JPH1133376A - 濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法及び希釈装置 - Google Patents

濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法及び希釈装置

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JPH1133376A
JPH1133376A JP20542197A JP20542197A JPH1133376A JP H1133376 A JPH1133376 A JP H1133376A JP 20542197 A JP20542197 A JP 20542197A JP 20542197 A JP20542197 A JP 20542197A JP H1133376 A JPH1133376 A JP H1133376A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃厚次亜塩素酸水溶液を安全に希釈できるよ
うにする希釈方法及び希釈装置を提供する。 【解決手段】 濃厚溶液貯留槽A内の濃厚次亜塩素酸水
溶液1を濃厚溶液供給管16を通して混合希釈溶液槽B
に供給し、希釈水導入槽Dを介して導入された希釈水2
と混合して、所定濃度の次亜塩素酸水溶液3を調製し、
必要に応じて供給用貯留槽Cを介して取出す。濃厚溶液
貯留槽Aに濃厚次亜塩素酸水溶液1を導入するときは、
濃厚溶液貯留槽Aの上部空間A’に発生滞留する塩素ガ
ス含有空気を、塩素ガス導入管23を通して希釈水導入
槽Dの希釈水中に通気させ、塩素ガスを吸収除去して混
合希釈溶液槽Bの上部空間B’及び外気に放出させる。
また、濃厚溶液貯留槽A内の濃厚次亜塩素酸水溶液1を
混合希釈溶液槽Bに供給するときには、混合希釈溶液槽
Bの上部空間B’又は外部の空気を、通気パイプ30を
通して濃厚溶液貯留槽A中に吸入させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば医療施設、
食品工場等における作業者の手や器具の消毒殺菌などに
適した次亜塩素酸水溶液を調製する技術に関し、更に詳
しくは、濃厚次亜塩素酸水溶液を水で希釈して適当な濃
度の次亜塩素酸水溶液を調製できるようにした希釈方法
及び希釈装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、塩素ガスを水中に吹き込んで溶
解させたり、次亜塩素酸ナトリウムを水に溶解させる
と、pHが約4〜6.5の範囲では次亜塩素酸(HCl
O)が生成される。この次亜塩素酸水溶液は、人体に比
較的安全でしかも強力な殺菌作用を有するため、プー
ル、食品等の殺菌に古くから利用されている。また、次
亜塩素酸水溶液は、食塩を添加した水を電気分解するこ
とによって生成することもできる(特公平4−4207
7号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような次亜塩素
酸水溶液を、例えば医療施設、食品工場等で利用しよう
とした場合、大掛かりな塩素ガスの吹き込み設備や水の
電解装置等を設置することは、コスト的にもスペース的
にも無理があるので、工場等で製造した濃厚次亜塩素酸
水溶液を貯留槽等に貯留しておいて、この濃厚次亜塩素
酸水溶液を水で適度に希釈しながら用いることができる
と便利である。
【0004】しかしながら、濃厚次亜塩素酸水溶液は、
塩素ガスが発生しやすく、周囲に発生した塩素ガスが危
険な濃度となる可能性があった。一方、適度な濃度に調
製された次亜塩素酸水溶液を各医療施設や食品工場等に
供給しようとすると、多量の水溶液を運ばなければなら
ず、コスト的にもまた取扱い上からも実施するのは困難
