JPH1133658A - 発熱体の冷却装置およびその製造方法 - Google Patents

発熱体の冷却装置およびその製造方法

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JPH1133658A
JPH1133658A JP19867697A JP19867697A JPH1133658A JP H1133658 A JPH1133658 A JP H1133658A JP 19867697 A JP19867697 A JP 19867697A JP 19867697 A JP19867697 A JP 19867697A JP H1133658 A JPH1133658 A JP H1133658A
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JP
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shaped
metal block
pipe
heat pipe
heating element
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JP19867697A
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Inventor
Isao Yoshinaga
功夫 好永
Shinji Miyazaki
真二 宮崎
Hisaaki Yamakage
久明 山蔭
Kenji Kataoka
憲二 片岡
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属ブロックからヒートパイプへの伝熱特性
が低下し、発熱体の冷却特性も低下し、安定した冷却性
能を得ることができない。また、単管のヒートパイプで
あり、作動液の充填作業に時間を要している。 【解決手段】 発熱体が装着され、貫通孔5aが複数形
成された金属ブロック5と、U字状に形式され金属ブロ
ック5の貫通孔5aに挿着され、U字部6aが金属ブロ
ック5に位置し、U字両端部6bが金属ブロック5の上
方に延在するU字状ヒートパイプ6と、U字状ヒートパ
イプ6のU字両端部6bに積層された放熱フィン7と、
U字状ヒートパイプ6の内部を真空排気した後に所定量
封入された作動液8とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はサイリスタなどの
半導体素子等の発熱体を効率よく冷却するための熱交換
器に使われる高性能薄型放熱フィンとヒートパイプを用
いた小型・軽量で大容量の発熱体の冷却装置およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の発熱体の冷却装置として、半導体
素子等の発熱体を冷却する場合、放熱フィンを設ける空
冷方式や水冷方式、あるいは図12に示すような、例え
ば特開平5−13630号公報に示されるヒートパイプ
を利用した冷却装置がある。図12において、1は熱伝
導の良好な銅などから成るヒートパイプであり、1aは
ヒートパイプ1の受熱部、1bはヒートパイプ1の放熱
部である。2はヒートパイプ1の放熱部1bに装着され
た銅やアルミニウムなどから成る多数枚積層された放熱
フィン、3は図示しないがサイリスタなどの半導体素子
等の発熱体が表面に接触して装着された銅やアルミニウ
ムなどから成る金属ブロックであり、ヒートパイプ1の
受熱部1aが挿着される孔3aが形成されている。すな
わち、金属ブロック3の孔3aにそれぞれヒートパイプ
1の受熱部1aが挿着される。4はヒートパイプ1の内
部を真空排気した後に封入された作動液である。
【0003】次に動作について説明する。サイリスタな
どの半導体素子等の発熱体は金属ブロック3表面に接触
して装着されており、発熱体より発せられた熱は金属ブ
ロック3へ伝わり、金属ブロック3内に挿着されたヒー
トパイプ1の受熱部1aに伝わる。ヒートパイプ1の受
熱部1aに伝わった熱は、内部に封入された作動液4を
加熱する。作動液4は内部が真空減圧されているため
に、加熱されることにより沸騰気化し蒸気となってヒー
トパイプ1の放熱部1bへ移動する。ヒートパイプ1の
放熱部1bへ移動した蒸気は、ヒートパイプ1の放熱部
