JPH11319165A - 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH11319165A
JPH11319165A JP10123692A JP12369298A JPH11319165A JP H11319165 A JPH11319165 A JP H11319165A JP 10123692 A JP10123692 A JP 10123692A JP 12369298 A JP12369298 A JP 12369298A JP H11319165 A JPH11319165 A JP H11319165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
super
shape memory
memory alloy
flexible
golf
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10123692A
Other languages
English (en)
Inventor
Juon Kyo
樹恩 許
Meido Yo
明堂 葉
Unjo Tai
雲城 戴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP10123692A priority Critical patent/JPH11319165A/ja
Publication of JPH11319165A publication Critical patent/JPH11319165A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超弾性な打撃面のゴルフヘッドを供給する。 【解決手段】 ゴルフヘッドはNi−Tiに基づく超弾
性な打撃面が作られる。形状記憶合金(Ni−Ti S
MAs)の具体的な製造方法である熱処理過程を通して
素晴らしい擬弾性(PE)すなわち超弾性(SE)と形
状記憶効果(SMEs)を生み出す。バナジウム、コバ
ルト、クロムおよび鉄のような他の合金の構成元素を強
度面での性質を調整するために加えることができ、記憶
効果を利用することによる緊張と拡張を利用した溶接し
ない構造をもって、分散エリアの減少および超弾性な打
撃面の効果によりゴルフヘッドのスウィートエリアが広
がる。ゴルフボールの飛距離を増加することのできるゴ
ルフヘッドの超弾性の打撃面曲面の生産を可能にする。
また、安易な製造方法はゴルフヘッドの大量生産にとっ
て経済的かつ効率的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は形状記憶合金製の超
柔軟ゴルフヘッドおよびその製造方法と装置に関してお
り、ゴルフヘッドの製造技術に関して、更に多く採用し
た形状記憶合金(Ni−Ti SMAs)に基づいたゴ
ルフヘッドを生産するための具体的な製造と熱力学過程
を通じ、特にNi−Tiを備えた非常に超柔軟な形状記
憶合金である。
【0002】
【従来の技術】科学と技術の発展により同様に新たな種
々の物質の発展があり、それらの技術が同様にスポーツ
マンと彼らの喜びのために芸術の技能を拡張するための
目的で、スポーツ用具の製造に適用されている。
【0003】ゴルフはリラックスと身体の健康維持との
両方の目的とを所有するスポーツの1つである。この様
に、科学的なスポーツの種目の一つとして入門者が常に
増えつつあり、ゴルフ供給のマーケットにおいて消費者
を引き付けている。
【0004】ゴルフクラブあるいはゴルフヘッド、アル
ミ合金のような多くの近代最高の材料、ステンレス鋼、
チタン合金および超合金などが製造され、そのいずれも
が国防科学と技術において使われている。またあるいは
航空宇宙産業でそれらが採用されていることに関し、そ
の設計思想とそうしたゴルフヘッドへの適用の主な目的
は、次のように明らかである。
【0005】a)ゴルフヘッドの剛性および弾性の性能
促進により、類似する従来のゴルフヘッドと比較してさ
らにゴルフボールの飛距離が伸びることを可能にする。
【0006】b)ゴルフヘッドの構造的な部分の縮小に
より最小限度の物理的な強度を備え、精度を重視して、
そして効率的に引きずりながら打つことをコントロール
する。
【0007】c)ゴルフ用具の大量生産における製造能
力を高めることを目的として、製造プロセスおよび製造
ロスを最小限度にとどめること。
【0008】したがって、スポーツの心得がある設計者
にとって、製造での特別な材料の選択が外観上の形状と
空気力学の面から、ゴルフヘッドにとって最も良い適用
であると思うであろう。それ故に、経済的な面での考慮
に対する重要性は低いものとなる。
【0009】さらに、形状記憶合金は、熱弾性のマルテ
ンサイト変態を生じるために変化する温度にそれ自身を
適合させる非常に特殊な機能素材である。
【0010】この相変態の過程は変更可能であり、形状
記憶合金が高温からマルテンサイトスタート温度まで徐
々に冷えている時、物質的なものは高温から極低温マル
テンサイトスタート段階構造へと段階構造を変え始め
る。
【0011】しかしながら、具体的な配列度関係が、そ
れらの間に十分な2つの構造の本質がある。もしもこの
極低温のマルテンサイト段階が外部負荷を受けたなら
ば、この性質はそれに対抗して生じる。
【0012】それでもなおかつ、この緊張は滑っている
結晶格子の種類あるいはそれが外部のストレスの適用を
受けている時に物質的な従来のものの転位とは異なって
いる。けれどもそれは極低温マルテンサイト段階と具体
的な配列度類縁関係スチールとの間で変形の自己順応の
結果により成り立っている。
【0013】合金が、マルテンサイトの逆変態の最終の
温度に加熱されているとき、極低温はオリジナルの高温
段階への変換物であり、それはオリジナルの形と異なっ
て復活させることである。
【0014】このように、そっくりその素材の外形形状
を完全に視察することを通して、熱記憶効果処理である
と思われる。それはこの材料が「形状記憶合金」と呼ば
れる理由である。Ni−Ti(Ni−Ti)形状記憶合
金は1963年にNitinol(合衆国(U.S.)
Ni−Ti Naval軍需品)によって見出だされ
る。
【0015】今までの形状記憶合金の種々のものの間
で、Ni−Tiに基づく形状記憶合金は物理学および化
学による最も良い安定性を備えるものの1つであり、そ
れ故に最も良い品質の形状記憶合金である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】形状記憶合金で作られ
た超柔軟なゴルフヘッドと、およびその製造過程と設備
とを供給することを主な課題として持っている。
【0017】1)飛距離の増加のために、より大きな運
動量を得るための打撃面曲面とゴルフボールとの間にお
いて接触時間を伸ばすこと。
【0018】2)ゴルフヘッドのスウィートスポットを
大きくしてゴルフボールの分散エリアを減らす。そして
打撃面の変形が一定値以上ならば、その超柔軟な強度は
ほとんど一定とする。
【0019】3)類似の打撃強度によっても異なった飛
距離を得る場合があり、たとえば打撃面プレートの超柔
軟な強度を変化させることで、異なった打撃結果を得る
こと。
【0020】4)高減衰効果(HDE)を備えた形状記
憶合金を得ること。
【0021】高減衰効果による表面の衝撃波の伝達が運
動量の不完全な伝達となること。
【0022】5)ゴルフ以外の他のスポーツに用いられ
るクラブや打撃面、あるいはその他のスポーツ機器など
の生産において適用することができる超柔軟な形状記憶
合金を得ること。
【0023】6)全体を形状記憶合金にて製作された超
柔軟なゴルフヘッドを得ること。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、略長方形の溝が設けられたゴルフ
ヘッドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中
に嵌挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適
合させNi−Tiに基づいた超柔軟な形状記憶合金の製
造過程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿
による応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたこと
による緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する
強度とされた超柔軟な打撃面プレートと、を備え、前記
超柔軟な打撃面プレートによりスウィートスポットを拡
大して飛距離を増やしゴルフボールの分散エリアを拡大
させることを特徴とする形状記憶合金製の超柔軟ゴルフ
ヘッドをもって解決手段とする。
【0025】また、高純度のニッケル(≧99.8%)
とチタン(≧99.9%)を含む前記Ni−Tiによる
超柔軟な形状記憶合金により構成されていることを特徴
とする請求項1記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘ
ッドをもって解決手段とする。
【0026】また、前記超柔軟な形状記憶合金がおよそ
49.0−52.0原子百分率のニッケルを含んでいる
ことを特徴とする請求項2記載の形状記憶合金製の超柔
軟ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0027】また、適宜の割合のバナジウム、コバル
ト、クロムおよび鉄を含んだ超柔軟な形状記憶合金が7
00MPaより高い超柔軟な強度を備えることを特徴と
する請求項2記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘッ
ドをもって解決手段とする。
【0028】また、適宜の割合の銅、クロムおよび鉄を
含んでいる前記超柔軟な形状記憶合金によって強度底部
が200MPaより低い超柔軟な強度を備えることを特
徴とする請求項2記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフ
ヘッドをもって解決手段とする。
【0029】また、Ms変態温度と真空アーク融解ある
いは真空アーク再溶解方法によってインゴットにされた
前記Ni−Tiによる前記超柔軟な形状記憶合金により
構成されることを特徴とする請求項1記載の形状記憶合
金製の超柔軟ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0030】また、カップ成形機械の中に冷却されたN
i−Tiに基づいた超柔軟な合金プレートを入れて位置
決めし、極部分形状の小片の中に前記超柔軟な合金プレ
ートを押しこみ、前記極部分形状に切断して極部分打撃
