JPH11326896A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH11326896A
JPH11326896A JP10306468A JP30646898A JPH11326896A JP H11326896 A JPH11326896 A JP H11326896A JP 10306468 A JP10306468 A JP 10306468A JP 30646898 A JP30646898 A JP 30646898A JP H11326896 A JPH11326896 A JP H11326896A
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JP
Japan
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liquid crystal
polarized light
layer
light
circularly polarized
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JP10306468A
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English (en)
Inventor
Keiji Kajima
啓二 鹿島
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置において、光源光を有効利用す
ると共に、外光によるコントラストの低下の抑制を図
る。 【解決手段】 光源装置12からの無偏光光を、円偏光
分離層14を介して液晶セル16に入射させる。液晶セ
ル16は、電界の印加に応じて、光の位相を0〜πシフ
トするようにレタデーション値を変化させ、入射した円
偏光の旋回方向を変調し、表面の2色性円偏光層18に
入射して、その偏光透過軸と一致する成分のみを外側に
出射できるようにしている。2色性円偏光層18は、こ
れに入射する外光のうち50%を透過し残りを吸収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一方の偏光成分
を透過し、他方の偏光成分を反射する偏光分離層と、電
界によってレタデ−ション値が変化する液晶セルとを用
いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、偏光板に光を透過させ
ることによって得られた偏光光を液晶層で変調するもの
であり、例えば、図9に示されるように、従来の代表的
な液晶表示装置1は、光源装置2から出射された光を光
吸収タイプの2色性直線偏光板3に入射させ、ここで得
られた直線偏光光を液晶セル4に入射させるようにして
いる。
【0003】この液晶表示装置1では、前記液晶セル4
に入射し、これを通過した偏光光が、液晶セル4に設け
られている電極に電圧を印加し、セル内の液晶層を電界
によって変化させることにより変調され、あるいは無電
界で変調されることなく、液晶セル4から出射し、その
外側に配置された光吸収タイプの2色性直線偏光板5に
より、特定方向の偏光光のみが透過されるようになって
いる。
【0004】前記光吸収タイプの2色性直線偏光板3、
5は、透過軸方向の偏光光を透過し、透過軸と直交方向
の偏光光のほとんどを吸収するものであり、従って、光
源装置2から出射された光(無偏光光)の約50%が2
色性直線偏光板3で吸収され、このため、液晶表示装置
1全体としての光の利用効率が低下し、液晶画面におけ
る十分な明るさを得るためには、より多くの光源光を2
色性直線偏光板3に入射させる必要があった。
【0005】しかしながら、このように、光源装置2の
光出射量を増大すれば、消費電力が増大するのみなら
ず、光源装置2の発熱量も増大して、液晶セル4におけ
る液晶に悪影響を与えてしまうという問題点を生じる。
【0006】これに対して、例えば、特表平4−502
524号公報、及び、特開平6−130424号公報等
に開示されるように、光源からの無偏光光をコレステリ
ック液晶層を用いて右または左の旋回方向の円偏光光を
透過または反射することにより分離し、透過した一方の
旋回方向の円偏光光を液晶セルに入射させ、反射された
他方の旋回方向の円偏光板は、反射板によって反射さ
せ、旋回方向を逆向きにしてコレステリック液晶層を透
過させ、光利用効率を向上させる液晶表示装置が提案さ
れている。
【0007】又、特表平9−506985号公報に開示
されるように、光源からの無偏光光を延伸多層フィルム
を用いて透過または反射により2つの直線偏光光に分離
し、透過した一方の直線偏光光を液晶セルに入射し、反
射された、前記と直交方向の直線偏光光を反射板により
偏光方向を転換してから、再度延伸多層フィルムに導い
て、光利用効率を向上させるようにした液晶表示装置が
提案されている。
【0008】前記特表平4−502524号公報及び前
記特開平6−130424号公報に開示された液晶表示
装置における液晶層は、電界が印加されていないときに
光の位相をπ(λ/2)又はπ/2(λ/4)だけシフ
トし、電界が印加されたときには光の位相をシフトしな
いようにしたものであり、この液晶層から出射した光
は、外側に配置された円偏光板に入射し、ここで、その
入射光の偏光度合いによって透過され、あるいは反射さ
れるようになっている。
【0009】又、前記特表平9−506985号公報に
開示された液晶表示装置においては、延伸多層フィルム
を透過した一方の直線偏光光を液晶セルに入射させるも
のであるが、その液晶層のレタデーションについては開
