JPH11322A - 磁気共鳴映像法(mri)における横方向緩和速度への可逆性寄与分測定方法 - Google Patents
磁気共鳴映像法(mri)における横方向緩和速度への可逆性寄与分測定方法Info
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- JPH11322A JPH11322A JP10100886A JP10088698A JPH11322A JP H11322 A JPH11322 A JP H11322A JP 10100886 A JP10100886 A JP 10100886A JP 10088698 A JP10088698 A JP 10088698A JP H11322 A JPH11322 A JP H11322A
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- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R33/00—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/48—NMR imaging systems
- G01R33/50—NMR imaging systems based on the determination of relaxation times, e.g. T1 measurement by IR sequences; T2 measurement by multiple-echo sequences
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気共鳴映像法(MRI)における新たな方
法を提案すること。 【解決手段】 R2’の小さな値に対する高い感度を維
持しながら、1回の走査において可逆及び不可逆の位相
ずれ速度R2及びR2’を測定する。実効位相ずれ速度の
関係であるR2*=R2+R2’を用いて、NMR測定か
ら、R2とR2’との両方が抽出することができる。
法を提案すること。 【解決手段】 R2’の小さな値に対する高い感度を維
持しながら、1回の走査において可逆及び不可逆の位相
ずれ速度R2及びR2’を測定する。実効位相ずれ速度の
関係であるR2*=R2+R2’を用いて、NMR測定か
ら、R2とR2’との両方が抽出することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは、磁気共鳴
画像化(MRI)及びMR分光学の分野に属し、更に詳
しくは、横方向磁化(transverse magnetization)の可
逆的な位相ずれ(dephasing)に対する速度定数(rate
constant)R2’を、脈管内のヘモグロビンの酸化状態
の変化や、ブレイン・アイロン(brain iron、脳内の鉄
分)や、海綿質骨(cancellous bone)などから生じる
磁場の不均質から、正確に測定する技術に関する。
画像化(MRI)及びMR分光学の分野に属し、更に詳
しくは、横方向磁化(transverse magnetization)の可
逆的な位相ずれ(dephasing)に対する速度定数(rate
constant)R2’を、脈管内のヘモグロビンの酸化状態
の変化や、ブレイン・アイロン(brain iron、脳内の鉄
分)や、海綿質骨(cancellous bone)などから生じる
磁場の不均質から、正確に測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】実効
(effective)な核磁気共鳴(NMR)の横方向緩和速
度(transverse relaxation rate)R2*(≡1/T
2*)は、通常、2つの別個の寄与分に分解できる。す
なわち、速度定数R2(≡1/T2)と共に生じる可逆的
な位相ずれから生じるものと、速度定数R2’(≡1/
T2’)と共に生じる可逆的な位相ずれから生じるもの
と、である。R2’を測定する1つの方法は、同じエコ
ー時間を有する2つのイメージ、すなわち、グラジエン
ト(gradient)エコーを用いて取得するイメージとスピ
ン・エコーを用いて取得するイメージとの2つのイメー
ジを取得することである。すると、R2’は、定義によ
って、2つのイメージのピクセル対ピクセルの比率から
直接に得ることができる。しかし、このアプローチで
は、2つの別々の走査が不可避的に必要となる。R2’
を測定するもう1つの別のアプローチとして、これもま
た、2つの別々の走査を必要とするのであるが、2つの
論文、Wismer et al., "Susceptibility-Induced MR Li
ne Broadening: Applications to Brain Iron Mappin
g", J. Comput. Assist. Tomogr., Vol. 12,page 259
(1988)及びMajumdar et al., "In Vivo Relationship B
etween Marrow T2* and Trabecular Bone Density Dete
rmined With a Chemical Shift-Selective Asymmetric
Spin-Echo Sequence", J. Magn. Reson. Imaging, Vol.
2, page 209 (1992)に記載されたものがある。これら
の論文には、エコー・オフセットの方法が記載されてお
り、その方法によると、スピン・エコーにおける位相反
転RFパルスが、信号がexp(−2ΔτR2’)とし
て変化し得る場合に、増分Δτにおいてオフセットされ
る。
(effective)な核磁気共鳴(NMR)の横方向緩和速
度(transverse relaxation rate)R2*(≡1/T
2*)は、通常、2つの別個の寄与分に分解できる。す
なわち、速度定数R2(≡1/T2)と共に生じる可逆的
な位相ずれから生じるものと、速度定数R2’(≡1/
T2’)と共に生じる可逆的な位相ずれから生じるもの
と、である。R2’を測定する1つの方法は、同じエコ
ー時間を有する2つのイメージ、すなわち、グラジエン
ト(gradient)エコーを用いて取得するイメージとスピ
ン・エコーを用いて取得するイメージとの2つのイメー
ジを取得することである。すると、R2’は、定義によ
って、2つのイメージのピクセル対ピクセルの比率から
直接に得ることができる。しかし、このアプローチで
は、2つの別々の走査が不可避的に必要となる。R2’
を測定するもう1つの別のアプローチとして、これもま
た、2つの別々の走査を必要とするのであるが、2つの
論文、Wismer et al., "Susceptibility-Induced MR Li
ne Broadening: Applications to Brain Iron Mappin
g", J. Comput. Assist. Tomogr., Vol. 12,page 259
(1988)及びMajumdar et al., "In Vivo Relationship B
etween Marrow T2* and Trabecular Bone Density Dete
rmined With a Chemical Shift-Selective Asymmetric
Spin-Echo Sequence", J. Magn. Reson. Imaging, Vol.
2, page 209 (1992)に記載されたものがある。これら
の論文には、エコー・オフセットの方法が記載されてお
り、その方法によると、スピン・エコーにおける位相反
転RFパルスが、信号がexp(−2ΔτR2’)とし
て変化し得る場合に、増分Δτにおいてオフセットされ
る。
【0003】1回の走査によってR2’を測定する方法
は、Pelc et al., "A Method For Mapping of T2' and
For Improved T2 Measurements", Proc. Magn. Reson.
Med.,Seventh Annual Meeting San Francisco, Vol. 2,
p. 746 (1988)及び本発明の発明者らによる"Method Fo
r Image-Based Measurement of the Reversible andIrr
eversible Contribution to the Transverse Relaxatio
n Rate", J. Magn. Reson. Ser. B, Vol. 111, pp. 61-
69 (1996)に記載されている。これらの方法では、90
°−τ−180°−τのパルス対の印加の後の信号は2
つの異なる緩和速度定数(第1のτ周期に対するR2*
=R2+R2’と、第2のτ周期に対するR2−=R2−R
2’)を伴って変化するという事実を用いる。不運なこ
とに、この方法では、R2’がR2よりもはるかに小さ
く、R2*とR2−とがほとんど等しくなる場合には、感
度が非常に限定されてしまう。小さなR2’の導出に対
して改善された感度を提供する方法が、望まれる。
は、Pelc et al., "A Method For Mapping of T2' and
For Improved T2 Measurements", Proc. Magn. Reson.