1b内表面において潜熱をヒートパイプ1の放熱部1b
内表面に受け渡した後、凝縮・液化し重力によって再度
ヒートパイプ1の受熱部1aへ還流する。ヒートパイプ
1の放熱部1b内表面に伝わった熱は熱伝導によって放
熱フィン2に伝わり、放熱フィン2部から図示しないフ
ァン等によって外部空気に放出される。これらの一連の
動作が繰り返されることにより発熱体を冷却する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来装置では、ヒートパイプ1内に真空減圧の上封入さ
れた作動液4の潜熱によって発熱体から発せられた熱を
大気中に放出する構造のものであるが、放熱フィン2と
ヒートパイプ1、金属ブロック3とヒートパイプ1の間
に隙間が生じ熱抵抗が大きくなる。そのため、この隙間
に熱伝導率の高い充填材(はんだ等)を充填している
が、これらの隙間に均一に充填することは困難である。
したがって、金属ブロック3からヒートパイプ1の受熱
部1aへの伝熱特性が低下し、発熱体の冷却特性も低下
する。また、各ヒートパイプ1が単独で設置されている
ため、例えばその冷却能力を大きくするためにヒートパ
イプ1を増やした場合等には真空排気し作動液4を封入
する作業が大幅に時間がかかってしまう点や各ヒートパ
イプ1が独立した単管であるので熱輸送量の限界がある
などの課題がある。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、冷却特性の向上や製作時間の
短縮化が図れる発熱体の冷却装置およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る発熱体の
冷却装置は、発熱体が装着され貫通孔が複数形成された
金属ブロックと、U字状に形成され金属ブロックの貫通
孔に挿着され、U字部が金属ブロックに位置し、U字両
端部が金属ブロックの上方に延在するU字状ヒートパイ
プと、U字状ヒートパイプのU字両端部に積層されて挿
着された放熱フィンと、U字状ヒートパイプの内部を真
空排気した後に所定量封入された作動液とを設けたもの
である。
【0007】また、発熱体が装着され貫通孔が複数形成
された金属ブロックと、U字状に形成され金属ブロック
の貫通孔に挿着され、U字両端部が金属ブロックに位置
し、U字両端部が金属ブロックの上方に延在するU字状
ヒートパイプと、U字状ヒートパイプのU字部に積層さ
れて挿着された放熱フィンと、U字状ヒートパイプの内
部を真空排気した後に所定量封入された作動液とを設け
たものである。
【0008】また、金属ブロックに貫通孔を形成する工
程と、金属ブロックの貫通孔にU字状ヒートパイプを挿
着する工程と、U字状ヒートパイプに放熱フィンを積層
して挿着する工程と、U字状ヒートパイプと放熱フィン
および金属ブロックとを拡管により密着させる工程と、
U字状ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定量の
作動液を封入する工程とを備えた製造方法である。
【0009】また、発熱体が装着され貫通孔が複数形成
された金属ブロックと、この金属ブロックの貫通孔に挿
着されたU字型パイプとこのU字型パイプの両端開口を
連通するベント管とから構成されるループ形ヒートパイ
プと、このループ形ヒートパイプの金属ブロック外に延
在する部分に積層して挿着された放熱フィンと、ループ
形ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定量封入さ
れた作動液とを設けたものである。
【0010】また、金属ブロックに貫通孔を形成する工
程と、金属ブロックの貫通孔にU字型パイプを挿着する
工程と、U字型パイプに放熱フィンを積層して挿着する
工程と、U字型パイプと放熱フィンおよび金属ブロック
とを拡管により密着させる工程と、U字型パイプの両端
開口をベント管により連通し、ループ形ヒートパイプを
構成する工程と、ループ形ヒートパイプの内部を真空排
気した後に所定量の作動液を封入する工程とを備えた製
造方法である。
【0011】また、請求項4において、金属ブロックの
貫通孔内に位置する何れか一方側のU字型パイプが金属
ブロックと密着され、他方側のU字型パイプと金属ブロ
ックとの間に断熱体が設けられたものである。
