JP4026556B2 - データ伝送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像・音声等の連続ストリームをトランスポートストリーム形式で出力するデータ伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送システムでは、映像データと音声データをMPEG方式(Moving Picture coding Experts Group)等により圧縮符号化し、所定の伝送パケットに多重化して配信される。通常、伝送パケットの形式は、MPEGトランスポートストリーム(TS)形式が用いられる。
【0003】
データ伝送装置からのTS出力は、通常、DVB(Digital Video Broadcasting)規格におけるASI(Asynchronous Serial Interface)方式、あるいはSPI(Synchronous Parallel Interface)方式にて出力される。いずれの場合でも、TSパケットは1パケット当たり188バイトまたは204バイトの大きさである。
【0004】
データ伝送装置においては、入力された映像および音声を圧縮符号化(エンコード)するとともにMPEG−TS形式に多重化されるが、この時、映像・音声の各々のストリームは、PES(Packetized ElementaryStream)パケットと呼ばれる構成にパケット化され、表示時刻PTS(Presentation Time Stamp)あるいは復号化時刻DTS(Decoding Time Stamp)が付加される。またTSパケットには、PCR(Program Clock Reference、プログラム時刻基準参照値)と呼ばれる時間情報(タイムスタンプ)が適当な頻度で設定される。このPCRを含むパケットは、パケットの送出時刻がPCRの時刻値と一致するように出力される。
【0005】
従来のデータ伝送装置は、特開平11−298893号公報「トランスポ−トストリ−ム同期回路」に開示されているように、トランスポートストリームの出力レートを保証するために、指定されたレート値に対して不足する分をNULL(ヌル)パケットを挿入する。入力される映像および音声は符号化されてTS生成部により多重化されてTS出力バッファに蓄えられる。このTSバッファから出力するときにクロック差からヌルパケットを生成するかどうかを判定し、TS出力バッファに挿入する。
【0006】
また、従来の他のデータ伝送装置は、特開2001−203657号公報「デ−タ伝送装置」に開示されているように、トランスポートストリームの送出時に指定されたレートとパケット間隔を合わせるためにレートからパケット間隔を計算し、遅延回路によって生成したパケット間隔の値を用いて、各パケットごとにクロック単位で調整する。これにより指定されたレートに対してパケット間隔を合わせることによりそのレートに近い値の出力を行う。
【0007】
以上のようにヌルパケットを挿入するか、またはパケット間隔を調整してレートを合わせるとともに、PCRパケット情報をMPEG−TSの規格に定められた値にするため、PCRパケットの時刻値を調整してトランスポートストリームの出力を行う。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−298893号公報
【特許文献2】
特開2001−203657号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のデータ伝送装置では、以下の問題点がある。
【0010】
映像ストリームおよび音声ストリームをTSパケット化して多重化する場合、多重化の処理を終えて一旦バッファに出力した後に出力の状態に応じて、再度レートを合わせるためにヌルパケットの挿入を行うことになる。このときヌルパケットの挿入は、時刻情報パケット(PCRパケット)の位置が変わることになり、これによりPCRパケットの再生成とPCRパケットの時刻値の修正が必要になる。
【0011】
また間隔を計算値にしたがってクロック単位で補正することは、PCRパケットの時間値についても補正が必要になる。PCRパケットの送出時刻をずらすことは、DVB規格で定められているパケット間隔値(例えば100ms間隔)に対してその許容範囲を越える恐れがある。
【0012】
そこで、本発明は上記問題点を解決するために、トランスポートストリームパケットの生成時におけるパケット数および時刻値を維持し、パケットの出力時にヌルパケット挿入およびPCR時刻値の補正が不要で、所定のレートに合わせて出力することのできるデータ伝送装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るデータ伝送装置は、入力信号を変換し所定のレートで出力する装置であり、前記入力信号を符号化する符号化手段と、前記符号化手段の生成した符号化データをパケットデータに変換し、前記レートに応じてヌルパケットおよび時刻基準参照値と表示時刻との時刻情報を付加するパケット生成手段と、前記パケットデータを出力する基準時刻を計数するタイマ手段と、前記パケット生成手段が生成した前記パケットデータを前記時刻基準参照値の情報に基づき出力する際に、前記時刻基準参照値の情報を含まないパケットは所定のパケット間隔で順次出力するとともに、前記時刻基準参照値の情報を含むパケットは前記タイマ手段が保持する前記時刻基準参照値に合わせて出力するデータ出力手段とを備えている。