Med.,Seventh Annual Meeting San Francisco, Vol. 2,
p. 746 (1988)及び本発明の発明者らによる"Method Fo
r Image-Based Measurement of the Reversible andIrr
eversible Contribution to the Transverse Relaxatio
n Rate", J. Magn. Reson. Ser. B, Vol. 111, pp. 61-
69 (1996)に記載されている。これらの方法では、90
°−τ−180°−τのパルス対の印加の後の信号は2
つの異なる緩和速度定数(第1のτ周期に対するR2*
=R2+R2’と、第2のτ周期に対するR2−=R2−R
2’)を伴って変化するという事実を用いる。不運なこ
とに、この方法では、R2’がR2よりもはるかに小さ
く、R2*とR2−とがほとんど等しくなる場合には、感
度が非常に限定されてしまう。小さなR2’の導出に対
して改善された感度を提供する方法が、望まれる。
【0004】Ordidge et al.による論文"Simultaneous
T2 and T2*-Weighted MRI Using aNew Form of Stimula
ted Echo", Proc. Soc. Magn. Reson., Third Annual M
eeting Nice, Vol. 1, p. 670 (1995)に記載されている
ように、T2及びT2*への依存性は、1回の走査におい
て収集された、修正された形式の誘導エコー(stimulat
ed echoes)で示すことができる。しかし、Ordidge et
al.による論文に記載されている方法は、マルチスライ
スの取得との互換性がなく、誘導エコーの使用に起因し
て、信号対雑音比が悪い。これらの制限のないT2及び
T2*測定方法が望まれる。
T2 and T2*-Weighted MRI Using aNew Form of Stimula
ted Echo", Proc. Soc. Magn. Reson., Third Annual M
eeting Nice, Vol. 1, p. 670 (1995)に記載されている
ように、T2及びT2*への依存性は、1回の走査におい
て収集された、修正された形式の誘導エコー(stimulat
ed echoes)で示すことができる。しかし、Ordidge et
al.による論文に記載されている方法は、マルチスライ
スの取得との互換性がなく、誘導エコーの使用に起因し
て、信号対雑音比が悪い。これらの制限のないT2及び
T2*測定方法が望まれる。
【0005】特に、シングル・パス及びマルチスライス
・モードにおいて、T2*及びT2重み付けイメージを発
生することができ、そこから、BOLD(blood's oxyg
enation level dependent、血液の酸素化レベル依存)
ベースの機能的画像化、ブレイン・アイロン濃度の特性
付け、筋肉の組織酸素化の研究、磁化率(susceptibili
ty)エージェントによる灌流(perfusion)などの領域
に適用する場合に、高い感度をもって厳密にT2’のイ
メージを計算することができるような方法が望まれる。
・モードにおいて、T2*及びT2重み付けイメージを発
生することができ、そこから、BOLD(blood's oxyg
enation level dependent、血液の酸素化レベル依存)
ベースの機能的画像化、ブレイン・アイロン濃度の特性
付け、筋肉の組織酸素化の研究、磁化率(susceptibili
ty)エージェントによる灌流(perfusion)などの領域
に適用する場合に、高い感度をもって厳密にT2’のイ
メージを計算することができるような方法が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、R2’の小さ
な値に対する高い感度を維持しながら、1回の走査にお
いて可逆及び不可逆の位相ずれ速度(dephasing rate
s)R2及びR2’を測定することによって、この技術分
野における上述した必要性に対処する。本発明による方
法では、実効な位相ずれ速度の関係であるR2*=R2+
R2’を用いて、NMR測定から、R2とR2’との両方
が抽出される。本発明は、最初のRFパルスの時間τだ
け後に与えられた非180°の再合焦(refocusing)パ
ルスの場合には、横方向の磁化は、2つの異なるスピン
構成に分けられるという観察に基づいている。2つのス
ピン構成の一方は、時間τと時間2τとの間には速度定
数R2−R2’で変化し、時間2τにおいてスピン・エコ
ーを形成し、その後に、速度定数R2+R2’で減衰す
る。他方のスピン構成は、あたかも再合焦パルスが印加
されなかったかのように、速度定数R2+R2’で変化す
る。これら2つのスピン構成は、再合焦パルスの亘って
印加されるグラジエントの対に対して異なる応答を有
し、従って、スピン構成は、グラジエントの配列をうま
く選択することによって、別々に測定することができ
る。
な値に対する高い感度を維持しながら、1回の走査にお
いて可逆及び不可逆の位相ずれ速度(dephasing rate
s)R2及びR2’を測定することによって、この技術分
野における上述した必要性に対処する。本発明による方
法では、実効な位相ずれ速度の関係であるR2*=R2+
R2’を用いて、NMR測定から、R2とR2’との両方
が抽出される。本発明は、最初のRFパルスの時間τだ
け後に与えられた非180°の再合焦(refocusing)パ
ルスの場合には、横方向の磁化は、2つの異なるスピン
構成に分けられるという観察に基づいている。2つのス
ピン構成の一方は、時間τと時間2τとの間には速度定
数R2−R2’で変化し、時間2τにおいてスピン・エコ
ーを形成し、その後に、速度定数R2+R2’で減衰す
る。他方のスピン構成は、あたかも再合焦パルスが印加
されなかったかのように、速度定数R2+R2’で変化す
る。これら2つのスピン構成は、再合焦パルスの亘って
印加されるグラジエントの対に対して異なる応答を有
し、従って、スピン構成は、グラジエントの配列をうま
く選択することによって、別々に測定することができ
る。
【0007】本発明の好適実施例によると、αパルスと
磁場グラジエントとが、最初に、サンプルに与えられ
る。歳差(precession)周波数ωは局所的な磁場に依存
するので、磁場グラジエントは、スピンの位相をずら
す。次に、磁場グラジエントは反転され、グラジエント
・エコーが生じる。グラジエントが時間Δの間与えられ
る場合には、グラジエント・エコーの振幅は、当初の信
号のexp(−R2*Δ)に減衰する。次に、βパルス
と磁場グラジエントとが、時間τにおいて与えられる。
先の場合のように、βパルスが、スピン構成の一方に再
度位相を与え(rephase)、時間2τにおいて、振幅e
xp(−2R2τ)のスピン・エコーを生じる。望むよ
うに磁場グラジエント特性を選択することによって、他
方のスピン構成は、別個にリコールされてグラジエント
・エコーを形成し、R2及びR2’の両方の決定を可能に
する。特に、βパルスと共に磁場グラジエントを印加す
ることによって、時間2τ+Δにおいて、振幅exp
(−R2*(2τ+Δ))を有するグラジエント・エコ
ーが生じる。結果として生じるエコー信号の適切な比と
積とを形成することによって、R2とR2’とが、独立し
て測定される。
磁場グラジエントとが、最初に、サンプルに与えられ
る。歳差(precession)周波数ωは局所的な磁場に依存
するので、磁場グラジエントは、スピンの位相をずら
す。次に、磁場グラジエントは反転され、グラジエント
・エコーが生じる。グラジエントが時間Δの間与えられ
る場合には、グラジエント・エコーの振幅は、当初の信
号のexp(−R2*Δ)に減衰する。次に、βパルス
と磁場グラジエントとが、時間τにおいて与えられる。
先の場合のように、βパルスが、スピン構成の一方に再
度位相を与え(rephase)、時間2τにおいて、振幅e
xp(−2R2τ)のスピン・エコーを生じる。望むよ
うに磁場グラジエント特性を選択することによって、他
方のスピン構成は、別個にリコールされてグラジエント
・エコーを形成し、R2及びR2’の両方の決定を可能に
