JPH11326730A - 光軸補正装置と駆動部調整装置 - Google Patents

光軸補正装置と駆動部調整装置

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JPH11326730A
JPH11326730A JP10133833A JP13383398A JPH11326730A JP H11326730 A JPH11326730 A JP H11326730A JP 10133833 A JP10133833 A JP 10133833A JP 13383398 A JP13383398 A JP 13383398A JP H11326730 A JPH11326730 A JP H11326730A
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JP
Japan
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yoke
optical axis
mirror
magnet
axis
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Application number
JP10133833A
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English (en)
Inventor
Kiyohiko Miyahara
清彦 宮原
Hidehiro Kawaguchi
英広 川口
Toshihisa Iriyama
利久 入山
Kazuhiko Otsuka
和彦 大塚
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光軸補正装置のボイスコイルモータの、ヨー
クとマグネットの効果的な力を発生する構造と、マグネ
ットの取り付け位置の正確な設定を行う。 【解決手段】 ヨーク16のマグネット17を取り付け
る面の所定の高さの位置に、内側に向かって突起36を
設ける。マグネット17は突起36によって長手方向の
位置が決定される。さらにヨーク16とマグネット17
との幅を一致させて形成することにより幅方向の位置も
決定され、従って、2つのマグネット17はヨーク16
に対して、幅方向の位置と長手方向の位置を、ずれを生
じさせることなく設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光空間伝送装置の光
軸調整に用いる光軸補正装置と、光軸補正装置のミラー
駆動部の調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電波資源の不足や、無線または有
線による通信回線設置のためには煩雑な手続きが必要で
あること等から、光を用いた空間伝送による通信の実用
化のために研究開発が盛んに行われている。しかしなが
ら、キロメートルにもおよぶ長距離間の光空間伝送装置
に関しては、未だ、十分な性能を有する装置が得られて
いないのが実情である。
【0003】つぎに、この長距離間の双方向光通信が可
能な光空間伝送装置の従来例について、図15ないし図
17を参照して説明する。図15は従来の光空間伝送装
置の光学系を示す図であり、図16はこの光空間伝送装
置の光軸調整方法について説明するための図であり、図
17は他の光軸調整方法について説明するための図であ
る。
【0004】まず、送信系の動作は図15に示すよう
に、送信信号に基づいて変調された半導体レーザ41の
ビームはレンズ42で平行光に変換され、ビームスプリ
ッタ43に入射する。ビームスプリッタ43からビーム
は出射方向の凹型のレンズ44に入射され、レンズ44
で拡大された後、主レンズ45で略平行光に変換され
て、相手側光空間伝送装置(図示せず)に向けて送信光
Lout として出射される。
【0005】また、受信系の動作は相手側光空間伝送装
置からの受信光Linを主レンズ45で受け、レンズ44
で平行光に変換された後、ビームスプリッタ46でレン
ズ47で集光される位置検出センサ48の方向と、レン
ズ49で集光される受光素子50の方向とに分離されて
導かれる。受光素子50からの出力は受信信号として復
調されて信号を復元する。
【0006】上述した構成の光学系を有する光空間伝送
装置は送信側と受信側の光軸が一致していることが必要
である。しかしながら、風等の外的要因、装置内部で発
生する振動、さらには設置環境の温度変化等により光学
