JPH11322275A - エンボスメントを備えた伸縮ジブのベアリングアッセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動クレーン上の伸縮ジブのための伸縮ジブ
のベアリングアッセンブリを提供する。 【解決手段】 クレーンのためのジブの少なくとも２つ
の相対的に移動可能な伸縮部分のためのジブベアリング
アッセンブリは、少なくとも１つの伸縮部品上に形成さ
れ、かつ他の部品上でベアリング表面と協働するエンボ
スメントを含む。ベアリングアッセンブリは、上記ジブ
の同軸で伸縮する部分の断面形状における高応力及び高
荷重領域に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、断面において中空
でありかつ伸縮ジブ（伸縮ブーム）に対応するように形
成された少なくとも２つの伸縮部品を含む伸縮ジブのベ
アリングアッセンブリと、そのような伸縮ジブのベアリ
ングアッセンブリを有する移動式クレーンとに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
固定式又は移動式クレーンのような伸縮ジブは、ジブを
延長するために伸長可能である幾つかの伸縮部品によっ
て形成される。特に伸縮式クレーンの場合などの伸縮部
品は、内側の伸縮部品がカラー内のベアリング素子又は
外側の伸縮部品の内側の壁で摺動するように入れ子状に
収められる。

【０００３】従来、最適化されたジブ部分は、座屈安定
化規準に従って、高い剪断応力の掛かる重複した領域に
おいて寸法取りされる。大きな断面の場合は、長手方向
のストリップ、横方向のストリップ又は局部的な厚めの
プレートの何れかが使用される。内側の伸縮部品とカラ
ー又は外側の伸縮部品との間の加圧ゾーンには、付加的
な補強材料が必要である場合が多い。側面のガイドは、
全体でジブの側面のまっすぐさを確立するために必要で
ある。

【０００４】エンボスメント及び横方向ストリップを有
する伸縮ジブは、米国意匠特許Ｄｅｓ．２９９，０７９
号及びＤｅｓ２９９，１７９号から広く知られるが、こ
れらのエンボスメント及び横方向ストリップは、伸縮部
品の全長に渡って配置される。

【０００５】関連技術に係る上述された伸縮ジブのベア
リングは、加圧ゾーンと２つの伸縮部品の重複部分とに
おいては安定性が低いという特徴があり、又は複雑な設
計によってのみ座屈に対して堅固である。また、互いに
関連した伸縮部品の横方向のガイド及び方向付けは、不
完全であり又は複雑な設計のみによって達成される。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、関連技
術による上述の欠点を除去した、これらの素子を組み込
んだ移動クレーン上の伸縮ジブのための伸縮ジブのベア
リングアッセンブリを提供することにある。特に、本発
明は、内側の伸縮部品の安定性の改善、重複部分での加
圧及びガイドにおける改善、並びにジブの方向付けの簡
易化に関する。

【０００７】そのような目的は、本発明によれば、断面
では中空である、少なくとも２つの伸縮部品のための伸
縮ジブのベアリングアッセンブリを提供することによっ
て達成され、上記伸縮ジブのベアリングアッセンブリ
は、上記伸縮部品のうちの少なくとも１つの上に形成さ
れてかつ上記２つの伸縮部品の少なくとも重複部分にあ
るエンボスメントであって、少なくとも１つの上記伸縮
部品の一方の表面に凸部を有しかつその他方の表面は凹
形状又は平坦のいずれかであるエンボスメントと、上記
重複部分における上記２つの伸縮部品の一方の表面上に
ありかつ摺動伸縮方法で上記他方の伸縮部品の凸部と嵌
合するベアリング表面とを備える。もし一方の側面が凹
状であって、他方の側面が平坦であるときには、２つの
プレートがなければならない。