する。特に、βパルスと共に磁場グラジエントを印加す
ることによって、時間2τ+Δにおいて、振幅exp
(−R2*(2τ+Δ))を有するグラジエント・エコ
ーが生じる。結果として生じるエコー信号の適切な比と
積とを形成することによって、R2とR2’とが、独立し
て測定される。
【0008】
【発明の実施の態様】以下では、本発明の好適実施例に
従って、T2’及び/又はR2’を1回の走査において測
定する方法を、図1ないし図5を参照して説明する。当
業者には明らかなことであろうが、添付の図面を参照し
てここで行う説明は、単に例示的なものであり、いかな
る意味においても、発明の範囲を限定する意図はない。
発明の技術的範囲に関することは、冒頭の特許請求の範
囲の記載によって決定されるものである。
従って、T2’及び/又はR2’を1回の走査において測
定する方法を、図1ないし図5を参照して説明する。当
業者には明らかなことであろうが、添付の図面を参照し
てここで行う説明は、単に例示的なものであり、いかな
る意味においても、発明の範囲を限定する意図はない。
発明の技術的範囲に関することは、冒頭の特許請求の範
囲の記載によって決定されるものである。
【0009】図1は、本発明による方法に従って可逆及
び不可逆の横方向緩和速度R2及びR2’をそれぞれ測定
するようにプログラムすることができる、従来型の磁気
共鳴画像化装置のブロック図である。図示されているよ
うに、この磁気共鳴画像化装置は、サンプル又は患者の
周囲に磁場を生じさせる磁石10と、グラジエント・コ
イル12と、RFコイル14と、送信機16と、RF電
力増幅器18と、患者の身体又はサンプルの選択された
スライスに印加するためのパルス・シーケンスを発生す
るグラジエント増幅器20と、を備えている。結果的に
生じるMR信号は、信号受信機22によって受信され、
デジタイザによってデジタル化されてコンピュータ26
に与えられ、本発明の方法に従って、処理される。次
に、処理された信号は、ディスプレイ動作インターフェ
ース28と、走査動作インターフェース30と、及び/
又はイメージ表示ターミナル(端末)32と、を介し
て、ディスプレイ装置上に表示される。望むのであれ
ば、カメラ34と、データ・メモリ36とを備えること
も可能である。
び不可逆の横方向緩和速度R2及びR2’をそれぞれ測定
するようにプログラムすることができる、従来型の磁気
共鳴画像化装置のブロック図である。図示されているよ
うに、この磁気共鳴画像化装置は、サンプル又は患者の
周囲に磁場を生じさせる磁石10と、グラジエント・コ
イル12と、RFコイル14と、送信機16と、RF電
力増幅器18と、患者の身体又はサンプルの選択された
スライスに印加するためのパルス・シーケンスを発生す
るグラジエント増幅器20と、を備えている。結果的に
生じるMR信号は、信号受信機22によって受信され、
デジタイザによってデジタル化されてコンピュータ26
に与えられ、本発明の方法に従って、処理される。次
に、処理された信号は、ディスプレイ動作インターフェ
ース28と、走査動作インターフェース30と、及び/
又はイメージ表示ターミナル(端末)32と、を介し
て、ディスプレイ装置上に表示される。望むのであれ
ば、カメラ34と、データ・メモリ36とを備えること
も可能である。
【0010】当業者であれば理解することであるが、図
1におけるそれぞれの構成要素は、SR-230ハイパワー・
グラジエントを備えたSigna(TM)1.5Tの全身スキャナな
どの市販のMR画像化装置における標準的な装置であ
る。しかし、後により詳細に説明するのであるが、この
ような装置におけるコンピュータ26は、グラジエント
・パルスを分解しR2及びR2’に異なる影響を与えR2
及びR2’を独立に測定することを可能にする特別のパ
ルス・シーケンスを発生するようにプログラムされてい
る。後に定義する特性を有するパルス・シーケンスを発
生させるためのソフトウェア技術は、当業者には広く知
られているので、そのようなパルス発生技術に関して
は、これ以上の説明は行わないことにする。
1におけるそれぞれの構成要素は、SR-230ハイパワー・
グラジエントを備えたSigna(TM)1.5Tの全身スキャナな
どの市販のMR画像化装置における標準的な装置であ
る。しかし、後により詳細に説明するのであるが、この
ような装置におけるコンピュータ26は、グラジエント
・パルスを分解しR2及びR2’に異なる影響を与えR2
及びR2’を独立に測定することを可能にする特別のパ
ルス・シーケンスを発生するようにプログラムされてい
る。後に定義する特性を有するパルス・シーケンスを発
生させるためのソフトウェア技術は、当業者には広く知
られているので、そのようなパルス発生技術に関して
は、これ以上の説明は行わないことにする。
【0011】当業者であれば知っているように、局所的
な磁場の非均質性は、実効的な横方向緩和時間T2*の
測定から推定することができる。T2*は、磁場ΔBに
おける拡がりとの間に、T2*=1/T2+γΔBの関係
を有する。ここで、γは、磁気回転比を表し、1/T2
は、内在的な横方向磁化速度を表し、γΔBは、サンプ
ルを横断する磁場の拡がりによって生じる実効横方向緩
和速度への寄与分である。ΔBによって生じるスピン位
相ずれは位相反転RFパルス(スピン・エコー)によっ
て反転可能であるから、その効果は、スピン・エコーに
おいては、知覚不可能である。
な磁場の非均質性は、実効的な横方向緩和時間T2*の
測定から推定することができる。T2*は、磁場ΔBに
おける拡がりとの間に、T2*=1/T2+γΔBの関係
を有する。ここで、γは、磁気回転比を表し、1/T2
は、内在的な横方向磁化速度を表し、γΔBは、サンプ
ルを横断する磁場の拡がりによって生じる実効横方向緩
和速度への寄与分である。ΔBによって生じるスピン位
相ずれは位相反転RFパルス(スピン・エコー)によっ
て反転可能であるから、その効果は、スピン・エコーに
おいては、知覚不可能である。
【0012】時間間隔τによって隔てられた2つのRF
パルスの効果を考える場合には、第1のRFパルスα
(典型的には、90°に、x軸に沿って設定されてい
る)は、便宜的に、横方向の磁化Mτ(0)=1を発生
するものと仮定される。フリップ角度β=180°であ
る第2のRFパルスは、当業者には広く知られているよ
うに、時間t−2τにおいて、大きさがexp(−2R
2τ)のスピン・エコーを生じる。しかし、180°と
は異なるフリップ角度βが選択される場合には、RF励
起パルスによって生じる横方向磁化は、時間τにおいて
2つの異なる構成に分けられるように示すことができ、
条件τ<t<2τ及びt>2τに対する時間依存性は、
次の数式1及び数式2によって、それぞれ与えられる。
パルスの効果を考える場合には、第1のRFパルスα
(典型的には、90°に、x軸に沿って設定されてい
る)は、便宜的に、横方向の磁化Mτ(0)=1を発生
するものと仮定される。フリップ角度β=180°であ
る第2のRFパルスは、当業者には広く知られているよ
うに、時間t−2τにおいて、大きさがexp(−2R
2τ)のスピン・エコーを生じる。しかし、180°と
は異なるフリップ角度βが選択される場合には、RF励
起パルスによって生じる横方向磁化は、時間τにおいて
2つの異なる構成に分けられるように示すことができ、
条件τ<t<2τ及びt>2τに対する時間依存性は、
次の数式1及び数式2によって、それぞれ与えられる。
【0013】
【数1】
【数2】 本発明の発明者らによる上述の論文に記載されているよ
うに、数式1及び数式2の第1項は、同じ速度定数R2
*と相対ウェイト(1+cosβ)/2とを有する常に
減衰する構成を表す。数式1及び数式2の第1項は、
は、図2の#3として図解されている。図2は、αパル
ス(必ずというわけはないが、典型的には、90°であ
り、x軸に沿っている)によって生じる横方向磁化信号
の変化を、時間の関数として、図解している。他方で、
第2の項(相対ウェイト(1−cosβ)/2を有す
る)に対する指数のR2’部分は、t=2τにおいて符
号が変わり、(1/2)(1−cosβ)exp(−2
R2τ)の振幅を有するエコーとなる。数式1及び数式
2の第2項は、図2では、#2として図解されている
