JPH11312291A - 車両共用システム - Google Patents

車両共用システム

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Publication number
JPH11312291A
JPH11312291A JP11941698A JP11941698A JPH11312291A JP H11312291 A JPH11312291 A JP H11312291A JP 11941698 A JP11941698 A JP 11941698A JP 11941698 A JP11941698 A JP 11941698A JP H11312291 A JPH11312291 A JP H11312291A
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JP
Japan
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card
vehicle
user
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Application number
JP11941698A
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English (en)
Inventor
Shugo Kondo
修五 近藤
Shinichi Tomiyama
伸一 富山
Tomoaki Nakai
智明 仲井
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11312291A publication Critical patent/JPH11312291A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用する車両の設備を利用者の所望の状態に自
動設定することのできる車両共用システムを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】ID番号および個人別設定データを保持す
る固有ICカード32を選択された電動自動車12のア
ンテナ56に接近させると、ICカードユニット54が
前記ID番号を読み取って判定し、ドアロック60を解
除する。次いで、前記固有ICカード32をICカード
スロット62に挿入し、ICカードユニット54がその
個人別設定データを読み取り、車両制御ユニット48が
アクセサリ制御ユニット69、パワーシート制御ユニッ
ト73、ステアリング制御ユニット74を制御し、エア
コン65、ラジオ67、パワーシート71、ステアリン
グ72を前記個人別設定データに従って利用者の所望の
状態に自動設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を複数の利用
者によって共用する車両共用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、自動車は、人々の地域的な移動手
段として必要不可欠なものとなっており、その台数は増
加する一方である。この場合、自動車の増加は、交通渋
滞を惹起するだけでなく、駐車スペースの増加をも余儀
なくする。例えば、大都市近郊の中核都市では、通勤や
通学のために利用する自動車を駅周辺の駐車場に駐車さ
せるため、その分の駐車スペースが必要である。しかし
ながら、日中においてその自動車が使用されることは少
なく、通常は、通勤等のための早朝および夕方に利用が
集中している。
【0003】そこで、自動車を複数の利用者で共用し、
利用者の必要なときのみ自動車をレンタルできるシステ
ムが望まれる。なお、現状のレンタルシステムでは、利
用者がレンタル会社で必要事項を書類に記載してキーを
受け取り、所望の自動車を借りて所定時間使用した後、
そのレンタル会社に返却する。このレンタルシステムを
利用すれば、手続きが煩雑である点を除き、必要な利用
者が必要なときのみ自動車を使用することが可能であ
る。
【0004】一方、現状では未だ高価であるが、ガソリ
ン等の化石燃料を用いて走行する自動車に比較して大気
汚染や騒音等において優位にある電気自動車が開発され
ており、この電気自動車を複数の利用者によって簡便に
共用できるようにすれば、極めて経済的であるだけでな
く、前記の種々の利点が得られることは明らかである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車に搭
載された設備は、通常、利用者の好みに応じて調整可能
に構成されている。例えば、ステアリングやシートは、
利用者の体格に応じて角度や位置が可変に構成されてい
る。また、エアコンは、温度や風量等が利用者に応じて
調整可能である。
【0006】しかしながら、前記のようなレンタルシス
テムを構築する場合、利用者がいつも同じ自動車を借り
ることができるとは限らない。一方、利用者が自動車を
借り出すたびに設備の調整を行うことは、非常に煩わし
く、このような煩わしさがあると、当該システムの利用
効率が低下する不具合が生じてしまう。
【0007】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたものであって、使用する車両の設備を利用者の所
望の状態に自動設定することのできる車両共用システム
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両共用シ
ステムでは、選択手段によって選択された車両に対応す
る識別データと利用者の個人別設定データとをカードキ
ーに記録しておき、前記車両を使用する際、前記個人別
設定データを前記車両に搭載された個人別設定データ読
