JPH11340937A - 多重化装置及び方法 - Google Patents

多重化装置及び方法

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JPH11340937A
JPH11340937A JP10148138A JP14813898A JPH11340937A JP H11340937 A JPH11340937 A JP H11340937A JP 10148138 A JP10148138 A JP 10148138A JP 14813898 A JP14813898 A JP 14813898A JP H11340937 A JPH11340937 A JP H11340937A
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JP
Japan
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multiplexing
time interval
interval
packets
multiplex
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JP10148138A
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English (en)
Inventor
Shoji Shiomoto
祥司 塩本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御データの多重化間隔についての制約を守
りながら制御データを多重させるとともに、多重化バッ
ファ占有量の過度の増大を防ぐことのできる多重化装置
の提供を目的としている。 【解決手段】 多重化装置11の制御データ多重制御部
25は、パケットの送出タイミングを分散させる制御を
行って、当該パケットを多重する多重制御機能を有して
いる。多重データ多重制御部25は、演算部25bによ
り、各種パケットに対応される上限の多重時間間隔から
の最大公約数、及び最小多重時間間隔の算出等を行う。
この最小多重時間間隔に基づいて各パケットを分散させ
て多重する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数チャンネルの符
号化データを入力し、パケットした上で単一ビットスト
リームに多重出力し、受信側で各プログラムの符号化デ
ータの復号を正常に行うために必要な、各種制御データ
も合わせて多重する多重化装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、動画像信号伝送システムにおい
て、MPEG2(Moving Picture Expert Group 2)等
による画像、音声の圧縮技術および多重化技術を用いて
符号化多重化を行ない、限られた伝送帯域の下で複数プ
ログラムの高品位の画像信号を単一のビットストリーム
により伝送する技術が広く知られている。
【0003】このようにして符号化された映像や音声の
複数プログラムの符号化データをパケット化した上で多
重化し、同時にこれらのプログラムの受信側での正常な
デコードのために不可欠な、各プログラム毎の時間情報
であるProgram Clock Reference(PCR)データや、所望
のプログラムを分離し復号するために必要なProgramSpe
cific Information(PSI)データもパケット化した上で
合わせて多重して出力する多重化装置が知られている。
【0004】多重化装置について、当該多重化装置が送
信装置に適用された場合として図7を用いて説明する。
【0005】送信装置100は、MPEG2等による情
報圧縮技術を用いて画像音声情報に対して符号化処理を
施し、パケッタイズド・エレメンタリー・ストリーム
(Packetized Elementary Stream,以下、PESストリ
ームと称す。)を生成するPESストリーム生成部10
1,1012,1013と、入力されるPESストリー
ムをトランスポートパケットとして分解し、これら複数
のトランスポートパケットを時分割多重化してつなげ、
トランスポートストリーム(Transport Stream,以下、
TSと称す。)として出力する多重化装置104と、こ
の多重化装置104からのTSに伝送時に発生するノイ
ズが重畳されても受信側で正しいコードに訂正できるよ
うに、あらかじめ誤り訂正のための符号化を施す誤り訂
正部105と、この誤り訂正部105からの出力コード
に、例えばQPSKなどによりディジタル変調処理を施
す変調部106と、送信アンテナ107とを有して成
る。
【0006】そして、上記多重化装置104は、多重バ
ッファ1111,1112,1113、ヘッダ分析部11
2、TPヘッダ生成部113、ヌルパケット生成部11
4、制御データ多重制御部115、制御データパケット
キュー123、制御データ生成部116、スイッチ11
8、チャンネル選択制御部120、多重化レジスタ12
1、PTS/DTS制御部122、及びTS出力制御部
124を備えている。そして、制御データ多重制御部1
15及び多重バッファ1111,1112,1113は、
制御線117及び制御線119によりチャンネル選択制
御部120と接続されている。
【0007】このような構成を有する多重化装置104
は、スイッチ118により、上記制御データパケットキ
ュー124、ヌルパケット生成部114、多重バッファ
1111,1112,1113、及びTPヘッダ生成部11
3をスイッチングして、各種データを多重処理してい
る。スイッチ118の制御については、チャンネル選択
制御部120が行っている。以下、各部について説明す
る。
【0008】上記各多重化バッファ1111,1112
1113では、上記各PESストリーム生成部1011
1012,1013から出力されるデータパケットとされ
るPESストリーム1101,1102,1103を一時
記憶するFIFO形式のバッファであり、TP化され多
重されるタイミングまで待たされる。なお、ここで入力
される上記PESストリーム1101,1102,110
3については、ヘッダ分析部112においても取り込ま
れる。
【0009】上記ヘッダ分析部112は、入力された各
PESストリーム1101,1102,1103から、P
ESヘッダや映像や音声のESヘッダの情報を取得し、
PTS/TDS制御部122へ同期管理の情報を供給す
る制御部である。
【0010】上記制御データ生成部116では、制御デ
ータを生成する部分である。具体的には、制御データ
は、受信側でプログラムを選択したりデコードしたりす
るために必要な情報であるPSI(Program Specific I
nfomation)やプログラム全体または一部のついての各
種情報であるSI(Service Informatio)等である。
【0011】なお、この制御データ生成部116は、多
重化装置104内部の基本クロックから生成されるシス
テムタイムを用いて、その参照値としての各プログラム
に固有のPCR(Program Clock Reference)を生成す
る機能を有している場合もある。
【0012】上記制御データ多重制御部115では、制
御データ毎の送出周期を管理しておき、ある制御データ
について、送出するタイミングが近づいたら、上記制御
データ生成部116からその制御データをTP化して、
制御データパケットキュー123に出力する制御を行
う。
【0013】また、この制御データ多重制御部115
は、チャンネル選択制御部120に対し、各制御データ
の送出タイミングに到達したら、制御データパケットキ
ュー123で待機しているTPに対する多重要求を送る
機能も有している。
【0014】上記ヌルパケット生成部114では、PE
Sデータも制御データも多重する必要のないタイミング
において、データとしては何の意味ももたないデータで
あるが、ビットストリームのすきまを埋めるデータとし
てのTPを生成する。
【0015】上記TPヘッダ生成部113では、PES
ストリーム1101,1102,1103がそれぞれの多
重バッファ1111,1112,1113から多重化のた
めに読み出される際に、それに先行して多重しておく必
要のあるTPヘッダを生成する。
【0016】上記チャンネル選択制御部120は、上述
したように、制御データパケットキュー123、各多重
バッファ1111,1112,1113及びヌルパケット
生成部114のうち、どのチャンネルのデータを選択す
るかを決定する部分であって、スイッチ118に選択信
号を送ることにより、多重チャンネルを制御する機能を
