JPH1131854A - 積層型アクチュエータとその圧電素子の製造方法 - Google Patents

積層型アクチュエータとその圧電素子の製造方法

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JPH1131854A
JPH1131854A JP18858697A JP18858697A JPH1131854A JP H1131854 A JPH1131854 A JP H1131854A JP 18858697 A JP18858697 A JP 18858697A JP 18858697 A JP18858697 A JP 18858697A JP H1131854 A JPH1131854 A JP H1131854A
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晋一郎 川北
Nobuyuki Oya
信之 大矢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より小さな積層型アクチュエータを提供する
ことと、同積層型アクチュエータを構成する超小型の圧
電素子を製造する方法を提供すること。 【解決手段】 複数の圧電ユニモルフ1A〜1Eが接続
配線51,52の位置を合わせて積層され、積層型アク
チュエータを構成する。各圧電ユニモルフ1の弾性板2
には中央当接部23とリング状の外周当接部22とが形
成されており、隣接する圧電ユニモルフ1に当接するの
で、積層枚数分の力が発揮される。弾性板2の円盤部2
1には、圧電板4が両電極31,32に挟持されて接合
されている。かような圧電ユニモルフ1は、シリコンウ
エハWから半導体素子用の微細加工技術を駆使して多数
が並行して製造されうるので、超小型の圧電ユニモルフ
1を安価に大量生産できる。その結果、積層型アクチュ
エータも超小型になり、安価に提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電ユニモルフお
よび圧電バイモルフのうち一方の圧電素子が複数個同軸
に積層された積層型アクチュエータの技術分野と、同積
層型アクチュエータを構成している上記圧電素子の製造
方法の技術分野とに属する。
【0002】
【従来の技術】発明者らは積層型圧電アクチュエータを
何種類か発明し、同一出願人の下で出願してきた。たと
えば、特開平9−37571号公報(従来技術1)には
発生力が大きい積層型圧電アクチュエータが開示されて
おり、特開平7−193290号公報(従来技術2)に
はストロークが大きな積層型圧電アクチュエータが開示
されている。
【0003】しかしながら両従来技術のいずれにおいて
も、積層型アクチュエータは、圧電ユニモルフまたは圧
電バイモルフである圧電素子と中央連結部材および外周
連結部材とからなり、圧電素子の積層にあたって組立作
業が必要とされた。それゆえ、積層型アクチュエータを
製造するに際して組立工数がかかるだけではなく、部品
があまりに小さくなると組立作業が困難となるので、組
立可能であるためには自ずと小型化に限界があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
両従来技術に比べてより小さな積層型アクチュエータを
提供することと、この積層型アクチュエータを構成する
超小型の圧電素子を製造することができる製造方法を提
供することとを、解決すべき課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者は以下の手段を発明し
た。 [積層型アクチュエータ] (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の積層
型アクチュエータである。
【0006】ここで、「リング状の外周当接部」とは、
かならずしも円周の全周にわたって欠損のないリング状
であることを要さないものとする。たとえば、リングの
一部に欠損があり、空冷のための通風口が形成されてい
ても良いし、とびとびに円弧状の外周当接部の一部が配
設されているだけでもリング状であるとみなすものとす
る。極論すると、圧電板の中央部を中心とする円周上に
複数の柱状部が所定の間隔で配設されているだけでも
「リング状の外周当接部」であるものと、本手段では定
義する。
【0007】しかしながら、製造上および積層作業上の
容易さの点では、外周当接部は回転対称形のリング状で
あることが最良である。また、本発明は小型化を課題と
しているので、いわゆる二乗三乗の法則により小さいも
のは体積の割に表面積が大きく、ほとんどの場合では外
周当接部の外周面だけでも十分な冷却面積が取れるもの
と予想される。それゆえ、リング状の外周当接部には通
風口として欠損部をあえて設ける必要は少ないので、こ
の点でも外周当接部は回転対称形であることがベストモ
ードである。
【0008】本手段では、円盤部と外周当接部とが一体
に形成されている弾性板の表面に、裏面電極と表面電極
とに挟持された圧電板が接合されて、各圧電素子が構成
されている。それゆえ、たとえば各圧電素子が互いに対
向または背向させて同軸的に積層されれば、これらの圧
電素子の積層枚数分だけ大きい伸縮変位量を発揮するこ
とができる積層型アクチュエータが構成される。この積
層作業に際して、配線等の必要が生じることはあって
も、外周連結部材や内周連結部材などの配設および接合
などの組立作業は生じない。それゆえ、組立作業の必要
性から派生する小型化の限界が生じないので、極めて小
さな圧電素子を積層して超小型の積層型アクチュエータ
を構成することが可能になる。
【0009】したがって本手段によれば、組立作業を要
さずに超小型の圧電素子が積層されて積層型アクチュエ
ータが構成されるので、従来技術に比較して極めて小さ
い積層型アクチュエータを提供することができるという
効果がある。 (第2手段)本発明の第2手段は、請求項2記載の積層
型アクチュエータである。
【0010】本手段では、各圧電素子が、外周当接部と
厚さが等しい中央当接部をも有し、それぞれ外周当接部
および中央当接部で互いに当接して同一方向に積層され
るので、これらの圧電素子の積層枚数分の発生力が得ら
れる積層型アクチュエータが構成される。したがって本
手段によれば、前述の第1手段の効果に加えて、積層型
アクチュエータの発生力が圧電素子の積層枚数分だけ大
きくなるという効果がある。
【0011】(第3手段)本発明の第3手段は、請求項
3記載の積層型アクチュエータである。本手段では、各
圧電素子の弾性板の両面にそれぞれ中央当接部および外
周当接部が形成されており、同弾性板のリング状の薄板
部分の両面にそれぞれ圧電板が接合されていて、各圧電
素子は圧電バイモルフを構成している。それゆえ、これ
らの圧電素子が積層された積層型アクチュエータの発生
力がいっそう大きくなるばかりではなく、外周部に対し
て内周部が変位するにあたり、両方向に対して等分に変
位および力を発生させることができる。
【0012】したがって本手段によれば、前述の第2手
段の効果に加えて、発生力がいっそう大きくなるばかり
ではなく、外周部に対して内周部が変位するにあたり両
方向に対して等分に変位および力を発生させることが可
能になるという効果がある。 (第4手段)本発明の第4手段は、請求項4記載の積層
型アクチュエータである。
【0013】本手段では、各圧電素子は裏面電極に導通
している第1接続配線と表面電極に導通している第2接
続配線とを有し、両接続配線はそれぞれ外周当接部の両
端面の一部を覆っている。それゆえ、これらの圧電素子
を積層して積層型アクチュエータを構成するにあたり、
両接続配線の位置を隣り合う圧電素子と合わせて積層す
れば、両接続配線はそれぞれ互いに隣接する圧電素子の
両接続配線と当接する。その結果、互いに隣接する圧電
素子の両接続配線がそれぞれ互いに導通するので、各圧
電素子の裏面電極同士および表面電極同士がそれぞれ互
いに導通するに至る。
