JPH11339916A - コネクタ装置 - Google Patents

コネクタ装置

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JPH11339916A
JPH11339916A JP17953798A JP17953798A JPH11339916A JP H11339916 A JPH11339916 A JP H11339916A JP 17953798 A JP17953798 A JP 17953798A JP 17953798 A JP17953798 A JP 17953798A JP H11339916 A JPH11339916 A JP H11339916A
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JP
Japan
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electric circuit
circuit member
coil spring
external connection
connector device
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JP17953798A
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Akira Oshitani
明良 押谷
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ACE FIVE KK
Original Assignee
ACE FIVE KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速伝送化や外部接続電極の高密度多極化に適
合し、かつ、接続操作性を高めるとともに、製造性の良
い電気回路部材接続用のコネクタ装置を提供する。 【構成】電気回路部材(51,55)を位置決めするた
めの構造体(20)と、外部接続電極(53,57)に
係合するための端部(11,12)を有した接続部材
(2)とを備えており、接続部材は、所定の有効巻き数
で成形されたコイルバネ部(3)を含み、コイルバネ部
は、所定の巻きピッチで成形されたバネ領域A(4)
と、前記所定の巻きピッチより大きな巻きピッチで成形
されたバネ領域B(5)とで基本構成され、バネ領域B
の有効巻き数は、コイルバネ部の前記所定の所定の有効
巻き数より極めて少ない巻き数となるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばCSP
(Chip Size/Scale Package)
やBGA(Ball Grid Array)等の特に
高密度で配置されるグリッド状の導電性パッドや導電性
ピンを外部接続電極とするICパッケージや、同状の導
電性パッドを配するプリント回路基板等の電気回路部材
を相互接続するためのコネクタ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ICパッケージ等の電気回路部材
は、電子機器の小型化、高速化、大容量化等のニーズに
対応し、高密度化や外部接続電極の多極化の傾向が著し
い。そして、これら電気回路部材は、その製造工程にお
ける検査や試験、さらに電子機器内での使用における修
理や交換等で、その接続対象物との接続、再接続を必要
とされることがある。この必要性に対し、コイルバネを
接触子とするコネクタ形式の接続技術は、省スペースで
電気回路部材の着脱を容易にするものとして実施例が多
い。
【0003】従来、この種のコネクタとしては、特開平
7−22013号公報で開示されたコイル形接触子およ
びこれを用いたコネクタが公知である。その形態は、概
ね、導電性コイルバネを形成する各ピッチ輪をその直径
線上の一端が下位に、同他端が上位となるように斜めに
配向するとともに、各ピッチ輪をその中心を通る軸線が
互いに並行するように配置し、各ピッチ輪は、その一部
分が相互に短絡するように配置し、そのコイルバネの弾
性力により電気回路部材間の電気的接続を得るものであ
る。
【0004】この従来例によれば、省スペースで、単位
変位量当たりの圧縮力(接触力)いわゆるバネ定数を低
く設定することが容易なコイルバネを接触子として用い
ることにより、高密度多極の電気回路部材間の相互接続
においても対応可能な低装着力コネクタが提供できるも
のとされている。さらに従来例によれば、コイルバネを
形成する各ピッチ輪を斜めに配向し、その一部分が相互
に短絡するように配置させ、接触子の実質的導電路長を
短くし、インダクタンスを小さくさせている。この形態