が、#2は、t=2τにおいて不連続である。αを与え
た後での減衰信号は、図2において#1として図解され
ている。
うに、数式1及び数式2の第1項は、同じ速度定数R2
*と相対ウェイト(1+cosβ)/2とを有する常に
減衰する構成を表す。数式1及び数式2の第1項は、
は、図2の#3として図解されている。図2は、αパル
ス(必ずというわけはないが、典型的には、90°であ
り、x軸に沿っている)によって生じる横方向磁化信号
の変化を、時間の関数として、図解している。他方で、
第2の項(相対ウェイト(1−cosβ)/2を有す
る)に対する指数のR2’部分は、t=2τにおいて符
号が変わり、(1/2)(1−cosβ)exp(−2
R2τ)の振幅を有するエコーとなる。数式1及び数式
2の第2項は、図2では、#2として図解されている
が、#2は、t=2τにおいて不連続である。αを与え
た後での減衰信号は、図2において#1として図解され
ている。
【0014】本発明の発明者らが上述の論文で説明して
いるように、βパルスの両側に対してグラジエントを印
加すると、横方向磁化の2つの構成T2及びT2’に対し
て異なる効果を生じる。βパルスの極性が等しくゼロ番
目のモーメント(時間積分が消滅する時間に依存するグ
ラジエントG(t)として定義される)が等しい1対の
グラジエントが第2の構成の位相に影響しない間は、こ
のグラジエント対は、第1の構成の位相ずれを生じさせ
ない。同様にして、ゼロ番目のモーメントが等しいが極
性が逆である1対のグラジエントを印加すると、第1の
構成の位相を変化させずに、第2の位相を位相ずれさせ
る。結果的には、2つの構成を選択的にリコールするグ
ラジエントの賢明な配列を見つけることができ、これ
が、異なる時定数T2及びT2*と共に変化する。
いるように、βパルスの両側に対してグラジエントを印
加すると、横方向磁化の2つの構成T2及びT2’に対し
て異なる効果を生じる。βパルスの極性が等しくゼロ番
目のモーメント(時間積分が消滅する時間に依存するグ
ラジエントG(t)として定義される)が等しい1対の
グラジエントが第2の構成の位相に影響しない間は、こ
のグラジエント対は、第1の構成の位相ずれを生じさせ
ない。同様にして、ゼロ番目のモーメントが等しいが極
性が逆である1対のグラジエントを印加すると、第1の
構成の位相を変化させずに、第2の位相を位相ずれさせ
る。結果的には、2つの構成を選択的にリコールするグ
ラジエントの賢明な配列を見つけることができ、これ
が、異なる時定数T2及びT2*と共に変化する。
【0015】次に、横方向磁化(transverse magnetiza
tion)が、図3(a)に示されている回転座標系におけ
るx軸の周囲に印加されたフリップ角度αのRFパルス
によって生じたと仮定する。不均質な磁場に露出された
後で、磁化を生じさせるスピンは、あるものは遅くある
ものは速く、異なる速度で歳差運動する。ある時間τで
は、それらの位相は、図3(b)に示されるように、拡
がっている。y軸の周囲に印加されたRFパルスは、成
分1及び5には影響せず、これらの成分は、RFパルス
が印加されなかったかのように、回転(変化)する。対
照的に、成分2、4、6、8は、βパルスに影響され、
xy平面の外へ回転し、結果的には、図3(c)にβ=
90°の場合が示されているように、xy射影を生じ
る。時間t=2τでは、様々な成分が同相で更に変化
し、図3(d)に示されているエコーに至る。本発明に
従って、位相反転RFパルスによって影響された構成
と、位相反転RFパルスに影響されなかった構成とが、
検出される。
tion)が、図3(a)に示されている回転座標系におけ
るx軸の周囲に印加されたフリップ角度αのRFパルス
によって生じたと仮定する。不均質な磁場に露出された
後で、磁化を生じさせるスピンは、あるものは遅くある
ものは速く、異なる速度で歳差運動する。ある時間τで
は、それらの位相は、図3(b)に示されるように、拡
がっている。y軸の周囲に印加されたRFパルスは、成
分1及び5には影響せず、これらの成分は、RFパルス
が印加されなかったかのように、回転(変化)する。対
照的に、成分2、4、6、8は、βパルスに影響され、
xy平面の外へ回転し、結果的には、図3(c)にβ=
90°の場合が示されているように、xy射影を生じ
る。時間t=2τでは、様々な成分が同相で更に変化
し、図3(d)に示されているエコーに至る。本発明に
従って、位相反転RFパルスによって影響された構成
と、位相反転RFパルスに影響されなかった構成とが、
検出される。
【0016】磁場グラジエントに露出されたときにスピ
ンによって取得される位相φは、次の数式3によって、
表される。
ンによって取得される位相φは、次の数式3によって、
表される。
【0017】
【数3】 ただし、ここで、γは、磁気回転比であり、G(t)
は、不均衡な時間依存性の磁場グラジエントである(図
3(e)を参照)。数式3は、位相がグラジエント・時
間曲線の下側の面積に比例することを意味している。し
かし、エコーの観測には、グラジエントの均衡がとれて
いること、すなわち、すべての位相積分の和が図3
(f)に示されているように、消滅しなければならない
ことが要求される。更に、広く知られているように、R
Fパルスは、位相の符号を反転させる性質を有してい
る。従って、極性が等しく、RFパルスによって分離さ
れている2つのグラジエントは、結果として、図3
(g)が示しているように、ゼロ位相を生じさせる。次
に説明するように、これらの特性は、グラジエントを配
列して、異なる緩和定数を有する2つの異なるスピン構
成を選択的にリコールするのに用いることができる。
は、不均衡な時間依存性の磁場グラジエントである(図
3(e)を参照)。数式3は、位相がグラジエント・時
間曲線の下側の面積に比例することを意味している。し
かし、エコーの観測には、グラジエントの均衡がとれて
いること、すなわち、すべての位相積分の和が図3
(f)に示されているように、消滅しなければならない
ことが要求される。更に、広く知られているように、R
Fパルスは、位相の符号を反転させる性質を有してい
る。従って、極性が等しく、RFパルスによって分離さ
れている2つのグラジエントは、結果として、図3
(g)が示しているように、ゼロ位相を生じさせる。次
に説明するように、これらの特性は、グラジエントを配
列して、異なる緩和定数を有する2つの異なるスピン構
成を選択的にリコールするのに用いることができる。
【0018】図4には、本発明による方法に従って、R
2’を選択的に測定するために印加するRF及びグラジ
エント・パルス・シーケンスの実施例が図解されてい
る。図4(a)は、時間τだけ離れているα及びβRF
パルスを示しており、図4(b)は、グラジエント・ス
ライス選択パルスとグラジエント・パルスgzrf2及
びgz1を示している。ここで、gzrf2及びgz1
は、同じ面積が、連続的にスピン構成の位相ずれを生じ
させる全体的な均衡したグラジエントを提供するように
選択される。図4(c)は、オプショナルな位相エンコ
ード・グラジエントを図解しており、図4(d)は、第
1の実施例において結果的に生じる信号を図解してい
る。
2’を選択的に測定するために印加するRF及びグラジ
エント・パルス・シーケンスの実施例が図解されてい
る。図4(a)は、時間τだけ離れているα及びβRF
パルスを示しており、図4(b)は、グラジエント・ス
ライス選択パルスとグラジエント・パルスgzrf2及
びgz1を示している。ここで、gzrf2及びgz1
は、同じ面積が、連続的にスピン構成の位相ずれを生じ
させる全体的な均衡したグラジエントを提供するように
選択される。図4(c)は、オプショナルな位相エンコ
ード・グラジエントを図解しており、図4(d)は、第
1の実施例において結果的に生じる信号を図解してい
る。
【0019】図4(d)では、エコー#1及び#2は従
来型のグラジエント・エコーであり、これらは、t=Δ
及び2Δにおいて形成され、従って、exp(−R2*
Δ)及びexp(−2R2*Δ)の振幅を有している。
他方で、t=2τにおけるエコー#3は、数式1及び数
式2の第2の項に対応するRFエコーであり、(1/
2)(1−cosβ)exp(−2R2τ)の振幅を有
している。エコー#4は、連続的に減衰する構成(数式