示がない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記特表平4−502
524号公報及び特開平6−130424号公報に開示
された液晶表示装置は、次のような理由により、液晶デ
ィスプレイの視認性の極度な悪化、大幅なコントラスト
の低下があり、表示品質が不十分であるという問題点が
あった。
【0011】すなわち、前記特開平4−502524号
公報の液晶表示装置においては、液晶層の外側に配置さ
れ、外部から直接視認される円偏光板が波長選択反射性
の低ピッチ・コレステリック塗膜からなるので、この円
偏光板に入射した外光の約50%が反射され、これが観
察者の目に直接入って、視認性を極度に低下してしま
う。
【0012】同様に、前記特開平6−130424号公
報の液晶表示装置においても、外部から直接視認される
色選択層が例えばコレステリック液晶からなる円偏光板
であり、これも前記と同様に、入射した外光の約50%
が直接反射され、視認性が極度に低下してしまう。
【0013】この発明は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、簡単な構成で、外光に起因する視
認性の悪化及び大幅なコントラストの低下がなく、特
に、透過型液晶表示装置の場合は、光の利用効率を大幅
に向上することができ、反射型液晶表示装置の場合は高
コントラストで、且つ、液晶層による複屈折を利用した
カラー化が可能な液晶表示装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1のよ
うに、光源と、この光源から出射される光のうち、右ま
たは左の旋回方向のうち一方の円偏光成分を透過し、他
方の円偏光成分を反射する円偏光分離層と、液晶層及び
この液晶層に電界を印加する電極を含んでなり、前記液
晶層に前記電極から電界を印加して液晶のレタデ−ショ
ン値を変化させ、これにより前記円偏光分離層を透過し
て入射する円偏光光の位相を実質的に0〜πシフトする
作用を有する液晶セルと、この液晶セルの前記円偏光分
離層と反対側に配置され、液晶セルから入射した前記円
偏光光のうち、右または左の旋回方向のうち一方の円偏
光成分を透過し、他方の円偏光成分を吸収する光吸収型
の2色性円偏光層と、を備えたことを特徴とする液晶表
示装置により上記目的を達成するものである。
【0015】第2発明は、請求項2のように、光源と、
この光源から出射される光のうち、一方の直線偏光成分
を透過し、これと直交方向の直線偏光成分を反射する直
線偏光分離層と、液晶層及びこの液晶層に電界を印加す
る電極を含んでなり、前記液晶層に前記電極から電界を
印加して液晶のレタデ−ション値を変化させ、これによ
り前記直線偏光分離層を透過して入射する直線偏光光の
位相を実質的に0〜πシフトする作用を有する液晶セル
と、この液晶セルの前記直線偏光分離層と反対側に配置
され、液晶セルから入射した前記直線偏光光のうち、一
方の直線偏光成分を透過し、これと直交方向の直線偏光
成分を吸収する光吸収型の2色性直線偏光層と、を備え
たことを特徴とする液晶表示装置により上記目的を達成
するものである。
【0016】第3発明は、請求項3のように、外部から
の光のうち、右または左の旋回方向のうち一方の円偏光
成分を透過し、他方の円偏光成分を吸収する光吸収型の
2色性円偏光層と、液晶層及びこの液晶層に電界を印加
する電極を含んでなり、前記液晶層に前記電極から電界
を印加して液晶のレタデ−ション値を変化させ、これに
より前記2色性円偏光層を透過して入射する円偏光光の
位相を実質的に0〜πシフトする作用を有する液晶セル
と、この液晶セルを透過した光のうち、右または左の旋
回方向のうち一方の円偏光成分を透過し、他方の円偏光
成分を反射する円偏光分離層と、この円偏光分離層の前
記液晶セルの反対側に配置され、前記円偏光分離層を透
過した光を吸収する光吸収層と、を備えたことを特徴と
する液晶表示装置により上記目的を達成するものであ
る。
【0017】第4発明は、請求項4のように、外部から
の光のうち、一方の直線偏光成分を透過し、これと直交
方向の直線偏光成分を吸収する光吸収型の2色性直線偏
光層と、液晶層及びこの液晶層に電界を印加する電極を
含んでなり、前記液晶層に前記電極から電界を印加して
液晶のレタデ−ション値を変化させ、これにより前記2
色性直線偏光層を透過して入射する直線偏光光の位相を
実質的に0〜πシフトする作用を有する液晶セルと、こ
の液晶セルを透過した光のうちの一方の直線偏光成分を
透過し、これと直交方向の直線偏光成分を反射する直線
偏光分離層と、この直線偏光分離層の前記液晶セルと反
対側に配置され、前記偏光分離層を透過した光を吸収す
る光吸収層と、を備えたことを特徴とする液晶表示装置
により上記目的を達成するものである。
【0018】また、前記円偏光分離層をコレステリック
液晶層からなる旋光選択層から構成してもよい。
【0019】更に、前記直線偏光分離層を、複屈折性を
有するフィルムを3層以上に積層してなる平面状多層構
造とし、各層の平面内で互いに垂直な振動方向を持つ2
つの光のうちの、一方の光に対する厚さ方向に隣接する
層間における屈折率の差と、他方の光に対する厚さ方向
に隣接する層間における屈折率の差とが異なるようにし
てもよい。
【0020】更に、前記円偏光分離層を、透過する光の
位相を実質的にπ/2シフトさせるレタデーション値を
有する位相差層と、複屈折性を有するフィルムを3層以
上積層してなり、各層の平面内で互いに垂直な振動方向
を持つ2つの光のうちの、一方の光に対する厚さ方向に
隣接する層間における屈折率の差と、他方の光に対する
厚さ方向に隣接する層間における屈折率の差とが異なる
ようにした平面状多層構造とから構成し、前記平面状多