により、高速(高周波信号)伝送においても適合可能な
コネクタが提供できるものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高密度化や外部接続電
極の多極化および高速伝送化が進む電気回路部材間の接
続に適合するコネクタは、省スペースでバネ定数が低
く、インダクタンスも小さいことが必要条件となるが、
さらに安定したバネ定数により接続操作性を高め、かつ
製造が容易であることが望ましい。しかし、これら課題
を総合的に解決するコネクタ形態は少なかった。例え
ば、前述の特開平7−22103号公報で開示されたコ
イル形接触子およびこれを用いたコネクタでは、構造的
に確実なバネ変位がなされない要素を含んでいる。なぜ
ならば、(コネクタに電気回路部材が位置決めされるこ
とにより)コイルバネの軸線方向(垂直方向)に圧縮力
が働いたとき、斜めに配向される各ピッチ輪には、軸線
と直交する横方向に対しても分力が働き、ピッチ輪は、
その配向角度が歪められたり、ピッチ輪の重なり度合い
が高まることにより、各ピッチ輪が占有する実装幅寸法
(前記公報明細書の図3に示されるW寸法)が拡大され
る。そして、この状態は、(この種のコネクタの通常の
組立構成である)接触子が絶縁体の貫通孔に挿入保持さ
れた状態において、ピッチ輪の外周面が貫通孔の内壁を
押圧し、コイルバネの軸線方向の自由な弾性変位を妨げ
ることになる。そして、この押圧状態においてコイルバ
ネの軸線方向の反発力は、コイルバネの弾性反発力だけ
でなく、ピッチ輪の外周面と貫通孔の内壁との摩擦力も
加わり、電気回路部材との接触力が極めて高くなる可能
性があり、外部接続電極を変形させたり、電気回路部材
の装着力が必要以上に高まることがある。よって、この
従来例は、バネ定数の低いコイルバネの特長を充分に活
かしたものではないとされる。
【0006】また、通常の正コイルバネと比較して複雑
な形状となるこの従来例の接触子の製造方法には留意す
べき点がある。(例えばピアノ線等の)硬質バネ材を通
常の正コイル状に成形した後、各ピッチ輪が斜め配向と
なるよう加工を加えても、そのスプリングバック効果に
より、目的とするピッチ輪相互の短絡状態を実現させる
ことは困難である。よって、前記公報明細書に記述され
るごとく、ベリリウム銅等の熱硬化性素材を用い、コイ
ル状成形およびピッチ輪の斜め配向加工を行った後、熱
処理を行う方法が望ましい。しかし、熱処理工程を加え
ることは、コスト増になるだけでなく、コイル形状の変
化やばらつきの発生が起こりやすい。
【0007】
【発明の目的】よって、本発明の目的とするところは、
上述のごとき従来技術の有する問題点を解決するもので
あって、高速電送化や外部接続電極の高密度多極化に適
合し、かつ、接続操作性を高めるとともに、製造性の良
い電気回路部材接続用のコネクタ装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、底面に配置された外部接続電極を有する第1の電気
回路部材と、上面に配置された外部接続電極を有する第
2の電気回路部材とを電気的に相互接続するコネクタ装
置であって、第1の電気回路部材と第2の電気回路部材
とを位置決めするための構造体と;構造体に保持される
とともに、構造体に第1の電気回路部材が位置決めされ
たとき外部接続電極に係合する第1の端部と、構造体に
第2の電気回路部材が位置決めされたとき外部接続電極
に係合する第2の端部とを有した少なくとも1つの圧縮
し得る接続部材と;を備えており、接続部材は、所定の
有効巻き数で成形されたコイルバネ部を含み、コイルバ
ネ部は、所定の巻きピッチで成形されたバネ領域Aと、
前記所定の巻きピッチより大きな巻きピッチで成形され
たバネ領域Bとで基本構成され、バネ領域Bの有効巻き
数は、コイルバネ部の前記所定の有効巻き数の4分の1
以下である、ことにより達成される。
【0009】また、本発明によれば上記目的は、底面に
配置された外部接続電極を有する第1の電気回路部材
と、上面に配置された外部接続電極を有する第2の電気
回路部材とを電気的に相互接続するコネクタ装置であっ
て、第1の電気回路部材と第2の電気回路部材とを位置
決めするための構造体と;構造体に保持されるととも
に、構造体に第1の電気回路部材が位置決めされたとき
外部接続電極に係合する第1の端部と、構造体に第2の
電気回路部材が位置決めされたとき外部接続電極に係合
する第2の端部とを有した少なくとも1つの圧縮し得る
接続部材と;を備えており、接続部材は、所定の有効巻
き数で成形されたコイルバネ部を含み、第1の端部およ
び第2の端部の少なくともいずれかは、棒状素材から加
工される剛性導電物から成り、剛性導電物は、コイルバ
ネ部の端末部分に形成される内側空間に挿入される先細