1及び数式2の第1の項)から形成されるが、これは、
t=2τ+Δにおいて、(1/2)(1+cosβ)e
xp(−R2*(2τ+Δ))の振幅を有する。2つの
異なるスピン構成の間での干渉は回避されるが、それ
は、βパルスの側面に位置するグラジエントgx1l及
びgx1rとgzrf2の第1及び第2の半分(前半及
び後半)とによって異なる影響を受けるからである。更
に、x及びz軸上のグラジエントは、次の数式4のよう
に、エコー#4を形成する信号に対して、t=2τ+Δ
においてゼロであるゼロ番目のモーメントを有する。
来型のグラジエント・エコーであり、これらは、t=Δ
及び2Δにおいて形成され、従って、exp(−R2*
Δ)及びexp(−2R2*Δ)の振幅を有している。
他方で、t=2τにおけるエコー#3は、数式1及び数
式2の第2の項に対応するRFエコーであり、(1/
2)(1−cosβ)exp(−2R2τ)の振幅を有
している。エコー#4は、連続的に減衰する構成(数式
1及び数式2の第1の項)から形成されるが、これは、
t=2τ+Δにおいて、(1/2)(1+cosβ)e
xp(−R2*(2τ+Δ))の振幅を有する。2つの
異なるスピン構成の間での干渉は回避されるが、それ
は、βパルスの側面に位置するグラジエントgx1l及
びgx1rとgzrf2の第1及び第2の半分(前半及
び後半)とによって異なる影響を受けるからである。更
に、x及びz軸上のグラジエントは、次の数式4のよう
に、エコー#4を形成する信号に対して、t=2τ+Δ
においてゼロであるゼロ番目のモーメントを有する。
【0020】
【数4】 ただし、グラジエントは、エコー#3を形成する信号に
対しては、時間t=2τで均衡している。βパルスによ
って生じる横方向磁化は、グラジエントgx1rとgz
rf2の後半とによって、除去される。必要であれば、
付加的なグラジエント・クラッシャ(gradient crusher
s)をz軸(図4には示されていない)上に与えること
ができ、又は、Ma et al., "Fast 3D Large-Angle Spin
-Echo Imaging (3D FLASE)", Magn. Reson. In Medicin
e, Vol. 35, pp. 903-910 (1996)に記載されている方法
を用いて、β位相の位相変更によってこれを行うことも
できる。これは、この信号が位相エンコードされていな
いからである。
対しては、時間t=2τで均衡している。βパルスによ
って生じる横方向磁化は、グラジエントgx1rとgz
rf2の後半とによって、除去される。必要であれば、
付加的なグラジエント・クラッシャ(gradient crusher
s)をz軸(図4には示されていない)上に与えること
ができ、又は、Ma et al., "Fast 3D Large-Angle Spin
-Echo Imaging (3D FLASE)", Magn. Reson. In Medicin
e, Vol. 35, pp. 903-910 (1996)に記載されている方法
を用いて、β位相の位相変更によってこれを行うことも
できる。これは、この信号が位相エンコードされていな
いからである。
【0021】また、図4(e)に図解されている別のパ
ルス実施例では、グラジエントgx1l及びgx1r
を、エコー#3を生じさせる負のリードアウト・グラジ
エントを印加するために、除去することができる。この
場合には、gz1は、エコー#4に対するスライス選択
グラジエントgzrf2(及び、存在する場合には、z
クラッシャ)をキャンセルし、エコー#3を形成する信
号がエコー#4を破壊することを防止するために、依然
として必要である。その理由は、x軸上のグラジエント
は、両方のエコー時間における両方の構成に対するゼロ
・モーメントを有するからである。
ルス実施例では、グラジエントgx1l及びgx1r
を、エコー#3を生じさせる負のリードアウト・グラジ
エントを印加するために、除去することができる。この
場合には、gz1は、エコー#4に対するスライス選択
グラジエントgzrf2(及び、存在する場合には、z
クラッシャ)をキャンセルし、エコー#3を形成する信
号がエコー#4を破壊することを防止するために、依然
として必要である。その理由は、x軸上のグラジエント
は、両方のエコー時間における両方の構成に対するゼロ
・モーメントを有するからである。
【0022】当業者であれば理解することであるが、R
2’重み付けされたイメージを形成するのに必要なエコ
ーは3つだけであるので、エコー#2は厳密には必要で
はない。しかし、次に説明するように、R2’を計算す
るには、エコー#2がある方が望ましい。
2’重み付けされたイメージを形成するのに必要なエコ
ーは3つだけであるので、エコー#2は厳密には必要で
はない。しかし、次に説明するように、R2’を計算す
るには、エコー#2がある方が望ましい。
【0023】数式1及び数式2から、エコー#3
(S3)及びエコー#4(S4)からの2つの大きさ(ma
gnitude)イメージのピクセルごとの比率は、次の数式
5によって表現される。
(S3)及びエコー#4(S4)からの2つの大きさ(ma
gnitude)イメージのピクセルごとの比率は、次の数式
5によって表現される。
【0024】
【数5】 数式5にエコー#1(S1)からの大きさイメージをピ
クセルごとに乗算することによって、数式5におけるR
2*Δへの従属を除去することができる。条件R2*Δ<
<2R2’τは、Δ<<2τであれば成立し、後者はリ
ードアウト・タイミングを適切に選択すれば得られるか
ら、較正の訂正は、必要ではない。いずれにしても、当
業者であれば、数式5(又は、S1を乗算することによ
ってR2’Δの項を訂正した後に)が非常に感度のよい
R2’(又は、T2’)重み付けされたイメージを与える
ことを理解するはずである。これは、SNRが許せば、
2τを任意に長くすることができるからである。
クセルごとに乗算することによって、数式5におけるR
2*Δへの従属を除去することができる。条件R2*Δ<
<2R2’τは、Δ<<2τであれば成立し、後者はリ
ードアウト・タイミングを適切に選択すれば得られるか
ら、較正の訂正は、必要ではない。いずれにしても、当
業者であれば、数式5(又は、S1を乗算することによ
ってR2’Δの項を訂正した後に)が非常に感度のよい
R2’(又は、T2’)重み付けされたイメージを与える
ことを理解するはずである。これは、SNRが許せば、
2τを任意に長くすることができるからである。
【0025】実効信号時間変化f*(t)が不可逆的な
減衰ファクタf(t)とその可逆的な対応物f’(t)
との積によって特徴付けられるのであれば、次の数式6
が成立することに注意すべきである。
減衰ファクタf(t)とその可逆的な対応物f’(t)
との積によって特徴付けられるのであれば、次の数式6
が成立することに注意すべきである。
【0026】
【数6】 ただし、t=2τからt=2τ+ΔまでのΔ間隔の間の
余分な減衰をエコー#4に対して無視できることが必要
である。不可逆的な位相ずれは指数的なプロセスによっ
て特徴付けられるとは限らないので、このことは重要で
ある。
余分な減衰をエコー#4に対して無視できることが必要
である。不可逆的な位相ずれは指数的なプロセスによっ
て特徴付けられるとは限らないので、このことは重要で
ある。
【0027】また、当業者であれば理解することである
が、エコー#3及びエコー#4からのイメージに対する
相対強度(relative intensity)は、エコー#4が後に
リコールされエコー#3の場合のR2とは別のR2’によ
って重み付けがなされる場合でも、フリップ角度βをチ
ューニングすることによって、任意に調節できる。
が、エコー#3及びエコー#4からのイメージに対する
相対強度(relative intensity)は、エコー#4が後に
リコールされエコー#3の場合のR2とは別のR2’によ
って重み付けがなされる場合でも、フリップ角度βをチ
ューニングすることによって、任意に調節できる。
【0028】図4(d)のパルス・シーケンスは、既に
図1との関係で説明したように、SR-230ハイパワー・グ
ラジエント(150μsの上昇時間、23mT/mの最
大振幅)を有するSigna(TM)1.5T全身スキャナ上に実現