【0014】したがって本手段によればさらに、複数個
の圧電素子を積層して積層型アクチュエータを構成する
にあたり、組立作業ばかりではなく配線作業さえも必要
とされなくなる。その結果、圧電素子の積層に要する作
業工数が低減されてコストダウンになるばかりではな
く、配線作業による小型化に対する制約もなくなるの
で、圧電素子および積層型アクチュエータのよりいっそ
うの小型化が可能になるという効果がある。
【0015】(第5手段)本発明の第5手段は、請求項
5記載の積層型アクチュエータである。本手段では、各
圧電素子の第1接続配線および第2接続配線において、
弾性板の外周当接部に形成されているそれぞれ異なる貫
通孔を通じて一端側を覆う部分と他端側を覆う部分とが
互いに導通している。それゆえ、両接続配線の一部が各
圧電素子の外周面に露出することがなくなり、積層型ア
クチュエータを収容する容器等との間で短絡することが
防止される。
【0016】したがって本手段によれば、前述の第4手
段の効果に加えて、積層型アクチュエータを収容する容
器等との間で短絡することが防止されるので、信頼性が
より向上するという効果がある。 [圧電素子の製造方法] (第6手段)本発明の第6手段は、請求項6記載の圧電
素子の製造方法である。本手段により製造される圧電素
子は、複数個が積層されて前述の積層型アクチュエータ
の構成に供することができる。
【0017】本手段では、エッチング工程において、平
板がエッチング処理されて円盤部および外周当接部等を
有する弾性板が一体的に形成される。この弾性板は、圧
電板接合工程で圧電板等が接合され配線工程で配線が施
されれば、圧電素子としてそのまま積層するだけで前述
の積層型アクチュエータを構成することに供しうる。そ
れゆえ、型鍛造や研削等の機械加工を必要とせずに上記
弾性板が形成されるので、極めて小型な圧電素子を製造
することが可能になる。
【0018】したがって本手段によれば、複数個の積層
により前述の積層型アクチュエータを構成しうる超小型
の圧電素子を製造することができるという効果がある。 (第7手段)本発明の第7手段は、請求項7記載の圧電
素子の製造方法である。本手段では、弾性板の材料とな
る平板は半導体ウエハであり、同半導体ウエハから複数
の圧電素子が並行して製造される。すなわち、ICなど
の半導体素子の製造に適用可能な各種の微細加工技術
(熱酸化処理、露光レジストパターニング、各種エッチ
ング技術、真空蒸着やスパッタリングなどの各種成膜技
術等々)が駆使され、多数の圧電素子が並行して一枚の
半導体ウエハから製造される。
【0019】したがって本手段によれば、前述の第6手
段の効果に加えて、超小型の圧電素子が安価に大量生産
できるようになるという効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態および実施例】本発明の積層型アク
チュエータの実施の形態とその圧電素子の製造方法の実
施の形態とについては、当業者に実施可能な理解が得ら
れるよう、以下の実施例で明確かつ十分に説明する。 [積層型アクチュエータ] [実施例1] (実施例1の構成)本発明の実施例1としての積層型ア
クチュエータは、図1に示すように、六枚の圧電ユニモ
ルフ1A〜1Fが、隣接する同圧電ユニモルフと互いに
対向または背向して同軸的に積層されて構成されてい
る。圧電素子としての各圧電ユニモルフ1A〜1Fはい
ずれも同一の構成であるので、代表して一枚の圧電ユニ
モルフ1の構成について以下に説明する。
【0021】圧電ユニモルフ1は、図2(a)〜(b)
に示すように、セラミック製の弾性板2と、円盤面と鉛
直方向に分極したPZT製の円盤状の圧電板4と、銀ペ
ーストが固化された裏面電極31および表面電極32と
から構成されている。弾性板2は、ある程度のバネ弾性
を有する一定の厚さの円盤状の薄板である円盤部21
と、円盤部21の外周部から一方の側へ突出したリング
状の外周当接部22とが、一体的に形成されて構成され
ている。外周当接部22は、中空円筒状の形状をしてお
り、両端面は互いに並行で平坦であるが、突出している
側の端面には互いに反対側の位置に二つの溝220が半
径方向に形成されている。これらの溝220は、後述の
ように、裏面電極31および表面電極32にそれぞれ導
通するリード線L1,L2(図1参照)を通すために形
成されている。なお、外周当接部22の内周面と同内周
面に面した円盤部21の表面とにより、弾性板2の一方
の側には浅い円盤状の開放空間を形成する凹部20が形
成されている。
【0022】圧電板4は、一方の表面が表面電極32に
より覆われている円盤状のPZTの薄板であり、その直
径は外周当接部22の内径よりもやや小さく、外周当接
部22の内周面との間に所定の間隙gを空けて配設され
ている。圧電板4は、前述の弾性板2の円盤部21の凹
部20の側の表面に、同表面全体を覆う裏面電極31に
よって接合されている。
【0023】再び図1に示すように、以上の構成の圧電
ユニモルフ1A〜1Fが六枚、溝220の位置を合わせ
て外周当接部22の端面同士を当接させて対向すること
と、弾性板2の円盤部21の他方の面同士を当接させて
背向することとを、交互に繰り返して積層されて、本実
施例の積層型圧電アクチュエータは構成されている。リ
ード線L1は、全ての圧電ユニモルフ1A〜1Fの裏面
電極31に接続されており、リード線L2は、全ての圧
電ユニモルフ1A〜1Fの表面電極32に接続されてい
る。なお、リード線L1,L2は細い裸銅線または裸銀
線であり、それぞれ裏面電極31および表面電極32に
導電性の接着剤で接合されている。
【0024】そこで、図3に示すように、リード線L
1,L2をそれぞれ介して裏面電極31と表面電極32
との間に電圧を印加すると、圧電板4が圧電効果により
面内方向に収縮し、弾性板2は凹部20の深さを増す方
向に曲率を持って変形する。その結果、両端の圧電ユニ
モルフ1Aの中央部と圧電ユニモルフ1Fの中央部との
距離は増大し、本実施例の積層型圧電アクチュエータは
軸長方向に伸張作用を発揮する。
【0025】なお、本実施例の積層型圧電アクチュエー
タでは、外周当接部22の突出側の端面に接する外周面
で互いに対向する圧電ユニモルフ1Aと1Bと、1Cと
1Dと、1Eと1Fとが、接着剤で接合されていること
が望ましい。同様に、圧電ユニモルフ1Bと1Cと、1
Dと1Eとが、弾性板2の中央部のみで互いに接着され
ていることが、積層型アクチュエータの積層形状を保つ
上で望ましい。
【0026】また、本実施例の積層型圧電アクチュエー
タの使用に際しては、リード線L1,L2の入る溝22
0が軸長方向に形成されており、内周面が絶縁性である
シリンダに積層型アクチュエータ全体を収容して使用す
ることが望ましい。 (実施例1の製造方法)弾性板2は、セラミックの粘土
状の原材料を型に入れて成形した後、乾燥および焼成し
て製造される。必要があれば、円盤部21の両面または
片面は、研摩されて精密に仕上げられる。
【0027】圧電板4の片面には、銀ペーストを焼成し
た表面電極32が薄い平板状の圧電板4に予め形成され
ており、しかる後にレーザ加工等の手段で仕上がり直径
の円盤状に切り出されて成形される。圧電板4は、弾性
板2の凹部20の底面全体に塗布された銀ペーストの上
に、弾性板2と同軸に載せられた状態で、再び銀ペース
トの焼成により弾性板2の円盤部21に接合される。こ
の銀ペーストは焼成されて裏面電極31を形成する。な
お、銀ペーストの焼成によらず、銀の粉末を多量に含む
エポキシ系接着剤等の熱硬化性樹脂のペーストで、裏面
電極31および表面電極32は形成されても良い。
【0028】しかる後、導電性接着剤を先端に付けた細
い銅の裸線を裏面電極31に接合してリード線L1と
し、同じく導電性接着剤を先端に付けた細い銅の裸線を
表面電極32に接合してリード線L2とする。こうして
各圧電ユニモルフ1A〜1Fが製造されたら、弾性板2
の溝220の位置を合わせて各圧電ユニモルフ1A〜1