状案内部を有し、先細状案内部は、内側空間に挿入され
たとき、端末部分の内周面に対し少なくとも部分的に係
合するための側部を有し、接続部材を保持した構造体が
第1の電気回路部材を位置決めする過程および第2の電
気回路部材を位置決めする過程の少なくともいずれかの
過程において、端末部分の内周面と、側部の外側面とが
摺接するように構成されている、ことにより達成され
る。
【0010】
【作用】本発明のコネクタ装置は、外部接続電極を有す
る第1および第2の電気回路部材に対して、コイルバネ
を弾性部分とする接続部材の両端部をそれぞれの外部接
続電極に当接させ、電気的に相互接続させるものであ
る。本発明の請求項1のコネクタ装置において、接続部
材に含まれるコイルバネ部は、(好適には隣接するピッ
チ輪の隙間が僅かとなるよう成形された)狭巻きピッチ
のバネ領域Aと、その巻きピッチより大きな巻きピッチ
で成形されたバネ領域Bとで構成されている。この構成
により、接続部材に対して圧縮方向の外力(構造体が第
1および第2の電気回路部材を位置決めする過程で当接
部に発生する垂直方向の接触力)が加わる過程で、コイ
ルバネ部は弾性変位がなされ、各ピッチ輪の巻きピッチ
は(ピッチ輪の巻き径が均一の場合)ほぼ均等に狭めら
れる。
【0011】そして、さらに圧縮を深めると、バネ領域
Aの各ピッチ輪は、バネ領域Bに先行して隣接ピッチ輪
と密着する状態となる。この状態でもバネ領域Bの各ピ
ッチ輪は、隣接するピッチ輪との間に隙間を残してお
り、弾性変位可能な状態である。そして、各ピッチ輪が
密着状態(電気的に短絡状態)であるバネ領域Aにおい
ては、実質的に導電路長が短くなり、通電時のインダク
タンスも小さくなるよう改善されている。また、各ピッ
チ輪が密着状態でないバネ領域Bのインダクタンスは改
善されていないが、バネ領域Bの有効巻き数をコイルバ
ネ部全体の有効巻き数の4分の1以下とした本発明請求
項1のコネクタ装置においては、インダクタンスの改善
部分の比率を極めて大きなものとしており、高速伝送に
おける適合度合いを高めている。
【0012】一方、バネ領域Bを有さない(均等巻きピ
ッチで全体が成形される通常の)正コイルバネの場合
は、圧縮を深めると各ピッチ輪が同時に密着状態とな
る。そして、その時点で急激に反圧縮方向への反発力が
高まり始め、以後弾性変位が不可能な状態となる。この
ため、通常、正コイルバネを用いたコネクタは、その各
ピッチ輪が非密着状態で電気回路部材を位置決めせざる
を得なく、インダクタンスの改善は望めない。本発明の
請求項2のコネクタ装置は、この問題を解消するもので
もあり、その接続部材は、圧縮が深められたとき、コイ
ルバネ部の端末部分の内周面と、剛性導電物から成る端
部の先細状案内部の側部外側面とが摺接するように構成
されている。この構成により、コイルバネ部が、通常の
正コイルバネ状であっても、圧縮状態で急激な反発力の
発生を防ぐことが可能となる。なぜならば、コイルバネ
部の端末部分の実質的内径に対し、先細状案内部の側部
の外側間寸法を(好適には僅かに)大きく設定し、圧縮
過程(構造体が電気回路部材を位置決めする過程)にお
いて、先ずコイルバネ部の各ピッチ輪が密着状態となる
ように、先細状案内部の側部がコイルバネ部の端末部分
を支持する構成としている。
【0013】そして、さらに圧縮を深めた場合、側部の
外側面が端末部分の内周面を押し広げるように摺動(外
側面と内周面との当接部位が外側面上で移動)する。重
要なことは、反発力の発生端(圧縮力に対する支持部)
を圧縮力に対応して移動可能とし、急激な反発力の増大
を押さえることである。さらに好適には、その先細状案
内部の側部を非正円形状断面とすれば、外側面は、コイ
ルバネ部の端末部分の内周面に部分的に当接し、内周面
全面を押し広げることがなく、端末部分のピッチ輪を略
楕円状に変形させるよう作用する。そして、その作用に
よる反圧縮方向への反発力は、先細状案内部の側部の広
幅寸法を制限することにより、低く押さえられることが
可能となる。
【0014】また、本発明の請求項1と請求項2の構成
要素を組み合わせた、すなわち、請求項2のコネクタ装
置のコイルバネ部に、小さな構成比率で、大きな巻きピ
ッチで成形されるバネ領域Bを含めた構成のコネクタ装
置も実施可能であり、これも前記の課題を解決する手段
となる。また、これらのコネクタ装置に含まれるコイル
バネ部は、成形加工後に熱処理を加える必要のある熱硬
化性素材を用いなくとも成形可能な、製造性の良い構造
である。さらに、接続部材を保持する構造体の貫通孔
に、コイルバネ部の実質的外径より(好適には僅かに)
大きな内径で成形された(好適には導電性素材から成
り、かつ平滑内周面を有した)略円筒状のケース体を収