された。パルス・シーケンスは、模型を用いて、及び、
正常なボランティアの脳に関して評価がなされた。
R2’マップが、4つのエコーS1〜S4から、次の数式
7に示すように発生された。
図1との関係で説明したように、SR-230ハイパワー・グ
ラジエント(150μsの上昇時間、23mT/mの最
大振幅)を有するSigna(TM)1.5T全身スキャナ上に実現
された。パルス・シーケンスは、模型を用いて、及び、
正常なボランティアの脳に関して評価がなされた。
R2’マップが、4つのエコーS1〜S4から、次の数式
7に示すように発生された。
【0029】
【数7】 長いT2(α=β=90゜、2τ=150ms、Δ=1
0ms)を用いて模型から得られたイメージによって、
エコー#3及びエコー#4の異なる性質が明らかになっ
た。エコー#1及びエコー#2は、それらの比較的短い
エコー時間に起因して、本質的にねじれのない(undist
orted)グラジエント・エコー・イメージを生じさせ
る。エコー#3からのイメージは、ねじれがなく、スピ
ン・エコー型であるのに対して、エコー#4〜のイメー
ジは、TE=160msに対するT2*がかなり大きい
ことの証拠を与えている。後者の2つのエコーの異なる
性質は、フリップ角度βを0に設定することによって
(この場合には、エコー#4だけが現れる)、更に確か
められる。対照的に、フリップ角度βが180゜に設定
されると、エコー#3だけが存在する。
0ms)を用いて模型から得られたイメージによって、
エコー#3及びエコー#4の異なる性質が明らかになっ
た。エコー#1及びエコー#2は、それらの比較的短い
エコー時間に起因して、本質的にねじれのない(undist
orted)グラジエント・エコー・イメージを生じさせ
る。エコー#3からのイメージは、ねじれがなく、スピ
ン・エコー型であるのに対して、エコー#4〜のイメー
ジは、TE=160msに対するT2*がかなり大きい
ことの証拠を与えている。後者の2つのエコーの異なる
性質は、フリップ角度βを0に設定することによって
(この場合には、エコー#4だけが現れる)、更に確か
められる。対照的に、フリップ角度βが180゜に設定
されると、エコー#3だけが存在する。
【0030】図5は、本発明に従ってブレイン・アイロ
ンをマッピングする方法の生体への応用を図解してい
る。図5(a)及び図5(b)は、それぞれ、図4
(d)におけるエコー#3及びエコー#4に対応するイ
メージである。図5(a)のイメージは、T2重み付け
され、図5(b)のイメージは、同様のエコー時間を用
いてT2*重み付けされている。図5(c)は、数式7
に従って計算されたR2’イメージを示している。特
に、淡蒼球(globus pallidus)の後/主要側の左側に
おけるブレイン・アイロンの集中が、イメージの強調
(エンハンスメント)として明らかになっている(図5
(c)における矢印)。もちろん、肝臓などのそれ以外
の臓器における鉄分の濃度も、本発明の方法を用いて同
様に測定することができる。
ンをマッピングする方法の生体への応用を図解してい
る。図5(a)及び図5(b)は、それぞれ、図4
(d)におけるエコー#3及びエコー#4に対応するイ
メージである。図5(a)のイメージは、T2重み付け
され、図5(b)のイメージは、同様のエコー時間を用
いてT2*重み付けされている。図5(c)は、数式7
に従って計算されたR2’イメージを示している。特
に、淡蒼球(globus pallidus)の後/主要側の左側に
おけるブレイン・アイロンの集中が、イメージの強調
(エンハンスメント)として明らかになっている(図5
(c)における矢印)。もちろん、肝臓などのそれ以外
の臓器における鉄分の濃度も、本発明の方法を用いて同
様に測定することができる。
【0031】本発明によるパルス・シーケンスは、従っ
て、次のことを示すことになる。すなわち、2つのRF
パルスに続く両方の磁気スピン較正の存在により、1回
の走査における同様のエコー時間に対応するRF及びグ
ラジエント・エコー・イメージを取得することが可能で
ある。SNRはまた、別個のスピン・グラジエント・エ
コーから得ることができるものに対して、半分になる。
て、次のことを示すことになる。すなわち、2つのRF
パルスに続く両方の磁気スピン較正の存在により、1回
の走査における同様のエコー時間に対応するRF及びグ
ラジエント・エコー・イメージを取得することが可能で
ある。SNRはまた、別個のスピン・グラジエント・エ
コーから得ることができるものに対して、半分になる。
【0032】本発明の実施例を以上で詳細に説明した
が、当業者であれば理解するように、本発明の新規な教
示及び効果から実質的に逸脱することなしに、多くの追
加的な修正がこれらの実施例において可能である。当業
者であれば、第2のRFパルス(例えば、βパルス)を
横切る任意の1又は複数の軸上の任意のグラジエント対
を2つのスピン構成の選択のために用いることができる
ことを理解するはずである。バイポーラ・グラジエント
対がグラジエント・エコー構成を選択することができ、
他方で、ユニポーラ対がスピン・エコー構成を選択する
ことができる。例えば、図4に関して上述した両方の実
施例においてなされるように連続的に減衰するスピン構
成の前に再位相スピン構成をリコールするのとは対照的
に、当業者にとっては、連続的に減衰するスピン構成が
再位相構成の前にリコールされるように他のグラジエン
ト配列を設計するのが、直接的であろう。更に、本発明
による方法は、MR画像化にだけ限定される必要はな
く、分光学及び干渉法にも応用できるし、また、無機物
である対象物やそれ以外の対象にも応用可能である。更
には、当業者であれば、τが充分に長くS3及びS4がほ
ぼ同じ時間に生じる限りは、R2’を評価するのにエコ
ー信号S1及びS2は必要ではないことを理解するはずで
ある。従って、これらすべての修正は、冒頭の特許請求
の範囲によって定義される本発明の技術的範囲の中にあ
る。
が、当業者であれば理解するように、本発明の新規な教
示及び効果から実質的に逸脱することなしに、多くの追
加的な修正がこれらの実施例において可能である。当業
者であれば、第2のRFパルス(例えば、βパルス)を
横切る任意の1又は複数の軸上の任意のグラジエント対
を2つのスピン構成の選択のために用いることができる
ことを理解するはずである。バイポーラ・グラジエント
対がグラジエント・エコー構成を選択することができ、
他方で、ユニポーラ対がスピン・エコー構成を選択する
ことができる。例えば、図4に関して上述した両方の実
施例においてなされるように連続的に減衰するスピン構
成の前に再位相スピン構成をリコールするのとは対照的
に、当業者にとっては、連続的に減衰するスピン構成が
再位相構成の前にリコールされるように他のグラジエン
ト配列を設計するのが、直接的であろう。更に、本発明
による方法は、MR画像化にだけ限定される必要はな
く、分光学及び干渉法にも応用できるし、また、無機物
である対象物やそれ以外の対象にも応用可能である。更
には、当業者であれば、τが充分に長くS3及びS4がほ
ぼ同じ時間に生じる限りは、R2’を評価するのにエコ
ー信号S1及びS2は必要ではないことを理解するはずで
ある。従って、これらすべての修正は、冒頭の特許請求
の範囲によって定義される本発明の技術的範囲の中にあ
る。
【図1】本発明による方法に従って可逆及び不可逆の横
方向緩和速度R2及びR2’をそれぞれ測定するようにプ
ログラムすることができる従来型の磁気共鳴画像化装置
のブロック図である。
方向緩和速度R2及びR2’をそれぞれ測定するようにプ
ログラムすることができる従来型の磁気共鳴画像化装置
のブロック図である。
【図2】α−βパルス対によって生じる横方向磁化信号
の時間の関数としての変化を図解している。
の時間の関数としての変化を図解している。
【図3】図3は、図3(a)〜図3(g)によって構成
されている。図3(a)は、回転フレームにおけるx軸
の周囲に印加されたフリップ角度αのRFパルスによっ
て生じた横方向の磁化を図解している。図3(b)は、
位相が拡大したあとのある時間τにおける(a)の横方
向の磁化を図解している。図3(c)は、α=90°の
場合に、横方向磁化のある成分は、y軸の周囲に時間τ
において印加された180°のパルスによって影響さ
