JPH11313489A - 電力変換装置の漏洩電流抑制回路 - Google Patents

電力変換装置の漏洩電流抑制回路

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JPH11313489A
JPH11313489A JP11036990A JP3699099A JPH11313489A JP H11313489 A JPH11313489 A JP H11313489A JP 11036990 A JP11036990 A JP 11036990A JP 3699099 A JP3699099 A JP 3699099A JP H11313489 A JPH11313489 A JP H11313489A
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circuit
transformer
capacitor
winding
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JP11036990A
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Masateru Igarashi
征輝 五十嵐
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力変換装置から放出される漏洩電流を簡単
かつ安価に抑制する。 【解決手段】 直流電圧を維持するコンデンサC0と半
導体スイッチQ1とQ2,Q3とQ4の各接続点間に、
コンデンサとトランスの一次巻線との直列回路(C5と
n11,C6とn12)を、また、コンデンサC0と整
流回路RECTの両端間にトランスの二次巻線,三次巻
線n21,n22をそれぞれ接続し、トランスに漏洩電
流を抑える方向の電圧を発生させる。これにより、従来
のような高価なコモンモードリアクトルを使用すること
なく、漏洩電流を安価に抑制し得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力変換装置か
ら発生する端子雑音電圧の抑制回路、特に電力変換装置
の接地線を流れる漏洩電流の抑制回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に漏洩電流抑制回路の従来例を示
す。ここでは、ダイオードD1〜D4からなるコンバー
タまたは整流回路(以下、整流回路という)RECTの
出力に、直流電圧を維持する電圧源としてのコンデンサ
C0、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)
とダイオードの逆並列回路からなる半導体スイッチQ1
〜Q4より構成される変換回路としての単相インバータ
ブリッジが、この単相インバータブリッジの出力には負
荷リアクトルL1,L2と負荷RLが、整流回路REC
Tの入力にはコモンリアクトルLCと、リアクトルL3
〜L6,コンデンサC3,C4および抵抗R1,R2か
らなる擬似電源網LISNを介して交流電源が、また負
荷RLの両端と接地G間には負荷の浮遊容量C1,C2
が、擬似電源網LISNの接地端子が接地Gにそれぞれ
接続されている。なお、装置の端子雑音電圧を測定する
場合、このLISNの抵抗R1,R2の両端電圧を規定
値以下に抑えることが、CISPR(Internat
ional Special Committee o
n RadioInterference)等の規格に
よって規制されている。そこで、図9ではそのLISN
も併せて示している。
【0003】このような構成において、半導体スイッチ
Q1〜Q4を特定の周期でオンオフを繰り返すことによ
り、負荷への供給電力を調整する。この半導体スイッチ
がオンオフするとき、浮遊容量C1,C2を介して接地
線に漏洩電流が流れる。まず、Q1,Q4がオンの状態
からQ1がオフしQ2がオンの状態に変化するときの動
作について、説明する。コンデンサC1,C2はQ1,
Q4がオンしていることにより、Q1→リアクトルL1
→コンデンサC1→接地G→擬似電源網LISN→コモ
ンモードリアクトルLC→整流回路RECTの経路と、
Q1→リアクトルL1→負荷RL→コンデンサC2→接
地G→擬似電源網LISN→コモンモードリアクトルL
C→整流回路RECTの経路とでコンデンサC1,C2
に電荷が充電されている。次に、Q1がオフしQ2がオ
ンすることで、C1→L1→Q2→RECT→LC→L
ISN→接地G→C1の経路と、C2→L2→Q4→R
