JPH11322432A - 窒化アルミニウム粉末成形体、焼結体及びそれらの製造方法 - Google Patents
窒化アルミニウム粉末成形体、焼結体及びそれらの製造方法Info
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- JPH11322432A JPH11322432A JP10140668A JP14066898A JPH11322432A JP H11322432 A JPH11322432 A JP H11322432A JP 10140668 A JP10140668 A JP 10140668A JP 14066898 A JP14066898 A JP 14066898A JP H11322432 A JPH11322432 A JP H11322432A
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Abstract
窒化アルミニウム焼結体、及びその表面に金属化層を設
けた半導体用基板として好適な窒化アルミニウム焼結体
を提供する。 【解決手段】 成形体の厚み方向及び表面方向の密度バ
ラツキを制御し、この成形体を焼成することにより、反
り量が35μm/10mm以下、厚みのバラツキが16
0μm/mm以下の窒化アルミニウム焼結体を得る。密
度のバラツキを制御した上記成形体は、表面粗さがRa
で0.1μm以下の成形面を有する成形型を用い、成形
体の加圧方向断面積A(mm2)と成形圧力S(kg/
mm2)とがS/A≧0.002の関係を満たす条件下で
成形する。
Description
を主成分とする粉末成形体及びその焼結体、並びにそれ
らの製造方法に関するものである。
板等として使用されているが、その場合に板状の窒化ア
ルミニウム焼結体を得るための成形方法としては、従来
から、金型を用いた粉末プレス成形方法や、樹脂シート
上にスラリーをキャスティングするドクターブレード法
が用いられていた。
よって板状の成形体を成形する場合には、例え造粒を行
ったとしても、金型内への粉末の均一給粉が困難であ
り、またダイスとパンチ間のクリアランスからの粉末の
漏れ、それに伴うダイス内での粉末の流動により、成形
体密度にバラツキが生じる。この粉末プレス成形法によ
って得られた成形体の密度のバラツキは、例えば主面方
向の中央部と端部の成形体密度の差が成形体全体の成形
密度の5%程度あり、その結果焼結時に不均一な収縮及
び緻密化が生じ、焼結体に5%程度の厚みのバラツキや
色むら、反りが発生していた。
成形体を成形する場合には、樹脂シート上でスラリーを
乾燥させるため、樹脂シートに密着している表面と解放
された側の表面とでは溶剤の乾燥による収縮に差が生じ
る。このため、得られた形成体には、主面となる表面部
と裏面部の間に3〜4%の成形体密度差が生じる。この
現象は成形体の厚みが厚くなるほど顕著になり、上記の
粉末プレス成形の場合と同様の不具合を引き起こしてい
た。
を形成して窒化アルミニウムの焼結と同時に金属化層を
形成するいわゆるコファイアメタライズ法の場合、焼結
時に金属化層が収縮するため、表面と裏面の収縮の差が
更に顕著になり、焼結体に大きな反りが発生する。その
結果、この反りの修正及び寸法調整のために、研削や切
削等の余分な工程が必要となり、コストの上昇を招いた
り、切削面にマイクロクラックが入ることによって、機
械的強度の劣化等を引き起こしていた。
に溶剤が残存した状態で高融点金属ペーストを印刷する
と、印刷時に滲みが発生したり、印刷後や脱バインダー
後にメタライズの剥がれが発生したりして、歩留りを低
下させる原因ともなる。そのため、ドクターブレード法
で成形体を作製する際は、長時間かけて溶剤を均一に乾
燥させ、特に厚みの厚い成形体を作製する場合にはいわ
ゆる「ねかし」工程が必要となり、短期間での能率的な
製造が困難であった。
従来の事情に鑑み、焼結時における反りや変形が少ない