容し、このケース体に接続部材の少なくとも一部分が内
蔵するよう配置させると、コイルバネ部の円滑な弾性変
位を可能とさせるだけでなくケース体も導電路の一部と
して機能させることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面にもとずき本発明
の実施の形態を説明する。図1は本発明によるコネクタ
装置の実施例を示した分解斜視図である。図1におい
て、本発明のコネクタ装置(1)は、グリッド状に配さ
れた外部接続電極(以下パッドと称する)(53)を底
面(52)に配した第1の電気回路部材(以下ICと称
する)(51)と、同じくグリッド状に配された外部接
続電極(以下パッドと称する)(57)を上面(56)
に配した第2の電気回路部材(以下PC板と称する)
(55)とを位置決めするための構造体(20)と、パ
ッド(53,57)に係合するための端部を有した接続
部材(2)とで基本構成されている。構造体(20)
は、任意のパッド(53)と接続部材(2)の端部とを
係合可能とするようにIC(51)の収容位置を定める
ための内側壁(22)備えたハウジング(23)を有
し、さらに、IC(51)を押し込むためのカバー(2
4)と、カバー(24)をハウジング(23)に固定し
ハウジング(23)をPC板(55)に固定するための
固定手段(25,26)とを有している。
【0016】なお、図1においてIC(51)は、1列
10極(中間の列は6極)で10列に配されたパッド
(53)を外部接続電極とするICパッケージを、ま
た、PC板(55)は、同状に配されたパッド(57)
を外部接続電極とするプリント回路基板を例として示し
ている。したがってこの実施例によるコネクタ装置
(1)では、パッド(53,57)の配置に対応するよ
うに接続部材(2)を備えているが、その構成は、接続
対象となるICパッケージやプリント回路基板の外部接
続電極の配置によって変わるものである。また、カバー
(24)と固定手段(25)は、ネジ式固定を例として
示しているが、ハウジングに対して回転開閉式に軸支さ
れるカバー構造としたり、カバーを付加せずに他の着脱
手段(例えば自動ICハンドラー)を用いてIC(5
1)をハウジング(23)に位置決めしても良い。
【0017】図2は、接続部材(2)の第1の実施例を
示している。接続部材(2)は、所定の有効巻き数(本
実施例では約25巻)で成形された細長い円筒状のコイ
ルバネ部(3)を弾性バネとし、コイルバネ部(3)の
端末部分(6)の一方を第2の端部(12)とし、他方
の端末部分(6)に、その内側空間(7)に挿入される
先細状案内部(14)を具備した剛性導電物(13)を
取り付け、これを第1の端部(11)としている。コイ
ルバネ部(3)は、所定の巻きピッチ(本実施例ではコ
イルバネ材の線径に対して約1.6倍の巻きピッチ)で
成形されたバネ領域A(4)と、バネ領域A(4)の巻
きピッチより大きな巻きピッチ(本実施例ではコイルバ
ネ材の線形に対して約3.5倍の巻きピッチ)で成形さ
れたバネ領域B(5)とで基本構成されている。そし
て、バネ領域B(5)の有効巻き数は、コイルバネ部
(3)の前記所定の有効巻き数(本実施例では約25
巻)に対して極めて少ない有効巻き数(本実施例では約
5巻)に設定されている。
【0018】図3は、接続部材(2)の第1の実施例が
組み込まれた構造体(20)に、IC(51)とPC板
(55)とが位置決めされた状態を示している。位置決
めされたIC(51)とPC板(55)とに挟まれた接
続部材(2)は、第1の端部(11)および第2の端部
(12)が、パッド(53,57)に係合しつつ、コイ
ルバネ部(3)の弾性変位により圧縮されている。また
この実施例において、構造体(20)は、バネ領域A
(4)の各ピッチ輪(8)が密着するまで接続部材
(2)を圧縮するよう、IC(51)とPC板(55)
との位置間隔を定める構造としている。さらに、図3に
示されるごとく、バネ領域B(5)の各ピッチ輪(8)
は、隣接するピッチ輪(8)との間に隙間(図3におけ
るL3)を残しており、さらに接続部材(2)が圧縮さ
れた場合でも、バネ領域B(5)は、弾性変位可能な状
態を形成している。このように巻きピッチの異なる領域
が混在するコイルバネ部(3)を圧縮した場合、(バネ
定数を同じくする)各ピッチ輪(8)は、それぞれ同量
の弾性変位がなされるため、巻きピッチの小さなバネ領
域A(4)が先行して密着状態となることは当然であ
り、本発明は、この作用を応用したものである。
【0019】さらに本実施例に基づいて具体的にバネ構
造を設定した場合、IC(51)のパッド(53)配置
を高密度とされる0.8mmグリッドとすると、これに
適合する(ピアノ線等の)コイルバネ材の線径は、0.