出手段によって読み出し、そのデータに従って当該車両
の設備の調整を自動的に行う。
【0009】この場合、前記カードキーを利用者別の固
有ICカードとし、予め当該利用者の個人別設定データ
を記録しておき、そのデータを読み出して設備の調整を
行うようにしてもよく、また、前記カードキーを複数の
利用者に対して貸し出される共有ICカードとし、車両
のレンタルの際に個人別設定データを記録し、そのデー
タに従って設備の調整を行うようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本実施形態の車両共用シ
ステムの概略図である。この車両共用システムは、例え
ば、駅や市街地等の利用者が集中する地域に配置される
配車ポート10を有する。配車ポート10は、通常、建
造物11内に構成されており、複数の電動自動車12が
駐車する駐車スペース14を有し、各電動自動車12が
駐車する場所には、当該電動自動車12に積載されてい
るバッテリ16(図2参照)を充電するためのチャージ
ャー18が配置される。
【0011】各チャージャー18は、チャージャーコン
トローラ20によって制御される。建造物11には、電
動自動車12が出入りするためのゲート22が設けられ
る。また、建造物11の外部の前記ゲート22近傍に
は、利用者24が操作することで所望の電動自動車12
の貸し出し、返却処理を行うためのポート端末器26が
配置される。さらに、配車ポート10には、当該車両共
用システムの全体制御を行うシステムコントローラ28
が配置されており、このシステムコントローラ28が電
動自動車12、チャージャーコントローラ20、ゲート
22、ポート端末器26の制御を行う。なお、参照符号
30は、利用者24が借り出した電動自動車12によっ
て移動する目的地を示す。
【0012】図2は、ポート端末器26およびシステム
コントローラ28の制御ブロックを示す。ポート端末器
26は、ポート制御ユニット31と、利用者24の固有
の識別データであるID番号および利用者24の個人別
設定データを記憶した固有ICカード32に対して、ア
ンテナ34を介してデータの読み込みおよび書き込みを
行うICカードユニット36と、利用者24が操作する
ためのタッチパネルディスプレイ38と、固有ICカー
ド32から読み込んだID番号を記憶するID番号記憶
部39とを有する。
【0013】なお、ポート端末器26は、タッチパネル
ディスプレイ38を用いる代わりに、CRTディスプレ
イや液晶ディスプレイとキーボードとを備え、このキー
ボードを用いてデータの入力を行うように構成してもよ
い。また、利用者24に対する情報の指示方法として
は、タッチパネルディスプレイ38等で表示するととも
に、音声ガイダンスを行うようにすることもできる。一
方、固有ICカード32は、利用者24毎に発行される
もので、図示しないバッテリ、メモリ、電波発信部等を
備えており、メモリに記憶された情報(固有ICカード
32の認識番号:ID番号)を所定の周波数、微小電力
の電波で発信している。また、固有ICカード32のメ
モリは、ID番号以外にも様々な情報を記憶できるよ
う、十分な記憶容量を有している。例えば、個人別設定
データとして、利用者24が使用する電動自動車12に
おけるステアリング72の角度や高さ、パワーシート7
1の位置、エアコン65の設定温度、ラジオ67の選曲
状態等が利用者24別に記憶されている。さらに、固有
ICカード32は、内蔵されたバッテリの消耗を防ぐた
め、ポート端末器26や電動自動車12からの送信指令
信号を受信した時のみ、メモリに記憶されている情報を
発信するように構成されている。
【0014】システムコントローラ28は、ポート制御
ユニット31が接続されるシステム制御ユニット40
と、駐車スペース14に配置されている電動自動車12
の在庫情報、車両番号、充電情報、車両返却情報等を車
両情報として記憶する車両情報記憶部42とを有する。
なお、前記車両情報は、電動自動車12からアンテナ4
4を介して通信ユニット46により収集される。なお、
個人情報記憶部47は、個人別設定データを記憶するも
のであるが、後述する共有ICカードを利用する場合に
のみ必要であり、本実施形態の固有ICカード32を利
用する場合には不要である。
【0015】図3は、電動自動車12の制御ブロックを
示す。電動自動車12は、自動制御モード時における全
体制御を司る車両制御ユニット48を有する。車両制御
ユニット48には、通信ユニット50が接続されてお
り、アンテナ52を介してシステムコントローラ28と
情報の授受を行う。電動自動車12は、ICカードユニ
ット54を有する。このICカードユニット54は、ア
ンテナ56を介して固有ICカード32からID番号を
読み込み、適正な利用者24であることを確認した際、
ドアロックユニット58を制御してドアロック60を解
除する。また、ICカードユニット54は、使用する電
動自動車12の各設備を利用者24に対応した状態に調
整すべく、固有ICカード32から個人別設定データを
読み込む。さらに、ICカードユニット54は、電動自
動車12内に設けられたICカードスロット62に固有
ICカード32が挿入された際、イグニッションスイッ
チユニット64を制御し、イグニッションスイッチ66
を操作可能とする。なお、このICカードスロット62
には、利用者24が降車する際に固有ICカード32を
排出させるためのイジェクトスイッチ63が設けられて
いる。さらに、ICカードユニット54には、利用者2
4の固有ICカード32の待ち受け状態を示すLED6
9が接続されている。このLED69は、例えば、車外
より利用者24が視認可能な位置に配置される。
【0016】車両制御ユニット48には、エアコン(A
/C)65やラジオ67等の車内のアクセサリの状態を
個人別設定データに従って制御するアクセサリ制御ユニ
