JPH11322485A - 結晶中酸素濃度の制御方法 - Google Patents

結晶中酸素濃度の制御方法

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JPH11322485A
JPH11322485A JP12700498A JP12700498A JPH11322485A JP H11322485 A JPH11322485 A JP H11322485A JP 12700498 A JP12700498 A JP 12700498A JP 12700498 A JP12700498 A JP 12700498A JP H11322485 A JPH11322485 A JP H11322485A
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JP
Japan
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crystal
pulling
type
correction amount
oxygen concentration
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Application number
JP12700498A
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English (en)
Inventor
Masahiro Ogawa
正裕 小川
Masato Tabuchi
正人 田渕
Katsunori Nakajima
勝則 中島
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 当該引上装置で過去に同品種又は似た品種が
引き上げられた実績がなくとも、品種変更要因を適切に
考慮して、ルツボ回転数等の制御因子における操作量を
決定することができる結晶中酸素濃度の制御方法を提供
すること。 【解決手段】 石英ルツボ内の溶融液より結晶を引き上
げる際、酸素濃度とルツボ回転数等の制御因子における
操作量との関係式に、前記制御因子以外の酸素濃度に影
響を及ぼす外乱要因(品種変更要因等)に対する補正を
行なって、前記制御因子の操作量を決定し、そして次の
結晶を引き上げる結晶中酸素濃度の制御方法において、
当該引上装置で次回以降引き上げ予定されている品種及
び該品種と似た品種の引上実績が当該引上装置にない場
合、他の引上装置での前記引き上げ予定品種と同じ又は
似た品種の品種変更要因に対する補正量に、当該引上装
置と前記他の引上装置との装置間差の影響を加味したも
のを、当該引上装置の品種変更要因に対する補正量とし
て採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結晶中酸素濃度の制
御方法に関し、より詳細には、チョクラルスキー法(以
下、CZ法と記す)等によりSi(シリコン)溶融液か
らSi単結晶を引き上げる際に適用される結晶中酸素濃
度の制御方法に関する。
【0002】
【関連する技術】半導体基板の製造に使用される単結晶
を引き上げるには種々の方法があるが、その一つにCZ
法がある。図1はこのCZ法により単結晶を引き上げる
際に用いられる結晶引上装置を模式的に示した断面図で
あり、図中12は容器を示している。容器12によりチ
ャンバ11が形成されており、チャンバ11の上部は円
柱状の上部チャンバ11aとなっている。チャンバ11
の略中央部には略有底円筒形状の石英ルツボ13aが配
設され、石英ルツボ13a内にはSiの溶融液15が充
填されるようになっている。また石英ルツボ13aの外
周には略有底円筒形状の黒鉛ルツボ13bが配設されて
おり、これら石英ルツボ13aと黒鉛ルツボ13bとに
よりルツボ13が構成されている。またルツボ13下部
には回転軸18を介して駆動装置(図示せず)が接続さ
れており、この駆動装置を駆動させるとルツボ13が所
定速度で回転・上下動するようになっている。またルツ
ボ13の外側にはこれと同心円状にヒータ14が配設さ
れており、ヒータ14により石英ルツボ13a内に装入
したSi原料が溶融して溶融液15が形成されるように
なっている。またルツボ13の中心軸上には引上軸16
が吊設され、引上軸16の先端には種結晶16aが取り
付けられており、引上軸16は上方に引き上げられなが
ら回転させられるようになっている。また容器12下部
は開口部19を介して真空ポンプ(図示せず)に接続さ
れており、この真空ポンプを駆動させてチャンバ11内