系ユニットが影響を受けて光軸のずれが生じる。長距離
通信においては微小な光軸のずれも通信に支障をきたす
ため、光軸を一致させて維持するための補正が必要とな
っている。
【0007】この光軸ぶれの補正方法として従来より、
種々提案がされてきている。まず、その第1は図16に
示す構成のものであって、前述した光学系が一体として
鏡筒61に収納されている。鏡筒61は中間リング62
に上下のX軸軸受け65によって、X軸方向に回転自在
に支持されている。中間リング62に固定されているX
軸モータ63の回転が駆動歯車64を介してX軸軸受け
65に固定されている従動歯車66に伝達され、鏡筒6
1をX軸方向に回転させる。また、中間リング62は台
座71に左右のY軸軸受け69によって、Y軸方向に回
転自在に支持されている。台座71に固定されているY
軸モータ67の回転が駆動歯車68を介してY軸軸受け
69に固定されている従動歯車70に伝達され、中間リ
ング62を、即ち、鏡筒61をY軸方向に回転させる。
このX軸モータ63、およびY軸モータ67は前述した
光学系の位置検出センサ48の検出出力に基づいて制御
が行われ、常に装置間の光軸を一致させるように制御さ
れている。
【0008】しかしながら、上述した構成では鏡筒61
全体を稼動部とするため慣性質量が大きくなり、従って
制御応答性に劣り、また、精度が高く高剛性の軸受けや
駆動力の大きなモータを必要とした。さらに、光軸調整
は微小な角度で行う必要があり、モータおよび回転力伝
達機構部にはバックラッシュのない高精度のものが必要
であった。
【0009】また、他の例として図17に示すものがあ
る。これは光路上に直交する1組の補正部、即ち、X軸
ミラー81とこれを回転するX軸モータ82、およびY
軸ミラー83とこれを回転するY軸モータ84を配設し
ている。それぞれのミラーの角度補正は位置検出センサ
48の検出出力に基づいてX軸モータ82とY軸モータ
84を回転してX軸ミラー81とY軸ミラー83との角
度を制御して、常に装置間の光軸を一致させようとする
ものである。
【0010】しかしながら、この方法においても光軸の
補正方向ごとにミラーとモータが必要であり、光軸補正
装置の構造は複雑となるものであった。また、モータお
よび回転力を伝達する機構部には前述した例と同様にバ
ックラッシュのない高精度のものを必要としていた。
【0011】また、本発明者らは上述した問題を解決す
る手段として特願平10−14533号に記載の光軸補
正装置を提案している。この光軸補正装置は光軸補正用
のミラーがミラーホルダーの中央部に固定され、さらに
ミラーホルダーは、ミラー面上で交わる2つの軸を中心
にそれぞれ独立して回転するような支持体、即ち2軸ス
プリングにより保持されているものである。この2軸ス
プリングは弾性を有する圧延された薄板から形成された
3つの同心円状の輪環部を有し、それぞれの輪環部間は
ねじれ回転が可能となるように接続部が設けられた構成
となっている。また、ミラーの反射面の傾きを制御する
ためにボイスコイル型のモータが2つの軸のそれぞれに
対応して設けられているものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た光軸補正装置のミラーを回動させるボイスコイル型の
モータの、ヨークとマグネットの取り付け位置を正確に
出さなければ回動部のバランスが崩れたり、発生する力
を損失する虞れがあった。また、この取り付け作業には
十分な注意が必要であり、生産向上の阻害要因になって
いた。
【0013】従って本発明の課題は、ボイスコイル型の
モータの、ヨークとマグネットの効果的に力を発生する
構造と、ヨークに対するマグネットの取り付け位置の正
確な設定を容易に行うことが可能な構造を提案し、これ
を用いた高精度、且つ、生産性に優れた光軸補正装置の
提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
なされたものであって、固定側となる筐体と可動側との
間に設けられた、直交する2つの軸を中心に回動自在に
形成された支持体と、前記支持体を固着するミラー保持
部と、前記ミラー保持部に固着する、信号光反射用のミ
ラーと、前記ミラーを回動させるための、コイルと、ヨ
ークと、該ヨークの内側に対向して取り付けられた1対
のマグネットからなる駆動部とを具備した光軸補正装置
であって、前記ヨークに前記マグネットの取付け位置設
定手段を設けた光軸補正装置を構成する。
【0015】前記ヨークの幅と前記マグネットの幅とを