ット69、パワーシート71の位置を個人別設定データ
に従って制御するパワーシート制御ユニット73、ブレ
ーキ68を制御するブレーキ制御ユニット70、ステア
リング72を制御するステアリング制御ユニット74、
電動自動車12の駆動源であるモータ76を制御するモ
ータ制御ユニット78、バッテリ16の残容量を検出す
るバッテリ残容量検出ユニット80が夫々接続される。
さらに、車両制御ユニット48には、ディスプレイ82
を備えたナビゲーションユニット84が接続される。
【0017】本実施形態の車両共用システムは、基本的
には以上のように構成されるものであり、次にその動作
について、電動自動車12の貸し出し時の処理、走行中
の処理および返却時の処理の順に説明する。
【0018】先ず、図4〜図7に示すフローチャートに
従って、貸し出し時の処理について説明する。
【0019】電動自動車12の利用にあたり、予めセン
タ等において各利用者24毎に発行された固有ICカー
ド32を所持する利用者24がポート端末器26に接近
すると、ICカードユニット36がアンテナ34を介し
て固有ICカード32を検知する。これにより、スリー
プ状態にあるポート端末器26の電源がオンとなり、ポ
ート制御ユニット31が起動され、タッチパネルディス
プレイ38が使用可能な状態となる(ステップS1)。
【0020】次に、固有ICカード32が利用可能なも
のであるか否かを確認するためのID番号の照合処理が
行われる(ステップS2)。この場合の処理について、
図6に示すフローチャートに従って詳細に説明する。
【0021】ポート制御ユニット31は、複数の利用者
24に対応するために、図6に示す処理を繰り返し実行
している。すなわち、ICカードユニット36は、固有
ICカード32から発信される電波を受信する(ステッ
プS2a)。ポート制御ユニット31は、ICカードユ
ニット36の受信状態を常時監視しており、電波を受信
したことを検知すると(ステップS2b)、その電波か
ら固有ICカード32に登録されているID番号を読み
取り、ID番号記憶部39に記憶されているID番号の
リストを更新する(ステップS2c)。一方、電波を受
信したことを検知しない状態が所定時間経過した場合に
は(ステップS2d)、リストに登録されているID番
号を古い順に消去する(ステップS2e)。このように
して、リストには、受信してから所定時間経過していな
いID番号が順に登録されることになる。
【0022】次に、ポート制御ユニット31は、前記リ
ストをタッチパネルディスプレイ38に表示する(ステ
ップS2f)。例えば、図8は、複数の利用者24の固
有ICカード32から読み取ったID番号A、B、C、
…を順にリストとしてタッチパネルディスプレイ38に
表示したものである。利用者24が自分の所持している
固有ICカード32のID番号を選択すると(ステップ
S2g)、タッチパネルディスプレイ38がパスワード
入力画面に切り替わる(図9参照)。そこで、利用者2
4は、登録されている自分のパスワードを入力する(ス
テップS2h)。ポート制御ユニット31は、入力され
たパスワードが登録されているパスワードと一致するか
否かをシステムコントローラ28のシステム制御ユニッ
ト40に問い合わせ(ステップS2i)、一致する場合
には、その利用者24に対して電動自動車12の貸し出
し手続きを許可する(ステップS2j)。また、一致し
ない場合には、利用できない利用者24であると判断
し、貸し出し手続きを禁止する(ステップS2k)。
【0023】ID番号が照合され、貸し出しが許可され
た後、利用者24は、タッチパネルディスプレイ38の
指示に従って、例えば、日本語を使用するのか、英語を
使用するのかといった使用言語の選択を行う(ステップ
S3)。この使用言語の選択により、次の目的地選択の
画面表示、後述する電動自動車12内のディスプレイ8
2の画面表示で使用する言語が選択されることになる。
なお、選択された使用言語に係る情報は、ICカードユ
ニット36からアンテナ34を介して固有ICカード3
2に記録することができ、また、システムコントローラ
28に転送することができる。
【0024】そこで、利用者24は、ステップS3で選
択された使用言語による表示に従い、目的地30を入力
する(ステップS4)。図10は、使用言語として日本
語が選択された場合におけるタッチパネルディスプレイ
38の画面表示の一例を示したものである。利用者24
により選択された目的地30に係る情報は、システムコ
ントローラ28に転送される。
【0025】システムコントローラ28は、前記目的地
30と現在位置との間の距離情報に従い、貸し出し可能
な電動自動車12の選択処理を行う(ステップS5)。
この処理について、図7に示すフローチャートに従って
詳細に説明する。
【0026】先ず、システムコントローラ28は、目的
地30が入力されると(ステップS5a)、現在地と目
的地30との間の走行距離を計算する。すなわち、シス
テムコントローラ28は、周知のナビゲーション装置に
代表されるような目的地30を含む地図情報を保持する
地図情報保持手段を備えており、現在地である配車ポー
ト10から目的地30に至る予測走行距離を前記地図情
報に従って計算する(ステップS5b)。なお、予測走
行距離としては、現在地と目的地30との間の距離を直
線距離として単純に求めるようにしてもよく、また、現
在地から目的地30までの経路を前記ナビゲーション装
置を用いて計算して求めるようにしてもよい。
【0027】次いで、前記予測走行距離を走行するのに
必要な電動自動車12のバッテリ16の必要最小容量を
計算する(ステップS5c)。この必要最小容量は、例
えば、平均的な走行速度で走行する場合の平均電力消費
量Vと予測走行距離Lと安全率K(K>1.0)との積
として求めることができる。
【0028】次に、駐車スペース14に待機している複
