JPH11318446A - 固定化菌体の製造方法 - Google Patents

固定化菌体の製造方法

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JPH11318446A
JPH11318446A JP10135733A JP13573398A JPH11318446A JP H11318446 A JPH11318446 A JP H11318446A JP 10135733 A JP10135733 A JP 10135733A JP 13573398 A JP13573398 A JP 13573398A JP H11318446 A JPH11318446 A JP H11318446A
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JP
Japan
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immobilized
glucose isomerase
cells
glucose
activity
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Withdrawn
Application number
JP10135733A
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English (en)
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Kensaku Uzura
健作 卯津羅
Jun Owaki
純 大脇
Yoshitaka Maki
吉孝 牧
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NAGASE SEIKAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
NAGASE SEIKAGAKU KOGYO KK
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥工程における酵素活性の低下が効果的に
抑制される、固定化グルコースイソメラーゼの製造方法
を提供すること。 【解決手段】 グルコースイソメラーゼ生産菌体を固定
化する工程、固定化された菌体を糖液に浸漬する工程、
および、浸漬後の菌体を乾燥する工程を含む、固定化グ
ルコースイソメラーゼの製造方法。糖液の糖濃度は、Br
ix 10〜55の範囲であり得る。糖液は、グルコース、マ
ルトース、ソルビトール、または可溶性デンプンを含み
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定化グルコース
イソメラーゼの製造方法に関する。より詳しくは、固定
化されたグルコースイソメラーゼ生産菌体を、その乾燥
前に糖液に浸漬することにより、グルコースイソメラー
ゼの活性の低下が抑制される方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酵素を触媒として利用する場合、最も直
接的な方法は、酵素を反応溶液に溶解することである。
しかし、この方法では、反応産物中に酵素が混入するた
めその変性除去の工程が必要になり、また、1回の反応
毎に酵素を廃棄しなければならない。これに対して、不
溶性の担体に結合するかまたは一定の空間に包括した酵
素、いわゆる固定化酵素を作製する方法が知られてい
る。固定化酵素は、反応後に酵素を回収して再利用した
り、カラムに充填して連続反応を行えるなど多くの利点
を与える。それ故、種々の酵素について、工業的規模で
利用するための固定化酵素が開発されている(特開昭49
-92277)。
【0003】しかしながら、固定化酵素の製造における
問題点の一つとして、製造工程中に酵素の活性が低下す
ることがある。これは、いわゆる活性収率の低下をもた
らす。活性収率とは、任意の固定化酵素製造工程におけ
る、総酵素活性の回収を示す比率をいう。固定化酵素の
製造における活性収率の向上のために、従来から種々の
改良が試みられている。
【0004】例えば、グルコースイソメラーゼにおい
て、より活性の高い固定化酵素を得るために、グルコー
スイソメラーゼ生産菌体を凝集剤で固定化することが報