ECT→LC→LISN→接地G→C2の経路とで、C
1,C2に蓄積された電荷が接地線を介して放電する。
Q2,Q3がオンオフする場合も同様に動作する。した
がって、Q1〜Q4がオンオフするたびに接地GとLI
SNを介してコンデンサC1,C2に充放電電流が流れ
ることになる。以上は、変換回路としてのインバータが
単相ブリッジの例であるが、ハーフブリッジや3相ブリ
ッジの場合についても同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】CISPRなどで規制
されている端子雑音電圧の規格によれば、LISN内の
抵抗R1,R2の両端に発生する電圧値を周波数ごとに
規制している。一般に、コンデンサC1,C2(負荷の
浮遊容量)の充放電電流が抵抗R1,R2に流れて両端
電圧が大きくなり、規格を満足しない。そこで、図9に
示す従来の回路では、コモンモードリアクトルLCなど
のフィルタ回路を挿入し、コンデンサC1,C2の放電
電流値を小さくして規格を満足させることが行なわれて
いる。しかし、このコモンモードリアクトルLCは規格
を満足させるためにはインダクタンス値をかなり大きく
しなければならず、また、主回路電流(整流回路RCT
の入力電流)を直接通電させなければならないため、外
形が大きく高価になるという問題がある。したがって、
この発明の課題は、コモンモードリアクトルを不要とし
てコンデンサC1,C2の充放電電流を小さくすること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
べく、請求項1の発明では、交流電圧を直流電圧に変換
する整流回路と、直流電圧を交流電圧に変換する変換回
路とを備え、前記変換回路が少なくとも1組以上の半導
体スイッチを直列接続して構成される電力変換装置にお
いて、前記直流電圧を維持する直流電圧源と前記半導体
スイッチとの接続点間にコンデンサと変圧器の一次巻線
を、また、前記整流回路の出力両端と前記直流電圧源間
に前記変圧器の二次,三次巻線をそれぞれ接続したこと
を特徴としている。
【0006】請求項2の発明では、交流電圧を直流電圧
に変換する整流回路と、直流電圧を交流電圧に変換する
変換回路とを備え、前記変換回路が少なくとも1組以上
の半導体スイッチを直列接続して構成される電力変換装
置において、前記半導体スイッチの直列回路と並列に、
ダイオードと抵抗の並列回路に第1のコンデンサを直列
に接続したスナバ回路を設け、前記ダイオードと抵抗の
並列回路と第1コンデンサとの接続点と前記半導体スイ
ッチの接続点間に第2のコンデンサと変圧器の一次巻線
を、また、前記整流回路の出力両端と前記直流電圧を維
持する直流電圧源間に前記変圧器の二次,三次巻線をそ
れぞれ接続したことを特徴としている。
【0007】上記請求項1または2の発明においては、
前記変圧器の二次,三次巻線を外し、交流電源の相数に
合う巻数を持つ巻線を交流入力端子に接続することがで
きる(請求項3の発明)。これら請求項1ないし3のい
ずれかの発明においては、前記変圧器の一次巻線と並列
に抵抗,コンデンサの直列回路を含む電圧印加時間調整
回路を設けることができる(請求項4の発明)。
【0008】請求項5の発明では、交流電圧を直流電圧
に変換する整流回路と、直流電圧を交流電圧に変換する
変換回路とを備え、前記変換回路が少なくとも1組以上
の半導体スイッチを直列接続して構成される電力変換装
置において、前記半導体スイッチの出力点と前記直流電
圧を維持する直流電圧源の入力端子間にコンデンサとト
ランスの一次巻線を、前記整流回路の出力の両端と直流
電圧を維持する直流電圧源の入力端子間に前記トランス
の二次,三次巻線をそれぞれ接続したことを特徴として
いる。
【0009】請求項6の発明では、交流電圧を直流電圧
に変換する整流回路と、直流電圧を交流電圧に変換する
変換回路とを備え、前記変換回路が少なくとも1組以上
の半導体スイッチを直列接続して構成される電力変換装
置において、前記半導体スイッチの出力点と前記直流電
圧を維持する直流電圧源の入力端子間にコンデンサとト
ランスの一次巻線を、前記整流回路の入力の両端と交流
電源の入力端子間に前記トランスの二次,三次巻線をそ
れぞれ接続したことを特徴としている。上記請求項5ま
たは6の発明においては、前記トランスの一次巻線に対
し、直列に第1の抵抗を接続するか、並列に第2の抵抗
とコンデンサとの直列回路を接続するかの少なくとも一