【0012】また、請求項4において、何れか一方側の
U字型パイプが金属ブロックの貫通孔内を貫通して挿着
され、他方側のU字型パイプが金属ブロック外に配置さ
れたものである。
【0013】また、請求項1、2、4、6のいずれかに
おいて、金属ブロックを複数に分割したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図1に
基づいて説明する。図1において、5は図示しないがサ
イリスタなどの半導体素子等の発熱体が表面に接触して
装着された銅やアルミニウムなどから成る金属ブロック
であり、複数の貫通孔5aが形式されている。6はU字
状に形式され、金属ブロック5に形式された貫通孔5a
に挿着され、U字部6aが金属ブロック5に位置し、U
字両端部6bが金属ブロック5の上方に延在するU字状
ヒートパイプであり、熱伝導の良好な銅などから成る。
7はU字状ヒートパイプ6のU字両端部6bに装着され
た銅やアルミニウムなどから成る多数枚積層された高性
能薄型の放熱フィン、8はU字状ヒートパイプ6の内部
を真空排気させた後、所定量封入された作動液である。
【0015】次に動作について説明する。作動液8の充
填方法は、U字状ヒートパイプ6のU字両端部6bの一
方側を予め封止しておき、他方側からU字状ヒートパイ
プ6の内部を真空に引き、所定の真空度に達した後に、
作動液8を所定量封入する。封入が完了した後にU字両
端部6bの他方側端部を封止することにより、U字状ヒ
ートパイプ6が構成される。このように、U字状ヒート
パイプ6としたことにより、従来のような単管のヒート
パイプと比べて、作動液の充填作業が半分でよくなり、
作業時間を大幅に短縮することができる。また、作動液
の充填量を管理することは重要であり、従来のような単
管のヒートパイプでは1本毎に作動液の充填量を管理す
る必要があるため、その管理に多大の時間を要すととも
に作動液の量の均一管理も困難であるが、U字状ヒート
パイプ6であれば、1本で2本分について作動液の量を
均一でき、しかも作動液の管理も短時間で行うことがで
きる。
【0016】実施の形態2.この発明の実施の形態2を
図2に基づいて説明する。図2において、5は金属ブロ
ック、5aは貫通孔、7は放熱フィンである。9はU字
状に形式され、金属ブロック5に形式された貫通孔5a
に挿着され、U字両端部9aが金属ブロック5に位置
し、U字部9bが金属ブロック5の上方に延在するU字
状ヒートパイプであり、熱伝導の良好な銅などから成
る。U字状ヒートパイプ9のU字部9bに放熱封入7が
装着されている。10はU字状ヒートパイプ6の内部を
真空排気させた後、U字両端部9aに所定量封入された
作動液である。
【0017】この実施の形態2は、上述した実施の形態
1のU字状ヒートパイプ6の逆配置構成としたものであ
る。すなわち、U字状ヒートパイプ9のU字両端部9a
を下側、U字部9bを上側としたことにより、上述した
実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、ヒートパ
イプ9として動作している際に、作動液10の沸騰によ
り発生する気泡で持ち上げられた作動液10が、U字部
9bに当たった場合でも、作動液10はU字に沿って円
滑に移動するため、衝撃音を大幅に低減させることがで
きる。
【0018】実施の形態3.この発明の実施の形態3の
製造方法を図3〜図7に基づいて説明する。上述した実
施の形態の冷却装置が十分な冷却性能を発揮するために
は、その製造工程が重要なものとなる。これら各図に基
づいて製造方法について説明する。先ず、図3および図
4に示すように、金属ブロック5に貫通孔5aを形成す
る工程があり、金属ブロック5の材質は熱伝導率が大き
く、且つ機械加工性に優れたアルミニウム(アルミニウ
ム合金を含む)あるいは銅(銅合金を含む)などが適し
ている。貫通孔5aの径はU字状ヒートパイプ6の外径
よりもわずかに大きな寸法で加工する。次に図5に示す
ように、金属ブロック5の貫通孔5aにU字状ヒートパ
イプ6を挿着する工程があり、金属ブロック5の貫通孔
5aの径はU字状ヒートパイプ6の外径よりもわずかに
大きいので、容易に挿入することができる。次に図6に
示すように、U字状ヒートパイプ6に放熱フィン7を積
層して挿着する工程があり、放熱フィン7にはU字状ヒ