の圧力(以下、炉内圧と記す)を所定圧力に設定するよ
うになっている。また上部チャンバ11aにはガス供給
装置(図示せず)が接続されており、このガス供給装置
を駆動させてAr等の不活性ガスを所定流量、上部チャ
ンバ11aを通ってチャンバ11内に供給するようにな
っている。これらチャンバ11、ルツボ13、ヒータ1
4、引上軸16、駆動装置、真空ポンプ、ガス供給装置
等を含んで結晶引上装置10が構成されている。
【0003】このように構成された結晶引上装置10を
用い、CZ法によりSi単結晶を引き上げる場合、まず
石英ルツボ13a内にSi原料を装入し、真空ポンプを
駆動させてチャンバ11内を所定圧力に設定すると共
に、ガス供給装置を駆動させてチャンバ11内に所定流
量の不活性ガスを導入する。次にヒータ14に電流を印
加してルツボ13を加熱し、溶融液15を形成する。次
に引上軸16先端の種結晶16aを溶融液15表面に接
触させた後、ルツボ13及び引上軸16を所定速度で回
転させながら引上軸16を引き上げ、溶融液15を凝固
させてSi単結晶17を成長させる。
【0004】ところで、引き上げられたSi単結晶17
に関する品質評価項目の一つとして結晶中酸素濃度が挙
げられる。結晶中酸素はSiウエハ内の不純物を捕獲す
る作用(イントリンシックゲッタリング作用)を有し、
Si単結晶17内に所定濃度の酸素が固溶していると半
導体素子の性能を向上させ得る一方、過多に含まれると
素子形成領域にまで結晶欠陥を導入することがあるた
め、結晶中酸素濃度を所定の範囲内に納めることは重要
な管理項目となっている。
【0005】そこで、結晶中酸素濃度の制御を行なうた
めに、あらかじめ求められた結晶中酸素濃度とルツボ回
転数等の制御因子における操作量との関係式に対する補
正量を、部品の劣化による補正量、引上品種の違いの影
響による補正量(品種変更要因に対する補正量)、部品
タイプ変更要因に対する補正量、及びこれら以外の未知
要因に対する補正量の4種類に類別し、酸素濃度測定値
と酸素濃度推定値との差に基づいて前記関係式を逐次補
正してゆくことにより、繰り返し結晶を引き上げる経時
的な変化に対し、引き上げられた単結晶全体の結晶中酸
素濃度を常に規格範囲内に収めるような制御因子の操作
量の設定方法を先に本件出願人は提案した(特願平7−
214939号、特願平9−182132号)。
【0006】この方法では、酸素濃度推定値[Oi0
を、引き上げ率L、ルツボ回転数R、炉内圧P、不活性
ガス流量Qの関数として数1式で求める。
【0007】
【数1】
【0008】そして、上記したように、前記4種類の補
正量をもって数1式を補正することにより、次回の結晶
引き上げ時における酸素濃度予測値[Oi ]’を、下記
の数2式で求める。ここでの、δ1 は部品劣化要因に対
する補正量を、δ2 は引上品種の違いの影響による補正
量を、δ3 は部品タイプ変更要因に対する補正量を、δ
4 はこれら以外の未知要因に対する補正量をそれぞれ示
している。
【0009】
【数2】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した結晶中酸素濃
度の制御方法では、多くの外乱要因を部品劣化要因、品
種変更要因、部品タイプ変更要因、及びこれら以外の未
知要因に類別し、これら要因ごとに補正量を見直してい
る。
【0011】しかしながら、数2式における補正量δ2
は、当該引上装置で過去に同じ品種又は似た品種が引き
上げられた実績に基づいて決定されるものであり、過去
に引上実績のない品種を引き上げる場合には、引上品種
の違いの影響による補正量δ2 を適切に決定することは
できないため、酸素濃度の予測値の精度が低下するとい
った問題がある。ここでの同じ品種とは、狙い酸素濃度
が同じであるものと定義する。
【0012】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、当該引上装置で過去に同じ品種又は似た品種が引き
上げられた実績がなくとも、品種の違いによる影響を適
切に考慮して、ルツボ回転数等の制御因子における操作
量を決定することができる結晶中酸素濃度の制御方法を
提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係る結晶中酸素濃度の制御方法
(1)は、石英ルツボ内の溶融液より結晶を引き上げる
際、酸素濃度とルツボ回転数等の制御因子における操作
量との関係式を、前記制御因子以外の酸素濃度に影響を
及ぼす外乱要因(品種変更要因等)に対する補正量によ
り補正した関係式を求めておき、前記制御因子の操作量