面を所定の大きさの小片とし、前記ゴルフヘッドケース
の長方形の前記溝の中に前記極部分打撃面が嵌挿され、
前記溝の中に前記極部分打撃面を嵌挿した後にその締め
しろ中にて室温に回復させることで平らに変形させるこ
とにより製造されることを特徴とする形状記憶合金製の
超柔軟ゴルフヘッドの製造方法をもって解決手段とす
る。
【0031】また、前記超柔軟な形状記憶合金をMs温
度(−50℃)以下に冷却しておくことを特徴とする請
求項6記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘッドをも
って解決手段とする。
【0032】また、前記極部分打撃面が有する外側面が
次式にて決まることを特徴とする請求項6記載の形状記
憶合金製の超柔軟ゴルフヘッドをもって解決手段とす
る。
【0033】 A=(R1+R2)sin -1 (D/2 R2) B=(R1+R2)sin -1 (D/2 R1) また、前記超柔軟な合金プレートが前記溝にはめ込まれ
てなる前記極部分打撃面がなす角度が次式にて決まるこ
とを特徴とする請求項6記載の形状記憶合金製の超柔軟
ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0034】 α=tan-1[2(R1−R2)/(A−B)] また、略長方形の溝が設けられたヘッドケースと、前記
ヘッドケースの前記溝の中に嵌挿されて平らな打撃面を
成して大きさを前記溝に適合させNi−Tiに基づいた
超柔軟な形状記憶合金の製造過程と熱力学過程を通して
製作され、前記溝への嵌挿による応力に抗して溶接する
こと無くはめ込まれたことによる緊張状態により、強度
を向上して溶接に匹敵する強度とされた前記超柔軟な打
撃プレートと、を備え、前記超柔軟な打撃プレートによ
り前記ヘッドのスウィートスポットを拡大してなり、超
柔軟な形状記憶合金による打撃クラブ、打撃プレートお
よび器具などを用いるスポーツに適用できることを特徴
とする形状記憶合金製の超柔軟ヘッドをもって解決手段
とする。
【0035】また、略長方形の溝が設けられたゴルフヘ
ッドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中に
嵌挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適合
させNi−Tiに基づいた超柔軟な形状記憶合金の製造
過程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿に
よる応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたことに
よる緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する強
度とされた前記超柔軟な打撃面プレートと、を備え、前
記超柔軟な打撃面プレートによりスウィートスポットを
拡大して飛距離を増やし、ゴルフボールの分散エリアを
拡大させるゴルフヘッドであって、前記超柔軟な形状記
憶合金により全てが構成がされていることに特徴を有す
る超柔軟ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0036】
【発明の実施の形態】すべての形状記憶合金が備える超
柔軟な、記憶の、あるいは高い耐振動性およびそれら全
てを含む目的と性質を得ることが必要であるなら、次の
原理を考慮することで理解がより容易になる。
【0037】(最初に、正確な公式化)たとえばNi−
Tiに基づく形状記憶合金は、その性質のうちの一つで
あるMS変態点の温度から区別することができる。しか
しながら、MS温度はその形状記憶合金の成分により深
い影響が与えられ、Ni変異においては「0.1%」の
みであり、「10℃」の偏差についてのみである。
【0038】もしも最小限の金属が加えられたならば、
極めて少量の酸素とカーボンが悪影響を及ぼす。
【0039】(第二に、正確な熱力学過程)熱力学過程
の状態は数量と誘導しやすい変態の温度と、および温度
と熱過程の時間と冷熱速度とを含む。
【0040】すべての形状記憶合金は良好な超弾力性を
持っており、それ故にそれらの記憶効果と超弾力性の間
での転移は記憶効果の欠如により行われる。
【0041】これに反して、強い記憶効果を持っている
それらのものは超弾力性を持たないので、結果として生
じる期待した性質を得るために、正確な熱力学過程の取
り扱いが非常に必要である。
【0042】次に、図面を参照しながら本発明の実施の
形態を説明する。
【0043】図1は、ストレスとNi−Tiの超柔軟な
合金の性質を図示する。ねじり試験にて下方に伸張する
圧力がかけられる時、マルテンサイト段階に高温相変態
から変化し、圧力が解放される時、マルテンサイト相変
態から高温表現の超弾力性まで逆に変化している。
【0044】それは圧力がかけられる時のストレスの変
態カーブと、本発明の超柔軟なNi−Tiメモリー合金
の品種を示す図である。マルテンサイト段階と圧力が解
放される時に高温から相変態になり、また逆にマルテン
サイト段階から高温段階になる。
【0045】しかしながら、超弾性の強度は上記の変態
過程の間にほとんど一定である。
【0046】超柔軟なNi−Ti合金プレートを生産す
るための方法を以下に示す。
【0047】1)Ni−Tiの2進形状記憶合金はおよ
そ49.0−52.0原子百分率のニッケル(Nick
el)を含んでいる。
【0048】それは制御において必要とされる調和のと
れた高い純度のニッケル(Nickel)(≧99.8
%)と、そしてチタン(≧99.9%)のMS変態温度
である。
【0049】超柔軟な合金が標準温度、例えば、温度ポ
イントにおいて氷点あるいはその下に位置するMS変態
温度がおよそ0℃であることを要求する。超柔軟な合金
は真空アーク融解あるいは真空アーク再溶解技術の採用
によってインゴットに形づくられる。
【0050】適当な量のバナジン、コバルト、クロム、
鉄などが、例えば加えられ、それは以下のようである: Ni(51-a)Ti(49-a)×2a・X=V・Co・
Cr………´a=0〜3 熱力学過程と協力し、700MPaより高い超柔軟な強
度の超柔軟な合金が溶融されて製造される。
【0051】適当な量の銅、クロム、鉄などが例えば加
えられるならば、それは以下のようである: Ni(45−b−c)Ti(50−c)Cu(5+b)
×2c・X=Cr・Co・Fe・………´b=0〜5、
c=0〜1、 200MPaより低い超柔軟な強度の超柔軟な合金が生
産される。これらの実質的な要求事項により従い、そし
て、 2)上記のものが、およそ800℃下にてホットロール
と冷間圧延により、インゴットから合金に薄く引き伸ば
される。そして熱過程を経て次に合金の金属組織のグレ
インがやせ形であるようにされて、(図2にて示す)う
ねっている配列度にそって拡散している。
【0052】引張試験のストレスと負担カーブは(図3
にて示す)明らかに超弾性を示している。加えるに、N
i−TiとNi−Ti−V−Coの合金はそれぞれおよ
そ400と700MPaの超柔軟な刻み目を含んでい
る。
【0053】図4を参照して、薄板押出し試験において
円板201が本発明のNi−Tiからなる超柔軟な合金
に基づいていることに言及する:上記の薄板押出し試験
は、ゴルフヘッドの顕著な曲面とゴルフボールの間に起
こる影響の条件を再現するために採用される。
【0054】このテストに採用された圧力ヘッド20は
ゴルフボールのそれと等しい外径を持っている。丸い試
験片201は、17−4PHのステンレス鋼、Ti−6
A1−4V、チタン合金であり、超柔軟なNi−Ti合
金とNi−Ti−V−Coの超柔軟な合金が層厚55mm
で外径2.7mmとされている。このテストは室温下で行
われ、圧力ヘッドは1mm/分のスピードにおいてカップ
のような形に変形される。
【0055】図5Aから図5Dにおける異なった性質カ
ーブは、薄板押出し試験においての上記の4つの異なっ
た材料により、それぞれの結果として生じたものを示し
ている。ステンレス鋼においてのカップのような形にす
るときのカーブは、その変形が0.5mmを超える時に明
らかに降伏する変曲点を示している。その出現は、不変
の変換として起こる。
【0056】チタン合金をカップのような形にした場合
のカーブは、この合金が僅かな擬弾性を持っていること
を示している。しかしそれは、カップのような形への変
形が0.5mmを超える時、同様に不変の変換をもたら
す。
【0057】Ni−TiとNi−Ti−V−Co合金に
おいては、カップのような形にする変形の薄板押出し試
験において、1.5mmを超える場合には変換をもたらさ
ない。圧力ヘッドと試験片との間の曲面がより大きくな
るような関係は、カップのような形にする変形の動き量
を増やすことであるが、図5Aから図5Dでの超柔軟な
カーブと比べて図3と同じ程度に完璧ではない。しかし
ながら、上記の結果により生じたことによれば、Ni−
Tiに基づいた超柔軟な合金は、ゴルフヘッドの打撃面
を生産するために最適な材料である可能性があることは
比較スペクトルにて現れている。
【0058】図6Aから図6Gに示すのは、超柔軟な打
撃面11がゴルフヘッドの中へとはめ込まれる製造過程
を示すものである。
【0059】強い固定による安定した高い仕事の効率の
超柔軟なNi−Ti合金プレートである超柔軟合金10
は、機械的な切断では弾性と剛性によりほとんど切るこ
とができず、また電気放電切断による切断は経済的でも
実際的でもない。
【0060】しかしながら、仮に超柔軟合金10が冷却
されている場合においては、その状態の間において、マ
ルテンサイト段階構造になるためのMs温度(−50
℃)により、最も低い強度以外は少しの超弾性ももたら
さない。今回は、それは容易に銅合金として生産するこ
とができる。
【0061】図6Aは、冷却された超柔軟合金10がカ
ップのような形にする機械に位置決めされる状態を示
す。
【0062】図6Bは、超柔軟合金10が円弧部分によ
って形づくられた部分の中に押されているのを示す。
【0063】図6Cは(図6Eに示す)正確に作られた
ゴルフヘッドの直角溝101の中に付けるのに適切な大
きさ(図6Dに示す)の超柔軟な打撃面11であって、
円弧部分に曲面形状片10が打ち抜かれて切断されてい
るのを示す。
【0064】図6Fがゴルフヘッドの直角溝101の中
にはめ込まれた打撃面11を示しており、それが(図6
Gに示す)室温に回復させられる時、直角溝101に平
らにぴったりと嵌まる。
【0065】超柔軟な打撃面11が適切に溝101の嵌
め込み応力に対して緊張し、引き締まることで溶接する
ことなく一体に成形の場合と同様の状態を持つよう意図
され、超柔軟な打撃面11の強度を強くする。
【0066】図7は、2.7mmの層厚で55mmの外径を