Fは積層され、各リード線L1,L2がそれぞれハンダ
付けで互いに接続される。この際、リード線L1,L2
には、図3に示すように積層型アクチュエータが伸張し
ても断線しないだけの緩みを持たせておく。
【0029】以上のようにして、本実施例の積層型圧電
アクチュエータは完成する。 (実施例1の作用効果)本実施例の積層型アクチュエー
タの構成および製造方法は以上のようであるので、本実
施例の積層型圧電アクチュエータは以下のような作用効
果を発揮する。すなわち本実施例では、円盤部21と外
周当接部22とが一体に形成されている弾性板2の表面
に、裏面電極31および表面電極32とに挟持された圧
電板4が接合されて、各圧電ユニモルフ1A〜1Fが構
成されている。そして、各圧電ユニモルフ1A〜1Fが
互いに対向または背向して同軸的に積層されているの
で、圧電ユニモルフ1A〜1Fの積層枚数分だけの大き
な伸張変位を発揮することができる積層型アクチュエー
タが構成される。
【0030】この積層作業に際して、リード線L1,L
2の配線等の必要は生じても、従来技術のような外周連
結部材や内周連結部材などの配設および接合などの組立
作業は生じない。それゆえ、本実施例では組立作業の必
要性から派生する小型化の限界が生じないので、極めて
小さな圧電ユニモルフ1A〜1Fを積層して超小型の積
層型アクチュエータを構成することが可能になる。
【0031】したがって本実施例によれば、組立作業を
要さずに超小型の圧電ユニモルフ1A〜1Fが積層され
て積層型アクチュエータが構成されるので、従来技術に
比較して極めて小さい積層型アクチュエータを提供する
ことができるという効果がある。 (実施例1の変形態様1)本実施例の変形態様1とし
て、弾性板2がステンレス鋼やアルミニウム合金などの
型鍛造で形成されている圧電ユニモルフが同様に積層さ
れた積層型アクチュエータの実施が可能である。
【0032】この際、弾性板2が導電性であるので、各
圧電ユニモルフの表面電極32を互いに導通するリード
線L2には、エナメル線等の被覆導線の使用が短絡の防
止上望ましい。また、弾性板2が導電性であるので、各
圧電ユニモルフの弾性板2間の導通が導電性接着剤など
で確保されれば、リード線L1を廃することが可能にな
る。その結果、配線の工数が低減され、リード線L1の
断線の可能性がなくなる分だけ信頼性が向上する。
【0033】(実施例1の変形態様2)本実施例の変形
態様2として、弾性板2がステンレス鋼やアルミニウム
合金などの金属材料からなり切削または研摩などの機械
加工により形成されている、圧電ユニモルフが同様に積
層された積層型アクチュエータの実施が可能である。本
変形態様でも、リード線L1,L2に関する変更点は、
前述の変形態様1と同様である。
【0034】(実施例1の変形態様3)本実施例の変形
態様3として、図4に示すように、弾性板2が金属また
は半導体からなり、その凹部20が等方性エッチングに
より形成されている圧電ユニモルフが同様に積層されて
いる積層型アクチュエータの実施も可能である。また、
半導体の異方性エッチングや、光線によるエッチングな
どの技術によれば、凹部20の隅部にアール(曲面)が
ほとんど形成されずに弾性板2を成形することが可能に
なる。
【0035】なお、本変形態様のように弾性板2が金属
または半導体からなる場合には、酸化膜形成などの表面
処理をして表面を絶縁性としてもよい。 [実施例2] (実施例2の構成)本発明の実施例2としての積層型ア
クチュエータは、図5に示すように、六枚の圧電ユニモ
ルフ1A〜1Fが、隣接する同圧電ユニモルフと互いに
対向または背向して同軸的に積層されて構成されてい
る。圧電素子としての各圧電ユニモルフ1A〜1Fはい
ずれも同一の構成であるので、代表して一枚の圧電ユニ
モルフ1の構成について以下に説明する。
【0036】圧電ユニモルフ1は、図6(a)〜(c)
に示すように、セラミック製の弾性板2と、円盤面と鉛
直方向に分極したPZT製の円盤状の圧電板4と、銀ペ
ーストが固化された裏面電極31および表面電極32と
から構成されている。この点では本実施例の積層型圧電
アクチュエータは前述の実施例1と同様であり、実施例
1の積層型アクチュエータと異なっている点は弾性板2
の形状だけである。
【0037】すなわち、弾性板2は実施例1のそれとほ
ぼ同一の形状をしているが、外周当接部22の突出方向
と背向する方向に円盤部21の中央部から中央当接部2
3が突出している点だけが実施例1と異なっている。中
央当接部23は、所定の直径および厚さの円筒体形状を
しており、突出側の端面は平面であって、再び図5に示
すように同端面で隣接する圧電ユニモルフの同一部分と
当接している。
【0038】なお、本実施例の積層型圧電アクチュエー
タは、実施例1と同様の製造方法で製造することが可能
である。 (実施例2の作用効果)本実施例の積層型圧電アクチュ
エータは、図7に示すように実施例1と同様に伸張作用
を発揮しうるほか、収縮作用をも発揮しうるという効果
がある。すなわち、中央当接部23の存在により互いに
背向している圧電ユニモルフ1Bおよび1Cと1Cおよ
び1Eとの間で、外周部に間隔が開いているので、逆電
圧をかけることにより同間隔を狭めて収縮作用を発揮す
ることができる。
【0039】(実施例2の各種変形態様)本実施例の積
層型圧電アクチュエータについても、実施例1に対する
その変形態様1〜3と同様な変形態様の実施が可能であ
り、ほぼ同様な作用効果が得られる。 [実施例3] (実施例3の構成)本発明の実施例3としての積層型ア
クチュエータは、図8に示すように、五枚の圧電ユニモ
ルフ1A〜1Eが、全て同一方向を向き同軸的に積層さ
れて構成されている。圧電素子としての各圧電ユニモル
フ1A〜1Eはいずれも同一の構成であるので、代表し
て一枚の圧電ユニモルフ1の構成について以下に説明す
る。
【0040】圧電ユニモルフ1は、図9(a)〜(b)
に示すように、セラミック製の弾性板2と、円盤面と鉛
直方向に分極したPZT製の円盤状の圧電板4と、銀ペ
ーストが固化された裏面電極31および表面電極32と
から構成されている。この点では本実施例の積層型圧電
アクチュエータは前述の実施例1と同様であり、実施例
1の積層型アクチュエータと異なっている主要な点は、
弾性板2の形状だけである。
【0041】すなわち、弾性板2は実施例1のそれとほ
ぼ同一の形状をしているが、外周当接部22の突出方向
と同一の方向に円盤部21の中央部から中央当接部23
が突出している点が実施例1と異なっている。中央当接
部23は、外周当接部22の厚さと等しい厚さの円筒体
形状をしており、突出側の端面は平面であって外周当接
部22の端面と同一面内にある。中央当接部23は、弾
性板2の一部として弾性板2と一体的に同一の材料で形
成されている。
【0042】中央当接部23の存在に伴い、裏面電極3
1および表面電極32と圧電板4との中央部には貫通孔
が形成されており、同貫通孔に中央当接部23は挿置さ
れている。各圧電ユニモルフ1A〜1Eは、再び図8に
示すように、それぞれ外周当接部22および中央当接部
23で互いに当接し、同一の方向を向いて積層されて本
実施例の積層型アクチュエータを構成している。この際
のリード線L1,L2の構成に関しては、実施例1のリ
ード線L1,L2の構成とほぼ同様である。ただし、実
施例1ほどのリード線L1,L2の緩みは必要とされな
い。
【0043】なお、本実施例の圧電ユニモルフ1A〜1
Eおよび積層型圧電アクチュエータは、実施例1と同様
の製造方法で製造することが可能である。なお、本実施
例の積層型圧電アクチュエータを使用する際には、熱収
縮性フィルムでできたパイプ等で外周面を包んでおく
と、積層構造の保持とリード線L1,L2の短絡防止に
なり、取り扱いが容易になる。
【0044】(実施例3の作用効果)本実施例の積層型
アクチュエータでは、各圧電ユニモルフ1A〜1Eが、
外周当接部22と厚さが等しい中央当接部23をも有
し、それぞれ外周当接部22および中央当接部23で互