方とすることができる(請求項7の発明)。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態を示す回路図である。すなわち、図9との相違点は、
コモンモードリアクトルLCを省略し、コンデンサC0
と半導体スイッチQ1,Q2の接続点間にトランスTR
1の巻線n11とコンデンサC5の直列回路を、コンデ
ンサC0と半導体スイッチQ3,Q4の接続点間にトラ
ンスTR1の巻線n12とコンデンサC6の直列回路
を、整流回路RCTの各出力とコンデンサC0の両端に
はトランスTR1の巻線n21とn22がそれぞれ接続
されている点である。
【0011】上記回路において、Q1,Q4がオンの状
態からQ1がオフの状態に変化するときの動作につい
て、説明する。コンデンサC1,C2はQ1,Q4がオ
ンしていることにより、Q1→リアクトルL1→コンデ
ンサC1→接地G→擬似電源網LISN→整流回路RE
CT→トランスTR1の巻線n21→Q1の経路と、Q
1→リアクトルL1→負荷RL→コンデンサC2→接地
G→擬似電源網LISN→整流回路RECT→トランス
巻線n21→Q1の経路とでコンデンサC1,C2に電
荷が充電されている。また、コンデンサC5はQ1がオ
ンしているため零電圧の状態で、コンデンサC6はQ4
がオンしているため、トランスTR1の巻線n12を接
続した側を正に電源電圧で充電されている。
【0012】次に、Q1がオフしQ2がオンすること
で、C1→L1→Q2→トランスTR1の巻線n22→
RECT→LISN→接地G→C1の経路と、C2→L
2→Q4→トランス巻線n22→RECT→LISN→
接地G→C2の経路とで、C1に蓄積された電荷が接地
線を介して放電する。また、このときコンデンサC5は
Q1がオフしQ2がオンすることで、トランスTR1の
巻線n11を接続した側を正に電源電圧で充電される。
この結果、トランスTR1の巻線n11には、直流電源
電圧とコンデンサC5の充電電圧を引いた差電圧が印加
される。このとき、トランスTR1の巻線n22にも、
巻線n12の印加電圧により誘起された電圧が発生す
る。巻線n22の電圧の極性をコンデンサC1,C2の
放電電流を減らす方向に接続することで、放電電流のピ
ーク値を抑えることができ、LISNの抵抗R1,R2
の両端の発生電圧を小さくすることができる。そのと
き、巻線n21の電圧とコンデンサC1,C2の電圧が
同じくなるように巻数比を設定することで、放電電流の
ピーク値を殆どなくすことができる。また、一般にスイ
ッチング時間は数μs以下の短時間であるため、トラン
スTR1へのET(電圧・時間:磁束相当量)積も非常
に小さくなり、従来のコモンモードリアクトルより小形
の部品で回路を構成することができる。
【0013】図2はこの発明の第2の実施の形態を示す
回路図である。図1との相違点は、ダイオードD5,D
6、コンデンサC7,C8および抵抗R3,R4で構成
されるRCDスナバ回路を接続し、そのコンデンサC
7,C8にはトランスTR1の巻線n11,n12をそ
れぞれ接続するようにした点にある。なお、RCDスナ
バ回路はインバータ回路(変換回路)の構成に応じて設
けられることは言うまでもない。その動作は図1と同様
であるが、図1ではトランスTR1の巻線n11,n1
2の発生電圧の僅かな差により、トランスTR1の巻線
n11→n12→C6→L2→RL→L1→C5に振動
電流が流れる。この振動電流による電位差が巻線n1
1,n12に重畳し、漏洩電流(コンデンサC1,C2
の充放電電流)を抑える補償動作に悪影響を及ぼすおそ
れがあるが、図2のような回路とすることにより、振動
経路は巻線n11→D5→D6→n12→C6→L2→
RL→L1→C5となり、D5,D6の直列回路によっ
て振動電流は流れない。したがって、トランスTR1の
巻線n11,n12に僅かな差があっても、補償動作に
悪影響を及ぼすおそれをなくすことが可能となる。
【0014】図3にこの発明の第3の実施の形態を示
す。同図からも明らかなように、この回路はトランスT
R1の巻線n21,n22の接続位置を、図1のような
整流回路RECTの出力側から、その入力側に移動させ
た点にある。このとき、巻線は交流電源の相数に合わせ
て設けられるのは言うまでもない。また、動作は基本的
には変わらないが、整流回路RECTが逆回復するとき
の跳ね上がり電圧が、電圧源としてのコンデンサC0に
より確実にクランプされるという利点がある。なお、図
2の回路においても、上記と同様にしてトランスTR1
の巻線n21,n22の接続位置を、整流回路RECT
の出力側から、その入力側に移動させることができる。