08mm、各ピッチ輪の実質的巻き半径は0.2mmと
することが望ましい。そして、コイルバネ部(3)の有
効巻き数を25巻に設定し、一般的バネ計算によりバネ
定数を求めると、その値は約25g/mmとなる。この
値よりパッド(53,57)との係合部における安定接
触のための(金メッキ接点での一般的な)必要接触力3
0gを確保するには、コイルバネ部(3)の圧縮(弾
性)変位量を約1.2mm(各ピッチ輪の圧縮変位量は
約0.05mm)とすれば良いことがわかる。また、各
ピッチ輪(8)間の隙間(図2におけるL1)を圧縮前
の状態において約0.05mm以下に設定しておけば、
コイルバネ部(3)の圧縮変位が約1.2mmなされた
時点でピッチ輪(8)は隣接するピッチ輪(8)と密着
することがわかる。また、バネ領域B(5)の隙間(図
2におけるL2)を約0.05mm以上に設定しておけ
ば、コイルバネ部(3)の圧縮変位が約1.2mmなさ
れた時点でも、バネ領域B(5)におけるピッチ輪
(8)間には隙間(図3におけるL3)が残ることがわ
かる。そして、バネ領域B(5)の有効巻き数をコイル
バネ部(3)全体の有効巻き数の4分の1以下(本実施
例では5巻)とする本発明請求項1のコネクタ装置にお
いては、この領域の導電路長は、短いもの(本実施例に
おいて巻き半径0.2mmとすれば約6mm以下)であ
り、高速伝送においても適合できるものと成り得る。な
お本実施例において、バネ領域B(5)はコイルバネ部
(3)の中央部分に形成されているが、コイルバネ部
(3)において他の部位に形成、もしくは分割して形成
しても良い。
【0020】図4は、接続部材(2)の第2の実施例を
示している。接続部材(2)は、所定の有効巻き数で成
形されたコイルバネ部(3)を弾性バネとし、コイルバ
ネ部(3)の両端の端末部分(6)には、その内側空間
(7)に挿入された先細状案内部(14)を有する剛性
導電物(13)により、第1の端部(11)および第2
の端部(12)が形成されている。図5は、接続部材
(2)の第2の実施例を構成する剛性導電物(13)の
実施例を示している。剛性導電物(13)は、(好適に
は銅合金等の)導電性の良い棒状素材から(高速旋盤等
により)加工されており、その軸線方向の一方の先端部
分は、略円錐状の先細状案内部(14)が形成されてい
る。そして、先端状案内部(14)は、図6に示される
ごとく、非正円形状断面の側部(15)を有している。
さらに側部(15)は、その前記軸線方向における所定
の位置において、その断面の最広幅寸法(図5における
D1寸法)が、コイルバネ部(3)の端末部分(6)の
実質的内径(図6におけるD2寸法)より(好適には僅
かに)大きくなるように設定されている。これらの設定
により、コイルバネ部(3)に所定の圧縮力が加わるま
では、側部(15)は、コイルバネ部(3)の端末部分
(6)の内周面(9)に部分的に当接しつつ、ピッチ輪
(8)の弾性反発力により、端末部分(6)を支持する
ことを可能としている。
【0021】図7は、構造体(20)の貫通孔(21)
に収容されるケース体(27)の実施例を示している。
ケース体(27)は、平板状(もしくは管状)の導電性
素材により平滑内周面を有するよう略円筒状に成形され
ており、その内径は、貫通孔(21)に収容された状態
において、接続部材(2)のコイルバネ部(3)の実質
的外径より僅かに大きくなるように設定されている。そ
して片端部には、接続部材(2)とともに貫通孔(2
1)に収容されたとき、接続部材(2)がハウジング
(23)から脱落しないようにするための係止手段(2
8)が形成されている。
【0022】図8と図9は、接続部材(2)の第2の実
施例がケース体(27)とともに貫通孔(21)に組み
込まれた構造体(20)に、IC(51)とPC板(5
5)とが位置決めされる過程および位置決めされた状態
を示している。図8において、位置決めされる過程のI
C(51)とPC板(55)とに挟まれた接続部材
(2)は、第1の端部(11)および第2の端部(1
2)がパッド(53,57)に係合しつつ、コイルバネ
部(3)の弾性変位により、各ピッチ輪(8)が密着す
るまで圧縮されている。そして図9においては、IC
(51)とPC板(55)との対向間隔がさらに狭めら
れており、各ピッチ輪(8)が密着状態のまま、先細状
