JPH113390A - 埋込符号生成方法及び装置 - Google Patents

埋込符号生成方法及び装置

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JPH113390A
JPH113390A JP9155434A JP15543497A JPH113390A JP H113390 A JPH113390 A JP H113390A JP 9155434 A JP9155434 A JP 9155434A JP 15543497 A JP15543497 A JP 15543497A JP H113390 A JPH113390 A JP H113390A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ファイルに対する埋込符号を、機械認識
時の誤認識を低減可能な形態で埋め込み印刷できる埋込
符号生成方法及び装置を提供する。 【解決手段】 アプリケーション10で作成された電子
ファイルの印刷時、埋込符号生成装置100のコードデ
ータ解析部302は上記電子ファイルのコードデータか
ら文書レイアウトや背景色情報を解析し、埋め込みデー
タ生成部303は上記電子ファイルの印刷パラメータに
応じて埋め込もうとする被符号化データを含む埋め込み
画像を生成する。出力画像生成部304は、コードデー
タ解析部302の解析結果を参照して上記コードデータ
に上記埋め込み画像をマージした合成画像を生成し、制
御部301を通じてプリンタ40に出力する。縮小印刷
時に埋込符号を非縮小時と同じ面積に印刷し、文字等の
余白部分に埋込符号を印刷し、背景色上に設定された白
抜き領域内に埋込符号を印刷する等の処理が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ファイルの印
刷時、当該電子ファイルに機械認識可能な形で埋め込み
印刷する埋込符号を生成する埋込符号生成方法及び装置
に係わり、詳しくは、上記機械認識時の誤認識を低減可
能な埋込符号を生成するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】あるアプリケーションにより作成、編集
した電子ファイルを印刷する際、当該電子ファイルと共
に機械認識可能な符号(埋込符号)も一緒に埋め込み印
刷するシステムが知られている。この種のシステムにお
いて、上記埋込符号は当該符号が埋め込み印刷された電
子ファイルを識別する等の目的で用いられる。
【0003】例えば、文書ファイルを印刷する場合、該
文書ファイルに埋め込み印刷しようとする被埋込データ
を入力し、該データを埋込符号に変換した後、上記印刷
指示された文書ファイルの内容と共に例えば用紙に印刷
出力し、その後、この用紙を(符号読み取り装置)スキ
ャナで読み取り走査することにより上記埋込符号を認識
し、該埋込符号に対応付けて電子ファイルを管理する等
の運用が行われる。
【0004】ここで、印刷後のスキャナによる読み取り
走査/認識処理を考えた場合、埋込符号を生成するにあ
たって、でき得る限り誤認識を避けられるような形態の
ものとする必要がある。
【0005】この種の従来システムでは、アプリケーシ
ョンで作成した電子ファイルに対して該電子ファイルに
関連した埋込符号を生成する場合、該電子ファイルの印
刷パラメータは埋込符号にも及ぶのが一般的であった。
このため、例えば、上記アプリケーションから電子ファ
イルの縮小印刷が指示された場合、電子ファイルの内容
が縮小印刷されるのに追従して埋込符号も縮小印刷さ
れ、その後の認識処理において誤認識が増大することに
なった。
【0006】また、例えば、上記電子ファイルが背景色
を持ったものである場合、埋込符号がこの背景色の画像
のうえに印刷され、これらを一緒に読み取ってしまう結
果、やはり誤認識を増大させることになった。
【0007】また、従来システムでは、アプリケーショ
ンで作成した電子ファイルに対して該ファイルに関連し
た埋込符号を印刷する際、該電子ファイルの内容に対す
る埋込符号の印刷領域が規定の位置に設定されているこ
とが多く、電子ファイルによってはそのファイル内容と
埋込符号が重なって印刷されることもあり、このことも
誤認識を招来する一因となっていた。
【0008】更に、低解像度と高解像度の切り替え印刷
が可能な装置においては、電子ファイルの印刷に際して
いずれの解像度が選択されても、上記電子ファイルの内
容に対して同じ大きさの埋込符号を生成して埋め込み印
刷するようにしていた。本来、埋込符号は埋め込む対象
である電子ファイルの印刷領域を狭めないように極力小
さい大きさに印刷することが望ましい。この種の従来シ
ステムでは、例えば高解像度の印刷が選択された場合、
埋込情報を小さくしても認識精度にはそれ程の影響を与
えないにも拘わらず、こうした処理を行うといった措置
が講じられておらず、電子ファイルの印刷領域の有効利
用を阻害していた。
【0009】この種の従来のシステムの一例として、特
開平8-50598号公報に記載の電子書類検索システムが知
られている。このシステムは、電子書類をプリントアウ
トする際、当該電子書類に対する付加情報を用紙に出力
し、同時に、データベースへ電子書類を格納するシステ
ムであり、特に、用紙に出力する付加情報としてはバー
コードを用いられ、このバーコードを読み取ることで電
子書類を検索可能としたものである。
【0010】このシステムでは、例えば同公報の図3に
示す如く、電子書類に対するバーコードの配置領域はペ
ージ下部に固定化されており、電子書類の内容と重なら
ないようにバーコードの印刷位置を可変にする等の対策
は講じられていなかった。また、このシステムでは、例
えば電子書類の縮小印刷時、付加情報であるバーコード
は縮小せずに印刷したり、背景色がある場合に上記バー
コードを背景色と判別し易いように処理したり、解像度
に応じてバーコードの大きさを変えるといった、いわゆ
