JPH11330858A - 圧電発振器 - Google Patents
圧電発振器Info
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- JPH11330858A JPH11330858A JP14504998A JP14504998A JPH11330858A JP H11330858 A JPH11330858 A JP H11330858A JP 14504998 A JP14504998 A JP 14504998A JP 14504998 A JP14504998 A JP 14504998A JP H11330858 A JPH11330858 A JP H11330858A
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- oscillator
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】リード端子の一部を樹脂ケース内に埋設して補
強すると同時に基板下面に固定した水晶振動子を樹脂ケ
ースの凹陥部内に包摂した圧電発振器において水晶振動
子とサーミスタとの間の感知温度の差(時間差)に起因
する温度補償精度の低下を改善できる圧電発振器を提供
する。 【解決手段】 プリント配線基板1の片面にサーミスタ
6を含む発振回路を構成する電気部品を搭載すると共に
該片面を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板の他
面に圧電振動子7を搭載すると共に、プリント配線基板
に一端側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面実
装用のリード端子8を備えた圧電発振器であって、該リ
ード端子の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強
する凹陥状の樹脂ケース11をプリント配線基板の他面
に一体化して凹陥部11a内に圧電振動子を包摂した構
造の圧電発振器において、圧電振動子の外面と樹脂ケー
スの内壁との間の空間に熱伝導物質15を接触配置し
た。
強すると同時に基板下面に固定した水晶振動子を樹脂ケ
ースの凹陥部内に包摂した圧電発振器において水晶振動
子とサーミスタとの間の感知温度の差(時間差)に起因
する温度補償精度の低下を改善できる圧電発振器を提供
する。 【解決手段】 プリント配線基板1の片面にサーミスタ
6を含む発振回路を構成する電気部品を搭載すると共に
該片面を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板の他
面に圧電振動子7を搭載すると共に、プリント配線基板
に一端側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面実
装用のリード端子8を備えた圧電発振器であって、該リ
ード端子の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強
する凹陥状の樹脂ケース11をプリント配線基板の他面
に一体化して凹陥部11a内に圧電振動子を包摂した構
造の圧電発振器において、圧電振動子の外面と樹脂ケー
スの内壁との間の空間に熱伝導物質15を接触配置し
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電発振器の改良に
関し、詳細には発振回路部品と圧電振動子を搭載したプ
リント基板から実装用のリード端子を突出させた構造の
圧電発振器において、リード端子を補強する為の樹脂ケ
ースを基板に固定すると共に樹脂ケース内に圧電振動子
を収容した場合に、樹脂ケース内に収容される圧電振動
子が外気温度の変化を迅速に感知できない不具合を解消
して温度変化に対する応答性を高めた圧電発振器を提供
する。
関し、詳細には発振回路部品と圧電振動子を搭載したプ
リント基板から実装用のリード端子を突出させた構造の
圧電発振器において、リード端子を補強する為の樹脂ケ
ースを基板に固定すると共に樹脂ケース内に圧電振動子
を収容した場合に、樹脂ケース内に収容される圧電振動
子が外気温度の変化を迅速に感知できない不具合を解消
して温度変化に対する応答性を高めた圧電発振器を提供
する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来から知られている表面実装型