一致させた光軸補正装置を構成する。
【0016】前記取付け位置設定手段は、前記ヨークの
所定の部位に設けられた複数の突起、または、前記ヨー
クの所定の部位に、ヨークの全幅にわたって設けられた
帯状の突き出し部、または、前記ヨークの所定の部位
に、ヨークの全幅にわたって設けられた段差部で構成す
る。
【0017】固定側となる筐体と可動側との間に設けら
れた、直交する2つの軸を中心に回動自在に形成された
支持体と、前記支持体を固着するミラー保持部と、前記
ミラー保持部に固着する、信号光反射用のミラーと、前
記ミラーを回動させるための、コイルと、ヨークと、該
ヨークの内側に対向して取り付けられた1対のマグネッ
トからなる駆動部とを具備した光軸補正装置の、ヨーク
とマグネットの取り付け位置を調整する駆動部調整装置
であって、台座と、該台座に対する前記ヨークの取り付
け位置を決める手段と、前記ヨークの内側に前記1対の
マグネットを対向して取り付ける、取り付け位置設定手
段とを具備した駆動部調整装置を構成して、上記課題を
解決する。
【0018】本発明の構成によると、駆動部のヨークと
マグネットとの正確な位置関係を効率よく設定すること
ができる。
【0019】尚、「直交」とは、2つの軸の交わる状態
であって、2つの軸をそれぞれ独立して回転させ、ミラ
ー反射面の法線方向を任意に設定することができる交差
状態であって、直角に交わっていることに限定するもの
ではない。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図14を参照して説明する。ここで、図1は本発
明にかかわる光軸補正装置の斜視図であり、図2は2軸
スプリングの形状について説明するための平面図であ
る。図3は図1に示す2軸スプリングを用いた光軸補正
装置の、A1 −A1 矢視における断面図である。図4は
光軸補正装置の動作について説明するための図であり、
図5は駆動機構の他の構成を示す断面図である。また、
図6は図1に示す光軸補正装置を用いた光空間伝送装置
の光学系を示す図である。さらに、図7ないし図9はボ
イスコイルモータのヨークとマグネットの一般的な取り
付け状態について説明するための図であり、図10ない
し図14は本発明にかかわる、ボイスコイルモータのヨ
ークとマグネットの取り付けに関して説明するための図
である。
【0021】本発明者らは前述したように、光空間伝送
装置の光軸を制御する手段として特願平10−1453
3号に記載の光軸補正装置を提案している。図1に示す
ように、この光軸補正装置100は光軸補正用のミラー
2がミラーホルダー(図3の符号11)の中央部に固定
され、さらにこのミラーホルダー11は、ミラー面上で
交わる2つの軸を中心にそれぞれ独立して回転するよう
な2軸スプリング1により保持されているものである。
【0022】2軸スプリング1は図2に示すように、ミ
ラー2を保持する最内周の第1の輪環部5と、中間の第
2の輪環部6と、枠体12に固定する最外周の第3の輪
環部7を有し、第1の輪環部5と第2の輪環部6とは1
対のX軸ブリッジ3で、第2の輪環部6と第3の輪環部
7とは1対のY軸ブリッジ4で回動自在に接続されてい
る。また、後段で詳述するミラー2の駆動機構(例えば
図3に示すヨーク16Y 、マグネット17Y 、ボビン1
8Y 、コイル19Y 等で構成される)やその傾きの検出
機構等は枠体12内部に収納されている。
【0023】また、上述した2軸スプリング1を圧延し
た薄板で作製するとき、圧延方向により材料の特性が異
なるため、輪環部を接続するX軸ブリッジ3とY軸ブリ
ッジ4の設定位置と圧延方向を考慮する必要がある。例
えば方向によってバネ定数が異なり、制御性が異なって
くるものである。従って、圧延方向がX軸ブリッジ3と
Y軸ブリッジ4との中間にくるように2軸スプリング1
を形成している。さらに、これらX軸ブリッジ3とY軸
ブリッジ4とが構成するそれぞれの回転軸を中心にして
偶力が発生するように駆動機構の可動部はミラーホルダ
ー11に装着されている。
【0024】まず、上述した2軸スプリング1を用いた
光軸補正装置100について説明する。図3は図1に示
す光軸補正装置100のA1 −A1 矢視における断面図
であって、ミラー2はミラーホルダー11に保持されて
いる。また、ミラーホルダー11は2軸スプリング1の
第1の輪環部5に固定され、第3の輪環部7は枠体12
に固定されている。従って、ミラー2は枠体12に対し
て、X軸ブリッジ3とY軸ブリッジ4とで決定されるそ
れぞれの回転軸を中心に独立して回動ができるように支