【0015】図4にこの発明の第4の実施の形態を示
す。同図からも明らかなように、この回路は図1に示す
トランスTR1の巻線n11,n12に対し、抵抗R5
とコンデンサC9の直列回路,抵抗R6とコンデンサC
10の直列回路からなる電圧印加時間調整回路(一種の
フィルタ)をそれぞれ並列に接続した点が特徴である。
その動作も図1とほぼ同様であるが、抵抗R5とコンデ
ンサC9の直列回路,抵抗R6とコンデンサC10の直
列回路を追加することにより、巻線n11,n12への
印加電圧を抵抗とコンデンサで調整することができる。
つまり、C1,C2とL1,L2などで決まる漏洩電流
(C1,C2の充放電電流)の振動周期と巻線n11,
n12の発生電圧時定数を合わせることができ、漏洩電
流をより小さくすることができる。なお、このような抵
抗とコンデンサとの直列回路は、図2の巻線n11,n
12に対しても、並列に接続することができる。
【0016】図5にこの発明の第5の実施の形態を示
す。図9との相違点は、コモンモードリアクトルLCを
省略し、半導体スイッチQ1,Q2の接続点にコンデン
サC5を、半導体スイッチQ3,Q4の接続点にコンデ
ンサC6を、コンデンサC5,C6のもう一方の端子と
コンデンサC0との間にトランスTR2の巻線n1を接
続したことである。この回路において、Q1,Q4がオ
ンの状態からQ1がオフの状態に変化するときの動作に
ついて説明する。コンデンサC1,C2はQ1,Q4が
オンしていることにより、Q1→リアクトルL1→コン
デンサC1→接地G→擬似電源網LISN→整流回路R
ECT→トランスTR2巻線n21→Q1の経路と、Q
1→リアクトルL1→負荷RL→コンデンサC2→接地
G→擬似電源網LISN→整流回路RECT→トランス
TR2巻線n21→Q1の経路でコンデンサC1,C2
に電荷が充電されている。また、コンデンサC5は、Q
1がオンしているため直流電源電圧の状態で、コンデン
サC6はQ4がオンしているため零電圧の状態にある。
【0017】次に、Q1がオフしQ2がオンすること
で、C1→L1→Q2→トランスTR2巻線n22→整
流回路RECT→LISN→接地G→C1の経路と、C
2→L2→Q4→トランスTR2巻線n22→整流回路
RECT→LISN→接地G→C2の経路とでC1,C
2に蓄積された電荷が接地線を介して放電する。また、
このとき、コンデンサC5に蓄えられていた電荷は、Q
1がオフしQ2がオンすることで、C5→Q2→トラン
スTR2の巻線n1→C5の経路で放電する。その結
果、トランスTR2の巻線n1には直流電源電圧とコン
デンサC5の充電電圧を引いた差電圧が印加され、トラ
ンスTR2の巻線n22にも巻線n1の印加電圧により
誘起された電圧が発生する。巻線n22の電圧の極性を
コンデンサC1,C2の放電電流を減らす方向に接続す
ることで、この放電電流のピーク値を抑えることがで
き、LISNの抵抗R1 R2の両端の発生電圧を小さ
くすることができる。
【0018】上記において、巻線n21,n22電圧と
コンデンサC1,C2の電圧が同じになるよう巻数比を
設定することで、放電電流ピーク値をほとんどなくすこ
とができる。一般に、スイッチング時間は数μs以下の
短時間であるため、トランスTR2へのET積も非常に
小さくなり、従来のコモンモードリアクトルより小形の
部品で回路が構成できる。また、この方式の場合、トラ
ンスの一次巻線はインバータの相数に関係なく1巻線で
良く、構造が簡単なトランスが使用できる。
【0019】図6にこの発明の第6の実施の形態を示
す。図5との相違点は、トランスTR2の巻線n21,
n22の接続位置を整流回路RECTの出力側から入力
側に移した点である。この回路の動作は図5と変わらな
いが、整流回路RECTが逆回復するときのはね上がり
電圧が、電源コンデンサC0により確実にクランプされ
るという利点がある。
【0020】図7にこの発明の第7の実施の形態を示
す。図5との相違点は、トランスTR2の巻線n1とコ
ンデンサC5,C6間に抵抗R4を、トランスTR2の
巻線n1と並列に抵抗R3とコンデンサC7との直列回
路を接続したことである。この回路の動作も図5とほぼ
同じであるが、R3,R4,C7の回路を追加すること
で、巻線n1への印加電圧波形,時間を抵抗R3,R4
およびC7で調整することができる。その結果、C1,
C2とL1,L2などで決まる漏洩電流(C1,C2の
充放電電流)の振動周期と巻線n1の発生電圧時定数を
合わせることができ、漏洩電流(C1,C2の充放電電