の温度補償型圧電発振器の断面図であり、この圧電発振
器1は、表裏両面に配線パターンを備えたプリント配線
基板2の上面にトランジスタ3、抵抗素子4、コンデン
サ5、サーミスタ6等の発振回路を構成する電気部品を
搭載すると共に、基板2の下面にはパッケージ化された
水晶振動子7を搭載している。水晶振動子7は、図示し
ない水晶振動素子をパッケージ内部に気密封止したタイ
プのデバイスであり、基板2の下面に設けた配線パター
ン上に実装されている。符号8は表面実装用のリード端
子であり、このリード端子8は上端部を基板2に貫通さ
せて基板上の配線パターンと電気的に接続されるととも
に、下端部を基板2の下方へ向けて突出させた構成を有
する。リード端子8の下端部は屈曲した接続部8aとな
っており、この接続部8aを電子機器等の電装部を構成
するプリント配線基板本体10上の配線パターン上にハ
ンダ等を用いて接続固定することにより、この圧電発振
器1の実装が行われる。基板2の上面は金属ケース9に
より包囲されている。しかしながら、上記従来の温度補
償型圧電発振器にあっては、リード端子8の強度を強く
することに限界がある為変形し易く、図のようにプリン
ト配線基板本体10上に実装する際にリード端子が変形
していると、接続部8aの底面と基板本体10の上面と
の密着度が低下し、発振器の実装強度が低下するという
不具合をもたらす。
の温度補償型圧電発振器の断面図であり、この圧電発振
器1は、表裏両面に配線パターンを備えたプリント配線
基板2の上面にトランジスタ3、抵抗素子4、コンデン
サ5、サーミスタ6等の発振回路を構成する電気部品を
搭載すると共に、基板2の下面にはパッケージ化された
水晶振動子7を搭載している。水晶振動子7は、図示し
ない水晶振動素子をパッケージ内部に気密封止したタイ
プのデバイスであり、基板2の下面に設けた配線パター
ン上に実装されている。符号8は表面実装用のリード端
子であり、このリード端子8は上端部を基板2に貫通さ
せて基板上の配線パターンと電気的に接続されるととも
に、下端部を基板2の下方へ向けて突出させた構成を有
する。リード端子8の下端部は屈曲した接続部8aとな
っており、この接続部8aを電子機器等の電装部を構成
するプリント配線基板本体10上の配線パターン上にハ
ンダ等を用いて接続固定することにより、この圧電発振
器1の実装が行われる。基板2の上面は金属ケース9に
より包囲されている。しかしながら、上記従来の温度補
償型圧電発振器にあっては、リード端子8の強度を強く
することに限界がある為変形し易く、図のようにプリン
ト配線基板本体10上に実装する際にリード端子が変形
していると、接続部8aの底面と基板本体10の上面と
の密着度が低下し、発振器の実装強度が低下するという
不具合をもたらす。
【0003】図6はこのような従来の不具合を解決した
温度補償型の圧電発振器であり、この圧電発振器は、凹
陥部11aを有した樹脂性のケース(箱体)11を基板
2の下面に固定すると共に、その肉厚内にリード端子8
の大半の部分を埋没させ、更に凹陥部11a内に水晶振
動子7を包摂した構成を有する。リード端子8は基板本
体10上の配線パターンと接続される接続部8a(特に
底面)を除いた他の露出部分を全て樹脂ケース11内に
埋没して一体化されることにより、変形を防止されてい
る。この為、リード端子の変形に起因した実装時の接続
不良という不具合を解消することができる。しかしなが
ら、図6の圧電発振器にあっては、水晶振動子7は熱伝
導性の悪い樹脂ケース11と凹陥部内の空気(更に熱伝
導率が悪い)を介して外気と隔離されている為外気の温
度変化に対して水晶振動子が感知する温度変化が遅延す
る一方で、温度補償回路を構成する温度センサとしての
サーミスタ6は熱伝導率のよい金属ケース9を介して外
気と接しているに過ぎないので比較的短時間に温度変化
を感知することができる。つまり、上記従来の温度補償
型の圧電発振器においては、外気が変化した後で、水晶
発振器の出力周波数が変化後の温度に見合った周波数に
安定するまで長時間を要するばかりでなく、温度補償回
路が先行して外気温度を感知して温度補償の為の補償動
作を行う結果、外気温度の変化を依然として感知してい
ない状態の水晶振動子7を無理に温度補償する結果、現
在の外気温度にそぐわない周波数が出力されることとな
り、周波数のずれが余計に大きなものとなる。