有している。具体的には、チャンネル選択制御部120
により、上記各部の端子a,b,c,d,e,fのいず
れかの一つの端子と、スイッチ118の端子gを接続さ
せ選択する。
【0017】具体的には、このチャンネル選択制御部1
20は、もし、多重バッファ1111,1112,111
3のいずれかを選択した場合には、当該選択したいずれ
かの多重バッファからの読み出しに先行して、TPヘッ
ダ生成部113からのTPヘッダの読み出しを行うよう
スイッチ118を制御する。
【0018】さらに、このチャンネル選択制御部120
は、TPヘッダ生成部113を読み出す際には、当該T
Pヘッダに記述する内容のうち、読み出すチャンネルと
タイミングによって変化するパラメータを送る。例え
ば、送るパラメータの内容としては、PID(Program
ID)やadaptation_field_control 等がある。
【0019】このようにチャンネル選択制御部120に
より制御されるスイッチ118により多重されたデータ
は、TPデータとして多重化レジスタ121に一旦書き
込まれる。
【0020】上記PTS/DTS制御部122では、P
ESストリーム1101,1102,1103において既
に挿入されている、あるプログラムのPTS(Presenta
tionTime Stamp)やDTS(Decoding Time Stamp)の
値が、そのプログラムのPCRにとって適合するもので
ない場合には、多重化レジスタ121上にあるPTSや
DTS値の置き換えを行う。
【0021】このPTS/DTS制御部122は、例え
ば、PCRを多重化装置が有するシステムタイムに従う
値から生成するような場合には、PESストリームにお
けるPESやDTSの情報が基準としているESCR
(Elementary Stream Clock Reference)をヘッダ分析
部112でPTSやDTSとともに取得し、ESCRと
の位相関係を明らかにした上で、実際に送るPCRにふ
さわしいPTSやDTS値の置き換える処理を行う。
【0022】TS出力制御部124では、当該多重化装
置104が有するシステムクロックに合わせてタイミン
グをはかり、多重化レジスタ121よりTSパケットを
読み出し出力する。
【0023】以上のように構成されている従来の多重化
装置104は、各PESストリーム生成部1011,1
012,1013から送られてきた画像、音声を含むPE
Sストリーム1101,1102,1103を単一のビッ
トストリームに多重する処理を行っている。
【0024】このような構成を有する多重化装置104
を備えた送信装置100は、当該多重化装置104によ
り生成された単一のビットストリームに対して、誤り訂
正部105により、TSに伝送時に発生するノイズが重
畳されても受信側で正しいコードに訂正できるように、
あらかじめ誤り訂正のための符号化を施し、さらに、変
調部106により、例えばQPSKなどによりディジタ
ル変調処理を施して送信アンテナ107から当該データ
の送信を行っている。
【0025】ところで、上述した多重化装置104は、
ビットストリームの多重の際には、入力される各符号化
データを固まりとしてパケット化して多重しており、こ
の場合、必ずある特定のチャンネルのデータ多重を行っ
ている時間においては、それ以外のチャンネルのデータ
は多重を待たなければならない。多重化装置104は、
このようなことに対応して、多重化を行う前段に各チャ
ンネルに独立に、上述したような複数の多重化バッファ
1111,1112,1113を備えている。
【0026】このようなことから、上記多重化装置10
4は、多重化バッファでの待機が生じることになり、画
像や音声のデータ伝送における遅延が発生する。例え
ば、このような遅延の増大により、多重化バッファ11
1,1112,1113が破綻してしまう恐れが生じる
ため、多重化装置104内の各チャンネル毎の多重化バ
ッファサイズの拡大が要求される。よって、上述したよ
うな多重化バッファ1111,1112,1113におけ
る待機時間の増加は、ハードウエアにおける所要バッフ
ァサイズの増大という意味で問題が生じる他、データの
リアルタイム伝送に支障をきたす恐れが生じる。
【0027】一方で、従来より、制御データを多重する
際には、各制御データ毎に定められた送出間隔以内で多
重を行うという制約がある。なお、このような制約があ
るが、制御データは、同期するための情報であるため
に、できるだけ早い時期に送りたいという要望があるこ
とも事実である。
【0028】例えば、各制御データの送出間隔は、IS
Oの規格書等で定められており、例えば、PCRについ
ては、MPEG2 IS(InternationalStandard) 等で
0.1秒以内と規定されている。
【0029】そこで、従来の多重化装置104では、上
述したような制御データの送出間隔についての制約を守
るために、各制御データの送信タイミングのための固有
のタイマーを備えている。各タイマーは、各制御データ
の送出間隔の制約を考慮して設定可能とされ、タイマの
値を参照することにより送出のタイミングを図ってい
る。
【0030】この場合、チャンネル選択制御部120で
は、1パケットの多重を開始するタイミング(多重チャ
ンネル決定時刻)が訪れる度に、多重するチャンネルを
適宜選択するが、その際には、以上で述べたような点を
考慮して、例えば、多重化チャンネル選択のルールを多
重化アルゴリズムとしてあらかじめ用意しておき、その
アルゴリズムにしたがって、多重すべきチャンネルを選
択している。
【0031】ここで、従来の多重化アルゴリズムの一例
を説明する。従来の多重化アルゴリズムについては、大
きくわけて次の3つのステップにより行われている。
【0032】まず、第1のステップにおいて、制御デー
タのいずれかのデータが多重要求を出していれば、つま
り、タイマが0になっている制御データがあれば、制御
データを多重化する。
【0033】一方、第2のステップでは、上記第1のス
テップで多重を行わなかったとき、PES多重化アルゴ
リズムによって、適合するチャンネルがあれば、PES
を多重化する。
【0034】そして、第3のステップでは、上記第2の
ステップで多重を行わなかったとき、ヌルパケットを多
重化する。
【0035】例えば、上記第1のステップについては、
多重要求タイミングがデータ間で重複した場合、例え
ば、PCR>NIT>CAT>PAT>PMTのような
順位に従って各種制御データを多重化する。
【0036】そして、ある制御データが多重されたら、
それに対応するタイマを再びセットする。上記第2のス
テップの多重化アルゴリズムについては、具体的には、
次のようになる。
【0037】第1のステップ(以下、第2−1のステッ
プと称す。)では、検索開始チャンネル番号について、
前回の当該第2−1のステップを行った場合の番号に対
しインクリメントする。
【0038】第2のステップ(以下、第2−2のステッ
プと称す。)では、多重可能かどうかの判別を検索開始
チャンネル番号のチャンネルについて行う。判別につい
ては、多重バッファ占有量が1パケット分以上であれば
そのチャンネルを多重化する。そうでないとき次の第3
のステップへ進む。
【0039】第3のステップ(以下、第2−3のステッ
プと称す。)では、検索チャンネル番号をインクリメン
トする。新たな検索チャンネル番号について、上記第2
−2のステップと同様のチャンネル選択の判別を行う。
ここで、多重できないと判別したら、以降、この第2−
3のステップの処理を繰り返す。そして、全チャンネル
で多重できない場合当該第2のステップで処理を終了す
る。
【0040】従来の多重化装置104は、以上のような
多重化アルゴリズムを用いて多重チャンネルを決定する
ことにより、出力ビットレートが入力するPESのビッ
トレート及び制御データで要するビットレートの合計に
比べ大きい場合、つまり、多重するために必要なビット
レート(所要ビットレート)が出力ビットレートに比べ
小さい場合には、多重化バッファの占有量の過度の増大
を防止している。
【0041】また、制御データの送出間隔の制約につい
ては、タイマの設定値を規定で定められている送出間隔
に比べ多少小さく設定することにより、もし、制御デー
タ間で多重要求タイミングが重複しても、一旦はそのタ
イミングで多重できなくても数パケット後の多重タイミ
ングで多重することができ、ほぼ確実に送出間隔の制約
を満たすことができる。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多重化アルゴリズムによるチャンネル選択制御では、所
要ビットレートが出力ビットレートにほぼ等しいような