ートパイプ6の配置に対応した位置にU字状ヒートパイ
プ6の外径よりもわずかに大きな穴が明けられており、
U字状ヒートパイプ6への積層作業が容易になるように
している。次に図7に示すように、U字状ヒートパイプ
6と放熱フィン7および金属ブロック5とを拡管により
密着させる工程があり、拡管作業はU字状ヒートパイプ
6と放熱フィン7および金属ブロック5の部分について
同時に実施され、U字状ヒートパイプ6の外面と放熱フ
ィン7及び金属ブロック5とが密着される。拡管の方法
としては、パイプの内径よりもわずかに大きな金属球が
先端に付いた棒をパイプの内部に押し込む、あるいはパ
イプの内部に水圧を加えることにより実施されるが、パ
イプが所定の径に拡管されればよく、拡管の方法は限定
されない。そして、U字状ヒートパイプ6の内部を真空
排気した後に所定量の作動液8を封入する工程があり、
拡管後にはU字状ヒートパイプ6の一端側が封止され、
他端側からU字状ヒートパイプ6の内部が真空排気され
た後に作動液8がU字状ヒートパイプ6の内部に封入さ
れ密封される。これらの工程により、発熱体の冷却装置
が製造される。
【0019】この実施の形態3においては、U字状ヒー
トパイプ6と放熱フィン7および金属ブロック5を拡管
作業によって拡管し、U字状ヒートパイプ6の外面と放
熱フィン7及び金属ブロック5とを密着させたことによ
り、放熱フィン7とU字状ヒートパイプ6、金属ブロッ
ク5とU字状ヒートパイプ6との間の隙間を皆無とで
き、熱抵抗を著しく小さなものとでき、金属ブロック5
からU字状ヒートパイプ6への伝熱特性並びにU字状ヒ
ートパイプ6から放熱フィン7への伝熱特性が著しく高
くなり、発熱体の冷却特性がより一層高いものとするこ
とができる。
【0020】なお、この実施の形態3においては、上述
した実施の形態1における発熱体の冷却装置を対象にし
た製造方法について述べたが、上述した実施の形態2に
おける発熱体の冷却装置についても同様な製造方法を適
用でき、同様な効果を奏することは勿論のことである。
【0021】実施の形態4.この発明の実施の形態4を
図8に基づいて説明する。図8において、5は金属ブロ
ック、5aは貫通孔である。11は金属ブロック5に形
式された貫通孔5aに挿着されたU字型パイプ、12は
このU字型パイプ11の両端開口を連通するベント管で
あり、これらU字型パイプ11とベント管12とにより
ループ形ヒートパイプ13が構成され、それらは熱伝導
の良好な銅などから成る。14はループ形ヒートパイプ
13の金属ブロック5外の上方に延在する部分に装着さ
れた銅やアルミニウムなどから成る多数枚積層された高
性能薄型の放熱フィン、15はループ形ヒートパイプ1
3の内部を真空排気させた後、所定量封入された作動液
である。
【0022】この実施の形態4においては、U字型パイ
プ11の上部開口部にベント管12を取り付けること
で、作動液15がループ形ヒートパイプ13の内部をル
ープ状に循環することができる。ループ形ヒートパイプ
13とすることにより、上述した実施の形態1及び実施
の形態2と同様の効果を奏するとともに、作動液15が
ループ形ヒートパイプ13内部をループ状に循環するこ
とができ、作動液15の滞留が少なくなり、ループ形ヒ
ートパイプ13内部の温度がより一層均一となるため、
冷却性能をより一層向上させることができる。
【0023】なお、この実施の形態4においては、ルー
プ形ヒートパイプ13のU字型パイプ11の開口部を上
方部に配置し、その開口部にベント管12を取り付ける
場合について述べたが、ループ形ヒートパイプ13のU
字型パイプ11の開口部を下方部に配置し、その開口部
にベント管12を取り付ける場合も同様の効果を奏す
る。
【0024】実施の形態5.この発明の実施の形態5の
製造方法について図8に基づいて説明する。金属ブロッ
ク5に貫通孔5aを形成する工程と、金属ブロック5の
貫通孔5aにU字型パイプ11を挿着する工程と、U字
型パイプ11に放熱フィン14を積層して挿着する工程
と、U字型パイプ11と放熱フィン14および金属ブロ
ック5とを拡管により密着させる工程と、U字型パイプ
11の両端開口をベント管12により連通し、ループ形
ヒートパイプを構成する工程と、ループ形ヒートパイプ
13の内部を真空排気した後に所定量の作動液15を封