いに当接して同一方向に積層されている。それゆえ、所
定の電圧が印加されると、図10に示すように変形し、
これらの圧電ユニモルフ1A〜1Eの積層枚数分(五枚
分)の発生力が得られる。ただし、最大変位量は各圧電
ユニモルフ1A〜1Eの一枚と同一である。
【0045】したがって本実施例の積層型アクチュエー
タによれば、実施例1および実施例2とは異なり、発生
力が圧電素子の積層枚数分だけ大きくなるという効果が
ある。また、実施例2と同様に逆電圧をかけることによ
って積層型アクチュエータの中央部を逆方向に変位させ
ることも可能であり、この場合にも同様に積層枚数分の
発生力が得られるという効果がある。
【0046】(実施例3の各種変形態様)本実施例の積
層型圧電アクチュエータについても、実施例1に対する
その変形態様1〜3と同様な変形態様の実施が可能であ
り、ほぼ同様な作用効果が得られる。 [実施例4] (実施例4の構成)本発明の実施例4としての積層型ア
クチュエータは、図11に示すように、四枚の圧電バイ
モルフ1A〜1Dが同軸に積層されて構成されている。
各圧電バイモルフ1はいずれも同一の構成であるので、
そのうち一つを代表的な圧電バイモルフ1として、その
構成を以下に説明する。
【0047】圧電バイモルフ1は、図12(a)〜
(b)に示すように、前述の実施例3の圧電ユニモルフ
1(図9参照)が二枚、弾性板2の円盤部21を共有し
て互いに背向して接合され一体化しているような形状を
している。すなわち、本実施例の積層型圧電アクチュエ
ータを構成する圧電バイモルフ1は、両面に一対の外周
当接部22および中央当接部23と圧電板4等とを有す
る。
【0048】より詳細には、本実施例の圧電バイモルフ
1は実施例3の圧電ユニモルフ1と比べて以下の点が異
なっている。第1に圧電バイモルフ1は、圧電板4の円
盤部21の外周部から両方の側に突出し、円盤部21と
一体的に形成されているリング状の表裏一対の外周当接
部22を有する。同様に圧電バイモルフ1は、圧電板4
の円盤部21の中央部から各外周当接部22の厚さと等
しい厚さで両方の側に突出し、円盤部21と一体的に形
成されている表裏一対の中央当接部23を有する。
【0049】第2に圧電バイモルフ1は、円盤部21の
両側の表面に接合された表裏一対の圧電板4と、各圧電
板4をそれぞれ円盤部21に接合する表裏一対の裏面電
極31と、各圧電板4の表面をそれぞれ覆う表裏一対の
導電性の表面電極32とを有する。リード線L1,L2
についても、前述の実施例3に準ずる。ただし、裏面電
極31に導通しているリード線L1については共通と
し、二つの表面電極32に導通するリード線は二つに分
けてリード線L2’,L2”(図略)としてもよい。こ
うすれば、それぞれの圧電板4の分極方向に合わせて、
分極方向と同方向には強電界を印加し、分極方向と逆方
向には分極劣化を起こさない程度の電圧を印加すること
により、圧電バイモルフ1の能力を最大限に引き出すこ
とが可能になる。また、分極劣化や分極反転を起こして
しまった場合にも、分極劣化や分極反転が生じている側
の圧電板4だけに選択的に強電界をかけることにより、
再分極させることが可能である。
【0050】以上のように構成されている四枚の圧電バ
イモルフ1A〜1Dは、再び図11に示すように、それ
ぞれ表裏一対の外周当接部22の端面と表裏一対の中央
当接部23の端面とで互いに当接して積層され、本実施
例の積層型圧電アクチュエータを構成する。なお、本実
施例の圧電バイモルフ1A〜1Dは、実施例1と同様の
製造方法で製造することができる。また、本実施例の積
層型圧電アクチュエータを使用する際には、熱収縮性フ
ィルムでできたパイプ等で外周面を包んでおくと、積層
構造の保持とリード線の短絡防止になり、取り扱いが容
易になる。あるいは、外周当接部22および中央当接部
23のそれぞれの端面同士を、互いに接着してしまって
も良い。
【0051】(実施例4の作用効果)本実施例では、各
圧電バイモルフ1A〜1Dの弾性板2の両面にそれぞれ
中央当接部23および外周当接部22が形成されてお
り、弾性板2のリング状の薄板部分(円盤部21)の両
面にそれぞれ圧電板4が接合されている。それゆえ、実
施例3と比較して、圧電バイモルフ1A〜1Dが積層さ
れた積層型アクチュエータの発生力がいっそう大きくな
る。そればかりではなく、本実施例の積層型アクチュエ
ータの外周部に対して内周部が変位するにあたり、両方
向に対して等分に変位および力を発生させることができ
る。
【0052】したがって本実施例の積層型アクチュエー
タによれば、実施例3の効果に加えて、発生力がいっそ
う大きくなるばかりではなく、外周部に対して内周部が
変位するにあたり両方向に対して等分に変位および力を
発生させることが可能になるという効果がある。 (実施例4の各種変形態様)本実施例の積層型圧電アク
チュエータについても、実施例1に対するその変形態様
1〜3と同様な変形態様の実施が可能であり、ほぼ同様
な作用効果が得られる。
【0053】[実施例5]本発明の実施例5としての積
層型アクチュエータは、図13(a)〜(b)に示すよ
うに、五枚の圧電ユニモルフ1A〜1Eが同一方向に積
層されて構成されている点では、前述の実施例3(図8
参照)と同様である。また、各圧電ユニモルフ1A〜1
Eの構成も、実施例3の圧電ユニモルフの構成とほぼ同
様である。ただし、実施例3とは異なってリード線L
1,L2がなく、代わりに導電性ペーストから形成され
ている接続配線51,52が配設されている。
【0054】すなわち、本実施例の圧電ユニモルフ1
は、図14(a)〜(c)に示すように、銀の粉末が多
量に含まれたエポキシ系接着剤からなる導電性ペースト
が固化されて形成された第1接続配線51および第2接
続配線52を有する。第1接続配線51は、図14
(b)に示すように、一端が裏面電極31に接続してお
り、外周当接部22の一部(図中左端部)の上下両端面
の一部と外周面の一部とを覆って、連続した帯状ないし
テープ状に一体的に形成されている。同様に、第2接続
配線52は、図14(c)に示すように、一端が表面電
極32に接続しており、外周当接部22の他の一部(図
中右端部)の上下両端面の一部と外周面の一部とを覆っ
て、連続した帯状ないしテープ状に一体的に形成されて
いる。
【0055】なお、再び図14(b)に示すように、第
1接続配線51と表面電極32との間には適正な間隔g
が開いていて、両者の間の短絡は防止されている。同様
に、図14(c)に示すように、第2接続配線52と裏
面電極31との間にも適正な間隔gが開いていて、両者
の間の短絡は防止されている。第2接続配線52と裏面
電極31との間の短絡を防止するために、図15に示す
ように、裏面電極31には切り欠きcが形成されてい
る。
【0056】各圧電ユニモルフ1A〜1Eが積層されて
積層型アクチュエータが構成される際には、各接続配線
51,52の位置を合わせてそれぞれ互いに隣接する圧
電ユニモルフの各接続配線51,52と当接するように
向きを合わせて積層される。それゆえ、全ての第1接続
配線51は互いに導通しており、同様に全ての第2接続
配線52も互いに導通しているので、各接続配線51,
52の一部に印加電圧を与える端子等を接続すれば、実
施例3と同様に機能する積層型アクチュエータが得られ
る。
【0057】(実施例5の作用効果)本実施例の積層型
アクチュエータでは、再び図13(a)〜(b)に示す
ように、各圧電ユニモルフ1A〜1Eは裏面電極31に
導通している第1接続配線51と表面電極32に導通し
ている第2接続配線52とを有する。そして、両接続配
線51,52は、それぞれ外周当接部22の上下両端面
の互いに反対側の一部を帯状に覆っている。それゆえ、
圧電ユニモルフ1A〜1Eを積層して積層型アクチュエ
ータを構成するにあたり、両接続配線51,52の位置
を隣り合う圧電ユニモルフ1A〜1Eと合わせて積層さ
れれば、両接続配線51,52はそれぞれ互いに隣接す
る圧電ユニモルフ1A〜1Eの両接続配線51,52と
