JPH1132957A - 外壁用流体噴射装置およびその自動化装置 - Google Patents

外壁用流体噴射装置およびその自動化装置

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JPH1132957A
JPH1132957A JP9209979A JP20997997A JPH1132957A JP H1132957 A JPH1132957 A JP H1132957A JP 9209979 A JP9209979 A JP 9209979A JP 20997997 A JP20997997 A JP 20997997A JP H1132957 A JPH1132957 A JP H1132957A
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JP
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housing
coating film
nozzle
jet nozzle
pressure
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Application number
JP9209979A
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English (en)
Inventor
Takeo Makino
武夫 牧野
Kazuyuki Taniguchi
和之 谷口
Makoto Isa
真 伊佐
Masahiko Tsujita
昌彦 辻田
Yoshinori Ikemoto
義則 池本
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JIETETSUKU KK
WARATETSUKU KK
Sato Kogyo Co Ltd
Original Assignee
JIETETSUKU KK
WARATETSUKU KK
Sato Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】別途吸引用の専用ポンプ等を必要とすることな
く、ウォータージェット水、剥離した塗膜片/粉および
塵埃等を飛散させずに確実に回収できるようにした塗膜
剥離装置を提供する。 【解決手段】外壁面hに対する当接面のみを実質的に開
口とするハウジング2内に、外壁面hに向けてジェット
流体を噴射するための剥離用ジェットノズル5を配設
し、前記ハウジング2に接続する回収流路24を形成す
るとともに、この回収流路24の入部に対して回収流路
24の排出方向に噴射口を向けた負圧発生用ジェットノ
ズル11を配設し、かつ前記剥離用ジェットノズル5に
対する高圧水供給経路8の途中より分岐する分岐流路1
3を形成し、この分岐流路13を前記ハウジング2内へ
導き前記負圧発生用ジェットノズル11に接続するとと
もに、前記分岐流路13の途中に圧力調整弁10を配設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォータージェッ
トにより建物外壁面の老朽化した塗膜を剥離したり、外
壁面を清掃するための流体噴射装置に係り、詳しくは別
途吸引用の専用ポンプを必要とすることなく、ウォータ
ージェット水および剥離した塗膜片等を飛散させずに確
実に回収できるようにするとともに、ウォータージェッ
トの反力に抗してハウジングを壁面に密着させ作業の軽
減および安全を図り得るようにした外壁用流体噴射装置
およびこの自動化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、コンクリート建築物等の外壁面に
は、躯体の保護や美観等を目的として塗装が施されてい
る。この塗装は、経年変化によって次第に劣化するため
所定のサイクル、たとえば10〜20年のサイクルで定
期的に再塗装による修繕が行わわれている。再塗装は、
劣化した塗膜を完全に除去した後に行われるが、この劣
化塗膜の剥離作業には多大な手間と時間を要し、現状で
はサンダーによる方法、薬品による方法、超音波による
方法および超高圧水による方法などの方法によって剥離
作業が行われている。