板状の成形体、及びこの成形体の焼成により得られる板
状の焼結体であって、反りや変形が少なく寸法精度に優
れ、表面に金属化層を備えることにより半導体用基板と
して有用な窒化アルミニウム焼結体、並びにこれらの製
造方法を提供することを目的とする。
め、本発明が提供する窒化アルミニウム粉末成形体は、
成形体の主面をなす表面部と裏面部の成形体密度差の全
成形体密度に対する比が0.03以下であることを特徴
とする。また、この窒化アルミニウム粉末成形体は、成
形体の主面方向における中央部と端部の成形体密度差の
全成形体密度に対する比が0.03以下であることが好
ましい。
法は、窒化アルミニウム粉末と焼結助剤粉末との混合物
を、表面粗さがRaで0.1μm以下の成形面を有する
成形型を用いて、成形体の加圧方向断面積A(mm2)
と成形圧力S(kg/mm2)とがS/A≧0.002の
関係を満たす条件下で成形することを特徴とする。
は、主面方向の反り量が35μm/10mm以下である
ことを特徴とする。この窒化アルミニウム焼結体は、主
面方向の厚みのバラツキが160μm/mm以下である
こと、また、表面の90%以上に窒化アルミニウム結晶
粒子の破断面が無いことをさらなる特徴とするものであ
る。
は、窒化アルミニウム粉末と焼結助剤粉末との混合物
を、表面粗さがRaで0.1μm以下の成形面を有する
成形型を用いて、成形体の加圧方向断面積A(mm2)
と成形圧力S(kg/mm2)とがS/A≧0.002の
関係を満たす条件下で成形した後、該成形体を非酸化性
雰囲気中で焼成することを特徴とする。
は、表面に金属化層を備えることができる。その場合、
上記方法により得られた窒化アルミニウム焼結体焼結体
の表面に金属化層を後から形成するか、若しくは上記成
形体の表面に金属化層の前駆層を形成し、これを非酸化
性雰囲気中で焼成することにより、成形体の焼結と同時
にその表面に金属化層を形成する。
ウムの粉末成形体の密度を制御することによって、この
成形体を焼成して得られる焼結体の反りや変形を極めて
小さく抑制することができ、従って後に研削や切削等を
施さなくとも、半導体用基板等として有用な寸法精度に
優れた板状の窒化アルミニウム焼結体を提供できる。
て、成形体全体の密度ρと、表面部の成形体密度ρd
と、裏面部の成形体密度ρsとを測定し、表面部と裏面
部の成形体密度差の全成形体密度に対する比をα=|ρ
d−ρs|/ρとしたとき、αが0.03以下になるよ
うに成形体密度を制御する。これにより、通常は成形体
の焼結時に発生する反りが極めて小さくなり、厚み方向
の寸法精度に優れた窒化アルミニウム焼結体が得られ
る。
方向の密度については、成形体全体の密度ρと、中央部
の成形体密度ρiと、端部の成形体密度ρoとを測定
し、中央部と端部の成形体密度差の全成形体密度に対す
る比をβ=|ρi−ρo|/ρとしたとき、βが0.0
3以下になるように制御する。これにより、成形体の焼
結時に変形が生じず、平面方向の寸法精度に優れた窒化
アルミニウム焼結体が得られる。
ミニウム成形体を製造するには、窒化アルミニウム粉末
と焼結助剤粉末との混合物を成形する際に、表面粗さが
Raで0.1μm以下の成形面を有する成形型を使用す
ること、及び成形体の加圧方向断面積A(mm2)と成
形圧力S(kg/mm2)とがS/A≧0.002の関係
を満たすことが必要である。
精度が悪いと、具体的には表面粗さがRaで0.1μm
を越えると、混合物と成形型との摩擦が増大するため、
成形面近傍における混合物の供給量が減少し、成形体密
度のバラツキが増大する。また、成形体の加圧方向断面
積A(mm2)に対する成形圧力S(kg/mm2)の比
S/Aが0.002未満では、成形時の圧力不足によ
り、成形体密度のバラツキが増大する。尚、上記の条件
を満たす成形法としては、押出成形法が好ましいが、プ
レス成形法等の他の方法を用いることも可能である。
おいて焼成することにより、反りが少なく、また厚みの