る印刷パラメータを考慮して付加情報を生成する技術思
想は一切示唆されていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、特開平8-
50598号公報に代表されるこの種の従来システムでは、
アプリケーションで作成した電子ファイルの印刷時に当
該ファイルに埋め込んで印刷する埋込符号を生成する
際、電子ファイルの印刷パラメータが全く考慮されてお
らず、以下のような種々の問題点を招来していた。
【0012】・縮小印刷時、あるいはN−up印刷時、
出力される埋込符号の大きさが、通常印刷時より小さく
なってしまい、読み取り装置でその埋込符号を読み取る
際に誤認識が発生する。
【0013】・低解像度、高解像度等の解像度の切り替
え印刷が可能な装置において、例えば高解像度の印刷が
選択された場合、埋込情報を小さくしても認識精度には
それ程の影響を与えないにも拘わらず、こうした処理を
行っていなかったために、電子ファイルの印刷領域の有
効利用が阻害される。
【0014】・背景色が付加されている電子ファイルに
埋込符号を埋め込む場合、読み取り装置での読み取り時
に埋込符号を色付きの背景と一緒に読み取ってしまうこ
とにより、誤認識が発生し易い。
【0015】本発明は、上記課題を解決し、電子ファイ
ルに機械認識可能な形で埋込符号を埋め込み印刷する
際、上記機械認識時の誤認識を低減可能な埋込符号を生
成することのできる埋込符号生成方法及び装置を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、アプリケーションにより印刷指
示された電子ファイルに埋め込むための被埋込情報を入
力すると共に、前記電子ファイルの印刷パラメータを解
析し、該解析結果に応じて前記被埋込情報から成る埋込
符号を生成し、更に、前記電子ファイルのコードデータ
を解析し、該解析結果に応じて前記埋込符号を前記コー
ドデータに合成し、印刷データとして出力することを特
徴とする。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記印刷パラメータの解析結果として、少なくとも
N−up情報、拡大/縮小情報、解像度情報、余白情報
を抽出することを特徴とする。
【0018】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記N−up情報の抽出時、前記被埋込情報を埋め
込む領域が常に同一の大きさとなるべく前記埋込符号を
生成することを特徴とする。
【0019】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、前記拡大/縮小情報の抽出時、前記被埋込情報を埋
め込む領域が常に同一の大きさとなるべく前記埋込符号
を生成することを特徴とする。
【0020】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、前記解像度情報の抽出時、前記被埋込情報を埋め込
む領域が当該解像度が高いほど小さな大きさとなるべく
前記埋込符号を生成することを特徴とする。
【0021】請求項6の発明は、請求項1乃至5の発明
において、前記コードデータの解析結果として、少なく
とも当該コードデータの背景色情報及びレイアウト情報
を抽出することを特徴とする。
【0022】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、前記背景色情報の抽出時、該背景色情報中に白抜き
領域を設定し、該白抜き領域に前記埋込情報を合成する
ことにより前記印刷データを生成することを特徴とす
る。
【0023】請求項8の発明は、請求項6の発明におい
て、前記レイアウト情報の抽出時、当該レイアウト情報
と前記印刷パラメータ中の前記余白情報とに基づき前記
コードデータの余白部を特定し、該余白部に前記埋込情
報を合成することにより前記印刷データを生成すること
を特徴とする。
【0024】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、前記コードデータの余白部を特定できなかった場
合、当該コードデータを縮小する手段を有し、該縮小手
段の縮小処理により生じた余白部に前記埋込符号を合成
することを特徴とする。
【0025】請求項10の発明は、請求項8の発明にお
いて、前記コードデータの余白部を特定できなかった場
合、余白出力ページを追加し、該余白出力ページに前記
埋込符号を合成することを特徴とする。
【0026】請求項11の発明は、アプリケーションに
より印刷指示された電子ファイルに埋め込むための被埋
込情報を入力する被埋込情報入力手段と、前記電子ファ
イルの印刷パラメータを解析し、該解析結果に応じて前
記被埋込情報から成る埋込符号を生成する埋込符号生成
手段と、前記電子ファイルのコードデータを解析するコ
ードデータ解析手段と、前記埋込符号を前記コードデー
タ解析手段の解析結果に応じて前記コードデータに合成
し、印刷データとして出力する出力データ生成手段とを
具備することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添
付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施の形態に係わる埋込符号生成装置の機能構成を示す
ブロック図である。この埋込符号生成装置(プリンタド
ライバ)100は、アプリケーション10とプリンタ4
0の中間に設けられ、上記アプリケーション10により
印刷指示された電子ファイルのコードデータ(電子ファ
イルの内容)に対して埋込印刷するための被符号化デー
タ及び当該電子ファイルの印刷パラメータ(プリンタ制
御情報)を入力するユーザ入力部20、ユーザ入力部2
0からの入力データに基づき上記コードデータに上記被
符号化データを基に生成した埋め込み画像(埋込情報)