であった。
【0005】したがって、本発明の目的は、濃厚次亜塩
素酸水溶液を安全に希釈できるようにする希釈方法及び
希釈装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の一つは、濃厚次亜塩素酸水溶液を密閉型の
濃厚溶液貯留槽に供給し、この濃厚溶液貯留槽から濃厚
次亜塩素酸水溶液を混合希釈溶液槽に所定量ずつ供給
し、この混合希釈溶液槽において濃厚次亜塩素酸水溶液
を希釈水と混合して所定濃度の次亜塩素酸水溶液を調製
した後、この希釈された次亜塩素酸水溶液を取り出すよ
うにした濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法であって、前
記濃厚溶液貯留槽に濃厚次亜塩素酸水溶液を導入する際
には、前記濃厚溶液貯留槽の上部空間に発生滞留する塩
素ガスを含んだ空気を、希釈水が貯留された水中を通し
て外部及び前記混合希釈溶液槽の上部空間に放出させる
ことにより、塩素を希釈水に溶解吸収させて無害化する
と共に、前記濃厚溶液貯留槽から前記混合希釈溶液槽に
濃厚次亜塩素酸水溶液を供給する際には、それによって
生ずる濃厚溶液貯留槽内の減圧化を解消するため、前記
混合希釈溶液槽の上部空間又は外部の空気を、通気パイ
プを通して前記濃厚溶液貯留槽の濃厚次亜塩素酸水溶液
内部に導入させて、濃厚溶液貯留槽の均圧化を図るよう
にしたことを特徴とする濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方
法を提供するものである。
【0007】また、本発明のもう一つは、濃厚次亜塩素
酸水溶液を貯留する濃厚溶液貯留槽と、この濃厚溶液貯
留槽から供給される濃厚次亜塩素酸水溶液と外部から供
給される希釈水とを混合して所定濃度の次亜塩素酸水溶
液を調製する混合希釈溶液槽と、濃厚溶液貯留槽の上部
空間に発生滞留する塩素ガスを含んだ空気を、前記混合
希釈溶液槽に供給される希釈水中に導入する塩素ガス導
入管と、一端が前記濃厚溶液貯留槽中の濃厚次亜塩素酸
水溶液中に挿入され、他端が前記混合希釈溶液槽の上部
空間又は外部に配置された通気パイプと、前記濃厚溶液
貯留槽中の濃厚次亜塩素酸水溶液を前記混合希釈溶液槽
に供給する送液手段とを備えていることを特徴とする濃
厚次亜塩素酸水溶液の希釈装置を提供するものである。
【0008】本発明によれば、工場等で製造した濃厚次
亜塩素酸水溶液をタンク等に充填して搬送し、医療施設
や食品工場に設置した本発明の希釈装置の濃厚溶液貯留
槽に供給することができる。そして、混合希釈溶液槽
に、濃厚溶液貯留槽の濃厚次亜塩素酸水溶液を供給する
と共に、外部から希釈水を供給して両者を混合し、所定
の濃度の次亜塩素酸水溶液を調製する。この水溶液を必
要に応じて取出し、消毒殺菌水として使用することがで
きる。
【0009】この場合、濃厚溶液貯留槽への濃厚次亜塩
素酸水溶液の供給、あるいは同槽からの濃厚次亜塩素酸
水溶液の送液に伴って、同槽の上部空間の増減が起こ
り、圧力バランスをとるためには、外気との空気の出入
りが必要となる。一方、濃厚溶液貯留槽の上部には、濃
厚次亜塩素酸水溶液から発生する塩素ガスが溜まるが、
上記圧力バランスをとるために単に通気孔を設けると、
その通気孔から塩素ガスが外部に漏出し、この塩素ガス
の漏出は大気との分圧が平衡するまで続くので、非常に
危険であると共に、経済的にも不利である。
【0010】本発明では、濃厚溶液貯留槽への濃厚次亜
塩素酸水溶液の供給時に、濃厚溶液貯留槽の上部空間に
発生滞留した塩素ガスを含んだ空気を、混合希釈溶液槽
に供給される希釈水中に導入することにより、塩素ガス
を希釈水中に再溶解させて塩素濃度を低減させて外部及
び混合希釈溶液槽の上部空間に放出させることができ