層構造を透過した直線偏光を、円偏光に変換するように
してもよい。
【0021】また、前記直線偏光分離層を、透過する光
の位相を実質的にπ/2シフトさせるレタデーション値
を有する位相差層と、コレステリック液晶層からなる旋
光選択層とから構成し、前記コレステリック液晶層を透
過した円偏光を、直線偏光に変換するようにしてもよ
い。
【0022】更にまた、前記液晶セルは、その液晶層が
2枚の基板に挟持され、前記電極が、前記層液晶を間に
して前記2枚の基板に配置され、前記電極に電圧を印加
したとき、層液晶内の液晶分子の前記基板面に対する角
度が変化するモ−ドであり、これによって前記液晶のレ
タデ−ション値を変化させるようにしてもよい。
【0023】この発明においては、外部から視認される
表面に光吸収タイプの2色性偏光板を用いると共に、こ
の2色性偏光板に合わせて、液晶層のレタデーション値
の変化を選択し、これにより、光利用効率を低下させる
ことなく、外光に起因する大幅なコントラストの低下、
視認性の悪化を防止し、且つ、液晶層の複屈折を利用す
ることにより、コントラストの良好なカラー液晶表示装
置を得ることもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1に示されるように、本発明の実施の形
態の第1例に係る液晶表示装置10は、無偏光光を出射
する光源12と、この光源12から出射される光のう
ち、右又は左の旋回方向のうち一方の(楕)円偏光成分
を透過し、他方の(楕)円偏光成分を反射する円偏光分
離層14と、電界の印加により液晶のレタデ−ション値
を変化させ、前記円偏光分離層14を透過して入射する
円偏光光の位相を実質的に0〜πシフトする作用を有す
る液晶セル16と、この液晶セル16の前記円偏光分離
層14と反対側に配置され、液晶セル16を透過した前
記円偏光光を受光する光吸収型の2色性円偏光層18
と、を備えて構成されている。
【0026】図1中、R、Lはそれぞれ右円偏光、左円
偏光を示している。
【0027】前記光源装置12の背面(図1において下
側面)には反射層12Aが形成されている。反射層12
Aは、光源装置12から出射し、偏光分離層14におい
て反射された偏光成分を再度円偏光分離層14方向に反
射し、このとき円偏光成分の位相を反転させ、又は、無
偏光な状態にし、円偏光分離層14を透過できるように
して、光利用率を向上させている。
【0028】前記円偏光分離層14は、例えばコレステ
リック液晶層から構成され、又、前記光吸収タイプの2
色性円偏光層18は、透過軸方向の偏光光を透過し、透
過軸と直交する方向の偏光光のほとんどを吸収するポラ
ロイド(商品名)等の2色性の偏光材からなる2色性円
直線偏光層の光吸収軸に対して、λ/4位相差層を、そ
の進相軸又は遅相軸が45度の角度になるように積層す
る等の方法により構成されている。
【0029】前記液晶セル16は、図2に示されるよう
に、2枚の基板20A、20Bに挟持された液晶層22
と、図2において上側の基板20Aの下側面および下側
の基板20Bの上側面に配置され、液晶層22を厚さ方
向に挟み込む一対の画素電極24A、24Bと、を備え
て構成されている。
【0030】前記液晶セル16における液晶層22は、
前記画素電極24A,24Bから電界を印加して液晶の
レタデ−ション値を変化させ、これにより前記円偏光分
離層14を透過して入射する円偏光光の位相を実質的に
0〜πシフトする作用を有するように調整されている。
【0031】この調整は、液晶層22の複屈折及び厚さ
を制御することによって既知の様々な液晶により行うこ
とができる。
【0032】このような液晶は、ECB(Electrikally
Controlled Briefringence )方式として知られてお
り、DAP(Deformation of vertical Aligned Phase
s)モ−ド、HAN(Hybrid Aligned Nematic)モ−
ド、STN(Super Twisted Nematic )モード、SBE
(Super Twisted Briefringence Effect)SSFLC
(Surface Stabilized Ferroelectric Liquid Crystal
)モ−ド、OCB(OpticcallyCompensated Beud )モ
ード、VAN(Vertically-aligned nematic)モード等
がある。
【0033】OCBモードは通常、ベンド配向の液晶セ
ルと2軸性位相差板を、光吸収軸が直交関係にある光吸
収型の2色性直線偏光板の間に挟んだ構成を言うが、本
発明においては、ベンド配向の液晶セルのみを言う。
【0034】VANモードは通常、Nn (ネマティッ
ク)液晶を垂直に挟んだVAN配列セルを、光吸収軸が
直交関係にある光吸収型の2色性直線偏光板の間に挟ん
だ構成を言うが、本発明においては、VAN配向の液晶
セルのみを言う。
【0035】他モードも同様である。
【0036】なお、ECB方式という表現は複屈折を利
用したカラー表示方式としての意味で用いられる場合が
多いが、本発明においては、液晶層の複屈折の値が変化
するモードという意味で用いている。
【0037】なお、前記「実質的に0〜πシフトする」
は、液晶層22自体で位相を実質的に変化させ、あるい
は、液晶セル16とは別の位相差層を、液晶セル16と
前記2色性円偏光層18円との間、および/または液晶
セル16と前記円偏光分離層14との間に形成して、液
晶層22と位相差層との相互作用によりこれらを透過す
る光の位相を実質的に0〜πシフトする意味である。
【0038】例えば、前記液晶層22自体でのレタデー
ション値を、0.1π〜1.1πまで変化させ、前記液