を合成し、印刷データとしてプリンタ40に出力する埋
込情報生成処理部30とを具備して構成される。
【0028】更に、埋込符号生成処理部30は、アプリ
ケーション10から入力されるコードデータを解析して
レイアウト情報や背景色情報等のデータ構成パラメータ
を抽出するコードデータ解析部302、ユーザ入力部2
0から入力される上記印刷指示された電子ファイルの印
刷パラメータを考慮して、同ユーザ入力部20から入力
される被符号化データを上記コードデータに埋め込むべ
き埋め込み画像(埋込符号)に変換する埋め込みデータ
生成部303、上記印刷指示された電子ファイルに対し
て上記埋め込み画像を上記データコード解析部302に
より解析されたデータ構成パラメータ(レイアウト情報
や余白情報等)に応じて合成し上記印刷データ(合成画
像)を生成する出力画像生成部304、コードデータ解
析部302,埋め込みデータ生成部303,出力画像生
成部304を統括的に制御する制御部301とを具備し
て構成される。
【0029】ユーザ入力部20は、例えばアプリケーシ
ョン10から任意の電子ファイルに対する印刷指示があ
った際、所望のデータの入力項目を画面上に表示して当
該データの入力を受け付ける例えば図2に示すようなプ
リントダイアログによって実現される。
【0030】アプリケーション10からの印刷指示に対
してユーザ入力20から上記プリントダイアログを用い
て入力される印刷パラメータとしては、例えば、N−u
p情報、拡大/縮小情報、解像度情報、マージン情報等
がある。埋め込みデータ生成部303は、これら印刷パ
ラメータの解析機能を有し、当該印刷パラメータを考慮
に入れて埋め込み画像の生成処理を行う。
【0031】一方、コードデータ解析部302は、アプ
リケーション10から入力されるコードデータから印刷
対象の電子ファイルのレイアウト情報あるいは背景色情
報等を解析する機能を有する。
【0032】また、出力画像生成部304は、埋め込み
データ生成部303で生成された埋め込み画像をコード
データ解析部302で解析されたレイアウト情報や背景
色情報等に基づいてアプリケーション10から入力され
るコードデータに合成し、出力データとしてプリンタ4
0に出力する。
【0033】このように、本発明のプリンタドライバ1
00は、アプリケーション10とプリンタ40との間に
配置され、印刷時にアプリケーション10から送られて
くる電子ファイルのコードデータを解析する機能、印刷
時の印刷パラメータ(解像度、拡大/縮小率、解像度、
N−up情報等)を解析する機能、バーコードやグリフ
コードなどの埋込符号を発生する機能を備え、印刷機能
を備えるアプリケーションであれば、いかなるアプリケ
ーションで作成された電子ファイルに対しても、文書レ
イアウトや印刷パラメータ等に応じて最適な埋込符号を
埋め込むことができるように構成されている。
【0034】以下、このプリンタドライバ100におけ
る種々の電子ファイルに対する符号埋め込み印刷処理動
作を説明する。まず、このプリンタドライバ100で
は、様々なアプリケーションのデータに対して埋込符号
を出力できる。図3は、ワープロ、スプレッドシート、
ドロウイングツールの各アプリケーション(10)から
それぞれの電子ファイルを印刷して埋込符号(同図斜線
部)を埋め込む場合の印刷イメージを示したものであ
る。
【0035】この印刷処理は、例えば次のように実現で
きる。まず、ユーザが上記各アプリケーション10で電
子ファイルの印刷を実行すると、図2に示す如くのプリ
ントダイアログが表示される。ここで、符号化したいデ
ータ(被符号化データ)を入力する。特に、図2におけ
るダイアログ上では、データ型として「整数」、値とし
て「1234567890」を符号化する例を示している。被符号
化データを入力した後、ダイアログ上の「OK」ボタン
を押すと、プリンタドライバ100内で上記被符号化デ
ータの符号化が行われ、プリント出力に対して埋込符号
が印字される。
【0036】アプリケーション10とプリンタ40間に
位置して埋込符号の埋め込みを行う当該プリンタドライ
バ100によれば、印刷機能を備えるアプリケーション
であれば、図3に示したようなワープロ、スプレッドシ
ート、ドロウイングツールなど全てのアプリケーション
からその中の電子ファイルに対して埋込符号の埋め込み
が可能となる。
【0037】また、このプリンタドライバ100は、あ
るアプリケーション(10)の電子ファイルの印刷に際
してN−up印刷や拡大/縮小印刷等、データの大きさ
の変更を伴う印刷指示が出された場合、この変更後のデ
ータの大きさに拘わらず常に最適な大きさ(符号認識時
に誤認識を招来することのない大きさ)で埋込符号の埋
め込みを行うことができる。
【0038】図4は、本発明のプリンタドライバ100
の処理による印刷出力例として、1−up印刷時と2−
up印刷時の符号埋め込み印刷出力例を示している。こ
の場合、アプリケーション10から電子ファイルの印刷
指示があると、プリンタドライバ100では、ユーザが
プリントダイアログで設定したN−up情報を調べ、N
−upであった場合(すなわち、Nが1でない場合)、
用紙に出力される符号(同図斜線部)の大きさが1−u
p印刷時と同じ大きさになるように符号の大きさを面積
N倍にしてプリンタ40に送出する。これにより、1−
up印刷時にも2−up印刷時にも埋込符号の面積が常
に同じ大きさに保たれ、読み取り装置により当該埋込符
号を正しく認識できる可能性が高くなる。拡大/縮小印
刷時にも、プリンタドライバ100がN−up印刷時と
同様の制御を実施することにより、どのような拡大/縮
小率で印刷しても埋込符号を常に同じ大きさで用紙等の
媒体にプリント出力できる。
【0039】また、本発明のプリンタドライバ100で
は、あるアプリケーション(10)の電子ファイルの印
刷に際して当該ファイルデータに背景色が設定されてい
る場合、このデータの背景色に起因する誤認識を避け得
る最良の形態で埋込符号の埋め込みを行うことができ