当接する。その結果、互いに隣接する圧電ユニモルフ1
A〜1Eの両接続配線51,52がそれぞれ互いに導通
するので、各圧電ユニモルフ1A〜1Eの全ての裏面電
極31同士と表面電極32同士とがそれぞれ互いに導通
するに至る。
【0058】したがって本実施例によればさらに、複数
個の圧電ユニモルフ1A〜1Eを積層して積層型アクチ
ュエータを構成するにあたり、組立作業ばかりではなく
配線作業さえも必要とされなくなる。その結果、圧電ユ
ニモルフ1A〜1Eの積層に要する作業工数が低減され
てコストダウンになるばかりではなく、配線作業による
小型化に対する制約もなくなるので、圧電ユニモルフ1
A〜1Eおよび積層型アクチュエータのよりいっそうの
小型化が可能になるという効果がある。
【0059】(実施例5の各種変形態様)本実施例の積
層型圧電アクチュエータについても、実施例1に対する
その変形態様1〜3と同様な変形態様の実施が可能であ
り、ほぼ同様な作用効果が得られる。 [実施例6] (実施例6の構成)本発明の実施例6としての積層型ア
クチュエータは、図16に示すように、実施例2(図5
参照)とほぼ同様な構成であるが、実施例3に対する実
施例5のように、リード線L1,L2に代えて接続配線
51,52が形成されている。
【0060】すなわち、図17(a)〜(c)に示すよ
うに、第1接続配線51および第2接続配線52は、裏
面電極31および表面電極32にそれぞれ一端が接続さ
れている。そして第1接続配線51および第2接続配線
52は、外周当接部22から外周当接部22に背向して
突出している中央当接部23の外周面にまで連続して配
設されている。すなわち、第1接続配線51および第2
接続配線52の他端は、それぞれ中央当接部23の端面
に接する部分にまで延在している。再び図16に示すよ
うに、第1接続配線51および第2接続配線52は、中
央当接部23の端面が互いに当接する部分で、隣接する
圧電ユニモルフ1A〜1Eの第1接続配線51および第
2接続配線52にそれぞれ接続されている。中央当接部
23の端面の当接部に接する外周部での両接続配線5
1,52のそれぞれの接続部には、同端面の接着後に導
電性ペーストが上塗りされており、確実な接続がなされ
ている。それゆえ、全ての第1接続配線51は互いに導
通しており、同様に全ての第2接続配線52も互いに導
通しているので、各接続配線51,52の一部に印加電
圧を与える端子等を接続すれば、実施例2と同様に機能
する積層型アクチュエータが得られる。
【0061】なお、前述の実施例5(図15参照)と同
様に、本実施例の圧電ユニモルフ1A〜1Eの裏面電極
31にも、図18に示すように切り欠きcが形成されて
短絡が防止されている。 (実施例6の作用効果)本実施例によっても、実施例5
と同様に、複数個の圧電ユニモルフ1A〜1Fを積層し
て積層型アクチュエータを構成するにあたり、組立作業
ばかりではなくリード線L1,L2の配線作業さえも必
要とされなくなる。その結果、圧電ユニモルフ1A〜1
Fの積層に要する作業工数が低減されてコストダウンに
なるばかりではなく、配線作業による小型化に対する制
約もなくなるので、圧電ユニモルフ1A〜1Fおよび積
層型アクチュエータのよりいっそうの小型化が可能にな
るという効果がある。
【0062】(実施例6の各種変形態様)本実施例の積
層型圧電アクチュエータについても、実施例1に対する
その変形態様1〜3と同様な変形態様の実施が可能であ
り、ほぼ同様な作用効果が得られる。 [実施例7] (実施例7の構成)本発明の実施例7としての積層型ア
クチュエータは、図19に示すように、実施例4(図1
1参照)とほぼ同様な構成であるが、実施例3に対する
実施例5のように、リード線L1,L2に代えて接続配
線51,52が形成されている。
【0063】すなわち、図20(a)〜(b)に示すよ
うに、第1接続配線51および第2接続配線52は、裏
面電極31および表面電極32にそれぞれ両端が接続さ
れている。そして第1接続配線51および第2接続配線
52は、外周当接部22の上下両端面および外周面の一
部を覆って連続して配設されている。換言すれば、第1
接続配線51および第2接続配線52の中間部は、それ
ぞれ外周当接部22の上下両端面に接する部分にも延在
している。
【0064】再び図19に示すように、第1接続配線5
1および第2接続配線52は、外周当接部22の端面が
互いに当接する部分で、隣接する圧電バイモルフ1A〜
1Eの第1接続配線51および第2接続配線52にそれ
ぞれ接続されている。それゆえ、全ての第1接続配線5
1は互いに導通しており、同様に全ての第2接続配線5
2も互いに導通しているので、各接続配線51,52の
一部に印加電圧を与える端子等をそれぞれ接続すれば、
実施例4と同様に機能する積層型アクチュエータが得ら
れる。
【0065】なお、前述の実施例5(図15参照)と同
様に、本実施例の圧電バイモルフ1A〜1Eの両裏面電
極31にも、図21に示すようにそれぞれ切り欠きcが
形成されて短絡が防止されている。 (実施例7の作用効果)本実施例によっても、実施例5
と同様に、複数個の圧電バイモルフ1A〜1Fを積層し
て積層型アクチュエータを構成するにあたり、組立作業
ばかりではなくリード線L1,L2の配線作業さえも必
要とされなくなる。その結果、圧電バイモルフ1A〜1
Eの積層に要する作業工数が低減されてコストダウンに
なるばかりではなく、配線作業による小型化に対する制
約もなくなるので、圧電バイモルフ1A〜1Eおよび積
層型アクチュエータのよりいっそうの小型化が可能にな
るという効果がある。
【0066】(実施例7の各種変形態様)本実施例の積
層型圧電アクチュエータについても、実施例1に対する
その変形態様1〜3と同様な変形態様の実施が可能であ
り、ほぼ同様な作用効果が得られる。 [実施例8] (実施例8の構成)本発明の実施例8としての積層型ア
クチュエータは、図22に示すように、外周当接部22
および中央当接部23を有する圧電ユニモルフ1A〜1
Eが五枚、同一方向に積層されて構成されている。それ
ゆえ、本実施例の積層型アクチュエータの構成は、実施
例5の構成(図13参照)に同様な部分が多いが、接続
配線51,52の構成が実施例5とは異なっている。
【0067】すなわち、本実施例の圧電ユニモルフ1で
は、図23(a)〜(c)および図24に示すように、
外周当接部22に一端側から他端側へ連通する貫通孔8
が、中央部を挟んで対向する位置に三つずつ形成されて
いる。そして、第1接続配線51および第2接続配線5
2は、それぞれ三つ一組の異なる貫通孔8を通じて外周
当接部22の一端側を覆う部分と他端側を覆う部分とが
導通している。
【0068】より詳しくは、接続配線51,52の一部
として、貫通孔8内にそれぞれ導電性ペーストから形成
された孔内配線61,62が配設されている。そして、
外周当接部22の上端面には、再び図22(a)に示す
ように、各孔内配線61,62を三つ一組に連絡して導
通する連絡配線7が、それぞれ接続配線51,52の一
部として導電性ペーストから形成されている。
【0069】それゆえ、接続配線51,52は、弾性板
2の外周当接部22の外周面すなわち圧電ユニモルフ1
の外周面に全く表出することがなく、各圧電ユニモルフ
1A〜1Eを積層した積層型アクチュエータに内蔵され
る。なお、各圧電ユニモルフ1A〜1Eを積層して積層
型アクチュエータを構成するにあたっては、各接続配線
51,52の位置を互いに合わせて積層され、各接続配
線51,52はそれぞれ互いに導通するに至る。
【0070】なお、積層時ないし積層後に接着剤で圧電
ユニモルフ1A〜1Eを相互に固定しても良い。あるい
は、合成樹脂ないし熱収縮フィルムで本実施例の積層型
アクチュエータの外周面を覆って圧電ユニモルフ1A〜
1Eを相互に固定しても良い。これらの処置により、本
実施例の積層型アクチュエータの取り扱いが容易になる
とともに、短絡が防止されて信頼性が向上する。他の実