入する工程とを備えた製造方法である。
【0025】この実施の形態5においては、U字型パイ
プ11と放熱フィン14および金属ブロック5とを拡管
により密着させた後、U字型パイプ11の両端開口をベ
ント管12により連通させループ形ヒートパイプ13を
構成する。このベント管12に設けた封入管(図示せ
ず)により、ループ形ヒートパイプ13の内部を真空排
気した後、作動液15を封入し、密封することにより発
熱体の冷却装置を製造することができる。このように、
ループ形ヒートパイプ13のベント管12の部分より真
空排気することで、上述した実施の形態3に比べて真空
排気すべき配管の長さが半分になり、真空排気の時間が
半分程度に短縮でき、作業効率を大幅に改善することが
できる。
【0026】実施の形態6.この発明の実施の形態6を
図9に基づいて説明する。上述した実施の形態4では、
ループ形ヒートパイプ13のU字型パイプ11のU字部
両方が金属ブロック5に密着させた場合について述べた
が、この実施の形態6においては、ループ形ヒートパイ
プ13内部の作動液15を強制的にループ状に循環させ
るための構造を図9に示し、基本的には上述した実施の
形態4で述べた構成と同等である。図9に示すように、
金属ブロック5の貫通孔5a内に位置する何れか一方の
U字型パイプ11の外面が金属ブロック5の貫通孔5a
内面と密着され、他方側のU字型パイプ11の外周と金
属ブロック5の貫通孔5a内面と間に断熱体17が装着
されている。
【0027】ところで、図9において、1つのループ形
ヒートパイプ13に着目した場合、左側のU字型パイプ
11と金属ブロツク5が密着した箇所ではサイリスタ等
の発熱体からの熱が金属ブロック5及びU字型パイプ1
1を介してループ形ヒートパイプ13内部の作動液15
が加熱されて蒸気16が発生し、破線矢印Aで示すよう
に上部に向かう蒸気16の流れが発生する。それに対
し、右側のU字型パイプ11は金属ブロック5との間に
断熱体17が装着されているため、熱はループ形ヒート
パイプ13内部の作動液15には、ほとんど伝達され
ず、蒸気16の発生は抑制されている。左側のU字型パ
イプ11内部で発生した蒸気16の流れは放熱フィン1
4のあるU字型パイプ11部では熱が放熱フィン14か
ら空気中へ放熱されることにより冷却され、作動液15
は凝縮する。凝縮した作動液15は実線矢印Bで示すよ
うに断熱体17で断熱されたU字型パイプ11側の作動
液15に流入する。上記の動作を繰り返すことで、作動
液15はループ形ヒートパイプ13の内部をループ状に
循環することになる。作動液15が循環するとループ形
ヒートパイプ13内部の温度がより均一となり、蒸気流
と液流が一方向となるので単管ヒートパイプのように凝
縮液のもどりが蒸気流に阻害されることがないので熱輸
送量が増大し、金属ブロック5表面の温度を均一にする
ことができるとともに、冷却性能が向上し、サイリスタ
等で加熱された金属ブロック5の温度を大幅に下げるこ
とができる。
【0028】実施の形態7.この発明の実施の形態7を
図10に基づいて説明する。上述した実施の形態6で
は、ループ形ヒートパイプ13の金属ブロック5部にお
いて、U字型パイプ11の一方に金属ブロック5の貫通
孔5aの内面との間に断熱体17を装着して、熱が当該
U字型パイプ11内部の作動液15に伝達しないように
した場合について述べたが、この実施の形態7において
は、図10に示すように、18は例えばサイリスタなど
の半導体素子等の発熱体19が表面に接触して装着され
た銅やアルミニウムなどから成る金属ブロックであり、
複数の貫通孔18aが形式されている。何れか一方側、
例えば図10の図面上左側のU字型パイプ11が金属ブ
ロック18の貫通孔18aに挿着されて密着されてい
る。他方側、例えば図10の図面上右側のU字型パイプ
11が金属ブロック18外部に露出されている。
【0029】ところで、この実施の形態7においては、
他方側のU字型パイプ11を金属ブロック18外部に露
出させることにより、発熱体19からの熱の影響を受け
ることがないので、上述した実施の形態6と同様に作動
液15を強制的にループ状に循環させることができる。
また、金属ブロック18の貫通孔18aは一つのループ
形ヒートパイプ13に対し1つで良く、孔の加工作業を
半減できるとともに、金属ブロック18の薄型化を図る
