JPH11318900A - 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置 - Google Patents

超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置

Info

Publication number
JPH11318900A
JPH11318900A JP13296398A JP13296398A JPH11318900A JP H11318900 A JPH11318900 A JP H11318900A JP 13296398 A JP13296398 A JP 13296398A JP 13296398 A JP13296398 A JP 13296398A JP H11318900 A JPH11318900 A JP H11318900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
ultrasonic transducer
image
signal
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13296398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Takeuchi
康人 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GE Healthcare Japan Corp
Original Assignee
GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GE Yokogawa Medical System Ltd, Yokogawa Medical Systems Ltd filed Critical GE Yokogawa Medical System Ltd
Priority to JP13296398A priority Critical patent/JPH11318900A/ja
Publication of JPH11318900A publication Critical patent/JPH11318900A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負圧を含まない超音波パルスを送波する超音
波送波方法および装置、並びに、そのような超音波送波
装置を備えた超音波撮像装置を実現する。 【解決手段】 超音波トランスデューサを駆動信号で駆
動して超音波を送波するに当たり、超音波トランスデュ
ーサの寸法の2次の時間微分値を、少なくとも2つの正
の値の間で逐次変化させるようにした駆動信号(a)を
用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波送波方法お
よび装置並びに超音波撮像装置に関し、特に、パルス
(pulse)状の超音波を送波する超音波送波方法および装
置、並びに、そのような超音波送波装置を備えた超音波
撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波撮像装置は、被検体に超音波を送
波しそのエコー(echo)に基づいて被検体の内部状態を画
像化するようになっている。超音波の送波には超音波ト
ランスデューサ(transducer)が用いられる。超音波トラ
ンスデューサはパルス電圧によって駆動されてピストン
(piston)運動を行ない、瞬時音圧変化すなわち超音波パ
ルスを発生する。
【0003】超音波パルスの強度すなわち瞬時音圧レベ
ルは、超音波トランスデューサのピストン運動の加速度
で決まる。このため、単純なパルス電圧で駆動すると、
超音波トランスデューサが発生する超音波パルスは、瞬
時音圧が正負に変化するものとなる。例えば、正側で瞬
時音圧が+0.7Mpa(メガパスカル)となる超音波
を発生させたとき、負側では瞬時音圧が−0.5Mpa
程度となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マイクロバルーン(mic
roballoon)造影剤を用いて造影撮像を行なう場合、上記
のような負の瞬時音圧が加わると、キャビテーション(c
avitation)効果によりマイクロバルーンが破壊され造影
剤の寿命が短くなるという問題があった。
【0005】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、負圧を含まない超音波パル
スを送波する超音波送波方法および装置、並びに、その
ような超音波送波装置を備えた超音波撮像装置を実現す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)課題を解決するた
めの第1の発明は、超音波トランスデューサを駆動信号
で駆動して超音波を送波する超音波送波方法であって、
前記超音波トランスデューサの寸法の時間による2次の
微分値を少なくとも2つの正の値の間で逐次変化させる
ような駆動信号を用いる、ことを特徴とする超音波送波
方法である。
【0007】(2)課題を解決するための第2の発明
