JPH11332984A - 薬液入りシリンジ - Google Patents

薬液入りシリンジ

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JPH11332984A
JPH11332984A JP10144246A JP14424698A JPH11332984A JP H11332984 A JPH11332984 A JP H11332984A JP 10144246 A JP10144246 A JP 10144246A JP 14424698 A JP14424698 A JP 14424698A JP H11332984 A JPH11332984 A JP H11332984A
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JP
Japan
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syringe
chamber
gasket
drug
cylindrical body
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Application number
JP10144246A
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English (en)
Inventor
Masashi Takemoto
昌史 竹本
Shingo Koyama
伸吾 小山
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/28Syringe ampoules or carpules, i.e. ampoules or carpules provided with a needle
    • A61M5/284Syringe ampoules or carpules, i.e. ampoules or carpules provided with a needle comprising means for injection of two or more media, e.g. by mixing

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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産工程及び保存スペースの縮小、操作性の向
上が可能な2室式薬剤入りシリンジを提供する。 【解決手段】第1ガスケット70の後端側ピーク74に
スリット75を設けることにより、凹溝17の軸方向の
長さを短くでき、シリンジ全体を短くできる。また、シ
リンジ筒外壁面をガスバリア性フィルムで覆う、或いは
ガスケット表面に乾燥剤を設けることにより、ガスバリ
ア性フィルムでの包装や包装体への乾燥剤の封入が不要
となり、生産工程及び保存スペースの縮小が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液、栄養剤、薬
剤粉末等を人体に投与する注射器兼容器に関し、詳しく
は容器内を二室に分離して、各々に薬液、或いは薬剤粉
末とその溶解液を保存し安定性を高め、投与の際に各々
を速やかに混合し、極めて衛生的に投与できる注射器兼
容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薬液、栄養剤などを予め注射器に充填し
保管する簡単な操作でその容器そのものが注射器となり
得るシリンジとしては、すでに実開昭57−79539
号、特開昭48−16489号等が知られている。さら
に、一つのシリンジ内に二種類の薬品、例えば、薬剤粉
末と溶解液又は薬液と薬液等を保存し、投与の際に両者
を溶解又は混合してして投与できるようにした注射器と
容器を兼ねたシリンジとしては、特開昭51−1169
1号、特開平2−5973号、実公昭49−14465
号等が知られている。これら公知の2室式注射器兼容器
の1例を図1、図2及び図3に示す。このシリンジは、
第1ガスケット50を境として2室に分かれ、各々に保
持する薬剤を用事に混合することができる。注射筒25
の一端は開口部21となり、その先端にフランジ23を
設けてある。他の先端部22は細長くなっており、先端
はキャップで密封されている。注射筒25内には第1ガ
スケット50と第2ガスケット59がセットされてお
り、注射筒25内を第1室41と第2室42に分割し
て、図示の例では第1室41には薬剤粉末1を、第2室