ことができる。さらに、上述した実施の形態6のような
断熱体17を設ける必要が無く、経済性に優れた装置を
得ることができる。
【0030】実施の形態8.この発明の実施の形態8を
図11に基づいて説明する。上述した各実施の形態にお
ける金属ブロックは一体構造から成る場合について述べ
たが、図11に示すように、金属ブロック20を例えば
2分割構造としてもよい。すなわち金属ブロック20に
ヒートパイプを構成するパイプを貫通させるための穴加
工は、金属ブロック20のハイプ長手方向の距離が長く
なるほど加工が困難になり、特殊な加工となるために加
工費が高価となる。金属ブロック20を分割することに
より、穴加工長さを短くすることができ、加工費を大幅
に低減させることができる。なお、図11は金属ブロッ
ク20を2分割にした例を示したが、3分割以上として
もよい。また、この実施の形態8は、上述した実施の形
態1を対象として述べたが、これに限定されるもので
は、上述した実施の形態2、4、6のものにも適用する
ことができることは勿論のことであり、同様の高価を奏
する。
【0031】
【発明の効果】この発明の請求項1に係る発熱体の冷却
装置は、発熱体が装着され貫通孔が複数形成された金属
ブロックと、U字状に形成され金属ブロックの貫通孔に
挿着され、U字部が金属ブロックに位置し、U字両端部
が金属ブロックの上方に延在するU字状ヒートパイプ
と、U字状ヒートパイプのU字両端部に積層されて挿着
された放熱フィンと、U字状ヒートパイプの内部を真空
排気した後に所定量封入された作動液とを設けたことに
より、作動液の充填作業が半分でよくなり、作業時間を
大幅に短縮できる。
【0032】また、この発明の請求項2に係る発熱体の
冷却装置は、発熱体が装着され貫通孔が複数形成された
金属ブロックと、U字状に形成され金属ブロックの貫通
孔に挿着され、U字両端部が金属ブロックに位置し、U
字両端部が金属ブロックの上方に延在するU字状ヒート
パイプと、U字状ヒートパイプのU字部に積層されて挿
着された放熱フィンと、U字状ヒートパイプの内部を真
空排気した後に所定量封入された作動液とを設けたこと
により、U字状ヒートパイプの動作時、作動液の沸騰に
より発生する衝撃音を大幅に低減させることができる。
【0033】また、この発明の請求項3に係る発熱体の
冷却装置の製造方法は、金属ブロックに貫通孔を形成す
る工程と、金属ブロックの貫通孔にU字状ヒートパイプ
を挿着する工程と、U字状ヒートパイプに放熱フィンを
積層して挿着する工程と、U字状ヒートパイプと放熱フ
ィンおよび金属ブロックとを拡管により密着させる工程
と、U字状ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定
量の作動液を封入する工程とを備えた製造方法としたこ
とにより、放熱フィンとU字状ヒートパイプ、金属ブロ
ックとU字状ヒートパイプとの間の隙間を皆無とでき、
熱抵抗を著しく小さなものとでき、金属ブロックからU
字状ヒートパイプへの伝熱特性並びにU字状ヒートパイ
プから放熱フィンへの伝熱特性が著しく高くなり、発熱
体の冷却特性がより一層高いものとすることができる。
【0034】また、この発明の請求項4に係る発熱体の
冷却装置は、発熱体が装着され貫通孔が複数形成された
金属ブロックと、この金属ブロックの貫通孔に挿着され
たU字型パイプとこのU字型パイプの両端開口を連通す
るベント管とから構成されるループ形ヒートパイプと、
このループ形ヒートパイプの金属ブロック外に延在する
部分に積層して挿着された放熱フィンと、ループ形ヒー
トパイプの内部を真空排気した後に所定量封入された作
動液とを設けたことにより、、作動液がループ形ヒート
パイプ内部をループ状に循環することができ、作動液の
滞留が少なくなり、ループ形ヒートパイプ内部の温度が
より一層均一となるため、冷却性能をより一層向上させ
ることができる。
【0035】また、この発明の請求項5に係る発熱体の
冷却装置の製造方法は、金属ブロックに貫通孔を形成す
る工程と、金属ブロックの貫通孔にU字型パイプを挿着
する工程と、U字型パイプに放熱フィンを積層して挿着
する工程と、U字型パイプと放熱フィンおよび金属ブロ
ックとを拡管により密着させる工程と、U字型パイプの
両端開口をベント管により連通し、ループ形ヒートパイ