は、超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して超音
波を送波する超音波送波装置であって、前記超音波トラ
ンスデューサの寸法の時間による2次の微分値を少なく
とも2つの正の値の間で逐次変化させる駆動信号で前記
超音波トランスデューサを駆動する駆動手段、を具備す
ることを特徴とする超音波送波装置である。
【0008】(3)課題を解決するための第3の発明
は、超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して超音
波を送波し、エコーに基づいて画像を生成する超音波撮
像装置であって、前記超音波トランスデューサの寸法の
時間による2次の微分値を少なくとも2つの正の値の間
で逐次変化させる駆動信号で前記超音波トランスデュー
サを駆動する駆動手段、を具備することを特徴とする超
音波撮像装置である。
【0009】第1の発明乃至第3の発明のいずれか1つ
において、前記駆動信号は、2次の項の係数が正である
複数の2次曲線の繋ぎ合わせで形成される波形を持つこ
とが、超音波トランスデューサを効果的に駆動する点で
好ましい。
【0010】(作用)本発明では、駆動信号により、超
音波トランスデューサの寸法の時間による2次の微分値
を少なくとも2つの正の値の間で逐次変化させるように
し、超音波パルスの瞬時音圧が負圧にならないようにす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に超音波撮像装置のブ
ロック(block) 図を示す。本装置は本発明の実施の形態
の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に
関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によ
って、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示され
る。
【0012】図1に示すように、本装置は、超音波プロ
ーブ2(probe) を有する。超音波プローブ2は、図示し
ない超音波トランスデューサを複数個用いて構成したマ
ルチチャンネル(multi-channel) のアレイ(array) を有
する。アレイをなす複数の超音波トランスデューサは、
例えば前方に張り出した円弧に沿って1次元的に配列さ
れる。すなわち、超音波プローブ2はコンベックスプロ
ーブ(convex probe)となる。超音波プローブ2は、図示
しない操作者により被検体4に当接されて使用される。
被検体4にはマイクロバルーン造影剤40が予め注入さ
れている。
【0013】超音波プローブ2は送受信部6に接続され
ている。送受信部6は、本発明における駆動手段の実施
の形態の一例である。送受信部6は、超音波プローブ2
に駆動信号を与えて被検体4内に超音波ビーム(beam)を
送波させるようになっている。送受信部6は、また、超
音波プローブ2が受波した被検体4からのエコー信号を
受信するようになっている。
【0014】超音波プローブ2および送受信部6によっ
て、例えば図2に示すような超音波ビーム(音線)の走
査が行なわれる。同図に示すように、放射点200から
発する音線202が円弧204上を移動することによ
り、扇面状の2次元領域206が走査され、いわゆるコ
ンベックススキャン(convex scan) が行なわれる。音線
202を超音波の送波方向(z方向)とは反対方向に延
長したとき、全ての音線が一点208で交わるようにな
っている。点208は全ての音線の発散点となる。
【0015】図3に、超音波プローブ2と送受信部6の
接続状態の詳細なブロック図を、超音波トランスデュー
サアレイの1チャンネル分について示す。複数のチャン
ネルは全て同様になっている。同図に示すように、送受
信部6は波形メモリ(memory)300を有する。波形メモ
リ300は、駆動信号の波形を、ディジタルデータ(dig
ital data)として記憶している。駆動信号の詳細につい
ては後にあらためて説明する。
【0016】波形メモリ300の読み出しがコントロー
ラ(controller)302によって制御され、読出データが
D/A(digital-to-analog)変換器304でアナログ信
号に変換されて、リニアパワーアンプ(linear power am
plifier)306に入力されるようになっている。
【0017】リニアパワーアンプ306には、コモン(c
ommon)に対して正極性の直流電源電圧+HV(例えば+
60V)および負極性の直流電源電圧−HV(例えば−
60V)が供給されている。直流電源電圧+HV,−H
Vの供給ライン(line)とコモンの間には、キャパシタ3
08,308’がそれぞれ接続されている。リニアパワ
ーアンプ306の出力端とコモンの間にキャパシタ31
8,320の直列回路が接続されている。キャパシタ3
18,320の直列接続点から、リニアパワーアンプ3
06の入力端に、増幅出力信号のフィードバック経路が
形成されている。
【0018】リニアパワーアンプ306の増幅出力ライ
ンとコモンに、超音波トランスデューサ322の一対の