42には溶解液2を保持している。また、注射筒25の
中央先端側にバイパス15を設けてあり、薬剤の溶解、
混合の際には押子30によって第2ガスケット59を筒
先端部側に移動させ、第1ガスケットを図2に示す位置
に移動させることにより、溶解液2はバイパス15を通
って第1室41に流入して薬剤1を溶解し投与できる薬
液となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術はい
ずれもシリンジ中の2種類の薬剤の混合手段を主目的と
しているため、同一形状容器の生産上、保管上、使用上
の問題に関しては全く考慮していない。即ち、図1、図
2及び図3のような形態のシリンジでは、外形が大きく
(軸方向に長く)なるため製造工程や病院等で容器を保
管するのに不利であり、さらに大きくなるため操作性に
も問題がある。
【0004】また、第1室に水分、酸素等に不安定な薬
剤を保存しようとした場合、2室式注射器兼容器全体
を、乾燥剤、脱酸素剤等とともに、ハイバリア性フィル
ム製の包材等で覆う必要があり、使用前のパッケージが
大きくなる問題がある。そこで本発明は、小型化可能な
注射器兼容器を提供し、生産性、保管性及び操作性の向
上を図ることを目的する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題は以下の本
発明によって解決される。 (1)本発明は、先端にノズルと後端に開口部を有する
筒状体と、前記筒状体内の空間を二つに仕切り先端側の
第1室と後端側の第2室を形成するとともに前記筒状体
内を液密に摺動する第1ガスケット及び前記開口部を密
閉しかつ前記筒状体内を液密に摺動する第2ガスケット
からなり、前記筒状体の中央付近の内壁面の一部に軸方
向へ延びる凹溝が設けられ、前記第1室及び第2室に薬
剤が封入されている薬液入りシリンジにおいて、前記第
1ガスケットの外周面には円周方向に延びる複数のピー
クが設けられており、当該複数のピークのうち最も先端
側のピーク以外のピークには軸方向に延びるスリットが
設けられていることを特徴とする薬剤入りシリンジであ
る。
【0006】(2)本発明は、上記(1)に記載の薬液
入りシリンジであって、前記第1ガスケットに設けられ
る複数のピークのうち最も後端側のピークに軸方向に延
びるスリットが設けられていることを特徴とする薬剤入
りシリンジである。 (3)本発明は、前記凹溝の長さが、スリットが設けら
れていないピークの幅若しくはスリットが設けられてい
ない複数のピークの幅と当該ピーク間の距離の和以上、
最も先端側のスリットが設けられていないピークの幅と
当該スリットが設けられていないピークから最も離れた
スリットが設けられているピークまでの距離の和以下で
あることを特徴とする上記(1)乃至(2)に記載の薬
剤入りシリンジである。
【0007】(4)本発明は、前記筒状体の外壁面がガ
スバリア性フィルムで覆われていることを特徴とする上
記(1)乃至(3)に記載の薬剤入りシリンジである。 (5)本発明は、前記ノズルに通気フィルターが設けら
れていることを特徴とする上記(1)乃至(4)に記載
の薬液入りシリンジである。
【0008】(6)本発明は、先端にキャップで封止さ
れたノズルと後端に開口部を有する筒状体と、前記筒状
体内の空間を二つに仕切り先端側の第1室と後端側の第
2室を形成するとともに前記筒状体内を液密に摺動する
第1ガスケット及び前記開口部を密閉しかつ前記筒状体
内を液密に摺動する第2ガスケットからなり、前記筒状
体の中央付近の内壁面の一部に軸方向へ延びる凹溝が設
けられ、前記第1室及び第2室に薬剤が封入されている
薬液入りシリンジにおいて、前記第1ガスケットおよび
/または前記キャップに乾燥剤が埋め込まれ、かつ前記
第1室に封入される薬剤が固体剤であることを特徴とす
る薬剤入りシリンジである。
【0009】(7)本発明は、上記(6)に記載の薬剤
入りシリンジであって、前記第1ガスケットの外周面に
は円周方向に延びる複数のピークが設けられており、当
該複数のピークのうち最も先端側のピーク以外のピーク
には軸方向に延びるスリットが設けられていることを特
徴とする薬剤入りシリンジである。 (8)本発明は、上記(6)乃至(7)に記載の薬液入
りシリンジであって、前記第1ガスケットに設けられる
複数のピークのうち最も後端側のピークに軸方向に延び
るスリットが設けられていることを特徴とする薬剤入り
シリンジである。
【0010】(9)本発明は、前記筒状体の外壁面がガ
スバリア性フィルムで覆われていることを特徴とする上