を決定し、この操作量に基づいて次の結晶を引き上げる
結晶中酸素濃度の制御方法において、当該引上装置で次
回以降引き上げ予定されている品種及び該品種と似た品
種の引上実績が当該引上装置にない場合、他の引上装置
での前記引き上げ予定品種と同じ又は似た品種の品種変
更要因に対する補正量に、当該引上装置と前記他の引上
装置との装置間差の影響を加味したものを、当該引上装
置の品種変更要因に対する補正量として採用することを
特徴としている。
【0014】上記した結晶中酸素濃度の制御方法(1)
によれば、他の引上装置での品種変更要因に対する補正
量、すなわち引上品種の違いの影響による補正量に当該
引上装置と前記他の引上装置との装置間差の影響を加味
したものを、当該引上装置の引上品種の違いの影響によ
る補正量として採用している。このため、当該引上装置
で過去に同じ品種又は似た品種が引き上げられた実績が
なくとも、精度の良い予測を行なうことが可能であり、
引き上げられた単結晶全体の結晶中酸素濃度を規格範囲
内に確実に、かつ容易に収め得ることとなり、引き上げ
られた単結晶の品質及び歩留りを向上させ得ることとな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
結晶中酸素濃度の制御方法について説明する。また、こ
こでは部品劣化要因、品種変更要因、部品タイプ変更要
因、及びこれら以外の未知要因による補正を行なうた
め、酸素濃度予測値[Oi ]’を求める式としては、
「従来の技術」の項で説明した数2式を用いる。
【0016】次回以降に引き上げ予定とされている品種
Kについて、当該引上装置Aで過去に品種Kと同じ又は
似た品種の引上実績があれば、それらいずれかの引上品
種の違いの影響による補正量(品種変更要因に対する補
正量)を品種Kの品種変更要因に対する補正量として採
用する。
【0017】一方、当該引上装置Aで過去に品種Kと同
じ又は似た品種の引上実績がなければ、品種Kの品種変
更要因に対する補正量δ2 を、下記の数3式により推定
する。ここで、δ2 ’は他の引上装置Bでの引上実績が
あり、品種Kと同じ又は似た品種(以下、参考品種とも
記す)の品種変更要因に対する補正量を、δ2 ”は当該
引上装置Aと他の引上装置Bとの装置間差の影響による
補正量をそれぞれ示している。
【0018】
【数3】
【0019】装置間差は、当該引上装置Aで引上実績の
ある品種LA の品種変更要因に対する補正量δ2Aと、他
の引上装置Bで引上実績のある品種LB の品種変更要因
に対する補正量δ2Bとの差をとり、これを装置間差の影
響による補正量δ2 ”と定義し、下記の数4式により求
める。
【0020】
【数4】
【0021】また、図2には品種Kの品種変更要因に対
する補正量δ2 を推定する概念図を示している。
【0022】上記説明から明らかなように、実施の形態
に係る結晶中酸素濃度の制御方法では、当該引上装置A
で引上実績のない品種Kを引き上げる際、他の引上装置
Bでの参考品種の品種変更要因に対する補正量δ2
に、当該引上装置Aと他の引上装置Bとの装置間差の影
響(補正量δ2 ”)を加味したものを、当該引上装置A
における品種Kの品種変更要因に対する補正量δ2 とし
て採用している。このため、当該引上装置Aで過去に品
種Kと同じ又は似た品種が引き上げられた実績がなくと
も、精度の良い予測を行なうことが可能となり、引き上
げられた単結晶全体の結晶中酸素濃度を規格範囲内に確
実に、かつ容易に収め得ることとなり、引き上げられた
単結晶の品質及び歩留りを向上させることができる。
【0023】次に、装置間差の影響による補正量δ2
を求めるための品種LA 、LB や参考品種等の決定方法
について説明する。
【0024】1.装置間差の影響による補正量δ2 ”を
求めるために、当該引上装置Aで引上実績のある品種L
A の候補を1品種決定する方法 候補決定は、各候補において下記の数5式で示す評価関
数が最大のものとする。ここで、wi は評価項目iに対
する重みであり、Δi は評価項目iを満たしていれば
1、満たしていなければ0とする。評価項目としては、
例えば、最近において引上頻度の高い品種であるといっ
た項目等が挙げられる。
【0025】
【数5】
【0026】2.他の引上装置Bで引上実績があり、品
種Kと同じ又は似た品種(参考品種)の候補を1品種決
定する方法 候補決定は、各候補において下記の数6式で示す評価関
数が最大のものとする。ここで、wi は評価項目iに対
する重みであり、Δi は評価項目iを満たしていれば
1、満たしていなければ0とする。評価項目としては、