温度補償型の圧電発振器であり、この圧電発振器は、凹
陥部11aを有した樹脂性のケース(箱体)11を基板
2の下面に固定すると共に、その肉厚内にリード端子8
の大半の部分を埋没させ、更に凹陥部11a内に水晶振
動子7を包摂した構成を有する。リード端子8は基板本
体10上の配線パターンと接続される接続部8a(特に
底面)を除いた他の露出部分を全て樹脂ケース11内に
埋没して一体化されることにより、変形を防止されてい
る。この為、リード端子の変形に起因した実装時の接続
不良という不具合を解消することができる。しかしなが
ら、図6の圧電発振器にあっては、水晶振動子7は熱伝
導性の悪い樹脂ケース11と凹陥部内の空気(更に熱伝
導率が悪い)を介して外気と隔離されている為外気の温
度変化に対して水晶振動子が感知する温度変化が遅延す
る一方で、温度補償回路を構成する温度センサとしての
サーミスタ6は熱伝導率のよい金属ケース9を介して外
気と接しているに過ぎないので比較的短時間に温度変化
を感知することができる。つまり、上記従来の温度補償
型の圧電発振器においては、外気が変化した後で、水晶
発振器の出力周波数が変化後の温度に見合った周波数に
安定するまで長時間を要するばかりでなく、温度補償回
路が先行して外気温度を感知して温度補償の為の補償動
作を行う結果、外気温度の変化を依然として感知してい
ない状態の水晶振動子7を無理に温度補償する結果、現
在の外気温度にそぐわない周波数が出力されることとな
り、周波数のずれが余計に大きなものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、プリント配線基板から下方へ突出
した表面実装用のリード端子を補強する為に、リード端
子の一部を樹脂ケース内に埋設して補強すると同時に基
板下面に固定した水晶振動子を樹脂ケースの凹陥部内に
包摂した圧電発振器において、温度補償の対象である水
晶振動子と温度変化を検知する為のサーミスタとの間に
感知温度の差(時間差)が生じることに起因した温度補
償精度の低下という不具合を解決することができる圧電
発振器を提供することを目的としている。
なされたものであり、プリント配線基板から下方へ突出
した表面実装用のリード端子を補強する為に、リード端
子の一部を樹脂ケース内に埋設して補強すると同時に基
板下面に固定した水晶振動子を樹脂ケースの凹陥部内に
包摂した圧電発振器において、温度補償の対象である水
晶振動子と温度変化を検知する為のサーミスタとの間に
感知温度の差(時間差)が生じることに起因した温度補
償精度の低下という不具合を解決することができる圧電
発振器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1の発明は、プリント配線基板の片面にサー
ミスタを含む発振回路を構成する電気部品を搭載すると
共に該片面を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板
の他面に圧電振動子を搭載すると共に、プリント配線基
板に一端側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面
実装用のリード端子を備えた圧電発振器であって、該リ
ード端子の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強
する凹陥状の樹脂ケースをプリント配線基板の他面に一
体化して凹陥部内に圧電振動子を包摂した構造の圧電発
振器において、前記圧電振動子の外面と樹脂ケースの内
壁との間の空間に熱伝導物質を接触配置したことを特徴
とする。請求項2の発明は、上記熱伝導物質がシリコン
系物質であることを特徴とする。請求項3の発明は、プ
リント配線基板の片面にサーミスタを含む発振回路を構
成する電気部品を搭載すると共に該片面を金属蓋により
包囲し、該プリント配線基板の他面に圧電振動子を搭載
すると共に、プリント配線基板に一端側を固定されて他
端側を他面側へ突出した表面実装用のリード端子を備え
た圧電発振器であって、該リード端子の少なくとも他端
部を除く部分を埋設して補強する凹陥状の樹脂ケースを
プリント配線基板の他面に一体化して凹陥部内に圧電振
動子を包摂した構造の圧電発振器において、前記樹脂ケ
ースに通気孔を設けたことを特徴とする。請求項4の発
明は、上記サーミスタと金属蓋との間に熱伝導物質を接
続配置したことを特徴とする。請求項5の発明は、プリ