電極がそれぞれ接続されている。増幅出力ラインに接続
される電極がアクティブ(active)電極、コモンに接続さ
れる電極がコモン電極である。超音波トランスデューサ
322のアクティブ電極は、抵抗324を通じて負の直
流電圧−VEE(例えば−3.3V)の供給源に接続さ
れている。
【0019】超音波トランスデューサ322のアクティ
ブ電極は、また、ダイオード326を通じてトランジス
タ(transistor)348のエミッタ(emitter) に接続され
ている。トランジスタ348のベース(base)はコモンに
接続されている。ダイオード326の極性はエミッタに
対して順方向となっている。
【0020】トランジスタ348のコレクタ(collecto
r) は、抵抗350を通じて正の直流電圧+VCC(例
えは+3.3V)の供給源に接続されている。コレクタ
と抵抗350の直列接続点にキャパシタ352の一端が
接続され、その他端が図示しない受信信号処理回路に接
続されている。
【0021】コントローラ302による制御の下で、波
形メモリ300から駆動信号の波形データが読み出さ
れ、D/A変換器304でアナログ信号に変換されてリ
ニアパワーアンプ306に入力され、リニアパワーアン
プ306で電力増幅されて超音波トランスデューサ32
2に印加される。
【0022】駆動信号の波形の一例を図4の(a)に示
す。同図に示すように、駆動信号の波形は、信号レベル
(level) が2次曲線(放物線)を描いて変化するように
なっている。駆動信号波形の1周期において、2次曲線
は期間Aと期間Bとで符号が互いに逆になっている。1
周期は例えば200μsであり、そのうち期間Aの長さ
は例えば1μsである。ただし、説明の便宜上、期間A
の比率を実際よりも遙かに大きく描いてある。
【0023】期間Aの駆動信号の波形は、ここでは、2
次曲線の線分を7本繋ぎ合わせたもので構成されてい
る。すなわち、期間Aを区間1〜7に区分し、各区間の
線分を別々な2次曲線としている。これら2次曲線は何
れも2次の項の係数が正である。2次の項の係数は、区
間1,3,5,7の2次曲線のほうが区間2,4,6の
2次曲線よりも大きくなっている。
【0024】これに対して、期間Bの駆動信号は単一の
2次曲線で構成されている。この2次曲線の2次の項の
係数は負であり、その値は区間2,4,6の2次曲線よ
りもさらに小さくなっている。なお、駆動信号の1周期
の平均値は0である。
【0025】このような波形を持つ駆動信号が印加され
たとき、超音波トランスデューサ322の可動端面は圧
電効果により駆動信号に比例して変位する。変位速度は
変位の1次の時間微分で与えられ、同図の(b)のよう
な速度波形が得られる。
【0026】すなわち、期間Aでは、区間1〜7におけ
る駆動信号波形を形成する7つの2次曲線の微分に相当
する、7つの1次曲線(直線)の繋がりで表される速度
が得られる。駆動信号波形を形成する7つの線分の2次
の係数がいずれも正で、かつ、奇数区間と偶数区間とで
値が異なることにより、直線は右上がり(正の傾斜)と
なりかつその斜度の緩急が区間ごとに交代する。これに
対して、期間Bでは、駆動信号波形が2次の係数が負の
単一の2次曲線とであることにより、一定傾斜の右下が
り(負の傾斜)の直線となる。期間Bが1周期の大部分
(例えば199/200)を占めるため、右下がりの直
線の傾斜は図示したものよりも遙かに緩慢なものとな
る。速度波形の1周期の平均値は0である。
【0027】このような速度で変位する超音波トランス
デューサ322により、その加速度すなわち速度波形の
1次の時間微分として、超音波の瞬時音圧波形が図4の
(c)に示すように得られる。この波形は超音波トラン
スデューサ322の変位の2次微分であり、駆動信号波
形(a)の2次微分に対応する。瞬時音圧波形の1周期
の平均値は0である。
【0028】瞬時音圧は、期間Aの区間1〜7におい
て、同区間における速度波形を形成する各直線の微分値
にそれぞれ相当する値となる。区間1〜7では、速度波
形を形成する直線の傾斜がいずれも正で、かつ、奇数区
間と偶数区間とで斜度が異なることにより、瞬時音圧は
2つの正圧値p1,p2を交互にとるものとなる。瞬時
音圧p1およびp2は、超音波ビームの集束点において
例えば1Mpaおよび200kpa(キロパスカル)で
ある。
【0029】音圧交代の周波数は、超音波トランスデュ
ーサ322の中心周波数(例えば5MHz)に合わせて
ある。これによって、5MHzの超音波パルスが例えば
4波にわたって送波される。この超音波パルスには負圧
が含まれない。したがってマイクロバルーンを破壊する
ことがない。なお、正圧の値はp1,p2の2値に限る
ものではなく、駆動信号波形を形成する2次曲線の線分
の係数を選ぶことにより3値以上としても良いのはいう
までもない。
【0030】期間Bでは、同期間における速度波形の微
分値で与えられる瞬時音圧p3が生じる。期間Bにおけ
る速度波形の直線部の傾斜が負であることにより、その
微分値すなわち瞬時音圧p3は負圧となるが、傾斜の斜
度が小さいため、負圧p3の値は小さく、例えば−3k
pa程度となる。この程度の負圧にはマイクロバルーン
は十分に耐えることができ、破壊することはない。すな