晶層22の前記2色性円偏光層18円との間、及び/又
は前記円偏光分離層14側に別に設けたレタデーション
値が実質的に0.1πである位相差層との相互作用によ
って、これらを透過する光の位相を実質的に0〜πシフ
トさせることを包含する。
【0039】前記相互作用とは、液晶層のレタデーショ
ン値が0.1π又は1.1πを示す時の進相軸又は遅相
軸に対して、レタデーション値が実質的に0.1πであ
る位相差層の進相軸又は遅相軸を直交させる等した場合
に起こる作用のことで、例えば、0.1π−0.1π=
0、1.1π−0.1π=π、のように計算することが
できる。
【0040】なお、位相を実質的に−π〜0シフトする
作用を有する液晶セルを用いることも本発明の範囲に入
ることは言うまでもない。
【0041】円偏光光の位相がπシフトすると逆の旋回
方向の円偏光光になる。
【0042】上記シフトについて、図3に示されるポア
ンカレの球を用いて説明する。
【0043】ポアンカレの球は、偏光を記述したり、位
相が変化したときの偏光の形がどのように変わるかを調
べたりするときに用いるものであり、図3において、球
の上下の両極はそれぞれ左円偏光と、右円偏光とを表わ
し、赤道上の点は直線偏光、その他の点は楕円偏光をそ
れぞれ示す。
【0044】又、赤道上の任意の点Hは水平偏光を示
し、点Hを通る直径の反対側にある赤道上の点Vは垂直
偏光を示す。互いに垂直な偏光は1つの直径の両端の点
で表わされることになり、一般に球の半径は1であると
仮定するが、光線の強度に比例するようにとってもよ
い。
【0045】又、単位の半径を持つポアンカレの球の表
面にある任意の点Pは、経度2λ及び緯度2ωで表わさ
れる。但し、−180°<2λ<180°、−90°<
2ω<90°である。
【0046】前記経度は点Hから時計回りに測ったとき
正であり、緯度は赤道から下向きに測ったとき、即ち右
円偏光を表わす極に向かって測ったとき正である。従っ
て、図3の点Pの座標は正である。
【0047】任意の点Pは、楕円の方位角λで、楕円率
がtan|ω|の完全楕円偏光を表わす。又、点Pが上
半球にあるか下半球にあるかによって、左回りであるか
右回りであるかが決定される。これらのことをまとめる
と、点Pの表わす楕円偏光の断面図について、次の
(1)式及び(2)式が成立する。
【0048】α=λ …(1) b/a=tan|ω| …(2)
【0049】偏光の向きは2ωが正であれば右回り、負
であれば左回りである。前記により、ポアンカレの球の
上の1つ1つの点は異なった偏光の形を表わすことにな
る。即ち、1つの偏光の形は、ポアンカレの球上の1つ
の点で表わすことができる。
【0050】従って、例えばポアンカレの球の上極の点
の左回りの完全円偏光を、方位角λ=0でπ/2だけ正
方向にシフトさせると、ポアンカレの球における赤道上
の点Hに到達する。即ち、円偏光はπ/2シフトされる
ことによって水平な直線偏光になる。同様に正方向にπ
シフトさせると下極に到着し右回りの完全円偏光とな
る。
【0051】又、ポアンカレの球における下極位置にお
ける右回りの完全円偏光を方位角λ=0でπ/2シフト
させると、赤道上の点Vに到達し、垂直の直線偏光とな
り、πシフトさせると上極に到達し左回りの完全円偏光
となる。シフト量がπ/2又はπでないときは楕円偏光
となる。
【0052】前述の如く、前記円偏光分離層14は、例
えばコレステリック液晶層から構成される。このコレス
テリック液晶層は、一般的に、フィジカルな分子配列に
基づいて、一方向の旋光成分と、これと逆回りの旋光成
分とを分離する旋光選択特性を発現するが、プレーナ配
列のヘリカル軸に入射した光は右旋光光と左旋光光の2
つの円偏光光に分かれ、一方は透過し他方は反射され
る。
【0053】この現象は、円偏光2色性として知られ、
円偏光の旋光方向を入射光に対して適宜選択すると、コ
レステリック液晶のヘルカル軸方向と同一の旋光方向を
持つ円偏光が選択的に散乱反射される。
【0054】この場合の最大旋光光散乱は、次の(3)
式の波長λ0 で生じる。
【0055】λ0 =nav・p …(3)
【0056】ここで、pはヘリカルピッチ、navはヘ
リカル軸に直交する平面内の平均屈折率である。
【0057】このときの反射光の波長バンド幅Δλは、
次の(4)式で示される。
【0058】Δλ=Δn・p …(4)
【0059】ここで、Δn=n(‖)−n(直角)であ
り、n(‖)はヘリカル軸に直交する面内における最大
の屈折率、n(直角)はヘリカル軸に平行な面内におけ
る最大の屈折率である。
【0060】又、プレーナ配列のヘリカル軸に対して斜
めに入射した光の選択散乱光の波長λφは、λ0 に比べ
て短波長側にシフトすることが知られている。
【0061】コレステリック液晶の材料としては、シッ
フ塩基、アゾ系、エステル系、ビフェニル系等のネマチ
ック液晶化合物の末端基に光学活性の2−メチルブチル
基、2−メチルブトキシ基、4−メチルヘキチル基を結
合したカイラルネマチック液晶化合物が望ましい。
【0062】又、一般に高分子液晶は、液晶を呈するメ
ソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖及び側鎖の位置に
導入した高分子であるが、高分子コレステリック液晶
も、例えばコレステリル基を側鎖に導入することで得ら
れる。
【0063】コレステリック液晶による偏光分離作用
は、コレステリック液晶で一方の円偏光成分(右又は左
回り)が透過され、他方の円偏光成分が反射される。
【0064】前記光源装置12は、例えば、透明電極を
有した透明樹脂シートに挟持された薄膜状のエレクトロ
ルミネッセンス等からなる透明薄膜状白色面光源であっ