告されている(特開昭59-118087)。しかし、この方法
によっても製造工程中の酵素活性の低下は、必ずしも十
分には避けられない。
【0005】本発明者らは、固定化グルコースイソメラ
ーゼの製造工程について詳細に検討した結果、乾燥工程
において酵素活性の低下が認められた。従って、乾燥工
程に由来する活性収率の低下を回避するための、改良さ
れた方法が所望された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題の
解決を意図するものである。本発明の目的は、乾燥工程
における酵素活性の低下が効果的に抑制される、固定化
グルコースイソメラーゼの製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、グルコースイ
ソメラーゼ生産菌体を固定化する工程;固定化された菌
体を糖液に浸漬する工程;および、浸漬後の該菌体を乾
燥する工程を含む、固定化グルコースイソメラーゼの製
造方法に関する。
【0008】1つの実施態様においては、上記の糖液の
糖濃度は、Brix 10〜55の範囲である。
【0009】1つの実施態様においては、上記の糖液
は、グルコース、マルトース、ソルビトール、および可
溶性デンプンからなる群より選択される糖類を含む。
【0010】1つの実施態様においては、上記の糖液
は、マグネシウム塩および/または亜硫酸ナトリウムを
さらに含む。
【0011】本発明はさらに、上記のいずれか1つに記
載の方法により製造された固定化グルコースイソメラー
ゼに関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0013】「グルコースイソメラーゼ」とは、D-グル
コース(単にグルコースという)とD-フルクトース(単
にフルクトースという)との相互交換を触媒する酵素を
いう(EC 5.3.1.5)。
【0014】「固定化グルコースイソメラーゼ」とは、
任意の方法、例えば一定空間内に閉じこめることによ
り、反応媒体への溶出または拡散が制限されるように処
理したグルコースイソメラーゼをいう。本明細書では、
固定化グルコースイソメラーゼには、グルコースイソメ
ラーゼ活性を有する、固定化されたグルコースイソメラ
ーゼ生産菌体も含むこととする。
【0015】「グルコースイソメラーゼ生産菌体」は、
グルコースイソメラーゼを生産する菌の培養物から得ら
れた菌体である。グルコースイソメラーゼ生産菌は、こ
の酵素を生産する任意の細菌および真菌を含む。好まし
いグルコースイソメラーゼ生産菌には、放線菌であるス
トレプトマイセス属、バチルス属、ラクトバチルス属、
アエロバクター属、アースロバクター属、ブレビバクテ
リウム属、シュードモナス属、およびアクチノプラネス
属を含む。好ましいストレプトマイセス属には、ストレ
プトマイセス・フェオフロモゲネス、ストレプトマイセ
ス・ルビギノーサス、ストレプトマイセス・アルプス、
ストレプトマイセス・オリバセウス、およびストレプト
マイセス・オリボクロモゲネスなどを含む。より好まし
いストレプトマイセス属は、ストレプトマイセス・フェ
オフロモゲネスまたはストレプトマイセス・ルビギノー
サスである。
【0016】本発明の方法によれば、グルコースイソメ
ラーゼ生産菌体は、公知の固定化法を含む任意の適切な
方法により固定化される。固定化に供される菌体として
は、グルコースイソメラーゼ生産菌を公知の培養法によ
り培養し、得られた培養物を濾過または遠心分離により
集菌した湿潤菌体が挙げられるが、これに限定はされな
い。グルコースイソメラーゼ生産菌体を、例えば、凝集
剤と練合した後、得られた練合物を成形して棒状または
顆粒状などの形状にすることができる。適切な凝集剤の
例として、ビニルピリジン化合物(またはその誘導体)
からなる4級化ピリジン化合物(例えば、DAC(商品
名);電気化学工業株式会社製)が挙げられる。成形し
た練合物を架橋剤で処理すれば、固定化湿潤グルコース
イソメラーゼ生産菌体が得られる。適切な架橋剤の例と
して、ポリアルデヒドが挙げられる。好ましいポリアル
デヒドは、グルタルアルデヒドである。
【0017】次に、固定化グルコースイソメラーゼ生産
菌体は、一定時間、糖液に浸漬される。糖液の糖濃度
は、Brix 10〜55の範囲にあることが好ましいが、これ
に限定はされない。
【0018】「Brix」は、屈折計により測定される溶液