【0014】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記符号化手段は、映像入力信号を圧縮符号化する映像符号化手段と音声入力信号を圧縮符号化する音声符号化手段のうち一方または両方を備えており、前記パケット生成手段は、前記時刻情報としてトランスポートストリームの基準時刻パケットを所定の時刻間隔で生成し、前記データ出力手段において、前記パケット生成手段によって変換されるパケットの大きさと前記レートとから前記パケット間隔を決定する。
【0015】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記パケット間隔は、前記出力間隔の値か、または前記出力間隔の値よりも小さい値であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記パケット間隔は、前記出力レートの最大値から決定される出力間隔であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記データ出力手段は、前記符号化手段における前記入力信号の符号化開始時間から所定の時間の後に前記データ格納手段からパケットデータを出力開始することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記タイマ手段は、前記パケット生成手段からのパケットデータのうち符号化を開始してから最初の時刻情報をタイマ値として設定することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るデータ伝送装置は、入力信号を変換し所定のレートで出力する装置であり、前記入力信号から前記入力信号の入力時刻情報と等価な第1の時刻情報を保持する符号化データを生成する符号化手段と、データ伝送装置からの出力を行う時刻である出力時刻情報と前記レートに応じたヌルパケットを生成するとともに、前記第1の時刻情報と前記出力時刻情報とから第2の時刻情報を生成し、符号化データをパケットデータに変換するパケット生成手段と、前記パケットデータを出力する基準時刻を生成する基準タイマ手段と、前記レートに応じて前記パケットデータを出力する出力時刻を計数するタイマ手段と、前記パケット生成手段が生成した前記パケットデータを前記出力時刻情報と前記基準時刻とに基づき出力する際に、前記出力時刻情報を含むパケットの場合は前記基準タイマ手段の時刻情報に基づいて前記出力時刻情報を変更し、前記第2の時刻情報を含むパケットの場合は前記基準タイマ手段と前記タイマ手段との差分を用いて当該第2の時刻情報を補正して出力するデータ出力手段とを備えている。
【0020】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記データ伝送装置は、前記パケット生成手段の生成する出力時刻情報に基づいて前記パケットデータを出力する時刻を計数する出力タイマ手段を備えており、前記データ出力手段は、前記出力時刻情報を含まないパケットは所定のパケット間隔で順次出力し、前記出力時刻情報を含むパケットは前記出力タイマ手段の保持する時刻に合わせて出力することを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係るデータ伝送装置の前記基準タイマ手段は、基準時刻入力信号に同期した時刻を生成し、前記データ出力手段は、外部の基準時刻に同期した時刻でパケットを出力することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係るデータ伝送装置の構成図である。入力I/F11a、11bは、それぞれ映像、音声の入力信号を受信するインターフェース手段である。エンコーダ(符号化手段)12a、12bは、それぞれ、映像、音声を圧縮符号化を行う手段である。パケット生成13は、圧縮符号化されたデータをトランスポートストリームのパケットに変換する手段である。バッファ15は、生成されたパケットを一時的に格納する手段である。パケット出力16は、パケットをタイマ17の値に応じて出力する手段である。タイマ17は、出力する時刻情報を生成する手段である。入力制御部10は、入力された信号のタイミングと転送制御部14の動作を制御する手段である。転送制御部14は、バッファ15およびパケット出力16を制御する手段である。
【0024】