ント配線基板の片面に温度センサとしてのサーミスタと
水晶振動子を搭載すると共に該片面上を金属蓋により包
囲し、該プリント配線基板の他面に発振回路を構成する
電気部品を搭載し、プリント配線基板に一端側を固定さ
れて他端側を他面側へ突出した表面実装用のリード端子
を備えた圧電発振器であって、該リード端子の少なくと
も他端部を除く部分を埋設して補強する凹陥状の樹脂ケ
ースをプリント配線基板の他面に一体化して凹陥部内に
圧電振動子を包摂した構造の圧電発振器において、前記
樹脂ケースの凹陥部内に上記電気部品を包摂したことを
特徴とする。
め、請求項1の発明は、プリント配線基板の片面にサー
ミスタを含む発振回路を構成する電気部品を搭載すると
共に該片面を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板
の他面に圧電振動子を搭載すると共に、プリント配線基
板に一端側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面
実装用のリード端子を備えた圧電発振器であって、該リ
ード端子の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強
する凹陥状の樹脂ケースをプリント配線基板の他面に一
体化して凹陥部内に圧電振動子を包摂した構造の圧電発
振器において、前記圧電振動子の外面と樹脂ケースの内
壁との間の空間に熱伝導物質を接触配置したことを特徴
とする。請求項2の発明は、上記熱伝導物質がシリコン
系物質であることを特徴とする。請求項3の発明は、プ
リント配線基板の片面にサーミスタを含む発振回路を構
成する電気部品を搭載すると共に該片面を金属蓋により
包囲し、該プリント配線基板の他面に圧電振動子を搭載
すると共に、プリント配線基板に一端側を固定されて他
端側を他面側へ突出した表面実装用のリード端子を備え
た圧電発振器であって、該リード端子の少なくとも他端
部を除く部分を埋設して補強する凹陥状の樹脂ケースを
プリント配線基板の他面に一体化して凹陥部内に圧電振
動子を包摂した構造の圧電発振器において、前記樹脂ケ
ースに通気孔を設けたことを特徴とする。請求項4の発
明は、上記サーミスタと金属蓋との間に熱伝導物質を接
続配置したことを特徴とする。請求項5の発明は、プリ
ント配線基板の片面に温度センサとしてのサーミスタと
水晶振動子を搭載すると共に該片面上を金属蓋により包
囲し、該プリント配線基板の他面に発振回路を構成する
電気部品を搭載し、プリント配線基板に一端側を固定さ
れて他端側を他面側へ突出した表面実装用のリード端子
を備えた圧電発振器であって、該リード端子の少なくと
も他端部を除く部分を埋設して補強する凹陥状の樹脂ケ
ースをプリント配線基板の他面に一体化して凹陥部内に
圧電振動子を包摂した構造の圧電発振器において、前記
樹脂ケースの凹陥部内に上記電気部品を包摂したことを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例により詳細に説明する。図1は本発明の一形態例の温
度補償型圧電発振器の構造を示す断面図であり、この圧
電発振器1は、表裏両面に配線パターンを備えたプリン
ト配線基板2の上面にトランジスタ3、抵抗素子4、コ
ンデンサ5、サーミスタ6等の発振回路を構成する電気
部品を搭載すると共に、基板2の下面にはパッケージ化
された水晶振動子7を搭載している。水晶振動子7は、
図示しない水晶振動素子をパッケージ内部に気密封止し
たタイプのデバイスであり、基板2の下面に設けた配線
パターン上に実装されている。符号8は表面実装用のリ
ード端子であり、このリード端子8は上端部を基板2に
貫通させて基板上の配線パターンと電気的に接続される
とともに、下端部を基板2の下方へ向けて突出させた構
成を有する。リード端子8の下端部は屈曲した接続部8
aとなっており、この接続部8aを電子機器等の電装部
を構成するプリント配線基板本体10上の配線パターン
上にハンダ等を用いて接続固定することにより、この圧
電発振器1の実装が行われる。基板2の上面は金属ケー
ス9により包囲されている。
例により詳細に説明する。図1は本発明の一形態例の温
度補償型圧電発振器の構造を示す断面図であり、この圧
電発振器1は、表裏両面に配線パターンを備えたプリン
ト配線基板2の上面にトランジスタ3、抵抗素子4、コ