る。また、塩素ガスを吸収した希釈水は、濃厚次亜塩素
酸水溶液と混合されて、所定濃度の次亜塩素酸水溶液を
調製するのに利用される。
【0011】また、濃厚溶液貯留槽中の濃厚次亜塩素酸
水溶液を混合希釈溶液槽に送液するときには、通気パイ
プを通して混合希釈溶液槽の上部空間又は外部の空気を
濃厚溶液貯留槽の濃厚次亜塩素酸水溶液中に吸入する。
この場合、通気パイプの断面積は小さく、しかも発生す
る塩素ガスの比重が大きいため、濃厚次亜塩素酸水溶液
を送液するとき以外は塩素ガスが通気パイプ中に滞留し
て、塩素ガスで通気パイプに蓋をするような形になるた
め、濃厚次亜塩素酸水溶液からの塩素の漏出は極めて小
さくなる。こうして、濃厚次亜塩素酸水溶液から発生す
る塩素ガスが外部に漏出することを防ぐと共に、混合希
釈溶液槽の上部空間の塩素ガスの濃度を低減させること
ができる。
【0012】このように、本発明によれば、濃厚溶液貯
留槽中に濃厚次亜塩素酸水溶液を供給するときには、濃
厚溶液貯留槽の上部空間の塩素ガス含有空気を希釈水中
に導入して塩素を溶解吸収させると共に、濃厚溶液貯留
槽中の濃厚次亜塩素酸水溶液を混合希釈溶液槽に送液す
るときには、混合希釈溶液槽の上部空間又は外部の空気
を通気パイプを通して濃厚溶液貯留槽の濃厚次亜塩素酸
水溶液中に吸入させるようにしたことにより、濃厚次亜
塩素酸水溶液から自然発生する塩素ガスを極力外部に漏
出させずに希釈装置内に保持しつつ、所定濃度に希釈さ
れた次亜塩素酸水溶液を調製することができる。
【0013】本発明の好ましい態様においては、前記混
合希釈溶液槽中で所定濃度に調整された次亜塩素酸水溶
液を供給用貯留槽に入れ、この供給用貯留槽から前記所
定濃度の次亜塩素酸水溶液を取出す。これによれば、混
合希釈溶液槽から直接取出す場合よりも安定して、予め
定められた所定の濃度に調整された次亜塩素酸水溶液を
取出すことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づいて本
発明による濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈装置の一実施形
態を説明する。図1に示すように、この希釈装置10
は、縦長の装置本体11を有し、この装置本体11に
は、2つの仕切り部12、13が設けられ、最下段に濃
厚次亜塩素酸水溶液を貯留する濃厚溶液貯留槽A、最上
段に濃厚次亜塩素酸水溶液と希釈水とを混合して所定濃
度の次亜塩素酸水溶液を調製するための混合希釈溶液槽
B、中間に混合希釈溶液槽Bで調製された所定濃度の次
亜塩素酸水溶液を貯留する供給用貯留槽Cが形成されて
いる。
【0015】濃厚溶液貯留槽Aには、例えばタンクロー
リー車等によって運ばれてくる濃厚次亜塩素酸水溶液を
導入するための濃厚溶液導入管14が取付けられ、この
濃厚溶液導入管14は、濃厚次亜塩素酸水溶液1の導入
時に開かれ、それ以外のときには閉じられる弁15を有
している。また、濃厚溶液貯留槽A中の濃厚次亜塩素酸
水溶液1を混合希釈溶液槽Bに供給するための濃厚溶液
供給管16が取付けられ、この濃厚溶液供給管16には
ポンプ17、弁18が設けられている。なお、濃厚溶液
供給管16、ポンプ17、弁18等が、本発明における
送液手段を構成している。
【0016】混合希釈溶液槽Bには、希釈水導入槽Dが
付設されており、この希釈水導入槽Dには、弁19を有
する希釈水導入管20及びそれに連結された管21を通
して希釈水2が導入されるようになっている。そして、
導入された希釈水2は、希釈水導入槽Dの上部切欠き2
2からオーバーフローして、混合希釈溶液槽Bに流入す
るようになっている。
【0017】また、濃厚溶液貯留槽Aの上部空間A’
と、希釈水導入槽Dの底部とを連結する塩素ガス導入管
23が設けられている。塩素ガス導入管24は、濃厚溶
