B)に示すように、図3(A)に示
す2つで1組の垂直駆動用パルス信号の後、本実施形態
では、6つの短パルス信号が連続して発生する。この6
つの短パルス信号が図1に示す水平駆動回路18に供給
されると、駆動回路18は、シフトレジスタ回路によ
り、水平電荷転送部14を駆動し、各電荷蓄積部141
〜146 に蓄積してある電荷を行方向Xに順次アンプ2
0を通してアナログ・デジタル変換回路22に転送す
る。
【0043】アナログ・デジタル変換回路22は、各電
荷蓄積部141 〜146 に蓄積してある各列毎の2行分
の電荷(2×q)を、デジタル信号に変換する。アナロ
グ・デジタル変換回路22の変換係数をGとすると、ア
ナログ・デジタル変換後の光検出信号は2×G×qであ
る。各列毎の光検出信号(2×G×q)は、各列毎に、
メモリ24に記憶される。記憶処理は、クロック信号発
振器28のクロック信号に同期して、CPU26により
制御されて行われる。
【0044】次に、図3(A)に示すように、図3
(B)に示す6つの短パルス信号の後に、2つで1組の
パルス信号が再度発生する。これらの2つで1組のパル
ス信号に対応して、図1に示す垂直駆動回路16は、光
検知部12に蓄積してある、さらに2行分の電荷を垂直
電荷転送部を用いて水平電荷転送部14へ列方向Yに転
送する。水平電荷転送部14の各電荷蓄積部141 〜1
46 には、各列毎の光検知部12の内の次の組の2行分
の電荷が蓄積される。単一の光検知部12に蓄積される
電荷をqとすると、各電荷蓄積部141 〜146 には、
2×qの電荷が再度蓄積される。
【0045】図3(B)に示すように、図3(A)に示
す2つで1組の垂直駆動用パルス信号の後、本実施形態
では、再度、6つの短パルス信号が連続して発生する。
この6つの短パルス信号が図1に示す水平駆動回路18
に供給されると、駆動回路18は、シフトレジスタ回路
により、水平電荷転送部14を駆動し、各電荷蓄積部1
41 〜146 に蓄積してある電荷を行方向Xに順次アン
プ20を通してアナログ・デジタル変換回路22に転送
する。
【0046】アナログ・デジタル変換回路22は、各電
荷蓄積部141 〜146 に蓄積してある各列毎のさらに
2行分の電荷(2×q)を、デジタル信号に変換する。
アナログ・デジタル変換回路22の変換係数をGとする
と、アナログ・デジタル変換後の光検出信号は2×G×
qである。各列毎の次の組の光検出信号(2×G×q)
は、各列毎に、メモリ24に記憶される。その記憶の際
には、前回メモリ24に記憶してある各列毎の光検出信
号(2×G×q)と同じメモリ番地に列毎に積算して蓄
積しても良いが、前回記憶してあるメモリ番地とは別の
記憶番地に、各列毎に記憶し、後で各列毎に加算演算ま
たは平均化演算処理しても良い。記憶処理は、クロック
信号発振器28のクロック信号に同期して、CPU26
により制御されて行われる。
【0047】これらの動作を繰り返すことで、メモリ2
4には、光検知部12の各列毎に、全ての行について、
2行分毎に分割された光検出信号(2×G×q)が記憶
される。または2行分毎に分割された光検出信号(2×
G×q)が各列毎に積算(加算)されて記憶される。
【0048】なお、本実施形態においても、特に水平電
荷転送部14からアナログ・デジタル変換回路22へ至
る途中、またはその後の回路において、光検出信号に
は、ランダムノイズが加算されると考えられる。ランダ
ムノイズに対応するノイズ電圧をVnとすると、アナロ
グ・デジタル変換回路22から取り出された光検出信号
は、2×G×q+Vniと表すことができる。なお、i
は1からnまでの整数であり、nは図1に示す光検知部
12の列方向Yに沿って複数の行毎に分割した回数であ
り、本実施形態では、3である。
【0049】アナログ・デジタル変換回路22から取り
出された各列毎の光検出信号(2×G×q+Vni)
は、各列毎に全ての行について加算演算されるとする
と、本実施形態では、2行毎に3つの組に分割してある
(i=1〜3)ので、全ての行について加算演算された
各列毎の光検出信号は、3×2×G×q+ΣVniと表
せる。
【0050】ここで、Vni(i=1〜3)は、それぞ
れランダムノイズ成分なので、各Vniのそれぞれの標
準偏差をσとすると、Vniの総和(ΣVni)の標準
偏差は、σ/31/2 となり、各Vni単独での標準
偏差よりも小さくなる。
【0051】ちなみに、従来では、図3(C)および
(D)に示す垂直駆動タイミング信号および水平駆動タ
イミング信号が発生されることが一般的であった。すな
わち、図1に示す光検知部12の内の各列毎に全ての行
の光検知部12に蓄積してある電荷を一度に水平電荷転
送部18に積算して蓄積し、それらを一度にアナログ・
デジタル変換回路22へ転送していた。このため、従来
では、光検出信号(6×G×q)に含まれるランダムノ
イズ成分は、単独のVnであり、Vnのばらつきの標準
偏差σは、前記実施形態に係るVniの総和(ΣVn
i)の標準偏差(σ/31/2 )よりも大きかった。
すなわち、従来では、ランダムノイズの影響が大きく、
精度の点で難点を有していた。これに対して、本実施形