【0003】前記サンダーによる剥離作業は、作業員が
ゴンドラまたは仮設足場から手持ちの電動ディスクサン
ダーを用いて手作業によって塗膜の剥離を行うものであ
り、前記薬品による方法は、塗膜面に塗料を溶解させる
特殊な薬品を塗布することで塗膜を溶解除去する方法で
ある。さらに、超音波による除去は、手持ちの超音波振
動式ツールを塗膜面に当てて、その衝撃力で剥離を促す
ものである。最後の超高圧水による方法は、約1500
kg/cm2の超高圧水を塗膜に噴射してそのジェットエネル
ギーによって塗膜を破砕し除去するものである。この超
高圧水噴射装置については、近年、塗膜除去作業の省力
化を図るために、遠隔操作によって壁面に沿って移動さ
せるようにした自動化剥離装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記サ
ンダーによる剥離方法は、塗膜粉がディスクに付着し目
詰まりを起こすために、短時間ですぐに剥離作業の効率
が大幅に低下してしまうなどの問題があるとともに、音
が大きいために近隣に及ぼす騒音公害の影響を考慮しな
ければいけない、さらに剥離した塗膜片/粉が周囲に飛
散するために十分な粉塵対策が必要となるなどの問題が
ある。
【0005】次いで、薬品による方法の場合には、剥離
できる塗膜の種類が有機系に限定されるため汎用性に欠
けるとともに、剥離効率が非常に悪く大規模な剥離作業
に向かない、さらに薬品処理後の排水処理が必要となる
などの問題がある。
【0006】さらに、超音波による方法は、無機系の硬
質塗料の場合には剥離が困難であるとともに、ツール先
端の摩耗が激しく、また作業効率が著しく悪いなどの問
題がある。
【0007】他方、超高圧水を用いた塗膜除去方法は、
近年提案されている効率的な方法ではあるが、塗装の下
地まで痛め易い欠点があるとともに、剥離時のジェット
水の処理や剥離した塗膜片/粉が周囲に飛散するなどの
問題がある。このため、建物の全周囲に粉塵対策用のカ
ーテンが必要になるとともに、作業員もまた顔面を覆う
マスクやゴム合羽等を装着するなどの重装備な防塵対策
を必要とする。また、超高圧水を壁面に噴射する際の反
動が大きく、足場が悪い場合などには安全が確保されな
い、誤って超高圧水を人体が受けた場合には人体の切断
事故に繋がるなどの問題もある。
【0008】近年、前述のジェット水の処理や剥離した
塗膜片/粉が周囲に飛散するのを防止する対策として、
特公平7−62394号公報ではジェットノズル回りの
カバーに対して吸引用ポンプを接続して前記ジェット水
や塗膜片/粉を飛散させずに回収する方法を提案してい
る。しかし、この方法の場合には、軽量化を望む装置に
対して余分な前記吸引用ポンプを設備する必要があるた
め、装置が重量化および複雑化する問題がある。
【0009】そこで本発明の主たる課題は、別途吸引用
の専用ポンプ等を必要とすることなく、ウォータージェ
ット水および剥離した塗膜片等を飛散させずに確実に回
収できるようにするとともに、ウォータージェットの反
力に抗してハウジングを壁面に密着させ作業の軽減およ
び安全を図り得るようにした外壁用流体噴射装置を提供
すること、およびその自動化装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る外壁用流体噴射装置は、外壁面に対する
当接面のみを実質的に開口とするハウジング内に、外壁
面に向けてジェット流体を噴射するための剥離用ジェッ
トノズルを配設し、前記ハウジングに接続する水、塗膜
片・粉および粉塵等の回収流路を形成するとともに、こ
の回収流路の入部に対して回収流路の排出方向に噴射口
を向けた負圧発生用ジェットノズルを配設し、かつ前記
剥離用ジェットノズルに対する高圧水供給経路の途中よ
り分岐する分岐流路を形成し、この分岐流路を前記ハウ
ジング内へ導き前記負圧発生用ジェットノズルに接続す
るとともに、前記分岐流路の途中に圧力調整弁を配設し
たことを特徴とするものである。
【0011】この場合において、前記ハウジングの開口
周囲には、外壁面に当接する完全気密材よりも不完全気
密材を配設することが望ましい。これによって、ハウジ
ング内の減圧によって前記開口部周囲から若干の外気が
流入するとともに、該開口部から前記回収流路に至る空