状況のもとでは、制御データを多重することにより生じ
る多重化バッファの占有量増大を抑えることが困難とさ
れている。
【0043】例えば、多重操作の開始時等、画像音声デ
ータに先行して、各制御データを1パケットずつ連続し
て多重化するようにした場合、各制御データをひととお
り多重し終わった時点では、多重化バッファの占有量が
大きく増大するといった問題が生じる。
【0044】図8及び図9には、具体的な多重化バッフ
ァの占有量の様子を示している。この例では、画像音声
用のデータチャンネル数が3の場合の、各チャンネルの
多重化バッファに固定レートで入力した場合の多重化バ
ッファの占有量(縦軸)の推移を示している。
【0045】制御データを多重しない多重化処理を行っ
た場合、図8に示すように、多重化バッファの占有量は
2パケット以内に抑えられている。しかし、ここで、制
御データが例えば7パケットが連続して多重化されたと
すると、図9に示すように、連続して7パケットSI1
〜SI7が多重化されることにより、占有量は3パケッ
ト以上に増大してしまう。
【0046】多重化操作の開始時に例えばこのような多
重化が行われた場合を想定すると、もし、異なる制御デ
ータ間で送出周期が一致しているものがあれば、送出周
期の時間が経過した後に、連続して制御データパケット
を送ることとなり、再び多重バッファの占有量の増大と
いった事態が発生してしまう。
【0047】また、異なる制御データ間で要求される送
出周期が一致していなくても、互いの送出周期の最小公
倍数で示されるような時間が経過した後には、それらの
制御データが連続して多重されることになり、占有量の
増大につながるという問題があった。したがって、占有
量の増大を防ぐため、連続して制御データを多重するこ
とを避けることが望まれる。
【0048】このような問題の解決することが望まれる
一方で、制御データ間の多重間隔を広げることの要請も
ある。しかし、この場合、ある制御データ間の多重間隔
を広げたために、他の制御データ間の多重間隔が小さく
なっては意味がなくなってしまう。このようなことか
ら、制御データ間の最小の多重間隔を可能な限り大きく
することが要求されている。
【0049】また、制御データの上限の多重間隔に対し
て、実際の多重間隔を多少小さく設定する方法を採った
場合には、制御データの伝送レートについては、上限の
多重間隔で多重する場合に比べ大きくなってしまい、伝
送レートを無駄に使用してしまうという問題があった。
【0050】そこで、本発明では、上述の実情に鑑みて
なさたものであって、制御データの多重化間隔について
の制約を守りながら制御データを多重させるとともに、
多重化バッファ占有量の過度の増大を防ぐことのできる
多重化装置及び方法の提供を目的としている。
【0051】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多重化装置
は、上述の課題を解決するために、n種類(ただし、n
は2以上の整数)のパケットを多重化する際の同種のパ
ケットについての送出間隔である多重時間間隔の上限に
ついて制約を有し、これらのパケットを多重する多重化
装置において、パケットの送出タイミングを分散させる
制御を行って当該パケットを多重する多重制御手段を備
える。
【0052】このような構成を有する多重化装置は、多
重制御手段により、多重間隔の上限について制限のある
n種類のパケットを、分散させて送出して多重を行う。
【0053】これにより、多重化装置は、制約される多
重時間間隔の上限が異なるパケットを、最適な間隔を与
えて送出する。
【0054】また、本発明に係る多重化方法は、上述の
課題を解決するために、n種類(ただし、nは2以上の
整数)のパケットを多重化する際の同種のパケットにつ
いての送出間隔である多重時間間隔の上限について制約
を有し、これらのパケットを多重する多重化装置におい
て、パケットの送出タイミングを分散させる制御を行っ
て当パケットの送出タイミングを分散させる制御を行っ
て当該パケットを多重する。
【0055】この多重化方法は、多重間隔の上限につい
て制限のあるn種類のパケットを、分散させて送出して
多重を行う。
【0056】この多重化方法により、制約される多重時
間間隔の上限が異なるパケットは、最適な間隔が与えて
送出される。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態は、本
発明に係る多重化装置及び方法を、制御データを多重化
して出力するように構成された多重化装置に適用したも
のである。
【0058】本発明の実施の形態とされる多重化装置
は、n種類(ただし、nは2以上の整数)のパケットを
多重化する際の同種のパケットについての送出間隔であ
る多重時間間隔の上限について制約を有し、これらのパ
ケットを多重するように構成されている。
【0059】そして、図1に示すように、本発明の実施
の形態である多重化装置11は、送信装置2に適用して
構成されている。
【0060】上記多重化装置11において、制御データ
多重制御部25は、パケットの送出タイミングを分散さ
せる制御を行って、当該パケットを多重する多重制御機
能を有している。これにより、多重化装置11は、パケ
ットを最適に分散させて多重化することができる。その
ような制御を行うために、多重データ多重制御部25
は、後述する要求多重間隔Kを記憶する機能を有する記
憶部25aと、各種演算処理を行う演算部25bとを備
え、制御を行うための各種パラメータの算出を行ってい
る。例えば、演算部25bでは、後述するように、各種
パケットに対応される上限の多重時間間隔からの最大公
約数、及び最小多重時間間隔の算出等が行われる。
【0061】送信装置2は、この多重化装置11を、入
力されるPESストリームをトランスポートパケットと
して分解し、これら複数のトランスポートパケットを時
分割多重化してつなげ、トランスポートストリーム(T
S)として出力する部分として構成している。
【0062】そして、送信装置2は、MPEG2等によ
る情報圧縮技術を用いて画像音声情報に対して符号化処
理を施し、PESストリームを生成するPESストリー
ム生成部101,102,103と、多重化装置11から
のTSに伝送時に発生するノイズが重畳されても受信側
で正しいコードに訂正できるように、あらかじめ誤り訂
正のための符号化を施す誤り訂正部12と、この誤り訂
正部12からの出力コードに、例えばQPSKなどによ
りディジタル変調処理を施す変調部13と、送信アンテ
ナ14とを有している。
【0063】以下に、本発明に係る多重化装置及び方法
が適用される上記多重化装置11について詳しく説明す
る。
【0064】上記多重化装置11は、多重バッファ21
1,212,213、ヘッダ分析部122、TPヘッダ生
成部23、ヌルパケット生成部24、上述した制御デー
タ多重制御部25、制御データパケットキュー33、制
御データ生成部26、スイッチ28、チャンネル選択制
御部30、多重化レジスタ31、PTS/DTS制御部
32、及びTS出力制御部34を備えている。そして、
制御データ多重制御部25及び多重バッファ211,2
2,213は、制御線27及び制御線29によりチャン
ネル選択制御部30と接続されている。
【0065】このような構成を有する多重化装置11
は、スイッチ28により、上記制御データパケットキュ
ー33、ヌルパケット生成部24、多重バッファ2
1,212,213、及びTPヘッダ生成部23をスイッ
チングして、各種データを多重処理している。そして、
多重化装置11は、スイッチ28の制御を、チャンネル
選択制御部30により行っている。
【0066】上記各多重化バッファ211,212,21
3では、上記各PESストリーム生成部101,102
103から出力されるデータパケットとされるPESス
トリーム201,202,203を一時記憶する部分を構
成している。この多重化バッファ211,212,213
は、TP化され多重されるタイミングまで待たされる。
例えば、多重化バッファ211,212,213は、FI
FO形式のバッファである。上記PESストリーム20
1,202,203については、ヘッダ分析部22におい
ても取り込まれる。
【0067】上記ヘッダ分析部22は、入力された各P
ESストリーム201,202,203から、PESヘッ
ダや映像や音声のESヘッダの情報を取得し、PTS/
TDS制御部32へ同期管理の情報を供給する制御部で
ある。
【0068】上記制御データ生成部26では、制御デー
タを生成する部分である。制御データは、同期をとるた
めの情報や、共に多重化されて送出される制御プログラ