態のイメージセンサ10およびその使用方法では、光検
出信号に含まれるランダムノイズ成分の影響を極力小さ
くすることができる。
【0052】次に、本実施形態に係るイメージセンサ1
0を、図4に示す露光装置のアライメント装置に組み込
んで、アライメントを行う方法について説明する。
【0053】図4に示すように、本実施形態に係るイメ
ージセンサ10は、レチクル3に形成してあるアライメ
ント用レチクルマーク9と、ウエハ1に形成してあるア
ライメント用ウエハマーク8とを位置合わせするために
用いられる。
【0054】ウエハマーク8およびレチクルマーク9と
しては、特に限定されないが、たとえば図5に示すマー
クが例示される。図5(A)では、ウエハマーク8が十
字形マークであり、レチクルマーク9が四角形マークで
ある。本実施形態に係るイメージセンサ10は、これら
マークのX方向位置関係を検出できる位置10aまたは
これらマークのY方向位置関係を検出できる位置10b
に配置される。
【0055】本実施形態に係るイメージセンサ10を、
図5(A)の位置10aに示すように配置し、X方向の
光分布状態を検出すると仮定する。イメージセンサ10
は、これらのアライメントマーク8および9を検出する
位置で、図5(B)に示すように、光量のピーク8Pお
よび9Pを検出するとする。マークのアライメントに際
しては、これらの光量のピーク8Pおよび9Pの間隔L
1およびL2を正確に検出することが重要である。ま
た、一つ一つの光量のピーク(たとえばピーク8P)
は、図5(C)に示すように、イメージセンサ10にお
ける複数の光検知部12にまたがって検知されることが
一般的であり、そのピーク中心位置を正確に求めること
が重要である。
【0056】図5(C)に示す光量のピーク8Pを、図
1に示すイメージセンサ10のX方向に沿って複数の光
検知部12で検知したとすると、その検出信号のイメー
ジは、図5(D)に示す検出信号8Dのようになる。こ
の検出信号8Dには、図1に示すアナログ・デジタル変
換回路22の変換前後に、図5(E)に示すようなラン
ダムノイズ11が重畳され、結果的に、図5(F)に示
すような検出信号8D’となる。この検出信号8D’に
はランダムノイズ11が含まれているので、この信号の
みに基づいて、ピーク中心位置を検出しようとすると、
必ずしも正確に検出することができない場合がある。こ
の状態が従来技術に対応する。
【0057】本実施形態では、図1に示すアナログ・デ
ジタル変換回路22から取り出された各列毎の光検出信
号を、各列毎に全ての行について加算演算または平均化
処理するので、ランダムノイズの影響をキャンセルし、
比較的に高精度で、光量分布のピーク中心位置を検出す
ることが可能になる。
【0058】また、図1に示すアナログ・デジタル変換
回路22の分解能は、たとえば約40mV程度に限定さ
れているが、回路22から取り出された各列毎の光検出
信号を、各列毎に全ての行について加算演算、特に平均
化処理することで、回路の分解能よりも細かいデータを
得ることが可能になる。すなわち、平均化処理すること
で、40mV以下の端数を含む信号データとなる。
【0059】さらにまた、従来では、図1に示す水平電
荷転送部14における各電荷蓄積部141 〜146 は、
列方向に沿って全ての行の光検知部12に含まれる電荷
を加算して蓄積できる程度の容量が必要であったが、本
実施形態では、2行分の電荷を蓄積できる容量であれば
よい。したがって、水平電荷転送部14における各電荷
蓄積部141 〜146 の容量を低減することが可能にな
り、製造が容易になると共に、製造コストの低減を図る
こともできる。
【0060】なお、本実施形態では、各列毎の光検知部
12の内の2行分毎に分割して読み出したが、分割され
る組の数は、前記複数の光検知部に蓄積された電荷の読
み出し時間と、当該読み出し時に生じるノイズなどとに
応じて決定される。たとえば分割数を細かくして、アナ
ログ・デジタル変換回路22を通過した後に加算する分
割検出信号の数を多くするほど、統計学的に、ランダム
ノイズの影響が小さくなる。しかしながら、その場合に
は、一つのアライメントデータを読み出すための時間
が、分割数に対応して長くなる。
【0061】したがって、分割数としては、2以上であ
れば特に限定されないが、好ましくは10回以上、さら
に好ましくは20回以上である。分割数の上限は、本実
施形態に係るイメージセンサ10の具体的用途に応じて
決定され、特に精度が要求される場合には、分割数を多
くし、精度よりも読み出し時間の速さが要求される場合
には、分割数を少なくすることが好ましい。たとえば図
1に示す光検知部12が256行×1044列のマトリ
ックスである場合には、8行毎に32回の分割数などが
好ましい。
【0062】第2実施形態 次に、本発明の他の実施形態に係る露光装置について説
明する。図6は本発明の1実施形態に係る露光装置の概
略構成図、図7(A)〜(C)は図6に示す露光装置の
各部の構成を示す図、図8はウェハ上のショット領域の
配置を示す平面図、図9(A)および(B)はウェハ上