気流れが生成されることとなり、剥離された塗膜片/粉
や塵埃等が前記回収流路に積極的に導流されるようにな
る。
【0012】また、塗膜剥離を対象とする場合には、前
記剥離用ジェットノズルからの噴射流体圧を400〜6
00kg/cm2とし、かつスタンドオフ距離(ノズルから壁
面までの距離)を40〜60mmとするのが望ましい。こ
の範囲であれば塗膜の下地を傷めずに劣化した塗膜のみ
を剥離することができる。一方、前記負圧発生用ジェッ
トノズルからの噴射流体圧は140〜220kg/cm2とす
るのがよく、また、作業の効率化の点から、前記剥離用
ジェットノズルは前記ハウジング内で上下および/また
は左右方向に移動自在とするのが望ましい。
【0013】他方、前記流体噴射装置の自動化装置は、
方形枠と、この方形枠内に水平配置で配設されるととも
に、左右枠をガイドとして上下方向に移動自在とされる
昇降横材と、この昇降横材上に搭載され水平方向に沿っ
て移動自在とされるとともに、前記流体噴射装置が搭載
された横行台車とからなることを特徴とするものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて詳述する。図1は、本発明の係る塗膜
剥離装置1の内部透視側面図であり、図2はその平面
図、図3はその背面図である。
【0015】前記塗膜剥離装置1は、建物等の外壁面に
施工されている塗膜をウォータージェットにより剥離す
るための装置であり、主に、壁面に噴射されたジェット
水、剥離された塗膜片/粉および粉塵等を完全に回収し
得るようにした点、装置の軽量化および単純化を図るた
めに剥離用ジェットノズルに対する高圧水供給路から分
岐させた分岐流路を形成し、この分岐流路を負圧発生用
ジェットノズル(エジェクターノズル)に接続すること
で従来別途必要とされていた吸引用ポンプを無くした
点、さらに前記分岐流路の途中に高圧水の圧力調整弁を
設けて、負圧発生用ジェットノズルの噴射圧を調整でき
るようにすると同時に、ハウジング内の減圧作用により
剥離用ジェットノズルによる反力に抗してハウジングを
外壁に密着させかつその密着力を簡単に調整できるよう
にした点に特徴がある。
【0016】具体的に、前記塗膜剥離装置1は、外壁面
に対する当接面のみを実質的に開口としてあるハウジン
グ2と、この内部に収められるウォータージェット噴射
ノズル装置5(以下、剥離用ノズルという。)と、この
剥離用ノズル5を上下方向に往復動作させるための昇降
シリンダー装置3と、前記剥離用ノズル5の昇降動作に
追従させるためにU字形状に配した高圧水用可撓性ホー
ス7と、前記ハウジング2に接続して設けられた水、塗
膜片/粉および粉塵等の回収流路(回収ホース)24を
形成するとともに、この回収流路24の入部に配設され
た負圧発生用ジェットノズル(以下、吸引用ノズルとい
う。)11と、前記U字状可撓性ホース7に接続される
とともに、高圧水供給源に接続される高圧水用ホース8
と、この高圧水用ホース8の中間に設けらたY字分流管
9と、このY字分流管9から分岐して前記吸引用ノズル
11に接続される分岐流路13と、この分岐流路13の
途中に設けられた圧力調整弁10とから構成されるもの
である。
【0017】前記ハウジング2は、側面形状が略L字状
の箱体を本体として、その両側部にそれぞれ昇降シリン
ダー装置3、3のための収納ケーシング2E,2Eを付
設したものであり、本体は剥離用ノズル5を収容する水
平ハウジング部2Aと、これより下方方向に連続する可
撓性ホース7および吸引用ノズル11部を収容する垂下
ハウジング部2Bと、前記水平ハウジング2Aの外壁対
抗面側に連結される進退調整可能な開口ハウジング部2
Cとから構成されている。この開口ハウジング部2C
は、連結部位に水平方向に長い複数の長孔2c,2c…
が形成され、これらの長孔2c,2c…を通して挿通さ
れたボルト20、20…によって連結されることで、外
壁Hに対する当接状態が調整されるようになっている。
基本的には、後述のように、本塗膜剥離装置1が自動化
装置18に装着され、かつ自動化装置18がゴンドラ7
0に搭載された際に、外壁面Hに対する当接状態を調整
するための構造である。
【0018】また、前記開口ハウジング部2Cの開口部
周囲には、外壁Hに当接して気密性を保持する目的で、