わち、マイクロバルーンは超音波パルスの非送波期間に
おいても破壊することはない。
【0031】上記の超音波パルスに対するエコーが非送
波期間(期間B)中に帰投し、超音波トランスデューサ
322で受波される。これによって、超音波トランスデ
ューサ322はエコーの強度に応じた電気信号を発生す
る。トランジスタ348は、入力の電気信号に応じてコ
レクタ電圧を変化させる。この電圧変化がキャパシタ3
52を通じて次段の図示しない受信処理回路に入力され
る。
【0032】送受信部6はBモード(mode)処理部10お
よびドップラ(Doppler) 処理部12に接続されている。
送受信部6から出力される音線毎のエコー受信信号は、
Bモード処理部10およびドップラ処理部12に入力さ
れる。
【0033】Bモード処理部10はBモード画像データ
(data)を形成するものである。Bモード処理部10は、
図5に示すように2系統のフィルタ(filter)100,1
02と、各フィルタに接続されたシグナルコンディショ
ナ(signal conditioner)110,112を備えている。
フィルタ100,102には送受信部6から音線ごとの
エコー受信信号が入力される。
【0034】フィルタ100,102は、それぞれ、図
6に示す周波数通過帯域B1,B2を有する。帯域B1
は、送波超音波の基本周波数f0に合わせてある。帯域
B2は、送波超音波の第2高調波2f0に合わせてあ
る。シグナルコンディショナ110,112は、それぞ
れ、フィルタ100,102を通過した信号について、
対数増幅、包絡線検波、レベル調整、遅延時間調整等の
処理を行うようになっている。フィルタ100,102
およびシグナルコンディショナ110,112は、後述
の制御部18によって制御されるようになっている。
【0035】シグナルコンディショナ110,112
は、いずれも、対数増幅および包絡線検波により音線上
の個々の反射点でのエコーの強度を表す信号、すなわち
Aスコープ(scope) 信号を得て、このAスコープ信号の
各瞬時の振幅をそれぞれ輝度値として、Bモード(mode)
画像データを形成するようになっている。これによっ
て、2系統のBモード画像データを得るようになってい
る。
【0036】Aスコープ信号は、シグナルコンディショ
ナ110,112のレベル調整機能によりそのレベルが
調整できるようになっている。また、遅延時間調整機能
により遅延量を調整できるようになっている。
【0037】ドップラ処理部12はドップラ画像データ
を形成するものである。ドップラ処理部12は、図7に
示すように直交検波回路120、MTIフィルタ(movin
g target indication filter) 122、自己相関回路1
24、平均流速演算回路126、分散演算回路128お
よびパワー(power) 演算回路130を備えている。
【0038】ドップラ処理部12は、直交検波回路12
0でエコー受信信号を直交検波し、MTIフィルタ12
2でMTI処理し、自己相関回路124で自己相関演算
を行い、平均流速演算回路126で自己相関演算結果か
ら平均流速を求め、分散演算回路128で自己相関演算
結果から流速の分散を求め、パワー演算回路130で自
己相関演算結果からドプラ信号のパワーを求めるように
なっている。
【0039】これによって、被検体4内の血流やその他
のドップラ信号源(以下、血流等という)の平均流速と
その分散およびドプラ信号のパワーを表すそれぞれのデ
ータ(ドップラ画像データ)が音線毎に得られる。な
お、流速は音線方向の成分として得られる。流れの方向
は、近づく方向と遠ざかる方向とが区別される。
【0040】マイクロバルーンには、本発明者が発見し
た、仮にシンチレーション(scintillation) と呼ぶ現象
がある。「シンチレーション」とは、エコー信号がその
位相および振幅にランダム(random)な変調を受ける現象
であり、エコー信号のドップラーシフト(Doppler shif
t) として検出することができる。したがって、それに
ついてのドップラ画像データも得ることができる。
【0041】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12は画像処理部14に接続されている。画像処理部1
4は、Bモード処理部10およびドップラ処理部12か
らそれぞれ入力されるデータに基づいて、それぞれBモ
ード画像およびドップラ画像を生成するものである。
【0042】画像処理部14は、図8に示すように、バ
ス(bus) 140によって接続された音線データメモリ(d
ata memory) 142、ディジタル・スキャンコンバータ
(digital scan converter)144、画像メモリ146お
よび画像処理プロセッサ(prosessor) 148を備えてい
る。
【0043】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12から音線毎に入力されたBモード画像データおよび
ドップラ画像データは、音線データメモリ142にそれ
ぞれ記憶される。
【0044】ディジタル・スキャンコンバータ144
は、走査変換により音線データ空間のデータを物理空間