る。
【0040】図5は、文書アプリケーション(10)上
の電子ファイルに背景色が設定されている場合における
当該電子ファイル印刷時の符号埋め込み印刷イメージを
示した図である。この場合、アプリケーション10から
電子ファイルの印刷指示があると、プリンタドライバ1
00は、上記アプリケーション10から送られてくるコ
ードデータより、印刷指示された電子ファイル(文書内
容)の背景色情報を解析し、背景色がある場合には、上
記電子ファイルに対する埋込符号合成画像生成に際し
て、この時の埋込符号生成領域とその周囲に白抜きの領
域を形成し、その上に埋め込み符号を出力する制御を行
う。これにより、その埋込符号を読み取った場合におけ
る誤認識を低減することができる。
【0041】また、本発明のプリンタドライバ100で
は、あるアプリケーション(10)の電子ファイルの印
刷に際して該電子ファイルの印刷パラメータから空き領
域を認識して、この空き領域に対して自動レイアウト処
理により埋込符号の埋め込みを行うことができる。図6
は、あるアプリケーション(10)により2ページ分の
電子ファイル(文書)を印刷する時の自動レイアウト処
理に基づく符号埋め込み印刷結果の一例を示す図であ
る。この場合、アプリケーション10から電子ファイル
の印刷指示があると、プリンタドライバ100では、上
記アプリケーション10から送られてくるコードデータ
より、印刷指示された文書の各ページのレイアウト情報
を解析し、他方、当該印刷指示に際してユーザ入力部
(プリントダイアログ)20により設定された上記文書
の各ページに対するマージン情報(余白領域)を抽出
し、これらレイアウト情報とマージン情報とに基づき、
上記文書の各ページの文字、図等に重なることがない領
域へ埋込符号(同図斜線部)を出力する。
【0042】この埋込符号に基づくプリント出力の結
果、上記文書の1ページに相当するプリント出力用紙
(同図左側)に対しては、当該用紙の右下部分の余白領
域内に埋込符号が印刷され、上記文書の2ページに相当
するプリント出力用紙(同図右側)に対しては、当該用
紙の右上部分の余白領域内に埋込符号が印刷される。
【0043】次に、本発明のプリンタドライバ100を
含むシステム全体の概略動作について図7に示すフロー
チャートを参照して詳述する。この場合におけるシステ
ムの概略構成を図8に示している。すなわち、本プリン
タドライバ100は、アプリケーション10とプリンタ
40との間に存在し、更にプリンタドライバ100とア
プリケーション10間には、OS(オペレーティング・
システム)が介在している。
【0044】アプリケーション10は、当該アプリケー
ション10により生成された電子ファイルの印刷時、例
えば同図上部に示すような印刷ダイアログを表示する機
能を持つ。このアプリケーション10の印刷ダイアログ
において、例えばプロパティを選択することにより、プ
リンタドライバ100のプリントダイアログがオープン
する。このプリンタドライバ100のプリントダイアロ
グは、図2に示す様なものである。ユーザは、このプリ
ントダイアログを用いて、上記アプリケーション10か
ら印刷しようとする電子ファイルの印刷パラメータや符
号化しようとするデータ(被符号化データ)を入力す
る。
【0045】上記アプリケーション10において、ある
電子ファイルの編集を行っている間(ステップ70
1)、このアプリケーション10とプリンタ40との間
に介在するプリンタドライバ100はアイドル状態にあ
る。この時、上記アプリケーション10の実行の制御を
行うOSは、上記アプリケーション10より何等かのイ
ベントが指示されたかどうかを監視している(ステップ
710)。
【0046】この状態で、上記アプリケーション10よ
り上記編集中の電子ファイルに対して印刷開始の指示が
あると(ステップ702)、OSでは、イベントが発生
しかつそのイベントが印刷指示であることを認識し(ス
テップ710YES)、プリンタドライバ100に対し
て起動の指示を送出する(ステップ711)。これによ
り、プリンタドライバ100が起動状態となり、まず、
初期化の処理を行い、この初期化が完了すると、OSに
対して初期化完了を通知する(ステップ720)。
【0047】一方、OSでは、上記プリンタドライバ1
00への起動指令送出後、プリンタドライバ100から
初期化完了通知があるかどうかを監視しており、この状
態でプリンタドライバ100より初期化完了通知を受け
取ると(ステップ712YES)、当該プリンタドライ
バ100の準備が完了したとの認識により、アプリケー
ション10に対して印刷準備完了通知を送出する(ステ
ップ713)。
【0048】また、アプリケーション10では、ステッ
プ702において印刷指示を発した後、OSの処理が完
了したかどうかを監視しており、OSより印刷準備完了
通知を受け取ることにより(ステップ703YES)、
OSの処理が完了したと判断し、そのOSに対してGD
I(Graphic Device Independent)コードを出力する
(ステップ704)。上記GDIコードを受け取ったO
Sでは、GDIエンジンを起動してGDIコード処理サ
ービスを実施する(ステップ714)。この処理によ
り、プリンタドライバ100に対してGDIコードを送
出する。
【0049】上記ステップ704→ステップ714の処
理は、前述した如く、アプリケーション10からの印刷
指示に基づき図2に示す如くのプリントダイアログ(ユ
ーザ入力部20)を表示し、上記印刷指示によりアプリ
ケーション10から入力される印刷対象の文書ファイル
内容(コードデータ)に対し、符号化しようとするコー
ド(被符号化コード)や上記コードデータに対する印刷
パラメータを上記プリントダイアログを用いてユーザに
より入力する処理に相当する。これらアプリケーション
10から入力するコードデータや上記プリントダイアロ
グを用いて入力される被符号化コード及び印刷パラメー