持っているNi−Ti−V−Coの丸合金プレートが、
0.4mmの干渉構造のSKD−11のスチール型により
増すことを示す。丸合金プレートの超柔軟な強度は薄板
押出し試験において10パーセントの増加が認められ
た。
【0067】図8Aと図8Bはゴルフヘッドの打撃面1
1と、はめ込まれた円弧の仮想の外側に伸びる円弧の大
きさを図示する。
【0068】下記にその円弧の計算式を示す: 1)超柔軟な合金プレートを押す円弧部分の形、その外
面への変換は以下のようである: (R2−R1)/(R1+R2)および(R1−R2)
/(R1+R2) 2)仮想に外側に伸びる円弧の大きさ: A=(R1+R2)sin-1(D/2 R2) B=(R1+R2)sin-1(D/2 R1) 3)嵌め込みの角度: α=tan-1[2(R1−R2)/(A−B)] 上記の方程式はそれぞれ「Ni−Tiに基づく超柔軟な
合金プレート板」の生産、「Ni−Tiに基づく超柔軟
な丸合金プレート」の薄板押出し試験を記述する。そし
て、嵌め込まれて応力により引き締められた「ゴルフヘ
ッドの超柔軟な打撃面」。
【0069】具体的な製造方法と熱処理のいずれもの過
程を通過した形状記憶合金がこの公表の最も重要な部分
であり、超柔軟なNi−Tiに基づく形状記憶合金プレ
ート板の設計を可能にし、生産が行われる。このような
超弾性と記憶効果は設計され、超柔軟な打撃面を生産す
る場合における、ゴルフヘッドの打撃面に適用されて飛
んでいるゴルフボールとボールの分散面積を減らして打
つことができる。また、打撃面それ自身のスウィートス
ポットを大きくすることができる。
【0070】一方では、生産の過程において顕著な曲面
が形成され、記憶効果による超柔軟な伸長の効果によ
り、溶接することなく容易に強くしっかりはめ込まれた
構造のゴルフヘッドを形成することを可能にする。それ
は経済的であり、そして効果的な設計への適用である。
【0071】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の
技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣
旨である。
【0072】
【発明の効果】下記は本発明のもたらす効果である。
【0073】1)飛距離の増加は、打撃あるいはインパ
クトの状況下でのニュートンによる運動の第二法則によ
るものである。運動エネルギー量は、その物質と打撃を
受ける時間によって得られる運動量に匹敵していること
が重要である。
【0074】ゴルフボールの勢いはその大量の運動エネ
ルギー量と速度に等しく、それ故に類似の打撃面の強度
において、超柔軟な打撃面とゴルフボールの接触の瞬間
に、超柔軟な曲面が押されることによって生じる凹面
は、従来の打撃面より大きくなる。それは、ゴルフボー
ルの飛距離を伸ばすことを目的として、より大きな運動
量を得るために打撃面曲面とゴルフボールとの間におい
て接触時間を伸ばしている。
【0075】2)ゴルフヘッドのスウィートスポットを
大きくしてゴルフボールの分散エリアを減らす。もし打
撃面の変形が一定値以上ならば、その超柔軟な強度はほ
とんど一定となる。
【0076】相対的な打撃面の角度あるいは打撃面の表
面に従い、わずかな二均差と凹面の超柔軟な部分の正味
の変形のわずかな偏差が、ボールヘッドを押すことでボ
ールの離れた表面へも影響を及ぼし、押されている状態
のボールの進行方向およびボールの表面のみへの効果に
とどまらない。ゴルフヘッドのスウィートスポットを大
きくするだけではなく、飛ばそうとするゴルフボールの
分散エリアを減らすように作用する。
【0077】3)類似の打撃強度によっても異なった飛
距離を得る場合があり、たとえば打撃面プレートの超柔
軟な強度を変化させれば、類似の打撃強度は異なった打
撃結果となるであろう。それは等しくない運動量でのゴ
ルフボールの異なった打撃距離としてあらわれる。
【0078】4)高減衰効果(HDE) Ni−Tiに基づく形状記憶合金は双晶耐振動性合金に
属しており、その減衰率は熱弾性マルテンサイト高密度
双晶表面および可動性の変態表面に属する。これらの減
衰率は平方センチメートル毎に何百万もの濃度を備えて
おり、高減衰効果により表面の衝撃波の伝達は運動量の
不完全な伝達となる。
【0079】5)超柔軟な形状記憶合金はゴルフ以外の
他のスポーツに用いられるクラブや打撃面、あるいはそ
の他のスポーツ機器などの生産において適用することが
できる。
【0080】6)超柔軟なゴルフヘッドは形状記憶合金
の打撃表面プレートと同じく、全体を形状記憶合金にて
製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ストレスとNi−Tiの超柔軟な合
金の性質を図示する。ねじり試験にて下方に伸張する圧
力がかけられる時、マルテンサイト段階に高温相変態か
ら変化し、圧力が解放される時、マルテンサイト相変態
から高温表現の超弾力性まで逆に変化している。
【図2】 図2は、うねっている方角の後に続いている
超Eの合金プレートの金属組織を示している。
【図3】 図3は、超EとNi−Tiに基づいた超柔軟
な合金の引っ張り下でのストレスと性質を示す図であ
る。
【図4】 図4は、薄板押出し試験を行う場合に用いる
装置を説明するための概略図である。
【図5】 (A)は、薄板押出し試験の下で、ステンレ
ス鋼17−4PHプレートの基礎曲線を示す図である。
(B)は、薄板押出し試験の下で、チタン合金Ti−6
A1−4Vプレートの基礎曲線を示す図である。(C)
は、薄板押出し試験の下で、超柔軟な合金Ni−Tiプ
レートの基礎曲線を示す図である。(D)は、薄板押出
し試験の下で、超柔軟な合金超Eプレートの基礎曲線を
示す図である。
【図6】 (A)は、押圧され切断される過程の前の、
超柔軟な合金プレートを示す断面図である。(B)は、
押圧される過程での、超柔軟な合金プレートを示す断面
図である。(C)は、切断される過程での、超柔軟な合
金プレートを示す断面図である。(D)は、押圧され切
断される過程を経た後の超柔軟な打撃面を示し、極低温
時の円弧形が残留した断面図である。(E)は、ゴルフ
ヘッドに仕上げ加工された溝の断面図を示す。(F)
は、(D)の超柔軟な打撃面プレートが(E)のゴルフ
ヘッドの溝に挿入された状態の断面図である。(G)
は、(D)の超柔軟な打撃面プレートが(E)のゴルフ
ヘッドの溝の中に挿入された状態の断面図であり、標準
的な室温において形状が復活させられ平らになった状態
を示す。
【図7】 図7は、0.4mmの締めしろ量が超柔軟な合
金プレートとその溝形状の間に作られたものと、作られ
ていないものとを押圧試験にて比較した図である。
【図8】 (A)は、超柔軟な打撃面プレートの外観形
状の寸法を示す図である。(B)は、切削の過程後のゴ
ルフヘッドの溝の寸法を示すための側面図である。
【符号の説明】
10…超柔軟合金 11…超柔軟な打撃面 20…圧力ヘッド 101…直角溝 201…試験片
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘ
ッドおよびその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は形状記憶合金製の
弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法と装置に関してお
り、ゴルフヘッドの製造技術に関して、更に多く採用し
た形状記憶合金(Ni−Ti SMAs)に基づいたゴ
ルフヘッドを生産するための具体的な製造と熱力学過程
を通じ、特にNi−Tiを備えた非常に超弾性な形状記
憶合金である。
【0002】
【従来の技術】科学と技術の発展により同様に新たな種
々の物質の発展があり、それらの技術が同様にスポーツ
マンと彼らの喜びのために芸術の技能を拡張するための
目的で、スポーツ用具の製造に適用されている。
【0003】ゴルフはリラックスと身体の健康維持との
両方の目的とを所有するスポーツの1つである。この様
に、科学的なスポーツの種目の一つとして入門者が常に
増えつつあり、ゴルフ供給のマーケットにおいて消費者
を引き付けている。
【0004】ゴルフクラブあるいはゴルフヘッド、アル
ミ合金のような多くの近代最高の材料、ステンレス鋼、
チタン合金および超合金などが製造され、そのいずれも
が国防科学と技術において使われている。またあるいは
航空宇宙産業でそれらが採用されていることに関し、そ
の設計思想とそうしたゴルフヘッドへの適用の主な目的
は、次のように明らかである。
【0005】a)ゴルフヘッドの剛性および弾性の性能
促進により、類似する従来のゴルフヘッドと比較してさ
らにゴルフボールの飛距離が伸びることを可能にする。
【0006】b)ゴルフヘッドの構造的な部分の縮小に
より最小限度の物理的な強度を備え、精度を重視して、
そして効率的に引きずりながら打つことをコントロール
する。
【0007】c)ゴルフ用具の大量生産における製造能
力を高めることを目的として、製造プロセスおよび製造
ロスを最小限度にとどめること。
【0008】したがって、スポーツの心得がある設計者
にとって、製造での特別な材料の選択が外観上の形状と
空気力学の面から、ゴルフヘッドにとって最も良い適用
であると思うであろう。それ故に、経済的な面での考慮
に対する重要性は低いものとなる。
【0009】さらに、形状記憶合金は、熱弾性のマルテ
ンサイト変態を生じるために変化する温度にそれ自身を
適合させる非常に特殊な機能素材である。
【0010】この相変態の過程は変更可能であり、形状
記憶合金が高温からマルテンサイトスタート温度まで徐
々に冷えている時、物質的なものは高温から極低温マル
テンサイトスタート段階構造へと段階構造を変え始め
る。
【0011】しかしながら、具体的な配列度関係が、そ
れらの間に十分な2つの構造の本質がある。もしもこの
極低温のマルテンサイト段階が外部負荷を受けたなら
ば、この性質はそれに対抗して生じる。
【0012】それでもなおかつ、この緊張は滑っている
結晶格子の種類あるいはそれが外部のストレスの適用を
受けている時に物質的な従来のものの転位とは異なって
いる。けれどもそれは極低温マルテンサイト段階と具体
的な配列度類縁関係スチールとの間で変形の自己順応の
結果により成り立っている。
【0013】合金が、マルテンサイトの逆変態の最終の
温度に加熱されているとき、極低温はオリジナルの高温
段階への変換物であり、それはオリジナルの形と異なっ
て復活させることである。
【0014】このように、そっくりその素材の外形形状
を完全に視察することを通して、熱記憶効果処理である
と思われる。それはこの材料が「形状記憶合金」と呼ば
れる理由である。Ni−Ti(Ni−Ti)形状記憶合
金は1963年にNitinol(合衆国(U.S.)