ウレタンまたはスチレン等の樹脂発泡体21を木毛ブラ
シ22で挟み込んだ構造の気密保持材23を固設してあ
る。この気密保持材23は、好ましくは、ある程度の空
気流通を許容する不完全気密材とするのが望ましい。前
記吸引ノズル11の吸引作用によりハウジング2内が減
圧された際、減圧度が高くなり過ぎると外壁面Hに接触
しながらの摺動が困難になるとともに、該気密保持材2
3部位から外気が流入し回収流路24口に至る空気流れ
を作ってやることにより、塗膜片や塵埃をスムーズに回
収流路24口に導き排出できるようになる。したがっ
て、前記樹脂発泡体21の前面を前記木毛ブラシの先端
面から数mm、具体的には2〜5mm程度奥ませて配置する
か、あるいは空気の流通をある程度許容させるために連
続気泡とした樹脂発泡体21を用いるのがよい。
【0019】一方、前記垂下ハウジング2Bの下端に
は、ジェット水、塗膜片/粉および塵埃等を排出するた
めの回収流路口2bが形成されているとともに、この回
収流路口2bの内部にスロート管12がセットビス25
により固設され、さらにこのスロート管12のホース接
続部12aに回収流路たる回収ホース24が接続されて
いる。なお、前記スロート管12は、吸引用ノズル11
との離間距離の調整のために前記セットビス25によっ
て位置決めされるもので、上下方向に位置調整可能とさ
れ、かつ回収流路口2bに対して気密性を保持しながら
接続される。なお、垂下ハウジング2Bの背面に設けら
れている突出管2cは、ハウジング2内の圧力を測定す
るためのマノメーター接続口である。
【0020】次いで、前記剥離用ノズル5は、ロッド状
のランス管6の先端にダイヤモンドノズル6aを備えて
いるとともに、後端側に接続カプラー6bを備えたもの
で、側部に配設されている昇降シリンダー装置3の移動
ブロック体4から側方に突出した支腕材4aによって支
持され、図示しない作動空気源によって移動される前記
移動ブロック体4の上下動作に伴って上下方向に往復動
作するようになっている。なお、前記昇降シリンダー装
置3を横向き配置として前記剥離用ノズル5を左右方向
に移動させるようにしてもよいし、さらには上下および
左右の両方向に移動可能とすることもできる。
【0021】前記剥離用ノズル5の接続カプラー6bに
対して連結されている高圧水用可撓性ホース7は、ホー
ス形状をU字状として配置されることによって前記剥離
ノズル5の上下往復動作に容易に追従し得るようになっ
ている。なお、前記高圧水用可撓性ホース7は、たとえ
ばスパイラルU字状とすることでもよい。かかる構成に
ついては、特開平7−88403号公報に詳しく記載さ
れているので同公報を参照されたい。
【0022】前記高水圧用可撓性ホース7は、封鎖板2
6を通してハウジング2の外に導かれた後、L字ガイド
管27、Y字分流管9を介在して、高圧水用ホース8に
接続されている。高圧水用ホース8には、図1では図示
されない高圧水供給源から高圧水が供給されるようにな
っている。
【0023】前記Y字分流管9から分岐する分岐流路1
3は、ハウジング2内に導かれた後、前記吸引用ノズル
11に接続されているとともに、この分岐流路13の途
中には、吸引用ノズル11に高圧水を減圧して送るため
に、減圧弁の如き圧力調整弁10が設けられている。な
お、前記Y字分流管9には管理のために圧力指示計14
が取り付けられている。
【0024】前記吸引用ノズル11からスロート管12
内に向けてジェット水が噴射されると、所謂エジェクタ
ー作用によって周辺の空気が巻き込まれスロート管12
内に誘因され、ハウジング2内が減圧される。もちろ
ん、前記スロート管12は、ジェット水の速度エネルギ
ーを圧力エネルギーに変換するべく、内部形状を徐々に
拡大したディフューザ形状としてもよい。また、吸引用
ノズルについては、図1のようにスロート管12の中央
に配置した単一口の吸引用ノズル11としてもよいし、
あるいは図5に示されるように、環状のスリット口を有
する外周ノズル15としてもよい。いづれにしても、本
発明では、剥離用ノズル5へ供給される高圧水の一部を
吸引用ノズル11に回して、かかる吸引用ノズル11か
らの噴射によって空気巻込み作用によってハウジング2
内が減圧される。
【0025】なお、図1〜図3に示される装置例では、