タは、GDIコード(GDIコマンド列)としてプリン
タドライバ100に出力される。
【0050】プリンタドライバ100は、OSにおける
上記ステップ714の処理により出力されたGDIコー
ドを受け取ると(ステップ721)、その受け取ったG
DIコードを解析し(ステップ722)、次いでその解
析結果に基づき上記印刷指示された電子ファイルに埋め
込むべき機械読み取り符号(埋込符号)を生成し(ステ
ップ723)、更にこの埋込符号を上記印刷指示された
電子ファイルの印刷パラメータ等に応じて当該電子ファ
イルのコードデータに合成した出力画像を生成し(ステ
ップ724)、これをプリンタ40に出力して一連の処
理を終了する。
【0051】ここで、プリンタドライバ100は、上記
出力画像の生成が完了することにより、OSに対して印
刷完了の通知を行う。この間、OSは、プリンタドライ
バ100の処理が完了したかどうかを監視しており、こ
の監視中にプリンタドライバ100から上記印刷完了通
知を受け取ることにより(ステップ715)、プリンタ
ドライバ100の処理が終了したと判断し、印刷動作制
御を終了する(ステップ716)。また、その際、アプ
リケーション10に対しては、OS処理が完了したこと
を通知し、以後、上記のイベント監視ループに戻る。他
方、アプリケーション10では、上記GDIコードの出
力後、OS処理が完了したかどうかを監視し、OSから
の上記OS処理完了通知を受け取ることにより(ステッ
プ705)、一連の印刷処理を終了する。
【0052】上記一連の処理の中で、プリンタドライバ
100は、上記ステップ721〜724の処理を経て、
アプリケーション10から印刷指示のあった電子ファイ
ルに対して、その印刷パラメータ等に応じ、N−up印
刷または拡大/縮小印刷、有背景色印刷、自動レイアウ
ト印刷等の各条件に合致する埋込符号を生成し、この埋
込符号を印刷対象の電子ファイル内容と合成し合成画像
として出力する。この合成画像をプリンタ40によりプ
リントすれば、上記N−upまたは拡大/縮小、有背景
色、自動レイアウト等の各印刷条件毎に、それぞれ図4
〜図6に示すような態様での符号埋め込み印刷出力結果
を得ることができ、当該印刷後の読み取り装置による埋
込符号の誤認識低減に寄与できる。
【0053】次に、本発明のプリンタドライバ100に
おけるアプリケーション10の電子ファイルに対する上
記各印刷条件毎の処理動作について順次説明する。ま
ず、図4に示す如く、N−up印刷時における埋込符号
生成処理の一例を図9に示すフローチャートを参照して
詳述する。この場合、プリンタドライバ100では、制
御部301を通じてOSよりGDIコードを受け取った
後(ステップ901:図7におけるステップ721)、
コードデータ解析部302により、当該GDIコードが
制御コードであるかどうかを解析し(ステップ90
2)、次いでN−up情報であるかどうかを解析する
(ステップ903)。上記解析の結果、制御コードでな
い場合(ステップ902NO)、この時の解析結果に対
応したN−up処理とは別の処理を行う(ステップ91
0)。同様に、N−up情報でない場合にも(ステップ
903NO)、N−up処理とは別の処理に移行する
(ステップ920)。
【0054】これに対して、上記GDIコードがN−u
p情報であった場合(ステップ903YES)、制御部
301は、そのN−up情報を取り込み(ステップ90
4)、更に次のGDIコードを取得する準備を行う(ス
テップ905)。次いで、GDIコードの受信終了かど
うかを判断し(ステップ906)、受信完了でない場合
には(ステップ906NO)、上記ステップ901〜9
06の処理を繰り返し行い、入力される全てのGDIコ
ードの認識処理を行う。
【0055】これに対して、GDIコードの受信終了で
あった場合(ステップ906YES)、制御部301に
より埋め込みデータ生成部303を起動し、上記プリン
トダイアログにより入力された被符号化データ(埋め込
むべく符号に相当するデータ)とコードデータ解析部3
02によって解析された上記N−up情報とに基づき埋
込符号を生成する(ステップ907)。その具体的な処
理として、埋め込みデータ生成部303は、上記N−u
p情報に基づきup値=nを認識すると共に、上記被符
号化データを埋め込もうとする符号領域の縦及び横の各
長さを、上記認識値nを基に、それぞれ1−up印刷時
の平方根n倍に拡大し、この符号領域内に上記被符号化
データを納めた埋込画像を生成する。
【0056】次に、制御部301により出力画像生成部
304を起動し、埋め込みデータ生成部303で生成さ
れた上記埋め込み画像を、上記アプリケーション10よ
り入力されたコードデータ(印刷対象の電子ファイルの
符号化画像データ)に対してマージすることにより合成
画像を生成する(ステップ908)。この合成画像は、
出力画像生成部304から制御部301を通じてプリン
タ40に出力され、印刷出力される。
【0057】このように、本発明のプリンタドライバ1
00では、N−up印刷時、埋め込もうとする符号の符
号領域をup値=nに応じて拡張して電子ファイルの符
号化画像データにマージしプリンタ40に出力するよう
にしている。これによって、本プリンタドライバ100
により駆動されるプリンタ40からは、例えば図4に示
す如く、1−up印刷時と同サイズの領域内に埋込符号
が印刷されたプリント出力を得ることができる。
【0058】上記処理を行わない装置では、N−up印
刷時、埋込符号領域がN−up印刷時より小さいサイズ
に印刷される結果、その後の符号読み取り装置での符号
読み取りに際して誤認識を生じ易かったが、本発明にお
ける上記処理によれば、埋込符号領域が、常に、1−u
p印刷時と等しいサイズに保たれる結果、上述したよう
な誤認識を大幅に低減できる。なお、ここでは、特に、
N−up印刷時の処理に言及しているが、拡大/縮小印
刷時にも、同様の処理を行い、常に、等倍印刷時と同じ