ンデンサ5、サーミスタ6等の発振回路を構成する電気
部品を搭載すると共に、基板2の下面にはパッケージ化
された水晶振動子7を搭載している。水晶振動子7は、
図示しない水晶振動素子をパッケージ内部に気密封止し
たタイプのデバイスであり、基板2の下面に設けた配線
パターン上に実装されている。符号8は表面実装用のリ
ード端子であり、このリード端子8は上端部を基板2に
貫通させて基板上の配線パターンと電気的に接続される
とともに、下端部を基板2の下方へ向けて突出させた構
成を有する。リード端子8の下端部は屈曲した接続部8
aとなっており、この接続部8aを電子機器等の電装部
を構成するプリント配線基板本体10上の配線パターン
上にハンダ等を用いて接続固定することにより、この圧
電発振器1の実装が行われる。基板2の上面は金属ケー
ス9により包囲されている。
【0007】符号11は凹陥部11aを有した樹脂性の
ケース(箱体)11であり、この樹脂ケース11を凹陥
部11aを上向きとして基板2の下面に固定すると共
に、その肉厚内にリード端子8の大半の部分を埋没さ
せ、更に凹陥部11a内に水晶振動子7を包摂した構成
を有する。リード端子8は基板本体10上の配線パター
ンと接続される接続部8a(特に底面)を除いた他の露
出部分を全て樹脂ケース11内に埋没して一体化される
ことにより、変形を防止されている。この形態例の特徴
的は、樹脂ケース11の内壁と水晶振動子7との間に空
間に熱伝導性の良好な材質から成る熱伝導物質15を配
置して両者を接続することにより、樹脂ケースからの輻
射熱と、空気を介して伝導される熱のみに頼らずに、樹
脂ケース11と熱伝導物質15を介して外気温度の変化
を短時間で水晶振動子7に伝導するように構成した点に
ある。このような熱伝導物質15としては、シリコン系
接着剤等が好ましい。熱伝導物質15をシリコン系物
質、特にシリコン系接着剤とすることにより、水晶振動
子と樹脂ケースとの接続を強固かつ容易に行うことがで
きる。
ケース(箱体)11であり、この樹脂ケース11を凹陥
部11aを上向きとして基板2の下面に固定すると共
に、その肉厚内にリード端子8の大半の部分を埋没さ
せ、更に凹陥部11a内に水晶振動子7を包摂した構成
を有する。リード端子8は基板本体10上の配線パター
ンと接続される接続部8a(特に底面)を除いた他の露
出部分を全て樹脂ケース11内に埋没して一体化される
ことにより、変形を防止されている。この形態例の特徴
的は、樹脂ケース11の内壁と水晶振動子7との間に空
間に熱伝導性の良好な材質から成る熱伝導物質15を配
置して両者を接続することにより、樹脂ケースからの輻
射熱と、空気を介して伝導される熱のみに頼らずに、樹
脂ケース11と熱伝導物質15を介して外気温度の変化
を短時間で水晶振動子7に伝導するように構成した点に
ある。このような熱伝導物質15としては、シリコン系
接着剤等が好ましい。熱伝導物質15をシリコン系物
質、特にシリコン系接着剤とすることにより、水晶振動
子と樹脂ケースとの接続を強固かつ容易に行うことがで
きる。
【0008】熱伝導物質15の量、即ち、樹脂ケース内
壁や水晶振動子外面との接触面積は図示した程度でも十
分であるが、必要に応じて図示したものよりも大きくな
るようにしてもよい。また、熱伝導物質15を配置する
位置としても、図示の位置以外の箇所、例えば左右側部
に配置してもよい。この形態例によれば、樹脂ケース1
1及び熱伝導物質15を介して外気温度が水晶振動子7
に迅速に伝導されるので、樹脂ケース11内に封止され
た圧電振動子が外気温度の変化を短時間に感知すること
ができ、金属ケース9内に配置されたサーミスタの温度
感知との間に時間差を大幅に低減することができる。こ
の為、圧電発振器全体としての外気変化に対応した周波
数補償の精度を高めることができる。
壁や水晶振動子外面との接触面積は図示した程度でも十
分であるが、必要に応じて図示したものよりも大きくな
るようにしてもよい。また、熱伝導物質15を配置する
位置としても、図示の位置以外の箇所、例えば左右側部
に配置してもよい。この形態例によれば、樹脂ケース1
1及び熱伝導物質15を介して外気温度が水晶振動子7
に迅速に伝導されるので、樹脂ケース11内に封止され
た圧電振動子が外気温度の変化を短時間に感知すること
ができ、金属ケース9内に配置されたサーミスタの温度
感知との間に時間差を大幅に低減することができる。こ
の為、圧電発振器全体としての外気変化に対応した周波