バラツキが少ない、寸法精度に優れた板状の窒化アルミ
ニウム焼結体を得ることができる。得られる焼結体は、
反り量を35μm/10mm以下とすることができ、ま
た厚みのバラツキを160μm/mm以下に抑えること
が可能である。
っていた研削や切削等の加工を施す必要がなくなり、焼
結体表面の90%以上に窒化アルミニウム結晶粒子の破
断面が存在せず、且つ脱粒や、破壊起点となるようなマ
イクロクラック等が発生しないため、寸法精度の向上と
同時に、安価で機械的強度に対する信頼性に優れた窒化
アルミニウム焼結体が得られる。
を更に上げるためには、成形体の密度バラツキを無くす
ことに加えて、窒化アルミニウムの焼結助剤としてカル
シウム(Ca)化合物、イッテルビウム(Yb)化合
物、及びネオジウム(Nd)化合物を用いることが有効
である。本発明者らが特願平10−10468号で提案
したように、窒化アルミニウムの焼結助剤としてカルシ
ウム(Ca)化合物、イッテルビウム(Yb)化合物、
及びネオジウム(Nd)化合物を用いると、液相線の低
下により、焼結が均一に進行しやすくなるためである。
は、半導体用基板等といて用いるために、表面に金属化
層を形成することができる。尚、金属化層の形成方法に
は、焼成により得られた焼結体表面に後から金属化層を
設けるポストファイアメタライズ法と、成形体表面に金
属化層の前駆層を形成し、これを非酸化性雰囲気中で焼
成して、焼結と同時に金属化層を形成するコファイアメ
タライズ法とがある。いずれの方法でも、反りが少な
く、金属化層の密着強度に優れた窒化アルミニウム焼結
体を得ることができる。
するメタライズペーストを成形体表面にスクリーン印刷
し、焼結と同時にペーストを焼きつける場合でも、従来
に比べて反り量が極めて少なく、密着強度の安定したメ
タライズ基板が得られる。これは、成形体密度が均一で
あるため、焼結時に反りが殆ど生じず、密着強度を劣化
させないためであると考えられる。従来のドクターブレ
ード法で作製した成形体では、特に厚みが1mmを越え
ると厚み方向の密度むらが大きくなり、焼結時の反りが
大きくなっていたが、本発明によれば1mmを越す厚み
でも、反り量が少なく、密着強度の安定したメタライズ
基板を得ることができる。
体の製造方法を具体的に説明する。まず、窒化アルミニ
ウム粉末と焼結助剤粉末を混合し、通常は焼結助剤1〜
10重量%と窒化アルミニウム粉末99〜90重量%の
混合物とする。しかし、焼結助剤は分散性が悪いため、
焼結体中に残存して異物となったり、焼結体中に空隙を
形成したりする。また、焼結助剤の分散が均一でない
と、焼結の進行にむらが生じるため、反りや変形が発生
しやすい。そこで、予め焼結助剤を溶媒中で超音波分散
又はボールミル中で混合し、乾燥して凝集の無い焼結助
剤混合物を作製するのが好ましい。
末を混合し、更にバインダー、分散剤、可塑剤及び有機
溶剤等を混合する。この混合物を押出成形法で成形する
場合には、これにアクリル系樹脂等のバインダーを添加
し、溶剤として例えばエチレングリコール系溶剤を添加
してミキサ等で混合する。その後、例えばニーダーで混
合し、3本ロールで分散した後、真空押出成形機にて成
形する。
ムの焼結方法に従って、例えば脱バインダー処理を行っ
た後、窒素等の非酸化性雰囲気中において焼結助剤に応
じた適切な温度で焼成することによって、窒化アルミニ
ウム焼結体とすることができる。また、前記したよう
に、ポストファイアメタライズ法又はコファイアメタラ
イズ法により、表面に金属化層を備えた窒化アルミニウ
ム焼結体(メタライズ基板)を得ることもできる。
と、焼結助剤として平均粒径0.6μmのY2O3粉及び
平均粒径0.3μmのCaO粉末を、それぞれ97重量
%、1.5重量%及び1.5重量%となるよう秤取した。
焼結助剤粉末を予めエタノール中で超音波分散させた
後、これをAlN粉末と共にボールミルポットに投入
し、エタノール溶媒中ボールミルにて24時間均一混合