【０００８】ここで使用される用語“エンボスメント”
は、伸縮シェルの一方の表面に凸部を有し、その反対側
の表面に凹部又は平面を有する上記伸縮シェルにおい
て、好ましくは一体式に形成された三次元形状として定
義される。もし凸部とは反対の表面が平坦な領域である
とき、プレートは二重にされ、その間の間隙は空洞であ
り、又は発泡材料で充填される。エンボスメントは、任
意の他の適切な方法によって、成型、鋳造、鍛造、プレ
ス加工、溶接、又は維持されることができる。

【０００９】伸縮ジブの場合は、低い死重が非常に重要
である。従来のジブと比較すると、本発明に係るベアリ
ングアッセンブリは、より短い重複長になるように設計
することができ、かつ補強プレート又は付加的ストリッ
プの必要性を除去することができ、重複部分におけるエ
ンボスメントは、この位置の伸縮部品に多大な安定性を
与えるので、そのような付加的な安定化手段は不要であ
る。

【００１０】本発明はまた、もはや付加的な溶接作業が
不要であるので、ジブ部品の組立に含まれる作業を大幅
に減少させることを可能にすることで利点を有する。

【００１１】本発明の好ましい一実施形態では、エンボ
スメントの凸部は内側の伸縮部品上を外側に方向付けさ
れ、この形状によって、内側の伸縮部品は、形成された
エンボスメントにより外側の伸縮部品におけるその摺動
位置で支持される。このため、それはたとえ非常に大き
な荷重下であっても曲がらない。詳細に画成された付加
的なベアリングを有する、そのような予め形成されたジ
ブ断面は、付加的な補強材なしでも安定規準要件を満た
すことができる。荷重が増加されたとき、浮き出された
形状は外側の伸縮部品の摺動位置によってさらに強力に
支持されるので、ジブの横方向のガイドレスポンス及び
方向付けは、全体として改善される。

【００１２】外側の伸縮部品の内側の重複部分に摺動素
子又はスリッパーを提供することは、エンボスメントが
上記摺動素子の領域に配置されるようなアッセンブリと
してのジブベアリングにおいて利点を有する。伸縮部品
の満足できる滑りは、そのような摺動素子が外側の伸縮
部品の内側に長手方向のストリップとして軸方向に配置
されるときに、特に保証される。本発明に係るエンボス
メントは、重複部分における内側の伸縮部品の放射状の
最も外側の位置にあるので、それらは当然摺動素子と接
触し、そのため、座屈防止における逆圧素子として、並
びにガイド及び摺動素子として機能する。

【００１３】クレーンジブに適する本発明に係る伸縮ジ
ブのベアリングの一態様において、内側の伸縮部品上の
エンボスメントは、外側の伸縮部品のカラー上に提供さ
れる。クレーンの伸縮部品の端部に形成されたカラー
は、連続する隣の内側の伸縮部品を摺動可能に設けるよ
うに機能し、それは、特に、伸長された状態にある２つ
の伸縮部品の重複領域の一部を形成する。従って、内側
の伸縮部品上の本発明に従って形成されるエンボスメン
トは、内側の伸縮部品が外側の伸縮部品のカラー部分に
設置される場合に利益を得るように配置される。しかし
ながらそれらはまた、カラー周辺の重複部分にまで伸長
する場合があり、特に、伸縮する荷重においては伸縮す
る長さのほぼ全長が重複長と成り得るので、伸縮部品の
全長に渡って伸長する場合がある。

【００１４】エンボスメントが内側及び外側の伸縮部品
上に提供されて、各々が互いに支持するときには、これ
は優位である。

【００１５】本発明に係るエンボスメントは、球状の円
天井型シェル、浅い円錐形又は延長ビードとして、特
に、伸縮側面部品に対して傾斜したものとして形状化さ
れることができる。エンボスメントがそのようなビード
として形状化されるときは、それらは各々、内側及び外
側の伸縮部品上で機能的に作用する嵌合状態で提供され
ることが可能であり、その結果、それらは互いに交差す
る。