のマーク形状を示す平面図および断面図、図10(A)
および(B)はTTL方式のアライメント系による位置
検出方法を説明するための図、図11(A),(B)は
TTL方式のアライメント系による位置検出方法を説明
するための図である。
【0063】本実施形態では、本発明に係るイメージセ
ンサを露光装置のFIA(フィールド・イメージ・アラ
イメント)として用いる。
【0064】図6に示すように、本実施形態に係る露光
装置では、露光用の照明光(水銀ランプからのg線、i
線、あるいはエキシマレーザ光源からの紫外線パルス
光)ILは、コンデンサレンズCLを介してレチクルR
のパターン領域PAを均一な照度分布で照射する。この
パターン領域PAを通った照明光ILは、たとえば両側
(片側でも良い。)テレセントリックな投影レンズPL
に入射してウェハWに達する。ここで、投影レンズPL
は、照明光ILの波長に関して最良に収差補正されてお
り、その波長のもとでレチクルRとウェハWとは互いに
共役になっている。また、照明光ILは、ケラー照明で
あり、投影レンズPLの瞳EP内の中心に光源像として
結像されている。
【0065】レチクルRは、二次元的に微動可能なレチ
クルステージRSに保持されており、このレチクルR
は、その周辺に形成されたレチクルアライメントマーク
がミラー116、対物レンズ117、マーク検出系11
8からなるレチクルアライメント系で検出されることに
よって、投影レンズPLの光軸AXに関して位置決めさ
れる。
【0066】これに対して、ウェハWは、駆動系113
によって二次元移動するウェハステージST上に載置さ
れ、ウェハステージSTの座標値は干渉計112により
逐次計測される。ステージコントローラ114は、干渉
計112からの座標計測値等に基づいて駆動系113を
制御してウェハステージSTの移動や位置決めを制御す
る。ウェハステージST上には、後述のベースライン計
測等で使用する基準マークFMが設けられている。
【0067】本実施形態の露光装置には、レーザ光源1
01、ビーム整形光学系102、ミラー103a,10
3b、レンズ系104、ビームスプリッタ105、対物
レンズ106、ミラー107、受光素子108、LSA
演算ユニット109、及び投影レンズPLを構成部材と
するTTL方式のアライメント光学系が設けられてい
る。
【0068】レーザ光源101からのビームLBは、H
e−Neレーザ等の赤色光などのアライメント用ビーム
であり、ウェハW上のレジスト層に対して非感光性であ
る。このビームLBは、シリンドリカルレンズ等を含む
ビーム整形光学系102を通り、ミラー103a、レン
ズ系104、ミラー103b、ビームスプリッタ105
を介して対物レンズ106に入射する。対物レンズ10
6から射出したビームLBは、レチクルRの下方に45
°に斜設されたミラー107で反射され、投影レンズP
Lの視野の周辺に光軸AXと平行に入射する。そして、
ビームLBは、投影レンズPLの瞳EPの中心を通って
ウェハWを垂直に照射する。
【0069】ここで、ビームLBは、ビーム整形光学系
102の働きで対物レンズ106と投影レンズPLとの
間の光路中の空間にスリット状のスポット光SP
なって集光している。そして、投影レンズPLは、この
スポット光SPをウェハW上にスポットSPとして
再結像する。また、ミラー107は、レチクルRのパタ
ーン領域PAの周辺よりも外側で、かつ投影レンズPL
の視野内にあるように固定される。したがって、ウェハ
W上にできるスリット状のスポット光SPは、パターン
領域PAの投影像の外側に位置する。
【0070】このスポット光SPによってウェハW上の
マークを検出するには、ウェハステージSTをスポット
光SPに対して水平移動させる。スポット光SPがマー
クを相対走査すると、マークからは正反射光、散乱光、
回折光等が生じ、マークとスポット光SPの相対位置に
より光量が変化していく。こうした光情報は、ビームL
Bの送光路に沿って逆進し、投影レンズPL、ミラー1
07、対物レンズ106、及びビームスプリッタ105
で反射されて、受光素子108に達する。この受光素子
108も、本発明に係るイメージセンサで構成すること
ができる。
【0071】受光素子108の受光面は投影レンズPL
の瞳EPとほぼ共役な面EP’に位置され、マークから
の正反射光に対して不感領域をもち、散乱光や回折光の
みを受光する。
【0072】ここで、ウェハW上のマークからの光情報
の瞳EP(又は瞳像面EP’)上での分布を図7(B)
に示す。瞳EPの中心にx方向にスリット状に伸びた正
反射光Dの上下(y方向)には、それぞれ正の1次
回折光+D、2次回折光+Dと、負の1次回折
光−D、2次回折光−Dが並び、正反射光D
の左右(x方向)にはマークエッジからの散乱光D
rが位置する。これはたとえば特開昭61−128,1
06号公報に詳しく述べられているので詳しい説明は省
略するが、回折光±D、±Dはマークが回折格
子マークのときにのみ生じる。
【0073】そこで、受光素子108は、同図(C)に
示すように、瞳像面EP’内で4つの独立した受光面1
08a,108b,108c,108dに分割され、受