作業の効率化のために、Y字分流管9から先のL字ガイ
ド管27、可撓性ホース7および剥離用ノズル5までの
装置部分が並列配置で2つ、すなわち剥離用ノズル口を
2つ有する装置構造としているが、これは単一であって
もよいし、これ以外の連数であってもい。
【0026】次いで、かかる塗膜剥離装置1における高
圧水の流れをその作用とともに説明すると、高圧水用ホ
ース8を通して供給される高圧水は、Y字分流管9にお
いて、剥離用ノズル5側に流れる主流路と、吸引用ノズ
ル11側に流れる分岐流路とに分流される。剥離用ノズ
ル5側に流れる高圧水は、U字状の可撓性ホース7を通
じてランス管6に送られ、先端のダイヤモンドノズル6
aから外壁面に向かって噴射される。塗膜剥離を対象と
する場合は、本出願人等による実験によれば、塗装の下
地を傷めずに劣化した塗膜のみを除去し得るためには、
前記ダイヤモンドノズル6aから噴射される高圧水の噴
射圧は、400〜600kg/cm2の範囲、スタンドオフ距
離(ノズルから壁面までの距離)は40〜60mmの範
囲、さらに水量は5〜10l/min の範囲が好適であるこ
とが確認されている。
【0027】一方、分岐吸引用ノズル11側に流れる高
圧水は、圧力調整弁10によって減圧された後、ノズル
ホルダー管16に至り吸引用ノズル11からスロート管
12の内部に向かって噴射される。ジェット水が、スロ
ート管12内に向かって噴射されると、周囲の空気が一
緒にスロート管12内に誘因(巻込み)されることによ
ってハウジング2内が減圧され、前記剥離用ノズル5か
ら噴射されたジェット水や、剥離された塗膜片/粉およ
び塵埃等が回収ホース24内に導入され、周囲に水や塗
膜、さらには塵埃等を飛散させることがなくなる。この
時、前述したように、開口ハウジング2Cの壁面当接部
は、若干の空気の流入を許容するようにしているため、
塗膜剥離部から前記スロート管12に至る空気流れが生
成されることによって、より効果的に飛散、漏水等が防
止される。さらに、前記剥離用ノズル5からのジェット
水の噴射によってハウジング2には壁面から離間する方
向へ反力が生ずる。しかし、ハウジング2内が減圧され
ることにより、ハウジング2を壁面に密着させる力が発
生し、これらの離反する力が相殺されるため作業員に対
する作業負荷が軽減されるようにもなる。
【0028】前記吸引用ノズル11から噴射される高圧
水の噴射圧は、ハウジング2内の容積にもよるが、概ね
140〜220kg/cm2の範囲が好適とされる。もちろ
ん、この噴射圧は、壁面の状況や吸引量、木毛ブラシ2
2の壁面に対する密着度、反力バランス等を鑑みた上
で、作業員が前記圧力調整弁10の制御によって任意に
調整することができる。たとえば、塗膜の剥離能力を上
げるために供給水の圧力を上昇させると、ハウジング2
にはその分大きな反力が作用するようになる。その場合
には前記圧力調整弁10を開方向に回して噴射圧力を上
昇させハウジング2内の減圧度を高く調整して相反バラ
ンスを確保するように調整される。
【0029】次に、前記塗膜剥離装置1を用いた全体シ
ステム構成例を図6に基づいて説明すると、ジェット
水、塗膜片/粉および塵埃等(混合濁水という。)は、
回収流路たる回収ホース24と、分級器を兼ねる中間タ
ンク30を経て、高圧ポンプおよび水処理設備を搭載し
た作業車17によって浄化処理されるとともに高圧化さ
れ、前記塗膜剥離装置1に再び供給されるようになって
いる。前記中間タンク30では混合濁水から比較的大粒
径の塗膜片類の分級が行なわれ、前記塗膜片類は中間タ
ンク30内に捕捉される。
【0030】一方、分級された一次処理水はバキューム
ポンプ33によって中間タンク30から引き抜かれ、一
次濾過装置34および二次濾過装置35によって濾過さ
れた後、水槽36に貯留される。なお、水槽36には水
道水等の水が補給される。水槽26に貯留されている水
は、車載の駆動源37によって駆動される高圧ポンプ3
8によって高圧水となって高圧水用ホース8を通し前記
塗膜剥離装置1に供給される。なお、図示の例では、別
途設備された温水化手段、エキストラ混入手段によっ
て、常温高圧水、高温高圧水、機能型高圧水の選択が可
能となっている。たとえば、高温高圧水とする場合に
は、弁によって流路が切り替えられ、高圧化された水が