数補償の精度を高めることができる。
【0009】次に、図2は本発明の圧電発振器の他の例
であり、この例では、樹脂ケースに通気孔20を形成し
て水晶振動子7を外気と常時接触させている。このた
め、上記形態例以上に、水晶振動子7は短時間に外気温
度の変化を感知することができ、外気変化に対応した周
波数補償の精度を高めることができる。次に、図3は本
発明の圧電発振器の他の例であり、この例では、樹脂ケ
ース11に通気孔20を形成して水晶振動子7の温度変
化に対する対応を迅速化する一方で、金属ケース9内に
配置されたサーミスタ6と金属ケース9の内壁との間に
熱伝導物質21を配置することにより、サーミスタに対
する熱伝導をも高めるようにしている。このように構成
することにより、圧電発振器全体としての温度変化に対
する追随性を高め、温度補償精度を高めることができ
る。
であり、この例では、樹脂ケースに通気孔20を形成し
て水晶振動子7を外気と常時接触させている。このた
め、上記形態例以上に、水晶振動子7は短時間に外気温
度の変化を感知することができ、外気変化に対応した周
波数補償の精度を高めることができる。次に、図3は本
発明の圧電発振器の他の例であり、この例では、樹脂ケ
ース11に通気孔20を形成して水晶振動子7の温度変
化に対する対応を迅速化する一方で、金属ケース9内に
配置されたサーミスタ6と金属ケース9の内壁との間に
熱伝導物質21を配置することにより、サーミスタに対
する熱伝導をも高めるようにしている。このように構成
することにより、圧電発振器全体としての温度変化に対
する追随性を高め、温度補償精度を高めることができ
る。
【0010】なお、図4に示すように、プリント配線基
板2の上側に水晶振動子7とサーミスタ6を配置して基
板2の上側を金属ケース9により封止し、基板2の下面
に一体化した樹脂ケース11の凹陥部11a内に他の回
路部品を収容するようにしてもよい。このように構成す
れば、水晶振動子7とサーミスタ6とが、同じ温度環境
に置かれるので、両者の温度感知における時間のずれを
解消することができる。なお、この際、水晶振動子7と
金属ケース9との間、サーミスタ6と金属ケース9との
間に熱伝導物質を配置してもよい。また、図1の形態例
において、サーミスタと金属ケースとの間に熱伝導物質
を配置してもよい。
板2の上側に水晶振動子7とサーミスタ6を配置して基
板2の上側を金属ケース9により封止し、基板2の下面
に一体化した樹脂ケース11の凹陥部11a内に他の回
路部品を収容するようにしてもよい。このように構成す
れば、水晶振動子7とサーミスタ6とが、同じ温度環境
に置かれるので、両者の温度感知における時間のずれを
解消することができる。なお、この際、水晶振動子7と
金属ケース9との間、サーミスタ6と金属ケース9との
間に熱伝導物質を配置してもよい。また、図1の形態例
において、サーミスタと金属ケースとの間に熱伝導物質
を配置してもよい。
【0011】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プリント
配線基板から下方へ突出した表面実装用のリード端子を
補強する為に、リード端子の一部を樹脂ケース内に埋設
して補強すると同時に基板下面に固定した水晶振動子を
樹脂ケースの凹陥部内に包摂した圧電発振器において、
温度補償の対象である水晶振動子と温度変化を検知する
為のサーミスタとの間に感知温度の差(時間差)が生じ
ることに起因した温度補償精度の低下という不具合を解
決することができる。即ち、請求項1の発明では、圧電
振動子の外面と樹脂ケースの内壁との間の空間に熱伝導
物質を接触配置したので、外部温度の変化に対する水晶
振動子の感知時間を短縮し、圧電発振器の温度補償精度
を高く維持することができる。請求項2の発明では、熱
伝導物質をシリコン系物質としたので、水晶振動子と樹
脂ケースとの接続を強固かつ容易に行うことができる。
請求項3の発明では、前記樹脂ケースに通気孔を設けた
ことにより、上記各形態例と同様の効果を得ることがで
きる。請求項4の発明では、サーミスタと金属蓋との間
に熱伝導性物質を接続配置したので、サーミスタが外部
温度を変化を感知する時間をも短縮することができ、発
振器全体としての温度補償性能を高めることができる。
請求項5の発明では、金属ケースにより包囲された基板
の片面上にサーミスタと水晶振動子を搭載すると共に、