以上のような構成を有する本実施の形態によるデータ伝送装置について、パケットの生成とパケットの出力の動作について説明する。
【0025】
まず、パケット生成13で生成するMPEGトランスポートストリーム(TS)の時刻情報について図2を用いて説明する。圧縮符号化された映像および音声の各々のストリームは、PES(Packetized ElementaryStream)パケットと呼ばれる構成にパケット化され、表示時刻PTS(Presentation Time Stamp)あるいは複合化時刻DTS(Decoding Time Stamp)が付加される。このPESはさらにTSパケットとよばれる1パケットあたり188バイトの大きさのパケットに分割される。TSパケットには、PCR(Program Clock Reference、プログラム時刻基準参照値)と呼ばれる時間情報(タイムスタンプ)が適当な頻度で設定される。図2では時刻情報としてPCRおよびPTSが挿入されている状態を表している。PTSについては、映像および音声それぞれのPESごとにその表示時刻として設定され、このPTSの時刻は、基準時刻情報であるPCRからいくらかのオフセットを持った時刻値に設定される。これにより、このTSパケットの受信側では、基準時刻情報であるPCRから時刻を生成し、PTSで示される時刻に従って映像および音声を正しい時刻順序で再生することが可能となる。なお、PCRは基準時刻情報であるので、このPCRを含むパケットの出力時刻は、PCRの時刻値と一致する時刻になるように出力される。
【0026】
次に、入力信号の符号化およびパケットの生成の動作について図1を用いて説明する。映像および音声の入力信号は、それぞれ入力I/F11a、11bに入力され、それぞれ映像データおよび音声データとしてエンコーダ12a、12bに転送される。映像データおよび音声データは、ほぼ一定の間隔で一まとまりの大きさごとに転送される。このとき、通常は、映像の1フレームごとの間隔で分割される。転送された映像・音声データは、それぞれエンコーダ12a、12bにおいて、圧縮符号化される。ここでの圧縮方式としては例えばMPEG2などがある。圧縮符号化された映像・音声は、パケット生成手段13においてMPEG−TSの形式に多重化される。このとき、映像・音声データ以外にTSとして必要な番組情報などの管理情報および時刻情報が生成されて映像・音声データとともにパケット化される。この時刻情報として、前述のようにPCR・PTS時刻が生成される。このとき、設定された出力レートによって単位時間当たりのパケット数が変わるため、パケット生成手段13は、設定された出力レートに応じたTSパケット生成を行う。時刻情報(PCR)は、時間間隔が例えば100ms等の一定の間隔となるように出力する必要があるため、PCRパケットとPCRパケットとの間の映像・音声等のパケットの数は出力レートに応じて異なった数になる。出力レートに応じてPCR情報を含むパケット間のパケット数を一定にすることにより、一定の出力レートに対して一定のPCRの時間間隔を維持することができる。なお、PCRパケット間隔は、受信側のクロック生成の許容規格として間隔の上限が定められているため、通常は間隔の上限を超えないような最大間隔に設定される。また、圧縮符号化された映像・音声データを多重化するとき、設定された出力レートは一定のレートであるため、映像・音声の圧縮率に応じて出力に不足するレートを補う必要がある。パケット生成手段13は、設定された出力レートに対して不足する分にNULL(ヌル)パケットを生成して付加する。これにより、設定された出力レートのデータ量を正しく生成することができる。
【0027】
パケット化されたデータは、バッファ15に一時的に格納され、パケット出力手段16から出力される。パケット生成手段13は、エンコーダ12a,12bからの映像・音声圧縮符号化データの入力に応じて順次パケット化するが、圧縮率の変動に応じて単位時間当たりは変動した可変レートで生成される。つまり、パケットを生成するときの個々のパケットの生成時間間隔は変動する。一方、DVBなどの放送の際には、バケット出力手段16からはパケットを一定のレートで送信する必要がある。このためバッファ15において一時的にパケットを格納し、パケット出力手段16からはパケット間隔を制御して出力する。
【0028】