記(6)乃至(8)に記載の薬剤入りシリンジである。 (10)本発明は、前記ノズルに通気フィルターが設け
られていることを特徴とする上記(6)乃至(9)に記
載の薬液入りシリンジである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の薬剤入りシリンジを、添
付図面に示す好適な実施例に基づいて詳細に説明する。 [1]図4は、第一の発明の一例の概略断面図であっ
て、筒状体20の中央ほぼ先端よりの筒内壁に、筒長さ
方向に走る凹溝17を設け、第1ガスケット70は凹溝
17より筒状体27の開口部21よりに位置し、第1ガ
スケット70とノズル22との間に第1室41を形成し
た。第1ガスケット70より開口部21側の筒状体内に
第2ガスケット79を位置させ、第1ガスケット70と
第2ガスケット79との間に第2室42を形成して、2
室から成るシリンジとした。
【0012】第1ガスケット70と第2ガスケット79
は外周面には円周方向に延びるピークを有する弾性体か
ら成り、それぞれ3本のピーク72、73、74を有し
ている。各々のピークの外径は筒状体内径より僅かに大
きく、筒内に挿入されると筒内面に密着して室内を密封
でき、かつ筒状体内を移動できる。また、ピーク74上
には、複数のスリット75が設けられている。
【0013】凹溝17の軸方向の長さは、第1ガスケッ
ト70の先端側ピーク72と中央付近ピーク73の各々
の幅とこれらの距離の和より長く、先端側ピーク72の
幅と先端側ピーク72と後端側ピーク74の距離の和よ
り短い。凹溝17の円周方向への幅は、第2室42の溶
解液2の第1室41への流入量や圧力に応じて任意に調
節できる。
【0014】また、第2ガスケット79と押子30は、
ネジ式、はめ込み式等で組み合わされている。ノズル2
2は、取り外し可能なキャップ90により封止されてい
る。そして、第1室41には薬剤1が、第2室42には
溶解液2が充填されている。筒状体27の開口部21付
近の筒状体外壁にはフランジ23が設けられており、薬
剤の投与の際、または、押子を移動させる際に指をかけ
ることができる。
【0015】図5は第2室42の溶解液2が第1室41
へ流入するところを示す。筒状体27のノズル22のキ
ャップ90を外し、図4に示したフランジ23に指を掛
け、押子30をノズル22方向に移動させる。押子30
により第2ガスケット79が移動し、それに伴い第1ガ
スケット70も移動する。第1ガスケット70の先端側
ピーク72と中央付近ピーク73が凹溝17の下まで移
動したとき、第1室41と第2室42は凹溝17及びス
リット75により連通し、溶解液2は第1室41に流入
する。さらに、押子30を移動させることにより図6に
示すように、全ての溶解液2は第1室41に流入する。
流入した溶解液2により薬剤1は溶解し、投与できる状
態になり、ノズル22から排出される。
【0016】[2]図7は第一の発明の別例の概略図面
であって、この例では、第1ガスケット60の中央付近
ピーク63および後端側ピーク64の各々に複数のスリ
ット65、66が設けられている。凹溝16の軸方向の
長さは、先端ピーク62の幅より長く先端側ピーク6の
幅と先端側ピーク62と中央付近ピーク63の距離より
も短い。凹溝16の円周方向への幅は、第2室42の溶
解液2の第1室41への流入量や圧力に応じて任意に調
節できる。
【0017】図8は、第2室42の溶解液2が第1室4
1へ流入するところを示す。押子30を移動させ、第1
ガスケット60の筒先端部側ピーク62が凹溝16の下
に移動したとき、第1室41と第2室42は凹溝16に
より連通し、溶解液2は第1室41に流入する。流入し
た溶解液2により、薬剤1は溶解し投与できる状態にな
り、ノズル22から排出される。
【0018】第一の発明において、凹溝、ピーク及びス
リットの形状や数は特に限定されず、用途に合せて適選
できる。例えば、凹溝の形状としては、半円形、四角
形、逆三角形など断面形状があげられる。ピーク及びス
リットとしては半円形、四角形、逆三角形など断面形状
があげられ、1つピークの円周方向の長さが、そのピー
クに設けられる全スリットの円周方向の幅とほぼ同じで
あり、1つのピークには4から8のスリットが設けられ
ている。また、これの成形方法も特に限定されず公知の
成形技術を用いることができる。
【0019】第一の発明において封入される薬剤の形態
としては、第1室には液体あるいは粉末剤などの固体
剤、第2室には液剤が封入される。薬剤の種類として
は、各種ビタミン類、抗生物質、血管拡張剤、強心剤等
の医薬や栄養剤、これらを溶解、希釈するための水や生
理食塩水等があげられる。