【００１６】本発明に係る伸縮ジブのベアリングの好ま
しい一実施形態においては、伸縮部品は、断面における
上方の半箱形状部分を特徴とし、従ってエンボスメント
は垂直な側面の部品上に提供され、それはエンボスメン
トが一様に所望の長さで簡単に生産されることが可能な
位置にある。垂直な側面の部品上の上方の半箱部におい
てエンボスメントを形成することはまた、伸縮部品の断
面の上部に、好ましい摺動及びガイドベアリング装置を
提供する。

【００１７】本発明に係る内側の伸縮部品のエンボスメ
ントはまた、伸縮部品の断面の下方の断面部分に形成さ
れることもでき、従って、常に重複しなければならない
位置にある。従って特に、圧力が掛けられる外側の伸縮
部品のカラーの領域においては、横方向の荷重及び剪断
力もまた効果的に支持される。

【００１８】本発明のさらなる態様によれば、伸縮ジブ
は移動式クレーンにおける応用に特に適している。その
ような伸縮ジブの１つは、キャリア上に回転可能な基本
部品と、少なくとも１つの伸張可能な伸縮部品と、各伸
縮部品を伸張しかつ収縮する機構とを備える。本発明に
よれば、そのような伸縮ジブの１つは、上述のような伸
縮ジブのベアリングアッセンブリを多様な変形例で備え
る。

【００１９】本発明に係る伸縮ジブの一実施形態は、基
本部品及び／又は、各々が外向きに曲げられた形状を特
徴とする少なくとも２つ、好ましくは３つの並置された
シェルセグメントから構成される下方の断面部分を備え
た、少なくとも１つの伸縮部品によって特徴づけられ
る。

【００２０】良好な荷重付加及び安定化レスポンスが、
本発明に係るエンボスメントを提供されるベアリング部
品の高い剛性と組み合わされて利点を得る、下部の輪郭
部品のこの形状により、座屈レスポンスは、下部のシェ
ルセグメントの端部での結果的に生じるねじれのさらな
る改善を可能にする。独立したシェルセグメントの各々
を外側に曲げて形作ることにより、荷重付加レスポンス
は特に改善される。

【００２１】曲線状のシェルセグメントによってもたら
されるさらなる優位効果は、この形状のために、断面、
特に座屈位置のより多くの材料が、その重力軸から離れ
て間隔を置かれ、このことによって逆向きの輪郭の剛性
及び安定性を強化することにある。従って、このように
形状化された伸縮ジブの座屈に対する抵抗はまた、重複
範囲の領域においても再度強化される。

【００２２】本発明に係る伸縮ジブの優れた一実施形態
によれば、曲線状のシェルセグメントは円弧として形作
られ、これによって、特に、少なくとも幾つかのシェル
セグメントは、異なる半径を有する円弧の形状を有し、
円弧に近い形状は、良質の荷重付加レスポンスを有す
る。異なる円弧の曲率を有するシェルセグメントを製造
することができるために、円弧のシェルセグメントは互
いに異なる半径を特徴とする。対称的な輪郭を作るため
に、長手方向の中心線に対して逆鏡面的に配置された円
弧シェルセグメントの各々は同一半径を有する。

【００２３】使用されるシェルセグメントの数は、一方
では所望するジブの形状に依存し、他方では影響を与え
られる荷重の事例に依存し、このことから、２つ、３つ
又はそれ以上のシェルセグメントが使用されることがで
きる。

【００２４】本発明はさらに、伸縮ジブのベアリングの
変形例の１つを有する、又は上述の伸縮ジブを含む移動
式クレーンに関する。

【００２５】本発明のさらなる適用可能範囲は、後述の
詳細な説明から明白となるであろう。しかしながら、詳
細な説明及び特定例は、本発明の好ましい実施形態を指
示すると同時に、例示のみを目的として与えられてお
り、従って、本発明の精神及び範囲内の様々な変形及び
変更が、当業者にはこの詳細な説明から明白となるであ
ろう。