し、焼結助剤がY2O3−CaOからなるAlN混合粉末
を得た。
対して、バインダーとしてPVBを10重量部加えてス
ラリー化した後、噴霧乾燥して顆粒を作製した。この顆
粒の一部を、1ton/cm2の圧力で粉末成形プレス
により成形した。残りの顆粒のうちの一部は、エチレン
グリコール系溶剤を20重量%添加してミキサで混合
し、成形面のRaが0.1μm以下の成形金型を用いて
40kg/cm2の圧力で真空押出成形した。更に残り
の顆粒には、トルエン系溶剤をえてスラリーとし、ドク
ターブレード法(DB)にて成形した。各成形体の厚み
と幅、成形体の加圧方向断面積A(mm2)と成形圧力
S(kg/mm2)との比S/Aを、それぞれ下記表1
に示した。
100mmに切り出し、成形法ごとに各10枚の成形体
について密度を測定し、そのバラツキを求めた。即ち、
主面方向(XY方向)の密度バラツキを測定するため、
平面方向に9分割してアルキメデス法で密度を測定し、
成形体全体の密度ρと、中央部の成形体密度ρiと、端
部の成形体密度ρoとから、|ρi−ρo|/ρで定義
されるXY方向の密度バラツキβを求めた。また、厚み
方向(Z方向)の密度バラツキは、成形体を十分乾燥さ
せた後、表面及び裏面を研削して厚みを0.2mmまで
落とし、アルキメデス法にて密度を測定し、成形体全体
の密度ρと、表面部の成形体密度ρdと、裏面部の成形
体密度ρsとから、|ρd−ρs|/ρで定義されるZ
方向の密度バラツキαを求めた。
℃×1hの加熱を行い、加熱前後の重量から、成形体中
に残存している溶剤量を測定した。得られた各成形体の
XY方向の密度バラツキα、Z方向の密度バラツキβ、
及び残存溶剤量を、前記した成形体の厚みと幅及びS/
A比と共に、成形法ごとに表1に示した。
℃で脱バインダーした後、窒素雰囲気中において170
0℃で焼結した。得られた各AlN焼結体について、反
り量、熱伝導率、厚みバラツキ、外寸法バラツキを求
め、下記表2に示した。尚、熱伝導率はレーザーフラッ
シュ法にて測定し、反り量は接触型表面粗さ計で、厚み
はマイクロメーターで、外寸法測定はノギスを用いて測
定した。
察すると共に、水性赤インクを含浸させてマイクロクラ
ックの調査を行ったが、いずれの試料にもマイクロクラ
ックは観察されず、AlN結晶粒子の破断面の露出割合
は面積換算でいずれも10%未満であった。
用いてXY方向及びZ方向の成形体密度バラツキを3%
以下に制御した成形体では、得られるAlN焼結体の反
り量が35μm/10mm以下、厚みバラツキが160
μm/mm以下になり、寸法精度もXY方向で1%以下
及び厚み方向で5%以下となった。従って、寸法精度を
上げるための研削や切削も必要ないため、焼結体表面に
マイクロクラックや脱粒の少ない、高品質なAlN焼結
体が得られた。
0の各成形体の一方の主面上に、高融点金属ペーストを
塗布し、コファイアメタライズ法により、金属化層を備
えたAlN焼結体を製造した。
O2−CaO−B2O3系ガラス粉末5重量%、有機バイ
ンダー5重量%を混合しながら、平均粒径1μmの高融
点金属Wを少量ずつ添加して混合し、粘度を200ps
に調整した高融点金属ペーストを作製した。このペース
トを、縦横80mmの各成形体の一主面上に200メッ
シュのスクリーンを用いて印刷塗布し、窒素雰囲気中に
て1700℃で5時間焼成し、成形体の焼結と共にペー
ストを焼き付けした。
と、メタライズ層(金属化層)の剥離強度を測定し、そ
の結果を表3に示した。尚、メタライズ層の剥離強度
は、幅4.6mmの銅板をL字形に曲げ、その片側の長
さ10mmの部分を焼結体のメタライズ層に半田付けし
た後、他方を延長方向に50mm/分の速度で引っ張り
上げることにより測定した。
びZ方向の成形体密度バラツキを3%以下に制御した成
形体試料3及び10を用いた試料13及び16の場合、
その成形体にWペーストを印刷塗布して焼成するコファ
イアメタライズ法により得られるAlN焼結体は、反り