例えば、品種Kと同じ品種であるといった項目等が挙げ
られる。
【0027】
【数6】
【0028】3.装置間差の影響による補正量δ2 ”を
求めるために、他の引上装置Bで引上実績のある品種L
B の候補を1品種決定する方法 候補決定は、各候補における下記の数7式で示す評価関
数が最大のものとする。ここで、wi は評価項目iに対
する重みであり、Δi は評価項目iを満たしていれば
1、満たしていなければ0とする。評価項目としては、
例えば、過去の酸素測定データの多い品種であるといっ
た項目等が挙げられる。
【0029】
【数7】
【0030】4.上記2.3.で候補に挙げた品種それ
ぞれについて、引上実績のある他の引上装置Bが複数あ
る場合に、その中から1つの引上装置を決定する方法 候補決定は、各候補における下記の数8式で示す評価関
数が最大のものとする。ここで、wi は評価項目iに対
する重みであり、Δi は評価項目iを満たしていれば
1、満たしていなければ0とする。評価項目としては、
例えば、品種LBが品種LA と同じであるといった項目
等が挙げられる。
【0031】
【数8】
【0032】
【実施例及び比較例】本発明に係る結晶中酸素濃度の制
御方法を図1に示した装置を用いて実施したときのシミ
ュレーション結果と、装置間差の影響を考慮しないで実
施したときのシミュレーション結果との比較を2品種に
関して行なった。但し、ここでは装置間差の影響による
補正量δ2 ”を求めるための品種や参考品種等の決定に
おいて、図3に示した評価項目及び重みを用いている。
【0033】図4、図5は、酸素濃度予測値、及び酸素
濃度測定値の結果を示したものである。図4、図5から
明らかなように、他の引上装置Bでの参考品種の品種変
更要因に対する補正量δ2 ’に装置間差の影響による補
正量δ2 ”を加味したものを、当該引上装置Aにおける
品種変更要因に対する補正量δ2 として採用することに
よって、酸素濃度の予測値の精度が向上している。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のCZ法及び本発明に係る結晶中酸素濃度
の制御方法を実施しながら、単結晶を引き上げる際に用
いられる結晶引上装置を模式的に示した断面図である。
【図2】当該引上装置で引上実績のない品種の品種変更
要因に対する補正量を推定する概念図を示している。
【図3】装置間差の影響による補正量を求めるための品
種や参考品種等の決定に用いる評価項目及び重みを示し
た表である。
【図4】実施例に係る酸素濃度予測値、及び酸素濃度測
定値の結果を示したグラフである。
【図5】別の実施例に係る酸素濃度予測値、及び酸素濃
度測定値の結果を示したグラフである。
【符号の説明】
10 結晶引上装置 13 ルツボ 13a 石英ルツボ 15 溶融液 17 単結晶

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ルツボ内の溶融液より結晶を引き上
    げる際、酸素濃度とルツボ回転数等の制御因子における
    操作量との関係式を、前記制御因子以外の酸素濃度に影
    響を及ぼす外乱要因(品種変更要因等)に対する補正量
    により補正した関係式を求めておき、前記制御因子の操
    作量を決定し、この操作量に基づいて次の結晶を引き上
    げる結晶中酸素濃度の制御方法において、 当該引上装置で次回以降引き上げ予定されている品種及
    び該品種と似た品種の引上実績が当該引上装置にない場
    合、他の引上装置での前記引き上げ予定品種と同じ又は
    似た品種の品種変更要因に対する補正量に、当該引上装
    置と前記他の引上装置との装置間差の影響を加味したも
    のを、当該引上装置の品種変更要因に対する補正量とし
    て採用することを特徴とする結晶中酸素濃度の制御方
    法。
JP12700498A 1998-05-11 1998-05-11 結晶中酸素濃度の制御方法 Pending JPH11322485A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109735896A (zh) * 2019-03-22 2019-05-10 内蒙古中环协鑫光伏材料有限公司 一种提高单晶硅电阻率控制精度的方法
WO2023221576A1 (zh) * 2022-05-20 2023-11-23 隆基绿能科技股份有限公司 氧含量控制方法、装置、电子设备及存储介质

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