中の可溶性固形分の重量%を示す単位である。Brixの値
は、単一の糖類を溶質とする純糖液の場合には、その糖
濃度(重量%)とほぼ一致する。一方、複数種類の糖類
が溶質である場合には、それらの合計が示される。
【0019】「糖液」とは、任意の糖類を含む溶液をい
う。「糖類」には、単糖類、オリゴ糖および多糖類、な
らびにそれらの誘導体が含まれる。
【0020】単糖類には、一般式Cn(H2O)nで示され(こ
こで、nは2以上である)、五単糖、六単糖、七単糖な
どを含む。好ましい単糖類の例として、六単糖が挙げら
れる。六単糖には、グルコース、マンノース、フルクト
ース、ガラクトースなどを含む。好ましい六糖類の例と
して、グルコースが挙げられる。
【0021】オリゴ糖には、種々の重合度の糖類および
可溶性デンプンを含む。本明細書では二糖類から十糖類
までをオリゴ糖、十糖類以上を多糖類と呼ぶ。好ましい
オリゴ糖の例として、二糖類が挙げられる。二糖類に
は、マルトース、トレハロース、スクロース、ラクトー
スなどを含む。好ましい二糖類の例として、マルトース
が挙げられる。さらに他の好ましいオリゴ糖の例とし
て、可溶性デンプンが挙げられる。好ましい多糖類の例
として、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲンが
挙げられる。
【0022】糖類の誘導体には、糖アルコール、デオキ
シ糖、アミノ糖、硫黄糖、分枝糖、ウロン酸を含む。好
ましい糖類の誘導体の例として、糖アルコールが挙げら
れる。糖アルコールには、ソルビトール、マンニット、
ズルシットなどを含む。好ましい糖アルコールの例とし
て、ソルビトールが挙げられる。
【0023】糖液の調製に使用される溶媒は、通常、水
である。糖類が溶解され、固定化菌体に悪影響がない限
り、任意の水性溶媒も使用し得る。
【0024】浸漬のための時間は、通常、約0.5〜約40
時間の範囲であるが、これに限定されない。浸漬時間
は、使用する糖類の種類、糖液の濃度などを考慮して、
適宜設定され得る。代表的には、約0.5〜約2時間程度
が好ましい。
【0025】上記の糖液は、マグネシウム塩および亜硫
酸ナトリウムの一方または両者の組合わせを含み得る。
好ましくは、糖液は、マグネシウム塩および亜硫酸ナト
リウムを組合わせて含む。これらの塩の添加により、グ
ルコースイソメラーゼの活性増強および安定化という作
用効果が得られる。
【0026】上記のマグネシウム塩は、好ましくは硫酸
マグネシウムである。
【0027】上記のマグネシウム塩および亜硫酸ナトリ
ウムの濃度は、それぞれ、0〜25mMおよび0〜100mMで
あるが、これに限定されない。好ましいマグネシウム塩
および亜硫酸ナトリウムの濃度は、それぞれ、0〜19mM
および0〜75mMであり、最も好ましくは、0〜12.5mMお
よび0〜50mMである。
【0028】なお、糖液浸漬時の温度および糖液のpH
は、操作性およびグルコースイソメラーゼ活性に影響の
ない範囲であれば、特に限定されない。好ましい糖液浸
漬時の温度は室温、すなわち約10〜約30℃であり、好ま
しい糖液のpHは、6〜9である。
【0029】上記の浸漬の後、固定化グルコースイソメ
ラーゼ生産菌体は、公知の方法により乾燥される。例え
ば、固定化菌体を遠心などにより脱水した後、例えば、
流動層乾燥機(不二パウダル(株)製)などを用いて、流動
乾燥により乾燥を行う。
【0030】上記の方法により得られた固定化菌体のグ
ルコースイソメラーゼ活性は、公知の方法を用いて測定
し得る。例えば、固定化菌体によりグルコースから異性
化されたフルクトースを定量すれば、グルコースイソメ
ラーゼの活性値を算出し得る。
【0031】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体
的に説明する。これらは本発明の範囲を制限するもので
はない。なお実施例中、室温は、いずれも約25℃であ
る。
【0032】(実施例1:顆粒状湿潤固定化菌体の調
製)ストレプトマイセス・フェオクロモゲネス(ATCC 33
38)を、キシロース1%、ペプトン1%、肉エキス1
%、酵母エキス0.25%、Nacl 0.5%、および硫酸マグネ
シウム0.05%を含む培地(pH6.0)を用いて、30℃で24
時間、通気撹拌培養した。培養終了後、培地を炭酸ナト
リウムでpH9に調製し、70℃、10分間熱処理した。培地
を室温まで冷却した後、菌体を濾過により集菌し、湿潤