光面108a,108bが散乱光Drを受光し、受光面
108c,108dが回折光±D、±Dを受光
するように配列される。なお、投影レンズPLのウェハ
側の開口数(N.A.)が大きく、回折格子マークから
発生する3次回折光も瞳EPを通る場合は、受光面10
8c,108dはその3次元も受光するような大きさに
するとよい。
【0074】このような受光素子108からの各光電信
号は干渉計112からの位置計測信号PDSとともに、
LSA(レーザステップアライメント)演算ユニット1
09に入力し、マーク位置の情報APが作られる。
LSA演算ユニット109は、スポット光SPに対して
ウェハマークを走査したときの受光素子108からの光
電信号波形を位置計測信号PDSに基づいてサンプリン
グして記憶し、その波形を解析することによってマーク
の中心がスポット光中心と一致したときのウェハステー
ジSTの座標位置として、情報APを出力する。
【0075】ちなみに、図6中の構成で、TTL方式の
アライメント系(101,102,103a,103
b,104,105,106,107,108)は、1
組しか示していないが、紙面と直交する方向にもう1組
が設けられ、同様のスポット光が投影像面内に形成され
る。これら2つのスポット光の長手方向の延長線は光軸
AXに向かっている。
【0076】また、図6中のTTL方式のアライメント
光学系の光路中に示した実線は、ウェハWとの結像関係
を表わし、破線は瞳EPとの共役関係を表わす。
【0077】本実施形態の露光装置には、Off−Ax
is方式のアライメント系(ハロゲンランプ120から
符号順にFIA演算ユニット135までの部材によって
構成される)が設けられている。
【0078】すなわち、ハロゲンランプ120から発生
した光は、コンデンサーレンズ121によってオプチカ
ルファイバー122の一端面に集光される。ファイバー
122を通った光は、レジスト層の感光波長(短波長)
域と赤外波長域とをカットするフィルター123を通っ
て、レンズ系124を介してハーフミラー125に達す
る。ここで反射された照明光は、ミラー126でほぼ水
平に反射された後、対物レンズ127に入射し、さらに
投影レンズPLの鏡筒下部の周辺に投影レンズPLの視
野を遮光しないように固定されたプリズム(ミラー)1
28で反射されてウェハWを垂直に照射する。
【0079】ここでは図示していないが、ファイバー1
22の射出端から対物レンズ127までの光路中には、
適当な照明視野絞りが対物レンズ127に関してウェハ
Wと共役な位置に設けられる。また、対物レンズ127
は、テレセントリック系とし、その開口絞り(瞳と同
じ)の面127aには、ファイバー122の射出端の像
が形成され、ケーラー照明が行なわれる。対物レンズ1
27の光軸は、ウェハW上では垂直となるように定めら
れ、マーク検出時に光軸の倒れによるマーク位置のずれ
が生じないようになっている。
【0080】ウェハWからの反射光は、対物レンズ12
8、ハーフミラー125を通り、レンズ系129によっ
て指標板130に結像される。この指標板130は、対
物レンズ127とレンズ系129とによってウェハWと
共役に配置され、図7(A)に示すように矩形の透明窓
内に、x方向とy方向の夫々に伸びた直線条の指標マー
ク130a,130b,130c,130dを有する。
従って、ウェハWのマークの像は、指標板130の透明
窓内に結像され、このウェハマーク像と指標マーク13
0a,130b,130c,130dとは、リレー系1
31,133、ミラー132を介してCCDカメラ等の
イメージセンサ134(本発明のイメージセンサに相当
する)に結像する。
【0081】イメージセンサ134からのビデオ信号
は、FIA演算ユニット135に、干渉計112からの
位置計測信号PDSとともに入力する。FIA演算ユニ
ット135は、指標マーク130a〜130dに対する
マーク像のずれを、ビデオ信号の波形に基づいて求め、
位置計測信号PDSによって表わされるウェハステージ
STの停止位置から、ウェハマークの像が指標マーク1
30a〜130dの中心に正確に位置したときのウェハ
ステージSTのマーク中心検出位置に関する情報AP
を出力する。
【0082】以上の構成で、フィルター123を通った
ウェハWの照明光は、ウェハW上のマークを含む局所領
域(ショット領域よりも小さい)をほぼ均一な照度で照
明し、波長域は200nm程度の幅に定められる。
【0083】ちなみに、対物レンズ127、レンズ系1
29、リレー系131,133によるテレセントリック
結像光学系には波長帯域200nm程度の光が通るた
め、当然、それに対応した色収差の補正を行なっておく
必要があるが、それには顕微鏡レンズの色消し技術をそ
のまま利用すればよい。
【0084】さらに、対物レンズ127のウェハ側の開
口数(N.A.)は投影レンズPLの開口数よりも小さ
くしておくとよい。これは対物レンズ127、レンズ系
129で決まる拡大倍率が比較的大きく、なおかつ色収
差補正も必要なことから、対物レンズ127の開口数を
現在の一般的な投影レンズの開口数、約0.45〜0.