次に、パケットの出力タイミングについて、図3(A)を用いて説明する。出力レートをR1とすると、このレートR1とパケットサイズから、パケット間隔Taを算出する。図3(A)はのパケット100と101の間隔がTaである。DVB−ASIの規格では27MHzのクロックで時刻を生成するため、パケット間隔は、27MHzクロックのクロック数として算出することができる。例えば、出力レートR1=384Kbps、パケットサイズ188バイトの場合、パケット間隔Taのクロック数は、188×8×27000000÷384000=105750クロックであり、パケット間隔は約3.917msである。PCR時刻情報を含まないパケット、すなわち出力タイミング情報を含まないパケット100,101、103〜107、109、110については、このパケット間隔Taで順次パケットを送出する。PCR情報を含むパケット102および108は、タイマ17の時刻に従って出力を行う。具体的には、パケット102の含むPCR時刻情報はT1であり、パケット108の含む時刻情報がT2である場合、それぞれタイマ17の時刻がT1,T2の時刻のときに出力される。このT1とT2の間隔TbがPCR間隔であり、パケット生成手段13において、通常は、このPCR間隔は、設定された間隔に合わせた一定間隔になるように挿入される。図3(A)のパケット化されたデータ列は、映像・音声のストリームを含んでおり、さらに指定された出力レートに応じたパケット間隔で出力されている。このとき映像・音声のデータ量が出力レートに満たない部分は、パケット生成手段13で生成されたヌルパケットで補充されている。
【0029】
次に、パケット間隔の他の例を図3(B)を用いて説明する。前述のように出力レートR1と27MHzクロックからパケット間隔を算出する場合、パケット間隔が整数にならない場合がある。このときは、少数点以下のクロック数は切り捨てた値をパケット間隔Taとする。例えば、出力レートR1=330420bpsの場合、小数点以下を切り捨てたパケット間隔Ta’のクロック数は122898クロックである。時刻T3の情報を含むPCR情報を含むパケット111と、時刻T4の情報を含むPCRパケット121は、それぞれタイマ時刻のT3、T4の時刻に合わせて出力される。パケット112〜116は、パケット間隔Ta’で出力される。このときパケット116とパケット121の間隔は、切り捨てた小数点以下のクロック数をパケット数倍した分だけパケット間隔Ta’よりも大きくなる。このとき、パケット生成において、指定されたレートに従ってPCR間隔に応じてPCRを含むパケットおよび映像・音声のパケットが生成されているので、パケット間隔はほぼ均等であり、指定されたレートに近い値で出力することができる。なお、このパケット間隔を算出する場合、データ伝送装置として許容されている最大のレートでの最も短くなるパケット間隔を設定して用いてもよい。この場合、最大のレートであれば、全てのパケットはほぼ等間隔に分散されて出力されるが、レートの低い場合、単位時間当たりのデータ量は減少するため、一定の周期で挿入されるPCRパケットの中のパケット数は減少し、図3(B)に示すよりもさらにパケット間隔Ta’は短くなる。この場合でもPCRパケットの時刻は保障されるため、時刻情報としては規格に合致した出力が可能である。したがって、許容されている出力レートよりも低いレートで出力する場合には、パケット間隔を再計算しなくてもPCRパケットの時刻を保障した出力が可能である。
【0030】
次に、図4を用いて、符号化の開始とパケット出力およびタイマの設定について説明する。入力される映像は、通常は毎秒30フレームの画像であり、図4に示すように時間の経過とともに、1フレームずつ順次入力される。ここでT5は、符号化およびパケット化を開始する画像フレームの入力時刻である。T6はパケット出力を開始する時刻であり、Tcが入力から出力までの遅延時間を表す。入力制御部10では、入力時刻T5から遅延時刻Tcの時刻の後、転送制御部14によってバッファからの出力が開始される。タイマ17においては、出力が開始された後、PCR時刻情報を含む最初のパケット131を検出したとき、そのPCR時刻値をタイマ値として設定する。この後、タイマ17の値は、出力クロック(27MHz)で順次インクリメントされ、出力時刻を計数する。このタイマ値は、図3に示すように2つ目以降のPCRを含むパケットでは、そのPCR値とタイマ値が一致する時刻に出力される。これにより、符号化・パケット生成・パケット出力の開始以降の継続的なストリームの出力において、PCRを含むパケットについては、基準時刻値を一定させた動作を保証することができ、PCRを含むパケットの間隔も保証することができる。
【0031】
以上の動作により、PCR時刻情報を含むパケットについては、そのパケットの時刻情報をタイマによって合わせることで、出力時刻を保証する。PCR時刻情報を含まないパケットについては、出力レートから算出したレートパケット間隔に従って出力することにより、設定された出力レートに合わせたパケット出力が可能となる。また、このとき、パケット生成手段で生成したパケットの数や、時刻情報を補正することなく出力のタイミング規定を満足することができる。つまり出力する段階でヌルパケットの挿入およびPCR時刻情報の変更等が不要である。さらに、映像・音声の入力とエンコードの開始時刻からパケットの出力開始時刻までのタイミングのみを制御することにより、容易に遅延を制御することができる。さらに、パケットの出力の開始の後、最初のPCR時刻情報をタイマの初期値として設定することにより、タイマの値をあらかじめ設定する必要がない。また、このタイマ値は、エンコードおよび出力の開始時刻に依存しないため、任意の開始時刻、任意の遅延値に対しても対応可能である。