Ni−Ti Naval軍需品)によって見出だされ
る。
【0015】今までの形状記憶合金の種々のものの間
で、Ni−Tiに基づく形状記憶合金は物理学および化
学による最も良い安定性を備えるものの1つであり、そ
れ故に最も良い品質の形状記憶合金である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】形状記憶合金で作られ
超弾性なゴルフヘッドと、およびその製造過程と設備
とを供給することを主な課題として持っている。
【0017】1)飛距離の増加のために、より大きな運
動量を得るための打撃面曲面とゴルフボールとの間にお
いて接触時間を伸ばすこと。
【0018】2)ゴルフヘッドのスウィートスポットを
大きくしてゴルフボールの分散エリアを減らす。そして
打撃面の変形が一定値以上ならば、その超弾性な強度は
ほとんど一定とする。
【0019】3)類似の打撃強度によっても異なった飛
距離を得る場合があり、たとえば打撃面プレートの超弾
な強度を変化させることで、異なった打撃結果を得る
こと。
【0020】4)高減衰効果(HDE)を備えた形状記
憶合金を得ること。
【0021】高減衰効果による表面の衝撃波の伝達が運
動量の不完全な伝達となること。
【0022】5)ゴルフ以外の他のスポーツに用いられ
るクラブや打撃面、あるいはその他のスポーツ機器など
の生産において適用することができる超弾性な形状記憶
合金を得ること。
【0023】6)全体を形状記憶合金にて製作された
弾性なゴルフヘッドを得ること。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、略長方形の溝が設けられたゴルフ
ヘッドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中
に嵌挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適
合させNi−Tiに基づいた超弾性な形状記憶合金の製
造過程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿
による応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたこと
による緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する
強度とされた超弾性な打撃面プレートと、を備え、前記
超弾性な打撃面プレートによりスウィートスポットを拡
大して飛距離を増やしゴルフボールの分散エリアを拡大
させることを特徴とする形状記憶合金製の超弾性ゴルフ
ヘッドをもって解決手段とする。
【0025】また、高純度のニッケル(≧99.8%)
とチタン(≧99.9%)を含む前記Ni−Tiによる
超弾性な形状記憶合金により構成されていることを特徴
とする請求項1記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘ
ッドをもって解決手段とする。
【0026】また、前記超弾性な形状記憶合金がおよそ
49.0−52.0原子百分率のニッケルを含んでいる
ことを特徴とする請求項2記載の形状記憶合金製の超弾
ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0027】また、適宜の割合のバナジウム、コバル
ト、クロムおよび鉄を含んだ超弾性な形状記憶合金が7
00MPaより高い超弾性な強度を備えることを特徴と
する請求項2記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッ
ドをもって解決手段とする。
【0028】また、適宜の割合の銅、クロムおよび鉄を
含んでいる前記超弾性な形状記憶合金によって強度底部
が200MPaより低い超弾性な強度を備えることを特
徴とする請求項2記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフ
ヘッドをもって解決手段とする。
【0029】また、Ms変態温度と真空アーク融解ある
いは真空アーク再溶解方法によってインゴットにされた
前記Ni−Tiによる前記超弾性な形状記憶合金により
構成されることを特徴とする請求項1記載の形状記憶合
金製の超弾性ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0030】また、カップ成形機械の中に冷却されたN
i−Tiに基づいた超弾性な合金プレートを入れて位置
決めし、極部分形状の小片の中に前記超弾性な合金プレ
ートを押しこみ、前記極部分形状に切断して極部分打撃
面を所定の大きさの小片とし、前記ゴルフヘッドケース
の長方形の前記溝の中に前記極部分打撃面が嵌挿され、
前記溝の中に前記極部分打撃面を嵌挿した後にその締め
しろ中にて室温に回復させることで平らに変形させるこ
とにより製造されることを特徴とする形状記憶合金製の
超弾性ゴルフヘッドの製造方法をもって解決手段とす
る。
【0031】また、前記超弾性な形状記憶合金をMs温
度(−50℃)以下に冷却しておくことを特徴とする請
求項6記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドをも
って解決手段とする。
【0032】また、前記極部分打撃面が有する外側面が
次式にて決まることを特徴とする請求項6記載の形状記
憶合金製の超弾性ゴルフヘッドをもって解決手段とす
る。
【0033】 A=(R1+R2)sin -1 (D/2 R2) B=(R1+R2)sin -1 (D/2 R1) また、前記超弾性な合金プレートが前記溝にはめ込まれ
てなる前記極部分打撃面がなす角度が次式にて決まるこ
とを特徴とする請求項6記載の形状記憶合金製の超弾性
ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0034】 α=tan -1 [2(R1−R2)/(A−B)] また、略長方形の溝が設けられたヘッドケースと、前記
ヘッドケースの前記溝の中に嵌挿されて平らな打撃面を
成して大きさを前記溝に適合させNi−Tiに基づいた
超弾性な形状記憶合金の製造過程と熱力学過程を通して
製作され、前記溝への嵌挿による応力に抗して溶接する
こと無くはめ込まれたことによる緊張状態により、強度
を向上して溶接に匹敵する強度とされた前記超弾性な打
撃プレートと、を備え、前記超弾性な打撃プレートによ
り前記ヘッドのスウィートスポットを拡大してなり、
弾性な形状記憶合金による打撃クラブ、打撃プレートお
よび器具などを用いるスポーツに適用できることを特徴
とする形状記憶合金製の超弾性ヘッドをもって解決手段
とする。
【0035】また、略長方形の溝が設けられたゴルフヘ
ッドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中に
嵌挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適合
させNi−Tiに基づいた超弾性な形状記憶合金の製造
過程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿に
よる応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたことに
よる緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する強
度とされた前記超弾性な打撃面プレートと、を備え、前
超弾性な打撃面プレートによりスウィートスポットを
拡大して飛距離を増やし、ゴルフボールの分散エリアを
拡大させるゴルフヘッドであって、前記超弾性な形状記
憶合金により全てが構成がされていることに特徴を有す
超弾性ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0036】
【発明の実施の形態】すべての形状記憶合金が備える
弾性な、記憶の、あるいは高い耐振動性およびそれら全
てを含む目的と性質を得ることが必要であるなら、次の
原理を考慮することで理解がより容易になる。
【0037】(最初に、正確な公式化)たとえばNi−
Tiに基づく形状記憶合金は、その性質のうちの一つで
あるMS変態点の温度から区別することができる。しか
しながら、MS温度はその形状記憶合金の成分により深
い影響が与えられ、Ni変異においては「0.1%」の
みであり、「10℃」の偏差についてのみである。
【0038】もしも最小限の金属が加えられたならば、
極めて少量の酸素とカーボンが悪影響を及ぼす。
【0039】(第二に、正確な熱力学過程)熱力学過程
の状態は数量と誘導しやすい変態の温度と、および温度
と熱過程の時間と冷熱速度とを含む。
【0040】すべての形状記憶合金は良好な超弾力性を
持っており、それ故にそれらの記憶効果と超弾力性の間
での転移は記憶効果の欠如により行われる。
【0041】これに反して、強い記憶効果を持っている
それらのものは超弾力性を持たないので、結果として生
じる期待した性質を得るために、正確な熱力学過程の取
り扱いが非常に必要である。
【0042】次に、図面を参照しながら本発明の実施の
形態を説明する。
【0043】図1は、ストレスとNi−Tiの超弾性
合金の性質を図示する。ねじり試験にて下方に伸張する
圧力がかけられる時、マルテンサイト段階に高温相変態
から変化し、圧力が解放される時、マルテンサイト相変
態から高温表現の超弾力性まで逆に変化している。
【0044】それは圧力がかけられる時のストレスの変
態カーブと、本発明の超弾性なNi−Tiメモリー合金
の品種を示す図である。マルテンサイト段階と圧力が解
放される時に高温から相変態になり、また逆にマルテン
サイト段階から高温段階になる。
【0045】しかしながら、超弾性の強度は上記の変態
過程の間にほとんど一定である。
【0046】超弾性なNi−Ti合金プレートを生産す
るための方法を以下に示す。
【0047】1)Ni−Tiの2進形状記憶合金はおよ
そ49.0−52.0原子百分率のニッケル(Nick
el)を含んでいる。
【0048】それは制御において必要とされる調和のと
れた高い純度のニッケル(Nickel)(≧99.8
%)と、そしてチタン(≧99.9%)のMS変態温度
である。
【0049】超弾性な合金が標準温度、例えば、温度ポ
イントにおいて氷点あるいはその下に位置するMS変態
温度がおよそ0℃であることを要求する。超弾性な合金
は真空アーク融解あるいは真空アーク再溶解技術の採用
によってインゴットに形づくられる。
【0050】適当な量のバナジン、コバルト、クロム、
鉄などが、例えば加えられ、それは以下のようである: Ni(51-a)Ti(49-a)×2a・X=V・Co・
Cr………´a=0〜3 熱力学過程と協力し、700MPaより高い超弾性な強
度の超弾性な合金が溶融されて製造される。
【0051】適当な量の銅、クロム、鉄などが例えば加
えられるならば、それは以下のようである: Ni(45−b−c)Ti(50−c)Cu(5+b)
×2c・X=Cr・Co・Fe・………´b=0〜5、
c=0〜1、 200MPaより低い超弾性な強度の超弾性な合金が生
産される。これらの実質的な要求事項により従い、そし
て、2)上記のものが、およそ800℃下にてホットロ
ールと冷間圧延により、インゴットから合金に薄く引き
伸ばされる。そして熱過程を経て次に合金の金属組織の
グレインがやせ形であるようにされて、(図2にて示
す)うねっている配列度にそって拡散している。
【0052】引張試験のストレスと負担カーブは(図3
にて示す)明らかに超弾性を示している。加えるに、N
i−TiとNi−Ti−V−Coの合金はそれぞれおよ
そ400と700MPaの超弾性な刻み目を含んでい
る。
【0053】図4を参照して、薄板押出し試験において
円板201が本発明のNi−Tiからなる超弾性な合金
に基づいていることに言及する:上記の薄板押出し試験
は、ゴルフヘッドの顕著な曲面とゴルフボールの間に起
こる影響の条件を再現するために採用される。
【0054】このテストに採用された圧力ヘッド20は
ゴルフボールのそれと等しい外径を持っている。丸い試
験片201は、17−4PHのステンレス鋼、Ti−6