【００２６】本発明は、以下に与えられた詳細な説明及
び添付の図面からさらに完全に理解されるであろう。但
し、詳細な説明及び添付の図面は、例示のみを目的とし
て提供されたものであり、従って本発明を限定するもの
ではない。

【００２７】

【発明の実施の形態】ここで、図１を参照すると、本発
明に係る伸縮ジブのベアリングアッセンブリの実施形態
がクレーンジブを一例として図示されている。内側の伸
縮部品２０は、前端にカラー１５を備えた外側の伸縮部
品１０の中に設けられる。２つの伸縮部品１０及び２０
の重複部分は、外側の伸縮部品のカラーと内側の伸縮部
品の足部との間に位置する。外側の伸縮部品の一部は図
示されず、その結果、エンボスメント３０及び摺動素子
又はスリッパー４０はより明確になる。

【００２８】内側の伸縮部品２０の垂直下方向に方向付
けされた側面の部品の上部には、本発明に係るエンボス
メント３０が形成されて長手方向に並置される。

【００２９】幾つかのエンボスメント３０は、カラー及
び重複部分に存在するように、数個が整列して提供され
る。従って、内側の伸縮部品２０のさらなる延長によっ
て、少なくとも１つのエンボスメントは、この場合はカ
ラー部分に形成される。

【００３０】カラー１５の内側又は伸縮部品１０の外側
の重複部分に固定された摺動素子４０は、スライダーバ
ンドの形状で、エンボスメント３０の最大の突起と同じ
高さで長手方向に設けられる。

【００３１】図２に示される外側の伸縮部品１０を通し
て長手方向部分を参照してさらに詳細に説明する。図２
は、そこに設けられた摺動素子４０及びその上に形成さ
れた２つのエンボスメント３０を示し、この図から、エ
ンボスメントが、円錐の鈍い頂部によって摺動素子４０
上を摺動できる非常に浅い円錐として形成された凸部を
有することは明白である。

【００３２】ここで図３を参照すると、本発明に係るそ
のような１つのベアリングを介した断面図が示される。
この断面図は、形成された２つのエンボスメント３０の
間の位置でのものであり、その結果、内側の伸縮部品２
０上に形成されたエンボスメント３０が完全に明示され
る。図３において、符号１０及び２０はそれぞれ、外側
の伸縮部品及び内側の伸縮部品を示す。この場合、ベア
リングは、上方の半箱形状部分１１，２１を備えた伸縮
部品１０，２０に関して詳述される。エンボスメント３
０は、本発明に係る内側の伸縮部品２０の垂直側面部品
２２上に形成されており、浅い円錐として外側に伸長
し、その最大の突起によって摺動素子４０に接触する。
摺動素子４０は、外側の伸縮部品１０の垂直側面部品の
内側に逆向きに取り付けられる。

【００３３】図３は、カラー内に位置しない２つの伸縮
部品１０，２０の重複部分の断面を示し、このことは、
この位置ではこれ以上のベアリングは明示されないから
である。

【００３４】次に、エンボスメント３０の安定化機能
は、図４、図５、図６及び図７における拡大された縮尺
の図面を参照して説明する。これらの図面は、形成され
たエンボスメント３０の最大の突起の位置での重複部分
における断面図を示す。

【００３５】エンボスメント３０は、単にその存在によ
って安定性を強化することができるが、それはまた、内
側の伸縮部品２０の断面は、上方の半箱形状部分２１に
座屈荷重が掛かったときのこれらの位置においては、外
側に曲がることはあっても決して内側には曲がらないと
いう効果を有する。しかしながら、そのような座屈に対
する傾向でさえも、図３、図４、図５、図６、及び図７
に示されるように、エンボスメントが摺動素子４０を介
して外側の伸縮部品の壁に対して寄り掛かれるように形
成できる設計によって、さらに防止される。このため、
さらなる座屈安定化手段は重複部分において回避される
ことができる。付加的なベアリングの位置は、補強を追
加する必要なしに所望の安定性を取得できるように具体
化する。