て、前述の如く、例えば金属薄膜からなる反射層12A
がその背面に設けられている。
【0065】また、前記光源装置12は、例えば、導光
板に線状光源を配置した、いわゆるエッジライト型の白
色面光源であっても良い。
【0066】上記のような液晶表示装置10において、
光源装置12から出射した無偏光光は、その光のうち
の、例えば図1に示されるように、左旋回の円偏光成分
Lのみが円偏光分離層14を透過して液晶セル16に到
達する。
【0067】他方の右旋回の円偏光成分Rは、円偏光分
離層14において反射され、光源装置12の反射層12
Aで反射される際に位相が逆転し、又は無偏光な状態と
なり、円偏光分離層14を透過する左旋回の円偏光光L
となって、液晶セル16に入射する。
【0068】液晶セル16における液晶層22に画素電
極24A、24Bから電圧を印加することによって、前
記レタデ−ション値を変化させ、これによって液晶セル
16を通過する円偏光光は、電界の印加により位相を実
質的に0〜πシフトされる。従って、液晶セル16に入
射した左回りの円偏光光Lは、最大で、位相がπシフト
されたとき、旋回方向が逆転した右回りの円偏光Rとな
って液晶セル16から出射する。
【0069】前記2色性円偏光層18の偏光透過軸を前
記2つの旋回方向の一方、例えば右回りに一致させてお
けば、液晶層22に印加する電界を制御することによっ
て、2色性円偏光層18を透過する右回りの円偏光光R
の光量を調整することができ、液晶表示機能を持たせる
ことができる。
【0070】これを図3のポアンカレの球によって説明
すると、ポアンカレの球の上極の点から赤道上の点Hを
経て下極まで方位角λ=0で0〜π/2、π/2、π/
2〜πのシフト量に応じて、左回りの円偏光は左回りの
楕円偏光→水平な直線偏光→右回りの楕円偏光→右回り
の円偏光となる。
【0071】従って、シフト量が0〜π/2の範囲で
は、図4に示されるように暗表示となり、π/2〜πの
範囲では、シフト量が大きい程2色性円偏光層18を透
過する光量が大きくなり、これにより階調表示が可能と
なる。
【0072】前記2色性円偏光層18は、光吸収タイプ
の2色性偏光板から構成されているので、外光(無偏光
光)が2色性円偏光層18の表面に入射しても、その5
0%が吸収され、残りの50%が透過し、反射成分がほ
とんどないので、液晶表示装置10における画面のコン
トラストの低下を大幅に抑制することができる。
【0073】また、液晶層22の複屈折を利用している
ので、別途カラ−フィルタ−を用いることなくカラ−液
晶表示機能を持たせることも可能である。
【0074】次に、図5に示される本発明の実施の形態
の第2例に係る液晶表示装置30について説明する。
【0075】図5中、「←→」、「・」はそれぞれ直線
偏光の電場振動ベクトルを示しており、「←→」は紙面
面内方向、「・」は紙面に垂直な方向である。
【0076】なお、図4において、前記図1に示される
液晶表示装置10におけると同一部分には図1と同一の
符号を付することにより、説明を省略するものとする。
【0077】この液晶表示装置30は、光源装置12
と、この光源装置12から出射される光のうち、一方の
直線偏光成分を透過し、これと直交方向の直線偏光成分
を反射する直線偏光分離層32と、液晶セル16と、こ
の液晶セル16を透過した偏光光を受光する光吸収型の
2色性直線偏光層34と、を備えて構成されている。
【0078】前記直線偏光分離層32は、複屈折性を有
するフィルムを3層以上に積層してなる平面状多層構造
とされ、各層の平面内で互いに垂直な振動方向を持つ2
つの光のうちの、一方の光に対する厚さ方向に隣接する
層間における屈折率の差と、他方の光に対する厚さ方向
に隣接する層間における屈折率の差とが異なるようにし
て、前記一方の光を透過し、他方の光を反射するように
したものである。
【0079】上記のような、複屈折性を有するフィルム
は、例えば特開平3−75705号公報等に開示されて
いるように、ポリカーボネ−ト系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸セルロース系
樹脂等の面内複屈折性(屈折率異方性)を示す物質を延
伸等の方法によって得ることができる。
【0080】例えば、隣り合う複屈折性層(フィルム)
のX軸方向に振動する光線に対する屈折率は実質的にn
xで同じであり、X軸方向での隣接する層間の屈折率差
Δnx(=|nx−nx|)は実質的に0である。
【0081】これに対して、例えば、3層の複屈折性層
のうち第1層と第3層のY軸方向に振動する光線に対す
る屈折率を共にny1 とし、第2層における同方向の屈
折率をny2 (≠ny1 )とすると、Y軸方向での隣接
する層間の屈折率Δnyは実質的に0でない。
【0082】前記屈折率差の大きい方向(Y軸方向)に
振動する光の反射は、屈折率差の小さい方向(X軸方
向)に振動する光の反射よりも大きく、又、X軸方向の
光の透過はY軸方向の光透過よりも大きくなる。
【0083】このため、X軸方向に振動する光にとっ
て、直線偏光分離層32が、平面状多層構造であって
も、屈折率が実質的に同一であるので、直線偏光分離層
32への入射面及び出射面の2箇所でわずかな表面反射
が生じるのみである。
【0084】これに対して、Y軸方向に振動する光にと
っては、平面状多層構造体内の屈折率が各層間で異なる
ので、直線偏光分離層32全体への入射面及び出射面の
みならず、各層間で表面(界面)反射が起こり、複屈折
率層の層数が多いほどY軸方向に振動する光の反射回数
が多くなる。
【0085】前記2色性直線偏光層34は、透過軸方向
の偏光光を透過し、透過軸と直交する方向の偏光光のほ
とんどを吸収するものであり、ポラロイド(商品名)等