れ、xy平面の外へ回転し、結果としてxy射影を生じ
ることを図解している。図3(d)は、様々な成分の位
相が更に変化した後で、時間τ=2τにおいて図3
(c)の横方向磁化がエコーに到達する様子を図解して
いる。図3(e)は、不均衡の時間に依存する磁場グラ
ジエントを図解している。図3(f)は、スピン構成を
連続的に位相ずれさせるが、スピン構成に再度位相を与
えるように不均衡である均衡した時間依存性の磁場グラ
ジエントを図解している。図3(g)は、極性が等しく
RFパルスによって分離されている2つのグラジエント
が結果的にゼロ位相を、従って、再位相スピン構成のた
めの均衡した時間依存性の、しかし、連続的に位相ずれ
を生じさせるスピン構成に対しては不均衡である磁場グ
ラジエントを生じることを図解している。
されている。図3(a)は、回転フレームにおけるx軸
の周囲に印加されたフリップ角度αのRFパルスによっ
て生じた横方向の磁化を図解している。図3(b)は、
位相が拡大したあとのある時間τにおける(a)の横方
向の磁化を図解している。図3(c)は、α=90°の
場合に、横方向磁化のある成分は、y軸の周囲に時間τ
において印加された180°のパルスによって影響さ
れ、xy平面の外へ回転し、結果としてxy射影を生じ
ることを図解している。図3(d)は、様々な成分の位
相が更に変化した後で、時間τ=2τにおいて図3
(c)の横方向磁化がエコーに到達する様子を図解して
いる。図3(e)は、不均衡の時間に依存する磁場グラ
ジエントを図解している。図3(f)は、スピン構成を
連続的に位相ずれさせるが、スピン構成に再度位相を与
えるように不均衡である均衡した時間依存性の磁場グラ
ジエントを図解している。図3(g)は、極性が等しく
RFパルスによって分離されている2つのグラジエント
が結果的にゼロ位相を、従って、再位相スピン構成のた
めの均衡した時間依存性の、しかし、連続的に位相ずれ
を生じさせるスピン構成に対しては不均衡である磁場グ
ラジエントを生じることを図解している。
【図4】図4は、図4(a)〜図4(e)によって構成
されている。図4(a)は、時間τによって分離されて
いるα及びβRFパルスを図解している。図4(b)
は、グラジエント・スライス選択パルスとグラジエント
・パルスgzrf2及びgz1を図解している。ここ
で、gzrf2及びgz1は、同じ面積を有し、エコー
#4と称される連続的に減衰する構成に対する全体的な
均衡したグラジエントを提供するように選択されてい
る。図4(c)は、オプショナルな位相エンコード・グ
ラジエントを図解している。図4(d)は、エコー#3
及びエコー#4として図解されている図4(a)〜図4
(c)のパルス・シーケンスによって生じる2つの結果
的に生じるエコー信号の読み出し(リードアウト)を図
解している。図4(e)は、本発明による別のパルス・
シーケンスを図解しており、再位相スピン構成が、負の
リードアウト・グラジエントと共に、エコー#3として
リードアウトされている。
されている。図4(a)は、時間τによって分離されて
いるα及びβRFパルスを図解している。図4(b)
は、グラジエント・スライス選択パルスとグラジエント
・パルスgzrf2及びgz1を図解している。ここ
で、gzrf2及びgz1は、同じ面積を有し、エコー
#4と称される連続的に減衰する構成に対する全体的な
均衡したグラジエントを提供するように選択されてい
る。図4(c)は、オプショナルな位相エンコード・グ
ラジエントを図解している。図4(d)は、エコー#3
及びエコー#4として図解されている図4(a)〜図4
(c)のパルス・シーケンスによって生じる2つの結果
的に生じるエコー信号の読み出し(リードアウト)を図
解している。図4(e)は、本発明による別のパルス・
シーケンスを図解しており、再位相スピン構成が、負の
リードアウト・グラジエントと共に、エコー#3として
リードアウトされている。
【図5】図5は、図5(a)〜図5(c)によって構成
されているが、これらの図は、生体において本発明の方
法のブレイン・アイロンのマッピングへの応用を図解し
ている。図5(a)及び図5(b)は、エコー#3及び
エコー#4にそれぞれ対応するイメージであり、図5
(c)は、α=β=90°、TR=2s、2τ=60m
s、Δ=8msとして、数式7に従って計算されたR
2’イメージを示している。
されているが、これらの図は、生体において本発明の方
法のブレイン・アイロンのマッピングへの応用を図解し
ている。図5(a)及び図5(b)は、エコー#3及び
エコー#4にそれぞれ対応するイメージであり、図5
(c)は、α=β=90°、TR=2s、2τ=60m
s、Δ=8msとして、数式7に従って計算されたR
2’イメージを示している。
フロントページの続き (72)発明者 フェリックス・ホウェーリ アメリカ合衆国ペンシルバニア州19004, バラ・シンウイド,コンショホッケン・ス テイト・ロード 424
Claims (27)
- 【請求項1】 横方向磁化の2つの異なるスピン構成を
測定する方法であって、それから、磁気共鳴画像化装置
を用いた目的物の1回の走査の間に、可逆的な位相ずれ
速度定数R2’を計算することができる方法において、 第1の時間に、フリップ角度αの第1のRFパルスを与
え、前記目的物において横方向磁化を発生させるステッ
プと、 前記目的物における所定の方向に沿って第1の磁場グラ
ジエントを与えるステップと、 前記第1の時間のτ秒後の第2の時間にフリップ角度β
の第2のRFパルスを与え、前記横方向磁化を、異なる
速度定数で減衰し相互に分離可能である第1及び第2の
磁気スピン構成に分けるステップと、 第2の磁場グラジエントを、前記第1の磁場グラジエン
トと同じ所定の方向に沿って与えるステップと、 前記第1の時間の2τ秒後の第3の時間に、前記第2の
RFパルスによって再合焦された前記第1の磁気スピン
構成から生じるスピン・エコーを検出するステップと、 前記第2の磁気スピン構成から生じるグラジエント・エ
コーを検出するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記第1
及び第2の磁気スピン構成の関数としてR2’を計算す
る追加的なステップを含むことを特徴とする方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の方法において、前記計算
するステップは、S1及びS2を前記第1の磁場グラジエ
ントのグラジエント・エコーとし、S3を前記第1の磁
気スピン構成から生じる前記スピン・エコーとし、S4
を前記第2の磁気スピン構成から生じる前記スピン・エ
コーとして、R2’を、R2’=(1/2τ)ln(S3
S2/S4S1)として計算するステップを含むことを特
徴とする方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の方法において、前記グラ
ジエント・エコーS1は前記第1の時間のΔ秒後である
第4の時間において生じ、前記グラジエント・エコーS
2は前記第1の時間の2Δ秒後である第5の時間におい
て生じ、前記スピン・エコーS3は前記第1の時間の2
τ後である前記第3の時間において生じ、前記グラジエ
ント・エコーS4は前記第1の時間の2τ+Δ秒後であ
る第6の時間において生じることを特徴とする方法。 - 【請求項5】 請求項1記載の方法において、前記第2
の磁場グラジエントは、前記第2のRFパルスの両側に
おいてゼロ番目のモーメントの等しい1対のグラジエン
トをフリップ角度βで含むことを特徴とする方法。 - 【請求項6】 請求項5記載の方法において、前記第2
のRFパルスの両側の前記1対のグラジエントは、等し
い極性を有することを特徴とする方法。 - 【請求項7】 請求項5記載の方法において、前記第2
のRFパルスの両側の前記1対のグラジエントは、反対
の極性を有することを特徴とする方法。 - 【請求項8】 請求項5記載の方法において、前記スピ
ン・エコーと前記グラジエント・エコーとは、前記1対
のグラジエントによって異なる影響を受けることを特徴
とする方法。 - 【請求項9】 請求項1記載の方法において、前記第1
の磁気スピン構成はT2と共に減衰し、前記第2の磁気
スピン構成はT2*と共に減衰することを特徴とする方
法。 - 【請求項10】 請求項1記載の方法において、前記第