【００３６】図４の拡大された断面図は、エンボスメン
トの凸部の一形状を示す。図５、図６及び図７は他の実
施形態を示す。

【００３７】図５において、凸部３０Ａは、内側の伸縮
部品２０の平板領域に溶接された独立片である。

【００３８】図６において、凸部３０Ｂは、内側の伸縮
部品２０の開口部へと溶接された独立片である。

【００３９】図７において、凸部３０Ｃは、凹部の空洞
（キャビティ）において、発泡又は固体（固形）充填剤
を用いてその裏側を補強される。

【００４０】本発明のさらなる態様は、図３に示される
ようなジブの設計の下方の断面から明白である。伸縮ジ
ブの基本部品又は伸縮部品は、以下の説明に記載される
ような安定性をさらに強化した下方の断面構造を備える
ことができる。

【００４１】図３に示されるようなジブ構造の下方の断
面図２４は、並置されたシェルセグメントで形成され
る。内側の伸縮部品２０は、２つのそのようなシェルセ
グメント２５を備え、外側の伸縮部品１０については、
２つのシェルセグメント２６が示される。

【００４２】シェルセグメント２５，２６は、外向きの
曲線形状、即ち円弧を特徴とする。そのように形成され
た伸縮部品の下方ゾーンは、好ましくは、上方の半箱形
状部分１１，２１に長手方向で溶接される。

【００４３】円弧状で外側に湾曲するそのようなシェル
セグメントは、荷重付加ゾーンにおける主要な優位点で
あり、結果として生じる端部は座屈下における剛性に貢
献する。上述の伸縮ジブの上部１１，２１におけるエン
ボス（浮き出し）構造と共に、この場合も大幅に向上し
た座屈下の全体の剛性が達成される。

【００４４】ここで図８を参照すると、本発明に係る伸
縮ジブのベアリングアッセンブリのカラーの領域におけ
る断面図が示される。この場合、内側の伸縮部品２０が
内部に設けられるカラー１５が最も外側の構成要素とし
て図示される。カラー１５におけるこのベアリング装置
は、結果的に生じるすべての応力を処理又は受け止める
ように機能し、またカラー１５の下部においてそれと内
側の伸縮部品２０との間に提供される摺動素子１６と、
上方の角部における摺動素子１７とを備える。

【００４５】また、図８に示される断面図はまた、エン
ボスメント３０に空間的に近接して位置し、この結果、
それらの１つは全体として内側の伸縮部品２０の上方の
側面部品の部分において明示される。図３から明らかで
あるように、この場合もまた、摺動素子４０によってカ
ラー１５の内側の壁上に形成されたエンボスメント３０
の支持部は識別可能であり、ここでもまた、このエンボ
スメント３０及び支持部は、座屈応力に関する限りは、
安定性の強化に貢献している。

【００４６】次に、図９を参照すると、内側の伸縮部品
２０と重複する外側の伸縮部品１０の一部分が図示され
る。ある１つのエンボスメント３０だけがそこの可能な
全配置を代表して図９に示され、このエンボスメントは
カラーにおける重複部分５０に位置する。

【００４７】次に、図１０を参照すると、断面図で本発
明のさらなる実施形態が図示され、この図１０はカラー
部分の断面を逆向きで示し、この結果、カラー１５は配
置の説明にとって重要な位置にあるものだけが部分的に
示される。図１０に示される実施形態において、内側の
伸縮部品２０は、両垂直側面領域上とその下部上とに、
カラー１５上の摺動素子４０を介して摺動可能に設けら
れて形成されたエンボスメント３０を備え、即ち、さら
なるベアリング使用の可能性が、断面の下部上にエンボ
スメント３０を配置することによって見込まれる。