A1−4V、チタン合金であり、超弾性なNi−Ti合
金とNi−Ti−V−Coの超弾性な合金が層厚55mm
で外径2.7mmとされている。このテストは室温下で行
われ、圧力ヘッドは1mm/分のスピードにおいてカップ
のような形に変形される。
【0055】図5Aから図5Dにおける異なった性質カ
ーブは、薄板押出し試験においての上記の4つの異なっ
た材料により、それぞれの結果として生じたものを示し
ている。ステンレス鋼においてのカップのような形にす
るときのカーブは、その変形が0.5mmを超える時に明
らかに降伏する変曲点を示している。その出現は、不変
の変換として起こる。
【0056】チタン合金をカップのような形にした場合
のカーブは、この合金が僅かな擬弾性を持っていること
を示している。しかしそれは、カップのような形への変
形が0.5mmを超える時、同様に不変の変換をもたら
す。
【0057】Ni−TiとNi−Ti−V−Co合金に
おいては、カップのような形にする変形の薄板押出し試
験において、1.5mmを超える場合には変換をもたらさ
ない。圧力ヘッドと試験片との間の曲面がより大きくな
るような関係は、カップのような形にする変形の動き量
を増やすことであるが、図5Aから図5Dでの超弾性
カーブと比べて図3と同じ程度に完璧ではない。しかし
ながら、上記の結果により生じたことによれば、Ni−
Tiに基づいた超弾性な合金は、ゴルフヘッドの打撃面
を生産するために最適な材料である可能性があることは
比較スペクトルにて現れている。
【0058】図6Aから図6Gに示すのは、超弾性な打
撃面11がゴルフヘッドの中へとはめ込まれる製造過程
を示すものである。
【0059】強い固定による安定した高い仕事の効率の
超弾性なNi−Ti合金プレートである超弾性合金10
は、機械的な切断では弾性と剛性によりほとんど切るこ
とができず、また電気放電切断による切断は経済的でも
実際的でもない。
【0060】しかしながら、仮に超弾性合金10が冷却
されている場合においては、その状態の間において、マ
ルテンサイト段階構造になるためのMs温度(−50
℃)により、最も低い強度以外は少しの超弾性ももたら
さない。今回は、それは容易に銅合金として生産するこ
とができる。
【0061】図6Aは、冷却された超弾性合金10がカ
ップのような形にする機械に位置決めされる状態を示
す。
【0062】図6Bは、超弾性合金10が円弧部分によ
って形づくられた部分の中に押されているのを示す。
【0063】図6Cは(図6Eに示す)正確に作られた
ゴルフヘッドの直角溝101の中に付けるのに適切な大
きさ(図6Dに示す)の超弾性な打撃面11であって、
円弧部分に曲面形状片10が打ち抜かれて切断されてい
るのを示す。
【0064】図6Fがゴルフヘッドの直角溝101の中
にはめ込まれた打撃面11を示しており、それが(図6
Gに示す)室温に回復させられる時、直角溝101に平
らにぴったりと嵌まる。
【0065】超弾性な打撃面11が適切に溝101の嵌
め込み応力に対して緊張し、引き締まることで溶接する
ことなく一体に成形の場合と同様の状態を持つよう意図
され、超弾性な打撃面11の強度を強くする。
【0066】図7は、2.7mmの層厚で55mmの外径を
持っているNi−Ti−V−Coの丸合金プレートが、
0.4mmの干渉構造のSKD−11のスチール型により
増すことを示す。丸合金プレートの超弾性な強度は薄板
押出し試験において10パーセントの増加が認められ
た。
【0067】図8Aと図8Bはゴルフヘッドの打撃面1
1と、はめ込まれた円弧の仮想の外側に伸びる円弧の大
きさを図示する。
【0068】下記にその円弧の計算式を示す: 1)超弾性な合金プレートを押す円弧部分の形、その外
面への変換は以下のようである: (R2−R1)/(R1+R2)および(R1−R2)
/(R1+R2) 2)仮想に外側に伸びる円弧の大きさ: A=(R1+R2)sin -1 (D/2 R2) B=(R1+R2)sin -1 (D/2 R1) 3)嵌め込みの角度: α=tan -1 [2(R1−R2)/(A−B)] 上記の方程式はそれぞれ「Ni−Tiに基づく超弾性
合金プレート板」の生産、「Ni−Tiに基づく超弾性
な丸合金プレート」の薄板押出し試験を記述する。そし
て、嵌め込まれて応力により引き締められた「ゴルフヘ
ッドの超弾性な打撃面」。
【0069】具体的な製造方法と熱処理のいずれもの過
程を通過した形状記憶合金がこの公表の最も重要な部分
であり、超弾性なNi−Tiに基づく形状記憶合金プレ
ート板の設計を可能にし、生産が行われる。このような
超弾性と記憶効果は設計され、超弾性な打撃面を生産す
る場合における、ゴルフヘッドの打撃面に適用されて飛
んでいるゴルフボールとボールの分散面積を減らして打
つことができる。また、打撃面それ自身のスウィートス
ポットを大きくすることができる。
【0070】一方では、生産の過程において顕著な曲面
が形成され、記憶効果による超弾性な伸長の効果によ
り、溶接することなく容易に強くしっかりはめ込まれた
構造のゴルフヘッドを形成することを可能にする。それ
は経済的であり、そして効果的な設計への適用である。
【0071】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の
技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣
旨である。
【0072】
【発明の効果】下記は本発明のもたらす効果である。
【0073】1)飛距離の増加は、打撃あるいはインパ
クトの状況下でのニュートンによる運動の第二法則によ
るものである。運動エネルギー量は、その物質と打撃を
受ける時間によって得られる運動量に匹敵していること
が重要である。
【0074】ゴルフボールの勢いはその大量の運動エネ
ルギー量と速度に等しく、それ故に類似の打撃面の強度
において、超弾性な打撃面とゴルフボールの接触の瞬間
に、超弾性な曲面が押されることによって生じる凹面
は、従来の打撃面より大きくなる。それは、ゴルフボー
ルの飛距離を伸ばすことを目的として、より大きな運動
量を得るために打撃面曲面とゴルフボールとの間におい
て接触時間を伸ばしている。
【0075】2)ゴルフヘッドのスウィートスポットを
大きくしてゴルフボールの分散エリアを減らす。もし打
撃面の変形が一定値以上ならば、その超弾性な強度はほ
とんど一定となる。
【0076】相対的な打撃面の角度あるいは打撃面の表
面に従い、わずかな二均差と凹面の超弾性な部分の正味
の変形のわずかな偏差が、ボールヘッドを押すことでボ
ールの離れた表面へも影響を及ぼし、押されている状態
のボールの進行方向およびボールの表面のみへの効果に
とどまらない。ゴルフヘッドのスウィートスポットを大
きくするだけではなく、飛ばそうとするゴルフボールの
分散エリアを減らすように作用する。
【0077】3)類似の打撃強度によっても異なった飛
距離を得る場合があり、たとえば打撃面プレートの超弾
な強度を変化させれば、類似の打撃強度は異なった打
撃結果となるであろう。それは等しくない運動量でのゴ
ルフボールの異なった打撃距離としてあらわれる。
【0078】4)高減衰効果(HDE) Ni−Tiに基づく形状記憶合金は双晶耐振動性合金に
属しており、その減衰率は熱弾性マルテンサイト高密度
双晶表面および可動性の変態表面に属する。これらの減
衰率は平方センチメートル毎に何百万もの濃度を備えて
おり、高減衰効果により表面の衝撃波の伝達は運動量の
不完全な伝達となる。
【0079】5)超弾性な形状記憶合金はゴルフ以外の
他のスポーツに用いられるクラブや打撃面、あるいはそ
の他のスポーツ機器などの生産において適用することが
できる。
【0080】6)超弾性なゴルフヘッドは形状記憶合金
の打撃表面プレートと同じく、全体を形状記憶合金にて
製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ストレスとNi−Tiの超弾性な合
金の性質を図示する。ねじり試験にて下方に伸張する圧
力がかけられる時、マルテンサイト段階に高温相変態か
ら変化し、圧力が解放される時、マルテンサイト相変態
から高温表現の超弾力性まで逆に変化している。
【図2】 図2は、うねっている方角の後に続いている
超Eの合金プレートの金属組織を示している。
【図3】 図3は、超EとNi−Tiに基づいた超弾性
な合金の引っ張り下でのストレスと性質を示す図であ
る。
【図4】 図4は、薄板押出し試験を行う場合に用いる
装置を説明するための概略図である。
【図5】 (A)は、薄板押出し試験の下で、ステンレ
ス鋼17−4PHプレートの基礎曲線を示す図である。
(B)は、薄板押出し試験の下で、チタン合金Ti−6
A1−4Vプレートの基礎曲線を示す図である。(C)
は、薄板押出し試験の下で、超弾性な合金Ni−Tiプ
レートの基礎曲線を示す図である。(D)は、薄板押出
し試験の下で、超弾性な合金超Eプレートの基礎曲線を
示す図である。
【図6】 (A)は、押圧され切断される過程の前の、
超弾性な合金プレートを示す断面図である。(B)は、
押圧される過程での、超弾性な合金プレートを示す断面
図である。(C)は、切断される過程での、超弾性な合
金プレートを示す断面図である。(D)は、押圧され切
断される過程を経た後の超弾性な打撃面を示し、極低温
時の円弧形が残留した断面図である。(E)は、ゴルフ
ヘッドに仕上げ加工された溝の断面図を示す。(F)
は、(D)の超弾性な打撃面プレートが(E)のゴルフ
ヘッドの溝に挿入された状態の断面図である。(G)
は、(D)の超弾性な打撃面プレートが(E)のゴルフ
ヘッドの溝の中に挿入された状態の断面図であり、標準
的な室温において形状が復活させられ平らになった状態
を示す。
【図7】 図7は、0.4mmの締めしろ量が超弾性な合
金プレートとその溝形状の間に作られたものと、作られ
ていないものとを押圧試験にて比較した図である。
【図8】 (A)は、超弾性な打撃面プレートの外観形
状の寸法を示す図である。(B)は、切削の過程後のゴ
ルフヘッドの溝の寸法を示すための側面図である。
【符号の説明】 10…超弾性合金 11…超弾性な打撃面 20…圧力ヘッド 101…直角溝 201…試験片 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘ
ッドおよびその製造方法
【特許請求の範囲】
請求項7】 a)冷却された超弾性な合金板材をカッ
ピング機械の所定位置に供給する工程と、 b)前記板材を円弧形の部品に形成する押圧工程と、 c)前記円弧形の部品を適当な大きさの円弧形の打撃面
プレートに切断する工程と、 d)前記ゴルフヘッドの長方形の溝へ前記円弧形の打撃
面プレートを取り付ける工程と、 e)前記円弧形の打撃面プレートを、室温に戻って平坦
となるときに前記溝に締まり嵌めを行う工程、 とを有する製造工程により製造されることを特徴とする
請求項1記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッド。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は形状記憶合金製の超
弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法と装置に関してお
り、ゴルフヘッドの製造技術に関して、更に多く採用し
た形状記憶合金(Ni−Ti SMAs)に基づいたゴ
ルフヘッドを生産するための具体的な製造と熱力学過程
を通じ、特にNi−Tiを備えた非常に超弾性な形状記
憶合金である。
【0002】
【従来の技術】科学と技術の発展により同様に新たな種
々の物質の発展があり、それらの技術が同様にスポーツ
マンと彼らの喜びのために芸術の技能を拡張するための
目的で、スポーツ用具の製造に適用されている。
【0003】ゴルフはリラックスと身体の健康維持との
両方の目的とを所有するスポーツの1つである。この様
に、科学的なスポーツの種目の一つとして入門者が常に
増えつつあり、ゴルフ供給のマーケットにおいて消費者
を引き付けている。
【0004】ゴルフクラブあるいはゴルフヘッド、アル
ミ合金のような多くの近代最高の材料、ステンレス鋼、
チタン合金および超合金などが製造され、そのいずれも