5と同等、もしくはそれ以上にした場合に、対物レンズ
127の作動距離(ウェハ面までの間隔)をある程度確
保するとしても、対物レンズ径が大口径になることをさ
けられる点で有利である。本実施形態では、プリズム1
28によって、対物レンズ127の観察視野域を投影レ
ンズPLの鏡筒下面に一部もぐり込ませ、極力投影レン
ズPLの視野に近づけている。
【0085】一般にこの種のステッパーには、投影レン
ズPLの結像面とウェハW表面との間隔(ズレ)を精密
に検出するフォーカスセンサーと、ウェハW上のショッ
ト領域の面と、投影レンズPLの結像面との相対的な傾
きを検出するレベリングセンサーとが設けられている。
このフォーカスセンサーやレベリングセンサーは、投影
レンズPLの投影視野が存在するウェハW上に斜めから
赤外域の光束を照射し、その反射光の受光位置のずれを
求めて、フォーカスとレベリングを行なうように構成さ
れている。
【0086】そこで、対物レンズ127を介してウェハ
W上のマークを観察するとき、スループットを考慮する
と、ウェハW上のマークを対物レンズ127の観察視野
内にもたらした時点で、フォーカスセンサーを働かせ
て、ピント調整(ウェハステージSTに組み込まれたZ
ステージの上下動)を行なうのがよい。
【0087】しかしながら、フォーカスセンサーがウェ
ハW表面を検出している領域と、対物レンズ127の観
察視野とはずれているため、仮にその2つの間でウェハ
Wが微小な凹凸やそりをもっているものとすると、開口
数の大きな対物レンズ127に関しては正確なピント調
整が行われないことになる。
【0088】しかしながら、対物レンズ127の開口数
を投影レンズの開口数の1/2〜2/3程度にしておく
と、実用上の焦点深度は大きくなり、ウェハの微小な凹
凸やそりに対してほとんど影響を受けずにマーク観察が
できる。また開口数を小さくした場合は、対物レンズ1
27の光軸のウェハWとの垂直性、所謂テレセン性が多
少悪化したとしても、観察視野内の部分的な位置(例え
ば中心と4隅等)の夫々で像質が急激に変化することが
ない点でも有利である。
【0089】なお、図6中の構成で、Off−Axis
方式のアライメント系の検出中心(指標板130の中
心)は、投影レンズ中心から離れているので干渉計11
2の計測位置と投影レンズ中心とを結ぶ直線、すなわち
測長軸(測長ビーム中心線)上に設けることによってア
ッベ誤差(ステージの傾きによる軸外エラー)を最小限
に抑えている。ここでは1組しか示していないが、例え
ば特開昭56−102823号公報に示されているよう
に、X測長軸とY測長軸の上にそれぞれ1組ずつのアラ
イメント系が設けられている。
【0090】但し、光学系の配置問題でアライメント系
を前記各測長軸上に設けられない場合や、1組の光学系
でxy両方向のマークを観察する場合はアッベ誤差が大
きく、精度が十分に得られなくなる。そこで、そのよう
な構成のときは、ステージSTの傾き(xy平面内での
微小回転)を計測するステージ傾き角計測センサー(ヨ
ーイングセンサー)をステージに取付けてアライメント
時のアッベ誤差を補正演算によって取除く手段を用いれ
ば良い。すなわち、アッベ誤差を含む方向のマーク検出
位置をステージSTのヨーイング量に基づいて補正すれ
ばよい。
【0091】また、アライメント実行時はウェハ組合せ
のためのグローバルアライメントと、高精度にアライメ
ントするファインアライメントを行う必要がある。この
グローバルアライメントに関しては、例えば特開昭60
−130742号公報に開示されているように、TTL
アライメント系とOff−Axisアライメント系を混
用する方法がある。
【0092】本実施形態の露光装置では、通常は処理速
度の速いTTLアライメント系によってウェハ上の3ケ
所、又は2ケ所のマークを検出してグローバルアライメ
ントを行うシーケンスを採る。しかしながら、ウェハ下
地やレジスト層の厚みや種類によってアライメントが正
常に行なわれない場合(特にマーク検出がうまくいかな
い場合)もあるので、Off−Axis方式の広帯域幅
の照明波長を用いたアライメント系を使ってグローバル
アライメントを実行するようにシーケンスを切換える手
段が設けられている。この場合、TTL方式のアライメ
ント系でグローバルアライメントするときのマーク検出
時間、マーク検出信号の大きさや歪み等を判定して、シ
ーケンスを切替える。
【0093】次に主制御系150について説明する。T
TL方式のアライメント系、Off−Axis方式のア
ライメント系、及びステージコントローラ14等を統括
制御する主制御系150は、干渉計12からの位置情報
PDSを常時入力しているものとする。アライメント
(ALG)データ記憶部501は、LSA演算ユニット
9からのマーク位置情報APと、FIA演算ユニッ
ト35からのマーク位置情報APとの両方を入力可
能となっている。
【0094】EGA(エンハンスメント・グローバル・
アライメント)演算ユニット502は、ALGデータ記
憶部501に記憶された各マーク位置情報に基づいて、
統計的な演算手法によりウェハ上の実際のショット配列
座標値を算出するもので、その算出結果はシーケンスコ