のデータに変換するものである。ディジタル・スキャン
コンバータ144によって変換された画像データは、画
像メモリ146に記憶される。すなわち、画像メモリ1
46は物理空間の画像データを記憶する。画像処理プロ
セッサ148は、音線データメモリ142および画像メ
モリ146のデータについてそれぞれ所定のデータ処理
を施すものである。データ処理については、後にあらた
めて説明する。
【0045】画像処理部14には表示部16が接続され
ている。表示部16は、画像処理部14から画像信号が
与えられ、それに基づいて画像を表示するようになって
いる。表示部16は、カラー(color)画像が表示可能な
ものとなっている。
【0046】以上の送受信部6、Bモード処理部10、
ドップラ処理部12、画像処理部14および表示部16
は制御部18に接続されている。制御部18は、それら
各部に制御信号を与えてその動作を制御するようになっ
ている。また、制御部18には、被制御の各部から各種
の報知信号等が入力されるようになっている。制御部1
8の制御の下で、Bモード動作およびドップラモード動
作が遂行される。
【0047】制御部18には操作部20が接続されてい
る。操作部20は操作者によって操作され、制御部18
に所望の指令や情報を入力するようになっている。操作
部20は、例えばキーボード(keyboard)やその他の操作
具を備えた操作パネル(panel) で構成される。
【0048】本装置の動作を説明する。操作者は、予め
マイクロバルーン造影剤40を被検体4に注入し、超音
波プローブ2を被検体4の所望の個所に当接し、操作部
20を操作して、例えばBモードとドップラモードを併
用した撮像を行う。
【0049】このときの撮像は、制御部18による制御
の下で、Bモードとドップラモードの時分割動作により
行われる。すなわち、例えばドップラモードのスキャン
を数回行う度にBモードのスキャンを1回行う割合で、
Bモードとドップラモードの混合スキャンを行う。
【0050】Bモードにおいては、送受信部6は、超音
波プローブ2を通じて音線順次で被検体4の内部を走査
して逐一そのエコーを受信する。音線がマイクロバルー
ン造影剤40の注入部位を走査したとき、エコーには、
体内組織からの基本波エコーに加えて、マイクロバルー
ン造影剤40からの第2高調波エコーが含まれる。
【0051】図4に示したように、送波超音波が負圧を
含まず、また、超音波の非送波期間中の負圧も小さいの
で、マイクロバルーン造影剤40中のマイクロバルーン
が破壊されることはない。したがって、マイクロバルー
ン造影剤40を本来の寿命で使用することができる。
【0052】基本波エコーと第2高調波エコーの混在し
た信号が、送受信部6からBモード処理部10に入力さ
れる。Bモード処理部10は、フィルタ100,102
で、それぞれ、基本波エコーおよび第2高調波エコーを
抽出する。
【0053】マイクロバルーンのエコー発生メカニズム
により、第2高調波エコーは、基本波エコーよりも超音
波振動の半サイクルまたはそれ以上遅れて発生する。ま
た、第2高調波エコーを抽出するフィルタ102の狭帯
域性は当然に信号の遅延量を大きくする。このような遅
れは、画像を形成したときの各画像間の位置ずれとなっ
て表れるので、シグナルコンディショナ110,112
の遅延時間調整機能により、それぞれの信号の遅延時間
を調整して相互間の遅れを無くす。そして、そのような
信号に基づいて、それぞれのエコーに対応する2種類の
Bモード画像データを形成する。
【0054】画像処理部14は、Bモード処理部10か
ら入力される2種類のBモード画像データを音線データ
メモリ142に記憶する。これによって、音線データメ
モリ142内に、Bモード画像データについての2系統
の音線データ空間が形成される。
【0055】ドップラモードにおいては、送受信部6は
超音波プローブ2を通じて音線順次で被検体4の内部を
走査して逐一そのエコーを受信する。その際、1音線当
たり複数回の超音波の送波とエコーの受信が行われる。
【0056】ドップラ処理部12は、エコー受信信号を
直交検波回路120で直交検波し、MTIフィルタ12
2でMTI処理し、自己相関回路124で自己相関を求
め、自己相関結果から、平均流速演算回路126で平均
流速を求め、分散演算回路128で分散を求め、パワー
演算回路130でパワーを求める。
【0057】これらの算出値は、それぞれ、例えば血流
等の平均流速とその分散およびドップラ信号のパワーを
音線毎に表すドップラ画像データとなる。また、マイク
ロバルーン造影剤40の「シンチレーション」を示すド
ップラ画像データとなる。なお、MTIフィルタ122
でのMTI処理は1音線当たりの複数回のエコー受信信
号を用いて行われる。
【0058】画像処理部14は、ドップラ処理部12か
ら入力される音線毎のドップラ画像データを音線データ
メモリ142に記憶する。これによって、音線データメ
モリ142内に、ドップラ画像データについての音線デ
ータ空間が形成される。
【0059】画像処理プロセッサ148は、音線データ
メモリ142の2系統のBモード画像データとドップラ
画像データを、ディジタル・スキャンコンバータ144
でそれぞれ走査変換して画像メモリ146に書き込む。