が国防科学と技術において使われている。またあるいは
航空宇宙産業でそれらが採用されていることに関し、そ
の設計思想とそうしたゴルフヘッドへの適用の主な目的
は、次のように明らかである。
【0005】a)ゴルフヘッドの剛性および弾性の性能
促進により、類似する従来のゴルフヘッドと比較してさ
らにゴルフボールの飛距離が伸びることを可能にする。
【0006】b)ゴルフヘッドの構造的な部分の縮小に
より最小限度の物理的な強度を備え、精度を重視して、
そして効率的に引きずりながら打つことをコントロール
する。
【0007】c)ゴルフ用具の大量生産における製造能
力を高めることを目的として、製造プロセスおよび製造
ロスを最小限度にとどめること。
【0008】したがって、スポーツの心得がある設計者
にとって、製造での特別な材料の選択が外観上の形状と
空気力学の面から、ゴルフヘッドにとって最も良い適用
であると思うであろう。それ故に、経済的な面での考慮
に対する重要性は低いものとなる。
【0009】さらに、形状記憶合金は、熱弾性のマルテ
ンサイト変態を生じるために変化する温度にそれ自身を
適合させる非常に特殊な機能素材である。
【0010】この相変態の過程は変更可能であり、形状
記憶合金が高温からマルテンサイトスタート温度まで徐
々に冷えている時、物質的なものは高温から極低温マル
テンサイトスタート段階構造へと段階構造を変え始め
る。
【0011】しかしながら、一定の原子配列関係が、2
つの構造においてそれらの間に十分に存在している。も
しこの低温マルテンサイト相が外部の応力を受けるなら
ば、それに対して歪が生じる。
【0012】それでもなお、この歪は、外部の応力を受
けるときの従来の材料の結晶格子の滑り及び/又は転位
の歪とは異なっている。けれどもそれは、低温マルテン
サイト相の範囲内での異形の自己調整の結果であり、一
定の原子配列関係が、なおそれらの間に存在している。
【0013】合金がマルテンサイトの逆変態の最終の温
度に加熱されているとき、低温相は全体的に変態して初
期の高温相へ戻り、それは、とにかく初期の形状と同様
に復元する。
【0014】このように、そっくりその素材の外形形状
を完全に視察することを通して、熱記憶効果処理である
と思われる。それはこの材料が「形状記憶合金」と呼ば
れる理由である。Ni−Ti形状記憶合金は1963年
にNitinol(合衆国(U.S.)Ni−Ti N
aval軍需品)によって見出だされる。
【0015】今までの形状記憶合金の種々のものの間
で、Ni−Tiに基づく形状記憶合金は物理学および化
学による最も良い安定性を備えるものの1つであり、そ
れ故に最も良い品質の形状記憶合金である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】形状記憶合金で作られ
た超弾性なゴルフヘッドと、およびその製造過程と設備
とを供給することを主な課題として持っている。
【0017】1)飛距離の増加のために、より大きな運
動量を得るための打撃面曲面とゴルフボールとの間にお
いて接触時間を伸ばすこと。
【0018】2)ゴルフヘッドのスウィートエリアを大
きくしてゴルフボールの分散エリアを減らす。そして打
撃面の変形が一定値以上ならば、その超弾性な強度はほ
とんど一定とする。
【0019】3)類似の打撃強度によっても異なった飛
距離を得る場合があり、たとえば打撃面プレートの超弾
性な強度を変化させることで、異なった打撃結果を得る
こと。
【0020】4)高減衰効果(HDE)を備えた形状記
憶合金を得ること。
【0021】高減衰効果による表面の衝撃波の伝達が運
動量の不完全な伝達となること。
【0022】5)ゴルフ以外の他のスポーツに用いられ
るクラブや打撃面、あるいはその他のスポーツ機器など
の生産において適用することができる超弾性な形状記憶
合金を得ること。
【0023】6)全体を形状記憶合金にて製作された超
弾性なゴルフヘッドを得ること。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、略長方形の溝が設けられたゴルフ
ヘッドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中
に嵌挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適
合させNi−Tiに基づいた超弾性な形状記憶合金の製
造過程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿
による応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたこと
による緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する
強度とされた超弾性な打撃面プレートと、を備え、前記
超弾性な打撃面プレートによりスウィートエリアを拡大
して飛距離を増やしゴルフボールの分散エリアを拡大さ
せることを特徴とする形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘ
ッドをもって解決手段とする。
【0025】また、高純度のニッケル(≧99.8%)
とチタン(≧99.9%)を含む前記Ni−Tiによる
超弾性な形状記憶合金により構成されていることを特徴
とする請求項1記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘ
ッドをもって解決手段とする。
【0026】また、前記超弾性な形状記憶合金がおよそ
49.0−52.0原子百分率のニッケルを含んでいる
ことを特徴とする請求項2記載の形状記憶合金製の超弾
性ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0027】また、適宜の割合のバナジウム、コバル
ト、クロムおよび鉄を含んだ超弾性な形状記憶合金が7
00MPaより高い超弾性強度を備えることを特徴とす
る請求項2記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッド
をもって解決手段とする。
【0028】また、適宜の割合の銅、クロムおよび鉄を
含んでいる前記超弾性な形状記憶合金によって強度底部
が200MPaより低い超弾性強度を備えることを特徴
とする請求項2記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘ
ッドをもって解決手段とする。
【0029】また、Ms変態温度と真空アーク融解ある
いは真空アーク再溶解方法によってインゴットにされた
前記Ni−Tiによる前記超弾性な形状記憶合金により
構成されることを特徴とする請求項1記載の形状記憶合
金製の超弾性ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0030】また、a)冷却された超弾性な合金板材を
カッピング機械の所定位置に供給する工程と、b)前記
板材を円弧形の部品に形成する押圧工程と、c)前記円
弧形の部品を適当な大きさの円弧形の打撃面プレートに
切断する工程と、d)前記ゴルフヘッドの長方形の溝へ
前記円弧形の打撃面プレートを取り付ける工程と、e)
前記円弧形の打撃面プレートを、室温に戻って平坦とな
るときに前記溝に締まり嵌めを行う工程、とを有する製
造工程により製造されることを特徴とする請求項1記載
の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドをもって解決手
段とする。
【0031】また、前記超弾性な形状記憶合金をMs温
度(−50℃)以下に冷却しておくことを特徴とする請
求項6記載の形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドをも
って解決手段とする。
【0032】また、前記極部分打撃面が有する外側面が
次式にて決まることを特徴とする請求項6記載の形状記
憶合金製の超弾性ゴルフヘッドをもって解決手段とす
る。
【0033】 A=(R1+R2)sin -1 (D/2 R2) B=(R1+R2)sin -1 (D/2 R1) また、前記超弾性な合金プレートが前記溝にはめ込まれ
てなる前記極部分打撃面がなす角度が次式にて決まるこ
とを特徴とする請求項6記載の形状記憶合金製の超弾性
ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0034】 α=tan -1 [2(R1−R2)/(A−B)] また、略長方形の溝が設けられたヘッドケースと、前記
ヘッドケースの前記溝の中に嵌挿されて平らな打撃面を
成して大きさを前記溝に適合させNi−Tiに基づいた
超弾性な形状記憶合金の製造過程と熱力学過程を通して
製作され、前記溝への嵌挿による応力に抗して溶接する
こと無くはめ込まれたことによる緊張状態により、強度
を向上して溶接に匹敵する強度とされた前記超弾性な打
撃プレートと、を備え、前記超弾性な打撃プレートによ
り前記ヘッドのスウィートエリアを拡大してなり、超弾
性な形状記憶合金による打撃クラブ、打撃プレートおよ
び器具などを用いるスポーツに適用できることを特徴と
する形状記憶合金製の超弾性ヘッドをもって解決手段と
する。
【0035】また、略長方形の溝が設けられたゴルフヘ
ッドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中に
嵌挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適合
させNi−Tiに基づいた超弾性な形状記憶合金の製造
過程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿に
よる応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたことに
よる緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する強
度とされた前記超弾性な打撃面プレートと、を備え、前
記超弾性な打撃面プレートによりスウィートエリアを拡
大して飛距離を増やし、ゴルフボールの分散エリアを拡
大させるゴルフヘッドであって、前記超弾性な形状記憶
合金により全てが構成がされていることに特徴を有する
超弾性ゴルフヘッドをもって解決手段とする。
【0036】
【発明の実施の形態】すべての形状記憶合金が備える超
弾性な、記憶の、あるいは高い耐振動性およびそれら全
てを含む目的と性質を得ることが必要であるなら、次の
原理を考慮することで理解がより容易になる。
【0037】(最初に、正確な公式化)たとえばNi−
Tiに基づく形状記憶合金は、その性質のうちの一つで
あるM変態点の温度から区別することができる。しか
しながら、M温度はその形状記憶合金の成分により深
い影響が与えられ、Ni変異においては「0.1%」の
みであり、「10℃」の偏差についてのみである。
【0038】もしも最小限の金属が加えられたならば、
極めて少量の酸素と炭素が悪影響を及ぼす。
【0039】(第二に、正確な熱力学過程)熱力学過程
の状態は数量と誘導しやすい変態の温度と、および温度
と熱過程の時間と冷熱速度とを含む。
【0040】すべての形状記憶合金は良好な超弾力性を
持っており、それ故にそれらの記憶効果と超弾力性の間
での転移は記憶効果の欠如により行われる。
【0041】これに反して、強い記憶効果を持っている
それらのものは超弾力性を持たないので、結果として生
じる期待した性質を得るために、正確な熱力学過程の取
り扱いが非常に必要である。
【0042】次に、図面を参照しながら本発明の実施の
形態を説明する。
【0043】図1は、応力とNi−Tiの超弾性な合金
の性質を図示する。ねじり試験にて下方に引張る圧力が
かけられる時、マルテンサイト段階に高温相変態から変
化し、圧力が解放される時、マルテンサイト相変態から
高温表現の超弾力性まで逆に変化している。
【0044】それは圧力がかけられる時の応力の変態カ
ーブと、本発明の超弾性なNi−Ti記憶合金の品種を
示す図である。マルテンサイト段階と圧力が解放される
時に高温から相変態になり、また逆にマルテンサイト段