の2色性の偏光材から構成されている。
【0086】この液晶表示装置30においては、光源装
置12からの無偏光光は、直線偏光分離層32において
一方の直線偏光成分が透過され、これと直交方向の直線
偏光成分が反射される。
【0087】反射された直線偏光成分は、光源装置12
における反射層12Aで反射される際に、又は、光路中
(図示せず)に配置された光拡散板等によって無偏光な
状態となって、直線偏光分離層32を透過する。
【0088】直線偏光分離層32を透過した直線偏光光
は、液晶層22に入射し、ここに印加される電界によ
り、その位相が実質的に0〜πシフトされる。
【0089】直線偏光光の位相がπシフトすると、前記
直線偏光と直交関係にあるもう一方の直線偏光光にな
る。
【0090】これを図3のポアンカレの球によって説明
すると、ポアンカレの球の赤道上の点Hから方位角λ=
0で0〜πシフトされることによって、水平な直線偏光
は右回りの楕円偏光→右回りの円偏光→右回りの楕円偏
光を経て垂直の直線偏光となる。従って、シフト量が大
きい程、2色性円偏光層を透過する光量が小さくなる。
又、なお、暗表示の状態を図6に示した。
【0091】従って、液晶層22に、画素電極24A、
24Bから印加する電圧を制御することによって、2色
性直線偏光層34を透過する光の量を調整することがで
きる。すなわち、液晶表示機能を持たせることができ、
階調表示が可能である。
【0092】このことは、次の(5)式で表される。
【0093】 I=I0 sin2 2θsin 2 (πdΔn(V)/λ) …(5)
【0094】ここで、Iは2色性直線偏光層34を透過
する光の強度、I0 は入射光の強度、θは入射偏光方向
と液晶セル中の通常光の振動方向とのなす角度、Δn
(V)とdはそれぞれ印加電圧Vでの液晶の複屈折率と
セル厚、λは入射光の波長を示す。なお、2色性直線偏
光層34を透過しない直線偏光光は、これに吸収され
る。
【0095】又、この液晶表示装置30においては、2
色性直線偏光層34が、無偏光光である外光が入射した
場合でも、その50%を吸収するので、反射による画面
のコントラストの低下を抑制することができる。
【0096】上記液晶表示装置10、30は、いずれも
透過型であるが、本発明はこれに限定されるものでな
く、反射型の液晶表示装置にも適用されるものである。
【0097】図7の液晶表示装置40は、図1の液晶表
示装置10を反射型にしたものであり、図1における光
源装置12に代えて、光吸収層36を設けている。
【0098】他の構成は、図1の液晶表示装置10と同
一であるので、同一部分に同一符号を付することによ
り、説明を省略するものとする。なお、2色性円偏光層
18は右回りの円偏光光を透過し、円偏光分離層14は
左回りの円偏光光を反射するように設定されている。
【0099】ここで、前記光吸収層36は、例えば黒色
の紙、表面をマット化して反射が生じないようにした樹
脂板、フィルム、薄膜等から構成される。
【0100】この反射型の液晶表示装置40において
は、外光(無偏光光)は、2色性円偏光層18に入射
し、右又は左回りの一方の右回りの円偏光光Rとして液
晶セル16に入射する。外光の他方の円偏光成分、即ち
左回りの円偏光成分Lは2色性円偏光層18によって吸
収されるので、反射光により画面のコントラストを低下
させることがない。
【0101】液晶層22に入射した右回りの円偏光光R
は、液晶セル16に印加される電界の変化によって液晶
のレタデーション値が変化され、これにより偏光軸が実
質的に0〜π変調される。
【0102】これを図3のポアンカレの球によって説明
すると、図7に示されるように、液晶セル16に入射し
た右回りの円偏光光は、図2のポアンカレの球において
は、球の下極から、シフト量0〜π/2では右回りの楕
円偏光、シフト量がπ/2のとき赤道上の点Vで示され
る垂直な直線偏光、シフト量π/2〜πのとき上半球状
となり、左回りの楕円偏光、シフト量πのとき上極とな
り、左回りの円偏光として液晶セル16から出射する。
【0103】前記のように円偏光光の旋回方向は、偏光
軸の変調により決定され、円偏光分離層14に入射した
とき、左旋回方向では反射、右旋回方向では透過され
る。
【0104】従って、円偏光分離層14で反射して液晶
セル16を透過する光の量を、液晶層22に印加する電
圧によって調整することができる。
【0105】円偏光分離層14で反射された左円偏光光
Lは液晶セル16に、前記とは同旋回方向のままで戻
り、再度偏光軸が0〜π変調されて、右回りの円又は楕
円偏光光Rとなって2色円偏光層18を経て出射し、表
示光となるが、液晶層22から出射して円偏光分離層1
4を透過した偏光成分(偏光板18からのモレ光をも含
む)は、前記光吸収層36によって吸収、除去される。
【0106】このため、円偏光分離層14で反射され、
液晶セル16を透過する偏光光(表示光)との対比にお
いて極めてコントラストの良い表示状態を得ることがで
きる。
【0107】また、液晶層22の複屈折を利用している
ので、別途カラ−フィルタ−を用いることなくカラ−液
晶表示機能を持たせることも可能である。
【0108】次に、図8に示される反射型の液晶表示装
置50について説明する。
【0109】この液晶表示装置50は、前記図5に示さ
れる液晶表示装置30における光源装置12に代えて、
前記と同様の光吸収層36を配置したものである。
【0110】この液晶表示装置50において、外光(無
偏光光)は、2色性直線偏光層34を透過する際に直線
偏光光とされ、液晶セル16に入射する。外光のうち、
前記2色性直線偏光層34を透過できない成分はこれに
吸収される。従って、反射光がほとんど生じないので、
反射光によるコントラストの低下を抑制することができ