その際、ドップラ画像データを、流速に分散を加えたC
FM(color flow mapping)画像用の画像データおよびパ
ワードップラ画像用の画像データとしてそれぞれ書き込
む。
【0060】画像処理プロセッサ148は、2系統のB
モード画像、CFM画像およびパワードップラ画像を別
々な領域に書き込む。基本波エコーによるBモード画像
は、走査面における体内組織の断層像を示すものとな
る。第2高調波エコーによるBモード画像は、走査面に
おけるマイクロバルーン造影剤40の広がりを示すもの
となる。
【0061】CFM画像は、走査面における血流等の速
度およびマイクロバルーン造影剤40の「シンチレーシ
ョン」の2次元分布を示す画像となる。パワードップラ
画像は、走査面における血流等および「シンチレーショ
ン」の所在を示す画像となる。この「シンチレーショ
ン」も、マイクロバルーン造影剤40の像を独特の態様
で示すものとなり、Bモード画像とは異なった観点での
有用性がある。
【0062】操作者は、操作部20を操作して、上記の
ような各種のBモード画像ないしドップラ画像を表示部
16に表示させる。すなわち、例えば図9に示すよう
に、組織の断層像160と第2高調波エコー像162と
の合成画像、および、組織の断層像160とパワードプ
ラ像164との合成画像を1画面中に並べて表示させ
る。これにより、組織に対する位置関係が明確な造影剤
像をそれぞれ得ることができる。
【0063】シグナルコンディショナ110,112に
より遅延時間が調整されているので、画像の合成は位置
ずれなしに行える。なお、位置ずれの調整は、必ずしも
シグナルコンディショナ110,112での遅延時間調
整によらずとも、画像処理プロセッサ148によって行
うようにしても良い。
【0064】組織の断層像160、第2高調波エコー像
162およびパワードプラ像164は、それぞれ表示の
色等を違えるのが区別を容易にする点で好ましい。この
ような2つの態様の表示画像を比較対照することによ
り、病理診断等を効果的に行うことができる。パワード
プラ像164は、操作者の選択によりCFM画像に代え
ることもできる。
【0065】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、負圧を含まない超音波パルスを送波する超音波送
波方法および装置、並びに、そのような超音波送波装置
を備えた超音波撮像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置による音線走
査の概念図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例における送受信部お
よび超音波トランスデューサのブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例における送受信部お
よび超音波トランスデューサの動作を示す波形図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置におけるBモ
ード処理部のブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置におけるフィ
ルタの通過帯域を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態の一例の装置におけるドッ
プラ処理部のブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例の装置における画像
処理部のブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態の一例の装置における表示
画像の模式図である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ 4 被検体 40 マイクロバルーン造影剤 6 送受信部 10 Bモード処理部 12 ドップラ処理部 14 画像処理部 16 表示部 18 制御部 20 操作部 300 波形メモリ 304 D/A変換器 306 リニアパワーアンプ 322 超音波トランスデューサ 348 トランジスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波トランスデューサを駆動信号で駆
    動して超音波を送波する超音波送波方法であって、 前記超音波トランスデューサの寸法の時間による2次の
    微分値を少なくとも2つの正の値の間で逐次変化させる
    ような駆動信号を用いる、ことを特徴とする超音波送波
    方法。
  2. 【請求項2】 超音波トランスデューサを駆動信号で駆
    動して超音波を送波する超音波送波装置であって、 前記超音波トランスデューサの寸法の時間による2次の
    微分値を少なくとも2つの正の値の間で逐次変化させる
    駆動信号で前記超音波トランスデューサを駆動する駆動
    手段、を具備することを特徴とする超音波送波装置。
  3. 【請求項3】 超音波トランスデューサを駆動信号で駆
    動して超音波を送波し、エコーに基づいて画像を生成す