階から高温段階になる。
【0045】しかしながら、超弾性の強度は上記の変態
過程の間にほとんど一定である。
【0046】超弾性なNi−Ti合金プレートを生産す
るための方法を以下に示す。
【0047】1)Ni−Tiの2進形状記憶合金はおよ
そ49.0−52.0原子百分率のニッケル(Nick
el)を含んでいる。
【0048】それは制御において必要とされる調和のと
れた高い純度のニッケル(Nickel)(≧99.8
%)と、そしてチタン(≧99.9%)のM変態温度
である。
【0049】超弾性な合金が標準温度、例えば、温度ポ
イントにおいて氷点あるいはその下に位置するM変態
温度がおよそ0℃であることを要求する。超弾性な合金
は真空アーク融解あるいは真空アーク再溶解技術の採用
によってインゴットに形づくられる。
【0050】適当な量のバナジン、コバルト、クロム、
鉄などが、例えば加えられ、それは以下のようである: Ni(51-a)Ti(49-a)×2a・X=V・Co・
Cr………´a=0〜3 熱力学過程と協力し、700MPaより高い超弾性強
の超弾性な合金が溶融されて製造される。
【0051】適当な量の銅、クロム、鉄などが例えば加
えられるならば、それは以下のようである: Ni(45−b−c)Ti(50−c)Cu(5+b)
×2c・X=Cr・Co・Fe・………´b=0〜5、
c=0〜1、 200MPaより低い超弾性強度の超弾性な合金が生産
される。これらの実質的な要求事項により従い、そし
て、2)上記のものが、およそ800℃下にて熱間圧延
と冷間圧延により、インゴットから合金に薄く引き伸ば
される。そして熱過程を経て次に合金の金属組織の結晶
粒がやせ形であるようにされて、(図2にて示す)うね
っている配列度にそって拡散している。
【0052】引張試験の応力と歪のカーブは(図3にて
示す)明らかに超弾性を示している。加えるに、Ni−
TiとNi−Ti−V−Coの合金はそれぞれおよそ4
00と700MPaの超弾性な刻み目を含んでいる。
【0053】図4を参照して、薄板押出し試験において
円板201が本発明のNi−Tiからなる超弾性な合金
に基づいていることに言及する:上記の薄板押出し試験
は、ゴルフヘッドの顕著な曲面とゴルフボールの間に起
こる影響の条件を再現するために採用される。
【0054】このテストに採用された圧力ヘッド20は
ゴルフボールのそれと等しい外径を持っている。丸い試
験片201は、17−4PHのステンレス鋼、Ti−6
A1−4V、チタン合金であり、超弾性なNi−Ti合
金とNi−Ti−V−Coの超弾性な合金が層厚55mm
で外径2.7mmとされている。このテストは室温下で行
われ、圧力ヘッドは1mm/分のスピードにおいてカップ
のような形に変形される。
【0055】図5Aから図5Dにおける異なった性質カ
ーブは、薄板押出し試験においての上記の4つの異なっ
た材料により、それぞれの結果として生じたものを示し
ている。ステンレス鋼においてのカップのような形にす
るときのカーブは、その変形が0.5mmを超える時に明
らかに降伏する変曲点を示している。その出現は、不変
の変換として起こる。
【0056】チタン合金をカップのような形にした場合
のカーブは、この合金が僅かな擬弾性を持っていること
を示している。しかしそれは、カップのような形への変
形が0.5mmを超える時、同様に不変の変換をもたら
す。
【0057】Ni−TiとNi−Ti−V−Co合金に
おいては、カップのような形にする変形の薄板押出し試
験において、1.5mmを超える場合には変換をもたらさ
ない。圧力ヘッドと試験片との間の曲面がより大きくな
るような関係は、カップのような形にする変形の動き量
を増やすことであるが、図5Aから図5Dでの超弾性な
カーブと比べて図3と同じ程度に完璧ではない。しかし
ながら、上記の結果により生じたことによれば、Ni−
Tiに基づいた超弾性な合金は、ゴルフヘッドの打撃面
を生産するために最適な材料である可能性があることは
比較スペクトルにて現れている。
【0058】図6Aから図6Gに示すのは、超弾性な打
撃面11がゴルフヘッドの中へとはめ込まれる製造過程
を示すものである。
【0059】強い固定による安定した高い仕事の効率の
超弾性なNi−Ti合金プレートである超弾性合金10
は、機械的な切断では弾性と剛性によりほとんど切るこ
とができず、また電気放電切断による切断は経済的でも
実際的でもない。
【0060】しかしながら、仮に超弾性合金10が冷却
されている場合においては、その状態の間において、マ
ルテンサイト段階構造になるためのMs温度(−50
℃)により、最も低い強度以外は少しの超弾性ももたら
さない。今回は、それは容易に銅合金として生産するこ
とができる。
【0061】図6Aは、冷却された超弾性合金10がカ
ップのような形にする機械に位置決めされる状態を示
す。
【0062】図6Bは、超弾性合金10が円弧部分によ
って形づくられた部分の中に押されているのを示す。
【0063】図6Cは(図6Eに示す)正確に作られた
ゴルフヘッドの直角溝101の中に付けるのに適切な大
きさ(図6Dに示す)の超弾性な打撃面11であって、
円弧部分に曲面形状片10が打ち抜かれて切断されてい
るのを示す。
【0064】図6Fがゴルフヘッドの直角溝101の中
にはめ込まれた打撃面11を示しており、それが(図6
Gに示す)室温に回復させられる時、直角溝101に平
らにぴったりと嵌まる。
【0065】超弾性な打撃面11が適切に溝101の嵌
め込み応力に対して緊張し、引き締まることで溶接する
ことなく一体に成形の場合と同様の状態を持つよう意図
され、超弾性な打撃面11の強度を強くする。
【0066】図7は、2.7mmの層厚で55mmの外径を
持っているNi−Ti−V−Coの丸合金プレートが、
0.4mmの締め代のSKD−11の鉄鋼型により増すこ
とを示す。丸合金プレートの超弾性な強度は薄板押出し
試験において10パーセントの増加が認められた。
【0067】図8Aと図8Bはゴルフヘッドの打撃面1
1と、はめ込まれた円弧の仮想の外側に伸びる円弧の大
きさを図示する。
【0068】下記にその円弧の計算式を示す: 1)超弾性な合金プレートを押す円弧部分の形、その外
面への変換は以下のようである: (R2−R1)/(R1+R2)および(R1−R2)
/(R1+R2) 2)仮想に外側に伸びる円弧の大きさ: A=(R1+R2)sin -1 (D/2 R2) B=(R1+R2)sin -1 (D/2 R1) 3)嵌め込みの角度: α=tan -1 [2(R1−R2)/(A−B)] 上記の方程式はそれぞれ「Ni−Tiに基づく超弾性な
合金プレート板」の生産、「Ni−Tiに基づく超弾性
な丸合金プレート」の薄板押出し試験を記述する。そし
て、嵌め込まれて応力により引き締められた「ゴルフヘ
ッドの超弾性な打撃面」。
【0069】具体的な製造方法と熱処理のいずれもの過
程を通過した形状記憶合金がこの公表の最も重要な部分
であり、超弾性なNi−Tiに基づく形状記憶合金プレ
ート板の設計を可能にし、生産が行われる。このような
超弾性と記憶効果は設計され、超弾性な打撃面を生産す
る場合における、ゴルフヘッドの打撃面に適用されて飛
んでいるゴルフボールとボールの分散面積を減らして打
つことができる。また、打撃面それ自身のスウィート
リアを大きくすることができる。
【0070】一方では、生産の過程において顕著な曲面
が形成され、記憶効果による超弾性な伸長の効果によ
り、溶接することなく容易に強くしっかりはめ込まれた
構造のゴルフヘッドを形成することを可能にする。それ
は経済的であり、そして効果的な設計への適用である。
【0071】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の
技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣
旨である。
【0072】
【発明の効果】下記は本発明のもたらす効果である。
【0073】1)飛距離の増加は、打撃あるいはインパ
クトの状況下でのニュートンによる運動の第二法則によ
るものである。運動エネルギー量は、その物質と打撃を
受ける時間によって得られる運動量に匹敵していること
が重要である。
【0074】ゴルフボールの勢いはその大量の運動エネ
ルギー量と速度に等しく、それ故に類似の打撃面の強度
において、超弾性な打撃面とゴルフボールの接触の瞬間
に、超弾性な曲面が押されることによって生じる凹面
は、従来の打撃面より大きくなる。それは、ゴルフボー
ルの飛距離を伸ばすことを目的として、より大きな運動
量を得るために打撃面曲面とゴルフボールとの間におい
て接触時間を伸ばしている。
【0075】2)ゴルフヘッドのスウィートエリアを大
きくしてゴルフボールの分散エリアを減らす。もし打撃
面の変形が一定値以上ならば、その超弾性な強度はほと
んど一定となる。
【0076】相対的な打撃面の角度あるいは打撃面の表
面に従い、わずかな二均差と凹面の超弾性な部分の正味
の変形のわずかな偏差が、ボールヘッドを押すことでボ
ールの離れた表面へも影響を及ぼし、押されている状態
のボールの進行方向およびボールの表面のみへの効果に
とどまらない。ゴルフヘッドのスウィートエリアを大き
くするだけではなく、飛ばそうとするゴルフボールの分
散エリアを減らすように作用する。
【0077】3)類似の打撃強度によっても異なった飛
距離を得る場合があり、たとえば打撃面プレートの超弾
性な強度を変化させれば、類似の打撃強度は異なった打
撃結果となるであろう。それは等しくない運動量でのゴ
ルフボールの異なった打撃距離としてあらわれる。
【0078】4)高減衰効果(HDE) Ni−Tiに基づく形状記憶合金は双晶耐振動性合金
に属しており、その減衰率は熱弾性マルテンサイト高密
度双晶表面および可動性の変態表面に属する。これらの
減衰率は平方センチメートル毎に何百万もの濃度を備え
ており、高減衰効果により表面の衝撃波の伝達は運動量
の不完全な伝達となる。
【0079】5)超弾性な形状記憶合金はゴルフ以外の
他のスポーツに用いられるクラブや打撃面、あるいはそ
の他のスポーツ機器などの生産において適用することが
できる。
【0080】6)超弾性なゴルフヘッドは形状記憶合金
の打撃表面プレートと同じく、全体を形状記憶合金にて
製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、応力とNi−Tiの超弾性な合金の
性質を図示する。ねじり試験にて下方に引張る圧力がか
けられる時、マルテンサイト段階に高温相変態から変化
し、圧力が解放される時、マルテンサイト相変態から高
温表現の超弾力性まで逆に変化している。
【図2】 図2は、うねっている方角の後に続いている
弾性の合金プレートの金属組織を示している。
【図3】 図3は、超弾性とNi−Tiに基づいた超弾
性な合金の引っ張り下での応力を示す図である。
【図4】 図4は、薄板押出し試験を行う場合に用いる
装置を説明するための概略図である。
【図5】 (A)は、薄板押出し試験の下で、ステンレ
ス鋼17−4PHプレートの基礎曲線を示す図である。
(B)は、薄板押出し試験の下で、チタン合金Ti−6
A1−4Vプレートの基礎曲線を示す図である。(C)
は、薄板押出し試験の下で、超弾性な合金Ni−Tiプ
レートの基礎曲線を示す図である。(D)は、薄板押出
し試験の下で、超弾性な合金超Eプレートの基礎曲線を
示す図である。
【図6】 (A)は、押圧され切断される過程の前の、
超弾性な合金プレートを示す断面図である。(B)は、
押圧される過程での、超弾性な合金プレートを示す断面
図である。(C)は、切断される過程での、超弾性な合
金プレートを示す断面図である。(D)は、押圧され切
断される過程を経た後の超弾性な打撃面を示し、極低温
時の円弧形が残留した断面図である。(E)は、ゴルフ
ヘッドに仕上げ加工された溝の断面図を示す。(F)
は、(D)の超弾性な打撃面プレートが(E)のゴルフ
ヘッドの溝に挿入された状態の断面図である。(G)
は、(D)の超弾性な打撃面プレートが(E)のゴルフ
ヘッドの溝の中に挿入された状態の断面図であり、標準
的な室温において形状が復活させられ平らになった状態
を示す。
【図7】 図7は、0.4mmの締めしろ量が超弾性な合
金プレートとその溝形状の間に作られたものと、作られ