数の電動自動車12から、前記必要最小容量以上のバッ
テリ残容量を有する電動自動車12を貸し出し候補車両
として抽出する(ステップS5d)。
【0029】ここで、駐車スペース14に待機している
各電動自動車12は、チャージャー18によって充電さ
れており、その充電状態が電動自動車12のバッテリ残
容量検出ユニット80により検出される。なお、バッテ
リ残容量は、例えば、バッテリ16の充電電流の積算値
から求めることができる。そして、検出されたバッテリ
残容量は、通信ユニット50を介してシステムコントロ
ーラ28に転送され、その車両番号とともに車両情報記
憶部42に記憶されている。
【0030】そこで、システム制御ユニット40は、車
両情報記憶部42に記憶されているバッテリ残容量と必
要最小容量とを比較し、必要最小容量以上となるバッテ
リ残容量を有する貸し出し候補車両がある場合(ステッ
プS5e)、その中からバッテリ残容量が最小である電
動自動車12を選択する(ステップS5f)。また、貸
し出し候補車両がない場合には(ステップS5e)、ポ
ート端末器26のタッチパネルディスプレイ38に「貸
し出し不能」である旨を表示する(ステップS5g)。
なお、「残容量の少ない車両しか貸し出せないがよい
か」といった旨を表示し、利用者24に選択の余地を残
すようにすることも可能である。
【0031】一方、ステップS4において目的地30が
入力されない場合(ステップS5a)、バッテリ残容量
が所定以上、例えば、満充電の70%以上の充電状態と
なる電動自動車12があるか否かを判定し(ステップS
5h)、ない場合にはポート端末器26のタッチパネル
ディスプレイ38に「貸し出し不能」である旨を表示し
(ステップS5g)、ある場合には、待機中の電動自動
車12からバッテリ残容量が最も大きい電動自動車12
を選択する(ステップS5i)。
【0032】このように、目的地30が入力された場合
には、バッテリ残容量が最小である貸し出し可能な電動
自動車12を選択することにより、後からの利用者24
に対する選択範囲を確保することができる。また、目的
地30が入力されない場合には、バッテリ残容量が最大
となる電動自動車12を選択することにより、走行距離
が不明である利用者24に対して安全サイドにある電動
自動車12を貸し出すことができる。
【0033】前記のようにして電動自動車12が選択さ
れると、システム制御ユニット40は、通信ユニット4
6を介して当該電動自動車12の車両制御ユニット48
を起動させる(ステップS6)。なお、電動自動車12
のICカードユニット54は、利用者24に到達するま
での間、ドアロック解除等の不具合が発生しないよう
に、非起動状態のままとしておく。従って、固有ICカ
ード32の待ち受け状態を示すLED69も消灯された
状態となっている。
【0034】また、システム制御ユニット40は、ステ
ップS3において利用者24が選択した使用言語に係る
情報を電動自動車12の車両制御ユニット48に転送す
る。車両制御ユニット48は、その使用言語に係る情報
をナビゲーションユニット84に設定する(ステップS
7)。
【0035】さらに、システム制御ユニット40は、ス
テップS4において利用者24が入力した目的地30に
係る情報を電動自動車12の車両制御ユニット48に転
送する。車両制御ユニット48は、その目的地30に係
る情報をナビゲーションユニット84に転送する。ナビ
ゲーションユニット84は、目的地30までの経路計算
をする(ステップS8)。なお、目的地30までの経路
は、ナビゲーションユニット84で計算してもよいが、
システムコントローラ28で計算した経路を直接受信す
るようにしてもよい。
【0036】さらにまた、システム制御ユニット40
は、利用者24が所持する固有ICカード32のID番
号に係る情報を電動自動車12の車両制御ユニット48
に転送する(ステップS9)。
【0037】前記の各処理が完了した後、システムコン
トローラ28は、選択された電動自動車12に対して自
動運転を指示する(ステップS10)。自動運転を指示
された電動自動車12の車両制御ユニット48は、モー
タ制御ユニット78、ステアリング制御ユニット74、
ブレーキ制御ユニット70を制御してモータ76、ステ
アリング72、ブレーキ68を駆動し、ゲート22まで
自動運転されることになる。なお、ナビゲーションユニ
ット84による目的地30までの経路計算は、電動自動
車12が自動運転されてゲート22に到達するまでの間
に行うようにしてもよい。
【0038】ここで、自動運転には、様々な方法がある
が、例えば、駐車スペース14に設置された白線15
(図1参照)を電動自動車12の図示しないセンサが検
知し、この白線15からはずれないように走行する方
法、カメラやレーダを搭載して障害物を検知しながら目
的とする地点(ゲート22)まで走行する方法、あるい
は、電動自動車12のナビゲーションユニット84に配
車ポート10内の地図情報を記憶させておき、検出した
電動自動車12の位置情報と前記地図情報とを比較しな
がらゲート22まで走行する方法、さらには、これらの
方法を適宜併用する方法等が考えられる。なお、電動自
動車12を駐車スペース14の所定位置に返却するとき
も同様であり、バッテリ16を充電するためにチャージ
ャー18の位置を検出し、図示しない充電コネクタが前
記チャージャー18に正しく結合できるように自動運転
制御が行われる。
【0039】電動自動車12は、自動運転によって移動
し、利用者24の待機位置において停止した後、自動運
転を完了させてICカードユニット54およびナビゲー
ションユニット84以外のディスプレイ82を含む各機
能を全てスリープ状態とし(ステップS11)、利用者
24が所持する固有ICカード32の待ち受け状態とな
る(ステップS12)。この場合、LED69が点滅を
開始することで、当該電動自動車12が固有ICカード