ントローラ506に送られる。詳しくは特開昭61−4
4,429号公報に開示されている。
【0095】露光(EXP)ショットマップデータ部5
03は、ウェハ上の露光すべきショット配列座標値の設
計値を格納し、この設計値は、EGA演算ユニット50
2と、シーケンスコントローラ506に送られる。アラ
イメント(ALG)ショットマップデータ部504は、
ウェハ上のアライメントすべきショット配列座標値(設
計値)を格納し、この座標値は、EGA演算ユニット5
02とシーケンスコントローラ506へ送られる。
【0096】補正データ部505には、アライメント用
の各種データ、あるいは露光ショットに対する位置決め
の補正用のデータ等が格納され、これら補正データは、
ALGデータ記憶部501やシーケンスコントローラ5
06へ送られる。シーケンスコントローラ506は、上
記各データに基づいて、アライメント時やステップアン
ドリピート方式の露光時のウェハステージSTの移動を
制御するための一連の手段を決定する。
【0097】図8は、ウェハW上の1つのショット領域
Snと、ウェハ上のアライメントマークMXn,MYn
との配置関係を示す平面図で、1つのショット領域Sn
の4辺はスクライブラインSCLで囲まれ、スクライブ
ラインSCLの直交する2辺の夫々の中心部分にアライ
メントマークMXn,MYnが形成されている。
【0098】図中「SC」は、ショット領域Snの中心
点を示し、露光時には投影レンズPLの光軸AXが通
る。そして、アライメントマークMXn,MYnの夫々
は、中心SCを原点にx方向、y方向の夫々に伸びた線
CX,CY上に位置する。アライメントマークMXn
は、x方向の位置検出に使われ、アライメントマークM
Ynは、y方向の位置検出に使われ、それぞれ複数本の
線条パターンを平行に並べたマルチマークとされてい
る。
【0099】図9(A)はアライメントマークMXnの
拡大図であり、y方向に伸びた5本の線条パターンP
,P,P,P,Pがx方向にほぼ
一定のピッチで配列されている。同図(B)は、そのア
ライメントマークMXnのx方向の断面構造を示し、こ
こでは5本の線条パターンP〜Pは、ウェハW
の下地から突出した凸状に形成され、その上面はレジス
ト層PRで被覆されている。図6にも示したように、シ
ョット領域Snの中心SCを通るy軸と平行な線CX
は、アライメントマークMXnの中央の線条パターンP
の幅中心を通るものとする。なお、マアライメント
ークMYnに関しても同様で、5本の線条パターンから
なり、中央の線条パターンの中心線が線CYと一致して
いる。
【0100】本実施形態では、このようなアライメント
マークMXn,MYnを、上述したTTL方式のアライ
メント系と、Off−Axis方式のアライメント系と
で共通に検出する。
【0101】本実施形態のイメージセンサ134では、
図9に示すアライメントマークMXnの5本の線条パタ
ーンP〜Pと指標マーク130a,130bと
の像を画素スキャン方向(ここでは、線条パターンMX
nの延在方向に垂直な方向)に沿って電子的に走査す
る。
【0102】本実施形態では、イメージセンサ134
は、マークMXnの明視野像を光電検出しているため、
5本の線条パターンP〜Pの夫々の左右の段差
エッジでは光の散乱によって対物レンズ127へ戻る光
が極端に減少する。このため、線条パターンP〜P
の夫々の左エッジ、右エッジは黒い線のように撮像
される。 本実施形態では、イメージセンサ134を用
いてアライメントマークMXnを電子的に走査するにあ
たり、前記第1実施形態のイメージセンサ10と同様に
して電荷を読み出す。本実施形態のイメージセンサ13
4でも、前記第1実施形態のイメージセンサ10と同様
に、線条パターンP〜Pの夫々の左エッジ、右
エッジの位置を正確に検出することが可能になる。
【0103】その後の処理について説明すれば、FIA
演算ユニット135は、このような波形に基づいてマー
クMXn(パターンP〜P)の中心(線CX)
のx方向の位置Xmを計算する。さらに詳しく述べるな
ら、FIA演算ユニット135はパターンP〜P
の夫々の中心位置を左、右のエッジ位置に基づいて
算出した後、5本の線条パターンP〜Pの各位
置を加算して5で割ると、中心となるべきx方向のマー
ク位置が検出される。
【0104】そしてFIA演算ユニット135は、先に
求めておいた指標マーク130a,130bの中点位置
XRとマーク計測位置Xmとの差ΔX=XR
Xmを算出し、ウェハステージSTが位置決めされたと
きの位置XAと差ΔXとを加えた値をマーク位置情報A
として出力する。
【0105】次に、TTL方式のアライメント系のスポ
ット光SPによるマーク検出の様子を図10および図1
1を参照して説明する。図10(A)はウェハ上のショ
ット領域Snに付随して設けられた従来の回折格子マー
クMKとスポット光SPとの配置を示し、図10(B)
はy方向に伸びたスポット光SPと、マークMKとを相
対的にx方向に走査したときの回折光の強度分布を示
す。
【0106】回折格子マークMKは、微小な矩形パター
ン(凸又は凹)をデューティ比1:1でy方向に一定ピ
ッチで形成したものであり、マークMKのx方向の幅は