施例の積層型アクチュエータの中にも、これらの処置が
可能なものがある。
【0071】(実施例8の作用効果)本実施例では、各
圧電ユニモルフ1A〜1Eの第1接続配線51および第
2接続配線52において、弾性板2の外周当接部22に
形成されているそれぞれ異なる貫通孔8を通じてそれぞ
れ孔内配線61,62が形成されている。それゆえ、圧
電ユニモルフ1B〜1Eの外周当接部22の上端側を覆
う連絡配線7等と、隣接する圧電ユニモルフ1A〜1D
の外周当接部22の下端側に表出している孔内配線6
1,62の端面とが当接して、互いに導通している。そ
の結果、両接続配線51,52の一部が各圧電ユニモル
フ1A〜1Eの外周面に露出することがなくなり、積層
型アクチュエータを収容する容器等との間で短絡するこ
とが防止される。
【0072】したがって本実施例によれば、前述の実施
例5の効果に加えて、積層型アクチュエータを収容する
容器等との間で短絡することが防止されるので、信頼性
がより向上するという効果がある。 (実施例8の各種変形態様)本実施例の積層型圧電アク
チュエータについても、実施例1に対するその変形態様
1〜3と同様な変形態様の実施が可能であり、ほぼ同様
な作用効果が得られる。
【0073】[実施例9] (実施例9の構成)本発明の実施例9としての積層型ア
クチュエータは、図25に示すように、五枚の圧電バイ
モルフ1A〜1Eが同軸に積層されて構成されている。
本実施例の積層型アクチュエータは、実施例5(図13
参照)に対する実施例8(図22参照)のように、実施
例7(図19参照)の両接続配線51,52を内蔵した
ものである。
【0074】すなわち、本実施例の圧電ユニモルフ1で
は、図26(a)〜(b)および図27に示すように、
上下両側の外周当接部22に一端側から他端側へ連通す
る貫通孔8が、中央部を挟んで対向する位置に三つずつ
形成されている。そして、第1接続配線51および第2
接続配線52は、それぞれ三つ一組の異なる貫通孔8を
通じて外周当接部22の上端側を覆う部分と下端側を覆
う部分とが導通している。
【0075】より詳しくは、接続配線51,52の一部
として、貫通孔8の中に、それぞれ導電性ペーストから
形成された孔内配線61,62が配設されている。そし
て、外周当接部22の上端面および下端面には、再び図
26(a)〜(b)に示すように、各孔内配線61,6
2を三つ一組に連絡して導通する連絡配線7が、それぞ
れ接続配線51,52の一部として導電性ペーストから
形成されている。
【0076】それゆえ、接続配線51,52は、弾性板
2の外周当接部22の外周面すなわち圧電バイモルフ1
の外周面に全く表出することがなく、各圧電バイモルフ
1A〜1Eを積層した積層型アクチュエータに内蔵され
る。なお、各圧電バイモルフ1A〜1Eを積層して積層
型アクチュエータを構成するにあたっては、各接続配線
51,52の位置を互いに合わせて積層され、各接続配
線51,52はそれぞれ互いに導通するに至る。
【0077】(実施例9の作用効果)本実施例では、前
述の実施例8と同様に、各圧電バイモルフ1A〜1Eの
各接続配線51,52において、弾性板2の外周当接部
22に形成されているそれぞれ異なる貫通孔8を通じて
それぞれ孔内配線61,62が形成されている。それゆ
え、互いに隣り合う圧電バイモルフ1B〜1Eの外周当
接部22の上下両端面の一部を覆う連絡配線7が、それ
ぞれ互いに当接して導通している。その結果、両接続配
線51,52の一部が各圧電バイモルフ1A〜1Eの外
周面に露出することがなくなり、積層型アクチュエータ
を収容する容器等との間で短絡することが防止される。
【0078】したがって本実施例によれば、前述の実施
例7の効果に加えて、積層型アクチュエータを収容する
容器等との間で短絡することが防止されるので、信頼性
がより向上するという効果がある。 (実施例9の各種変形態様)本実施例の積層型圧電アク
チュエータについても、実施例1に対するその変形態様
1〜3と同様な変形態様の実施が可能であり、ほぼ同様
な作用効果が得られる。
【0079】[圧電素子の製造方法] [実施例10] (実施例10の積層型アクチュエータ)本発明の実施例
10としての積層型アクチュエータは、図28に示すよ
うに、五枚の圧電ユニモルフ1A〜1Eが積層されて構
成されており、その構成は前述の実施例8の積層型アク
チュエータの構成とよく似ている。それゆえ、実施例8
と同様の作用効果が得られるほか、後述するように極め
て小型に形成されているという効果がある。
【0080】ただし、各圧電ユニモルフ1A〜1Eの弾
性板2が、半導体であるシリコン結晶から構成されてお
り、全ての貫通孔8の内周面を含む全ての表面が絶縁性
の酸化膜に覆われている点が、実施例8と大きく異なっ
ている。また、裏面電極31と接続配線51とが一体形
成されており、同様に表面電極32と接続配線52とが
一体形成されている点も、実施例8と異なっている。さ
らに、圧電板4が、外周当接部22の内周面との間に間
隙がなく、同様に中央当接部23の外周面との間とも間
隙なしに形成されている点も、実施例8と異なる。
【0081】これらの実施例8との相違点は、以下に説
明する圧電ユニモルフ1の製造方法に従って各圧電ユニ
モルフ1A〜1Eが製造されていることに起因してい
る。 (実施例10の製造方法の概要)本発明の実施例10と
しての圧電ユニモルフ1の製造方法は、上記積層型アク
チュエータを構成する圧電ユニモルフ1A〜1Eを製造
する方法であって、エッチング工程と圧電板接合工程と
配線工程とを有する。
【0082】先ず、エッチング工程は、シリコンウエハ
から切り出された円盤状の素材に、リング状の外周部と
中央部とを残してエッチングを施す工程である。同工程
では、リング状の外周部と中央部との間にリング状に凹
部20を形成して、薄板からなる円盤部21と、円盤部
21の外周部から突出した外周当接部22と、円盤部2
1の中央部から突出した中央当接部21とが一体的に形
成される。
【0083】次に、圧電板接合工程は、円盤部21の凹
部20側の表面に、導電性の裏面電極31および表面電
極32に挟持されたリング状のPZTからなる圧電板4
を接合する工程である。この工程では、結果として裏面
電極31、圧電板4および表面電極32が弾性板2の円
盤部21に接合されて形成されれば良いものとし、接合
ないし形成の順番は問われないものとする。
【0084】また、配線工程は、裏面電極31および表
面電極32にそれぞれ接続配線51,52を接続する工
程であるが、裏面電極31と接続配線51とは同時に形
成されても良く、同様に表面電極32と接続配線52と
は同時に形成されても良い。それゆえ、前述の圧電板接
合工程とこの配線工程とは、並行してあるいは一部重複
して施される。
【0085】最後に、以上のようにして製造された圧電
ユニモルフ1A〜1Eが、接続配線51,52の位置を
それぞれ合わせて積層され、上記積層型アクチュエータ
が完成する。なお、圧電ユニモルフ1A〜1Eの積層
後、上記積層型アクチュエータの外周面に熱硬化性樹脂
のペースト等を塗布して樹脂膜を形成すると、各圧電ユ
ニモルフ1A〜1Eが一体に接合されて取り扱いが容易
になる。また、上面をも同じ樹脂膜で覆うと、水分の浸
入等による短絡が防止されるので、信頼性が向上する。
【0086】(実施例10の製造方法の作用効果)本実
施例の圧電ユニモルフ1の製造方法では、エッチング工
程において、シリコンの円盤がエッチング処理されて、
円盤部21、外周当接部22および中央当接部23から
なる弾性板2が一体的に形成される。弾性板2は、圧電
板接合工程で裏面電極31、圧電板4および裏面電極3
1が接合され、裏面電極31および表面電極32の形成
と同時に配線工程で接続配線51,52がそれぞれ形成
される。すると、そのまま積層するだけで前述の積層型
アクチュエータを構成することができる圧電ユニモルフ
1が製造される。以上のように、型鍛造や研削等の機械
加工を必要とせずに弾性板2が形成されるので、極めて