る。
【0111】前記2色性直線偏光層18を透過した直線
偏光光は、液晶層22に印加する電界によって液晶層の
レタデーション値が変化されることにより、光の位相が
実質的に0〜πシフトされる。
【0112】これを、図3のポアンカレの球を利用して
説明すると、例えば赤道上の点Hで示される水平の直線
偏光光は、正方向に0〜π/2シフトされることによっ
て、右回りの楕円偏光光、π/2シフトされることによ
って球の下極点上の点で表わされる右回りの完全円偏光
光、π/2〜πシフトされることにより右回りの楕円偏
光光、πシフトされることにより垂直の直線偏光光とな
る。
【0113】従って、液晶セル16から出射した左回り
の楕円偏光光又は直線偏光光は、その偏光軸の方向によ
って、直線偏光分離層34において反射され、他はこれ
を透過する。直線偏光分離層34で反射された直線偏光
光は、液晶セル16に戻り、ここで位相が実質的に0〜
πシフトされてから2色性直線偏光層18に入射し、水
平の直線偏光成分のみが透過して表示光となる。
【0114】なお、上記実施の形態の例において、前記
光源装置12は、透明電極を有した透明樹脂シートに挟
持された薄膜状のエレクトロルミネッセンス等からなる
透明薄膜状白色面光源であって、背面に、例えば金属薄
膜からなる反射層12Aを設けたものであるが、本発明
はこれに限定されることなく、導光板の側端面から入射
した光源光を、導光板の一方の面から出射させるもの等
であってもよい。この場合、前記導光板の他方の面には
金属薄膜等からなる反射層が設けられるが、白色PET
(ポリエチレンテレフタレート)を用いても良い。
【0115】また、円偏光分離層又は直線偏光分離層の
液晶層側に、透過する光の位相を実質的にπ/2シフト
させるレタデーション値を有する位相差層を積層して、
結果的に、直線偏光分離層又は円偏光分離層と同一の作
用を有するようにしてもよい。
【0116】尚、液晶セルの液晶層に画素電極から電圧
を印加されない時に、液晶セルを通過する光の位相が実
質的にπ/2シフトし、前記電極に電圧を印加した場合
に、液晶セルを通過する光の位相が実質的にシフトしな
くなるようにしてもよい。
【0117】
【実施例】図1に示される液晶表示装置10を、円偏光
分離層14としてコレステリック液晶層を用い、電圧の
印加によりレタデーション値を変化させ、光の位相を実
質的に0〜πシフトする液晶セル16、2色性円偏光層
18として光吸収タイプの2色性直線偏光層にλ/4位
相差層を積層して作成した。
【0118】液晶セル16に電界を印加して、液晶のレ
タデーション値を変化させたところ、外光に起因する大
幅なコントラストの低下がなく、光の利用効率を向上さ
せることができた。
【0119】図5に示される液晶表示装置30は、直線
偏光分離層32として延伸多層層を用い、更に、前記と
同様の液晶セル16、光吸収タイプの2色性直線偏光層
34を積層して構成したところ、前記と同様に、外光に
起因する大幅なコントラストの低下がなく、光の利用効
率を向上させることができた。
【0120】又、図7に示される反射型の液晶表示装置
40については、円偏光分離層14としてコレステリッ
ク液晶層を用い、黒色の光吸収層36、前記と同様の液
晶セル16、光吸収タイプの2色性円偏光層18を積層
して構成した。この場合も、外光に起因する大幅なコン
トラストの低下がなかった。又、液晶セルを透過した偏
光成分を、黒色の光吸収層36で吸収、除去することが
できるので、極めてコントラストの良い表示状態となっ
た。
【0121】図8に示される反射型の液晶表示装置50
においても、同様に作成し、極めてコントラストの良い
表示状態を得ることができた。
【0122】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、光
の利用効率を大幅に向上できると共に、外光に起因する
大幅なコントラストの低下がなく、更に、液晶層の複屈
折を利用して表示することによりコントラストの良い表
示状態を得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例に係る液晶表示装
置の要部を分解して示す略示断面図
【図2】同液晶表示装置における液晶セルを拡大して示
す断面図
【図3】光の偏光状態を説明するためのポアンカレの球
を示す線図
【図4】同液晶表示装置の暗表示の状態を示す略示断面
【図5】本発明の実施の形態の第2例に係る液晶表示装
置の要部を分解して示す略示断面図
【図6】同液晶表示装置の暗表示の状態を示す略示断面
【図7】同実施の形態の第3例に係る液晶表示装置を示
す図1と同様の断面図
【図8】同実施の形態の第4例に係る液晶表示装置を示
す図1と同様の断面図
【図9】従来の液晶表示装置を示す図1と同様の断面図
【符号の説明】
10、30、40、50…液晶表示装置 12…光源装置 12A…反射層 14…円偏光分離層 16…液晶セル 18…2色性円偏光層 20A、20B…基板 22…液晶層 24A、24B…画素電極 32…直線偏光分離層 34…2色性直線偏光層 36…光吸収層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、この光源から出射される光のう
    ち、右または左の旋回方向のうち一方の円偏光成分を透
    過し、他方の円偏光成分を反射する円偏光分離層と、液
    晶層及びこの液晶層に電界を印加する電極を含んでな
    り、前記液晶層に前記電極から電界を印加して液晶のレ
    タデ−ション値を変化させ、これにより前記円偏光分離
    層を透過して入射する円偏光光の位相を実質的に0〜π
    シフトする作用を有する液晶セルと、この液晶セルの前