流)をより小さくすることができる。なお、巻線n1と
コンデンサC5,C6間に抵抗R4を接続すること、お
よびトランスTR2の巻線n1と並列に抵抗R3とコン
デンサC7との直列回路を接続することは、そのいずれ
か一方だけとすることができ、トランスTR2の巻線n
21,n22の接続位置を整流回路RECTの入力側と
することもできる。
【0021】図8にこの発明の第8の実施の形態を示
す。これは、スイッチング電源に利用した例である。図
5との相違点は、半導体スイッチQ1〜Q4、リアクト
ルL1,L2、負荷RLおよびコンデンサC2などを省
略し、コンデンサC0と並列にトランスTR3の一次巻
線と半導体スイッチQ5を、その二次巻線にはダイオー
ドD5,D6、リアクトルL7を介してコンデンサC9
を、C9には負荷RLを、トランスTR3の一次巻線と
接地G間には、コンデンサC1がそれぞれ接続されて構
成される。このC1はトランスの巻線と接地間の浮遊容
量を示す。
【0022】図8において、Q5がオンからオフの状態
に変化するときの動作について説明する。コンデンサC
1はQ5がオンしているときは、コンデンサC1→トラ
ンスTR3→Q5→RECT→トランスTR2巻線n2
1,n22→LISN→接地G→コンデンサC1の経路
で零電圧の状態にある。また、コンデンサC8もQ5が
オンしているため、零電圧の状態にある。
【0023】ここで、Q5がオフするとコンデンサC1
は、トランスTR3一次巻線→コンデンサC1→接地G
→LISN→トランスTR2巻線n21,n22→整流
回路RECT→トランスTR3一次巻線の経路で直流電
圧まで充電される。また、このときコンデンサC8も、
トランスTR3一次巻線→コンデンサC8→トランスT
R2一次巻線n1→コンデンサC0の経路で直流電圧ま
で充電される。その結果、トランスTR2の一次巻線n
1には、直流電源電圧からコンデンサC8の充電電圧を
差し引いた差電圧が印加される。このとき、トランスT
R2巻線n22にも、巻線n1の印加電圧により誘起さ
れた電圧が発生する。巻線n22の電圧の極性を、コン
デンサC1の充電電流を減らす方向に接続することで、
この放電電流のピーク値を抑えることができ、LISN
の抵抗R1,R2の両端の発生電圧を小さくすることが
できる。なお、Q5がオフからオンの動作については、
各コンデンサの電流の向きが反対になるだけで、上記と
同様に動作するので、詳細は省略する。
【0024】図8は図5に示すインバータ部分を1つの
半導体スイッチQ5で置き換えたものに相当するが、こ
の置き換えは図1〜図4および図6,図7に示すものに
ついても同様に行なうことが可能である。
【0025】
【発明の効果】従来のコモンモードリアクトルを用いる
ものでは、インダクタンス値を大きくして漏洩電流を小
さくしていること、また、コモンモードリアクトルに主
回路電流を流すようにしていることなどのため、大型化
し高価になるという問題があった。しかし、この発明に
よれば、急激な漏洩電流を流さないような電圧をトラン
スから発生し、それも非常に短時間のみであるため、小
型で安価な構成にし得るという利点が得られる。また、
請求項5〜7の発明では、請求項1〜4の発明に比べト
ランス一次巻線の数を少なくでき、構成を簡略化できる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図2】この発明の第2の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図3】この発明の第3の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図4】この発明の第4の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図5】この発明の第5の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図6】この発明の第6の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図7】この発明の第7の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図8】この発明の第8の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図9】従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