ム等であって、具体的には、受信側でプログラムを選択
したりデコードしたりするために必要な情報であるPS
I(Program Specific Infomation)やプログラム全体
または一部のついての各種情報であるSI(Service In
formatio)等である。
【0069】なお、この制御データ生成部26は、当該
多重化装置11内部の基本クロックから生成されるシス
テムタイムを用いて、その参照値としての各プログラム
に固有のPCR(Program Clock Reference)を生成す
る機能を有している。
【0070】上記制御データ多重制御部25では、制御
データ毎の送出周期を管理しておき、ある制御データに
ついて、送出するタイミングが近づいたら、上記制御デ
ータ生成部26からその制御データをTP化して、制御
データパケットキュー33に出力する制御を行う。
【0071】また、この制御データ多重制御部25は、
チャンネル選択制御部30に対し、各制御データの送出
タイミングに到達したら、制御データパケットキュー3
3で待機しているTPに対する多重要求を送る機能も有
している。
【0072】そして、この制御データ多重制御部25
は、上述したように、記憶部25a及び演算部25bを
備えており、この演算部25b等により、パケット間を
分散させて多重させるための多重スケジューリングに用
いる各種パラメータを算出する。
【0073】上記ヌルパケット生成部24では、PES
データも制御データも多重する必要のないタイミングに
おいて、データとしては何の意味ももたないデータであ
るが、ビットストリームのすきまを埋めるデータとして
のTPを生成する。
【0074】上記TPヘッダ生成部23では、PESス
トリーム201,202,203がそれぞれの多重バッフ
ァ211,212,213から多重化のために読み出され
る際に、それに先行して多重しておく必要のあるTPヘ
ッダを生成する。
【0075】上記チャンネル選択制御部30は、制御デ
ータパケットキュー33、各多重バッファ211,2
2,213及びヌルパケット生成部24のうち、どのチ
ャンネルのデータを選択するかを決定する部分であっ
て、スイッチ28に選択信号を送ることにより、多重チ
ャンネルを制御する機能を有している。具体的には、こ
のチャンネル選択制御部30により、上記各部の端子
a,b,c,d,e,fのいずれかの一つの端子と、ス
イッチ28の端子gとが接続され選択する。
【0076】具体的には、このチャンネル選択制御部3
0は、もし、多重バッファ211,212,213のいず
れかを選択した場合には、当該選択したいずれかの多重
バッファからの読み出しに先行して、TPヘッダ生成部
23からのTPヘッダの読み出しを行うようスイッチ2
8を制御する。
【0077】さらに、このチャンネル選択制御部30
は、TPヘッダ生成部23を読み出す際には、当該TP
ヘッダに記述する内容のうち、読み出すチャンネルとタ
イミングによって変化するパラメータを送る。例えば、
送るパラメータの内容としては、PID(Program ID)
やadaptation_field_control 等がある。
【0078】このようにチャンネル選択制御部30によ
り制御されるスイッチ28により多重されたデータは、
TPデータとして多重化レジスタ31に一旦書き込まれ
る。
【0079】上記PTS/DTS制御部32では、PE
Sストリーム201,202,203において既に挿入さ
れている、あるプログラムのPTS(Presentation Tim
e Stamp)やDTS(Decoding Time Stamp)の値が、そ
のプログラムのPCRにとって適合するものでない場合
には、多重化レジスタ31上にあるPTSやDTS値の
置き換えを行う。
【0080】このPTS/DTS制御部32は、例え
ば、PCRを多重化装置が有するシステムタイムに従う
値から生成するような場合には、PESストリームにお
けるPESやDTSの情報が基準としているESCR
(Elementary Stream Clock Reference)をヘッダ分析
部22でPTSやDTSとともに取得し、ESCRとの
位相関係を明らかにした上で、実際に送るPCRにふさ
わしいPTSやDTS値の置き換える処理を行う。
【0081】TS出力制御部34では、当該多重化装置
11が有するシステムクロックに合わせてタイミングを
はかり、多重化レジスタ31よりTSパケットを読み出
し出力する。
【0082】以上のような構成部を有する多重化装置1
1は、各PESストリーム生成部101,102,103
から送られてきた画像、音声を含むPESストリーム2
1,202,203を単一のビットストリームに多重す
る処理を行う。多重化装置11は、例えば、PESスト
リームを188バイトという比較的短い伝送単位のトラ
ンスポートパケット(TP)として分解して、これら複
数のトランスポートパケットを時分割多重してつなげ、
トランスポートストリームとして出力している。
【0083】そして、送信装置2は、この多重化装置1
1により生成された単一のビットストリームに対して、
誤り訂正部12により、TSに伝送時に発生するノイズ
が重畳されても受信側で正しいコードに訂正できるよう
に、あらかじめ誤り訂正のための符号化を施し、さら
に、変調部13により、例えばQPSKなどによりディ
ジタル変調処理を施して送信アンテナ14から当該デー
タの送信を行っている。
【0084】次に、この多重化装置11により実現され
る多重スケジューリングについて説明する。なお、ある
パケットの多重開始時刻から次のパケットの多重開始時
刻において、1つのパケットのみが多重できる時間幅を
基準にして説明するが、この1つのパケットのみが多重
できる時間幅の単位を以後、スロット[slot]と称する。
【0085】また、条件としては、多重の対象とされる
制御データのパケット化のためのパケットの種類が複数
あることを前提としている。さらに、この各種パケット
については、従来からもあるように、パケットの多重間
隔に制約がある。そして、多重化に際しては、この制約
された多重間隔にのみ制限されるものとしている。すな
わち、多重化装置11は、複数種類ある多重すべきパケ
ットを、当該各パケット毎に異なる多重時間間隔に制約
された、すなわち、上限のある多重時間間隔のもとで多
重を行っている。
【0086】具体的には、多重時間間隔の制約は、ある
パケットについて、100msec とされており、すなわ
ち、この場合、多重化装置11は、この100msec以内
に当該パケットを多重しなくてはならない。以下の説明
では、この制約される多重時間間隔を数式により一般化
して示す。
【0087】例えば、データ固有に多重時間間隔の制約
として上限多重時間間隔を有するパケットの種類が n
種類あるものとし、各種類それぞれのパケットに対応さ
れるこの上限の多重時間間隔を多重時間間隔a(k)
(k=1,2,・・・,n)として示す。このとき、上
述したように、制約を守るとすれば、 多重時間間隔≦a(k) を満たさなくてはならないことになる。なお、この多重
時間間隔a(k)の値については、パケット多重周期で
正規化された値で整数値として、ここでは便宜上、その
単位として上述したスロットを用いる。例えば、多重時
間間隔(以下、単に多重間隔と称す。)a(k)=20
0スロットでは、上述したような諸条件から、201ス
ロット以上多重する時間間隔を空けてはならないという
ことを意味する。
【0088】ここで、各種パケットを多重する場合にお
いて、全てのパケットについて多重間隔をその許容され
る最大値である多重間隔a(k)の間隔で多重するとい
う要件を満たして行うことのみについて考えてみる。例
えば、この場合、各多重間隔a(1),a(2),・・
・,a(n)の最小公倍数を多重間隔の多重パターンの
単位として多重スケジューリングすることによりその要
件を満たした多重化が実現される。
【0089】例えば、このことを式で表すと、 LCM(a)=LCM(a(1),a(2),・・・,
a(n)) となる。ここで、LCM()は、最小公倍数を算出する
関数とする。
【0090】すなわち、各パケットの多重間隔のパター
ンについては、LCM(a)のスロット周期で同じ多重
パターンを繰り返すことにより、上述したように、許容
される多重間隔の最大値の間隔を維持した多重が可能に
なる。これを図2及び図3を用いて具体的に説明する。
【0091】図2において横軸の単位は上述したスロッ
トを示す。この例では、パケットが2種類あり、多重間
隔a(1)=12スロットのパケットP1及び多重間隔
a(2)=8スロットのパケットP2を多重している。
【0092】多重スケジュールは、この図2に示すよう