菌体を得た。この湿潤菌体に5(重量)%のDAC(電気化学
工業社製)を添加し、室温で練合した。この練合物を1.5
mm径の節で押し出し、得られた棒状成形物をほぐして顆
粒状にした。その後、0.5%グルタルアルデヒド水溶液
を用いて室温で30分間架橋した。架橋後の菌体を、水洗
して遠心脱水し、顆粒状の湿潤固定化菌体を得た。ま
た、ストレプトマイセス・ルビギノーサス(ATCC 19927)
についても、上記と同じ条件にて顆粒状の湿潤固定化菌
体を得た。
【0033】(実施例2:固定化菌体の各糖液への浸漬
および乾燥)実施例1で得られた顆粒状の湿潤固定化菌
体50gを、Brix40の各糖液(それぞれ、ソルビトール、
可溶性デンプン、グルコースおよびマルトース(ナカラ
イテスク(株))を水道水に溶解したもの)50mlに、室温
にて1時間浸漬した。糖液浸漬後、菌体を遠心脱水し、
流動乾燥にて乾燥した。乾燥条件は、品温(被乾燥品の
温度)60℃、乾燥時間15分間であった。対照区として、
以上と同じ条件で、固定化菌体を糖液の代わりに水道水
に浸漬したものも調製した。
【0034】(実施例3:固定化グルコースイソメラー
ゼ活性の測定)実施例2で得られた固定化菌体のグルコ
ースイソメラーゼ活性を測定した。
【0035】(1)グルコース異性化反応 上記の固定化菌体50mgを、50ml回線付ネスラー管に量り
込み、これに0.25M リン酸緩衝液(pH8.0) 1mlを添加
し、30分室温にて膨潤させた。静置にて60℃で3分間保
温した後、基質(0.2M D-(+)-グルコース、0.2Mリン酸
緩衝液(pH7.2)、および0.1M MgSO47H2O)4mlを添加し
て振盪し、異性化反応を開始した。60℃で30分間振盪し
た後、0.5M過塩素酸溶液5ml添加して反応を停止させ
た。ブランクとして、固定化酵素を反応停止後に添加し
た以外は上記と同じ条件で処理したものを使用した。
【0036】(2)フルクトース定量 異性化反応により生成したフルクトースを、J.Biol.Che
m.,192,583(1951)に記載の方法に従って測定し、固定化
グルコースイソメラーゼの活性を算出した。
【0037】システイン溶液 0.2mlを18mmφ×180mm試
験管に予め添加し、これに上記(1)の反応液を150倍
に希釈した液 1.0mlを添加した。これに70%硫酸 6.0ml
を添加し、すぐに氷冷した。カルバゾール溶液 0.2mlを
添加しよく混合し、正確に10分間 60℃にて発色させ
た。室温まで冷却させた後、560nmでの発色液の吸光度
(O.D.)を測定し、フルクトースを定量した。1 IGIU
は、60℃、pH8.0で1分間に1μmoleのグルコースをフ
ルクトースに変換する酵素量であり、計算式)△OD×27
7.8/268×(50/固定化酵素量mg)×1000により算出され
る。△ODは、ブランクテストのODを差し引いたものであ
る。なお、システイン溶液は、L-システイン一塩酸塩
(一水和物)750mgを脱塩水で1000mlにメスアップした
ものを使用した。カルバソール溶液は、カルバゾール60
mgをエタノールで50mlにメスアップしたものを使用し
た。
【0038】各固定化菌体のグルコースイソメラーゼ活
性を以下の表に示す。
【0039】
【表1】 表1において、総活性比は、対照区の総活性を100%とし
た時の相対値を示す(以下の表においても同じ)。
【0040】表1の結果から、糖液への浸漬により、固
定化菌体の乾燥後の活性収率の低下が防止されたことが
示された。
【0041】(実施例4:種々の濃度のグルコースおよ
び亜硫酸ナトリウムを含む糖液への固定化菌体の浸漬)
実施例1で得られた顆粒状湿潤固定化菌体200gを、グル
コース濃度(Brix0およびBrix45)と亜硫酸ナトリウム
濃度(0、12.5、25、および50mM)が異なる溶液200ml
に、室温で1時間浸漬した。ここで、Brix 0は、グルコ
ース0%(外部からのグルコースの添加なし)を示す。
浸漬後の脱水、乾燥および活性測定は、実施例2および
3と同様に行った。なお、全試験区について、用いた糖
液は、6.25mMの硫酸マグネシウムをも含んでいた。
【0042】固定化グルコースイソメラーゼ活性を以下
の表2に示す。対照区として、以上と同じ条件で、固定
化菌体を、Brix 0のグルコースおよび0mMの亜硫酸ナト
リウム濃度を含む溶液に浸漬したものも調製した。