持されていることになる。
【0025】枠体12の他端には、ベースプレート13
が固定され、さらに、輪環状のスペーサ14を挟んで基
板15が設けられている。ベースプレート13で閉じら
れる枠体12の内部には、ミラー2を2軸の方向に独立
して回動させる駆動機構と、ミラー2の角度を検出する
機構等が設けられている。
【0026】ミラー2を回動させる駆動機構は、ミラー
ホルダー11側に固定したヨーク16Y とマグネット1
7Y とで形成される磁気回路と、ベースプレート13に
固定されるボビン18Y に巻回されたコイル19Y と
で、所謂、ムービングマグネット型のボイスコイルモー
タを形成している。光軸補正装置100ではこの2つの
ボイスコイルモータがミラーホルダー11の中心に対し
て対称の位置に設けられていて、2つのY軸ブリッジ4
で形成されるY軸を中心にして回転力が発生する構成に
なっている。
【0027】同様にヨーク16X 、ボビン18X に巻回
されたコイル19X (これに対応するマグネットは図示
していない)で構成されるボイスコイルモータは2つの
X軸ブリッジ3で形成されるX軸を中心にして回転力を
発生する。尚、X軸用のもう1つのボイスコイルモータ
は図3の紙面手前に配置されている。
【0028】また、ストッパー20Y はY軸におけるボ
イスコイルモータの回転量を制限するものであって、X
軸についても同様のものが設けられている。
【0029】また、ミラー2のY軸の角度を検出するた
めにY軸角度検出センサ23がベースプレート13に固
定されていて、ミラー2の裏面に設けられた反射面から
の反射光を検出している。同様にミラー2のX軸の角度
を検出するためにX軸角度検出センサが図3の紙面手前
に設けられている。また、ボイスコイルモータやセンサ
等の制御、信号処理等は基板15において行われ、これ
らにより光軸補正装置100が形成されている。
【0030】尚、ミラー2の反射点はミラー2の回転角
度によって、その位置の移動が生じないように設定され
ている。位置の移動が生じると光学系の光軸位置が変化
するためである。
【0031】つぎに上述した光軸補正装置100の動作
について説明する。図4に示すように、例えば受信光L
inがミラー2の反射点で反射した後、位置検出センサ4
8上のP1 点に達したとする。光軸基準位置はP0 であ
って、受信光Linをこの点に到達させることにより光軸
が正しく調整されたことになる。この調整のため、位置
検出センサ48が検出した光軸ずれ量に基づいて2つの
ボイスコイルモータにF1 、F2 の力を発生させてミラ
ー2をR1 方向に回転させ、受信光Linが光軸基準位置
P0 に来るように制御する。一般に、光軸は2つの軸方
向を含む面内にずれるものであり、位置検出センサ48
は略直交する2つの軸方向に独立してそれぞれのずれ量
を検出し、その検出結果に基づいてX軸モータ、Y軸モ
ータを制御してミラー2の反射面の傾きを調整してい
る。
【0032】図5はボイスコイルモータの他の構成を示
す図であって、ミラーホルダー11側にコイル19Y が
固定され、ヨーク16Y とマグネット17Y とで形成さ
れる磁気回路がベースプレート13に固定されている、
所謂、ムービングコイル型である。ヨーク16Y はボル
ト21Y によってベースプレート13に固定されてい
る。また、ストッパー20Y はミラーホルダー11に設
けられていて、回転角度を制限している。
【0033】つぎに、光軸補正装置100を用いた光空
間伝送装置の光学系について説明する。図6に示す例は
この光軸補正装置100が相手側装置方向のレンズ44
と受光素子50方向のビームスプリッタ43との間に設
けられているものである。
【0034】まず、受信光学系については、相手装置か
らの受信光Linを主レンズ45で受け、レンズ44で平
行光に変換した後、光軸補正装置100のミラー2で反
射してビームスプリッタ43に導き、さらに、ビームス
プリッタ46でレンズ47で集光される位置検出センサ
48の方向と、レンズ49で集光される受光素子50の
方向とに分離する。位置検出センサ48で、上述したよ
うに平面上の光軸のずれを検出し、その検出結果に基づ
いて光軸補正装置100のミラー2の角度を制御して光
軸を移動し、光軸を補正する。
【0035】また、送信光学系については、半導体レー
ザ41から発せられた送信光Loutはレンズ42によっ
て平行光にされた後、ビームスプリッタ43に入射され
て受信光Linと同一の光軸に乗せられるので、送信光L
out の光軸も同時に補正されることになる。