小型な圧電ユニモルフ1を製造することが可能になる。
【0087】したがって本実施例の圧電ユニモルフ1の
製造方法によれば、複数個の積層により前述の積層型ア
クチュエータを構成しうる超小型の圧電ユニモルフ1を
製造することができるという効果がある。 (実施例10の製造方法の詳細)第1に、エッチング工
程が以下のようにして施される。
【0088】先ず素材としては、所定の寸法のシリコン
結晶の円盤であるシリコン素材Sが使用され、熱酸化処
理がシリコン素材Sに施されて、図29(a)〜(b)
に示すように、シリコン素材Sの全表面が絶縁性の薄い
酸化膜Xで覆われる。次に、酸化膜Xで覆われたシリコ
ン素材Sの全表面にレジストを塗布し、図30(a)〜
(b)に示すように、さらにレジストRの膜で包み込
む。その上で露光によるレジストパターニングを施し、
図31(a)〜(b)に示すように、凹部20および貫
通孔8を形成する部分のレジストRを除去する。次に酸
化膜エッチングを施し、図32(a)〜(b)に示すよ
うに、酸化膜XをレジストRの形状に合わせて除去した
うえで、残りのレジストRも除去する。
【0089】しかる後、シリコンエッチングを施し、図
33(a)〜(b)に示すように、凹部20および左右
両側に三つずつの貫通孔8を形成してから、再び表面を
熱酸化処理して全表面を酸化膜Xで覆って次の工程に備
える。凹部20の形成により、円盤部21から突出した
外周当接部22および中央当接部23が形成され、弾性
板2が形成されるに至る。
【0090】第2に、圧電板接合工程および配線工程
が、以下のようにして施される。先ず、図34(a)〜
(b)に示すように、連絡配線7を含む第1接続配線5
1および裏面電極31が、金属厚膜成膜等の技術によっ
て導体膜として形成される。この際、貫通孔8内には金
属厚膜成膜等の技術により導体が充填されて、第1接続
配線51の一部としての孔内配線61が形成される。
【0091】次に、図35(a)〜(b)に示すよう
に、アブレーション成膜等の技術により、薄膜からなる
圧電板4が、弾性板2の凹部20を形成している円盤部
21の表面に一様な厚さでリング状に形成される。しか
る後、図36(a)〜(b)に示すように、表面電極3
2が前述の裏面電極31と同様にして圧電板4の表面に
形成され、並行して接続配線52も前述の接続配線51
と同様に形成される。この際、表面電極32が前述の接
続配線51と短絡しないように、マスキングにより接続
配線51に近接する表面電極32の一部に切り欠きcが
形成される。
【0092】最後に、両接続配線51,52の間に強電
圧が印加され、圧電板4の分極処理が行われる。以上で
圧電ユニモルフ1は完成するので、五個の圧電ユニモル
フ1A〜1Eを接続配線51,52の位置を合わせて同
一方向に積層すれば、前述の本実施例の積層型アクチュ
エータ(図28参照)が構成される。全ての圧電ユニモ
ルフ1A〜1Eの裏面電極31および表面電極32への
電圧印加は、同積層型アクチュエータの下端面に露出し
ている各接続配線51,52の孔内配線61,62にそ
れぞれ通電すればよい。なお、圧電板4の分極処理もこ
の際に一括して行っても良い。
【0093】また、積層型アクチュエータの外周面およ
び上面を絶縁性の樹脂で覆えば、積層されている圧電ユ
ニモルフ1A〜1Eの分解が防止されるとともに水分の
浸入等による短絡も防止され、取り扱いが容易になると
ともに信頼性が向上する。 (実施例10の変形態様1)本実施例の変形態様1とし
て、シリコン素材Sの両面からエッチング工程を含む各
工程を施し、圧電バイモルフを製造する圧電素子の製造
方法の実施が可能である。
【0094】(実施例10のその他の変形態様)その他
にも本実施例に使用した技術と同様の半導体加工技術を
駆使することにより、実施例5から実施例9に至る各種
の積層型アクチュエータを構成する圧電素子の製造が可
能である。 [実施例11] (実施例11の構成)本発明の実施例11としての圧電
ユニモルフ1の製造方法は、図37(a)に示すよう
に、一枚のシリコンウエハWから複数の圧電ユニモルフ
1を並行して製造する方法である。本実施例では、一枚
のシリコンウエハW上に七行七列で49個の圧電ユニモ
ルフ1が並行して製造される。
【0095】具体的な製造方法は、前述の実施例10の
製造方法に準ずるが、一度に七行七列の圧電ユニモルフ
1を並行して製造するためには、圧電ユニモルフ1にな
る各パートをシリコンウエハWから分離しないように保
持しておく必要がある。それゆえ、図37(b)に示す
ように、圧電ユニモルフ1になる円盤状の各パートの周
囲には、四方に貫通している切れ込みCが形成される
が、各切れ込みCの上下左右の間には、ブリッジ部Bが
残されてシリコンウエハWからの脱落が防止されてい
る。圧電ユニモルフ1になる円盤状の各パートと、その
間に残された略十字状の補強部Tとは、互いにブリッジ
部Bで連結されており、製造工程中のシリコンウエハW
を補強している。
【0096】各圧電ユニモルフ1が完成したら、ブリッ
ジ部Bはダイシングにより切り落とされて、独立した圧
電ユニモルフ1が49個得られる。 (実施例11の作用効果)本実施例の圧電ユニモルフ1
の製造方法では、弾性板2の材料となる平板は半導体の
シリコンウエハSであり、シリコンウエハWから49個
の複数の圧電ユニモルフ1が並行して製造される。すな
わち、ICなどの半導体素子の製造に適用可能な各種の
微細加工技術(熱酸化処理、露光レジストパターニン
グ、各種エッチング技術、真空蒸着やスパッタリングな
どの各種成膜技術等々)が駆使され、多数の圧電ユニモ
ルフ1が並行して一枚のシリコンウエハWから製造され
る。
【0097】したがって本実施例の圧電ユニモルフ1の
製造方法によれば、前述の実施例10の効果に加えて、
超小型の圧電ユニモルフ1が安価に大量生産できるよう
になるという効果がある。 (実施例1の各種変形態様)本実施例においても、前述
の実施例10に対するその変形態様の各種と同様に各種
変形態様が実施可能であり、種々の圧電ユニモルフ1お
よび圧電バイモルフ1の大量生産が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としての積層型アクチュエータの構
成を示す側断面図
【図2】 実施例1の圧電ユニモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図3】 実施例1としての積層型アクチュエータの作
用を示す側断面図
【図4】 実施例1の変形態様3の圧電ユニモルフの構
成を示す側断面図
【図5】 実施例2としての積層型アクチュエータの構
成を示す側端面図
【図6】 実施例2の圧電ユニモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図 (c)下面図
【図7】 実施例2としての積層型アクチュエータの作
用を示す側端面図
【図8】 実施例3としての積層型アクチュエータの構
成を示す側端面図
【図9】 実施例3の圧電ユニモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図10】実施例3としての積層型アクチュエータの作
用を示す側端面図
【図11】実施例4としての積層型アクチュエータの構
成を示す側端面図
【図12】実施例4の圧電バイモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図13】実施例5としての積層型アクチュエータの構
成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図14】実施例5の圧電ユニモルフの構成を示す組図 (a)側端面図 (b)左端部拡大図 (c)右端
部拡大図
【図15】実施例5の圧電ユニモルフの構成を示す分解
斜視図
【図16】実施例6としての積層型アクチュエータの構
成を示す側端面図
【図17】実施例6の圧電ユニモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図 (c)下面図