大きさの埋込符号領域を確保することによって、同様の
効果が期待できる。
【0059】次に、図5に示す如く、背景色を持つ電子
ファイルに埋込符号を印刷する場合の埋込符号生成処理
の一例を図10に示すフローチャートを参照して詳述す
る。この場合、プリンタドライバ100では、制御部3
01を通じてOSよりGDIコード受け取った後(ステ
ップ1001:図7におけるステップ721)、コード
データ解析部302により、そのGDIコードがドロー
情報か、矩形情報か、用紙サイズ程度の大きさかどうか
を順次解析していく(ステップ1002,1003,1
004)。
【0060】上記解析の結果、ドロー情報でない場合
(ステップ1002NO)、この時の解析結果に対応し
た有背景色印刷処理とは別の処理を行う(ステップ10
10)。同様に、矩形情報でない場合にも(ステップ1
003NO)、有背景色印刷処理とは別の処理に移行す
る(ステップ1020)。更に、用紙サイズ程度の大き
さではないと認められた場合(ステップ1004NO)
にも、有背景色印刷処理とは別の処理に移行する(ステ
ップ1030)。
【0061】これに対して、上記GDIコードが、ドロ
ー情報であり、矩形情報であり、用紙サイズほどの大き
さであった場合(ステップ1002,1003,100
4の各判定結果がYES)、コードデータ解析部302
では、上記GDIコードが背景情報であることを確認し
(ステップ1005)、この背景色情報を制御部301
を通じて埋め込みデータ生成部303に転送する。次い
で、制御部301は、次のGDIコードを取得する準備
を行う(ステップ1006)。更に、GDIコードの受
信終了かどうかを判断し(ステップ1007)、受信完
了でない場合には(ステップ1007NO)、上記ステ
ップ1001〜1007の処理を繰り返し行い、入力さ
れる全てのGDIコードの認識処理を行う。
【0062】これに対して、GDIコードの受信終了で
あった場合(ステップ1007YES)、制御部301
により埋め込みデータ生成部303を起動し、上記プリ
ントダイアログにより入力された被符号化データを基に
して埋め込み符号を生成する(ステップ1008)。
【0063】次に、制御部301により出力画像生成部
304を起動し、埋め込みデータ生成部303で生成さ
れた上記埋込符号(埋め込み画像)を、上記アプリケー
ション10より入力されたコードデータ(印刷対象の電
子ファイルの符号化画像データ)に対してマージし、合
成画像を生成する。その際、出力画像生成部304は、
マージ対象の符号化画像データの埋込符号付加領域及び
その周辺をGDIコマンドにより白抜きにする処理を行
う(ステップ1009)。この合成画像は、出力画像生
成部304から制御部301を通じてプリンタ40に出
力され、印刷出力される。
【0064】このように、本発明のプリンタドライバ1
00では、背景色を持つ電子ファイル(符号化画像デー
タ)の印刷時に埋込符号を埋め込む場合、その符号化画
像データの埋込符号付加領域を白抜きとし、該白抜き領
域内に埋込符号をマージし、プリンタ40に出力するよ
うにしている。これによって、本プリンタドライバ10
0により駆動されるプリンタ40からは、例えば図5に
示す如く、上記白抜き領域によって背景色と明確に隔て
られた埋込符号が印刷されたプリント出力を得ることが
できる。上記処理を行わない装置では、有背景色印刷
時、背景色と埋め込み符号とが一緒に読み取られること
により、その後の符号読み取り装置での符号読み取りに
際して誤認識を生じ易かったが、本発明における上記処
理によれば、埋込符号が、背景色画像の白抜き領域内に
埋め込まれる結果、上述したような誤認識を低減でき
る。
【0065】次に、図6に示す如く、電子ファイルに自
動レイアウト処理により埋込符号を印刷する場合の埋込
符号生成処理の一例を図11に示すフローチャートを参
照して詳述する。この場合、プリンタドライバ100で
は、制御部301を通じてOSよりGDIコード受け取
った後(ステップ1101:図7におけるステップ72
1)、コードデータ解析部302により、そのGDIコ
ードが画像であるか、文字であるか、あるいはドロー情
報であるかを順次解析していく(ステップ1102,1
103,1104)。
【0066】上記解析の結果、GDIコードが画像の場
合(ステップ1102YES)、コードデータ解析部3
02は、当該画像の縦、横のサイズから画像領域を認識
する(ステップ1110)。また、上記GDIコードが
文字の場合(ステップ1103YES)、コードデータ
解析部302は、その中の例えば文字フォント、文字ス
タイル、文字数等から連続する文字領域を認識する(ス
テップ1120)。更に、上記GDIコードがドロー情
報の場合(ステップ1104YES)、コードデータ解
析部302は、当該GDIコードを対象に表の判定や図
表の判定を行い、その判定結果に基づきドロー情報領域
を認識する(ステップ1140)。なお、上記GDIコ
ードが、画像ではなく、文字でもなく、ドロー情報でも
ない場合(ステップ1102,1103,1104の各
判定結果がNO)、制御部301では、この時の解析結
果に対応した自動レイアウト処理とは別の処理を行う
(ステップ1130)。
【0067】上述の各処理により、画像、文字、ドロー
情報の情報領域を認識した後、制御部301は、次のG
DIコードを取得する準備を行う(ステップ115
0)。更に、GDIコードの受信終了かどうかを判断し
(ステップ1151)、受信完了でない場合には(ステ
ップ1151NO)、上記ステップ1101〜1151
の処理を繰り返し行い、入力される全てのGDIコード
の認識処理を行う。
【0068】これに対して、GDIコードの受信終了で
あった場合(ステップ1151YES)、引き続きコー
ドデータ解析部302は、上記画像、文字、ドロー情報
の各情報領域の認識結果から、上記印刷対象の電子ファ
イルのレイアウト情報を生成し(ステップ1152)、