プを構成する工程と、ループ形ヒートパイプの内部を真
空排気した後に所定量の作動液を封入する工程とを備え
た製造方法としたことにより、ループ形ヒートパイプの
ベント管の部分より真空排気することで、上述した請求
項3に比べて真空排気すべき配管の長さが半分になり、
真空排気の時間が半分程度に短縮でき、作業効率を大幅
に改善することができる。
【0036】また、この発明の請求項6に係る発熱体の
冷却装置は、請求項4において、金属ブロックの貫通孔
内に位置する何れか一方側のU字型パイプが金属ブロッ
クと密着され、他方側のU字型パイプと金属ブロックと
の間に断熱体が設けられたことにより、蒸気流と液流が
一方向となるので単管ヒートパイプのように凝縮液のも
どりが蒸気流に阻害されることがないので熱輸送量が増
大し、金属ブロック表面の温度を均一にすることができ
るとともに、冷却性能が向上し、金属ブロックの温度を
大幅に下げることができる。
【0037】また、この発明の請求項7に係る発熱体の
冷却装置は、請求項4において、何れか一方側のU字型
パイプが金属ブロックの貫通孔内を貫通して挿着され、
他方側のU字型パイプが金属ブロック外に配置されたこ
とにより、金属ブロックの貫通孔は一つのループ形ヒー
トパイプに対し1つで良く、孔の加工作業を半減できる
とともに、金属ブロックの薄型化を図ることができる。
さらに、上述した請求項6のような断熱体を設ける必要
が無く、経済性に優れた装置を得ることができる。
【0038】また、この発明の請求項8に係る発熱体の
冷却装置は、各請求項1、2、4、6のいずれかにおい
て、金属ブロックを複数に分割したことにより、穴加工
長さを短くすることができ、加工費を大幅に低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す横断面図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す断面図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態3の製作フローを示す
平面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3の製作フローを示す
正面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の製作フローを示す
正面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3の製作フローを示す
正面図図である。
【図7】 この発明の実施の形態3の製作フローを示す
正面図図である。
【図8】 この発明の実施の形態4及び実施の形態5を
示す横断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6を示す横断面図であ
る。
【図10】 この発明の実施の形態7を示す横断面図で
ある。
【図11】 この発明の実施の形態8を示す横断面図で
ある。
【図12】 従来装置を示す横断面図である。
【符号の説明】
5 金属ブロック、5a 貫通孔、6 U字状ヒートパ
イプ、6a U字部、6b U字両端部、7 放熱フィ
ン、8 作動液、9 U字状ヒートパイプ、9a U字
両端部、9b U字部、10 作動液、11 U字型パ
イプ、12 ベント管、13 ループ形ヒートパイプ、
14 放熱フィン、15 作動液、16 蒸気、17
断熱体、18 金属ブロック、18a 貫通孔、20
金属ブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 憲二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体が装着され貫通孔が複数形成され
    た金属ブロックと、U字状に形成され上記金属ブロック
    の貫通孔に挿着され、U字部が上記金属ブロックに位置
    し、U字両端部が上記金属ブロックの上方に延在するU
    字状ヒートパイプと、上記U字状ヒートパイプのU字両
    端部に積層されて挿着された放熱フィンと、上記U字状
    ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定量封入され
    た作動液とを備えたことを特徴とする発熱体の冷却装