特殊ボイラ39側に導かれ高温化された後、前記塗膜剥
離装置1に供給される。また、機能型高圧水とする場合
には、溶解槽40からABS(アルキルベンゼンスルホ
ン酸)、ステアリン酸ソーダ塩、リノール酸ソーダ塩、
炭酸ソーダ、各種石鹸類等の洗剤や多価カルボン酸塩等
の防腐剤、あるいはポリエチレングリコール、MEK等
のケトン類、ケイ砂、その他の慣性質量付加剤等が蓄圧
器41を介して高圧水中に混入されるようになってい
る。
【0031】他方、前記塗膜剥離装置1を用いた塗膜剥
離作業を自動化するための自動化装置18は、図7〜図
9に示されるように、上下枠42A、42Bと左右縦枠
42C、42Dとから構成された方形枠42と、この方
形枠42内に水平配置で配設されるとともに、左右枠4
2C、42Dをガイドとして上下方向に移動自在とされ
る昇降横材43と、この昇降横材43上に搭載され水平
方向に沿って移動自在とされるとともに、前記塗膜剥離
装置1が搭載された横行台車44とから構成されるもの
である。
【0032】前記昇降横材43は、左右縦枠42C、4
2Dに沿って移動可能なスライダー61、62によって
支持され、上下方向に移動自在とされる。そして、昇降
横材43の一方端側の支持構造は、昇降横材43の下面
両端側にそれぞれ中間スプロケット46、47を配設
し、上枠42Aの一端側にチェーン端支持部材44を設
けるとともに、下枠42Bの反対側端部に一方のチェー
ン端支持部材48を設け、前記チェーン端支持部材44
に一端を連結したチェーン49を前記中間スプロケット
46、47を回して前記チェーン端支持部材48に連結
する構造としている。所謂、追従的平衡支持構造であ
り、前記チェーン49は、昇降横材43がどの上下位置
にあっても昇降横材43の一方側端部を支持することが
できるようになっている。
【0033】また、昇降横材43の他方端側の支持構造
は、原動側支持構造となっており、詳しくは図9に示さ
れるように、昇降横材43の上下面にそれぞれチェーン
端支持部材53、54を配設するとともに、上枠42A
の下面に従動スプロケット50を配設し、かつ下枠42
Bに減速モータ51およびこれに隣接して中間スプロケ
ット52、52を配設し、原動チェーン55を図示の如
く、一方のチェーン端支持部材53から従動スプロケッ
ト50、前記減速モータ51、中間スプロケット52を
巻回して他方のチェーン端支持部材54に連結してい
る。したがって、前記減速モータ51の原動スプロケッ
ト64を回転駆動させることによって昇降横材43を上
下方向に移動可能としている。
【0034】他方、横行台車44の移動は、前記昇降横
材43に対して横行用減速モータ63を備えるととも
に、この両側に中間スプロケット57、59を備え、か
つ昇降横材43の両側にそれぞれチェーン端支持部材5
6、60を固定し、そして前記一方のチェーン端支持部
材56に一端を固定し、前記横行用減速モータ63の原
動スプロケット58、および中間スプロケット57、5
9を回して他端を前記チェーン端支持部材60に固定し
ている。したがって、前記横行用減速モータ63の原動
スプロケット58を回転駆動させることによって前記横
行台車44が昇降横材43に沿って移動可能となってい
る。
【0035】施工に当たっては、図10に示されるよう
に、ゴンドラ70に対して前記自動化装置18を搭載
し、図11に示されるように、建物71の屋上に備えら
れているゴンドラ吊り設備72、73によってゴンドラ
70を吊持し、所定の位置毎に停止させた状態で、前記
塗膜剥離装置1を自動化装置18によって上下左右に移
動させ、有効作業範囲内(図7参照)の塗膜剥離作業を
行う。なお、図11において、17は高圧ポンプおよび
水処理設備を搭載した作業車であり、30は分級器を兼
ねる中間タンクである。
【0036】以上、本発明を塗膜剥離装置1に適用した
場合を例に採り詳述したが、本発明装置は建物または土
木構造物等の清掃のためのウォータージェット装置とし
ても使用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、別途
吸引用の専用ポンプを必要とすることなく、高圧水供給
系の利用によってウォータージェット水および剥離した
塗膜片等を飛散させず確実に回収できるようになる。し