【0032】
(実施の形態2)
次に本発明の第2の実施の形態について図5を用いて説明する。ここで図1と同じ構成の部分は説明を省略する。入力制御部10、入力I/F11a,11b、エンコーダ12a,12b、パケット生成手段13については、実施の形態1で述べた機能のほかに、入力の時刻情報を処理する機能を有する。基準タイマ18は、基準時刻信号の入力を元にして基準時刻を生成する。オフセット19は、生成された基準時刻に対して一定のオフセットの変更を加える。パケット生成手段13からのパケットデータについて、パケット出力手段16でのタイマ17での時刻あわせおよびパケット間隔の制御は、前述の動作と同じである。
【0033】
次に図5を用いて、入力の時刻から仮の出力時刻までの時刻情報の制御について説明する。なお、この構成のデータ伝送装置の動作について、実施の形態1と同じ部分は、その説明は省略する。入力制御部10では、入力された時刻に基づいて時刻情報を入力I/F11a,11bでデータに付加する。エンコーダ12a,12bは、この時刻情報に従って順次圧縮符号化を行い、圧縮したデータに対して入力時点に対応する時刻情報をデータに付加してパケット生成手段13に送る。パケット生成手段13は、入力されたデータに付加されている時刻情報に従って映像・音声を多重化し、出力する時刻情報PCRと表示する時刻情報PTSを生成する。ここで、出力する時刻情報PCRと表示する時刻情報PTSは、仮の時刻情報である。パケット出力手段16およびタイマ17では、この仮の時刻情報に基づいてパケットの出力タイミングが制御される。
【0034】
次に図5を用いて、基準時刻と出力時刻までの時刻情報の制御について説明する。基準タイマ18に入力される基準時刻は、外部の基準となる時刻であり、データ伝送装置が出力するパケットの時刻情報は、この外部の基準となる時刻と同期させる。すなわち、パケットを出力する時点で、時刻情報PCRを含むパケットの場合、時刻情報PCRの値と基準時刻とを一致させる。このように、パケット出力において、時刻情報を含むパケットを基準時刻に合わせることで、外部基準時刻に同期した出力を行う。前述のように、パケット生成手段13で生成したパケットのうち時刻情報としてPCRおよびPTSが含まれるが、これらは仮の時刻情報であり、この2種類の時刻情報は基準時刻情報に合わせて変更を加えて出力する。
【0035】
次に時刻情報を置き換えるステップを図6を用いて説明する。パケットの情報がPCR時刻情報つまり出力時刻情報であるかどうかを判定する(S01)。出力時刻情報であった場合、PCR時刻情報を基準タイマ18の値に変更する(S02)。パケットに含まれる時刻情報が、出力時刻情報でない場合、さらにPTS時刻情報つまり表示時刻情報であるかどうかを判定する(S03)。表示時刻情報である場合、PTS時刻情報を基準タイマ18の時刻値とタイマ17の時刻値との差分をとった値の分だけ補正する(S04)。これは、パケット生成手段13が生成した時刻情報PCRを基準値に変更することは、PCR時刻値にPCR時刻値と基準タイマの時刻値との差分を加えたことに相当する。従って、PTS時刻値についても、その差分を加えることにより、変更後のPCRとPTSとは、時間関係を維持されており、変更後のPCR時刻情報とPTS時刻情報により、受信機側では正確な時刻に再生・表示することが可能となる。
【0036】
以上の動作により、仮の時刻情報に基づいてパケットを出力するタイミングを保証するとともに、パケットの出力時点で、基準時刻入力から生成した時刻値に入れ替えることにより、受信側では、外部の基準信号に同期した時刻の再生が可能となる。なお、表示時刻PTSだけでなく復号化時刻DTSを含むパケットがある場合も同様に、PCR時刻値と基準タイマの時刻値との差分を補正することにより受信機において正しい時刻に復号することができる。なお、前述の説明では、パケット出力手段16において仮のPCR時刻情報でパケットの出力タイミングを決定し、パケットを出力する時点で時刻情報の更新する手順を示したが、パケット生成手段13で生成した時刻情報の値に変更を加えた後に、タイマ手段に時刻を設定するとともに変更した時刻値で出力時刻を決定してもよい。この場合、出力時に書き換える必要がなく、出力より前もって変更しておくことが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るデータ伝送装置によれば、PCR時刻情報を含むパケットについては、そのパケットの時刻情報をタイマによって合わせることで、出力時刻を保証するとともに、PCR時刻情報を含まないパケットについては、出力レートから算出したレートパケット間隔に従って出力することにより、設定された出力レートに合わせたパケット出力が可能となる。また、仮の時刻情報に基づいてパケットを出力するタイミングを保証するとともに、パケットの出力時点で、基準時刻入力から生成した時刻値に入れ替えることにより、受信側では、外部の基準信号に同期した時刻の再生をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るデータ伝送装置の構成を示すブロック図