に、時刻0スロットにおいてパケットP1を多重し、時
刻1スロットにおいてパケットP2を多重しており、そ
の後において各スロットP1,P2は、各パケットに固
有の上記各多重間隔に従って多重されている。すなわ
ち、パケットP1については、時刻0スロット以後、多
重間隔a(1)=12に従って多重し、また、パケット
P2については、時刻1スロット以後、多重間隔a
(2)=8に従って多重する。
【0093】このような多重スケジュールとした場合、
24スロットが一多重パターン周期として繰り返される
ことになる。ここで一多重パターン周期とされた24ス
ロットは、上述した最小公倍数LCM(a)の値に該当
することがわかる。
【0094】したがって、多重間隔a(k)で多重する
という条件のもとで、上述した最小公倍数LCM(a)
を多重パターンとすることは、以降のスロットにおい
て、すなわち、全スロットにおいても、その多重パター
ンを維持した繰り返し動作となる。つまり、一多重パタ
ーン周期を決定することは、1つの円の円周上を上記最
小公倍数LCM(a)を等分したポイントを考え、それ
らのポイントにおいて、マークする位置を考えることと
同じである。このことを図3を用いて説明する。
【0095】上記図3は、上記図2に示す一多重パター
ン周期を円表示のタイムスケジュールとして表したもの
である。ここで、ポイントが多重スロットに、マークす
る位置が制御データパケットの多重スロット位置にな
る。また、スロット単位で時間が経過することは、円周
上で1ポイント分まわることを意味している。
【0096】この図3に示すように、時刻0スロットに
おいて、パケットP1の多重を開始し、その直後の時刻
1スロットにおいてパケットP2の多重を開始すると、
最小で1スロット、最大で8スロットの多重間隔が空く
ことがわかる。
【0097】このようなことを踏まえ、次に、各パケッ
トの多重において、最小となる互いのスロット間隔(最
小多重間隔)を最大にすることについて、例えば、1つ
のポイント上に複数のマークが可能だと仮定して考えて
みる。
【0098】上記仮定のもとで、全てのパケットについ
てポイント0上にマークすると、図4に示すように、円
周上でのマーク位置は、ポイント0から数えて、パケッ
トP1,P2に固有の各多重間隔a(1),a(2)の
公約数の倍数ポイント上に存在することになる。これ
は、各多重間隔a(1),a(2)についての、の最大
公約数GCD(a)の倍数ポイント上に存在することを
意味することにもなる。なお、ここで、GCD()は、
最大公約数を求めるための関数とする。
【0099】このように、1つのポイント上に複数のマ
ークが可能であるという条件としてみた場合では、上記
最大公約数GCD(a)の間隔がマーク間の最小多重間
隔が最大値をとる。すなわち、パケットP1,P2は全
て、ポイント0を起点として、最大公約数GCD(a)
の倍数ポイントである4ポイントおき毎のポイント(図
4において示す印□)のいずれかに位置される。
【0100】なお、この図4に示す条件では、上述した
ように、すべてのパケットがポイント0上にあることと
している。次に、この条件、すなわち、すべてのパケッ
トがポイント0上にあるという条件を取り除いた場合に
ついて考えてみる。
【0101】上述したような条件を取り除いた場合にお
いて、パケットの最小間隔を最大にするには、ポイント
0上でパケット数だけのマークがあることを考慮して、
先に求めた最大公約数GCD(a)に対して、図5に示
すように、均等にマーク位置を分散させるようにすれば
よい。すなわち、図5において示すように、4ポイント
おき毎にあるポイント(図5において示す□印)の間隔
をパケット数2で等分した位置にポイント(図5におい
て示す△印)を設けて、この図5において示す□印のポ
イント上にパケットP1を、図5において示す△印のポ
イント上におパケットP2を、それぞれの多重間隔a
(k)にしたがって配置すれるように分散すればパケッ
ト間の最小多重間隔を最大にすることができる。なお、
この図5の場合では、スロット間の最小多重時間間は2
スロットである。
【0102】以上のことを換言すると、スロット間の最
小多重間隔を最小にするには、先ず、当該各パケットの
多重間隔a(k)の間の最大公約数GCD(a)を求
め、これを多重間隔の異なる各パケットの種類の数nで
割ることにより導き出されることになる。ただし、値n
によっては、上記GCD(a)/nの値は整数でなくな
るが、この場合、小数部分を切り捨てる。
【0103】すなわち、多重間隔の単位を1つのパケッ
トについての多重化時間幅である1スロットとしたと
き、パケットの最小多重間隔は、n種類のパケットに対
応する上記上限の多重時間間隔についての最大公約数G
CDを当該種類の数nで割ることにより算出された商G
CD/nの整数部分の値であるスロット数となる。
【0104】このようにして、最小となる互いのスロッ
ト間隔を最大にとることで、制御データの多重スロット
位置の分散化が可能となり、ストリーム入力をバッファ
リングする多重バッファの占有量増大を最小限に抑える
ことが可能となる。また以上の場合、最小多重間隔MinM
uxInterval(a)(以下MMI(a)と示す。)は、 MinMuxInterval(a)=max(floor(GCD(a)/n), 1) ・・・(1) として式化することができる。ここで、floor
(m)は、m以下の最大の整数値、すなわち、値mを越
えない最大の整数値を求める関数を表すものとし、ma
x(x,y)はaとbのうち最大値を求める関数を表す
ものとする。
【0105】ここで、関数max()を用いているの
は、上述した関数floor(GCD(a)/n)が0のと
きのための例外的な処置のためである。すなわち、これ
により、上記n種類のパケットに対応する上記多重間隔
についての最大公約数GCDを当該種類の数nで割るこ
とにより算出された商GCD/nの整数部分の値とされ
るスロット数が0のときは、少なくとも上記最小多重間
隔を1スロット確保することができる。
【0106】また、例えば、1つのデータを送るデータ
長が複数のパケットを要する場合には、そのデータが格
納されるパケットの多重間隔a(k)をそのパケット数
で割った値で適用することにより、上述したような、パ
ケットの分散を維持しながら、多重することが可能にな
る。
【0107】すなわち、例えば、1つのデータを送るの
に4パケットが必要とされ、当該使用するパケットの多
重間隔a(k)=100がであるとき、100/4=2
5を新たに多重間隔a(k)として置き換えて、上述し
たような最小多重間隔の算出式を適用する。
【0108】以上のような、制御データ間の最小多重間
隔が最大となるパラメータの導出は、具体的には次のよ
うな手順によって行われる。
【0109】ステップ1として、多重間隔a(k)(k
=1,2,・・・,n)の設定を行う。ここで、1デー
タ長が複数のパケットを要する場合には、上述したよう
に、多重間隔a(k)を1データ長さをパケット化する
ために必要なそのパケット数で割ったものを多重間隔a
(k)に置き換える。
【0110】ステップ2として、最小多重間隔floo
r(GDC(a)/n) を求める。
【0111】このような導出手順により、上述した最小
多重間隔が算出される。このようにして算出されたパラ
メータを用いて上記制御データ多重制御25は、制御デ
ータの多重を制御している。次に、この制御データ多重
制御部25の処理の流れについて説明する。この制御デ
ータ多重制御25が、制御リセット時、制御開始時、通
常制御時についてい行う制御について説明する。
【0112】まず、例えば、制御リセット時において、
制御データ多重制御部25は、上記ステップ1及びステ
ップ2において、最小多重間隔を算出する。
【0113】そして、上記制御開始時の処理を行った後
に、制御データ多重制御部25は、最初の多重チャンネ
ル要求時刻に、あるパケットについて、チャンネル選択
制御部30に多重要求を出し、制御データパケットキュ
ー33にそのパケットを入力する。また各パケット固有
に有するタイマを多重間隔a(k)の値にセットする。
このタイマにより、各パケットが各多重間隔a(k)に
従って多重されることになる。この処理を、上記ステッ
プ2において求めた最小多重間隔で、各パケットについ
てひととおり行う。
【0114】そして、通常制御時には次のような処理を
行う。タイマの値が0になったパケットについて、チャ
ンネル選択制御部30に多重要求を出し、制御データパ
ケットキュー33にそのパケットを入力する。またその
パケットが固有に有するタイマを多重間隔a(k)の値
に再びセットする。