32の待ち受け状態にあることを外部より視認できる。
なお、電動自動車12の機能を必要なもの以外スリープ
状態とすることにより、自動運転による誤動作を回避
し、且つ、利用者24が当該電動自動車12に乗車する
までの間の電力の消耗を抑制することができる。
【0040】すなわち、ICカードユニット54は、図
11に示すように、例えば、100ms毎に間欠的に送
信指令信号を発信し、固有ICカード32のID番号の
読取処理を行う。また、LED69は、ICカードユニ
ット54による読取処理に応じて100ms毎に点滅動
作を行う。この待ち受け状態において、利用者24が電
動自動車12に固有ICカード32を接近させると、I
Cカードユニット54は、固有ICカード32から発信
される電波を受信してID番号を認識し、予めシステム
コントローラ28から転送されているID番号(ステッ
プS9)と照合する。この照合結果においてID番号の
一致が検知されると(ステップS13)、当該電動自動
車12が利用者24の選択した車両であると判断され、
ドアロックユニット58を介してドアロック60が解除
される(ステップS14)。なお、電動自動車12が待
機位置に到達してから所定時間が経過しても、ドアロッ
ク60が解除されない場合には、ナビゲーションユニッ
ト84の動作を停止させてスリープ状態とし、バッテリ
の無駄な消耗を回避させる。
【0041】そこで、ナビゲーションユニット84がス
リープ状態にある場合(ステップS15)、ナビゲーシ
ョンユニット84を再起動させ(ステップS16)、選
択された使用言語(ステップS7)による地図情報をデ
ィスプレイ82に表示させる。すなわち、ナビゲーショ
ンユニット84は、システムコントローラ28から転送
された使用言語に係る情報に基づき、ディスプレイ82
にその使用言語での表示を行う。この場合、ナビゲーシ
ョンユニット84は、自動運転の間に計算した目的地3
0までの移動経路をディスプレイ82に速やかに表示す
るため、利用者24は、その表示に従って迅速に目的地
30まで移動することが可能となる。
【0042】利用者24が電動自動車12に乗車した
後、ICカードスロット62に固有ICカード32を挿
入すると(ステップS17)、ICカードユニット54
は固有ICカード32が装着状態にあることを検知し、
車両制御ユニット48に対して自動運転禁止信号が出力
され、利用者24による手動運転モードに切り替わる
(ステップS18)。次いで、ICカードユニット54
は、固有ICカード32に記録されている個人別設定デ
ータを読み込み、このデータに従って電動自動車12の
状態を利用者24の所望の初期状態に設定するととも
に、イグニッションスイッチ66の利用者24による操
作が可能な状態となる(ステップS19)。
【0043】ここで、固有ICカード32に個人別設定
データが設定されている場合、車両制御ユニット48
は、例えば、ステアリング制御ユニット74を制御し、
ステアリング72の高さ、角度等を個人別設定データと
して設定された利用者24の所望の状態に自動調整す
る。また、車両制御ユニット48は、パワーシート制御
ユニット73を制御し、パワーシート71を利用者24
の所望の位置に自動調整し、アクセサリ制御ユニット6
9を制御し、エアコン65、ラジオ67等を所望の状態
に自動調整する。なお、個人別設定データが設定されて
いない場合には、これらの調整作業は行われない。
【0044】一方、ステップS13において、利用者2
4の固有ICカード32を検知しない場合、ポート端末
器26の前に電動自動車12が停車してから所定時間、
例えば、待ち受け状態の継続時間である5分が経過した
か否かを計測する(ステップS20)。ICカードユニ
ット54は、5分が経過する以前において100ms毎
に固有ICカード32から電波を受信し、5分経過した
後には、ステップS12での固有ICカード32の待ち
受け時間のインターバルを、例えば、100msから5
00ms(放置状態)に変更して固有ICカード32か
ら電波を受信するとともに、ナビゲーションユニット8
4をスリープ状態に設定し(ステップS21、S2
2)、再び所定時間経過したか否かを計測し(ステップ
S23)、それでも所定時間を経過した場合には、固有
ICカード32の待ち受けを停止する(ステップS2
4)。例えば、利用者24が一時的に他の場所に移動し
ている場合が想定されるからである。そして、利用者2
4がドアノブを操作する等の再待ち受け指令を行った場
合(ステップS25)、再びステップS12からの処理
を繰り返す。なお、待ち受け時間のインターバルとは、
ICカードユニット54が、固有ICカード32から発
信される電波の有無を受信している時間と受信を停止し
ている時間との間隔を意味する。待ち受け時間を100
msから500msに変更することにより、ICカード
ユニット54の消費電力が低下し、バッテリ16の電力
がその分節約される。
【0045】このように、待ち受け状態においてICカ
ードユニット54を100msで間欠的に起動し、それ
から所定時間経過しても固有ICカード32を認識でき
ないときには、ICカードユニット54を500msで
間欠的に起動し、さらに、固有ICカード32を認識で
きないときには、待ち受け停止状態とすることにより、
ICカードユニット54による消費電力を必要最小限の
ものとし、バッテリ16の電力を節約することができ
る。
【0046】以上のようにして、利用者24が電動自動
車12に乗車した後、目的地30までの走行が開始され
る。
【0047】次に、図12に示すフローチャートに従っ
て、走行時の処理について説明する。
【0048】利用者24がイグニッションスイッチ66
をオンにすると(ステップS31)、電動自動車12の
電源が投入され、ブレーキ制御ユニット70、ステアリ
ング制御ユニット74、モータ制御ユニット78、バッ