【図2】同データ伝送装置の出力するパケットの概略図
【図3】パケットの出力タイミング図
【図4】入力および符号化開始時のタイミング図
【図5】本発明の実施例に係るデータ伝送装置の構成を示すブロック図
【図6】時刻情報を変更手順を表すフロー図
【符号の説明】
10 入力制御部
11 入力I/F
12 エンコーダ
13 パケット生成手段
14 転送制御部
15 バッファ
16 パケット出力手段
17 タイマ
18 基準タイマ
19 オフセット
Claims (9)
- 入力信号を変換し所定のレートで出力するデータ伝送装置であり、
前記入力信号を符号化する符号化手段と、
前記符号化手段の生成した符号化データをパケットデータに変換し、前記レートに応じてヌルパケットおよび時刻基準参照値と表示時刻との時刻情報を付加するパケット生成手段と、
前記パケットデータを出力する基準時刻を計数するタイマ手段と、
前記パケット生成手段が生成した前記パケットデータを前記時刻基準参照値の情報に基づき出力する際に、前記時刻基準参照値の情報を含まないパケットは所定のパケット間隔で順次出力するとともに、前記時刻基準参照値の情報を含むパケットは前記タイマ手段が保持する前記時刻基準参照値に合わせて出力するデータ出力手段と
を備えたことを特徴とするデータ伝送装置。 - 前記符号化手段は、映像入力信号を圧縮符号化する映像符号化手段と音声入力信号を圧縮符号化する音声符号化手段のうち一方または両方を備え、
前記パケット生成手段は、前記時刻情報としてトランスポートストリームの基準時刻パケットを所定の時刻間隔で生成し、前記データ出力手段において、前記パケット生成手段によって変換されるパケットの大きさと前記レートとから前記パケット間隔を決定することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。 - 前記パケット間隔は、前記出力間隔の値か、または前記出力間隔の値よりも小さい値であることを特徴とする請求項2記載のデータ伝送装置。
- 前記パケット間隔は、前記出力レートの最大値から決定される出力間隔であることを特徴とする請求項2記載のデータ伝送装置。
- 前記データ出力手段は、前記符号化手段における前記入力信号の符号化開始時間から所定の時間の後に前記データ格納手段からパケットデータを出力開始することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
- 前記タイマ手段は、前記パケット生成手段からのパケットデータのうち符号化を開始してから最初の時刻情報をタイマ値として設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載のデータ伝送装置。
- 入力信号を変換し所定のレートで出力するデータ伝送装置であり、
前記入力信号から前記入力信号の入力時刻情報と等価な第1の時刻情報を保持する符号化データを生成する符号化手段と、
データ伝送装置からの出力を行う時刻である出力時刻情報と前記レートに応じたヌルパケットを生成するとともに、前記第1の時刻情報と前記出力時刻情報とから第2の時刻情報を生成し、符号化データをパケットデータに変換するパケット生成手段と、
前記パケットデータを出力する基準時刻を生成する基準タイマ手段と、
前記レートに応じて前記パケットデータを出力する出力時刻を計数するタイマ手段と、
前記パケット生成手段が生成した前記パケットデータを前記出力時刻情報と前記基準時刻とに基づき出力する際に、前記出力時刻情報を含むパケットの場合は前記基準タイマ手段の時刻情報に基づいて前記出力時刻情報を変更し、前記第2の時刻情報を含むパケットの場合は前記基準タイマ手段と前記タイマ手段との差分を用いて当該第2の時刻情報を補正して出力するデータ出力手段と
を備えたことを特徴とするデータ伝送装置。 - 前記データ伝送装置は、前記パケット生成手段の生成する出力時刻情報に基づいて前記パケットデータを出力する時刻を計数する出力タイマ手段を備えており、
前記データ出力手段は、前記出力時刻情報を含まないパケットは所定のパケット間隔で順次出力し、前記出力時刻情報を含むパケットは前記出力タイマ手段の保持する時刻に合わせて出力することを特徴とする請求項7記載のデータ伝送装置。 - 前記基準タイマ手段は、基準時刻入力信号に同期した時刻を生成し、前記データ出力手段は、外部の基準時刻に同期した時刻でパケットを出力することを特徴とする請求項8記載のデータ伝送装置。
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