量が35μm/10mm以下及び厚みバラツキが160
μm/mm以下になり、メタライズ層の剥離強度も優れ
ていることが判る。また、寸法精度を上げるための研削
や切削も必要ないため、焼結体表面にマイクロクラック
や脱粒の少ない、高品質なAlN焼結体が得られた。
にして押出成形法により厚み1.5mm及び幅80mm
の成形体を作製し、実施例1と同様に焼成してAlN焼
結体を製造した。
して、焼結体の反り量、焼結体の熱伝導率、及び相対密
度を測定し、下記表5に示した。
より密度を制御して作製した成形体であっても、焼結助
剤として周期律表の第2A及び3A族化合物を併用しな
ければ、緻密で高熱伝導率のAlN焼結体が得られな
い。特に、焼結助剤としてCa−Yb−Nd系化合物を
用いることにより、更に寸法精度に優れた焼結体を得る
ことができた。
μmのAlN粉末を用い、下記表6の焼結助剤(前記表
4の試料17〜23と同一)を使用して、実施例3と同
様に押出成形法により厚み1.5mm及び幅80mmの
成形体を作製し、同様に焼成してAlN焼結体を製造し
た。得られた各試料ごとに100個のAlN焼結体につ
いて、実施例1と同様に焼結体の反り量、熱伝導率及び
相対密度を求め、下記表7に示した。
り作製した安価なAlN粉末を用いても、押出成形法に
より成形体の密度を制御し、焼結助剤として周期律表の
第2A及び3A族化合物を併用することにより、反り量
が小さく、緻密で高熱伝導率のAlN焼結体が得られる
ことが判る。
1.5mm及び縦横80mmの成形体を押出成形法、プ
レス成形法、又はドクターブレード法(DB)によりそ
れぞれ作製した。各成形体の表面上に、実施例2で作製
したWペーストを印刷塗布し、コファイアメタライズ法
により同様に焼成して、金属化層を有するメタライズA
lN焼結体を製造した。
について、実施例1と同様に測定した反り量と厚みバラ
ツキ、実施例2と同様に測定した金属化層の剥離強度を
下記表8に示した。また、各AlN焼結体をSEM観察
すると共に、水性赤インクを含浸させてマイクロクラッ
クの調査を行ったが、いずれの試料もマイクロクラック
は観察されず、AlN結晶粒子の破断面の露出割合は面
積換算でいずれも10%未満であった。
粉末プレス成形法で作製していた従来の板状成形体から
得られる焼結体と比較して、反りや変形が少なく、寸法
精度に優れた焼結体を得ることができるため、研削や切
削等の後加工を必要とせず、そのためマイクロクラック
や脱粒等が殆ど生じない、安価で高品質な窒化アルミニ
ウム焼結体を提供することができる。
用基板として好適であり、コファイアメタライズ法やポ
ストファイアメタライズ法により表面に良好な金属化層
を形成して、安価で高品質なメタライズ基板とすること
ができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 成形体の主面をなす表面部と裏面部の成
形体密度差の全成形体密度に対する比が0.03以下で
あることを特徴とする窒化アルミニウム粉末成形体。 - 【請求項2】 成形体の主面方向における中央部と端部
の成形体密度差の全成形体密度に対する比が0.03以
下であることを特徴とする、請求項1に記載の窒化アル
ミニウム粉末成形体。 - 【請求項3】 前記窒化アルミニウム粉末成形体は、窒
化アルミニウム以外の従成分としてカルシウム化合物、
イッテルビウム化合物、及びネオジウム化合物を含有す
ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の窒化アル
ミニウム粉末成形体。 - 【請求項4】 窒化アルミニウム粉末と焼結助剤粉末と
の混合物を、表面粗さがRaで0.1μm以下の成形面
を有する成形型を用いて、成形体の加圧方向断面積A
(mm2)と成形圧力S(kg/mm2)とがS/A≧
0.002の関係を満たす条件下で成形することを特徴
とする窒化アルミニウム粉末成形体の製造方法。 - 【請求項5】 少なくとも前記焼結助剤粉末を予め溶媒