【0036】つぎに、上述したように構成され、光空間
伝送装置に用いられる光軸補正装置100に関し、本発
明の特徴となるボイスコイルモータのヨークとマグネッ
トとの構成について詳述する。
【0037】まず、図7(a)は正確に組み立てられた
ボイスコイルモータの側面の断面図であって、コの字型
のヨーク16と、ヨーク16の内壁に対向配置された2
つのマグネット17と、対向配置された2つのマグネッ
ト17間に挿入されたボビン18と、ボビン18に巻回
されたコイル19とで構成されている。同図(a)にお
いては2つのマグネット17は正しく対向しているの
で、コイル19に流れる電流によって発生する力Fは長
手方向と合致したものとなる。
【0038】一方、図7(b)は2つのマグネット17
が互いに長手方向にずれて配置された状態を示してい
て、この状態で発生する力Fはずれ量に応じて長手方向
とは所定の角度を有することになる。従って長手方向の
力成分はFより小さくなり、力のロスが生じることにな
る。
【0039】また、図8(a)は正確に組み立てられた
ボイスコイルモータであって図7(a)のA2 −A2
視における断面図である。この場合も図7(a)と同じ
くコイル19に流れる電流によって発生する力Fは長手
方向、即ち、図8(a)では紙面に垂直方向となる。
【0040】一方、図8(b)は2つのマグネット17
が幅方向にずれて配置されている状態であり、この場合
の力の発生はつぎのようになる。即ち、電流と磁界の相
互作用で発生する力は次の(1)式で表すことができ
る。 F=nBli×sinθ (1) 但し、n:コイルの巻数 B:磁束密度 l:磁界内にあるコイルの長さ i:電流 θ:電流と磁界のなす角
【0041】従って、(1)式から分かるように、2つ
のマグネット17が幅方向にずれて、電流と磁界とが角
度θで交差している場合、直角に交差する場合よりも発
生する力に損失を生じることになる。
【0042】また、図9はヨーク16の幅W1 に対して
マグネット17の幅W2 が小さく、ヨーク16の取り付
け面において2つのマグネット17が相対的に回転ずれ
が生じている場合である。図9(a)は可動部の側面図
であり、図9(b)は同図(a)のA3 −A3 矢視にお
ける断面図である。このように回転ずれが生じていても
上述した損失が複合的に発生し、力を弱めることにな
る。
【0043】図10は上述した幅方向のずれ、および回
転ずれによる損失を防止する構成を示す図であって、図
10(a)は可動部の側面図であり、図10(b)は同
図(a)のA4 −A4 矢視における断面図である。これ
らの図からも分かるように、ヨーク16の幅とマグネッ
ト17の幅を同一にし、ヨーク16にマグネット17
を、これらの辺を一致させて配置し固着することで、幅
方向のずれ、および回転ずれが生じることを防止してい
る。
【0044】しかしながら、図10に示す方法でも長手
方向のずれの発生を防止することはできない。確かにヨ
ーク16の開口端にマグネット17の上辺を一致させれ
ば長手方向の位置決めができ、ずれの発生を防止できる
が、装置の構成によってはヨーク16の開口端より内部
に上辺を設定する必要があり、別途、長手方向の位置決
め手段が必要となるものである。
【0045】図11はこの問題を治具を用いて解決した
ものであって、同図(a)はその平面図であり、同図
(b)は同図(a)のA5 −A5 矢視における断面図で
ある。治具の構成はベース31と、ヨーク16をベース
31に設定する際の位置を決めるピン32と、ヨーク1
6に対するマグネット17の設定位置を定めるスペーサ
33と、ヨーク16にマグネット17を接着固定する際
に、マグネット17の位置を保持する位置決めブロック
34、35とで構成されている。この治具を用いること
により2つのマグネット17の長手方向の位置を所定の
位置に設定することが可能となる。
【0046】尚、図11(b)のB1 はヨーク16のマ
グネット17を取り付ける面間の距離であり、B2 はス
ペーサ33の幅であって、スペーサ33とヨーク16の
ヨークを取り付ける面との間に所定の間隙が得られるよ
うに定められている。これはヨーク16にマグネット1
7を接着固定する際に余剰の接着剤によりスペーサ33
がマグネット17に接着することを防止するためであ
る。
【0047】つぎに、ヨーク16に所定の位置決め手段
を設けた場合について説明する。
【0048】まず、その第1は図12に示すように、ヨ
ーク16のマグネット17を取り付ける面の所定の高さ
の位置に、内側に向かって突起36を設けたものであ