ていないものとを押圧試験にて比較した図である。
【図8】 (A)は、超弾性な打撃面プレートの外観形
状の寸法を示す図である。(B)は、切削の過程後のゴ
ルフヘッドの溝の寸法を示すための側面図である。
【符号の説明】 10…超弾性合金 11…超弾性な打撃面 20…圧力ヘッド 101…直角溝 201…試験片
フロントページの続き (72)発明者 葉 明堂 台灣台北縣鶯歌鎮二甲路80號 (72)発明者 戴 雲城 台灣台北縣鶯歌鎮二甲路80號

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略長方形の溝が設けられたゴルフヘッド
    ケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中に嵌挿
    されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適合させ
    Ni−Tiに基づいた超柔軟な形状記憶合金の製造過程
    と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿による
    応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたことによる
    緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する強度と
    された超柔軟な打撃面プレートと、を備え、 前記超柔軟な打撃面プレートによりスウィートスポット
    を拡大して飛距離を増やしゴルフボールの分散エリアを
    拡大させることを特徴とする形状記憶合金製の超柔軟ゴ
    ルフヘッド。
  2. 【請求項2】 高純度のニッケル(≧99.8%)とチ
    タン(≧99.9%)を含む前記Ni−Tiによる超柔
    軟な形状記憶合金により構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】 前記超柔軟な形状記憶合金がおよそ4
    9.0−52.0原子百分率のニッケルを含んでいるこ
    とを特徴とする請求項2記載の形状記憶合金製の超柔軟
    ゴルフヘッド。
  4. 【請求項4】 適宜の割合のバナジウム、コバルト、ク
    ロムおよび鉄を含んだ超柔軟な形状記憶合金が700M
    Paより高い超柔軟な強度を備えることを特徴とする請
    求項2記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘッド。
  5. 【請求項5】 適宜の割合の銅、クロムおよび鉄を含ん
    でいる前記超柔軟な形状記憶合金によって強度底部が2
    00MPaより低い超柔軟な強度を備えることを特徴と
    する請求項2記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 Ms変態温度と真空アーク融解あるいは
    真空アーク再溶解方法によってインゴットにされた前記
    Ni−Tiによる前記超柔軟な形状記憶合金により構成
    されることを特徴とする請求項1記載の形状記憶合金製
    の超柔軟ゴルフヘッド。
  7. 【請求項7】 カップ成形機械の中に冷却されたNi−
    Tiに基づいた超柔軟な合金プレートを入れて位置決め
    し、極部分形状の小片の中に前記超柔軟な合金プレート
    を押しこみ、前記極部分形状に切断して極部分打撃面を
    所定の大きさの小片とし、前記ゴルフヘッドケースの長
    方形の前記溝の中に前記極部分打撃面が嵌挿され、前記
    溝の中に前記極部分打撃面を嵌挿した後にその締めしろ
    中にて室温に回復させることで平らに変形させることに
    より製造されることを特徴とする形状記憶合金製の超柔
    軟ゴルフヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記超柔軟な形状記憶合金をMs温度
    (−50℃)以下に冷却しておくことを特徴とする請求
    項6記載の形状記憶合金製の超柔軟ゴルフヘッド。
  9. 【請求項9】 前記極部分打撃面が有する外側面が次式
    にて決まることを特徴とする請求項6記載の形状記憶合
    金製の超柔軟ゴルフヘッド。 A=(R1+R2)sin -1 (D/2 R2) B=(R1+R2)sin -1 (D/2 R1)
  10. 【請求項10】 前記超柔軟な合金プレートが前記溝に
    はめ込まれてなる前記極部分打撃面がなす角度が次式に
    て決まることを特徴とする請求項6記載の形状記憶合金
    製の超柔軟ゴルフヘッド。 α=tan-1[2(R1−R2)/(A−B)]
  11. 【請求項11】 略長方形の溝が設けられたヘッドケー
    スと、前記ヘッドケースの前記溝の中に嵌挿されて平ら
    な打撃面を成して大きさを前記溝に適合させNi−Ti
    に基づいた超柔軟な形状記憶合金の製造過程と熱力学過
    程を通して製作され、前記溝への嵌挿による応力に抗し
    て溶接すること無くはめ込まれたことによる緊張状態に
    より、強度を向上して溶接に匹敵する強度とされた前記
    超柔軟な打撃プレートと、を備え、 前記超柔軟な打撃プレートによりスウィートスポットを
    拡大してなり、 超柔軟な形状記憶合金による打撃クラブ、打撃プレート
    および器具などを用いるスポーツに適用できることを特
    徴とする形状記憶合金製の超柔軟ヘッド。
  12. 【請求項12】 略長方形の溝が設けられたゴルフヘッ
    ドケースと、前記ゴルフヘッドケースの前記溝の中に嵌
    挿されて平らな打撃面を成して大きさを前記溝に適合さ
    せNi−Tiに基づいた超柔軟な形状記憶合金の製造過
    程と熱力学過程を通して製作され、前記溝への嵌挿によ
    る応力に抗して溶接すること無くはめ込まれたことによ
    る緊張状態により、強度を向上して溶接に匹敵する強度
    とされた前記超柔軟な打撃面プレートと、を備え、 前記超柔軟な打撃面プレートによりスウィートスポット
    を拡大して飛距離を増やし、ゴルフボールの分散エリア
    を拡大させるゴルフヘッドであって、前記超柔軟な形状
    記憶合金により全てが構成がされていることに特徴を有
    する超柔軟ゴルフヘッド。
JP10123692A 1998-05-06 1998-05-06 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法 Withdrawn JPH11319165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10123692A JPH11319165A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10123692A JPH11319165A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11319165A true JPH11319165A (ja) 1999-11-24

Family

ID=14866972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10123692A Withdrawn JPH11319165A (ja) 1998-05-06 1998-05-06 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11319165A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1314470C (zh) * 2002-12-02 2007-05-09 美津浓株式会社 高尔夫球棍头及其制造方法
US20170173410A1 (en) * 2015-12-21 2017-06-22 Dunlop Sports Co. Ltd. Golf club head

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1314470C (zh) * 2002-12-02 2007-05-09 美津浓株式会社 高尔夫球棍头及其制造方法
US20170173410A1 (en) * 2015-12-21 2017-06-22 Dunlop Sports Co. Ltd. Golf club head
US9975016B2 (en) * 2015-12-21 2018-05-22 Dunlop Sports Co. Ltd. Golf club head

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kakiuchi et al. Application of Zr-based bulk glassy alloys to golf clubs
US10086246B2 (en) Golf club fabricated from bulk metallic glasses with high toughness and high stiffness
US4631094A (en) Method of processing a nickel/titanium-based shape memory alloy and article produced therefrom
JP5065904B2 (ja) 形状記憶性及び超弾性を有する鉄系合金及びその製造方法
TWI321592B (en) High strength and high toughness alloy with low density
US20090181794A1 (en) Titanium-aluminium alloy applied to golf club head
JP4256668B2 (ja) ゴルフクラブ
JP2014184140A (ja) ゴルフクラブヘッド用合金および上記合金を用いたゴルフクラブヘッドのフェース板の板材の製造方法
ATE235979T1 (de) Golfschläger
JP2013159857A (ja) ゴルフクラブヘッド用Fe−Cr−Ni系合金
JPH11319165A (ja) 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法
JP4477793B2 (ja) ゴルフクラブヘッド及びその製造方法
JPH11262549A (ja) 形状記憶合金製の超弾性ゴルフヘッドおよびその製造方法
JP3413870B2 (ja) ゴルフクラブヘッドの製造方法
TW200819171A (en) Golf club head and method of fabricating striking plate
WO2010103691A1 (ja) 形状記憶合金製部材の製造方法及び形状記憶合金製部材を利用したアクチュエータ
JP4280565B2 (ja) ゴルフクラブヘッドおよびその製造方法
JP2006239310A (ja) ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブ
CN1101710C (zh) 超弹性记忆合金高尔夫球头及其制作方法
JPS63267376A (ja) ゴルフクラブヘツド
JP2004360023A (ja) ゴルフクラブヘッドフェース用板材の製造方法およびゴルフクラブヘッド
EP1004333A1 (en) Super-elastic golf head made of shape memory alloys and its manufacturing process and apparatus
JP2002325870A (ja) ゴルフクラブヘッド及びその製造方法
JP2814666B2 (ja) ゴルフクラブの製法
TW584568B (en) Material for golf club head with low iron density

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050802