案内部(14)は端末部分(6)に押し込まれた状態と
なっている。図8の状態から図9の状態に至る過程にお
いて、端末部分(6)の内周面(9)は、側部(15)
の外側面(16)に部分的に当接しながら外側面(1
6)上を摺動する。またこの過程において、端末部分
(6)のピッチ輪(8)は、外側面(16)により(仮
に先細状案内部の側部が正円形断面である場合、側部の
外側面が端末部分の内周面のほぼ全周を押し広げること
なる作用と比較して)急激な反発力を発生させることな
く徐々に略楕円状に変形させられていく。また、コイル
バネ部(3)は、圧縮されるとき、その巻き軸が遍芯す
るようにケース体(27)の内周面に部分的に当接する
ことが有り得るが、ケース体(27)の内周面を予め平
滑かつ導電性表面としておけば、コイルバネ部(3)の
円滑な弾性変位を可能とするだけでなく、ケース体(2
7)も導電路の一部として機能させることが可能とな
る。
【0023】上述のごとく、接続部材(2)の第1もし
くは第2の実施例により構成される本発明のコネクタ装
置において重要なことは、コイルバネ部(3)における
インダクタンスを改善するため隣接するピッチ輪(8)
を密着可能とし、かつ密着状態においても、さらに接続
部材(2)が容易に圧縮可能となる構成としたことであ
る。そして、接続部材(2)の圧縮量に関連するパッド
(53,57)間の配置精度や、構造体(20)および
接続部材(2)の製造精度等を考慮したとき、上述の構
成は、それら精度を緩和させることも可能としている。
また、反発力(接触力)の過度な増大を押さえることが
可能であることから、IC(51)の接続(装着)操作
性も良好となり、カバー(24)や固定手段(25,2
6)の簡素化も可能としている。
【0024】また、通常の正コイルバネとほぼ同様形状
であるコイルバネ部(3)は、従来例のような成形後の
熱処理を必要とする熱硬化性素材を用いることなく成形
可能であり、製造性の良い構造である。なお、接続部材
(2)において、その第2の実施例で示したコイルバネ
部(3)を、その第1の実施例で示したバネ領域B
(5)を有する形態に置き換えても、本発明の目的を果
たすことは明白であり、この構成も本発明の範囲内であ
る。また、上述の実施例で説明した詳細構成について、
本発明の範囲から逸脱することなく変更を加えても良
い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、コイルバネの利点
を活かした本発明のコネクタ装置は、高速伝送化や外部
接続電極の高密度多極化に適合するものであり、さらに
接続操作性を高めるとともに、製造性の良い電気回路部
材用のコネクタ装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコネクタ装置の実施例を示した分
解斜視図
【図2】本発明によるコネクタ装置を構成する接続部材
の第1の実施例を示した正面図
【図3】図2の接続部材を用いたコネクタ装置に電気回
路部材が位置決めされた状態の部分断面図
【図4】本発明によるコネクタ装置を構成する接続部材
の第2の実施例を示した正面図
【図5】図4の接続部材を構成する剛性導電物の実施例
を示した正面図
【図6】図4の接続部材のZ−Z線に沿った拡大断面図
【図7】本発明によるコネクタ装置の構造体に収容され
るケース体の実施例を示した斜視図
【図8】図4の接続部材を用いたコネクタ装置に電気回
路部材が位置決めされる過程の状態の部分断面図
【図9】図4の接続部材を用いたコネクタ装置に電気回
路部材が位置決めされた状態の部分断面図
【符号の説明】
(1,60)コネクタ装置 (2)接続部材 (3)コイルバネ部 (4)バネ領域A (5)バネ領域B (6)端末部分 (7)内側空間 (11)第1の端部 (12)第2の端部 (13)剛性導電物 (14)先細状案内部 (15)側部 (20)構造体 (21)貫通孔 (27)ケース体 (51)第1の電気回路部材(IC) (52)底面 (53,57)外部接続電極(パッド) (55)第2の電気回路部材(PC板) (56)上面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面(52)に配置された外部接続電極
    (53)を有する第1の電気回路部材(51)と、上面
    (56)に配置された外部接続電極(57)を有する第