樹脂ケースの凹陥部内に上記電気部品を包摂したので、
サーミスタと水晶振動子共に、外部温度の変化に対する
応答性を高めることができる。
配線基板から下方へ突出した表面実装用のリード端子を
補強する為に、リード端子の一部を樹脂ケース内に埋設
して補強すると同時に基板下面に固定した水晶振動子を
樹脂ケースの凹陥部内に包摂した圧電発振器において、
温度補償の対象である水晶振動子と温度変化を検知する
為のサーミスタとの間に感知温度の差(時間差)が生じ
ることに起因した温度補償精度の低下という不具合を解
決することができる。即ち、請求項1の発明では、圧電
振動子の外面と樹脂ケースの内壁との間の空間に熱伝導
物質を接触配置したので、外部温度の変化に対する水晶
振動子の感知時間を短縮し、圧電発振器の温度補償精度
を高く維持することができる。請求項2の発明では、熱
伝導物質をシリコン系物質としたので、水晶振動子と樹
脂ケースとの接続を強固かつ容易に行うことができる。
請求項3の発明では、前記樹脂ケースに通気孔を設けた
ことにより、上記各形態例と同様の効果を得ることがで
きる。請求項4の発明では、サーミスタと金属蓋との間
に熱伝導性物質を接続配置したので、サーミスタが外部
温度を変化を感知する時間をも短縮することができ、発
振器全体としての温度補償性能を高めることができる。
請求項5の発明では、金属ケースにより包囲された基板
の片面上にサーミスタと水晶振動子を搭載すると共に、
樹脂ケースの凹陥部内に上記電気部品を包摂したので、
サーミスタと水晶振動子共に、外部温度の変化に対する
応答性を高めることができる。
【図1】本発明の一形態例の温度補償型圧電発振器の構
造を示す断面図。
造を示す断面図。
【図2】本発明の圧電発振器の他の例の断面図。
【図3】本発明の圧電発振器の他の例の断面図。
【図4】本発明の圧電発振器の他の例の断面図。
【図5】第1の従来例を示す断面図。
【図6】第2の従来例を示す断面図。
1 圧電発振器、2 プリント配線基板、3 トランジ
スタ、4 抵抗素子、5コンデンサ、6 サーミスタ、
7 水晶振動子、8 リード端子、8a 接続部、10
プリント配線基板本体、11 樹脂性のケース(箱
体)、11a 凹陥部、15 熱伝導物質。
スタ、4 抵抗素子、5コンデンサ、6 サーミスタ、
7 水晶振動子、8 リード端子、8a 接続部、10
プリント配線基板本体、11 樹脂性のケース(箱
体)、11a 凹陥部、15 熱伝導物質。
Claims (5)
- 【請求項1】 プリント配線基板の片面にサーミスタを
含む発振回路を構成する電気部品を搭載すると共に該片
面を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板の他面に
圧電振動子を搭載すると共に、プリント配線基板に一端
側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面実装用の
リード端子を備えた圧電発振器であって、該リード端子
の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強する凹陥
状の樹脂ケースをプリント配線基板の他面に一体化して
凹陥部内に圧電振動子を包摂した構造の圧電発振器にお
いて、 前記圧電振動子の外面と樹脂ケースの内壁との間の空間
に熱伝導物質を接触配置したことを特徴とする圧電発振
器。 - 【請求項2】 上記熱伝導物質がシリコン系物質である
ことを特徴とする請求項1記載の圧電発振器。 - 【請求項3】 プリント配線基板の片面にサーミスタを
含む発振回路を構成する電気部品を搭載すると共に該片
面を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板の他面に
圧電振動子を搭載すると共に、プリント配線基板に一端
側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面実装用の
リード端子を備えた圧電発振器であって、該リード端子
の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強する凹陥
状の樹脂ケースをプリント配線基板の他面に一体化して
凹陥部内に圧電振動子を包摂した構造の圧電発振器にお
いて、 前記樹脂ケースに通気孔を設けたことを特徴とする圧電
発振器。 - 【請求項4】 上記サーミスタと金属蓋との間に熱伝導
物質を接続配置したことを特徴とする請求項1、2、又