【0115】制御データ多重制御部25は、以上のよう
に算出される最小多重間隔に基づいてパケットの送出処
理を行う。これにより、各パケットは、分散されて多重
されることになる。
【0116】なお、通常制御時において、新たな制御デ
ータが追加になったり、制御データの多重間隔が変化し
たりした場合には、直ちに制御リセット時の処理に戻る
ようにすることもできる。これにより、多重バッファで
の占有量増大を最小限に抑えることが可能になる。
【0117】以上では、多重化装置11は、制御データ
の各パケット毎の多重間隔にのみ制約がある場合におい
て分散した多重化を実現している。次に説明する多重化
装置11は、上述したような制約下で、各制御パケット
間の多重間隔に最低限分散化させたい間隔が要求される
場合に、この要求を満たすパケットの多重化を実現す
る。
【0118】例えば、上記多重間隔a(k)の値をその
まま用いると、上記式(1)の値が極度に小さくなる場
合があり、多重スロット位置の分散化が図れないことが
生じる。多重化装置11は、このような場合に対応し
て、最低限分散化したい多重間隔を可能にする。
【0119】具体的には、上記式(1)の値をある程度
大きくとるために、最小多重間隔が最低限分散させたい
多重間隔の要求とされる多重間隔として、要求多重間隔
Kスロット[slot]を設定する。また、場合によっては、
多重間隔a(k)については、Kの倍数で設定しなお
す。
【0120】例えば、上記多重間隔a(k)(k=1,
2,・・・,n)をそのまま用いたときに、floor
(GCD(a)/n)≧Kとなる場合には、多重間隔a
(k)、及び上記式(1)をそのまま適用すればよい
が、floor(GCD(a)/n)<Kとなる場合に
は、各多重間隔a(k)を a’(k)=N×b(k) ・・・(2) として新たな多重時間として再設定する。ここで、N≧
K×nであって、N,b(k)は整数であり、新たな多
重間隔a’(k)は、元の多重間隔とされる上記多重間
隔a(k)を越えない最大の整数となる。
【0121】このような値により多重間隔を再設定し
て、上記式(1)において、floor(GDC
(a’)/n)≧Kとすることで、多重スロット位置の
分散化を図ることができる。すなわち、最小多重間隔が
最低限分散化したい多重間隔の要求とされる所定の要求
多重間隔Kよりも小さい場合には、新たな多重間隔a’
(k)として、上記要求多重間隔Kの整数倍以上であ
り、且つ元の多重間隔a(k)を越えない値に置き換え
ることにより、所望の多重スロット位置の分散化を図る
ことができる。
【0122】なお、要求多重間隔Kの値の取りうる範囲
については、全ての多重間隔a(k)をそのまま用いる
か、上記式(2)で再設定できる限りにおいて、大きく
とることが可能である。つまり、上記式(2)より、K
×nが全てのオリジナルの上記多重間隔a(k)以下で
ないといけない。これはすなわち、 K≦floor(a_min/n) ・・・(3) ここで、a_minは多重間隔a(k)(k=1,2,
・・・,n)の中の最小値でなくてはならないことを意
味する。
【0123】すなわち、要求多重間隔Kは、上記元の多
重間隔の内の最小の多重間隔a_minをその種類の数
nで割ることにより算出される商a_min/n以下の
値であることが条件とされる。
【0124】このように要求多重間隔Kを設定すること
により、最低限度において要求多重間隔Kパケット毎の
制御データの多重が可能となり、多重化バッファの占有
量増大を抑えることが可能となる。
【0125】上記多重化装置11は、多重間隔a(k)
の値を再設定する場合には、上限多重間隔の条件を守る
ために、上記式(2)に基づき、多重間隔a(k)の値
を小さくする方向、すなわち、制御データの伝送ビット
レートを大きくする方向で再設定する必要がある。した
がって、上記要求多重間隔Kの値をあまり大きく設定し
すぎると多重間隔a(k)の値を小さくするような再設
定の必要性が生じ、それに伴い制御データの伝送ビット
レートを増大させる結果となってしまう。よって、要求
多重間隔Kの値については、必ずしも大きくすればいい
というものではないことがわかる。
【0126】次に、上限多重間隔の条件に加え、制御デ
ータの伝送ビットレートに上限値が制約された場合にお
いて、上述のように要求多重間隔を満たすことを実現す
る多重化装置11について説明する。
【0127】具体的には、上記要求多重間隔Kが設定さ
れ、多重間隔a(k)の再設定によって得られる制御デ
ータの伝送ビットレートについて上限値が定められてい
るような場合において、上述のように再設定にして得ら
れる新たな多重間隔a’(k)に基づく伝送レートを計
算値、その上限値以内に抑えられるかについてチェック
を行い、もし上限値を越えていた場合には、上記要求多
重間隔Kの値を小さくすることにより、当該制約される
伝送レートを満たした多重を行うことができる。ここ
で、伝送ビットレートは、多重間隔a(1),・・・,
a(n)の各々から求まる各伝送ビットレートでもよい
し、トータルビットレートであってもよい。
【0128】例えば、パケットの種類n=4の場合に、
上記要求多重間隔K=8と設定された場合において、オ
リジナルの多重間隔a(k)を用いたときに、GCD
(a)=1になるとする。このとき、上記整数値N=3
2を適用すると、多重間隔a’(k)は、32の倍数
で、オリジナルの上記多重間隔a(k)以下の最大値と
して新たな多重間隔a’(k)を再設定すればよい。そ
して、それによって得られる制御データのトータルの伝
送ビットレートについて、上限値に制約がある場合に
は、再設定した多重間隔a’(k)から求まる伝送ビッ
トレートを計算し、もしその伝送ビットレートがその上
限値を越えている場合には、要求多重間隔Kの値を小さ
くして多重間隔a(k)の再設定を試みて、繰り返し処
理により適切な多重間隔a’(k)を導き出す。
【0129】以上のような演算処理を実行することによ
り、多重化装置11は、n種類のパケットを分散させて
多重化するを実現することができる。
【0130】次に、伝送ビットの上限についての制約を
有する場合の多重間隔a’(k)、及び上記最小多重間
隔MMI(a)を求めるための手順について図6に示す
フローチャートを用いて説明する。ここで、この最小多
重間隔MMI(a)は、制御データ多重制御部25にお
ける演算処理によって求められる。すなわち、演算部2
5bにより演算処置がなされ、この演算の際に必要とさ
れる要求多重間隔Kや演算結果等の値は、記憶部25a
に記憶される。
【0131】先ず、ステップS1で設定された上記要求
多重間隔Kに基づいて、続くステップS2において、上
記式(3)を満たすか否かの判別処理を行う。このステ
ップS2において上記式(3)が満たされないことを確
認した場合には、上記ステップS1に戻り、要求多重間
隔Kの新たな設定を読み込む。また、このステップS2
において上記式(3)が満たされることを確認した場合
には、ステップS3に進む。
【0132】上記ステップS3では、上記式(2)より
新たな多重間隔a’(k)の設定を行う。そして、続く
ステップS4において、上記式(1)よりMMI
(a’)を求め、ステップS5に進む。
【0133】上記ステップS5では、伝送ビットレート
を求め、当該求めたビットレートが許容される上限のビ
ットレート以下であるか否かの判別を行う。
【0134】このステップS5において、求めたビット
レートが許容される上限のビットレート以下であること
を確認した場合には、多重間隔として上記新たな多重間
隔a’(k)、及び要求多重間隔Kの値をそれぞれ確定
して、ステップS7に進み当該処理を終了する。
【0135】一方、ステップS5において、求めたビッ
トレートが許容される上限のビットレートを越えている
ことを確認した場合には、ステップS6に進む。
【0136】ステップS6では、新たに設定された多重
間隔a’(k)が再設定可能か否かの判別を行う。ここ
で、再設定可能であることを確認した場合には、上記ス
テップS3からの処理をやり直す。一方、再設定不可能
であることを確認した場合には、上記ステップS1から
の処理をやり直す。
【0137】このような一連の処理により、多重化装置
11は、伝送レート及び要求多重間隔Kに基づいて新た
な多重間隔a’(K)を算出することができる。
【0138】次に、上述した処理に対応した実施例とし
て具体的な数値を当てはめて説明する。
【0139】第1の実施例として、その条件は、出力ビ
ットレートを15.04(=188×8×10000)
M[bps]、上記パケットの種類n=2(パケットP1、
パケットP2)、パケットP1の許容送出間隔(上限の