液貯留槽Aの上部空間A’から希釈水導入槽Dの水面よ
り上方に立上った後、再び下降して希釈水導入槽Dの底
部にフィルター24を介して連結されている。これは、
希釈水導入槽D内の水がサイホンの原理によって、濃厚
溶液貯留槽A中に逆流するのを防止するためである。ま
た、フィルター24は、例えば硝子やセラミックス等の
耐腐食性の材質からなるポーラスフイルターからなり、
塩素ガスを含有する空気を多数の小さな気泡にして希釈
水導入槽D内の水中を通過させる役割をなし、それによ
って塩素ガスが希釈水中に溶解しやすくしている。希釈
水中に溶解しきれなかった塩素ガス及び空気は、混合希
釈溶液槽Bの上部空間B’に放出されると共に、その一
部は排気ダクト25を通して外気に放出される。
【0018】なお、濃厚次亜塩素酸水溶液の濃度レベル
が比較的低い場合など、空気中の塩素濃度が低い場合に
は、希釈水導入槽Dを設けることなく、希釈水導入管2
0を混合希釈溶液槽Bの上部に直接連結し、かつ、塩素
ガス導入管24を混合希釈溶液槽Bの底部に直接連結し
て、塩素ガス導入管24から流出する塩素ガスを含有す
る空気を、混合希釈溶液槽Bの希釈水中に直接通気させ
てもよい。
【0019】混合希釈溶液槽Bには、その底部の混合溶
液を上部に送り込む循環管31が取付けられており、こ
の循環管31には、循環ポンプ32と、塩素濃度及びp
Hを測定するセンサ33が取付けられている。また、混
合希釈溶液槽Bには、混合溶液の上限及び下限を検出す
る水位計34が設けられている。そして、センサ33に
より測定した塩素濃度等や、水位計34で検出した水位
に基づいて、図示しない制御装置により、濃厚溶液供給
管16の弁18及び希釈水導入管20の弁19が開閉動
作され、予め定めた所定の濃度の次亜塩素酸水溶液が得
られるように濃厚次亜塩素酸水溶液と希釈水との混合比
が調整されると共に、混合溶液の貯留量が調整されるよ
うになっている。
【0020】混合希釈溶液槽Bと供給用貯留槽Cとは、
弁26を有する連結管27で連結されている。更に、供
給用貯留槽Cには、所定濃度に希釈された次亜塩素酸水
溶液3を取出すための取出管28が連結されており、こ
の取出管28に設けた弁29を開閉することによって、
次亜塩素酸水溶液3を必要に応じて取出すことができる
ようになっている。なお、供給用貯留槽Cを設けること
なく、取出管28を混合希釈溶液槽Bに直接取付けるこ
とも可能である。
【0021】更に、供給用貯留槽Cを貫通し、下端が濃
厚溶液貯留槽A内の濃厚次亜塩素酸水溶液1中に挿入さ
れ、上端が混合希釈溶液槽Bの上部空間B’に配置され
た通気パイプ30が設けられている。
【0022】次に、上記希釈装置10を用いた本発明に
よる濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法の一実施態様を説
明する。本発明で用いる濃厚次亜塩素酸水溶液として
は、塩素ガスを水中に吹き込んで溶解させたもの、水に
次亜塩素酸ナトリウムなどの次亜塩素酸塩を溶解させた
もの、塩化ナトリウム等を添加した水を電気分解したも
のなど、各種の方法で製造した水溶液が使用できる。濃
厚次亜塩素酸水溶液の塩素濃度は、運搬費を低減するた
め、600ppm以上、より好ましくは600〜200
0ppmとすることが好ましい。このような高濃度にな
ると、取扱い中に塩素ガスが自然蒸発するため危険性を
有しているが、本発明の希釈方法によれば、安全に希釈
溶液の製造が可能となる。
【0023】濃厚次亜塩素酸水溶液は、例えばタンクロ
ーリー車等で運搬し、濃厚溶液導入管14を通して、濃
厚溶液貯留槽A内に圧送される。例えば、600ppm
溶液に平衡する上部空気中の塩素濃度は約20ppmで
ある。そこで、濃厚溶液貯留槽Aの容積が150リット
ルで、その中に濃厚次亜塩素酸水溶液130リットルを