2の磁場グラジエントは、前記グラジエント・エコーを
生じさせる負のリードアウト・グラジエントを含むこと
を特徴とする方法。 - 【請求項11】 請求項1記載の方法において、位相エ
ンコード・グラジエントを与える更なるステップを含む
ことを特徴とする方法。 - 【請求項12】 請求項1記載の方法において、前記目
的物は、患者の脈管構造又は筋肉であり、R2’は、前
記患者の脈管構造又は筋肉におけるミオグロビン酸素の
変化を表すことを特徴とする方法。 - 【請求項13】 請求項1記載の方法において、前記目
的物は、患者の器官であり、前記患者の器官に対するR
2’及びR2は、前記患者の器官における鉄の濃度を表す
ことを特徴とする方法。 - 【請求項14】 請求項1記載の方法において、前記目
的物は患者の海綿質骨であり、R2’は、小柱骨(trabe
cular bone)の濃度及び構造を、従って、骨質を反映す
ることを特徴とする方法。 - 【請求項15】 磁気共鳴画像化装置を用いて目的物の
1回の走査においてT2*及びT2重み付けされたイメー
ジを発生する方法において、 第1の時間に、フリップ角度αの第1のRFパルスを与
え、前記目的物において横方向磁化を発生させるステッ
プと、 前記目的物における所定の方向に沿って第1の磁場グラ
ジエントを与えるステップと、 前記第1の時間のτ秒後の第2の時間にフリップ角度β
の第2のRFパルスを与え、前記横方向磁化を、異なる
速度定数で減衰し相互に分離可能である第1及び第2の
磁気スピン構成に分けるステップと、 第2の磁場グラジエントを、前記第1の磁場グラジエン
トと同じ所定の方向に沿って与えるステップと、 前記第1の時間の2τ秒後の第3の時間に、前記第2の
RFパルスによって再合焦された前記第1の磁気スピン
構成から生じるスピン・エコーを検出するステップと、 前記第2の磁気スピン構成から生じるグラジエント・エ
コーを検出するステップと、 前記T2*及びT2重み付けされたイメージを、前記スピ
ン・エコー及びグラジエント・エコーから形成されたイ
メージの関数として発生させるステップと、を含むこと
を特徴とする方法。 - 【請求項16】 磁気共鳴画像化装置であって、 目的物の周囲に磁場を発生する磁石と、 前記目的物にグラジエント・パルスを与えるグラジエン
ト・コイルと、 前記目的物に無線周波数(RF)パルスを与える無線周
波数コイルと、 前記グラジエント及び無線周波数コイルを駆動する駆動
回路と、 前記グラジエント及び無線周波数パルスを与える際に前
記磁場における前記目的物から信号を受信する受信回路
と、 前記受信した信号を表示するディスプレイ装置と、 前記無線周波数コイルを制御する処理装置であって、第
1の時間にフリップ角度αの第1のRFパルスを与えて
前記目的物において横方向磁化を発生させ、前記第1の
時間のτ秒後の第2の時間にフリップ角度βの第2のR
Fパルスを与えて前記横方向磁化を異なる速度定数で減
衰し相互に分離可能である第1及び第2の磁気スピン構
成に分け、前記グラジエント・コイルを制御して前記目
的物における所定の方向に沿って第1及び第2の磁場グ
ラジエントを発生させ与え、(1)前記第1の時間の2
τ秒後の第3の時間に前記受信回路によって検出され
る、前記第2のRFパルスによって再合焦された前記第
1の磁気スピン構成から生じるスピン・エコーのイメー
ジ、及び/又は、(2)前記第2の磁気スピン構成から
生じるグラジエント・エコーのイメージを発生する、処
理装置と、 を備えていることを特徴とする画像化装置。 - 【請求項17】 請求項16記載の画像化装置におい
て、前記処理装置は、更に、前記第1及び第2の磁気ス
ピン構成の関数としてR2’を計算することを特徴とす
る画像化装置。 - 【請求項18】 請求項17記載の画像化装置におい
て、前記処理装置は、S1及びS2を前記第1の磁場グラ
ジエントのグラジエント・エコーとし、S3を前記第1
の磁気スピン構成から生じる前記スピン・エコーとし、
S4を前記受信回路によって検出された前記第2の磁気
スピン構成から生じる前記スピン・エコーとして、
R2’を、R2’=(1/2τ)ln(S3S2/S4S1)
として計算することを特徴とする画像化装置。 - 【請求項19】 請求項18記載の画像化装置におい
て、前記グラジエント・エコーS1は前記第1の時間の
Δ秒後である第4の時間において前記受信回路によって
検出され、前記グラジエント・エコーS2は前記第1の
時間の2Δ秒後である第5の時間において前記受信回路
によって検出され、前記スピン・エコーS3は前記第1
の時間の2τ後である前記第3の時間において前記受信
回路によって検出され、前記グラジエント・エコーS4
は前記第1の時間の2τ+Δ秒後である第6の時間にお
いて前記受信回路によって検出されることを特徴とする
画像化方法。 - 【請求項20】 請求項16記載の画像化装置におい
て、前記処理装置は、前記グラジエント・コイルを制御
して、前記第2の磁場グラジエントを、前記無線周波数
コイルによって発生されたフリップ角度βを有し、前記
第2のRFパルスの両側においてゼロ番目のモーメント
の等しい1対のグラジエントとして与えることを特徴と
する画像化装置。 - 【請求項21】 請求項20記載の画像化装置におい
て、前記第2のRFパルスの両側の前記1対のグラジエ
ントは、等しい極性を有することを特徴とする画像化装
置。 - 【請求項22】 請求項20記載の画像化装置におい
て、前記第2のRFパルスの両側の前記1対のグラジエ
ントは、反対の極性を有することを特徴とする画像化装
置。 - 【請求項23】 請求項20記載の画像化装置におい
て、前記スピン・エコーと前記グラジエント・エコーと
は、前記グラジエント・コイルによって前記目的物に与
えられた前記グラジエント対によって異なる影響を受け
ることを特徴とする画像化装置。 - 【請求項24】 請求項20記載の画像化装置におい
て、前記グラジエント対は、前記グラジエント・コイル
によって発生され、それによって、前記第1の磁気スピ
ン構成をT2で減衰させ、前記第2の磁気スピン構成を
T2*で減衰させることを特徴とする画像化装置。 - 【請求項25】 請求項16記載の画像化装置におい
て、前記処置装置は前記グラジエント・コイルを制御し
て、負のリードアウト・グラジエントを前記第2の磁場
グラジエントとして発生し、前記受信回路は、前記負の
リードアウト・グラジエントによってエンコードされた
周波数である前記グラジエント・エコーを検出すること
を特徴とする画像化装置。 - 【請求項26】 請求項16記載の画像化装置におい
て、前記処置装置は前記グラジエント・コイルを制御し
て、前記目的物の画像化の間に、位相エンコード・グラ
ジエントを前記目的物に与えることを特徴とする画像化
装置。 - 【請求項27】 磁気共鳴画像化装置であって、 目的物の周囲に磁場を発生する磁石と、 前記目的物にグラジエント・パルスを与えるグラジエン
ト・コイルと、 前記目的物に無線周波数(RF)パルスを与える無線周
波数コイルと、 前記グラジエント及び無線周波数コイルを駆動する駆動
回路と、 前記グラジエント及び無線周波数パルスを与える際に前
記磁場における前記目的物から信号を受信する受信回路
と、 前記受信した信号を表示するディスプレイ装置と、 前記無線周波数コイルを制御する処理装置であって、第
1の時間にフリップ角度αの第1のRFパルスを発生さ
せ与えて前記目的物において横方向磁化を発生させ、前
記第1の時間のτ秒後の第2の時間にフリップ角度βの
第2のRFパルスを与えて前記横方向磁化を異なる速度
定数で減衰し相互に分離可能である第1及び第2の磁気
スピン構成に分け、前記グラジエント・コイルを制御し
て前記目的物における所定の方向に沿って第1及び第2
の磁場グラジエントを発生させ与え、前記第1の時間の
2τ秒後の第3の時間に前記受信回路によって検出され
る、前記第2のRFパルスによって再合焦された前記第
1の磁気スピン構成から生じるスピン・エコーのイメー
ジのT2及びT2*重み付けされたイメージと、前記第2
の磁気スピン構成から生じるグラジエント・エコーのイ
メージとを発生する、処理装置と、 を備えていることを特徴とする装置。
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