スポット光SPの幅とほぼ等しく定められている。スポ
ット光SPがマークMKと重なると、レーザスポット光
の波長と格子定数とによって、図10(A)の紙面と垂
直で、かつy方向に広がった面内に所定の回折角で高次
回折光が発生する。この回折光は、スポット光SPの照
射部分内に、スポット光の長手方向に一定ピッチの段差
エッジをもつ周期構造パターンが存在するときに発生す
るため、極めてS/N比がよい。
【0107】従って、この回折光から得られた光電信号
波形は、スポット光SPの幅方向の強度分布(例えばガ
ウス分布)と近似した波形となり、図10(B)のよう
に適当なスライスレベルSVで2値化することで、比較
的高精度にx方向のマーク中心位置を特定できる。した
がって、このような図10に示すスポット光SPの幅方
向の強度分布を検出するために、本発明に係るイメージ
センサを用いることも可能である。
【0108】一方、図11(A)に示すようなマルチマ
ークMXnを、スリット状のスポット光SPで走査する
場合は、回折格子の場合と異なり、y方向に伸びた線条
パターンの左右のエッジで発生する散乱光を光電検出す
ることになる。この場合、スポット光SPのx方向の幅
は、線条パターンの幅よりも狭く、例えば1/2以下で
ある。
【0109】このマルチマークMXn(MYnも同様)
は、スポット光SPの長手方向と平行に連続して伸びた
エッジを検出するように使うため、エッジの伸びた方向
(y方向)では散乱光発生の平滑化(平均化)が行なわ
れる。各エッジからの散乱光の分布は図11(C)に示
すように、一本の線条パターンの左右でピークPK
PK’……PK,PK’となり、これらピ
ーク波形PKn,PKn’のx方向の位置を演算上で平
均化すれば、マークMXnの中心位置が求まる。ところ
が、このようなエッジ散乱光を検出する方式では、スポ
ット光SPがレーザ光(単波長)であることから、図1
1(B)に示すように線条パターンのエッジ付近のレジ
スト層PRの厚みムラによって、散乱光の発生方向を不
均一なものにすること、単波長であることからレジスト
層PRによる干渉(薄膜干渉)によって散乱光の受光光
量自体がみかけ上大きく変動を受ける等の現象が認めら
れている。このため図11(C)にも示すように、各エ
ッジでのピーク波形は、かならずしも全てきれいに揃っ
たものではなくなり、むしろ複雑な波形になることが多
い。このような波形の処理は必ずしも簡単ではないが、
さほど難しいものではない。
【0110】したがって、図11(A)に示すようなア
ライメントマークを検出する場合にも、本発明に係るイ
メージセンサを用いることができる。
【0111】また、図10および図11に示した信号波
形は、LSA演算ユニット109内の波形メモリに、干
渉計112からの位置計測パルス(例えば0.02μm
毎)に応答してデジタルサンプリングの手法により記憶
される。
【0112】これによって、シーケンスコントローラ5
06はステージコントローラ114にウェハステージS
Tのステッピング制御の指令を出力する。このためウェ
ハステージSTは、ウェハW上の各ショット領域Snが
順次レチクルRのパターン領域PAの投影像と合致する
ようにステッピングされ、重ね合わせ露光が行なわれ
る。
【0113】以上、本実施形態では、1枚のウェハに対
してTTL方式、Off−Axis方式の両方を使うも
のとしたが、一般に同一プロセスを受けた多数枚のウェ
ハ間では、スケーリング量はほぼ同じ値を示すことが多
い。そこで、1ロット(通常25枚)分のウェハを連続
して処理する場合、はじめの数枚(3〜5枚程度)に対
しては、TTL方式とOff−Axis方式の両方を使
って、本実施形態のようにスケーリング量の計測誤差を
最小とするEGA方式のシーケンスを採用し、それ以降
のウェハ処理に対しては、それまでに求めたスケーリン
グ量Rx,Ryの平均値を固定値とし、他のパラメータ
(Ox,Oy,θなど)だけをTTL方式、又はOff
−Axis方式のいずれか一方のみを用いたサンプルア
ライメントで求めるようにしてもよい。
【0114】さらに、あるウェハに対してTTL方式と
Off−Axis方式との両方を使うことが予め決めら
れている場合は、ある決められたサンプルアライメント
ショットのうち、幾つかのアライメントマークはTTL
方式のアライメント系でサンプルアライメントしてEG
AのパラメータOx,Oy,θ,wのみの決定に用い、
他のマークはOff−Axis方式のアライメント系で
サンプルアライメントして、パラメータRx,Ryの決
定に用いるように、計測すべきマークを予め分担させて
おいてもよい。この場合は、EGA方式のサンプルアラ
イメントのトータルの計測時間はかなり短くなり、スル
ープットの低下が押えられる。
【0115】その他の実施形態 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。
【0116】たとえば、本発明に係るイメージセンサが
適用される露光装置のタイプは特に限定されず、ステッ
プ・アンド・スキャン方式の縮小投影型走査露光装置
(スキャニング・ステッパー)、ステップ・アップ・リ
ピート方式の縮小投影型露光装置(ステッパー)、さら