    る超音波撮像装置であって、 前記超音波トランスデューサの寸法の時間による2次の
    微分値を少なくとも2つの正の値の間で逐次変化させる
    駆動信号で前記超音波トランスデューサを駆動する駆動
    手段、を具備することを特徴とする超音波撮像装置。
JP13296398A 1998-05-15 1998-05-15 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置 Pending JPH11318900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13296398A JPH11318900A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13296398A JPH11318900A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11318900A true JPH11318900A (ja) 1999-11-24

Family

ID=15093607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13296398A Pending JPH11318900A (ja) 1998-05-15 1998-05-15 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11318900A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110063750A (zh) * 2019-04-24 2019-07-30 飞依诺科技(苏州)有限公司 四维超声扫查时序配置方法及配置系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110063750A (zh) * 2019-04-24 2019-07-30 飞依诺科技(苏州)有限公司 四维超声扫查时序配置方法及配置系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7393324B2 (en) Ultrasonic transmitting and receiving apparatus
KR20020079560A (ko) 초음파 송수신 방법, 초음파 송수신 장치, 초음파 촬영방법 및 초음파 촬영 장치
JP4795878B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波プローブを用いた超音波診断装置並びに超音波診断システム
KR20020096965A (ko) 초음파 촬상 장치
JPH08628A (ja) 超音波断層装置
US11766241B2 (en) Ultrasound system in which an ultrasound probe and a display device are wirelessly connected with each other and method for controlling ultrasound system in which an ultrasound probe and a display device are wirelessly connected with each other
JPH0790026B2 (ja) 超音波診断装置
KR20170033222A (ko) 초음파 프로브, 이를 포함하는 초음파 영상 장치 및 그 제어 방법
JP2001258886A (ja) 画像構成方法および装置並びに超音波撮影装置
JP2002119510A (ja) 超音波撮影装置
JPS62201144A (ja) アレイ探触子の駆動方法
JP6251030B2 (ja) 超音波プローブおよび超音波診断装置
JPH0654850A (ja) 超音波診断装置
JP4599208B2 (ja) 超音波診断装置
JPH11318900A (ja) 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置
JPS5943169B2 (ja) 超音波診断装置
JP2001037757A (ja) 超音波ビーム走査方法および装置並びに超音波撮像装置
JP7293104B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波プローブ
JP2005334197A (ja) 超音波診断装置
US11801037B2 (en) Ultrasound system and method for controlling ultrasound system
JP2000005167A (ja) 超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置
JP2002301071A (ja) 超音波撮像方法及び装置
JP2947031B2 (ja) 超音波診断装置
JPS6234537A (ja) 超音波ドプラ装置
JPH11226010A (ja) 超音波トランスデューサ駆動方法および装置並びに超音波撮像装置