【0020】第一の発明のシリンジに使用する筒状体の
材質としては、低密度あるいは高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブタジエン−1等のポリオレフィン
類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリ
デン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルア
ルコール、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体、アク
リルニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート類
などのプラスチック樹脂や、ガラスなどがあげられる。
【0021】第一の発明の第1ガスケット及び第2ガス
ケットの材質としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料(特
に加硫処理したもの)や、ポリウレタン系、ポリエステ
ル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各
種エラストマー、あるいはそれらの混合物等があげら
れ、筒状体の内壁と液密を保つ程度の弾性体を有するも
のであれば良い。
【0022】[3]図9は、上述した第一の発明に薬液
入りシリンジに基いて、筒状体26の筒外壁面全体にガ
スバリア性フィルム120を覆って密着させてものであ
る。これにより、第1室41内に水蒸気、酸素等が筒状
体26の壁面を透過して入り込むことを防止でき、薬剤
1は製造時の雰囲気のまま保存することができる。ガス
バリア性フィルムは、水蒸気透過性が20g/m2・24
h(40℃、90%)以下のものが好ましく、材質とし
てはPVDCフィルム等の公知のものが使用でき、また
これらをアルミ蒸着したもの等があげられる。
【0023】[4]図10は、第二の発明の実施の形態
の一例を示す概略説明図であり、第1ガスケット80に
は、乾燥剤101が埋め込まれている。乾燥剤101は
露出することなく第1ガスケット80に埋め込むことが
好ましいが、乾燥剤101が安全性に優れているもの、
またはそれ自体が薬効を持つようなものであれば第一ガ
スケット80の表面の一部分に凹状の溝を設けて入れて
もよい。これにより、第1室41内に透過した水蒸気は
乾燥剤101に吸収され薬剤1は吸湿せずに保存され
る。なお、図10の場合、乾燥剤101は露出していな
いが、第1室41内の水蒸気圧が高まると水蒸気は第1
ガスケット80を透過するため乾燥剤101に吸収され
る。また、図11は、第2の発明の実施の形態の他例を
示す概略説明図であり、キャップ95には、乾燥剤10
2が埋め込まれている。これにより、第1室41内に透
過した水蒸気は乾燥剤102に吸収され薬剤1は吸湿せ
ずに保存される。
【0024】なお、第二の発明においては、第1室には
粉末剤などの固体剤、第2室には液剤が封入される。薬
剤の種類としては、固体剤としては各種ビタミン類、抗
生物質等の医薬や栄養剤、液剤としてはこれら固体剤が
溶解した或いは固体剤を溶解、希釈するための水や生理
食塩水等があげられる。
【0025】第二の発明のシリンジに使用する筒状体の
材質としては、低密度あるいは高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブタジエン−1等のポリオレフィン
類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリ
デン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルア
ルコ−ル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アク
リルニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート類
などのプラスチック樹脂や、ガラスなどがあげられる。
【0026】キャップ、第一の発明の第1ガスケット及
び第2ガスケットの材質としては、例えば、天然ゴム、
ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、シリコ−ンゴムのような各種ゴム
材料(特に加硫処理したもの)や、ポリウレタン系、ポ
リエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン
系等の各種エラストマー、あるいはそれらの混合物等が
あげられ、キャップの場合はノズルの気密性を維持で
き、ガスケットの場合は筒状体の内壁と液密を保つ程度
の弾性体を有するものであれば良い。
【0027】第二の発明に使用する乾燥剤の種類として
は、ゼオライト、シリカアルミナ等があげられる。形態
は、錠剤のように固めたものがよく、埋め込む空間と同
形状とすることが望ましい。封入方法は、キャップの場
合はそのまま押し込めばよく、ガスケットの場合は、ガ
スケットをシリンジの軸方向に2分割できる構造として
それぞれの間に挟み込んでガスケットを組立てる等の方
法があげられる。なお、第二の発明においては、上述し
た第一の発明と同様に第1ガスケットのピークにスリッ
トを設けて、筒状体の中央付近に設けられる凹溝の軸方
向の長さを適度に調整できる。
【0028】さらに、本発明の薬液入りシリンジにおい
ては、図12に示すようにノズルの先端に通気性のフィ
ルター99を封入してもよい。通気性フィルターを設け
ることにより、第1室に粉末剤が封入されている場合
に、第1室へ溶解液を流入させる際にノズルから粉末剤
が吹き出ることを防ぐことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の薬液入りシリンジは、第1ガス
ケットの複数のピークのうち最も先端側のピーク以外の
ピークにスリットを設けることにより、後端側の第2室
に封入された液剤を先端側の第1室に流入するためのバ
イパスとしての役割を果たす凹溝の軸方向の長さを短縮
することができ、さらにシリンジの長さの短縮及び全体
の小型化ができる。これによって、大量の薬液入りシリ
ンジの生産工程及び保存スペースの縮小、或いは従来の
薬液入りシリンジと同じ大きさの生産工程及び保存スペ
ースであれば従来より多くの生産及び保存が可能とな
る。また、小型化することにより操作性の向上をも図る
ことができる。
【0030】本発明の薬液入りシリンジは、第1ガスケ
ットの最も先端側のピークにはスリットを設けないた
め、第1室に正確な量に投与しなければならない薬剤を
封入した場合にスリットに当該薬剤が残存することなく
投与できる。また、本発明の薬液入りシリンジはガスケ
ットの表面のピークにスリットを入れるという非常に簡
単な方法で製造することができる。
【0031】本発明の薬液入りシリンジは、筒外壁面を
ガスバリア性フィルムで覆うことにより、封入した薬剤
の水分や酸素による悪影響や液剤の水分の蒸発を防ぐこ
とが可能となる。これにより、薬液入りシリンと乾燥剤
を共にガスバリア性フィルムで包装する必要がないため
生産工程及び保存スペースの縮小を図ることができる。
【0032】さらに本発明の薬液入りシリンジは、第1
室の空間に接する第1ガスケットの表面および/または
ノズルを封止するキャップの表面に乾燥剤を設けること
によって第1室に固体剤を封入した場合に固体剤の水分
による悪影響を防ぐことができる。これにより、薬液入
りシリンを乾燥剤と共に包装する必要がないため生産工
程及び保存スペースの縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の二室式薬液入りシリンジの使用前の概略
説明図である。
【図2】従来の二室式薬液入りシリンジの第1室と第2
室が連通した状態を示す概略説明図である。
【図3】従来の二室式薬液入りシリンジの使用後の状態
を示す概略説明図である。
【図4】第一の発明の薬液入りシリンジの実施の形態の
一例の使用前の概略説明図である。
【図5】図4に示す薬液入りシリンジの第1室と第2室
が連通した状態を示す概略説明図である。
【図6】図4に示す薬液入りシリンジの第2室の溶解液
が第1室に流入した状態を示す概略説明図である。
【図7】第一の発明の実施の形態の別例の薬液入りシリ
ンジの使用前の概略説明図である。
【図8】図7に示す薬液入りシリンジの第1室と第2室
が連通した状態を示す概略説明図である。
【図9】第一の発明の実施の形態の一例の薬液入りシリ
ンジの筒外壁面をガスバリア性フィルムで覆った状態を
示す概略説明図である。
【図10】第二の発明の薬液入りシリンジの実施の形態
の一例を示す概略説明図である。
【図11】第二の発明の薬液入りシリンジの実施の形態
の他例を示す概略説明図である。
【図12】本発明の薬液入りシリンジのノズルに通気性
フィルターを設けた概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・薬剤、2・・・溶解液、15,16,17・・
・凹溝、21・・・開口部、22・・・ノズル、23・