る。同図(a)はその一部を破断した側面図であり、同
図(b)は同図(a)のA6 −A6 矢視における断面図
である。マグネット17は突起36によって長手方向の
位置が決定される。さらにヨーク16とマグネット17
との幅を一致させて形成することにより幅方向の位置も
決定され、従って、2つのマグネット17はヨーク16
に対して、幅方向の位置と長手方向の位置を、ずれを生
じさせることなく設定することができ、力の損失を防止
するものである。
【0049】その第2は図13に示すように、ヨーク1
6のマグネット17を取り付ける面の所定の高さの位置
に、内側に向かって全幅にわたって突き出し部37を設
けたものである。同図(a)はその側面図であり、同図
(b)は同図(a)のA7 −A7 矢視における断面図で
ある。マグネット17は突き出し部37によって長手方
向の位置が決定される。さらにヨーク16とマグネット
17との幅を一致させて形成することにより幅方向の位
置も決定され、従って、2つのマグネット17はヨーク
16に対して、幅方向の位置と長手方向の位置を、ずれ
を生じさせることなく設定することができ、力の損失を
防止するものである。
【0050】その第3は図14に示すように、ヨーク1
6のマグネット17を取り付ける面の所定の高さの位置
に、内側に向かって全幅にわたって段差部38を設けた
ものである。同図(a)はその側面図であり、同図
(b)は同図(a)のA8 −A8矢視における断面図で
ある。マグネット17は段差部38によって長手方向の
位置が決定される。さらにヨーク16とマグネット17
との幅を一致させて形成することにより幅方向の位置も
決定され、従って、2つのマグネット17はヨーク16
に対して、幅方向の位置と長手方向の位置を、ずれを生
じさせることなく設定することができ、力の損失を防止
するものである。
【0051】以上、詳しく説明したように本発明にかか
わる、マグネットとヨークの位置出しによると、マグネ
ットとヨークの取付け位置を常に一定にすることがで
き、また、2つのマグネットの対向する位置関係にずれ
が生じることなくボイスコイルモータを形成することが
できるので、発生する力の損失を防止することができ、
これを用いて光軸補正装置を構成することにより、高感
度、高精度でミラーの回動制御を行うことができる。
【0052】尚、駆動機構は上述したムービングマグネ
ット型に限らず、ムービングコイル型を用いてもよい。
【0053】また、本発明は上述した実施形態に限るこ
となく、本発明の技術的思想を具現化する他の構成を用
いてもよいことは当然である。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、マグネットをヨークに常に所定の位置に取り
付けることができ、また、2つのマグネットの対向する
位置関係にずれが生じることは無いので、これにより形
成されたボイスコイルモータは、発生する力の損失はな
く、従ってこれを用いて光軸補正装置を構成することに
より、高感度、高精度でミラーの回動制御を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわる光軸補正装置の斜視図であ
る。
【図2】 2軸スプリングの形状について説明するため
の平面図である。
【図3】 本発明にかかわる2軸スプリングを用いた光
軸補正装置の、図1のA1 −A1 矢視における断面図で
ある。
【図4】 光軸補正装置の動作について説明するための
図である。
【図5】 駆動機構の他の構成を示す断面図である。
【図6】 図1に示す光軸補正装置を用いた光空間伝送
装置の光学系を示す図である。
【図7】 ボイスコイルモータのヨークとマグネットの
取り付けに関する図である。
【図8】 ボイスコイルモータのヨークとマグネットの
取り付けに関する図である。
【図9】 ボイスコイルモータのヨークとマグネットの
取り付けに関する図である。
【図10】 本発明にかかわる、ボイスコイルモータの
ヨークとマグネットの取り付けに関する図である。
【図11】 本発明にかかわる、ボイスコイルモータの
ヨークとマグネットの取り付けに関する図である。
【図12】 本発明にかかわる、ボイスコイルモータの
ヨークとマグネットの取り付けに関する図である。
【図13】 本発明にかかわる、ボイスコイルモータの
ヨークとマグネットの取り付けに関する図である。
【図14】 本発明にかかわる、ボイスコイルモータの
ヨークとマグネットの取り付けに関する図である。
【図15】 従来の光空間伝送装置の光学系を示す図で
ある。