【００４８】図１０から明らかなように、下方の断面は
セグメントの平面配置によって形成される。下方の断面
上にエンボスメント３０及び摺動素子４０を含むそのよ
うな実施形態はまた、当然のことながら、例えば図３及
び図８からも明白なように、下方の断面部分に円形に形
成されたシェルセグメントの場合にも可能である。

【００４９】伸縮部品のエンボスメント３０は、必ずし
も浅い円錐状に形成される必要はない。既に上述したよ
うに、球形の円天井型シェル形状はまた、図１１の側面
図に示されるような長手方向に間隔を置いて傾けられた
ビードと同様に考えられる。この場合、図１１に示され
る伸縮部品の部分２０は、ここでは２つの伸縮部品の重
複部分に配置される。図１１の位置ＶIII−ＶIIIに沿っ
た部分的な断面図を表す図１２からも明らかなように、
長手方向に間隔が置かれたビードは、摺動バンド４０が
配置された位置で外側に向けられたエンボスメントを形
成する。この場合もまた、これらのエンボスメントは、
外側の伸縮部品１０又はカラー１５によって形成される
外側の断面上の摺動素子４０を介して内側の伸縮部品２
０を支持する。

【００５０】エンボスメントは、各伸縮部品が互いに支
え合うように内側及び外側の伸縮部品上に形成すること
ができ、ビードが内側及び外側の伸縮部品上に形成され
る場合は、それらは、それらがその度に交差することに
よって利するように提供される。

【００５１】以上、本発明が説明されたが、本発明が多
くの方法で変形可能であることは自明であろう。そのよ
うな変形は、本発明の精神及び範囲から逸脱するものと
見なされるべきではなく、当業者にとって自明であるよ
うな変更は全て、特許請求の範囲に包含されるであろ
う。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に従って形成されたクレーンジブ上の
伸縮部品の接続位置の半断面の斜視図である。

【図２】 図１において形成されたエンボスメントの領
域における説明的な部分断面を示す図である。

【図３】 形成されたエンボスメントに隣接するある位
置における２つの伸縮部品の重複部分の半断面を示す図
である。

【図４】 形成されたエンボスメントの最大の突起の位
置での重複部分における拡大されたスケールでの断面図
である。

【図５】 図４の図面と同様の拡大された断面図であ
り、凸部が内側の伸縮部品の平板領域上に溶接された場
合の凸部の他の実施形態を示す図である。

【図６】 上記内側の伸縮部品の壁における開口部に溶
接された独立部品である凸部のさらに他の実施形態の拡
大された断面図である。

【図７】 凹部側が発泡材料のような補強材料で充填さ
れたエンボスメントのさらに他の実施形態の拡大された
断面図である。

【図８】 形成されたエンボスメントに隣接する位置に
おける外側の伸縮部品のカラーを介した重複部分の半断
面図である。

【図９】 本発明に係る伸縮ジブのベアリングの重複部
分の側面図である。

【図１０】 下方のジブ断面においてエンボスメントを
有する伸縮ジブのベアリングの断面図である。

【図１１】 エンボスメントとして形成された伸長ビー
ドによる斜め配置を有する伸縮部品の側面図である。

【図１２】 図１１に示された伸縮部品の切断面ＶIII
−ＶIIIに沿った断面図である。

【符号の説明】

１０…外側の伸縮部品、 １１，２１…上部半箱形状部分、 １５…カラー、 １６，１７…摺動素子、 ２０…内側の伸縮部品、 ２２…垂直側面部品、 ２４…下方の断面図、 ２５，２６…シェルセグメント、 ３０…エンボスメント、 ３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ…凸部、 ４０…摺動素子、 ５０…重複部分。