・・フランジ、25,26,27・・・筒状体、30・
・・押子、41・・・第1室、42・・・第2室、5
0,60,70,80・・・第1ガスケット、52,6
2,72・・・先端側ピーク 53,63,73・・・中央付近ピーク 54,64,74・・・後端側ピーク 59,69,79・・・第2ガスケット 65,66,75・・・スリット 90,95・・・キャップ 99・・・通気性フィルター 101,102・・・乾燥剤 120・・・ガスバリア性フィルム

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端にノズルと後端に開口部を有する筒状
    体と、前記筒状体内の空間を二つに仕切り先端側の第1
    室と後端側の第2室を形成するとともに前記筒状体内を
    液密に摺動する第1ガスケット及び前記開口部を密閉し
    かつ前記筒状体内を液密に摺動する第2ガスケットから
    なり、前記筒状体の中央付近の内壁面の一部に軸方向へ
    延びる凹溝が設けられ、前記第1室及び第2室に薬剤が
    封入されている薬液入りシリンジにおいて、 前記第1ガスケットの外周面には円周方向に延びる複数
    のピークが設けられており、当該複数のピークのうち最
    も先端側のピーク以外のピークには軸方向に延びるスリ
    ットが設けられていることを特徴とする薬剤入りシリン
    ジ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の薬液入りシリンジであっ
    て、前記第1ガスケットに設けられる複数のピークのう
    ち最も後端側のピークに軸方向に延びるスリットが設け
    られていることを特徴とする薬剤入りシリンジ。
  3. 【請求項3】前記凹溝の長さが、スリットが設けられて
    いないピークの幅若しくはスリットが設けられていない
    複数のピークの幅と当該ピーク間の距離の和以上、最も
    先端側のスリットが設けられていないピークの幅と当該
    スリットが設けられていないピークから最も離れたスリ
    ットが設けられているピークまでの距離の和以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至2に記載の薬剤入りシリ
    ンジ。
  4. 【請求項4】前記筒状体の外壁面がガスバリア性フィル
    ムで覆われていることを特徴とする請求項1乃至3に記
    載の薬剤入りシリンジ。
  5. 【請求項5】前記ノズルに通気フィルターが設けられて
    いることを特徴とする請求項1乃至4に記載の薬液入り
    シリンジ。
  6. 【請求項6】先端にキャップで封止されたノズルと後端
    に開口部を有する筒状体と、前記筒状体内の空間を二つ
    に仕切り先端側の第1室と後端側の第2室を形成すると
    ともに前記筒状体内を液密に摺動する第1ガスケット及
    び前記開口部を密閉しかつ前記筒状体内を液密に摺動す
    る第2ガスケットからなり、前記筒状体の中央付近の内
    壁面の一部に軸方向へ延びる凹溝が設けられ、前記第1
    室及び第2室に薬剤が封入されている薬液入りシリンジ
    において、 前記第1ガスケットおよび/または前記キャップに乾燥
    剤が埋め込まれ、かつ前記第1室に封入される薬剤が固
    体剤であることを特徴とする薬剤入りシリンジ。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の薬剤入りシリンジであっ
    て、前記第1ガスケットの外周面には円周方向に延びる
    複数のピークが設けられており、当該複数のピークのう
    ち最も先端側のピーク以外のピークには軸方向に延びる
    スリットが設けられていることを特徴とする薬剤入りシ
    リンジ。
  8. 【請求項8】請求項6乃至7に記載の薬液入りシリンジ
    であって、前記第1ガスケットに設けられる複数のピー
    クのうち最も後端側のピークに軸方向に延びるスリット
    が設けられていることを特徴とする薬剤入りシリンジ。
  9. 【請求項9】前記筒状体の外壁面がガスバリア性フィル
    ムで覆われていることを特徴とする請求項6乃至8に記
    載の薬剤入りシリンジ。
  10. 【請求項10】前記ノズルに通気フィルターが設けられ
    ていることを特徴とする請求項6乃至10に記載の薬液
    入りシリンジ。
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