Q1〜Q5…半導体スイッチ、L1,L2…負荷リアク
トル、RL…負荷、RECT…整流回路、LISN…擬
似電源網、CL…コモンモードリアクトル、TR1,T
R2,TR3…トランス、C1,C2…浮遊容量、C3
〜C10…コンデンサ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧を直流電圧に変換する整流回路
    と、直流電圧を交流電圧に変換する変換回路とを備え、
    前記変換回路が少なくとも1組以上の半導体スイッチを
    直列接続して構成される電力変換装置において、 前記直流電圧を維持する直流電圧源と前記半導体スイッ
    チとの接続点間にコンデンサと変圧器の一次巻線を、ま
    た、前記整流回路の出力両端と前記直流電圧源間に前記
    変圧器の二次,三次巻線をそれぞれ接続したことを特徴
    とする電力変換装置の漏洩電流抑制回路。
  2. 【請求項2】 交流電圧を直流電圧に変換する整流回路
    と、直流電圧を交流電圧に変換する変換回路とを備え、
    前記変換回路が少なくとも1組以上の半導体スイッチを
    直列接続して構成される電力変換装置において、 前記半導体スイッチの直列回路と並列に、ダイオードと
    抵抗の並列回路に第1のコンデンサを直列に接続したス
    ナバ回路を設け、前記ダイオードと抵抗の並列回路と第
    1コンデンサとの接続点と前記半導体スイッチの接続点
    間に第2のコンデンサと変圧器の一次巻線を、また、前
    記整流回路の出力両端と前記直流電圧を維持する直流電
    圧源間に前記変圧器の二次,三次巻線をそれぞれ接続し
    たことを特徴とする電力変換装置の漏洩電流抑制回路。
  3. 【請求項3】 前記変圧器の二次,三次巻線を外し、交
    流電源の相数に合う巻数を持つ巻線を交流入力端子に接
    続したことを特徴とする請求項1または2に記載の電力
    変換装置の漏洩電流抑制回路。
  4. 【請求項4】 前記変圧器の一次巻線と並列に抵抗,コ
    ンデンサの直列回路を含む電圧印加時間調整回路を設け
    たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の電力変換装置の漏洩電流制御回路。
  5. 【請求項5】 交流電圧を直流電圧に変換する整流回路
    と、直流電圧を交流電圧に変換する変換回路とを備え、
    前記変換回路が少なくとも1組以上の半導体スイッチを
    直列接続して構成される電力変換装置において、 前記半導体スイッチの出力点と前記直流電圧を維持する
    直流電圧源の入力端子間にコンデンサとトランスの一次
    巻線を、前記整流回路の出力の両端と直流電圧を維持す
    る直流電圧源の入力端子間に前記トランスの二次,三次
    巻線をそれぞれ接続したことを特徴とする電力変換装置
    の漏洩電流抑制回路。
  6. 【請求項6】 交流電圧を直流電圧に変換する整流回路
    と、直流電圧を交流電圧に変換する変換回路とを備え、
    前記変換回路が少なくとも1組以上の半導体スイッチを
    直列接続して構成される電力変換装置において、 前記半導体スイッチの出力点と前記直流電圧を維持する
    直流電圧源の入力端子間にコンデンサとトランスの一次
    巻線を、前記整流回路の入力の両端と交流電源の入力端
    子間に前記トランスの二次,三次巻線をそれぞれ接続し
    たことを特徴とする電力変換装置の漏洩電流抑制回路。
  7. 【請求項7】 前記トランスの一次巻線に対し、直列に
    第1の抵抗を接続するか、並列に第2の抵抗とコンデン
    サとの直列回路を接続するかの少なくとも一方とするこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の電力変換装置
    の漏洩電流抑制回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009303472A (ja) * 2008-05-13 2009-12-24 Fuji Electric Holdings Co Ltd 電力変換装置の試験装置
JP2012239292A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Fuji Electric Co Ltd 整流器のスナバ回路

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