多重間隔)を100m[sec]、パケットP2の許容送
出間隔(上限の多重間隔)を33m[sec]、制御データ
の上限伝送レート65k[bps]、及び要求多重間隔K=
50[pkt]としている。なお、許容送出間隔の上限(9
0msec,30msec)で送出すれば、伝送レートは、60
616[bps]である。また、許容送出間隔(時間)から
上記多重間隔への変換により、多重間隔a(1)=1000
0/(1000/100))=1000,a(2)=10000/(1000/33))=3
30になる。
【0140】これらの値に基づく処理について上述した
図6に示すフローチャートに従って説明すると、上記ス
テップS1に対応して、要求多重間隔K=50の設定が
行われることになる。続いて、上記ステップS2に対応
して、上記式(3)を満たすか否かの判別を行う。ここ
で、要求多重間隔K≦165となり、上記設定された要
求多重間隔K=50により上記式(3)が満たされたこ
とが確認される。
【0141】そして、上記ステップS3に対応して、上
記式(2)により新たな多重間隔a’(k)の設定を行
う。すなわち、N≧100より、N=330で再設定を
行う。このとき、多重間隔a’(1)=990,a’
(2)=330となる。なお、上記値Nの設定方法は、
いろいろあるが、できるだけ大きい値から調べる。
【0142】続いて、上記ステップS4に対応して、式
(1)より、最小多重間隔MMI(a’)を求める。す
なわち、最大公約数GCD(a’)=330及び上記式
(1)より、最小多重間隔MMI(a’)=165を算
出する。
【0143】そして、上記ステップS5に対応して、伝
送ビットレートを求め、上限ビットレート以下か否かを
判別を行う。すなわち、パケットP1の伝送ビットレー
トとして1504000/990=15192[bps]を求め、パケットP
2の伝送ビットレートとして1504000/330=45576[bps]
を求める。そして、両者の合計60768<65000であること
を確認し、伝送レートにおいても問題がないことを確認
する。
【0144】このような処理の後、上記ステップS7に
対応して各値を確定される。すなわち、再設定された多
重間隔a’(1)=990,a’(2)=330、最小
多重間隔MMI(a’)=165が確定される。
【0145】以上が、第1の実施例における条件により
行われる処理及びその結果である。次に第2の実施例に
ついて説明する。第2の実施例の条件は、出力ビットレ
ートを15.04(=188×8×10000)M[bp
s]、上記パケットの種類n=2(パケットP1、パケッ
トP2)、パケットP1の許容送出間隔(上限の多重間
隔)を90m[sec]、パケットP2の許容送出間隔
(上限の多重間隔)を33m[sec]、制御データの上限
伝送レート67k[bps]、及び要求多重間隔K=50[pk
t]としている。なお、許容送出間隔の上限(90msec,
30msec)で送出すれば、伝送レートは、62286[b
ps]である。また、上記第1の実施例とは、パケットP
1の許容送出間隔、制御データの上限伝送レートにおい
て異なった条件とされている。そして、許容送出間隔か
ら多重間隔への変換により、多重間隔a(1)=10000/
(1000/90))=900、a(2)=10000/(1000/33))=330に
なる。
【0146】このような条件とされた場合において、ま
ず、上記ステップS1に対応して、要求多重間隔K=5
0の設定を行う。続いて、上記ステップS2に対応し
て、上記式(3)を満たすか否かの判別を行う。ここ
で、要求多重間隔K≦165となり、上記設定された要
求多重間隔K=50により式(3)が満たされたことが
確認される。
【0147】そして、上記ステップS3に対応して、N
≧100より、N=330で再設定を行う。このとき、
新たな多重間隔a’(1)=660,a’(2)=33
0となる。
【0148】続いて、上記ステップS4に対応して、最
大公約数GCD(a’)=330及び上記式(1)よ
り、最小多重間隔MMI(a’)=165を算出する。
【0149】そして、上記ステップS5に対応して、パ
ケットP1の伝送ビットレートとして1504000/660=22
788[bps]を求め、パケットP2の伝送ビットレートとし
て1504000/330=45576[bps]を求める。そして、両者の
合計68363<67000であることから伝送レートが不適格で
あると判断し、上記ステップS6に進む。
【0150】上記ステップS6に対応して、新たな多重
間隔a’(k)を再設定可能か否かの判別する。すなわ
ち、他の組合わせとして、値Nを330から1減じ、N
=329で再設定を試みる。ここで、再設定可能になる
ので、上記ステップS3、ステップS4、ステップS5
を順に処理を進み、ステップS5で再び判別処理を行
う。このステップS5では、再び不適格として判断され
る。そして、同じように、Nを減らしながら試みるが、
N=301になるまで同様に不適格として判別される。
そして、N=300として処理を再び行う。
【0151】すなわち、上記ステップS3に対応して、
新たな多重間隔a’(1)=900,a’(2)=30
0で再設定可能とされる。
【0152】そして、上記ステップS4に対応して、最
大公約数GCD(a’)=300及び上記式(1)によ
り、最小多重間隔MMI(a’)=150を算出する。
【0153】続いて、上記ステップS5に対応して、パ
ケットP1の伝送ビットレートとして1504000/900=16
711[bps]を求め、パケットP2の伝送ビットレートとし
て1504000/300=50133[bps]を求める。そして、両者の
合計66844<67000であることが確認できるので、伝送レ
ートにおいても問題がないことと判断する。
【0154】最後に、上記ステップS7に対応して、再
設定されて多重間隔a’(1)=900,a’(2)=
300、最小多重間隔MMI(a’)=150を確定す
る。
【0155】このように多重化装置11は、各条件に基
づいて処理を行い、最適な多重スケジュールのための各
種パラメータを導き出している。
【0156】以上のように、多重化装置11によれば、
多重するデータの多重時間間隔について制約を有するデ
ータについて、個々のデータの多重時間間隔を可能な限
り大きくした状態で、上記データ間の多重タイミングを
分散化することができる。
【0157】例えば、伝送レートの上限の制約を満たし
た上で、上記式(1)の値が2以上であれば、連続して
制御データを送ることだけは避けられ、最低限の多重タ
イミングの分散化が可能となる。
【0158】また、特に、個々のデータの多重時間間隔
が最小となる間隔を最大限に広げることが可能となり、
入力ストリームを多重化する前段に位置する多重バッフ
ァにとって、多重データが上記データに集中することに
よってもたらされる占有量の増大を最小限に抑えること
ができる。すなわち、各データ毎に送出時間間隔につい
て制約をもつような制御データについて、上記制約を遵
守しながら制御データの多重タイミングを意図的に分散
させて制御データの多重を行うために、画像音声符号化
データを多重する前段にある各チャンネル毎に有する多
重化バッファの占有量の増大という事態を避けることが
可能になる。
【0159】これにより、多重化装置11は、多重化バ
ッファの大きさを最小限に抑えることが可能となり、ま
た、多重化バッファにおけるデータ蓄積によるデータ伝
送の過度の遅延を抑えることもできる。
【0160】さらに、多重化装置11は、上記制約を有
するデータについて、伝送ビットレートの上限値に制約
がある場合にも、その制約内で、データ間の多重タイミ
ングを分散化することが可能となり、上記データの多重
間隔分散化による伝送ビットレートの増大を防ぐことが
できる。
【0161】なお、本実施の形態では、制御データ多重
制御部25が各種パラメータの演算を行っているがこれ
に限定されず、例えば、チャンネル選択制御部30によ
ってこれら演算を行い、上述したようなパラメータを算
出することもできる。なお、この場合には、チャンネル
選択制御部30は、上記制御データ多重制御部25が備
え持つような演算部及び記憶部を備える。
【0162】
【発明の効果】本発明に係る多重化装置は、パケットの
送出タイミングを分散させる制御を行って当該パケット
を多重する多重制御手段を備えることにより、多重間隔
の上限について制限のあるn種類のパケットを、分散さ
せて送出して多重を行うことができる。これにより、多
重化装置は、制約される多重間隔の上限が異なるパケッ
トに、分散化させて最適な間隔を与えて送出することが
できる。