    記円偏光分離層と反対側に配置され、液晶セルから入射
    した前記円偏光光のうち、右または左の旋回方向のうち
    一方の円偏光成分を透過し、他方の円偏光成分を吸収す
    る光吸収型の2色性円偏光層と、を備えたことを特徴と
    する液晶表示装置。
  2. 【請求項2】光源と、この光源から出射される光のう
    ち、一方の直線偏光成分を透過し、これと直交方向の直
    線偏光成分を反射する直線偏光分離層と、液晶層及びこ
    の液晶層に電界を印加する電極を含んでなり、前記液晶
    層に前記電極から電界を印加して液晶のレタデ−ション
    値を変化させ、これにより前記直線偏光分離層を透過し
    て入射する直線偏光光の位相を実質的に0〜πシフトす
    る作用を有する液晶セルと、この液晶セルの前記直線偏
    光分離層と反対側に配置され、液晶セルから入射した前
    記直線偏光光のうち、一方の直線偏光成分を透過し、こ
    れと直交方向の直線偏光成分を吸収する光吸収型の2色
    性直線偏光層と、を備えたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】外部からの光のうち、右または左の旋回方
    向のうち一方の円偏光成分を透過し、他方の円偏光成分
    を吸収する光吸収型の2色性円偏光層と、液晶層及びこ
    の液晶層に電界を印加する電極を含んでなり、前記液晶
    層に前記電極から電界を印加して液晶のレタデ−ション
    値を変化させ、これにより前記2色性円偏光層を透過し
    て入射する円偏光光の位相を実質的に0〜πシフトする
    作用を有する液晶セルと、この液晶セルを透過した光の
    うち、右または左の旋回方向のうち一方の円偏光成分を
    透過し、他方の円偏光成分を反射する円偏光分離層と、
    この円偏光分離層の前記液晶セルの反対側に配置され、
    前記円偏光分離層を透過した光を吸収する光吸収層と、
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】外部からの光のうち、一方の直線偏光成分
    を透過し、これと直交方向の直線偏光成分を吸収する光
    吸収型の2色性直線偏光層と、液晶層及びこの液晶層に
    電界を印加する電極を含んでなり、前記液晶層に前記電
    極から電界を印加して液晶のレタデ−ション値を変化さ
    せ、これにより前記2色性直線偏光層を透過して入射す
    る直線偏光光の位相を実質的に0〜πシフトする作用を
    有する液晶セルと、この液晶セルを透過した光のうちの
    一方の直線偏光成分を透過し、これと直交方向の直線偏
    光成分を反射する直線偏光分離層と、この直線偏光分離
    層の前記液晶セルと反対側に配置され、前記偏光分離層
    を透過した光を吸収する光吸収層と、を備えたことを特
    徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】請求項1または3において、前記円偏光分
    離層をコレステリック液晶層からなる旋光選択層から構
    成したことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】請求項2または4において、前記直線偏光
    分離層を、複屈折性を有するフィルムを3層以上に積層
    してなる平面状多層構造とし、各層の平面内で互いに垂
    直な振動方向を持つ2つの光のうちの、一方の光に対す
    る厚さ方向に隣接する層間における屈折率の差と、他方
    の光に対する厚さ方向に隣接する層間における屈折率の
    差とが異なるようにしたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1または3において、前記円偏光分
    離層を、透過する光の位相を実質的にπ/2シフトさせ
    るレタデーション値を有する位相差層と、複屈折性を有
    するフィルムを3層以上積層してなり、各層の平面内で
    互いに垂直な振動方向を持つ2つの光のうちの、一方の
    光に対する厚さ方向に隣接する層間における屈折率の差
    と、他方の光に対する厚さ方向に隣接する層間における
    屈折率の差とが異なるようにした平面状多層構造とから
    構成し、前記平面状多層構造を透過した直線偏光を、円
    偏光に変換するようにしたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  8. 【請求項8】請求項2または4において、前記直線偏光
    分離層を、透過する光の位相を実質的にπ/2シフトさ
    せるレタデーション値を有する位相差層と、コレステリ
    ック液晶層からなる旋光選択層とから構成し、前記コレ
    ステリック液晶層を透過した円偏光を、直線偏光に変換
    するようにしたことを特徴とする液晶表示装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記
    液晶セルは、その液晶層が2枚の基板に挟持され、前記
    電極が、前記層液晶を間にして前記2枚の基板に配置さ
    れ、前記電極に電圧を印加したとき、層液晶内の液晶分
    子の前記基板面に対する角度が変化するモ−ドであり、
    これによって前記液晶のレタデ−ション値を変化させる
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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