テリ残容量検出ユニット80、ドアロックユニット58
等の運転に必要とされる各制御ユニットが起動され(ス
テップS32)、運転可能な状態となる。次いで、必要
に応じて、ステアリング72の位置、パワーシート71
の位置等の各種車載装置が利用者24によって調整され
る(ステップS33)。この調整された状態に係る個人
別設定データは、ICカードユニット54によって固有
ICカード32に記録される。この場合、固有ICカー
ド32に既に記録されている個人別設定データは、更新
されることになる。この個人別設定データは、通信ユニ
ット50を介してシステムコントローラ28に転送し、
記録するようにしてもよい。
【0049】前記の準備が完了した後、目的地30に向
けて走行を開始する(ステップS34)。この場合、ナ
ビゲーションユニット84のディスプレイ82には、電
動自動車12が利用者24に到達するまでの間に既に演
算によって求められている目的地30までの経路が選択
された使用言語で表示され、あるいは、必要に応じて前
記使用言語による音声ガイダンスがなされることになる
(ステップS35)。例えば、日本語が使用言語として
選択された場合、「まもなく、右方向です。」といった
音声ガイダンスがなされ、また、英語が使用言語として
選択された場合、「RIGHT TURN AHEA
D.」といった音声ガイダンスがなされる。
【0050】なお、ステップS31において、利用者2
4によるイグニッションスイッチ66の操作がなされ
ず、所定時間が経過した場合には(ステップS36)、
電力の無駄な消費を回避するため、例えば、ディスプレ
イ82に「バッテリの消費を抑えるためにナビをオフに
します。」といったメッセージを表示した後(ステップ
S37)、ナビゲーションユニット84をオフの状態と
する(ステップS38)。
【0051】次に、電動自動車12が目的地30に到達
した後、その電動自動車12を配車ポート10に返却す
る場合の処理について、図13に示すフローチャートに
従って説明する。
【0052】利用者24は、電動自動車12を配車ポー
ト10のゲート22まで移動させた後、ライト等の補機
をオフとし、シフトレバーをパーキングの位置に設定
し、イグニッションスイッチ66をオフの状態とする。
そして、これらの状態が確認されると(ステップS4
1、S42、S43)、ICカードユニット36は、ス
テアリング72やシート等の車載装置の現在設定状態を
固有ICカード32に記録し(ステップS44)、ある
いは、通信ユニット50を介してシステムコントローラ
28に転送する。次いで、走行距離、バッテリ16の使
用量等に基づき課金情報を演算し、固有ICカード32
に記録し(ステップS45)、あるいは、通信ユニット
50を介してシステムコントローラ28に転送する。
【0053】次いで、ICカードスロット62のイジェ
クトスイッチ63が利用者24により操作されると(ス
テップS46)、電動自動車12の各車載機器類が全て
所定の状態となっている場合に限りICカード32が排
出される(ステップS47)。すなわち、ICカードユ
ニット54は、ライト等の電力を消費するような補機が
オフになっているか否か、シフトレバーの位置がパーキ
ングになっているか否か、イグニッションスイッチ66
がオフになっているか否か等を確認し、これらが全て確
認された状態でICカードスロット62からのICカー
ド32の排出を許可する。なお、ICカード32が排出
された後であって降車前に、例えば、ナビゲーションユ
ニット84のディスプレイ82に、「忘れ物はありませ
んか。」等の表示や音声によるガイダンスを行うことに
より、利用者24に最後の確認を促すことができる。
【0054】次に、利用者24は、電動自動車12から
降車した後、ドアを閉め、ポート端末器26まで移動す
る。この場合、ドアが半ドア等の状態でドアロック60
が施錠されていないとき、例えば、ポート端末器26に
おいて、「ドアをロックしてから返却して下さい。」等
の表示や音声ガイダンスを行わせることができる。
【0055】利用者24は、ドアロック等の処理を完了
した後(ステップS48)、ポート端末器26を用いて
電動自動車12の返却処理を行う(ステップS49)。
例えば、利用者24は、ICカード32をポート端末器
26に接近させてそのID番号を認識させた後、返却の
ために必要な操作を行う。
【0056】利用者24による返却処理が完了すると、
車両制御ユニット48による自動運転の禁止が解除さ
れ、電動自動車12が自動運転可能な状態となる(ステ
ップS50)。なお、利用者24が固有ICカード32
をICカードスロット62から排出した際、その状態を
ICカードユニット54が検知してから所定時間経過後
に自動運転の禁止を解除するようにしてもよい。
【0057】次いで、電動自動車12は、自動運転モー
ドに設定された後、システムコントローラ28からの指
令に従い、自動運転によって駐車スペース14の空スペ
ースに返却される(ステップS51)。空スペースに返
却された電動自動車12にチャージャー18がセットさ
れると、システムコントローラ28を構成するシステム
制御ユニット40は、例えば、チャージャーコントロー
ラ20からの充電開始信号に従い、当該電動自動車12
が返却状態となったことを検知し、リセット信号を電動
自動車12に送信する。すなわち、システム制御ユニッ
ト40は、リセット信号を通信ユニット46を介して電
動自動車12に送信する。電動自動車12における車両
制御ユニット48は、システムコントローラ28からの
リセット信号を通信ユニット50を介して受信し、その
リセット信号に基づき、ステアリング72、パワーシー
ト71、エアコン65、ラジオ67等の車載装置が利用
者24の個人別設定データに基づかない初期状態にリセ
ットされるとともに(ステップS52)、当該電動自動