にはミラープロジェクション方式やプロキシミティ方式
などの露光装置にも同様に本発明に係るイメージセンサ
を適用することができる。
【0117】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ビニング動作可能なイメージセンサにおいて、ラン
ダムノイズの影響を低減させて、アライメントマークな
どのマーク位置を高精度で検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係るイメージセ
ンサの概略構成図である。
【図2】 図2は図1に示す駆動回路を駆動するための
駆動信号発生回路の論理回路図である。
【図3】 図3(A)および(B)は図2に示す回路に
より発生される駆動信号のタイミングチャート図、図3
(C)および(D)は従来の回路により発生される駆動
信号のタイミングチャート図である。
【図4】 図4は露光装置の概略図である。
【図5】 図5(A)〜(F)はアライメントマークと
センサ出力との関係を示す概略図である。
【図6】 図6は本発明の1実施形態に係る露光装置の
概略構成図である。
【図7】 図7(A)〜(C)は図6に示す露光装置の
各部の構成を示す図である。
【図8】 図8はウェハ上のショット領域の配置を示す
平面図である。
【図9】 図9(A)および(B)はウェハ上のマーク
形状を示す平面図および断面図である。
【図10】 図10(A)および(B)はTTL方式の
アライメント系による位置検出方法を説明するための図
である。
【図11】 図11(A),(B)はTTL方式のアラ
イメント系による位置検出方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1… ウエハ 2… 投影レンズ 3… レチクル 4… センサ光学系 8… ウエハマーク 9… レチクルマーク 10… イメージセンサ 12… 光検知部 14… 水平電荷転送部 16… 垂直駆動回路 18… 水平駆動回路 20… アンプ 22… アナログ・デジタル変換回路 24… メモリ 25… 信号処理回路 26… CPU 28… クロック信号発振器 29… 垂直駆動タイミング信号発生回路 30… 水平駆動タイミング信号発生回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行方向および列方向に二次元的に配置さ
    れた複数の光検知部と、 該光検知部の各々に蓄積された電荷を前記列方向に沿っ
    て複数行の組に分割し、分割された複数行の組の電荷を
    前記行方向に沿って読み出す読み出し制御手段と、 該読み出し制御手段によって読み出された複数行の組の
    電荷に関する信号を、列方向に沿って演算処理を行う演
    算手段と、を有するイメージセンサ。
  2. 【請求項2】 前記制御手段によって分割される組の数
    は、前記複数の光検知部に蓄積された電荷の読み出し時
    間と、当該読み出し時に生じるノイズとに応じて決定さ
    れることを特徴とする請求項1記載のイメージセンサ。
  3. 【請求項3】 マスクに形成されたパターンを基板上に
    転写する露光装置において、請求項1または2に記載さ
    れたイメージセンサを含むことを特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のイメージセン
    サが、基板および/またはマスクに形成されたマークか
    らの光情報を検知するように装着してある露光装置。
  5. 【請求項5】 行方向および列方向に二次元的に配置さ
    れた複数の光検知部の各々に蓄積された電荷を読み出す
    方法において、 前記光検知部の列方向に沿って複数行の組に分割し、そ
    の分割された複数行の組の電荷を前記行方向に沿って読
    み出す工程を含むことを特徴とするイメージセンサの電
    荷読み出し方法。
  6. 【請求項6】 行方向および列方向に二次元的に配置さ
    れた複数の光検知部にそれぞれ蓄積された電荷を前記列
    方向に沿って複数行の組に分割し、 分割された複数行の組の電荷を前記行方向に沿って各行
    毎に変換器へ送り、 前記受光範囲内に照射された行方向の光の分布を求める
    ように、前記変換器を通して変換された複数行の組の信
    号を、列方向に沿って演算処理することを特徴とするイ
    メージセンサの使用方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005006742A1 (ja) * 2003-07-11 2005-01-20 Hamamatsu Photonics K.K. 光検出装置
WO2009093725A1 (en) * 2008-01-24 2009-07-30 Canon Kabushiki Kaisha Imaging apparatus, imaging system, signal processing method and program

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