    置。
  2. 【請求項2】 発熱体が装着され貫通孔が複数形成され
    た金属ブロックと、U字状に形成され上記金属ブロック
    の貫通孔に挿着され、U字両端部が上記金属ブロックに
    位置し、U字両端部が上記金属ブロックの上方に延在す
    るU字状ヒートパイプと、上記U字状ヒートパイプのU
    字部に積層されて挿着された放熱フィンと、上記U字状
    ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定量封入され
    た作動液とを備えたことを特徴とする発熱体の冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 金属ブロックに貫通孔を形成する工程
    と、上記金属ブロックの貫通孔にU字状ヒートパイプを
    挿着する工程と、上記U字状ヒートパイプに放熱フィン
    を積層して挿着する工程と、上記U字状ヒートパイプと
    上記放熱フィンおよび上記金属ブロックとを拡管により
    密着させる工程と、上記U字状ヒートパイプの内部を真
    空排気した後に所定量の作動液を封入する工程とを備え
    たことを特徴とする発熱体の冷却装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 発熱体が装着され貫通孔が複数形成され
    た金属ブロックと、この金属ブロックの貫通孔に挿着さ
    れたU字型パイプとこのU字型パイプの両端開口を連通
    するベント管とから構成されるループ形ヒートパイプ
    と、このループ形ヒートパイプの上記金属ブロック外に
    延在する部分に積層して挿着された放熱フィンと、上記
    ループ形ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定量
    封入された作動液とを備えたことを特徴とする発熱体の
    冷却装置。
  5. 【請求項5】 金属ブロックに貫通孔を形成する工程
    と、上記金属ブロックの貫通孔にU字型パイプを挿着す
    る工程と、上記U字型パイプに放熱フィンを積層して挿
    着する工程と、上記U字型パイプと上記放熱フィンおよ
    び上記金属ブロックとを拡管により密着させる工程と、
    上記U字型パイプの両端開口をベント管により連通し、
    ループ形ヒートパイプを構成する工程と、上記ループ形
    ヒートパイプの内部を真空排気した後に所定量の作動液
    を封入する工程とを備えたことを特徴とする発熱体の冷
    却装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4において、金属ブロックの貫通
    孔内に位置する何れか一方側のU字型パイプが上記金属
    ブロックと密着され、上記他方側のU字型パイプと上記
    金属ブロックとの間に断熱体が設けられたことを特徴と
    する発熱体の冷却装置。
  7. 【請求項7】 請求項4において、何れか一方側のU字
    型パイプが金属ブロックの貫通孔内を貫通して挿着さ
    れ、上記他方側のU字型パイプが上記金属ブロック外に
    配置されたことを特徴とする発熱体の冷却装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、4、6のいずれかにおい
    て、金属ブロックを複数に分割したことを特徴とする発
    熱体の冷却装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014098507A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Toshiba Corp 熱交換装置
KR101423302B1 (ko) * 2013-02-08 2014-07-24 (주)현성테크노 차량 패널 제조용 프레스 금형의 잠열 제거장치
KR101884420B1 (ko) * 2018-03-21 2018-08-01 서경진 열사이폰을 이용한 3d 프린터의 노즐 방열장치

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