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面において中空である、少なくとも２
   つの伸縮部品のための伸縮ジブのベアリングアッセンブ
   リであって、 少なくとも１つの伸縮部品の上に形成されて、上記２つ
   の伸縮部品の少なくとも重複部分にあるエンボスメント
   を備え、上記エンボスメントは、上記少なくとも１つの
   伸縮部品の一方の表面上に凸部を有し、かつその反対の
   表面上に凹部を有し、 上記重複部分における２つの伸縮部品の一方の表面上に
   形成され、摺動伸縮方法で他方の伸縮部品の凸部と嵌合
   する複数のベアリング表面を備えた伸縮ジブのベアリン
   グアッセンブリ。
2. 【請求項２】 エンボスメントは、上記２つの伸縮部品
   のうちの内側の伸縮部品の外側の表面に設けられた凸部
   を有する上記内側の伸縮部品上に提供され、上記外側の
   伸縮部品の内側の表面上のベアリング表面と嵌合する請
   求項１記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
3. 【請求項３】 エンボスメントは、上記２つの伸縮部品
   のうちの外側の伸縮部品の内側の表面に設けられた凸部
   を有する上記外側の伸縮部品上に提供され、上記内側の
   伸縮部品の外側の表面上のベアリング表面と嵌合する請
   求項１記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
4. 【請求項４】 エンボスメントは、上記凸部を有する上
   記内側及び外側の伸縮部品の両方に提供され、他方の上
   記伸縮部品の反対の表面上のベアリングと嵌合する請求
   項１記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
5. 【請求項５】 上記重複部分において上記外側の伸縮部
   品を取り巻くカラーをさらに備え、上記エンボスメント
   は、上記内側の伸縮部品の外側の表面又はカラーの内側
   の表面のいずれかに設けられ、上記内側の伸縮部品の他
   方の伸縮部品又は上記カラーは、上記エンボスメントの
   凸部と嵌合するベアリング表面を有する請求項１記載の
   伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
6. 【請求項６】 上記伸縮部品は、断面において、上方の
   実質的に箱状部分と、それに接続される下方の実質的に
   曲線状の部分とを備え、上記エンボスメントは、上記上
   方の箱状部分の垂直側面部品上に提供される請求項１記
   載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
7. 【請求項７】 エンボスメントはまた、上記伸縮部品の
   上記下方の曲線状の部分上に提供される請求項６記載の
   伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
8. 【請求項８】 上記曲線状の部分は円形であり、予め決
   められた半径が異なるセグメントを含む請求項７記載の
   伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
9. 【請求項９】 上記エンボスメントは、上記伸縮部品の
   長手方向の軸に対して斜めに方向付けされた伸長された
   ビードを含む請求項１乃至８記載の伸縮ジブのベアリン
   グアッセンブリ。
10. 【請求項１０】 上記エンボスメントは円錐形である請
    求項１乃至８のうちのいずれかに記載された伸縮ジブの
    ベアリングアッセンブリ。
11. 【請求項１１】 上記エンボスメントは球形である請求
    項１乃至８記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
12. 【請求項１２】 上記エンボスメントは、本質的に、伸
    長されたビード形状、円錐形状又は球形状から成る形状
    のグループからなる請求項１乃至８記載の伸縮ジブのベ
    アリングアッセンブリ。
13. 【請求項１３】 上記凸部は、上記内側の伸縮部品の平
    板領域に溶接された分離した材料片である請求項１乃至
    ８記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
14. 【請求項１４】 上記凸部は、上記内側の伸縮部品の壁
    の開口部に溶接された分離した材料片である請求項１乃
    至８記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
15. 【請求項１５】 上記凸部の反対側の上記凹部は、補強
    材料で充填される請求項１乃至８記載の伸縮ジブのベア
    リングアッセンブリ。
16. 【請求項１６】 上記補強材料は発泡材料である請求項
    １５記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。
17. 【請求項１７】 上記補強材料は固体である請求項１５
    記載の伸縮ジブのベアリングアッセンブリ。