は3記載の圧電発振器。 - 【請求項5】 プリント配線基板の片面に温度センサと
してのサーミスタと水晶振動子を搭載すると共に該片面
上を金属蓋により包囲し、該プリント配線基板の他面に
発振回路を構成する電気部品を搭載し、プリント配線基
板に一端側を固定されて他端側を他面側へ突出した表面
実装用のリード端子を備えた圧電発振器であって、該リ
ード端子の少なくとも他端部を除く部分を埋設して補強
する凹陥状の樹脂ケースをプリント配線基板の他面に一
体化して凹陥部内に圧電振動子を包摂した構造の圧電発
振器において、 前記樹脂ケースの凹陥部内に上記電気部品を包摂したこ
とを特徴とする圧電発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14504998A JPH11330858A (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 圧電発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14504998A JPH11330858A (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 圧電発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11330858A true JPH11330858A (ja) | 1999-11-30 |
Family
ID=15376210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14504998A Pending JPH11330858A (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 圧電発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11330858A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008252780A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Kyocera Kinseki Corp | 圧電発振器の製造方法 |
JP2012191484A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Seiko Epson Corp | 圧電デバイス及び電子機器 |
JP2013150253A (ja) * | 2012-01-23 | 2013-08-01 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 恒温槽付水晶発振器 |
JP2013207549A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Kyocera Crystal Device Corp | 圧電デバイス |
-
1998
- 1998-05-11 JP JP14504998A patent/JPH11330858A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008252780A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Kyocera Kinseki Corp | 圧電発振器の製造方法 |
JP2012191484A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Seiko Epson Corp | 圧電デバイス及び電子機器 |
JP2013150253A (ja) * | 2012-01-23 | 2013-08-01 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 恒温槽付水晶発振器 |
JP2013207549A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Kyocera Crystal Device Corp | 圧電デバイス |
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