【図16】 従来の光空間伝送装置の光軸調整方法につ
いて説明するための図である。
【図17】 従来の光空間伝送装置の他の光軸調整方法
について説明するための図である。
【符号の説明】
1…2軸スプリング、2…ミラー、3…X軸ブリッジ、
4…Y軸ブリッジ、11…ミラーホルダー、12…枠
体、13…ベースプレート、14…スペーサ、15…基
板、16,16X ,16Y …ヨーク、17,17Y …マ
グネット、18,18X ,18Y …ボビン、19,19
X ,19Y …コイル、20Y …ストッパー、21Y …ボ
ルト、23…Y軸角度検出センサ、31…ベース、32
…ピン、33…スペーサ、34,35…位置決めブロッ
ク、36…突起、37…突き出し部、38…段差部、4
1…半導体レーザ、42,44,47,49…レンズ、
45…主レンズ、43,46…ビームスプリッタ、48
…位置検出センサ、50…受光素子、61…鏡筒、62
…中間リング、63…X軸モータ、64…駆動歯車、6
5…X軸軸受け、66…従動歯車、67…Y軸モータ、
68…駆動歯車、69…Y軸軸受け、70…従動歯車、
71…台座、81…X軸ミラー、82…X軸モータ、8
3…Y軸ミラー、84…Y軸モータ、100…光軸補正
装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 和彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側となる筐体と可動側との間に設け
    られた、直交する2つの軸を中心に回動自在に形成され
    た支持体と、 前記支持体を固着するミラー保持部と、 前記ミラー保持部に固着する、信号光反射用のミラー
    と、 前記ミラーを回動させるための、コイルと、ヨークと、
    該ヨークの内側に対向して取り付けられた1対のマグネ
    ットからなる駆動部とを具備した光軸補正装置であっ
    て、 前記ヨークに前記マグネットの取付け位置設定手段を設
    けたことを特徴とする光軸補正装置。
  2. 【請求項2】 前記ヨークの幅と前記マグネットの幅と
    を一致させたことを特徴とする、請求項1に記載の光軸
    補正装置。
  3. 【請求項3】 前記取付け位置設定手段は、前記ヨーク
    の所定の部位に設けられた複数の突起で構成しているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の光軸補正装置。
  4. 【請求項4】 前記取付け位置設定手段は、前記ヨーク
    の所定の部位に、ヨークの全幅にわたって設けられた帯
    状の突き出し部で構成していることを特徴とする、請求
    項1に記載の光軸補正装置。
  5. 【請求項5】 前記取付け位置設定手段は、前記ヨーク
    の所定の部位に、ヨークの全幅にわたって設けられた段
    差部で構成していることを特徴とする、請求項1に記載
    の光軸補正装置。
  6. 【請求項6】 固定側となる筐体と可動側との間に設け
    られた、直交する2つの軸を中心に回動自在に形成され
    た支持体と、 前記支持体を固着するミラー保持部と、 前記ミラー保持部に固着する、信号光反射用のミラー
    と、 前記ミラーを回動させるための、コイルと、ヨークと、
    該ヨークの内側に対向して取り付けられた1対のマグネ
    ットからなる駆動部とを具備した光軸補正装置の、ヨー
    クとマグネットの取り付け位置を調整する駆動部調整装
    置であって、 台座と、 該台座に対する前記ヨークの取り付け位置を決める手段
    と、 前記ヨークの内側に前記1対のマグネットを対向して取
    り付ける、取り付け位置設定手段とを具備したことを特
    徴とする駆動部調整装置。
JP10133833A 1998-05-15 1998-05-15 光軸補正装置と駆動部調整装置 Pending JPH11326730A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006251381A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Mitsumi Electric Co Ltd オートフォーカス用アクチュエータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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