車12にチャージャー18がセットされて充電が開始さ
れる。次いで、電動自動車12のバッテリ残容量検出ユ
ニット80を除く各制御ユニットの電源がオフとなり、
次の利用のために待機状態となる(ステップS53)。
【0058】このようにして初期設定状態にリセットさ
れた電動自動車12は、次の利用者24の固有ICカー
ド32からの個人別設定データが供給された際、再びそ
の利用者24に応じた状態に設定されることになる。
【0059】なお、電動自動車12を配車ポート10に
返却する場合について説明したが、利用者24が任意の
場所で一時的に電動自動車12から降車する場合には、
ドアロックが確認された後(ステップS48)、ステッ
プS49〜ステップS52の処理は実行されず、各制御
ユニットの電源がオフとされ(ステップS53)、再度
利用者24が搭乗するまでの間、待機状態となる。
【0060】上述した実施形態では、ナビゲーションユ
ニット84での表示を選択した使用言語に従って行う場
合について説明したが、例えば、エアコン65やラジオ
67等において、その使用状態や操作方法等を選択した
使用言語によって表示し、あるいは、音声ガイダンスに
より説明するようにしてもよい。
【0061】また、利用者24がポート端末器26より
入力した使用言語に係る情報をシステムコントローラ2
8を介して選択された電動自動車12に転送するように
しているが、固有ICカード32から電動自動車12へ
使用言語に係る情報を転送することも可能である。例え
ば、利用者24がポート端末器26を用いて使用言語を
設定し、その情報を固有ICカード32に記録する。そ
して、選択された電動自動車12が利用者24の元へ自
動運転により搬送され、前記固有ICカード32を用い
てドアロックを解除する際、ICカードユニット54が
固有ICカード32に記録されている使用言語の情報を
読み込み、ナビゲーションユニット84に転送する。そ
して、ナビゲーションユニット84は、この使用言語に
従ってディスプレイ82に所定の表示を行うことができ
る。
【0062】また、上述した実施形態においては、カー
ドキーとしての固有ICカード32を各利用者24に対
して発行し、その固有ICカード32に個人別設定デー
タを保持させるように構成している。しかしながら、こ
のような車両共用システムが普及するには、個人データ
の管理や課金方法に検討の余地があり、しばらく時間を
要することが想定される。将来的には、銀行のキャッシ
ュカードやクレジットカードのように、一人一人が固有
ICカード32を所持する可能性があるが、それまでは
一時的に当該システムを利用する利用者24と前記固有
ICカード32を所持する利用者24との併存が考えら
れる。
【0063】そこで、一時的に車両共用システムを利用
する場合には、複数の利用者24が共有して利用できる
ようにしたカードキーとしての共有ICカードを発行
し、この共有ICカードを用いて個人別設定データを選
択した電動自動車12に設定するように構成することで
実現できる。
【0064】例えば、固有ICカード32を持っていな
い利用者24は、ポート端末器26による電動自動車1
2の貸出処理を行う以前に共有ICカードの発行を受け
る。ここで、システムコントローラ28の個人情報記憶
部47がこの利用者24の過去における個人別設定デー
タを保持している場合には、その利用者24のID番号
に基づいて検索した個人別設定データを前記共有ICカ
ードに記録して発行する。また、初めてこのシステムを
利用する利用者24の場合には、デフォルト値である標
準的データを共有ICカードに記録して発行することが
できる。
【0065】以上のようにして、個人別設定データが設
定された共有ICカードを所持する利用者24は、固有
ICカード32を所持する利用者24の場合と同様にし
て、前記個人別設定データに従って調整された電動自動
車12を使用することができる。
【0066】なお、共有ICカードを使用した利用者2
4が電動自動車12を返却する際、その共有ICカード
も返却する必要がある。この場合、共有ICカードに記
録された個人別設定データは、利用者24のID番号に
基づきシステムコントローラ28内の個人情報記憶部4
7に記憶され、次回の貸出時に利用される。
【0067】以上のように、利用者24が固有ICカー
ド32を所持している場合には、無人で電動自動車12
の貸出/返却手続を行うことができるので、省力化や営
業時間の拡大等の点で有利である。一方、利用者24に
共有ICカードを発行する場合には、配車ポート10に
待機している電動自動車12の台数に対応した必要十分
な共有ICカードの枚数を準備するだけでよく、また、
共有ICカードの紛失の際においても迅速且つ安全に対
応することができる。さらに、当該車両共用システムを
一時的に利用する場合において、入会手続き等を簡素化
できる利点がある。
【0068】さらに、上述した実施形態では、非接触式
の固有ICカード32を用いて利用者24のIDデータ
をポート端末器26や電動自動車12に対して認識させ
るようにしているが、電気接点を有する接触式のIDカ
ードを用いるようにしてもよい。また、車両は、電動自
動車12に限定されるものではなく、例えば、通常のガ
ソリン駆動車両や、電気とガソリンとの両方を用いたハ
イブリッド車両であってもよいことは勿論である。
【0069】上述した実施形態に係る車両共用システム
においては、車両(電動自動車12)を複数の利用者に
よって共用するシステムであって、固有の識別データ
(ID番号)が記録され、前記識別データに対応する車
両のキーとして機能するとともに、前記車両の設備に対
する前記利用者の個人別設定デーを記録、読出可能なカ
ードキー(固有ICカード32)と、前記カードキーに
記録された前記識別データに対応させて前記利用者が使
用する車両を選択する車両選択手段(システム制御ユニ