出力画像生成部304に転送する。
【0069】次いで、埋め込みデータ生成部303で
は、上記プリントダイアログ(ユーザ入力部20)によ
り入力された被符号化データを基にして埋め込み符号を
生成する(ステップ1153)。
【0070】更に、制御部301により出力画像生成部
304を起動し、埋め込みデータ生成部303で生成さ
れた上記埋込符号(埋め込み画像)を、上記アプリケー
ション10より入力されたコードデータ(印刷対象の電
子ファイルの符号化画像データ)に対してマージし、合
成画像を生成する。その際、出力画像生成部304は、
コードデータ解析部302で生成された上記レイアウト
情報と上記プリントダイアログ(ユーザ入力部20)か
ら入力されるこの時の印刷対象の電子ファイルのマージ
ン情報とを参照し、上記符号化画像データ上の好適な位
置、すなわち当該符号化画像データ内の文字や図等に重
なることがないような領域(余白部)に上記埋め込み画
像をマージする(ステップ1154)。この合成画像
は、出力画像生成部304から制御部301を通じてプ
リンタ40に出力され、印刷出力される。
【0071】このように、本発明のプリンタドライバ1
00では、電子ファイル(符号化画像データ)の印刷時
に埋込符号を埋め込む場合、自動レイアウト処理によっ
て、上記符号化画像データの余白部内に埋込符号をマー
ジし、プリンタ40に出力するようにしている。これに
よって、本プリンタドライバ100により駆動されるプ
リンタ40からは、例えば図6に示す如く、印刷対象の
電子ファイルの各ページの右下や右上等の文字・画像領
域外の余白部に埋込符号が印刷されたプリント出力を得
ることができる。
【0072】上記処理を行わない装置では、画像や文字
等の本来の原稿情報と埋込符号とが重なり合って印刷さ
れるために、その後の符号読み取り装置での符号読み取
りに際して誤認識を生じ易かったが、本発明における上
記自動レイアウト処理によれば、本来の原稿情報に対し
て埋込符号が重ならないように埋め込まれる結果、上述
したような誤認識の低減が図れる。
【0073】ところで、上記自動レイアウト処理に際し
ては、たとえユーザより「余白領域」が指示されていて
も、印刷対象となる文書側には余白領域が全く存在しな
いこともあり得る。
【0074】この場合の対処方法としては、例えば、以
下のような措置が考えられる。
【0075】・アプリケーションより送られてきたコー
ドデータ(文書内容)を縮小し、余白領域を作り出し
て、当該余白領域に埋込符号を出力する。
【0076】・プリンタに対する用紙出力を1ページ分
増やし、その用紙に埋込符号を出力する。
【0077】更に、本発明のプリンタドライバ100で
は、あるアプリケーション(10)の電子ファイルの印
刷に際して該電子ファイルの印刷パラメータから解像度
情報を認識して、この解像度情報に応じて埋込符号の大
きさを調整して埋込印刷することもできる。この場合に
おいて、埋込符号の印刷後の認識に際して、低解像度の
場合と高解像度の場合では、後者の方が小さな埋込符号
であってもその誤認識に耐えられるという観点から、後
者の場合における埋込符号を前者の場合における埋込符
号より小さな面積となるように生成する。これにより、
高解像度での印刷時には、低解像度での印刷時に比べ
て、印刷対象の文書ファイルの印刷領域の有効利用が図
れる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子ファイルの印刷パラメータを考慮して埋込符号を生
成する一方、上記電子ファイルのコードデータにより解
析した構成情報を考慮して上記埋込符号を上記コードデ
ータに合成し、印刷データとしてプリンタに出力するよ
うにしたため、印刷機能を備えるアプリケーションであ
れば、いかなるアプリケーションからでも電子ファイル
への埋込符号の埋め込み印刷ができる。また、上記処理
によれば、アプリケーションの種類によらずに系統立て
た埋込符号の埋め込みが可能となる。
【0079】特に、本発明によれば、上記印刷パラメー
タ中の拡大/縮小率を基に常に例えば等倍印刷時と同じ
大きさの埋込符号を生成するようにしたため、どのよう
な拡大/縮小率での電子ファイルの印刷時にも、常に同
一の大きさの埋込符号の埋め込み印刷ができ、当該埋込
符号読み取り時の誤認識を大幅に低減できる。
【0080】また、本発明によれば、上記印刷パラメー
タ中のN−up情報を基に常に例えば1−up印刷時と
同じ大きさの埋込符号を生成するようにしたため、いか
なるN−up(1,2,4,…)値の電子ファイルの印
刷時にも、常に同一の大きさの埋込符号を埋め込み印刷
でき、当該埋込符号読み取り時の誤認識の低減に寄与で
きる。
【0081】また、本発明によれば、電子ファイルのコ
ードデータを基に作成したレイアウト情報に従い、当該
電子ファイルの文字や図形等に干渉しない位置に埋込符
号を自動レイアウトして出力するようにしたため、どの
ようなレイアウトの電子ファイルに対しても、この電子
ファイルの各ページ毎のレイアウトを阻害することなく
埋込符号を埋め込み印刷することができる。その際、文
書レイアウトを阻害しない領域を埋込位置として決定す
る処理が自動でなされることから、ユーザは電子ファイ
ルの編集時に細かいレイアウト指定を行う必要がなく、
編集効率の向上が見込める。
【0082】また、本発明によれば、電子ファイルのコ
ードデータの解析結果から背景色を認識することによ
り、該背景色中に白抜き領域を設定し、該白抜き領域内
に埋込符号を出力するようにしたため、どのような背景
色を持つ電子ファイルの印刷時にも、その後の埋込符号
の読み取り時に背景色による誤認識が起こらないように
埋込符号の埋め込み印刷が行える。また、電子ファイル
の背景色を考慮した符号埋め込み制御を自動で行う本発
明によれば、ユーザは電子ファイルの編集時に背景色の
指定を気にかける必要がない。
【0083】また、本発明によれば、上記印刷パラメー