導入したとすると、濃厚溶液貯留槽A内に充満した20
ppmの塩素ガスを含んだ空気130リットルが押し出
されることになる。
【0024】この塩素ガス含有空気は、塩素ガス導入管
23を通し、更にフィルター24を通して、希釈水導入
槽Dの底部に小さな多数の気泡となって流出し、希釈水
導入槽D内の水中を通過しつつ希釈水中に溶解する。こ
うして塩素ガスを溶解除去されて塩素ガス濃度が低下し
た空気は、希釈水導入槽Dの上部から、混合希釈溶液槽
Bの上部空間B’及び排気ダクト25に放出される。ま
た、希釈水導入槽Dには、希釈水導入管20及び管21
を通して水道水、井戸水等の希釈水が供給され、オーバ
ーフローした水が希釈水導入槽Dの上部の切欠き22か
ら混合希釈溶液槽Bに供給される。
【0025】一方、濃厚溶液貯留槽Aから、ポンプ17
によって、濃厚溶液供給管16を通して、濃厚次亜塩素
酸水溶液1が混合希釈溶液槽Bに供給される。このと
き、通気パイプ30を通して、混合希釈溶液槽Bの上部
空間B’の空気が濃厚次亜塩素酸水溶液1内に吸入さ
れ、該溶液を通して濃厚溶液貯留槽Aの上部空間A’に
流出するため、同槽内が減圧となって濃厚次亜塩素酸水
溶液の送出が妨げられるのを防止することができる。
【0026】混合希釈溶液槽Bでは、循環ポンプ32に
より循環管31を通して、混合水が循環され、所定濃度
に希釈された次亜塩素酸水溶液が形成される。このと
き、循環管31に設けたセンサ33により、塩素濃度、
pH等が測定され、また、水位計34によって混合水の
水位が測定される。これらの測定値に基づいて、濃厚溶
液供給管16の弁18及び希釈水導入管20の弁19が
開閉制御され、濃厚次亜塩素酸水溶液と希釈水との混合
比率やそれらの流量を調整し、目的とする所定の濃度の
次亜鉛酸水溶液が所定量得られるようになっている。
【0027】こうして所定の濃度に希釈された次亜塩素
酸水溶液は、連結管27を通して供給用貯留槽Cに導入
され、そこに貯留される。そして、供給用貯留槽C中の
次亜塩素酸水溶液は、消毒や殺菌などの必要があるとき
に取出管28から必要量だけ取出すことができる。
【0028】なお、濃厚次亜塩素酸水溶液1を希釈水2
で10倍に薄めて、混合希釈溶液槽B及び供給用貯留槽
C中の次亜塩素酸水溶液の濃度が60ppmとなるよう
にすると、混合希釈溶液槽Bの上部空間B’の塩素濃度
は2ppm以下、供給用貯留槽Cの上部空間C’の塩素
濃度も2ppm以下に抑えることができる。したがっ
て、排気ダクト25を通して排気される空気には、塩素
濃度が2ppm以下しか含まれておらず、大気に放出さ
れたときには、その安全基準である1ppm以下をはる
かに下回った濃度となる。こうして、濃厚次亜塩素酸水
溶液を安全に希釈して使用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
濃厚溶液貯留槽中に濃厚次亜塩素酸水溶液を供給すると
きには、濃厚溶液貯留槽の上部空間の塩素ガス含有空気
を希釈水中に導入して塩素を溶解吸収させると共に、濃
厚溶液貯留槽中の濃厚次亜塩素酸水溶液を混合希釈溶液
槽に送液するときには、混合希釈溶液槽の上部空間又は
外部の空気を通気パイプを通して濃厚溶液貯留槽の濃厚
次亜塩素酸水溶液中に吸入させるようにしたことによ
り、濃厚次亜塩素酸水溶液から自然発生する塩素ガスを
極力外部に漏出させずに希釈装置内に保持しつつ、所定
濃度に希釈された次亜塩素酸水溶液を調製することがで
きる。したがって、工場等で製造した濃厚次亜塩素酸水
溶液を病院や食品工場等に運んで、各現場にて安全に希
釈して使用することが可能となり、医療施設や食品工場
等における衛生対策上寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈装置
の一実施形態を示す模式断面図である。