たがって、装置の軽量化はもちろんの事、単純化にも資
するものとなる。また、ウォータージェットの反力に抗
してハウジングを壁面に密着させることができるように
なるため作業の軽減および安全を図り得るようにもな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗膜剥離装置1の内部透視側面図
である。
【図2】その平面図である。
【図3】その背面図である。
【図4】図1のA部拡大図である。
【図5】吸引用ノズルの他例を示す縦断面図である。
【図6】塗膜剥離装置1を用いた全体システム構成例図
でる。
【図7】自動化装置18の正面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視図である。
【図9】図7のIX−IX線矢視図である。
【図10】自動化装置18のゴンドラ70への装着例図
である。
【図11】塗膜剥離作業の施工要領図である。
【符号の説明】
1…塗膜剥離装置、2…ハウジング、3…昇降シリンダ
ー装置、4…移動ブロック体、5…剥離用ノズル(剥離
用ジェットノズル装置)、6…ランス管、6a…ダイヤ
モンドノズル、6b…接続カプラー、7…高圧水用可撓
性ホース、8…高圧水用ホース、9…Y字分流管、10
…圧力調整弁、11…吸引用ノズル(負圧発生用ジェッ
トノズル)、13…分岐流路、18…自動化装置、23
…気密保持材、24…回収ホース、42…方形枠、43
…昇降横材、44…横行台車、70…ゴンドラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04F 21/00 E04F 21/00 D // A47L 11/29 A47L 11/29 (72)発明者 谷口 和之 東京都中央区日本橋本町4丁目12番20号 佐藤工業株式会社内 (72)発明者 伊佐 真 東京都中央区日本橋本町4丁目12番20号 佐藤工業株式会社内 (72)発明者 辻田 昌彦 広島県福山市蔵王町161番地の217 株式会 社ワラテック内 (72)発明者 池本 義則 広島県大竹市油見3丁目8番6号 株式会 社ジェテック内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外壁面に対する当接面のみを実質的に開口
    とするハウジング内に、外壁面に向けてジェット流体を
    噴射するための剥離用ジェットノズルを配設し、前記ハ
    ウジングに接続する水、塗膜片・粉および粉塵等の回収
    流路を形成するとともに、この回収流路の入部に対して
    回収流路の排出方向に噴射口を向けた負圧発生用ジェッ
    トノズルを配設し、 かつ前記剥離用ジェットノズルに対する高圧水供給経路
    の途中より分岐する分岐流路を形成し、この分岐流路を
    前記ハウジング内へ導き前記負圧発生用ジェットノズル
    に接続するとともに、前記分岐流路の途中に圧力調整弁
    を配設したことを特徴とする外壁用流体噴射装置。
  2. 【請求項2】前記ハウジングの開口周囲に外壁面に当接
    する不完全気密材を配設してなる請求項1記載の外壁用
    流体噴射装置。
  3. 【請求項3】前記剥離用ジェットノズルからの噴射流体
    圧:400〜600kg/cm2、スタンドオフ距離:40〜
    60mmとし、前記負圧発生用ジェットノズルからの噴射
    流体圧:140〜220kg/cm2としてある請求項1、2
    記載の外壁用流体噴射装置。
  4. 【請求項4】前記剥離用ジェットノズルは前記ハウジン
    グ内で上下および/または左右方向に移動自在としてあ
    る請求項1〜3記載の外壁用流体噴射装置。
  5. 【請求項5】方形枠と、この方形枠内に水平配置で配設
    されるとともに、左右枠をガイドとして上下方向に移動
    自在とされる昇降横材と、この昇降横材上に搭載され水
    平方向に沿って移動自在とされるとともに、前記請求項
    1〜4記載の流体噴射装置が搭載された横行台車とから
    なることを特徴とする外壁用流体噴射装置の自動化装
    置。
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