中で超音波分散することを特徴とする、請求項4に記載
の窒化アルミニウム粉末成形体の製造方法。 - 【請求項6】 前記焼結助剤粉末が、カルシウム化合
物、イッテルビウム化合物、及びネオジウム化合物から
なることを特徴とする、請求項4又は5に記載の窒化ア
ルミニウム粉末成形体。 - 【請求項7】 前記混合物を押出成形法により成形する
ことを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の窒
化アルミニウム粉末成形体の製造方法。 - 【請求項8】 主面方向の反り量が35μm/10mm
以下であることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。 - 【請求項9】 主面方向の厚みのバラツキが160μm
/mm以下であることを特徴とする、請求項8に記載の
窒化アルミニウム焼結体。 - 【請求項10】 表面の90%以上に窒化アルミニウム
結晶粒子の破断面が無いことを特徴とする、請求項8又
9に記載の窒化アルミニウム焼結体。 - 【請求項11】 主成分である窒化アルミニウム以外
に、従成分としてカルシウム化合物、イッテルビウム化
合物、及びネオジウム化合物を含有することを特徴とす
る、請求項8〜10のいずれかに記載の窒化アルミニウ
ム焼結体。 - 【請求項12】 表面に金属化層として高融点金属を含
むことを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載
の窒化アルミニウム焼結体。 - 【請求項13】 窒化アルミニウム粉末と焼結助剤粉末
との混合物を、表面粗さがRaで0.1μm以下の成形
面を有する成形型を用いて、成形体の加圧方向断面積A
(mm2)と成形圧力S(kg/mm2)とがS/A≧
0.002の関係を満たす条件下で成形した後、該成形
体を非酸化性雰囲気中で焼成することを特徴とする窒化
アルミニウム焼結体の製造方法。 - 【請求項14】 前記成形体の表面に金属化層の前駆層
を形成し、これを非酸化性雰囲気中で焼成することによ
り、成形体の焼結と同時にその表面に金属化層を形成す
ることを特徴とする、請求項13に記載の窒化アルミニ
ウム焼結体の製造方法。 - 【請求項15】 前記焼結助剤粉末が、カルシウム化合
物、イッテルビウム化合物、及びネオジウム化合物から
なることを特徴とする、請求項13又は14に記載の窒
化アルミニウム焼結体の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10140668A JPH11322432A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 窒化アルミニウム粉末成形体、焼結体及びそれらの製造方法 |
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JP2006268862A Division JP2007051062A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 窒化アルミニウム粉末成形体、焼結体及びそれらの製造方法 |
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JP10140668A Pending JPH11322432A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 窒化アルミニウム粉末成形体、焼結体及びそれらの製造方法 |
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JP (1) | JPH11322432A (ja) |
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