【0043】
【表2】
【0044】表2から、グルコースを含む糖液への浸漬
により、固定化菌体の乾燥後の活性収率の低下が防止さ
れ、さらに亜硫酸ナトリウム添加によっても活性収率の
低下が防止されることが示される。
【0045】(実施例5:グルコース、ならびに種々の
濃度の亜硫酸ナトリウムおよび硫酸マグネシウムを含む
糖液への固定化菌体の浸漬)実施例1で得られた顆粒状
湿潤固定化菌体200gを、亜硫酸ナトリウム(0、12.
5、25、および50mM)、硫酸マグネシウム(0、6.5、お
よび12.5mM)およびBrix 45のグルコースを含む糖液200
mlに、室温で1時間浸漬した。浸漬後の脱水、乾燥およ
び活性測定は、実施例2および3と同様に行った。
【0046】固定化グルコースイソメラーゼ活性を以下
の表3および表4に示す。対照区として、以上と同じ条
件で、固定化菌体を、糖液の代わりに水道水に浸漬した
ものも調製した。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】表3および表4から、6.25mMの硫酸マグネ
シウム、ならびに12.5および25mMの亜硫酸ナトリウムの
糖液への添加により、乾燥後の活性収率の低下防止の効
果が、他の濃度の組合せと比較してわずかであるが増大
することが示される。
【0050】(実施例6:種々の濃度のグルコースを含
む糖液への固定化菌体の浸漬)実施例1で得られた顆粒
状湿潤固定化菌体500gを、25mMの亜硫酸ナトリウムお
よび6.25mMの硫酸マグネシウムを含み、グルコース濃度
(Brix 0〜55)が異なる溶液に、室温で1時間浸漬し
た。浸漬後の脱水、乾燥および活性測定は、実施例2お
よび3と同様に行った。
【0051】固定化グルコースイソメラーゼ活性を以下
の表5および表6に示す。対照区として、以上と同じ条
件で、固定化菌体を、糖液の代わりに水道水に浸漬した
ものも調製した。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】表5および表6において、活性収率は、湿
潤固定化菌体の総活性を100%とした時の相対値を示す。
また、湿潤固定化菌体について、IGIU/dry.gおよび乾物
量(g)の欄は、乾燥前の数値を示す。
【0055】表5および表6から、Brix10〜55のグルコ
ースを含む糖液への浸漬により、乾燥時の活性収率の低
下を、特に有効に抑制できることが示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 1/20 C12R 1:465)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコースイソメラーゼ生産菌体を固定
    化する工程;固定化された菌体を、糖液に浸漬する工
    程;および、浸漬後の菌体を乾燥する工程を包含する、
    固定化グルコースイソメラーゼの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記糖液の糖濃度が、Brix 10〜55の範
    囲である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記糖液が、グルコース、マルトース、
    ソルビトール、および可溶性デンプンからなる群より選
    択される糖類を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記糖液が、マグネシウム塩および/ま
    たは亜硫酸ナトリウムをさらに含む、請求項1に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の方
    法により製造された、固定化グルコースイソメラーゼ。
JP10135733A 1998-05-18 1998-05-18 固定化菌体の製造方法 Withdrawn JPH11318446A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018147833A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 国立大学法人東北大学 電極及びその使用

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