【0163】よって、この多重化装置は、各種パケット
の多重時間間隔の制約を遵守しながら制御データの多重
タイミングを意図的に分散させて制御データの多重を行
うことができ、共に送出される画像音声符号化データ等
を多重する前段にある各チャンネル毎に有する多重化バ
ッファの占有量の増大という事態を避けることができる
ようになる。
【0164】また、本発明に係る多重化方法は、パケッ
トの送出タイミングを分散させる制御を行って当該パケ
ットを多重することにより、多重間隔の上限について制
限のあるn種類のパケットを、分散させて送出して多重
を行うことができる。この多重化方法により、制約され
る多重間隔の上限が異なるパケットを、分散化させて最
適な間隔を与えて送出することができる。
【0165】よって、この多重化方法により、各種パケ
ットの多重時間間隔の制約を遵守しながら制御データの
多重タイミングを意図的に分散させて制御データの多重
を行うことができ、共に送出される画像音声符号化デー
タ等を多重する前段にある各チャンネル毎に有する多重
化バッファの占有量の増大という事態を避けることがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である多重化装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】上記多重化装置が実現する分散した多重タイミ
ングを説明するために用いた図である。
【図3】上記多重化装置が実現する分散した多重タイミ
ングを説明するために用いたものであって、円によって
表されれる多重タイミングを示す図である。
【図4】上記多重化装置が実現する分散した多重タイミ
ングを説明するために用いたものであって、円によって
表されれる多重タイミングにおいて、ポイント0位置に
各パケットの多重開始点を位置させたときを示す図であ
る。
【図5】上記多重化装置が実現する分散した多重タイミ
ングを説明するために用いたものであって、円によって
表されれる多重タイミングにおいて、各パケットの多重
開始点が分散されたときを示す図である。
【図6】各条件に基づいて上記多重化装置が行う分散し
た多重を実現させるための一連の処理を示すフローチャ
ートである。
【図7】従来の多重化装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図8】従来の多重化装置が行う多重化タイミングを示
す図である。
【図9】従来の多重化装置が行う多重化タイミングでっ
て、制御データが多重化される場合も含めて示す図であ
る。
【符号の説明】
2 送信装置、11 多重装置、25 制御データ多重
制御部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n種類(ただし、nは2以上の整数)の
    パケットを多重化する際の同種のパケットについての送
    出間隔である多重時間間隔の上限について制約を有し、
    これらのパケットを多重する多重化装置において、 上記パケットの送出タイミングを分散させる制御を行っ
    て当該パケットを多重する多重制御手段を備えることを
    特徴とする多重化装置。
  2. 【請求項2】 上記n種類のパケット間における最小多
    重時間間隔を最大にすることを特徴とする請求項1記載
    の多重化装置。
  3. 【請求項3】 上記多重時間間隔の単位を1つのパケッ
    トについての多重化時間幅である1スロットとしたと
    き、上記最小多重時間間隔は、上記n種類のパケットに
    対応する上記上限の多重時間間隔についての最大公約数
    GCDを当該種類の数nで割ることにより算出された商
    GCD/nの整数部分の値であるスロット数とすること
    を特徴とする請求項2記載の多重化装置。
  4. 【請求項4】 上記n種類のパケットに対応する上記上
    限の多重時間間隔についての最大公約数GCDを当該種
    類の数nで割ることにより算出された商GCD/nの整
    数部分の値が0のときは、上記最小多重時間間隔を1に
    することを特徴とする請求項3記載の多重化装置。
  5. 【請求項5】 上記n種類のパケットについて最低限分
    散化したい多重間隔の要求に応じて所定の要求多重時間
    間隔Kが定められ、上記最小多重時間間隔がこの要求多
    重時間間隔Kよりも小さい場合には、新たな上限の多重
    時間間隔a’(k)(ただし、k=1〜n)として、上
    記要求多重時間間隔Kの整数倍以上であり、且つ元の上
    記上限の多重時間間隔a(k)を越えない値に置き換え
    ることを特徴とする請求項3記載の多重化装置。
  6. 【請求項6】 上記整数倍は、上記パケットの種類の数
    nの倍数であることを特徴とする請求項5記載の多重化
    装置。
  7. 【請求項7】 上記要求の多重時間間隔Kは、上記元の
    上限の多重時間間隔の内の最小の多重時間間隔a_mi
    nを上記種類の数nで割ることにより算出される商a_
    min/n以下の値であることを特徴とする請求項5記
    載の多重化装置。
  8. 【請求項8】 上記要求多重時間間隔の設定は、伝送ビ
    ットレートに基づいて決定することを特徴とする請求項
    5記載の多重化装置。
  9. 【請求項9】 n種類(ただし、nは2以上の整数)の
    パケットを多重化する際の同種のパケットについての送
    出間隔である多重時間間隔の上限について制約を有し、
    これらのパケットを多重する多重化方法において、 上記パケットの送出タイミングを分散させる制御を行っ
    て当該パケットを多重することを特徴とする多重化方
    法。
  10. 【請求項10】 上記n種類のパケット間における最小
    多重時間間隔を最大にすることを特徴とする請求項9記
    載の多重化方法。
  11. 【請求項11】 上記多重時間間隔の単位を1つのパケ
    ットについての多重化時間幅である1スロットとしたと
    き、上記最小多重時間間隔は、上記n種類のパケットに
    対応する上記上限の多重時間間隔についての最大公約数
    GCDを当該種類の数nで割ることにより算出された商
    GCD/nの整数部分の値であるスロット数とするを特
    徴とする請求項10記載の多重化方法。
  12. 【請求項12】 上記n種類のパケットに対応する上記
    上限の多重時間間隔についての最大公約数GCDを当該
    種類の数nで割ることにより算出された商GCD/nの
    整数部分の値が0のときは、上記最小多重時間間隔を1
    にすることを特徴とする請求項11記載の多重化方法。
  13. 【請求項13】 上記n種類のパケットについて最低限
    分散化したい多重間隔の要求に応じて所定の要求多重時
    間間隔Kが定められ、上記最小多重時間間隔がこの要求
    多重時間間隔Kよりも小さい場合には、新たな上限の多
    重時間間隔a’(k)(ただし、k=1〜n)として、
    上記要求多重時間間隔Kの整数倍以上であり、且つ元の
    上記上限の多重時間間隔a(k)を越えない値に置き換
    えることを特徴とする請求項11記載の多重化方法。
  14. 【請求項14】 上記整数倍は、上記パケットの種類の
    数nの倍数であることを特徴とする請求項13記載の多
    重化方法。
  15. 【請求項15】 上記要求の多重時間間隔Kは、上記元
    の上限の多重時間間隔の内の最小の多重時間間隔a_m
    inを上記種類の数nで割ることにより算出される商a
    _min/n以下の値であることを特徴とする請求項1
    3記載の多重化方法。
  16. 【請求項16】 上記要求多重時間間隔の設定は、伝送
    ビットレートに基づいて決定することを特徴とする請求
    項13記載の多重化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002019584A1 (fr) * 2000-09-01 2002-03-07 Sony Corporation Multiplexeur, recepteur et procede de transmission en multiplexage
JP2007536822A (ja) * 2004-05-04 2007-12-13 クゥアルコム・インコーポレイテッド データネットワークにおけるコンテンツのスケーラブルな送信のためのシステム

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