【符号の説明】
A 濃厚溶液貯留槽 B 混合希釈溶液槽 C 供給用貯留槽 A’、B’、C’ 上部空間 D 希釈水導入槽 1 濃厚次亜塩素酸水溶液 2 希釈水 3 希釈された次亜塩素酸水溶液 10 希釈装置 11 装置本体 12、13 仕切り部 14 濃厚溶液導入管 16 濃厚溶液供給管 17 ポンプ 22 上部切欠き 23 塩素ガス導入管 24 フィルター 25 排気ダクト 27 連結管 28 取出管 30 通気パイプ 31 循環管 32 循環ポンプ 33 センサ 34 水位計(上下限センサ) 15、18、19、26、29 弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃厚次亜塩素酸水溶液を密閉型の濃厚溶
    液貯留槽に供給し、この濃厚溶液貯留槽から濃厚次亜塩
    素酸水溶液を混合希釈溶液槽に所定量ずつ供給し、この
    混合希釈溶液槽において濃厚次亜塩素酸水溶液を希釈水
    と混合して所定濃度の次亜塩素酸水溶液を調製した後、
    この希釈された次亜塩素酸水溶液を取り出すようにした
    濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法であって、前記濃厚溶
    液貯留槽に濃厚次亜塩素酸水溶液を導入する際には、前
    記濃厚溶液貯留槽の上部空間に発生滞留する塩素ガスを
    含んだ空気を、希釈水が貯留された水中を通して外部及
    び前記混合希釈溶液槽の上部空間に放出させることによ
    り、塩素を希釈水に溶解吸収させて無害化すると共に、
    前記濃厚溶液貯留槽から前記混合希釈溶液槽に濃厚次亜
    塩素酸水溶液を供給する際には、それによって生ずる濃
    厚溶液貯留槽内の減圧化を解消するため、前記混合希釈
    溶液槽の上部空間又は外部の空気を、通気パイプを通し
    て前記濃厚溶液貯留槽の濃厚次亜塩素酸水溶液内部に導
    入させて、濃厚溶液貯留槽の均圧化を図るようにしたこ
    とを特徴とする濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法。
  2. 【請求項2】 前記混合希釈溶液槽中で所定濃度に調整
    された次亜塩素酸水溶液を供給用貯留槽に入れ、この供
    給用貯留槽から前記所定濃度の次亜塩素酸水溶液を取出
    す請求項1記載の濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈方法。
  3. 【請求項3】 濃厚次亜塩素酸水溶液を貯留する濃厚溶
    液貯留槽と、この濃厚溶液貯留槽から供給される濃厚次
    亜塩素酸水溶液と外部から供給される希釈水とを混合し
    て所定濃度の次亜塩素酸水溶液を調製する混合希釈溶液
    槽と、濃厚溶液貯留槽の上部空間に発生滞留する塩素ガ
    スを含んだ空気を、前記混合希釈溶液槽に供給される希
    釈水中に導入する塩素ガス導入管と、一端が前記濃厚溶
    液貯留槽中の濃厚次亜塩素酸水溶液中に挿入され、他端
    が前記混合希釈溶液槽の上部空間又は外部に配置された
    通気パイプと、前記濃厚溶液貯留槽中の濃厚次亜塩素酸
    水溶液を前記混合希釈溶液槽に供給する送液手段とを備
    えていることを特徴とする濃厚次亜塩素酸水溶液の希釈
    装置。
  4. 【請求項4】 前記混合希釈溶液槽に連結された供給用
    貯留槽が設けられ、前記混合希釈溶液槽で調製された所
    定濃度の次亜塩素酸水溶液が、前記供給用貯留槽を介し
    て取り出される請求項3記載の濃厚次亜塩素酸水溶液の
    希釈装置。
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