【図18】実施例6の圧電ユニモルフの構成を示す分解
斜視図
【図19】実施例7としての積層型アクチュエータの構
成を示す側端面図
【図20】実施例7の圧電バイモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図21】実施例7の圧電バイモルフの構成を示す分解
斜視図
【図22】実施例8としての積層型アクチュエータの構
成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図23】実施例8の圧電ユニモルフの構成を示す組図 (a)側端面図 (b)左端部拡大図 (c)右端
部拡大図
【図24】実施例8の圧電ユニモルフの構成を示す分解
斜視図
【図25】実施例9としての積層型アクチュエータの構
成を示す側端面図
【図26】実施例9の圧電バイモルフの構成を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図27】実施例9の圧電バイモルフの構成を示す分解
斜視図
【図28】実施例10としての積層型アクチュエータの
構成を示す側端面図
【図29】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
1工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図30】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
2工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図31】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
3工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図32】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
4工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図33】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
5工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図34】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
6工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図35】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
7工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図36】実施例10の圧電ユニモルフの製造方法の第
8工程を示す組図 (a)平面図 (b)側端面図
【図37】実施例11としての圧電ユニモルフの製造方
法を示す組図 (a)平面図 (b)部分拡大図
【符号の説明】
1,1A〜1F:圧電ユニモルフまたは圧電バイモルフ
(圧電素子として) 2:弾性板(セラミック製、金属製または半導体製)
20:凹部 21:円盤部 22:外周当接部 220:溝(リード線用) 23:中央当接部 31:裏面電極 32:表面電極 4:圧電板 51,52:接続配線 61,62:孔内配線 7:連絡配線 8:貫通孔 L1,L2:リード線(銅線または銀線) c:切り
欠き g:間隙 S:シリコン素材(半導体) X:熱酸化膜(絶縁
体) R:レジスト B:ブリッジ部 C:切れ込み T:補強部
W:シリコンウエハ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バネ弾性を有する円盤状の薄板である円盤
    部と、該円盤部の外周部から一方の側へ突出したリング
    状の外周当接部とが、一体的に形成されている弾性板
    と、 該円盤部の該一方の側の表面に接合された圧電材料から
    なる圧電板と、 該圧電板を該円盤部に接合する導電性の裏面電極と、 該圧電板の表面を覆う導電性の表面電極と、を有し中央
    部と外周部とに間で軸長方向の変位または力を生じる圧
    電素子を、複数個有し、 各該圧電素子が、互いに該外周当接部を当接させて同軸
    的に積層されていることを特徴とする積層型アクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】各前記圧電素子の前記弾性板は、前記外周
    当接部の厚さと等しい厚さで該弾性板の中央部から前記
    一方の側に突出し該弾性板と一体的に形成されている中
    央当接部を有し、 各該圧電素子は、それぞれ該外周当接部および該中央当
    接部で互いに当接し、同一の方向を向いて積層される、 請求項1記載の積層型アクチュエータ。
  3. 【請求項3】各前記圧電素子は、 前記圧電板の前記円盤部の前記外周部から前記一方の側
    と背向する他方の側に突出し、該円盤部と一体的に形成
    されているリング状の他の外周当接部と、 該圧電板の該円盤部の前記中央部から該他の外周当接部
    の厚さと等しい厚さで該他方の側に突出し、該円盤部と
    一体的に形成されている他の中央当接部と、 該円盤部の該他方の側の表面に接合された圧電材料から
    なる他の圧電板と、 該他の圧電板を該円盤部に接合する導電性の他の裏面電
    極と、 該他の圧電板の表面を覆う導電性の他の表面電極と、を
    有する圧電バイモルフであって、 それぞれ両該外周当接部と両該中央当接部とで互いに当
    接して積層される、 請求項2記載の積層型アクチュエータ。
  4. 【請求項4】各前記弾性板は、絶縁性の材料または表面
    が絶縁皮膜に覆われた導体材料ないし半導体材料からな
    り、 各前記圧電素子は、 前記裏面電極に接続し前記外周当接部の一部の両端面を
    覆って一体的に形成されている第1接続配線と、 前記表面電極に接続し前記外周当接部の他の一部の両端
    面を覆って一体的に形成されている第2接続配線と、を
    有する、 請求項1〜3のうちいずれかに記載の積層型アクチュエ
    ータ。
  5. 【請求項5】各前記圧電素子の前記弾性板の前記外周当
    接部には、一端側から他端側へ連通する貫通孔が少なく
    とも二つ形成されており、 前記第1接続配線および前記第2接続配線は、それぞれ
    異なる貫通孔を通じて該一端側を覆う部分と該他端側を
    覆う部分とが導通している、 請求項4記載の積層型アクチュエータ。
  6. 【請求項6】圧電ユニモルフおよび圧電バイモルフのう
    ち一方の圧電素子を製造する方法であって、 バネ弾性を有する平板にリング状の外周部と中央部との
    うち少なくとも該外周部を残してエッチングを施し、円
    盤状またはリング状に凹部を形成して、薄板からなる円
    盤部と該円盤部の外周部から突出した外周当接部および
    中央部から突出した中央当接部のうち、少なくとも該外
    周当接部を一体的に形成するエッチング工程と、 該円盤部の該凹部側の表面に、導電性の裏面電極および
    表面電極に挟持された円盤状またはリング状の圧電材料
    からなる圧電板を接合する圧電板接合工程と、 該裏面電極および該表面電極にそれぞれ配線を接続する
    配線工程と、を有することを特徴とする圧電素子の製造
    方法。
  7. 【請求項7】前記平板は半導体ウエハであり、該半導体
    ウエハから複数の前記圧電素子が並行して製造される、 請求項6記載の圧電素子の製造方法。
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