    2の電気回路部材(55)とを電気的に相互接続するコ
    ネクタ装置であって、 第1の電気回路部材(51)と第2の電気回路部材(5
    5)とを位置決めするための構造体(20)と;構造体
    (20)に保持されるとともに、構造体(20)に第1
    の電気回路部材(51)が位置決めされたとき外部接続
    電極(53)に係合する第1の端部(11)と、構造体
    (20)に第2の電気回路部材(55)が位置決めされ
    たとき外部接続電極(57)に係合する第2の端部(1
    2)とを有した少なくとも1つの圧縮し得る接続部材
    (2)と;を備えており、 接続部材(2)は、所定の有効巻き数で成形されたコイ
    ルバネ部(3)を含み、コイルバネ部(3)は、所定の
    巻きピッチで成形されたバネ領域A(4)と、前記所定
    の巻きピッチより大きな巻きピッチで成形されたバネ領
    域B(5)とで基本構成され、バネ領域B(5)の有効
    巻き数は、コイルバネ部(3)の前記所定の有効巻き数
    の4分の1以下である、 ことを特徴とするコネクタ装置。
  2. 【請求項2】 底面(52)に配置された外部接続電極
    (53)を有する第1の電気回路部材(51)と、上面
    (56)に配置された外部接続電極(57)を有する第
    2の電気回路部材(55)とを電気的に相互接続するコ
    ネクタ装置であって、 第1の電気回路部材(51)と第2の電気回路部材(5
    5)とを位置決めするための構造体(20)と;構造体
    (20)に保持されるとともに、構造体(20)に第1
    の電気回路部材(51)が位置決めされたとき外部接続
    電極(53)に係合する第1の端部(11)と、構造体
    (20)に第2の電気回路部材(55)が位置決めされ
    たとき外部接続電極(57)に係合する第2の端部(1
    2)とを有した少なくとも1つの圧縮し得る接続部材
    (2)と;を備えており、 接続部材(2)は、所定の有効巻き数で成形されたコイ
    ルバネ部(3)を含み、第1の端部(11)および第2
    の端部(12)の少なくともいずれかは、棒状素材から
    加工される剛性導電物(13)から成り、剛性導電物
    (13)は、コイルバネ部(3)の端末部分(6)に形
    成される内側空間(7)に挿入される先細状案内部(1
    4)を有し、先細状案内部(14)は、内側空間(7)
    に挿入されたとき、端末部分(6)の内周面に対し少な
    くとも部分的に係合するための側部(15)を有し、 接続部材(2)を保持した構造体(20)が第1の電気
    回路部材(51)を位置決めする過程および第2の電気
    回路部材(55)を位置決めする過程の少なくともいず
    れかの過程において、端末部分(6)の内周面と、側部
    (15)の外側面とが摺接するように構成されている、 ことを特徴とするコネクタ装置。
  3. 【請求項3】 構造体(20)は、位置決めされる第1
    の電気回路部材(51)と第2の電気回路部材(55)
    の対向する外部接続電極(53,57)間を結ぶように
    貫通する貫通孔(21)を有し、貫通孔(21)には、
    接続部材(2)を少なくとも部分的に覆うための略円筒
    状のケース体(27)が収容されていることを特徴とす
    る請求項1もしくは請求項2に記載のコネクタ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010135249A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Nec Corp 半導体パッケージ用ソケット
US20120047998A1 (en) * 2007-12-04 2012-03-01 Mando Corporation Pressure sensor
JP2020520311A (ja) * 2017-03-16 2020-07-09 ブキャナン, ナイジェルBUCHANAN, Nigel ラインレンチヘッドおよびラインレンチ

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