ット40)と、選択された前記車両に搭載され、前記カ
ードキーに記録されている前記個人別設定データを読み
出す個人別設定データ読出手段(ICカードユニット5
4)と、を備え、選択された前記車両の設備を前記カー
ドキーに記録された前記個人別設定データに従って調整
するように構成している。
【0070】この場合、前記カードキーは、前記利用者
毎に予め発行される固有ICカードであり、前記固有I
Cカードには、以前に前記車両を利用したときの前記個
人別設定データが個人別設定データ記録手段(ICカー
ドユニット54)により記録されるように構成すること
ができる。
【0071】また、前記カードキーは、前記利用者が前
記車両を借り出す際に発行される共有ICカードであ
り、前記共有ICカードには、以前に前記車両を利用し
たときの前記個人別設定データが個人別設定データ保持
手段(個人情報記憶部47)から読み出されて記録され
るように構成することができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
共用システムによれば、利用者の個人別設定データが記
録されたカードキーを用いて選択された車両を使用する
際、前記車両に搭載された個人別設定データ読出手段が
前記個人別設定データを読み出し、そのデータに従って
車両に搭載された設備、例えば、ステアリングやシート
等を当該利用者の所望の状態に自動設定するため、利用
者は、自分で調整する必要がなく、常に最適な状態で当
該車両を使用することができる。
【0073】この場合、前記カードキーを、個人別設定
データが予め記録され、前記利用者毎に配布された固有
ICカードとすることにより、前記個人別設定データを
当該固有ICカード毎に管理することができる。また、
前記カードキーを、車両をレンタルする際に個人別設定
データ保持手段から個人別設定データが記録される共有
ICカードとすることにより、カードキーを共有化する
ことができ、しかも、当該共有ICカードを用いて個人
別設定データを車両に供給し、当該車両の設備を利用者
の所望の状態に自動設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両共用システムの全体構成を示す概略図であ
る。
【図2】システムコントローラおよびポート端末器の構
成ブロック図である。
【図3】電動自動車の制御系の構成ブロック図である。
【図4】貸し出し時の処理フローチャートである。
【図5】貸し出し時の処理フローチャートである。
【図6】貸し出し時の処理におけるICカード識別のフ
ローチャートである。
【図7】貸し出し時の処理における車両選択のフローチ
ャートである。
【図8】ポート端末器の表示部に表示された利用者のI
D番号リストの説明図である。
【図9】ポート端末器の表示部に表示された利用者のパ
スワード入力画面の説明図である。
【図10】ポート端末器の表示部に表示された目的地選
択画面の説明図である。
【図11】ICカードユニットによるID番号の読取処
理のタイミングチャートである。
【図12】走行時の処理フローチャートである。
【図13】返却時の処理フローチャートである。
【符号の説明】
10…配車ポート 12…電動自動
車(車両) 14…駐車スペース 16…バッテリ 18…チャージャー 24…利用者 26…ポート端末器 28…システム
コントローラ 30…目的地 31…ポート制
御ユニット 32…固有ICカード(カードキー) 38…タッチパ
ネルディスプレイ 40…システム制御ユニット(車両選択手段) 47…個人情報記憶部(個人別設定データ保持手段) 54…ICカードユニット(個人別設定データ読出手
段、個人別設定データ記録手段) 80…バッテリ残容量検出ユニット 84…ナビゲー
ションユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両を複数の利用者によって共用するシス
    テムであって、 固有の識別データが記録され、前記識別データに対応す
    る車両のキーとして機能するとともに、前記車両の設備
    に対する前記利用者の個人別設定データを記録、読出可
    能なカードキーと、 前記カードキーに記録された前記識別データに対応させ
    て前記利用者が使用する車両を選択する車両選択手段
    と、 選択された前記車両に搭載され、前記カードキーに記録
    されている前記個人別設定データを読み出す個人別設定
    データ読出手段と、 を備え、選択された前記車両の設備を前記カードキーに
    記録された前記個人別設定データに従って調整すること
    を特徴とする車両共用システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシステムにおいて、 前記カードキーは、前記利用者毎に予め発行される固有
    ICカードであり、前記固有ICカードには、以前に前
    記車両を利用したときの前記個人別設定データが個人別
    設定データ記録手段により記録されることを特徴とする
    車両共用システム。
  3. 【請求項3】請求項1記載のシステムにおいて、 前記カードキーは、前記利用者が前記車両を借り出す際
    に発行される共有ICカードであり、前記共有ICカー
    ドには、以前に前記車両を利用したときの前記個人別設
    定データが個人別設定データ保持手段から読み出されて
    記録されることを特徴とする車両共用システム。
JP11941698A 1998-04-28 1998-04-28 車両共用システム Pending JPH11312291A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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