タ中の解像度に応じて埋込符号の大きさを調整する処理
を行うようにしたため、どのようなプリント出力解像度
で印刷しても、常に最適サイズ(元文書を阻害しないよ
うにできるだけ小さく、かつ符号読み取り時に誤認識が
避けられる十分なサイズ)で埋込符号を埋め込み印刷で
きる。これにより、例えば、高解像度での印刷時には、
低解像度での印刷時に比べて、より小さな埋込符号を出
力することにより、文書ファイルの印刷領域の有効利用
が図れる。
【0084】また、本発明によれば、アプリケーション
と既存のプリンタドライバとの間に介在させ、既存のプ
リンタドライバを呼び出し、埋込符号をそのプリンタド
ライバに出力するだけの処理で済む構成であることか
ら、埋込符号を埋め込むための専用システムを必要とし
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる埋込情報生成装
置の機能ブロック図。
【図2】本発明装置の符号埋め込み印刷時の入力画面の
一例を示す図。
【図3】本発明装置の各種ファイルに対する符号埋め込
み印刷イメージを示す図。
【図4】本発明装置のN−up印刷時の符号埋め込み印
刷イメージを示す図。
【図5】本発明装置の有背景色ファイルに対する符号埋
め込み印刷イメージを示す図。
【図6】本発明装置の自動レイアウト処理による符号埋
め込み印刷イメージを示す図。
【図7】本発明装置を含むシステム全体の処理動作を示
すフローチャート。
【図8】図7における処理動作を行うシステムの概略構
成を示す図。
【図9】本発明装置のN−up印刷時の符号生成処理を
示すフローチャート。
【図10】本発明装置の有背景色ファイル印刷時の符号
生成処理を示すフローチャート。
【図11】本発明装置の自動レイアウト処理時の符号生
成処理を示すフローチャート。
【符号の説明】 10…アプリケーション,20…ユーザ入力部(プリン
トダイアログ)、30…埋込符号生成処理部、301…
制御部、302…コードデータ解析部、303…埋め込
みデータ生成部、304…出力画像生成部、40…プリ
ンタ、100…埋込符号生成装置(プリンタドライバ)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アプリケーションにより印刷指示された
    電子ファイルに埋め込むための被埋込情報を入力すると
    共に、 前記電子ファイルの印刷パラメータを解析し、該解析結
    果に応じて前記被埋込情報から成る埋込符号を生成し、 更に、前記電子ファイルのコードデータを解析し、該解
    析結果に応じて前記埋込符号を前記コードデータに合成
    し、印刷データとして出力することを特徴とする埋込符
    号生成方法。
  2. 【請求項2】 前記印刷パラメータの解析結果として、
    少なくともN−up情報、拡大/縮小情報、解像度情
    報、余白情報を抽出することを特徴とする請求項1記載
    の埋込符号生成方法。
  3. 【請求項3】 前記N−up情報の抽出時、前記被埋込
    情報を埋め込む領域が常に同一の大きさとなるべく前記
    埋込符号を生成することを特徴とする請求項2記載の埋
    込符号生成方法。
  4. 【請求項4】 前記拡大/縮小情報の抽出時、前記被埋
    込情報を埋め込む領域が常に同一の大きさとなるべく前
    記埋込符号を生成することを特徴とする請求項2記載の
    埋込符号生成方法。
  5. 【請求項5】 前記解像度情報の抽出時、前記被埋込情
    報を埋め込む領域が当該解像度が高いほど小さな大きさ
    となるべく前記埋込符号を生成することを特徴とする請
    求項2記載の埋込符号生成方法。
  6. 【請求項6】 前記コードデータの解析結果として、少
    なくとも当該コードデータの背景色情報及びレイアウト
    情報を抽出することを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか記載の埋込符号生成方法。
  7. 【請求項7】 前記背景色情報の抽出時、該背景色情報
    中に白抜き領域を設定し、該白抜き領域に前記埋込情報
    を合成することにより前記印刷データを生成することを
    特徴とする請求項6記載の埋込符号生成方法。
  8. 【請求項8】 前記レイアウト情報の抽出時、当該レイ
    アウト情報と前記印刷パラメータ中の前記余白情報とに
    基づき前記コードデータの余白部を特定し、該余白部に
    前記埋込情報を合成することにより前記印刷データを生
    成することを特徴とする請求項6記載の埋込符号生成方
    法。
  9. 【請求項9】 前記コードデータの余白部を特定できな
    かった場合、当該コードデータを縮小する手段を有し、
    該縮小手段の縮小処理により生じた余白部に前記埋込符
    号を合成することを特徴とする請求項8記載の埋込符号
    生成方法。
  10. 【請求項10】 前記コードデータの余白部を特定でき
    なかった場合、余白出力ページを追加し、該余白出力ペ
    ージに前記埋込符号を合成することを特徴とする請求項
    8記載の埋込符号生成方法。
  11. 【請求項11】 アプリケーションにより印刷指示され
    た電子ファイルに埋め込むための被埋込情報を入力する
    被埋込情報入力手段と、 前記電子ファイルの印刷パラメータを解析し、該解析結
    果に応じて前記被埋込情報から成る埋込符号を生成する
    埋込符号生成手段と、 前記電子ファイルのコードデータを解析するコードデー
    タ解析手段と、 前記埋込符号を前記コードデータ解析手段の解析結果に
    応じて前記コードデータに合成し、印刷データとして出
    力する出力データ生成手段とを具備することを特徴とす
    る埋込符号生成装置。
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